JP4636604B2 - 多色成形品の成形方法 - Google Patents

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この発明は、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品に好適な多色成形品の成形方法に係り、特に、境界溝部の端末に生じていたパネル側に突出する突起をなくすことにより、突起のカット除去工程を廃止でき、生産性を向上させることができるとともに、車体パネルに対する合わせ精度を高めた多色成形品の成形方法に関する。
図17は、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1を示す正面図であり、この自動車用ドアトリム1は、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との上下二分割体から構成され、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との接合部位は、境界溝部4が設定されている。次いで、上記ドアトリム1を成形する成形金型5の構成について、図18を基に説明する。成形金型5は、所定ストローク上下動可能な成形上型6と、その下方に位置する固定側の成形下型7と、成形下型7に接続され、溶融樹脂を供給する射出機8a,8bと、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3との境界溝部4に配設され、キャビティを区画する分割バー9とから大略構成されている。
そして、この成形金型5を使用して、二色成形品であるドアトリム1を成形する工程について説明する。まず、成形上型6を下降操作し、成形上下型6,7を型締めする。この時、図19(a),(b)に示すように、分割バー9はシリンダ9aの伸長動作により、上方に位置してドアトリムアッパー2を成形するためのキャビティC1とドアトリムロア3を成形するためのキャビティC2とを区画しており、第1の射出機8aから溶融樹脂M1がキャビティC1に射出充填される。尚、キャビティC1には、ドアトリムアッパー2の表皮2aが予めセットされており、表皮2aと樹脂成形品2bとの積層体からなるドアトリムアッパー2が成形される。
その後、シリンダ9aが収縮動作を行ない、図20(a),(b)に示すように、分割バー9が下降した後、第2の射出機8bから溶融樹脂M2がキャビティC2に射出充填され、更にこの溶融樹脂M2は、分割バー9が下降して生じるスペース内にも充填されてドアトリムアッパー2と一体化する形でドアトリムロア3が所要形状に成形されて、二色成形品であるドアトリム1の成形が完了する。上述したドアトリム1のような二色成形品の成形方法及び成形金型については、特許文献1に詳細に記載されている。
図21は、上述した従来の成形工法により成形されたドアトリム1の境界溝部4の端末4aを示す斜視図であり、図22は、境界溝部4の端末4aの断面図である。すなわち、ドアトリムアッパー2とドアトリムロア3の境界溝部4における端末4aでは分割バー9の下降ストロークに対応する突起aがパネル側に向けて突設され、外観見栄えを低下させ、かつ車体パネルとの間に干渉問題が生じる。従って、図22中矢印で示すカットラインでこの突起aをカット処理することにより、体裁を整えるとともに、車体パネルに対する合わせ精度を向上させているのが実情である。
特開平10−278060号公報
このように、従来では、上下二分割構造の自動車用ドアトリム1のような二色成形品を同一の成形金型5を使用して成形する場合には、成形金型5内に内装される分割バー9を必要とするため、分割バー9の下降ストロークに応じた寸法の突起aが境界溝部4の端末4aに形成され、この突起aをカットするカット処理工程が必要となり、工数が嵩み、生産性を低下させるという欠点がある。また、精度の良いカット処理を行なわなければ、車体パネルや相手部品との間の合わせ精度が低下するという問題点が同時に指摘されている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、成形金型内のキャビティを分割バーにより区画して、各キャビティにそれぞれ専用の射出機から溶融樹脂を射出充填して成形される多色成形品の成形方法であって、多色成形品の接合ラインに沿う境界溝部の端末において、従来形成されていた突起をなくすことにより、突起のカット除去工程を廃止することで、生産性を高め、かつ車体パネルや相手部品に対する合わせ精度を高めた多色成形品の成形方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、成形上下型を型締めした後、キャビティ内に分割バーを上昇させて、第1のキャビティと第2のキャビティとを区画し、次いで、第1のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、一方側の樹脂成形品を成形した後、前記分割バーを下降操作し、第2のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、他方側の樹脂成形品を境界溝部を介して一方側の樹脂成形品と一体化してなる多色成形品の成形方法であって、前記境界溝部の端末に相当する分割バーの端末には、溝部が形成され、他方側の樹脂成形品の成形時において、分割バーが下降する際、成形上型と分割バーとの間で縦パーティング構造によりシール性が確保されるとともに、この溝部内に成形上型のパーティング用突起が収容されることで、端末に下方向に延びる突起の形成を回避できるようにしたことを特徴とする。
