JP4637214B2 - トランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法 - Google Patents

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発明の属する利用分野
本発明はモールド金型により被成形品がクランプされ、ポットからキャビティへ封止樹脂が充填されて成形されるトランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法に関する。
従来、半導体ウエハに配線層が形成され該配線層に電気的に接続する金属ピラーなどの接続端子が形成されたウエハレベルの半導体装置を製造する場合には、金属ピラー間を樹脂封止するため、圧縮成形する方法が採用されている。これは、特開平10−79362号に示すように、半導体ウエハをキャビティに収容して、該半導体ウエハの金属ピラー形成面に樹脂タブレットなどの封止樹脂を搭載して圧縮成形することで樹脂封止するものである。
しかしながら、被成形品としてウエハレベルの半導体装置を樹脂封止する場合には、成形品の樹脂厚が0.1mm以下となるように圧縮成形されるため、ウエハ全体に封止樹脂を均一に行き渡らせるのが困難である。特に、半導体ウエハ上には金属ピラーが林立しており、しかも樹脂路が0.1mm程度の隙間をぬって直径φ200〜300mm程度のウエハ全体に充填する必要があるため、封止樹脂の流れ性が悪い上に樹脂圧がばらつき、しかも封止樹脂が途中で硬化し易いため、成形品の樹脂厚が不均一になり易かった。このように、成形品の樹脂量と樹脂圧を管理することは困難であり、封止樹脂をオーバーフローさせるとしても圧縮成形法においては樹脂圧を均一になるように管理するのは困難である。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、簡易な金型構成で半導体装置を樹脂封止する際の樹脂量と樹脂圧を均一に管理できるトランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
即ち、モールド金型により被成形品がクランプされ、ポットからキャビティへ封止樹脂が充填されて成形されるトランスファ成形金型であって、前記モールド金型は、型開閉動作によって相対的に接近可能に設けられたベース部に固定されたキャビティブロックと、前記キャビティブロックを囲んで前記ベース部にスプリングを介してフローティング支持された可動クランプ部とでキャビティ凹部が形成される一方の金型と、前記可動クランプ部が対向する金型パーティング面に押し当てられて前記キャビティ凹部が閉止される他方の金型と、前記いずれかの金型に設けられるポットと前記キャビティ凹部とを連絡する樹脂路を経て封止樹脂を圧送りする樹脂充填部とを具備し、前記一方の金型を他方の金型に接近させる型閉じ動作を開始して前記可動クランプ部対向する金型パーティング面に押し当ててキャビティが閉止されたまま前記樹脂充填部より封止樹脂が充填され、樹脂充填後更に前記一方の金型を他方の金型に接近させて前記ベース部にフローティング支持された前記可動クランプ部のスプリングを圧縮することで前記キャビティブロックを更に他方の金型に向かって相対的に接近させて前記キャビティの容積を縮小し、当該キャビティより溢れ出した前記封止樹脂を前記樹脂充填部側へ流出させてポット内のプランジャを押し戻して、成形品を所定樹脂厚に成形することを特徴とする。
また、型閉じ動作により被成形品がクランプされ、ポットからキャビティへ封止樹脂が充填されて成形される前述したトランスファ成形金型を用いた樹脂封止方法であって、型閉じ動作を行なって一方の金型と他方の金型を相対的に接近させて被成形品をクランプし、一方の金型のベース部にスプリングを介してフローティング支持された可動クランプ部が対向する他方の金型のパーティング面に押し当てられてキャビティが閉止される工程と、前記キャビティに封止樹脂が充填された後、更に前記一方の金型の可動クランプ部が他方の金型に押し当てられたまま前記スプリングを圧縮して当該一方の金型と他方の金型を相対的に接近させることにより前記キャビティの容積を縮小して当該キャビティより溢れ出した前記封止樹脂を前記樹脂充填部側へ流出させて所定樹脂厚に成形する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明に係るトランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法によれば、一方の金型の可動クランプ部が対向する他方の金型のパーティング面に押し当てられるまで相対的に接近させてキャビティが閉止された状態で樹脂充填部より封止樹脂が充填される。よって、比較的キャビティ空間部を最終樹脂厚より大きく設定して封止樹脂が熱硬化する前にキャビティ内に充填することができる。
