JP4639627B2 - レーザ・システム、ホログラム記録再生システム、レーザ制御方法、およびホログラム記録再生方法 - Google Patents

レーザ・システム、ホログラム記録再生システム、レーザ制御方法、およびホログラム記録再生方法 Download PDF

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この発明は、外部共振器型半導体レーザを含むレーザ・システムに関し、より詳しくは、レーザ光のレーザパワー等を、一定条件を満たすように調整可能なレーザ・システム、ホログラム記録再生システム、レーザ制御方法、およびホログラム記録再生方法に関する。
近年、レーザ・システムは、小型でかつ低消費電力である等の理由から、情報機器に多く使われるようになってきた。たとえば、ホログラフィックデータストレージ(HDS:Holographic Data Storage)については、シングルモード・レーザが用いられる。HDSは、1本のレーザ光をビームスプリッタで2本に分けた後に記録メディア上で再びあわせ、その干渉によってデータを記憶する。
このような、ホログラム記録再生用の光源として、シングルモードの光源であるガスレーザやSHGレーザが用いられることが多い。図4には、こうしたレーザ光源を用いてホログラム記録再生を行う従来のホログラム記録再生システム100が示されている。
ホログラムの記録および再生は、シングルモード・レーザの光源を使用して、参照光と信号光をホログラム記録媒体に照射することによって行われる。ホログラムの記録においては、所定の最適な時間だけ、レーザ光をホログラム記録媒体に照射する必要があるが、ガスレーザやSHGレーザでは、レーザパワーの変調やオン・オフを高速に行うことができない。そのため、機械式のシャッターを用いてレーザ光のオン・オフ等が行われる。
ガスレーザやSHGレーザ等のレーザ光源101から射出されたレーザ光Aは、シャッター102によりオン・オフされる。シャッター102がオンのとき、レーザ光Aはビームエキスパンダ103に向けて射出され、そこでビーム径の拡大されたレーザ光Bとなる。レーザ光Bは、次に、ビームスプリッタ104に入射し、2つのレーザ光に分けられる。
直進したレーザ光Cは、ミラー105で反射され、さらにレンズ106で集光され、参照光として記録メディア110に照射される。他方のレーザ光Dは、液晶素子等で構成される空間変調器107で変調された信号光Eとなる。信号光Eは、ミラー108で反射され、記録用レンズ109で集光され、記録メディア110上に照射される。このとき、信号光Eは、参照光Cが記録メディア110上に照射される場所と同じ場所に照射され、これにより、記録メディア110にホログラムパターンが記録される。
このホログラム記録再生システム100では、レーザ光源101は常に一定のパワーのレーザ光Aを出力し、シャッター102の開閉によって所定の時間だけ、そのレーザ光Aを以降の光路に提供する。
また、このようなホログラム記録再生システム100では、記録メディア110の同一領域を用いて多重記録・再生が可能である。記録メディア110に対して異なる入射角度の参照光を用いてホログラムを記録すれば、それぞれのホログラムは、記録時と同じ入射角度の参照光によって再生される。空間変調器107では、複数画素を有する液晶素子が用いられるが、それぞれの信号光Eに対して異なる透過・遮蔽パターンの画素を用意することによって、記録メディア110に所望のデータを多重記録することができる。
前述のように、ホログラム記録再生用光源としては、シングルモードであることが条件とされる。よって、マルチモード発振である、レーザ・ダイオード(LD)のような半導体レーザは上記用途には原則的には利用できない。しかしながら、半導体レーザと外部共振器とを組み合わせることによって、この半導体レーザのレーザ光をシングルモード化できる。
ここで、従来の代表的な外部共振型半導体レーザを含むレーザ・システムの構成を、図5を参照して説明する。図5は、レーザ・システム200の平面図である。このレーザ・システム200の構成は、非特許文献1に記載されたレーザ・システムの構成と同様のものである。
L. Ricci, et al. :"A compact grating-stabilized diode laser system for atomic physics", Optics Communications, 117 1995, pp541-549
