JP4638945B2 - 振動ピストン・エンジン - Google Patents

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Description

本発明は、ハウジングに対して固定されている回転軸のまわりを前記ハウジング内で一緒に回転することができるとともに、回転軸のまわりを回転するとき、回転軸に対して垂直に前記ハウジングの中心を貫通する枢動軸のまわりを互いに対してそれぞれ反対の方向に往復枢動運動を行う第1のピストンおよび少なくとも第2のピストンが、その中に配置されているハウジングと、第1のピストンと少なくとも第2のピストンとの互いに対向している端部表面の間に配置されている作動チャンバと、を含み、ハウジング内に、作動チャンバにまたは作動チャンバからガスを吸入したりまたは吐出したりする少なくとも1つのガス交換開口部をさらに含む、振動ピストン・エンジンに関する。
この種類の振動ピストン・エンジンは、下記特許文献1から知られている。
振動ピストン・エンジン、特に、本発明の振動ピストン・エンジンは、内燃機関として、例えばポンプ、またはコンプレッサーとして使用することができる。本発明の振動ピストン・エンジンは内燃機関として使用することが好ましく、本明細書ではそういうものとして説明している。
振動ピストン・エンジンを内燃機関として使用する場合には、吸入、圧縮、膨張、および排出の個々の作動行程が、2つの終端位置間の個々のピストンの往復枢動運動により伝達される。
同じ出願人による下記特許文献1から知られている振動ピストン・エンジンの場合には、4つのピストンが球体のハウジング内に配置されており、これらの4つのピストンは、ハウジングの中心にありかつハウジングに対して固定されている回転軸のまわりを一緒に回転するとともに、4つのピストンがハウジング内で回転するとき、枢動軸のまわりで往復枢動運動を行い、2つの隣接するピストンはそれぞれ反対の方向に枢動する。この既知の振動ピストン・エンジンの場合には、ハウジングの中心で直径方向に対向する各2つのピストンは互いに堅固に連結されてダブル・ピストンを形成しており、このような2対のピストンはハウジングの中心で交差するように配置されている。各作動チャンバは、対をなすピストンの互いに対向している各2つの端部表面の間に形成されており、したがって、既知の振動ピストン・エンジンは合計2つの作動チャンバを有している。ハウジングの中心に直径方向に対向するように配置された両方の作動チャンバの大きさは、ピストンの往復枢動運動時に同じ方向に拡大縮小する。
この既知の振動ピストン・エンジンのピストンはそれらのTDC位置において、2つの作動チャンバの容積が回転軸に対して垂直方向に最小になるようにハウジング内に配置されている。この位置では、ピストンが回転軸のまわりを回転するとき、ピストンに作用する遠心力が最大になる。その結果、大きい回転速度では、遠心力がピストンの枢動離間運動を打ち消すため、ピストンの膨張または枢動離間は遠心力に逆らって行われなければならない。この振動ピストン・エンジンの場合には、作動チャンバは、すべての場合において回転軸の外側かつ回転軸に対して垂直に位置している。
さらに、既知の振動ピストン・エンジンは、ハウジング内に、回転軸に対して互いに約100°の角度間隔をあけて配置されている2つのガス交換開口部を有している。一方のガス交換開口部は、燃焼用空気を吸入する役目を果たし、他方のガス交換開口部は、燃焼済み燃料/空気混合物を排出する役目を果たす。スパーク・プラグは、ガス交換開口部に対向する回転軸の側部上に、例えば、2つのガス交換開口部の間の角度の二等分線上に配置されている。
上述した既知の振動ピストン・エンジンの類似の振動ピストン・エンジンは、下記特許文献2で知られている。上述した既知の振動ピストン・エンジンの場合と同様に、吸入圧力チャンバが作動チャンバから離れたピストンの後部に結合している。大気中の新鮮なガスで吸入圧力チャンバを満たすために、ハウジング内に吸気開口部を設けてあるとともに、前圧縮された新鮮なガスで作動チャンバを満たすために、連結開口部を介して、およびオーバーフロー通路を介して吸入圧力チャンバを作動チャンバに連結している。回転軸上に位置する出力シャフトには、その端面部上に、それぞれ2つの対向する窓を有している回転式スライド弁が設けてあり、これらの2つの対向する窓は、吸気開口部および連結開口部に通じることができ、シャフトが180°回転するとき、交互に、すべての4つの窓が吸気開口部に通じるとともに、窓のうちの2つがオーバーフロー通路の連結開口部に通じる。作動チャンバに結合している実際のガス交換開口部には、制御式弁が設けてあり、これは設計コストを増加させる。回転軸のまわりを回転する制御ディスクまたは回転式スライド弁を提供するこの既知の手法は、類似の振動ピストン・エンジンについては、下記特許文献3からもまた知られている。
国際公開第WO03/067033号パンフレット 国際公開第WO2005/098202号パンフレット 米国特許第6,325,038号明細書
本発明は、既知の振動ピストン・エンジンのピストンを配置する手法を打開するとともに、また、この場合、作動チャンバのガス交換を簡素な方法で制御することができる振動ピストン・エンジンの仕様を定める目的を有するものである。
本発明によると、前記目的は、回転軸が作動チャンバを貫通するようにピストンを配置し、回転軸のまわりを回転するようにハウジング内に回転軸と同心で配置されており、かつピストンと一緒に回転軸のまわりを回転するピストン・ケージ内で摺動するように、第1のピストンと少なくとも第2のピストンとを取り付け、ハウジングの端面部上に回転軸に対して偏心して少なくとも1つのガス交換開口部を配置し、回転軸のまわりに回転方向に区切られた偏心開口部を有しているピストン・ケージの全領域端面部がハウジングの端面部に対向している、冒頭に言及した振動ピストン・エンジンに関して達成される。