また、一方の金型の可動クランプ部が他方の金型に押し当てられたまま更に当該一方の金型と他方の金型を相対的に接近させることによりキャビティの容積が縮小されて所定樹脂厚に成形できる。
よって、封止樹脂に混入した気泡やエアーをキャビティより追い出して、成形品の樹脂量と樹脂圧を均一に管理して成形品質の高い樹脂封止が行なえる。
また、キャビティの容積を縮小するために格別な駆動源は不要であり、樹脂封止装置に通常備わる型開閉機構を通じてキャビティの容積を縮小できるので、簡易な金型構成で成形品質の高い樹脂封止が行なえる。
また、キャビティの容積を縮小して当該キャビティより溢れ出した封止樹脂を樹脂充填部側へ流出させてポット内のプランジャを押し戻して、成形品を所定樹脂厚に成形するので、余剰樹脂を収容する特別な金型構造も不要であり、スクラップ処理も既存の装置構成で行える。
以下、本発明の好適な実施の形態について添付図面と共に詳述する。なお、本実施例では、半導体ウエハに配線層が形成され該配線層に電気的に接続する金属ピラーなどの接続端子が形成されたウエハレベルの半導体装置を製造するトランスファ成形金型装置について説明する。図1はトランスファ成形金型装置の要部の構成を示す断面説明図、図2は上型の下視図、図3は下型の上視図、図4は樹脂封止動作を示す説明図、図5は樹脂封止後の成形品を示す説明図、図6(a)〜(c)は個片に分離された半導体装置の説明図である。
図1において、1は被成形品であり、直径φ200〜300mm程度の半導体ウエハ上に配線層が形成され該配線層の一部に金属ピラー2が立設されている。この被成形品1は上型3(例えば他方の金型)及び下型4(例えば一方の金型)よりなるモールド金型のうち、下型4に形成されたキャビティ5に収容されてクランプされる。下型4には、封止樹脂6が装填されるポット7や、封止樹脂6をキャビティ5とポット7とを連絡する樹脂路を経てキャビティ5へ圧送して充填するプランジャ8を有する樹脂充填部Aが設けられている。プランジャ8は、図示しないトランスファ駆動機構により上下動するようになっている。尚、封止樹脂6としては固形の樹脂タブレットであっても、顆粒状樹脂であっても、或いは液体状樹脂であっても良い。また、被成形品1は半導体ウエハの電極端子に直接電気的に接続するよう金属ピラーが立設されていても良い。
9はリリースフィルムであり、キャビティ5やポット7等の金型がじかに封止樹脂6に接触しないよう、上型3及び下型4のパーティング面を覆っている。リリースフィルム9は、モールド金型の加熱温度に耐えられる耐熱性を有するもので、金型面より容易に剥離するものであって、キャビティ5の内面にならって変形する柔軟性、伸展性を有するもの、例えば、PTFE、ETFE、PET、FEPフィルム、フッ素含浸ガラスクロス、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリジン等が好適に用いられる。リリースフィルム9は、長尺状のものをリリースフィルム供給機構(図示せず)により連続してモールド金型へ供給するようになっていても、或いは予め短冊状に切断されたものを用いても良い。
また、下型4には、キャビティ5の周囲で上下に重ね合わさるリリースフィルム9をクランプして被成形品1を密封する可動クランプ部10が設けられている。この可動クランプ部10は、下型ベース11上に設けられたスプリング12により上方へ付勢されてフローティング支持されている。可動クランプ部10のクランプ面13側には、キャビティ5内のエアーを外部へ逃がすためのエアーベント溝14が形成されている。
また、被成形品1を収容するキャビティ5の一部を形成し下型ベース11上に固定された可動キャビティブロック16を有する可動キャビティ部Bがクランプ動作により上下に移動可能に設けられている。この可動キャビティ部Bは、可動クランプ部10をクランプして樹脂充填部Aにより封止樹脂6を充填したキャビティ5の容積を縮小するよう可動キャビティブロック16により被成形品1をクランプする。このとき、キャビティ5より溢れ出した封止樹脂6を樹脂充填部A側へも流出させてプランジャ8を押し戻すことにより、成形品を所定樹脂厚に形成する。尚、キャビティ5より溢れ出した封止樹脂6を収容するオーバーフロー用キャビティ15(図3参照)を適宜設けてあっても良い。