レーザ・システム200では、レーザ・ダイオード201のような半導体レーザ素子から出射された縦多モードのレーザ光(発振光)がレンズ202によって平行に集められ、グレーティング(回折格子)203に入射される。グレーティング203は、入射した光の1次回折光を出力する。グレーティング203の配置角度に応じて特定の波長の1次回折光が、レンズ202を介してレーザ・ダイオード201に逆注入される。この結果、レーザ・ダイオード201が、注入された1次回折光に共振してシングルモードの光(矢印Fによって表された0次光)を出射するようになり、その光の波長は、グレーティング203から戻ってきた光の波長と同じになる。
次に、図6のグラフを参照して、図5で説明したような外部共振器型のレーザ・システムから出力されるレーザ光のレーザパワーと波長の関係を説明する。図6に示すグラフの横軸はレーザパワーを示し、単位はmWである。一方、グラフの縦軸は波長を表しており、単位はnmである。外部共振器型のレーザ・システムでは、レーザパワーの増加に伴って射出されたレーザ光の波長が徐々に大きくなる外部共振器モードホップの領域と、レーザパワーが増加した場合に、射出されたレーザ光の波長が急激に小さくなる、半導体レーザ内のレーザーチップによるモードホップの領域が存在する。
ここでは、前者の領域を外部共振器モードホップ領域と呼び、図6中では領域Aおよび領域Cが対応する。一方、後者の領域は、レーザーチップモードホップ領域と呼ぶこととし、図6中では、領域Bおよび領域Dが対応する。レーザーチップモードホップ領域では、外部共振器モードホップ領域における波長の変化分(増大した分)が一気に減少して元の波長に戻る。
また、外部共振器モードホップ領域とレーザーチップモードホップ領域は、図6に示すように、領域A、領域B、領域C、領域Dといった順に、レーザパワーの増加に伴って交互に現れる。またさらに、図6に示すグラフは、レーザ光のレーザパワーと波長の関係の概略を模式的に表したものであり、実際には、レーザ光の波長は、レーザパワーの増加に伴い、ある程度離散的に推移する。たとえば、レーザパワーが変化しても、波長がほとんど変化しない領域も存在する。
図7には、外部共振器モードホップ領域におけるレーザ光のスペクトラムと、レーザーチップモードホップ領域におけるレーザ光のスペクトラムが現されている。外部共振器モードホップ領域におけるレーザ光は、一般的には、図7Aないし図7Cのようなスペクトラムとなる。すなわち、図7Aでは、波長の比較的近い3つのピークが現れており、図7Bでは、波長の比較的近い2つのピークが現れており、図7Cでは、大きなピークが1つ現れている。図7Cのスペクトラムに比べると、図7Aや図7Bに示されたスペクトラムは理想的なものではないが、ホログラム記録に用いた場合にその記録特性を極端に低下させるものではない。
一方、レーザーチップモードホップ領域におけるレーザ光は、図7Dのような乱れたスペクトラムとなる傾向にある。すなわち、この場合のスペクトラムは、2つあるいは3つからなる波長のピークの組が2箇所に現れ、これらの組の波長がある程度離れているものである。
上記のように、ガスレーザやSHGレーザを光源に用いた場合、レーザパワーの変調やオン・オフを行うために、シャッターのような機械的に動作する構成要素を使用する必要が生じ、その結果、記録時間の高速化が妨げられる。
また、上述したレーザ・システム200のように外部共振型半導体レーザを用いた構成では、図6および図7に示すように、レーザーチップモードホップ領域において、比較的離れた波長のピークの組が複数現れ、好適なスペクトラムが得られない。このようなレーザ光を用いてホログラム記録を行おうとすると、レーザのコヒーレンシが悪化し、ホログラム記録の特性に悪影響を及ぼす。
したがって、この発明の目的は、好適でないスペクトラムのレーザ光が使用されないように、射出するレーザ光のレーザパワー等を制御するレーザ・システム、ホログラム記録再生システム、レーザ制御方法、およびホログラム記録再生方法を提供することにある。
また、この発明のさらなる目的は、レーザ光源として外部共振型半導体レーザを用いることによって、レーザパワーの変調やオン・オフを高速に行い、シャッターのような機械的に動作する構成要素を排除するとともに、記録・再生時間を高速化するホログラム記録再生システムおよびホログラム記録再生方法を提供することにある。
第1の実施態様に係る発明は、半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザと、外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光を分割するビームスプリッタと、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーを検出するフォトディテクタと、フォトディテクタの検出結果から、外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間をフィードバック制御する半導体レーザ制御部とを備えるレーザ・システムである。