本発明の振動ピストン・エンジンは、したがって、作動チャンバが、回転軸に対して垂直な方向にではなく、むしろ回転軸上に、または回転軸の周囲に位置しているように少なくとも2つのピストンを配置している。回転軸からのピストンの間隔が、より短いために、回転軸のまわりを回転している間に作動チャンバの範囲を定めている2つのピストンに作用する遠心力が小さくなる。また、遠心力は2つのピストンが枢動離間する方向に作用し、すなわち、遠心力は膨張作動行程を助ける。さらに、少なくとも1つのガス交換開口部は、既知の振動ピストン・エンジンの場合と同様に、回転軸から遠く離れたハウジング領域内には配置されず、むしろハウジングの端面部上に配置されて、回転軸上に位置する作動チャンバに直接結合されている。したがって、少なくとも1つのガス交換開口部の中を通る作動ガスの流れは、実質的に回転軸に対して軸方向に向いている。作動チャンバへの、または作動チャンバからのガスの交換の、特に弁を用いない簡素な制御を達成するために、その中にピストンが摺動するように取り付けられているピストン・ケージは、ピストン・ケージが回転するに応じて、ハウジングの端面部の内側に沿って動く全領域端面部を有している。ピストン・ケージの端面部内には、回転方向から見て区切られている偏心開口部があり、この区切られた偏心開口部は、ピストン・ケージが回転軸のまわりを回転するとき、回転位置に応じてハウジングの端面部内のガス交換開口部と連通したり、または連通しなかったりする。このようにして、弁の機能がピストン・ケージの端面部内の開口部により実行されるために、少なくとも1つのガス交換開口部に能動的に制御された弁を設ける必要がなくなることは本発明の有利な点である。ピストン・ケージの端面部内の偏心開口部がガス交換開口部に整合していないとき、例えば、燃料/空気混合物の圧縮または膨張の間には、作動チャンバはガス交換開口部から密封されている。
本発明の好ましい構成では、ハウジングの端面部の外側から内側に向かってガス交換開口部の開口部断面が広くなっている。
この手段の利点は、ハウジングの端面部の内側上で、より大きくなっているガス交換開口部の開口部断面によって、ピストン・ケージの端面部内の開口部を小さく保つことができ、それにもかかわらず、ピストン・ケージの開口部がハウジング内のガス交換開口部を通過するとき、十分なガスの交換を行うことができることである。
さらに本発明の好ましい構成では、ガス交換開口部の最大幅は、回転軸のまわりの回転方向から見て30°より大きく90°より小さい回転角度の範囲にわたっている。
この構造の利点は、完全なガスの交換が90°未満の回転範囲の角度の少なくとも1つのガス交換開口部によりもたらされることである。
さらに本発明の好ましい構成では、ハウジングの端面部上に第2のガス交換開口部を偏心して配置し、少なくとも1つのガス交換開口部は作動チャンバからガスを吐出する役目を果たすとともに、第2のガス交換開口部は作動チャンバにガスを吸入する役目を果たし、ピストン・ケージの端面部内の開口部は、回転軸のまわりを回転するとき、連続的に、しかし時間的に重複することなく、少なくとも1つのガス交換開口部と第2のガス交換開口部とに連通している。
この構成の場合には、したがって、2つのガス交換開口部をハウジングの端面部内に設けてあり、この2つのガス交換開口部の一方は、例えば、燃焼用空気または燃料/空気混合物などのガスを吸入する役目を果たし、他方のガス交換開口部は、例えば、燃焼済み燃料/空気混合物などのガスを吐出する役目を果たす。ピストンの回転方向から見て、ピストン・ケージの端面部内の開口部は、最初に、作動チャンバからガスを吐出するガス交換開口部を通り過ぎ、次に、作動チャンバにガスを吸入するガス交換開口部を通り過ぎる。ガス交換開口部は、この場合、ピストン・ケージの端面部内の開口部の寸法に関して、ピストン・ケージの開口部が2つのガス交換開口部のうちの一方とだけ常に連通することができるように配置されており、他方のガス交換開口部はピストン・ケージの残りの全領域端面部で覆われている。全体として、この構成は、付加的な制御弁を必要とすることなく、設計に関して簡素な方法で作動チャンバへのガスの吸入および作動チャンバからのガスの吐出を制御できるという利点を有している。
上述した構成に関して、ピストン・ケージの回転方向から見て、ガスを吸入する第2のガス交換開口部より前に、ガスを吐出する少なくとも1つのガス交換開口部が配置されていることが、さらに好ましい。
この構成は、ガス交換開口部の配置が、2つのピストンにより規定される作動チャンバの自然呼吸原理に対応しているという利点を有している。燃焼済み燃料/空気混合物の吐出または排出のプロセスは、互いの方へ向いている2つのピストンの枢動運動の場合には、2つのピストンの間の作動チャンバが最小になるまで実行される。燃焼済み燃料/空気混合物を排出した後、2つのピストンが再び互いから枢動離間しながら、任意で燃料と一緒に、作動チャンバに新しい燃焼用空気を吸入または吸引することができ、そのプロセスの間に、燃焼済み燃料/空気混合物を完全に排出した直後、作動チャンバの大きさが再び拡大する。燃焼済み燃料/空気混合物を排出して、かつ新鮮な燃焼用空気または燃料/空気混合物を吸入するこの組み合わせプロセスを、ピストンまたはピストン・ケージの回転軸のまわりの回転運動の180°未満の角度範囲で行うことができることは有利である。
