JP4640891B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体ウエハを処理する装置として、酸化処理工程を行う酸化処理装置やCVD(Chemical Vapor Deposition)処理工程を行うCVD装置がある。従来、酸化処理装置では主にテフロン系配管よりなる常圧および減圧排気系が設けられており、また、CVD装置では主にステンレス系配管よりなる減圧排気系が設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、酸化処理とCVD処理とを同一の装置で連続して行いたいという要求が出てきた。しかし、テフロン系配管を排気系に用いた酸化処理装置でCVD処理までを行おうとした場合、コスト面などから配管の口径が制限されることで、排気コンダクタンスが足りなくなったり、ガス透過性の面から真空排気が不適当になったりするため、そのままでは適用できないという問題があった。
また、ステンレス系配管を排気系に用いたCVD装置で酸化処理までを行おうとすると、処理ガスによる配管内面の腐食という問題が出てきた。特に、酸化処理とCVD処理の連続処理等においては、塩素系の腐食ガスと水分による強い腐食環境にされられるため、同様にCVD処理における反応管内面の副生成物の付着に対する確実な対策が望まれていた。
【0004】
また、これらの熱処理装置では、処理炉自体は石英で構成されているものの、加工の困難な炉蓋やマニホールド等には金属が使われているため、ウエハの金属汚染(メタルコンタミネーション)を防止する目的で、それらの部分を石英のカバーで覆ったり、その上で更に不活性ガスを局部的に供給したりして、金属部分が炉内ガスに接触しないような対策を講じている場合があるが、その場合、石英カバーを設けたり不活性ガスを供給したりする分だけ、構成が複雑になり、コストアップになっていた。
【0005】
本発明は、前記事情を考慮してなされたもので、過酷な腐食環境であっても腐食の心配がなく、また、副生成物の付着の抑制を図ることができ、しかも、金属汚染の問題を解消することができて、何時でも安定したプロセスを行うことができる熱処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち、請求項1に係る発明は、処理炉内に被処理体を収容し、処理ガスを供給して所定の処理温度で熱処理する装置において、前記処理炉内を所定の排気圧力で排気する常圧排気系と、前記処理炉内を常圧排気系よりも低い排気圧力で減圧排気する減圧排気系と、常圧排気系および減圧排気系のそれぞれに設けられた開閉および圧力調節の可能なコンビネーションバルブと、接ガス面が非金属の耐食性材料により形成され前記排気圧力を検出する差圧型もしくは絶対圧型の圧力センサと、該圧力センサの検出圧力を基にそれぞれのコンビネーションバルブを制御する制御部と、予めインプットされた熱処理方法のプログラムレシピに従って常圧排気系を用いた常圧ないし微減圧酸化処理、処理炉内を減圧排気しながら不活性ガスの供給と停止を交互に繰り返して処理炉内の急速な減圧と置換を行うサイクルパージ、減圧排気系を用いた拡散処理又は減圧CVD処理を連続して行う制御装置とを備え、前記処理炉の炉内環境に晒される金属製部材の接ガス面に、金属製部材の腐食および金属製部材からの被処理体の金属汚染を抑制するためのクロム酸化物被膜をコーティングしたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の熱処理装置において、配管およびバルブを少なくとも含む前記常圧排気系および減圧排気系の金属製部材の接ガス面に金属部材の腐食および副生成物の付着を抑制するためのフッ素樹脂被膜をコーティングしたことを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の熱処理装置において、前記常圧排気系および減圧排気系に通じる排気管部の内面に副生成物の付着を抑制するためのコーティングを施したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基いて詳述する。図1は、本発明を主として酸化処理工程を行う酸化処理装置に適用した第1実施の形態の構成図である。