また、図1および図3において、可動キャビティブロック16及び該可動キャビティブロック16に対向配置された上型3にはヒータ17が各々内蔵されている。これらのヒータ17は樹脂充填部Aにより被成形品1を収容したキャビティ5へ封止樹脂6を充填する際には低温(例えば160°C〜100°C程度)に加熱し、可動キャビティ部Bにより可動キャビティブロック16をクランプしてキャビティ5の容積を縮小させる際には高温(例えば180°C程度)に加熱するのが好ましい。これによって、封止樹脂6が1.0mm程度の樹脂路をキャビティ5へ流れ込む途中で硬化するのを防止して、封止樹脂6を均一に充填することが可能となる。また、下型4の可動キャビティブロック16や上型3のリリースフィルム9に当接するクランプ面は鏡面状ではなく、例えば放電加工により粗面状に形成されている方がリリースフィルム9の吸着性が良く好適である。
また、図2に示すように、下型4の可動キャビティブロック16に対向する上型3のクランプ面3aに吸引溝3bを形成して、リリースフィルム9の半導体ウエハ上の延びを吸引させている。また、上型3の吸引溝3bの周囲や、下型4のポット7に対向する部位の周囲には凹溝3cが形成されており、該凹溝3c内にはエアー吸引孔3dが形成されている。この凹溝3cによりリリースフィルム9に若干の弛みを持たせて金型面に供給し、図示しない吸引機構を作動させてエアー吸引孔3dより凹溝3c内にフィルムを引き込むように吸着することで、リリースフィルム9の皺を伸ばして張設できるようになっている。また、上型3のクランプ面3aの周縁部にも、リリースフィルム9を四辺に渡って吸着保持可能なエアー吸引孔3eが各々形成されている。上型3のポット7に対向する金型カル面の周囲にはバックフロー用凹部3fが形成されている。このバックフロー用凹部3fは、金型をクランプして樹脂封止する際に、キャビティ5からポット7側へ逆流する樹脂圧によって、リリースフィルム9をバックフロー用凹部3f内に退避させて、逆流するスペースを形成するものである。また、図1において、上型3のキャビティ5の周縁部に対向する位置に、キャビティ5のスペース以上の封止樹脂6を収容するための樹脂収容凹部3hが形成されている。
また、図1において、上型3には、リリースフィルム9をクランプ面3aに吸着保持するためのエアー吸引孔3dやエアー吸引孔3eに連絡するエアー吸引路19aや吸引溝3bに連絡するエアー吸引路19bが各々形成されている。また、下型4には、キャビティ5を形成する可動キャビティブロック16の周囲にエアー吸引路20が形成されている。
また、下型4は可動ベース21上に下型ベース11が支持され、該下型ベース11上に可動キャビティブロック16が載置されると共に可動クランプ部10がスプリング12によりフローティング支持されている。上型3は固定ベース22に固定されて支持されている。また、可動ベース21は、図示しない上下動機構により上下動する。可動ベース21は、型閉じする際に所定量上動して可動クランプ部10が上型3に突き当たって、被成形品1の周縁部のリリースフィルム6を上型3との間でクランプして停止する。また、封止樹脂6をキャビティ5に充填した後で更に可動ベース21を上動させて下型ベース11に載置した可動キャビティブロック16を所定量上動してキャビティ5の容積が減少するようにクランプする。このとき、可動クランプ部10は上型3に突き当たった状態で、スプリング12のみが圧縮される。
また、図1において、モールド金型をリリースフィルム9により被覆する際に、キャビティ5の周囲のエアー吸引路20からエア吸引してリリースフィルム9をキャビティ5の内面やパーティング面に吸着保持するようになっている。
また、図4の左側に示すように、モールド金型のパーティング面にリリースフィルム9が吸着保持された状態で、被形成品1がキャビティ5に収容され、ポット7には封止樹脂6が装填される。そして、図示しない上下動機構により可動ベース21を所定量上動させて下型4の可動クランプ部10と上型3とでリリースフィルム9を介して被形成品1をクランプする。このとき、被成形品1と上型3との間には樹脂路となる1.0mm程度の隙間が形成され、プランジャ8を駆動することにより該樹脂路をポット7より封止樹脂6をキャビティ5へ圧送して充填する。このとき、キャビティ5及びこれに連通する樹脂収容凹部3hに、封止樹脂6が充填される。また、キャビティ5内のエアーは、可動クランプ部10に形成されたエアーベント溝14により金型外へ排気される。