さらに、少なくとも1つのガス交換開口部と第2のガス交換開口部とは、ピストン・ケージの回転方向から見て、ピストン・ケージの開口部の広さよりも少なくともわずかに広いウェブにより互いに分離されているとともに、そのウェブは、回転方向から見て、約20°から約60°までの角度にわたって、好ましくは約40°から約50°までの角度にわたって広がっていることが、好ましい。
この構成の場合には、したがって、2つのガス交換開口部は、回転軸のまわりの回転方向から見て近接しているとともに、ウェブだけによって互いに分離して配置されている。ピストン・ケージが回転軸のまわりを回転するとき2つのガス交換開口部の気密分離を確保するために、ウェブの広さはピストン・ケージの開口部よりも単に広くなければならない。全体として、作動チャンバへの、および作動チャンバからのガスの交換のための設計に関して非常に簡素な制御機構が得られ、この制御機構は、単に、回転軸に対して偏心したハウジングの端面部内の2つの開口部と、ピストン・ケージの端面部内の1つの偏心開口部とを必要とするだけである。
さらに好ましい構成では、ハウジングの端面部とピストン・ケージの端面部の間に、ピストン・ケージの端面部から少なくとも1つのガス交換開口部を密封する少なくとも1つのシールを有している密封配置がある。
この構成は、ピストン・ケージの開口部が少なくとも1つのガス交換開口部と連通していない回転軸のまわりのピストン・ケージの回転位置にあるとき、作動チャンバへの、または作動チャンバからのガス交換を行わないことを少なくとも1つのシールが確保しているため、燃料/空気混合物の圧縮の間、および燃料/空気混合物に点火した後の燃料/空気混合物の膨張の間に、作動チャンバ内で高い作動圧力を達成することができるという利点を有している。最も簡素な場合には、少なくとも1つのシールは、少なくとも1つのガス交換開口部の周囲に配置されており、ピストン・ケージの端面部に接触して位置している。
ピストン・ケージ上に密封配置を設けてあり、その密封配置は回転軸に対して半径方向外側のリング・シールと、任意に、半径方向内側のリング・シールと、円周方向において互いに離れており、リング・シールに連結され、ピストン・ケージの開口部の両側部に配置されている少なくとも2つの少なくともほぼ半径方向に延びているシールと、を有していることが好ましい。
半径方向外側のリング・シールと、任意に設けられた半径方向内側のリング・シールとは、少なくとも1つのガス交換開口部をハウジングの残りの内部から密封しており、他方、2つのほぼ半径方向に延びているシールは、ピストン・ケージの開口部をハウジングの端面部から密封している。2つのリング・シールと2つの半径方向のシールとは、ピストン・ケージが回転するとき、ハウジングの端面部の内側に沿って摺動する。
さらに好ましい構成では、密封配置は、回転軸のまわりに回転方向に均等に振り分けられていることが好ましい3つ以上の少なくともほぼ半径方向に延びているシールを有している。
この構成の利点は、複数の半径方向のシールを設けた結果、密封効果がさらに改善されるということと、ハウジングの端面部の内側全体に対して密封配置の均一な当接も達成されるということである。
リング・シールと半径方向のシールとを含む密封配置は、全体として、特に一体で実施できるとともに、ピストン・ケージの端面部の外側に対応して構成された溝部内に挿入することができる。ハウジングの端面部に対して密封配置の均一な接触圧力を達成するために、密封配置は、ハウジングの端面部に対して密封配置を押し付けるバネの力を用いてピストン・ケージの端面部内に作用することができる。
さらに好ましい構成では、ハウジングの端面部内には、さらなる中心開口部があり、ピストン・ケージの端面部内にもまた、さらなる中心開口部がある。
ここで、スパーク・プラグまたはグロー・プラグをハウジングの端面部の中心開口部内に有利に挿入してもよく、このスパーク・プラグまたはグロー・プラグは、その後、ハウジングの端面部の中心開口部と連通しているピストン・ケージの端面部内の中心開口部を通して、作動チャンバに影響を及ぼすことができる。
その後、ピストン・ケージの端面部内の中心開口部から少なくとも1つのガス交換開口部を密封するために、上述した半径方向内側のリング・シールを設けるべきである。
さらに好ましい構成では、ピストンの端部表面は、ピストン・ケージの端面部に対向する領域内に溝状の凹部を有している。
ピストンを互いの方へ最大限に枢動させるTDC位置においてさえ、凹部は、ピストンに有限の作動チャンバ容積を確保させ、初期の燃焼溝の最適な構成をもたらす。燃料/空気混合物の点火後の作動行程の開始において、この燃焼溝内で起こる爆発は、上述した構成の凹部が旋回軸から最大距離にあり、したがって、ピストン上に大きなレバー・アームを形成することになるため、最大のてこの力でピストン上に作用する。
さらなる利点および特徴は、下記の説明および添付図面から明らかになるであろう。
上述した、およびさらに後述する特徴は、個々に特定された組み合わせにおいてだけでなく、むしろ他の組み合わせにおいても、またはその特徴単独でも、本発明の範囲を逸脱することなく使用することができるということが理解されるであろう。
図1〜図4は、全体が参照符号10を付される振動ピストン・エンジンを示している。振動ピストン・エンジン10のさらなる詳細は、図5〜図10に示されている。
振動ピストン・エンジン10は、一般に、内燃機関として設計されているが、適宜に変更され、ポンプとしても、またはコンプレッサーとしても使用することができる。
振動ピストン・エンジン10は、図1では閉じた状態で示されているハウジング12を有している。ハウジング12は、その構成において球体である中央ハウジング部分14を有している。中央ハウジング部分14は、フランジ20により結合されている2つのハウジング・ハーフ部16および18で構成されている。