【0010】
本実施の形態の酸化処理装置(熱処理装置)は、常圧処理および減圧処理可能型として構成されている。図1において、1は半導体ウエハ(被処理体)Wを収容し、処理ガスとして水蒸気を供給して例えば850℃程度の高温下で熱処理する縦型でバッチ式の処理炉で、この処理炉1は上端が閉塞され下端が開放した縦長円筒状の耐熱性を有する例えば石英製の反応管(処理容器)2を備えている。
【0011】
この反応管2は、炉口として開放した下端開口部が蓋体3で気密に閉塞されることにより、気密性の高い処理炉1を構成するようになっている。前記蓋体3上には、多数枚例えば150枚程度の半導体ウエハWを水平状態で上下方向に間隔をおいて多段に支持する基板支持具である例えば石英製のウエハボート4が保温筒6を介して載置されている。
【0012】
蓋体3は、図示しない昇降機構により、処理炉1内へのウエハボート4のロード(搬入)ならびにアンロード(搬出)および炉口の開閉を行うように構成されている。また、前記反応管2の周囲には、炉内を所定の温度例えば300〜1000℃に加熱制御可能な抵抗発熱体からなるヒーター8が設けられている。ヒーター8の周囲は冷却ジャケット9で覆われている。
【0013】
反応管2の下側部には、ガス導入管部10が適宜個数設けられており、その一つには、処理ガス供給手段(水蒸気供給手段)として、水素ガスH2と酸素ガスO2の燃焼反応により水蒸気を発生させて供給する燃焼装置(外部燃焼装置)11が接続されている。なお、他のガス導入管部には、その他の処理ガス例えば一酸化窒素ガスNOや一酸化二窒素ガスN2O、塩化水素HClあるいは不活性ガス例えばN2等を供給するガス供給源が接続されている(図示省略)。
【0014】
また、前記石英製の反応管2の下側壁には、反応管2内を排気するための排気管部13が一体に設けられており、この排気管部13には、減圧排気系14を構成する排気管15が接続されている。なお、蓋体3は金属製(主にステンレス製)のものであるが、高温の炉内環境および処理ガスに晒される箇所であるから、その接ガス面には、金属製部材の腐食および金属製部材からの被処理体の金属汚染を抑制するためのコーティングが施されている。ここでは、セラミックの一種であるクロム酸化物被膜がコーティングされている。また、排気管部13の内面には、炉内副生成物が冷却されることによって付着するのを抑制するためのコーティングが施されている。ここでは、耐熱性の高いクロム酸化物被膜もしくはフッ素樹脂被膜がコーティングされている。
【0015】
前記排気管15は、高真空度での減圧排気が可能な大口径例えば内径が3インチ程度の配管からなっている。また、排気管15は、耐食性配管からなり、例えば金属製好ましくはステンレス製の配管の内周面に、耐食性樹脂であるフッ素樹脂の被膜をコーティングしてなるものである。前記排気管15の下流端は、処理炉1内を例えば最大−1Pa程度に減圧可能な減圧ポンプ(真空ポンプ)16に接続され、この減圧ポンプ16の下流には除害装置17が接続されている。除害装置17への配管の内面にもフッ素樹脂の被膜がコーティングされている。減圧ポンプ16としては、例えばドライポンプが好ましい。
【0016】
前記排気管15の途中には、図示しない除害装置や排気ブロワを備えた工場排気系の排気ダクトに通じる常圧排気系18を構成する常圧排気管19が分岐接続されており、常圧ないし微陰圧での処理が可能になっている。常圧排気管19も前記排気管15と同様に、金属製好ましくはステンレス製の配管の内周面に耐食性樹脂であるフッ素樹脂被膜をコーティングしてなるものである。排気管15および常圧排気管19の外周には、腐食の原因となる配管内の水分を飛ばす(蒸発させる)べく加熱するための加熱手段例えば抵抗発熱体が設けられていることが好ましい。
【0017】