また、可動クランプ部10と上型3とがクランプしたまま、可動ベース21を更に上動させて可動キャビティブロック16を所定量上動してキャビティ5の容積が減少するようにクランプする。このとき、樹脂収容凹部3hはリリースフィルム9どうしが重ね合わさるようクランプされるため、封止樹脂6がキャビティ5をポット7側へ向かって流れ出し、キャビティ5より溢れ出した封止樹脂6をポット7内へ流出させてプランジャ8を押し戻すことにより、樹脂圧をキャビティ内圧力に近づけて成形品を所定樹脂厚(例えば0.1mm程度)に形成できる。このように半導体ウエハの金属ピラー2が林立するウエハ面に、樹脂量と樹脂圧を均一に管理して封止樹脂6を充填できる。
また、図5に示すように、被成形品1に設けられた金属ピラー2の端面に対向する上型3のクランプ面3aに逃げ凹部3gを形成しても良い。これによって、モールド金型が金属ピラー2をクランプする際の衝撃を吸収して金属ピラー2を保護することができる。また、被成形品1の各金属ピラー2間に対向する上型3のクランプ面3aに吸引溝3bを形成しても良い。この吸引溝3bで半導体ウエハ上のリリースフィルム9の延びを吸収できる。このとき、封止樹脂6は吸引溝3b内にリリースフィルム9が退避することにより盛り上げて充填される。
図6(a)〜(d)は樹脂封止後の成形品を取り出して、半導体装置24を個片に分離した状態を示す接続端子側の平面図及び断面図である。半導体装置24は金属ピラー2の端面がリリースフィルム9内に若干入り込んで樹脂封止されるため、金属ピラー2の端面を確実に露出させることができる。また、図6(e)に示すように、露出した金属ピラー2の端面には、はんだボール25を接合することも可能となるため、接続端子面が確実に形成できる。尚、図6(c)(d)は、上型3のクランプ面3aに吸引溝3bを設けない場合の、成形品の形状を示す。
また、図6(a)(b)に示すように、金属ピラー2間に封止樹脂6を盛り上げて樹脂封止することで半導体装置24の樹脂層を厚く形成でき、このとき金属ピラー2の端面の露出高さt1は凸になるようにすれば良い。これによって、半導体装置24を位置合わせしてはんだボール25をパッド26aに電気的に接合して配線基板26に実装した際に、厚く形成した樹脂層により熱応力を緩和できる。このとき、基板26からの実装高さt2を確保するようにすれば良い。
上記構成によれば、モールド金型の可動クランプ部10によりリリースフィルム9を介して被形成品1をクランプして樹脂充填部Aによりキャビティ5へ封止樹脂6を充填し、可動キャビティ部Bの可動キャビティブロック16によりキャビティ5の容積を縮小するよう被成形品1をクランプすることにより、封止樹脂6をキャビティ5より溢れさせて、樹脂圧をキャビティ内圧力に近づけて成形品を所定樹脂厚に形成でき、成形品の樹脂量と樹脂圧を均一に管理できる。
上記実施例は、所謂ウエハレベルの半導体装置を用いて説明したが、被成形品1はこれに限らず、例えばICチップが搭載された配線基板等であっても良い。以下、この場合の樹脂封止装置及び樹脂封止方法について図7〜図9を参照して説明する。尚、上記実施例と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
図7において、被成形品1として用いる基板27には、複数のICチップ28がマトリクス状に搭載されている。下型29のポット7やキャビティ5を含むパーティング面には、リリースフィルム9が張設されている。下型29のキャビティ5の周囲には可動クランプ部31が設けられており、リリースフィルム9を上型30との間でクランプして基板27を密封する。下型29には、ポット7より封止樹脂6をキャビティ5へ圧送り可能なプランジャ8を有する樹脂充填部Aやキャビティ5の一部を形成し下型ベース32上に固定された可動キャビティブロック34を有する可動キャビティ部Bがクランプ動作により上下に移動可能に設けられている。可動キャビティブロック34は、下型ベース32に載置されており、該下型ベース32は図示しない可動ベース上に支持されている。また、下型ベース32上には、可動クランプ部31がスプリング33によりフローティング支持されている。