第2の実施態様に係る発明は、半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光をビームスプリッタにより分割するレーザ光分割のステップと、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーをフォトディテクタにより検出するレーザパワー検出のステップと、フォトディテクタの検出結果から、外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間を半導体レーザ制御部によりフィードバック制御する半導体レーザ制御のステップとを備えるレーザ制御方法である。
第3の実施態様に係る発明は、半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザと、外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光を分割するビームスプリッタと、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーを検出するフォトディテクタと、フォトディテクタの検出結果から、外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間をフィードバック制御する半導体レーザ制御部とを備え、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、他方が、ホログラムの記録・再生に使用されるホログラム記録再生システムである。
第4の実施態様に係る発明は、半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光をビームスプリッタにより分割するレーザ光分割のステップと、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーをフォトディテクタにより検出するレーザパワー検出のステップと、フォトディテクタの検出結果から、外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間を半導体レーザ制御部によりフィードバック制御する半導体レーザ制御のステップと、ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうちの他方によりホログラムの記録・再生を行うホログラム記録再生のステップとを備えるホログラム記録再生方法である。
この発明によって、外部共振型半導体レーザが、所定のスペクトラムのレーザ光を出射しないよう制御され、そのようなレーザ・システムをホログラム記録に用いることによって、ホログラム記録の特性を一定のレベルに保つことができる。また、外部共振型半導体レーザが、ホログラム記録再生のためのレーザ光源として用いられ、レーザパワーの変調やオン・オフの高速化に伴って、ホログラム記録・再生時間が高速化される。
最初に、この発明の一実施形態に係るレーザ・システムの構成について、図1を参照して説明する。図1は、外部共振器型半導体レーザを用いたレーザ・システム1のブロック図を表している。半導体レーザ2から射出されたレーザ光は、コリメータレンズ3でほぼ平行な光とされ、グレーティング4(反射型回折格子)に入射される。グレーティング4に入射されたレーザ光は、反射の際に0次光と1次光に分離される。グレーティング4で反射回折された1次光は、矢印7に示すように、再びコリメータレンズ3を通過して、半導体レーザ2に戻る。
このようにして、半導体レーザ2に戻ったレーザ光により、グレーティング4と半導体レーザ2の間で共振器が形成され、半導体レーザ2は、グレーティング4の格子形状および、グレーティング4と半導体レーザ2との距離によって定まる波長で発振する。
一方、グレーティング4で反射回折された0次光は、通常のミラーと同じように反射してビームスプリッタ5に入射する。ビームスプリッタ5では、入射したレーザ光の一部が約90度曲げられてフォトディテクタ6に入射され、フォトディテクタ6は、入射光のレーザパワーに応じて電流を出力する。
半導体レーザ制御部8は、フォトディテクタ6から上記のようにして出力された電流をモニタすることによって、フォトディテクタ6に入射されたレーザ光のレーザパワーをモニタすることができる。その後、半導体レーザ制御部8は、ビームスプリッタ5を直進するレーザ光のレーザパワーが、前述のような、レーザーチップモードホップ領域に属するパワーとならないように、半導体レーザ2のパワーをコントロールする。半導体レーザ制御部8の構成については、後で詳細に説明する。