また、ハウジング12は、第1の端面部22と、第1の端面部22に対向する第2の端面部24と、を有している。
第1の端面部22は端面部ハウジング蓋26により形成され、第2の端面部24は端面部ハウジング蓋28により形成されている。ハウジング蓋26および28は、中央ハウジング部分14、すなわちそのハウジング・ハーフ部16および18に連結されている。ハウジング・ハーフ部18からハウジング・ハーフ部16を取り外すことができるように、中央ハウジング部分14からハウジング蓋26および28を取り外すことができる。
図2〜図4によると、4つのピストン30〜36がハウジング12の内部に配置されている。ピストン30〜36は、ハウジング12内で回転軸38のまわりを矢印40で示した方向に一緒に回転することができる。回転軸38は、ハウジング12の球体内部の中心を貫通するとともに、ハウジングに対して固定されており、すなわち、ピストン32〜36が回転するとき、回転軸38はハウジング12に対して位置が変化しない。
ピストン30〜36は、それらが回転軸38のまわりを回転するとき、その回転運動に重畳される枢動運動を行う。ピストン30および32は、この場合、ハウジング12の内部の中心で回転軸38に直交する第1の枢動軸42のまわりで往復枢動運動を行う。他方、ピストン34および36は、それらが回転軸38のまわりを回転するとき、同様にハウジング12の内部の中心で回転軸38に直交するが、また枢動軸42に対しても垂直に位置している第2の枢動軸44のまわりで往復枢動運動を行う。枢動軸42および44は、同様に、ピストン30〜36と一緒に回転軸38のまわりを回転する。ピストン30および32の瞬間枢動平面は、この場合、ピストン34および36の瞬間枢動平面に対して常に垂直に位置している。
しかしながら、4つすべてのピストン30〜36が共通平面内に配置されるとともに、枢動軸42および44が平行であるか、または一致するようにすることもまた可能である。
回転軸38と、枢動軸42および44の両方を、この場合、幾何学軸として理解すべきである。
ピストン30および32、またはピストン34および36の枢動運動は、図2に示した一方の終端位置(BDC位置として知られている)と、図3に示した他方の終端位置(TDC位置として知られている)との2つの終端位置の間で実行される。
一方のピストン30および32の枢動運動、および他方のピストン34および36の枢動運動は、すべての場合において同じ方向(direction)であり、すなわち、ピストン30および32が互いから枢動離間するときには、ピストン34および36もまた互いから枢動離間しており、逆もまた同様である。
ピストンの各々は端部表面を有しており、すなわち、ピストン30は端部表面46を有しており、ピストン32は端部表面48を有しており、ピストン34は端部表面50を有しており、ピストン36は端部表面52を有しているが、前記端部表面52は、図2では他の構成要素で隠れて見えなくなっている。
ピストン30および32はピストンの第1の対を形成し、それらの端部表面46および48は互いに対向している。端部表面46および48は、第1の作動チャンバ54を規定している。ピストン34および36はピストンの第2の対を形成し、それらの端部表面50および52は互いに対向しており、第2の作動チャンバ56を規定している。作動チャンバ54および56の容積の大きさは、ピストン30および32、またはピストン34および36の往復枢動運動に従って拡大縮小する。作動チャンバ54および56の大きさは、すべての場合において同じ方向に拡大したり、または縮小したりする。
ピストン30〜36は、回転軸38が、好ましくはピストン30〜36の各回転位置および枢動位置の中心で作動チャンバ54と作動チャンバ56の両方を貫通するようにハウジング12内に配置されている。
ピストン30〜36が回転軸38のまわりで回転運動中にピストン30〜36の枢動運動を生成するために、各ピストンは走行要素を有している。すなわち、ピストン30は走行要素58を有しており(図3および図4)、ピストン32は走行要素60を有しており(図2〜図4を参照)、ピストン34は走行要素62を有しており(図2を参照)、ピストン36は走行要素64を有している(図3および図4を参照)。走行要素58〜64は、この場合、ローラとして形成されており、各走行要素58〜64は、対応するピストン30〜36に回転可能に固定されている。制御カム部材68上に形成されている第1の制御カム66が、ピストン30および32の走行要素58および60と対応している。制御カム部材68上の第2の制御カム70が、ピストン34および36の走行要素62および64と対応している。
したがって、走行要素58および60は同じ制御カム66に沿って走行し、走行要素62および64は同じ制御カム70に沿って走行する。
制御カム66および70は、回転軸38の周囲にその全周にわたって形成されるとともに、ピストン30および32、またはピストン34および36の枢動運動を、それらのピストンの回転軸38のまわりの回転運動から導き出すことができる輪郭またはカム・ガイドを有している。
ピストン30〜36は、ハウジング12のピストン・ケージ72内に摺動するように取り付けられており、このピストン・ケージ72は、ピストン30〜36とともに回転軸38のまわりを回転する。図5には、このピストン・ケージ72がハウジング12がない状態でピストン30〜36と一緒に示されている。ピストン・ケージ72内では、ピストンは、例えば、溝形連結(図示せず)を用いることにより、回転したり、または傾斜したりしないようにされている。