可動キャビティブロック34のクランプ面には、キャビティ5や該キャビティ5とポット7とを連通する金型ゲートランナ35が形成されている。この可動キャビティブロック34は、上型30と下型29の可動クランプ部31とをクランプしてポット7より封止樹脂6を充填したキャビティ5の容積を縮小するよう可動キャビティブロック34を上動させて更に型締めを行う。このとき、キャビティ5より溢れ出した封止樹脂6を金型ゲートランナ35を介してポット7側へ流出させてプランジャ8を押し戻すことにより、成形品を所定樹脂厚に形成する。可動キャビティブロック34と可動クランプ部31との間にはエアー吸引孔36が形成されており、該エアー吸引孔36よりエアーを吸引することで、キャビティ5内に敷設されたリリースフィルム9をキャビティ内壁面に密着させる。
図8において、可動クランプ部31のクランプ面には、キャビティ5内のエアーを外部へ逃がすためのエアーベント溝37が形成されている。また、可動クランプ部31及び可動キャビティブロック34のクランプ面には、キャビティ5の周囲を囲むように連続的な及び断続的な凹溝29aが形成されており、該凹溝29a内にはエアー吸引孔29bが形成されている。この凹溝29aによりリリースフィルム9に若干の弛みを持たせて金型面に供給し、図示しない吸引機構を作動させてエアー吸引孔29bより凹溝29a内にフィルムを引き込むように吸着することで、リリースフィルム9の皺を伸ばして張設できるようになっている。また、下型29の周縁部にも、リリースフィルム9を四辺に渡って吸着保持可能なエアー吸引孔29cが各々形成されている。
また、下型29の可動ベースは、図示しない上下動機構により上下動する。下型ベース32は、型閉じする際に所定量上動して可動クランプ部31が上型30に突き当たって、キャビティ5の周縁部のリリースフィルム9を上型30との間でクランプして停止する。また、封止樹脂6をキャビティ5に充填した後で更に可動ベースを上動させて下型ベース32に載置した可動キャビティブロック34を所定量上動してキャビティ5の容積が減少するようにクランプする。このとき、可動クランプ部31は上型30に突き当たった状態で、スプリング33のみが圧縮される。また、可動キャビティブロック34及び該可動キャビティブロック34に対向配置された上型30には図示しないヒータが各々内蔵されている。このヒータは樹脂充填部Aによりキャビティ5へ封止樹脂6を充填する際には低温(例えば160°C〜100°C程度)に加熱し、可動キャビティ部Bにより可動キャビティブロック34をクランプしてキャビティ5の容積を縮小させる際には高温(例えば180°C程度)に加熱するのが好ましい。
次に樹脂封止動作について、図9(a)〜(d)を参照して説明する。図9(a)において、型開きしたモールド金型の下型29のパーティング面にリリースフィルム9が吸着保持されている。この状態で、ポット7に封止樹脂(樹脂タブレット)6が装填され、キャビティ5に基板27が載置される。
次に図9(b)において、図示しない上下動機構により可動ベースを介して下型ベース32を所定量上動させて型閉じし、下型29の可動クランプ部31と上型30とでキャビティ5の周囲のリリースフィルム9をクランプする。このとき、キャビティ5とポット7とは金型ゲートランナ35により連通している。
次に図9(c)において、プランジャ8を駆動することにより、ポット7より封止樹脂6を金型ランナゲート35を介してキャビティ5へ圧送して充填する。また、キャビティ5内のエアーは、可動クランプ部31に形成されたエアーベント溝37により金型外へ排気される。
最後に図9(d)において、可動クランプ部31と上型30とがクランプしたまま、可動ベースを更に上動させて可動キャビティブロック34を所定量上動してキャビティ5の容積が減少するようにクランプする。このとき、キャビティ5より溢れ出した封止樹脂6をポット7側へも流出させてプランジャ8を押し戻すことにより、樹脂圧をキャビティ内圧力に近づけて成形品を所定樹脂厚(例えば0.1mm程度)に形成できる。このように、基板27上にマトリクス状に搭載されたICチップ28を、樹脂量と樹脂圧を均一に管理して封止樹脂できるので、小型化した半導体装置の成形品質を高めることができる。