ここで、多色成形品とは、単一の成形金型に少なくとも2つ以上の複数の異なるキャビティを設定し、各キャビティに異種材料の溶融樹脂を射出充填することで、外観の異なる複数の樹脂成形品を接合一体化して成形される二色成形品、三色成形品等のことをいう。尚、一方側の樹脂成形品の表面には、表皮を積層一体化することもできる。この多色成形品の用途としては、例えば、ドアトリム、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等の自動車用内装部品全般に適用できる。
上記樹脂成形品の材料としては、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂から構成しても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、これらの熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
更に、双方の樹脂成形品の接合部に沿って、製品表面に境界溝部が形成されているとともに、この境界溝部の端末は、成形上型と成形下型(分割バーも含む)との間で縦パーティング構造が採用されていることにより、境界溝部の底面に切欠部が開設されている。
そして、本発明に係る多色成形品の成形方法によれば、異なる外観をもつ樹脂成形品の間に境界溝部が設けられ、この境界溝部の端末には切欠部が形成されているため、従来のようにパネル側に突出する突起が形成されることがないことから、突起のカット除去工程を廃止でき、車体パネルや相手部品に対する精度の良い合わせを達成できる。
ここで、本発明に係る成形方法に使用する成形金型は、所定ストローク上下動可能な成形上型と、この成形上型の下方側に位置する成形下型と、成形下型に接続される射出機と、成形下型に配設され、キャビティを分割する分割機構部とから構成される。この分割機構部は、分割バーが駆動シリンダにより上下動可能に支持される。そして、一方側の樹脂成形品の成形時には駆動シリンダが伸長して分割バーが上方に位置してキャビティを分割する。また、他方側の樹脂成形品の成形時には駆動シリンダが収縮動作して分割バーが下降し、隣接するキャビティ間を連通させるスペースを形成する。そして、境界溝部の端末は、成形上型と分割バーとの間で縦パーティング構造が採用されている。
従って、本発明に係る多色成形品の成形方法によれば、一方側の樹脂成形品の成形時、及び他方側の樹脂成形品の成形時において、境界溝部の端末においては、分割バーと成形上型との間には、縦パーティング構造が採用されているため、境界溝部の端末に切欠部が形成されることになる。その結果、分割バーの下降により、パネル側に突出する突起が形成されることがなく、突起のカット除去工程を廃止することができる。
以上説明した通り、本発明に係る多色成形品の成形方法は、成形金型に配設されている分割機構部における分割バーの昇降動作により、キャビティ内を複数の異なるキャビティに区画するとともに、異なるキャビティに色彩の異なる溶融樹脂を射出充填することで、境界溝部を境として複数の樹脂成形品を接合一体化できる。特に、境界溝部の端末において、分割バーと成形上型との間で縦パーティング構造が採用されていることにより境界溝部の端末における溝部底面に切欠部が開設されている。従って、従来のように、境界溝部の端末にパネル側に突出する突起が形成されることがなく、従来必要であった成形後の突起のカット除去工程を廃止することができ、生産性を高めることができるとともに、カットバラツキ等により精度不良を招くことなく、車体パネルや相手部品に対する合わせ精度を高めることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る多色成形品の成形方法の好適な実施例について、上下二分割タイプの自動車用ドアトリムの成形方法を例示して説明する。尚、念のために付言すれば、本発明の要旨は「特許請求の範囲」によってのみ特定されるものであり、以下の実施例は本発明の一例を示すものに過ぎない。
図1乃至図16は、本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係る多色成形品の一実施例であるドアトリムの正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同ドアトリムにおける境界溝部の端末を示す斜視図、図4は同ドアトリムにおける境界溝部の端末を示す側面図、図5は同ドアトリムにおける境界溝部の端末を示す平面図、図6,図7は同ドアトリムの成形に使用する成形金型の全体図並びに境界溝部の部分断面図、図8,図9は同成形金型における境界溝部に配置される分割バーの構成を示す全体図並びに部分断面図、図10,図11は分割バーの構成を示す各説明図、図12乃至図15は同ドアトリムの製造方法におけるドアトリムアッパーの成形工程とドアトリムロアの成形工程をそれぞれ示す説明図、図16は成形金型を横パーティング構造とした変形例を示す説明図である。