ビームスプリッタ5を直進したレーザ光は、ホログラム記録・再生やその他の用途のためのビームとして使用される。この発明のレーザ・システム1は、たとえば、図4で示したようなホログラム記録再生システム100のレーザ光源101およびシャッター102に替えて使用される。
次に、ホログラム記録におけるレーザ光のレーザパワー(記録パワー)と記録時間の関係を、図2を参照して説明する。ホログラム記録において、最適な記録状態が得られるには、記録パワーと記録時間を所定の条件で制御する必要がある。すなわち、ホログラム記録は、一定の積算パワーによって好適に行われる。したがって、記録パワーが低くても、記録時間を長くすれば良好な記録が可能であり、逆に、記録パワーが大きい場合は、記録時間を短くすれば良好な記録が可能となる。このように、多くの記録パワーと記録時間の組み合わせが可能であるため、図6で示したようなレーザーチップモードホップ領域に属するような記録パワーを使用せずに好適なホログラム記録を行うことができる。
図2Aは、ホログラム記録が適切に行われる積算パワーの条件を満たした記録パワーと記録時間のレーザ光である。すなわち、記録パワーP1×記録時間t1が、好適な積算パワーの条件を満たす。しかしながら、記録パワー範囲10および記録パワー範囲11は、図7で示すレーザーチップモードホップ領域に対応し(たとえば、記録パワー範囲10は図6の領域Dに対応し、記録パワー範囲11は図6の領域Bに対応する)、記録パワーP1は、記録パワー範囲11に含まれることになる。そうすると、たとえ、ホログラム記録が適切に行われる積算パワーの条件を満たした記録パワーP1であっても、それがレーザーチップモードホップ領域内にあれば、レーザのコヒーレンシが悪化し、良好なホログラム記録が実現できない。
そこで、図2Bのように、記録パワー範囲10に含まれないような、記録パワーP1より小さい記録パワーP2を用いてホログラム記録を行うことが考えられる。ただし、この場合、ホログラム記録が適切に行われる積算パワーの条件を満たすために、記録時間t2を大きくしなければならない。記録パワーP1×記録時間t1が、積算パワーの条件を満たしているので、記録パワーP2と記録時間t2は以下の式1を満たすことが必要である。
記録パワーP2×記録時間t2 = 記録パワーP1×記録時間t1 ・・・(式1)
ただし、好適な積算パワーが所定の範囲で定められている場合は、記録パワーP2×記録時間t2はその範囲内であればよく、必ずしも式1を満たしている必要はない。
また、図2Cに示すように、記録パワー範囲10に含まれないような、記録パワーP1より大きい記録パワーP3を用いて、ホログラム記録を行うことも考えられる。記録パワーP3×記録時間t3は、図2bと同様の方法で求められる。ただし、この場合は、記録パワーP3が、記録パワー範囲11にも含まれないよう留意する必要がある。この例では、記録パワーP3が大きいため、記録時間t3は短くなる。
次に、図3のブロック図を参照して、図1に示す半導体レーザ制御部8の回路構成について説明する。半導体レーザ制御部8は、レーザ光のレーザパワーと射出時間を制御する回路である。レーザ・システム1には、レーザ光の射出パワーをモニタするためのフォトディテクタ6(フォトダイオード)が設けられており、フォトダイオード増幅器21は、フォトディテクタ6からの出力電流を入力し、これを増幅し電圧として出力する。
誤差増幅器23は、フォトダイオード増幅器21から出力された電圧を入力する一方で、コントローラ22から所定波形(パルス信号)を入力する。コントローラ22が提供する波形は、半導体レーザ2のレーザパワーと記録時間を制御するためのものであり、たとえば、最終的に、外部共振器型半導体レーザの外部に射出されるレーザ光が、図2Bや図2Cに示すような波形となるのに必要な電圧波形(または電流波形)である。
コントローラ22が、半導体レーザ2を制御する方法は、従来の既知のものでよい。たとえば、使用する半導体レーザ2のタイプ等から波形を決定し、あるいはユーザから設定された波形を出力することができる。このような波形により、最終的に得られるレーザ光のレーザパワーが、レーザーチップモードホップ領域に属さず、かつ、レーザパワー×記録時間が適切なホログラム記録のための積算パワーとなる。
ホログラム多重記録を行う場合は、たとえば、1秒間に100回程度のタイミングで、参照光の入射角度を徐々に変化させ、それと同期してコントローラ22は、徐々に電圧が高くなるパルスを形成し、さらに、レーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとなるような電圧は、スキップして次のパルスを形成する。この場合、上述のように、ホログラム記録が適切に行われる積算パワーの条件を満たす必要があるので、各パルスの時間(記録時間、または半導体レーザ射出時間)は徐々に短くなる。