そして、前記常圧排気系18および減圧排気系14には、それぞれ開閉および圧力調節の可能なコンビネーションバルブ20,21が設けられている。減圧排気系14においては、排気管15における常圧排気管19の分岐接続部よりも下流位置にコンビネーションバルブ21が取付けられている。これらのコンビネーションバルブ20,21は、例えば電気信号を空気圧に変換して弁体の位置制御を行うようになっていると共に、弁体の着座部にOリングを有しシャットオフができるようになっている。これらのコンビネーションバルブ20,21は、排気と接する部品が耐食性を有する材料例えばフッ素樹脂により形成されているか、あるいは、金属で構成した場合には、排気と接する接ガス面がフッ素樹脂の被膜でコーティングされている。
【0018】
前記排気管15における減圧処理用コンビネーションバルブ21よりも上流位置には、常圧処理時の排気圧力を検出するための圧力センサ22と、減圧処理時(減圧排気時)の排気圧力を検出する圧力センサ23とが、空気圧制御式の弁24,25を介して設けられている。前記圧力センサ22,23は、水分HOと腐食性ガス例えばHClが存在する過酷な腐食環境下での使用を可能とするために、排気と接する接ガス面がフッ素樹脂により形成されている。
【0019】
前記常圧排気系18および減圧排気系14にそれぞれ設けられたコンビネーションバルブ20,21は、前記圧力センサ22,23の検出圧力を基に共通の制御部(コントローラ)32により制御されるようになっている。すなわち、この制御部32は、常圧処理時には常圧排気系18のコンビネーションバルブ20に切換えてこれを常圧処理時用の圧力センサ22の検出圧力を基に制御し、減圧処理時には減圧排気系14のコンビネーションバルブ21に切換えてこれを減圧処理時用の圧力センサ23の検出圧力を基に制御するというように、二系統の制御が可能になっている。
【0020】
以上の構成からなる酸化処理装置は、処理炉1の排気系の各接続部にシール手段である例えばOリングを設けるなど、高減圧排気が可能なリークタイトな高気密構造とされている。また、酸化処理装置は、予め所望の熱処理方法のプログラムレシピがインプットされた制御装置(図示省略)により燃焼装置11、ヒーター8、コンビネーションバルブ20,21の制御部32等が制御されて所望の熱処理方法を自動で実施するように構成されている。
【0021】
前記クロム酸化物被膜のコーティング方法としては、例えば特開昭63−317680号公報に記載されているクロム酸化物被膜の形成方法等が利用できる。この方法は、無水酸化水溶液にSiOとAl粉末を加えて調整したスラリーを金属表面に塗布した後、これを加熱して多孔質膜を形成し、これにクロム酸アンモンまたは重クロム酸アンモンを10重量%以下添加した無水クロム酸水溶液を含浸させ、加熱処理する。このクロム酸含浸と加熱処理を繰り返すことにより耐熱性および耐食性に富むクロム酸化物被膜が得られる。
【0022】
前記排気管15、19やバルブ20、21にコーティングするフッ素樹脂としては、例えば、PTFE=ポリテトラフルオロエチレン(四フッ化エチレン樹脂)、PFA=テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(パーフルオロアルコキシ樹脂)、ETFE=テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(四フッ化エチレン−エチレン共重合樹脂)等が利用できる。排気系の接ガス面に対するフッ素樹脂のコーティング方法としては、吹き付け、どぶづけ、刷毛塗り、ライニングなどがある。前記フッ素樹脂のコーティングにより、排気系の腐食防止と、その表面平滑性による反応副生成物の付着防止が可能となる。
【0023】
次に、前記酸化処理装置の作用および熱処理方法について説明する。まず、処理炉1内は、大気に開放されていると共にヒーター8により予め所定の温度例えば300℃に加熱制御されており、この状態で多数枚の半導体ウエハWが保持されたウエハボート4を処理炉1内にロードして処理炉1の炉口を蓋体3で密閉し、処理炉1内を減圧排気系14による真空引きにより減圧する。この減圧ないし真空引きは、サイクルパージを含むことが好ましい。前記ロードおよびサイクルパージの際には、半導体ウエハWの表面に自然酸化膜が形成されないように処理炉内に不活性ガス例えばN2が供給されており、また、N2が100%であると、半導体ウエハWの表面が窒化してしまい、この後の酸化工程にて半導体ウエハWの表面が酸化されにくくなるため、これを防止すべくO2が少量例えば1%程度供給されている。