以上、本発明の好適な実施例について種々述べて来たが、本発明は上述の実施例に限定されるのではなく、被成形品1として用いられる基板27は樹脂基板やテープ基板など様々なものが適用でき、或いは基板にヒートシンクとなる金属板が積層されていてもよく、モールド金型に設けられるポットは下型にかぎらず上型でも良い等、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
樹脂封止装置の要部の構成を示す断面説明図である。 上型の下視図である。 下型の上視図である。 樹脂封止動作を示す説明図である。 樹脂封止後の成形品を示す説明図である。 個片に分離された半導体装置の説明図である。 他例に係る樹脂封止装置の要部の構成を示す断面説明図である。 下型の上視図である。 樹脂封止工程を示す説明図である。
符号の説明
1 被成形品
2 金属ピラー
3,30 上型
3a,13 クランプ面
3b 吸引溝
3c,29a 凹溝
3d,3e,29b,29c,36 エアー吸引孔
3f バックフロー用凹部
3g 逃げ凹部
3h 樹脂収容凹部
4,29 下型
5 キャビティ
6 封止樹脂
7 ポット
8 プランジャ
9 リリースフィルム
10,31 可動クランプ部
11,32 下型ベース
12,33 スプリング
14,37 エアーベント溝
15 オーバーフロー用キャビティ
16,34 可動キャビティブロック
17 ヒータ
19a,19b,20 エアー吸引路
21 可動ベース
22 固定ベース
24 半導体装置
25 はんだボール
26 配線基板
27 基板
28 ICチップ
35 金型ゲートランナ

Claims (3)

  1. モールド金型により被成形品がクランプされ、ポットからキャビティへ封止樹脂が充填されて成形されるトランスファ成形金型であって、
    前記モールド金型は、型開閉動作によって相対的に接近可能に設けられたベース部に固定されたキャビティブロックと、前記キャビティブロックを囲んで前記ベース部にスプリングを介してフローティング支持された可動クランプ部とでキャビティ凹部が形成される一方の金型と、
    前記可動クランプ部が対向する金型パーティング面に押し当てられて前記キャビティ凹部が閉止される他方の金型と、
    前記いずれかの金型に設けられるポットと前記キャビティ凹部とを連絡する樹脂路を経て封止樹脂を圧送りする樹脂充填部とを具備し、
    前記一方の金型を他方の金型に接近させる型閉じ動作を開始して前記可動クランプ部対向する金型パーティング面に押し当ててキャビティが閉止されたまま前記樹脂充填部より封止樹脂が充填され、樹脂充填後更に前記一方の金型を他方の金型に接近させて前記ベース部にフローティング支持された前記可動クランプ部のスプリングを圧縮することで前記キャビティブロックを更に他方の金型に向かって相対的に接近させて前記キャビティの容積を縮小し、当該キャビティより溢れ出した前記封止樹脂を前記樹脂充填部側へ流出させてポット内のプランジャを押し戻して、成形品を所定樹脂厚に成形することを特徴とするトランスファ成形金型。
  2. 前記モールド金型のうちポット及びキャビティが形成された金型パーティング面にはリリースフィルムが吸着保持されており、該キャビティの周囲の金型クランプ面には前記リリースフィルムの皺を伸ばす吸引溝が設けられている請求項1記載のトランスファ成形金型。
  3. 型閉じ動作により被成形品がクランプされ、ポットからキャビティへ封止樹脂が充填されて成形される請求項1又は請求項2記載のトランスファ成形金型を用いた樹脂封止方法であって、
    型閉じ動作を行なって一方の金型と他方の金型を相対的に接近させて被成形品をクランプし、一方の金型のベース部にスプリングを介してフローティング支持された可動クランプ部が対向する他方の金型のパーティング面に押し当てられてキャビティが閉止される工程と、
    前記キャビティに封止樹脂が充填された後、更に前記一方の金型の可動クランプ部が他方の金型に押し当てられたまま前記スプリングを圧縮して当該一方の金型と他方の金型を相対的に接近させることにより前記キャビティの容積を縮小して当該キャビティより溢れ出した前記封止樹脂を前記樹脂充填部側へ流出させて所定樹脂厚に成形する工程と、を含むことを特徴とするトランスファ成形金型を用いた樹脂封止方法。
JP2008188036A 2008-07-22 2008-07-22 トランスファ成形金型及びこれを用いた樹脂封止方法 Expired - Lifetime JP4637214B2 (ja)

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