なお、このようなコントローラ22の処理は、上記電圧波形を形成するためのプログラムを記録したROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)を備えるマイクロコンピュータによって実現可能である。また、パーソナルコンピュータのような汎用コンピュータを利用してコントローラ22の機能を実現することもできる。いずれの場合も、上記電圧波形を形成するためのプログラムは、CD−ROM等の可搬型記録媒体から、あるいは、インターネット等のネットワークを介して、他のサーバコンピュータ等からダウンロードすることができる。
誤差増幅器23は、上記2つの入力電圧を比較増幅し、その誤差を出力する。その後、誤差増幅器23の出力は、次のループフィルタ24に入力され、そこで、フィードバック制御系として最適になるよう補償され、半導体レーザ駆動回路25に、その補償された電圧波形が渡される。半導体レーザ駆動回路25は、受け取った電圧波形により指定された電流値およびタイミングに応じて電流を半導体レーザ2に印加し、半導体レーザ2のレーザパワーおよび射出時間を制御する。
このように、半導体レーザ制御部8は、APC(Auto Power Control)のためにフィードバック制御系を構成する。半導体レーザ制御部8は、こうしたAPCを省略することも可能であり、その場合は、コントローラ22で指定された電圧波形が、そのまま半導体レーザ駆動回路25に伝えられる。
この例では、図1のビームスプリッタ5が、50%のレーザ光をフォトディテクタ6に、残りの50%のレーザ光を外部に射出することを前提としている。したがって、ビームスプリッタ5が、それ以外の透過率を有する場合は、外部に射出されるレーザ光を正しく把握するために、半導体レーザ制御部8において、フォトディテクタ6から出力される電流値を何らかの方法で変換する必要がある。
この発明においては、レーザパワーを外部共振器モードホップ領域とレーザーチップモードホップ領域とに分け、レーザーチップモードホップ領域となるレーザパワーでレーザ光の射出が行われないよう制御するが、レーザーチップモードホップ領域を、その文言どおりに、波長が減少する領域のみと解釈すべきではない。図6に示すように、レーザーチップモードホップ領域を、実際に波長が減少するレーザパワーの範囲に、その範囲の前後にあたるわずかな領域を含むように設定してもよい。このように、レーザーチップモードホップ領域をレーザパワーの方向に余裕を持って定義することによって、スペクトラムの乱れたレーザ光の射出を効果的に排除することができる。また、その余裕部分は、ユーザによって適宜調整することが可能である。図6の例では、レーザーチップモードホップ領域の幅(横軸に沿った長さ)は、外部共振器モードホップ領域の幅より格段に小さく、外部共振器モードホップ領域の幅のおよそ1/5程度となっている。
レーザーチップモードホップ領域を上記のように定義する場合、厳密に言えば、レーザパワーの増加に伴って波長が増大する領域のうち、波長が急激に減少する領域に近接する部分は、外部共振器モードホップ領域ではなく、レーザーチップモードホップ領域に属することになる。
また、半導体レーザのタイプやチップの種類等によって、レーザーチップモードホップ領域の範囲や位置は変動しうる。したがって、図6に示すようなレーザパワーに対応したレーザーチップモードホップ領域(領域B、領域D)の範囲・位置を前提としてこの発明の範囲が定義されるわけではない。さらに、この発明の説明を、リットロー型の外部共振器型半導体レーザに関してのみしてきたが、この発明のレーザ・システムを、他のタイプの外部共振器型半導体レーザを用いて実現することも可能である。たとえば、リットマン型の外部共振器型半導体レーザを用いることが可能である。
この発明の特徴の1つは、スペクトラムの乱れるレーザ光の射出を抑止するという点であり、その意味で、この発明のレーザ・システムをホログラム記録やホログラム再生以外の用途に利用することも可能である。
この発明の一実施形態に係るレーザ・システムの構成を示した略線図である。 半導体レーザによるレーザ光の射出パターンを示した略線図である。 この発明の一実施形態に係るレーザ・システムの半導体レーザ制御部の構成を、より詳細に示した略線図である。 従来のホログラム記録再生システムの構成を示す略線図である。 従来の外部共振器型レーザを使用したレーザ・システムの構成を示す略線図である。 外部共振器型レーザから射出されたレーザ光のレーザパワーと波長の関係を表すグラフである。 図6に示す所定の領域におけるレーザ光のスペクトラムを示した略線図である。