【0024】
前記サイクルパージは、処理炉1内を真空引きしながら不活性ガス例えばN2の供給と停止を交互に繰り返すことにより行われる。この場合、排気系をコンビネーションバルブ21により減圧排気系14に切換え、減圧ポンプ16の作動状態で圧力センサ23により圧力を検知しつつコンビネーションバルブ21の制御により処理炉1内を所定の圧力例えば−1Pa程度に減圧排気する。この減圧排気状態で、所定流量に制御された不活性ガス例えばN2を不活性ガス供給弁の開閉の繰り返しにより間欠的に供給することにより、サイクルパージが行われ、処理炉1内を迅速に減圧して不活性ガスで十分に置換することができる。すなわち、このサイクルパージによって急速な減圧(真空到達時間の短縮)と置換が可能となる。
【0025】
次に、前記減圧排気状態でヒーター8の制御により処理炉1内を所定の処理温度例えば850℃まで昇温させ、排気系をコンビネーションバルブ20にて常圧排気系18に切換えることにより処理炉1内を常圧ないし微減圧に制御し、この状態でリカバリー(半導体ウエハの温度を安定させる)をしてから、所望の熱処理例えばHCl酸化を行う。この熱処理は、酸素ガスO2と水素ガスH2を燃焼装置11に供給して燃焼させ、発生する水蒸気を塩化水素ガスHClおよび不活性ガス例えばN2と共に処理炉1内に供給することにより、微減圧状態で行われる。
【0026】
熱処理工程を終了したなら、排気系を減圧排気系14に切換えて、処理炉1内を再度真空引きにより減圧してから、ヒーター8の制御により処理炉1内の温度を所定の温度例えば300℃程度に降温させ、これと並行して処理炉1内を常圧に戻し、処理炉1内からウエハボート4をアンロードし、クーリング(半導体ウエハを搬送可能な温度に冷却すること)を行えばよい。前記熱処理工程終了後の減圧ないし真空引きも、サイクルパージを含むことが好ましい。
【0027】
このように予め所定の温度に加熱された処理炉1内に半導体ウエハWを収容し、処理炉1内を所定の処理温度まで昇温させ、処理ガスである水蒸気を供給して半導体ウエハWを熱処理するに際して、前記昇温の工程を減圧下で行うようにしたので、酸化種を排除した状態で半導体ウエハWを所定の処理温度まで昇温させることができ、昇温工程での自然酸化膜の形成を抑制することができ、品質の優れた極薄酸化膜を形成することができる。また、所望の熱処理の工程前だけでなく工程後にも処理炉1内を真空引きにより減圧するようにしたので、所望の熱処理工程以外の部分での余計な酸化種を十分に排除して自然酸化膜の形成を十分に抑制することができ、膜質および膜厚が均一で品質の優れた極薄酸化膜を形成することができる。因みに、膜厚が2nm程度のSiO2膜を形成することが可能である。
【0028】
前記処理炉1を減圧ないし真空引きする工程では、いわゆるサイクルパージを含んでいるため、迅速な減圧と置換が可能となり、スループットの向上が図れる。また、前記酸化処理装置においては、処理炉1内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段である燃焼装置11と、熱処理の工程で処理炉1内を常圧ないし微減圧で排気する常圧排気系18と、熱処理工程の前後に処理炉1内を真空引き可能な減圧排気系14とを備え、前記常圧排気系18と減圧排気系14の切換えをコンビネーションバルブ20,21により行うようにしているため、前述した熱処理方法を確実かつ容易に実施することできる。
【0029】
このように減圧処理可能な酸化処理装置(熱処理装置)によれば、処理炉1内に半導体ウエハWを収容し、処理ガスを供給して所定の処理温度で熱処理する装置において、前記処理炉1内を所定の排気圧力で排気する常圧排気系18と、前記処理炉1内を常圧排気系18よりも低い圧力で減圧排気する減圧排気系14と、常圧排気系18および減圧排気系14のそれぞれに設けられた開閉および圧力調節の可能なコンビネーションバルブ20,21と、前記排気圧力を検出する絶対圧型の圧力センサ22,23と、この圧力センサ22,23の検出圧力を基に前記コンビネーションバルブ20,21を制御する制御部32とを備えているため、常圧排気系18を用いた常圧ないし微減圧酸化処理および減圧排気系14を用いたサイクルパージや減圧CVD処理等の連続処理が可能となる。常圧排気系18では、大気導入や不活性ガス導入を必要とすることなく安定な制御が可能になると共に、排気系の構造が簡素化され、不活性ガス例えばN2のランニングコストを無くすことができ、コストの低減が図れる。