ピストン・ケージ72は、図4によるとピストン34および36と対応する穴74と、図2によるとピストン30および32と対応する穴76と、を有している。ピストン34および36は、穴74内で摺動するように取り付けられており、ピストン30および32は、穴76内で摺動するように取り付けられている。ピストン30および32の端部表面46および48と一緒に、穴76は作動チャンバ54の範囲を定め、穴74はピストン34および36の端部表面50および52と一緒に作動チャンバ56の範囲を定めている。ピストン30および32がピストン34および36に対して90°ずらされた配置のために、穴74および76もまた、ピストン・ケージ72内で互いに対して垂直な位置に形成されている。
穴74および76を、それぞれの主軸受け部分78(穴74)および主軸受け部分80(穴76)内に設けてある。主軸受け部分78および80により、ピストン・ケージ72は、それぞれ軸受け部82および84を介して回転軸38のまわりを回転できるようにハウジング12内に取り付けられている。
ピストン・ケージ72は、ピストン30〜36を取り付ける役目を果たすだけでなく、むしろ、駆動/出力シャフト86から、または駆動/出力シャフト86へと回転運動を伝達する役目も果たす。この目的のために、ピストン・ケージ72には、その端部に、それぞれの場合において、1組の外側の歯88および90がそれぞれ設けられている。このうちの少なくとも1組、すなわち図示の例示的実施形態では外側の歯88の組は、出力シャフト86に連結された歯車92とかみ合っている。したがって、出力シャフト86は、振動ピストン・エンジン10の場合、結果的に回転軸38に関して同軸ではなく、むしろ軸からずれて配置されており、その結果、後述する振動ピストン・エンジン10のガス交換制御を容易にしている。
振動ピストン・エンジン10を内燃機関として作動させるために、その中で燃料/空気混合物を圧縮して、点火し、点火後に膨張させる作動チャンバ54および56は、ガスの交換を可能とする必要があり、すなわち、空気および燃料を周期的に作動チャンバ54および56の中に吸入して、燃焼済み燃料/空気混合物を再び作動チャンバ54および56から排出する必要がある。
これにより、ハウジング12内に後述するガス交換開口部が必要となる。振動ピストン・エンジン10の場合には、ガス交換開口部をハウジング12の端面部22および24内に設けてあり、すなわち、回転軸38の近傍であるが、偏心したところに設けてある。
振動ピストン・エンジン10は、2つの互いに対称的に形成されている作動チャンバ54および56を有しているため、端面部22および24内のガス交換開口部は、回転軸38のまわりを180°オフセットしていることを除いて互いに同様に形成されており、したがって、ハウジング12の端面部22上のガス交換開口部だけについて後述する。
図7はハウジング12の端面部22を形成するハウジング蓋26の内面図であり、図6はハウジング蓋26の外観図である。
図7によると、第1のガス交換開口部94および第2のガス交換開口部96が端面部ハウジング蓋26内に形成されている。ガス交換開口部94は、ガスを吸入する役目を果たし、この場合には作動チャンバ56の中に燃焼用空気を吸入する役目を果たし、ガス交換開口部96は、作動チャンバ56からガスを吐出または排出する役目を果たし、この場合には燃焼済み燃料/空気混合物を排出する役目を果たす。
ガス交換開口部94は連結要素98と結合しており、この連結要素98は、図示の例示的実施形態では、作動チャンバ56に燃焼用空気と一緒に燃料を注入するインジェクション・ノズル100と組み合わされている。しかしながら、また、振動ピストン・エンジン10に対して直接噴射を提供してもよく、すなわち、その場合には、インジェクション・ノズル100は連結要素98から切り離して配置されている。
ガス交換開口部96は、振動ピストン・エンジン10を排気装置に連結する役目を果たす連結要素102と結合している。
ガス交換開口部94および96は、端面部ハウジング蓋28上に回転軸38に対して偏心して配置されている。図7から明らかなように、ガス交換開口部94および96は、端面部ハウジング蓋28を貫通する同じ開口部断面を有する穴として形成されておらず、むしろ、端面部ハウジング蓋28の外側から内側へ広くなっている。この目的のために、ガス交換開口部94は、空洞状のまたは漏斗状の凹部104を有しており、他方、ガス交換開口部96は、対応する空洞状の凹部106を有している。空洞状の凹部104および106の外観は、その構成においてだいたい円の扇形の形状である。
空洞状のくぼみまたは凹部104および106のそれぞれは、それぞれのガスの吸入またはガスの吐出用の漏斗として働く。
ガス交換開口部94および96の最大幅W、より正確には、空洞状の凹部104および106は、回転軸38のまわりの回転方向から見て30°より大きく90°より小さい回転角度の範囲に広がっている。空洞状の凹部104および106に対して、図7の回転角度Wは、それぞれの場合において約70°である。
ガス交換開口部94および96は、ウェブ108により互いに分離されている。ウェブ108は、回転軸38のまわりの回転方向から見て、2つの空洞状のくぼみまたは凹部104および106よりも小さい角度広がりを有しており、この場合には約40°の角度広がりを有している。
ピストン30〜36またはピストン・ケージ72の回転方向から見て(図7の矢印40)、燃焼済み燃料/空気混合物を吐出するガス交換開口部96は、新鮮な燃料/空気混合物を吸入するガス交換開口部94の前に位置している。これは、後述するように、排出、吸引、圧縮、および膨張(作動)の作動行程を行う時の振動ピストン・エンジン10の運転モードを考慮に入れている。