符号の説明
1・・・レーザ・システム、2・・・半導体レーザ、3・・・コリメータレンズ、4・・・グレーティング、5・・・ビームスプリッタ、6・・・フォトディテクタ、8・・・半導体レーザ制御部、21・・・フォトダイオード増幅器、22・・・コントローラ、23・・・誤差増幅器、24・・・ループフィルタ、25・・・半導体レーザ駆動回路

Claims (8)

  1. 半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザと、
    前記外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光を分割するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーを検出するフォトディテクタと、
    前記フォトディテクタの検出結果から、前記外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで前記半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間をフィードバック制御する半導体レーザ制御部と
    を備えるレーザ・システム。
  2. 前記外部共振器型半導体レーザが、リットロー型である
    請求項1に記載のレーザ・システム。
  3. 半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光をビームスプリッタにより分割するレーザ光分割のステップと、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーをフォトディテクタにより検出するレーザパワー検出のステップと、
    前記フォトディテクタの検出結果から、前記外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで前記半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間を半導体レーザ制御部によりフィードバック制御する半導体レーザ制御のステップと
    を備えるレーザ制御方法。
  4. 前記外部共振器型半導体レーザが、リットロー型である
    請求項3に記載のレーザ制御方法。
  5. 半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザと、
    前記外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光を分割するビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーを検出するフォトディテクタと、
    前記フォトディテクタの検出結果から、前記外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで前記半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間をフィードバック制御する半導体レーザ制御部と
    を備え、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、他方が、ホログラムの記録・再生に使用されるホログラム記録再生システム。
  6. 前記外部共振器型半導体レーザが、リットロー型である
    請求項5に記載のホログラム記録再生システム。
  7. 半導体レーザを含む外部共振器型半導体レーザから外部に射出されるレーザ光をビームスプリッタにより分割するレーザ光分割のステップと、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうち、一方についてのレーザパワーをフォトディテクタにより検出するレーザパワー検出のステップと、
    前記フォトディテクタの検出結果から、前記外部共振器型半導体レーザから外部に出射されるレーザ光のレーザパワーがレーザーチップモードホップ領域に属するレーザパワーとならないように、積算パワーが一定の条件のもとで前記半導体レーザのレーザパワーおよび出射時間を半導体レーザ制御部によりフィードバック制御する半導体レーザ制御のステップと、
    前記ビームスプリッタによって分割されたレーザ光のうちの他方によりホログラムの記録・再生を行うホログラム記録再生のステップと
    を備えるホログラム記録再生方法。
  8. 前記外部共振器型半導体レーザが、リットロー型である
    請求項7に記載のホログラム記録再生方法。
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