【0030】
特に、常圧排気系18の圧力センサおよび減圧排気系14の圧力センサとして、絶対圧型の圧力センサ22,23を用いているため、低気圧等の大気圧の変動に左右されることなく例えば大気圧付近での安定した絶対圧制御および減圧下での安定した絶対圧制御が可能となり、何時でも均一な膜厚の酸化膜を形成することが可能となると共に薄膜の形成が可能となる。
【0031】
また、金属製の蓋体3の接ガス面には蓋体3の腐食および蓋体3からのウエハwの金属汚染を抑制するためのクロム酸化物被膜がコーティングされているので、高温の炉内環境に晒される金属部分を石英カバーで覆ったり、不活性ガスを局部的に供給して金属部分に炉内ガスが接触しないようにする等の、コストのかかる対策を講じなくてよく、安価に耐食性の改善と金属汚染の防止を図ることができる。
【0032】
また、反応炉2の出口である排気管部13の内面や、排気管15、19およびコンビネーションバルブ20、21の接ガス面にもフッ素樹脂被膜をコーティングしたので、炉内副生成物の付着を抑制することができると共に、安定した耐食性を確保することができる。従って、メンテナンスの負荷を軽減することができる。
【0033】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の設計変更等が可能である。例えば、前記実施の形態では、処理炉として、縦型炉が例示されているが、横型炉であってもよく、また、バッチ式が例示されているが、枚葉式であってもよい。被処理体としては、半導体ウエハ以外に、例えばLCD基板やガラス基板等であってもよい。上記水蒸気供給手段としては、燃焼式に限定されず、例えば気化器式、触媒式、沸騰式等であってもよい。
【0034】
また、前記実施の形態では、本発明を酸化処理装置に適用した場合が示されているが、本発明は、酸化処理装置以外に、例えば、拡散処理装置、CVD処理装置、アニール処理装置等、あるいはこれらの複合型装置にも適用可能である。
【0035】
図2はCVD処理装置に適用した場合の実施の形態を示す図である。このCVD処理装置の処理炉51においては、内管52Aと外管52Bよりなる反応管52の下部に金属製のマニホールド53が設けられており、そのマニホールド53にガス導入管部54および排気管部55が設けられている。処理ガスは、内管52Aの内部下方から供給されて上昇し、上端で折り返して、内管52Aと外管52Bの隙間を下降した後、排気管部55から減圧排気系14へと排気される。
【0036】
この処理炉51においては、高温の炉内ガスに晒される金属製部材の接ガス面として、蓋体3とマニホールド53の内面(接ガス面)、内管52Aの受け部材56や保温筒57を受けるベース58の表面、および、ガス導入管部54や排気管部55の接ガス面が、クロム酸化物被膜でコーティングされている。また、減圧排気系14を構成するステンレス製の排気管15の内面やコンビネーションバルブ21の金属部品の接ガス面が、フッ素樹脂被膜でコーティングされている。これにより、炉内ガスに晒される金属部材(蓋体3およびマニホールド53など)の腐食防止を図ることができると共に、それら金属製部材による金属汚染を防止することができる。また、排気管部55にクロム酸化物被膜をコーティングすると共に、減圧排気系14の金属の接ガス面にフッ素樹脂被膜をコーティングしたので、腐食防止を図ることができると共に、ガスの冷却による副生成物の付着を抑制することができ、メンテナンスの負荷を軽減できる。なお、図1の装置とほぼ同じ機能を果たす部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0038】