端面部22の端面部ハウジング蓋26内のガス交換開口部94および96は、振動ピストン・エンジン10のガス交換制御の1つの部分である。振動ピストン・エンジン10のガス交換制御の他の部分は、ピストン・ケージ72により実行される。ピストン・ケージ72は端面部110を有しており、この端面部110は、ハウジング12の端面部22の端面部ハウジング蓋26に直接対向しているとともに、端面部ハウジング蓋26の内側に凹んだ形状に従って、同じ曲率半径で外側に凸状に曲がっている。ピストン・ケージ72の端面部110内には、端面部110を貫通する開口部112が形成されている。図示の例示的実施形態では、開口部112は、実質的に円の扇形の形状を有する開口部断面を有している。開口部112の広さ、または最大幅は、回転軸38のまわりの回転方向から見て、この場合、端面部ハウジング蓋26内のウェブ108の最小広さ、または幅よりも小さい。開口部112は、ガス交換開口部94および96と同様に、回転軸38に対して偏心して配置されている。
ピストン・ケージ72が回転軸38のまわりを回転するとき、開口部112は端面部ハウジング蓋26の内側の開口部112に直接対向している表面を掃引し、回転位置に応じて、開口部112は、ガス交換開口部96、ガス交換開口部94、および当然ながら端面部110に対向している端面部ハウジング蓋26の表面の、ウェブ108を含む残りの閉領域114もまた、連続的に掃引する。
開口部112と、端面部ハウジング蓋26内の同様の中央開口部118と直接接触しており、かつその中にスパーク・プラグまたはグロー・プラグ120が配置されている中央開口部116とを除いて、ピストン・ケージ72の端面部110は全領域端面部であり、すなわち、閉じている。
特にガス交換を行ってはいけないとき、すなわち、開口部112がガス交換開口部94とも、ガス交換開口部96とも連通していないとき、ガス交換開口部94および96を端面部110から適切に密封するために、図示の例示的実施形態では密封配置122をピストン・ケージ72の端面部110上に設けてある。
密封配置122は、半径方向外側のリング・シール124と、半径方向内側のリング・シール126と、半径方向内側のリング・シール126と半径方向外側のリング・シール124の間に配置されて、それらのリング・シールを結合する、複数の半径方向に延びているまたは放射状に配置されているシール128と、を有している。半径方向内側のリング・シール126は、中央開口部116からの密封を生じ、同様に半径方向外側のリング・シール124は、ピストン・ケージ72の端面部110の半径方向外側の領域からの密封を生じる。半径方向に延びているシール128のうちの2つ、すなわち、半径方向に延びているシール130および132は、この場合、半径方向内側のリング・シール126と半径方向外側のリング・シール124との対応部分と一緒に、ピストン・ケージ72の端面部110内の開口部112を取り囲んでいる。
密封配置122の上述したすべてのシール124〜132は、互いに一体となって形成され、ピストン・ケージ72の端面部110の外側の対応する溝部内に収容されている。特に、シール124〜132は、例えば圧縮バネ要素により上述した溝部内に弾力的に取り付けられており、バネの力を用いて端面部ハウジング蓋26の内側に対してシール124〜132を押し付けることができる。
図8〜図10は、ピストン・ケージ72の端面部110内の開口部112と、端面部ハウジング蓋26内のガス交換開口部94および96との間の様々な相対位置を示している。
まず図8から始めると、ピストン・ケージ72は、開口部112がガス交換開口部96と連通している状態で、回転軸38のまわりの回転位置に位置している。開口部112がガス交換開口部96を掃引している間に、燃焼済み燃料/空気混合物が作動チャンバ54から排出される。このプロセスの間に、ピストン30および32は、図4に示した中間位置を介して図2に示したBDC位置から図3に示したTDC位置に枢動する。この枢動行程のために、ピストン30および32は、回転軸38のまわりに90°の回転経路を要求する。排出プロセスの間、ガス交換開口部94は、密封配置122により作動チャンバ54から完全に密封されている。
排出プロセスが終わったとき、または図3のTDC位置では、ピストン・ケージ72の端面部110内の開口部112は、端面部ハウジング蓋26のウェブ108と直接接触している。この状態では、ガス交換開口部94および96の両方は、作動チャンバ54から密封されている。図3のTDC位置の後に、ピストン30および32は再び互いから離間して、図4の中間位置を経て図2のBDC位置に枢動するが、その一方で、新たなBDC位置にあるピストンは、図2に関して回転軸38のまわりを180°回転し続けている。
ピストン30および32の上述した枢動離間の間に、ピストン・ケージ72の端面部110内の開口部112は摺動して、図10に示すようにガス交換開口部94を通り、その結果、燃料/空気混合物はガス交換開口部94を通して作動チャンバ54の中に吸引される。ピストン30および32が回転軸38のまわりを90°より小さい角度範囲にわたって再び回転運動を行う間、燃料/空気混合物の吸入または吸引プロセスが実行される。ピストン30および32がそれらのBDC位置に到達すると、開口部112は、もはやガス交換開口部94と直接接触しておらず、作動チャンバ54は、ガス交換開口部94および96から再び完全に密封される。