(1)請求項1に係る発明によれば、処理炉内に被処理体を収容し、処理ガスを供給して所定の処理温度で熱処理する装置において、前記処理炉内を所定の排気圧力で排気する常圧排気系と、前記処理炉内を常圧排気系よりも低い排気圧力で減圧排気する減圧排気系と、常圧排気系および減圧排気系のそれぞれに設けられた開閉および圧力調節の可能なコンビネーションバルブと、接ガス面が非金属の耐食性材料により形成され前記排気圧力を検出する差圧型もしくは絶対圧型の圧力センサと、該圧力センサの検出圧力を基にそれぞれのコンビネーションバルブを制御する制御部と、予めインプットされた熱処理方法のプログラムレシピに従って常圧排気系を用いた常圧ないし微減圧酸化処理、処理炉内を減圧排気しながら不活性ガスの供給と停止を交互に繰り返して処理炉内の急速な減圧と置換を行うサイクルパージ、減圧排気系を用いた拡散処理又は減圧CVD処理を連続して行う制御装置とを備え、前記処理炉の炉内環境に晒される金属製部材の接ガス面に、金属製部材の腐食および金属製部材からの被処理体の金属汚染を抑制するためのクロム酸化物被膜をコーティングしたので、炉内環境に晒される金属製部材の耐食性を向上させることができると共に、それら金属製部材からの被処理体の金属汚染を防止することができる。
【0039】
(2)請求項2に係る発明によれば、配管およびバルブを少なくとも含む前記常圧排気系および減圧排気系の金属製部材の接ガス面に金属部材の腐食および副生成物の付着を抑制するためのフッ素樹脂被膜をコーティングしたので、前記常圧排気系および減圧排気系の耐食性を向上させることができると共に、副生成物の付着を抑制することができ、メンテナンス時のクリーニング負荷を軽減することができる。
【0040】
(3)請求項3に係る発明によれば、常圧排気系および減圧排気系に通じる排気管部の内面に副生成物の付着を抑制するためのコーティングを施したので、処理炉の排気管部の内面における副生成物の付着を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を酸化処理装置に適用した実施の形態の構成を示す図である。
【図2】本発明をCVD処理装置に適用した実施の形態の構成を示す図である。
【符号の説明】
W 半導体ウエハ(被処理体)
1 処理炉
3 蓋体(金属製部材)
13 排気管部
14 減圧排気系
15 排気管
18 常圧排気系
19 排気管
20,21 コンビネーションバルブ
51 処理炉
53 マニホールド(金属製部材)
55 排気管部(金属製部材)

Claims (3)

  1. 処理炉内に被処理体を収容し、処理ガスを供給して所定の処理温度で熱処理する装置において、前記処理炉内を所定の排気圧力で排気する常圧排気系と、前記処理炉内を常圧排気系よりも低い排気圧力で減圧排気する減圧排気系と、常圧排気系および減圧排気系のそれぞれに設けられた開閉および圧力調節の可能なコンビネーションバルブと、接ガス面が非金属の耐食性材料により形成され前記排気圧力を検出する差圧型もしくは絶対圧型の圧力センサと、該圧力センサの検出圧力を基にそれぞれのコンビネーションバルブを制御する制御部と、予めインプットされた熱処理方法のプログラムレシピに従って常圧排気系を用いた常圧ないし微減圧酸化処理、処理炉内を減圧排気しながら不活性ガスの供給と停止を交互に繰り返して処理炉内の急速な減圧と置換を行うサイクルパージ、減圧排気系を用いた拡散処理又は減圧CVD処理を連続して行う制御装置とを備え、前記処理炉の炉内環境に晒される金属製部材の接ガス面に、金属製部材の腐食および金属製部材からの被処理体の金属汚染を抑制するためのクロム酸化物被膜をコーティングしたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 配管およびバルブを少なくとも含む前記常圧排気系および減圧排気系の金属製部材の接ガス面に金属製部材の腐食および副生成物の付着を抑制するためのフッ素樹脂被膜をコーティングしたことを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
  3. 前記常圧排気系および減圧排気系に通じる排気管部の内面に副生成物の付着を抑制するためのコーティングを施したことを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
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