この新たなBDC位置から、ピストン30および32は制御カム66で伝達されて互いの方へ再び枢動し、その結果、すでに吸入または吸引された燃料/空気混合物は、ピストン30および32がTDC位置に戻るまで圧縮される。開口部112は、この場合、ほぼ図10の136の地点のレベルに位置している。今や最高に圧縮されている燃料/空気混合物は、その後、スパーク・プラグ120により点火されて、回転軸38のまわりのさらなる90°の回転経路を経由してピストン30および32がそれらのTDC位置からBDC位置へと新たに通過する間に、燃料/空気混合物のその後の膨張が確実に行われる。
全体として回転軸38のまわりの180°の回転経路にわたって行われる圧縮および膨張(作動)の作動行程の間、ガス交換開口部94および96は、ピストン・ケージ72の端面部110と密封配置122とによりしっかりと閉じられている。ピストン・ケージ72の開口部112がガス交換開口部96および94を通過するときに、ガス交換開口部96および94は自動的に開く。
図10では、対応するピストン位置は「OT」(TDC)と「UT」(BDC)とで示されている。
ガスの交換の制御について作動チャンバ54に関して上述したが、本明細書で、より詳細な説明を必要とすることなく、作動チャンバ56に対するガスの交換も全く同じように制御されることに注目すべきである。作動行程の間に時間的ずれがあるだけである。作動チャンバ54内でちょうど新鮮な燃料/空気混合物を吸引する作動行程が行われている間に、作動チャンバ56内では膨張作動行程(作動)が行われる。作動チャンバ54内で排出作動行程が行われているとき、作動チャンバ56内では圧縮作動行程などが行われる。
ピストン30〜36の端部表面は、ピストン・ケージ72の端面部に対向するそれらの各領域内に、ピストン30および32に対して参照符号140および142で示しているような溝状の凹部を有している。ピストン34および36上にも適宜設けてある溝状の凹部140および142が、作動チャンバ54の有限の容積を、ピストン30および32のTDC位置にとどめ、その結果、作動チャンバ54内でちょうど圧縮されていた燃料/空気混合物に点火する時、最適なてこの力でピストン30および32を互いに押し離す。図3によると、ピストン30および32は、それぞれ、作動チャンバ54から離れている後方のチャンバ150および152と関連しており、作動チャンバ54の容積が拡大する時、これらの後方のチャンバ150および152の容積は縮小し、逆もまた同様である。ピストン30および32が互いから旋回して離間するとき燃焼用空気を前圧縮するための吸入圧力チャンバとしてチャンバ150および152を使用することができる。ピストン30および32のBDC位置において、その後、弁配置(図示せず)を介して前圧縮された燃焼用空気をピストン30および32に注入することができるとともに、前記ピストンを通して作動チャンバ54に注入することができる。類似の後方のチャンバまたは予圧チャンバをピストン34および36に対しても適宜に設けることができる。
図1によると、空気入口154および対応する空気出口156もハウジング12上にあり、ハウジング12の内部に対する冷却空気が空気入口154を通して供給され、空気出口156を通して再び吐出される。また、それを通してハウジング12自体を冷却するための冷却水を流入させることができる水入口158が設けてあり、水は、その後、水出口160を通して再び吐出される。
振動ピストン・エンジン2の回転部分、特に、ピストン・ケージ72、およびピストン30〜36に注油して冷却するための油入口162と、油出口164とをハウジング12上に同様に設けてある。
振動ピストン・エンジンの全体斜視図である。 図1の振動ピストン・エンジンの縦断面図であり、第1の枢動終端位置(BDC位置)にあるピストンを示している。 図2と同じ断面図で図1の振動ピストン・エンジンを示しており、第2の枢動終端位置(TDC位置)にあるピストンを示している。 図1の振動ピストン・エンジンのさらなる縦断面図であり、図4の断面は、図2および図3の断面に対して約45°傾斜しており、図2の位置と図3の位置の間のほぼ中心に位置する枢動位置にあるピストンを示している。 内部に収容されたピストンを含む図1〜図4の振動ピストン・エンジンのピストン・ケージの斜視図である。 図1〜図4の振動ピストン・エンジンのハウジング部分の外観図である。 図6と比較して拡大された、図6のハウジング部分の内面図である。 図7と同様のハウジング部分のさらなる内面図であり、ただし、ピストン・ケージの端面部は、図5において破線でさらに示されており、端面部ハウジング部分に対するピストン・ケージの異なった回転位置を示している。 図7と同様のハウジング部分のさらなる内面図であり、ただし、ピストン・ケージの端面部は、図5において破線でさらに示されており、端面部ハウジング部分に対するピストン・ケージの異なった回転位置を示している。 図7と同様のハウジング部分のさらなる内面図であり、ただし、ピストン・ケージの端面部は、図5において破線でさらに示されており、端面部ハウジング部分に対するピストン・ケージの異なった回転位置を示している。

Claims (12)

  1. ハウジング(12)と、前記ハウジング(12)に対して固定されている回転軸(38)のまわりを前記ハウジング(12)内でともに回転することができるとともに、前記回転軸(38)のまわりを回転するとき、前記回転軸(38)に対して垂直に前記ハウジングの中心を貫通する枢動軸(42)のまわりで互いに対してそれぞれ反対の方向に往復枢動運動を行う第1のピストンおよび少なくとも第2のピストン(30、32)と、前記第1のピストンと前記少なくとも第2のピストン(30、32)との互いに対向している端部表面(46、48)の間に配置されている作動チャンバ(54)と、前記ハウジング(12)内に、前記作動チャンバ(54)にまたは前記作動チャンバ(54)からガスを吸入したりまたは吐出したりする少なくとも1つのガス交換開口部(94、96)とを含む、振動ピストン・エンジンであって、
    前記回転軸(38)が前記作動チャンバ(54)を貫通するように前記ピストン(30、32)を配置し、
    前記回転軸(38)のまわりを回転するように前記ハウジング(12)内に前記回転軸(38)と同心で配置されており、かつ前記ピストン(30、32)と一緒に前記回転軸(38)のまわりを回転するピストン・ケージ(72)内で摺動するように、前記第1のピストン(30)と前記少なくとも第2のピストン(32)とを取り付け、
    前記ハウジング(12)の端面部(22)上に前記回転軸(38)に対して偏心して前記少なくとも1つのガス交換開口部(94、96)を配置し、
    前記回転軸(38)のまわりに回転方向に区切られた偏心開口部(112)を有している前記ピストン・ケージ(72)の全領域端面部(110)が、前記ハウジング(12)の前記端面部(22)に対向していることを特徴とする、振動ピストン・エンジン。
  2. 前記ハウジング(12)の前記端面部(22)の外側から内側に向かって前記少なくとも1つのガス交換開口部(94、96)の開口部断面が広くなっていることを特徴とする、請求項1に記載の振動ピストン・エンジン。
  3. 前記少なくとも1つのガス交換開口部(94、96)の最大幅が、前記回転軸(38)のまわりの前記回転方向から見て30°より大きく90°より小さい回転角度の範囲にあることを特徴とする、請求項1または2に記載の振動ピストン・エンジン。
  4. 前記ハウジング(12)の前記端面部(22)上に第2のガス交換開口部(94)を偏心して配置し、前記少なくとも1つのガス交換開口部(96)が前記作動チャンバ(54)からガスを吐出する役目を果たすとともに、前記第2のガス交換開口部(94)が前記作動チャンバ(54)にガスを吸入する役目を果たし、前記ピストン・ケージ(72)の前記端面部(110)内の前記開口部(112)が、前記回転軸のまわりを回転するとき、連続的に、しかし時間的に重複することなく、前記少なくとも1つのガス交換開口部と前記第2のガス交換開口部(96、94)とに連通していることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動ピストン・エンジン。
  5. 前記ピストン・ケージ(72)の前記回転方向から見て、ガスを吸入する前記第2のガス交換開口部(94)より前に、ガスを吐出する前記少なくとも1つのガス交換開口部(96)が配置されていることを特徴とする、請求項4に記載の振動ピストン・エンジン。
  6. 前記少なくとも1つのガス交換開口部(96)および前記第2のガス交換開口部(94)が、前記ピストン・ケージ(72)の前記回転方向から見て、前記ピストン・ケージ(72)の前記開口部(112)の広さよりも少なくともわずかに広いウェブ(108)により互いに分離されているとともに、前記ウェブ(108)は、前記回転方向から見て、約20°から約60°までの角度にわたっていることを特徴とする、請求項4または5に記載の振動ピストン・エンジン。
  7. 前記ウェブ(108)が、約30°から約50°までの角度にわたっていることを特徴とする、請求項6に記載の振動ピストン・エンジン。
  8. 前記ハウジング(12)の前記端面部(22)と前記ピストン・ケージ(72)の前記端面部(110)の間に、前記ピストン・ケージ(72)の前記端面部(110)から前記少なくとも1つのガス交換開口部(94、96)を密封する少なくとも1つのシールを有している密封配置(122)があることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動ピストン・エンジン。
  9. 前記ピストン・ケージ(72)上に前記密封配置(122)を設けてあり、前記密封配置(122)は前記回転軸(38)に対して半径方向外側のリング・シール(124)と、任意に、半径方向内側のリング・シール(126)と、円周方向において互いに離れており、前記リング・シール(124、126)に連結され、前記ピストン・ケージ(72)の前記開口部(112)の両側部に配置されている少なくとも2つの少なくともほぼ半径方向に延びているシール(130、132)と、を有していることを特徴とする、請求項8に記載の振動ピストン・エンジン。
  10. 前記密封配置(122)が、前記回転軸(38)のまわりに前記回転方向に均等に振り分けられていることが好ましい3つ以上の少なくともほぼ半径方向に延びているシール(128、130、132)を有していることを特徴とする、請求項9に記載の振動ピストン・エンジン。
  11. 前記ハウジング(12)の前記端面部(22)内に、さらなる中心開口部(118)があり、前記ピストン・ケージ(72)の前記端面部(110)内にもまた、さらなる中心開口部(116)があることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の振動ピストン・エンジン。
  12. 前記ピストン(30、32)の前記端部表面(46、48)が、前記ピストン・ケージ(72)の前記端面部(110)に対向する領域内に凹部(140、142)を有していることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の振動ピストン・エンジン。
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