図1,図2において、ツートンタイプの自動車用ドアトリム10は、積層構造体からなるドアトリムアッパー20と、樹脂単体品からなるドアトリムロア30との上下二分割体から構成されている。上記ドアトリムアッパー20は、樹脂基材21の表面に表皮22が貼付された積層構造体からなり、ドアトリムロア30は、合成樹脂の射出成形体から構成されている。上記ドアトリムアッパー20における樹脂基材21及びドアトリムロア30の材質としては、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、これらの熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子がある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
上記ドアトリム10に装着される機能部品としては、ドアトリムアッパー20にインサイドハンドルユニット11、パワーウインドウスイッチユニット12等が取り付けられている。一方、ドアトリムロア30には、ドアポケット用開口13が開設され、その背面側には、図2に示すように、ポケットバックカバー(樹脂成形体からなる)14が取り付けられており、ドアトリムロア30のフロント側にスピーカグリル15がドアトリムロア30と一体、あるいは別体に設けられている。尚、図中符号16は、ドアトリム10を取り付けるドアインナーパネル(車体パネル)を示す。
ところで、本発明に係る自動車用ドアトリム10は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30の外観上の対比効果により、優れた外観意匠性を備えており、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30との間には、境界溝部17が見切りラインとして形成されている。更に、この自動車用ドアトリム10は、後述する成形金型を使用した成形方法によれば、特に図3乃至図5に示すように、境界溝部17の端末17aには、切欠部18が形成されており、従来の突起が形成されておらず、従来必要としたパネル側に突出する突起のカット除去工程を廃止でき、しかもドアインナーパネル(車体パネル)16に対する合わせ精度を良好に管理することができるという利点がある。
次いで、上述したドアトリム10の成形に使用する成形金型40の構成について、図6乃至図11を基に説明する。まず成形金型40の全体構成について、図6に示すように、ドアトリム10の成形に使用する成形金型40は、所定ストローク上下動可能な成形上型41と、成形上型41と対をなす固定側の成形下型42と、成形下型42に接続される2基の射出機43a,43bとから大略構成されている。更に詳しくは、成形上型41は、製品形状に合致したキャビティ部411が形成されており、成形上型41の上面に連結された昇降シリンダ412により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型41の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ413が設けられている。
一方、成形下型42には、成形上型41のキャビティ部411に対応するコア部421が設けられている。また、このコア部421の型面に溶融樹脂を供給するために、成形下型42にマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bが設けられており、このマニホールド422a,422b、ゲート423a,423bの樹脂通路を経て射出機43a,43bから供給される溶融樹脂M1,M2がコア部421の上面に形成されたドアトリムアッパー20の樹脂基材21を形成するための第1のキャビティ424内、及びドアトリムロア30を成形するための第2のキャビティ425内に供給される。また、成形下型42の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト426が突設され、このガイドポスト426は、成形上下型41,42が型締め及び型開きされる際、ガイドブッシュ413内に案内されることで成形上型41のプレス姿勢を適正に維持できる。
更に、図7に示すように、ドアトリム10に境界溝部17を形成するために、成形上型41には、凸条414が突設され、それに対応して成形下型42には、凹部427が形成され、この凹部427内に分割機構部50が収容配置されている。この分割機構部50は、分割バー51と、分割バー51を所定ストローク上下動可能に昇降駆動する駆動シリンダ52とから構成され、上記分割バー51の上面には、成形上型41の凸条414を受容し、また、ドアトリムロア30の成形時には、補強リブ31を成形するための凹部51aが形成されている。
そして、図8,図9に示すように、成形下型42に設けられる分割機構部50は、ドアトリム10の境界溝部17に沿って設けられており、駆動シリンダ52の駆動により、分割バー51は、図9中実線で示す上方位置と、一点鎖線で示す下方位置との間で符号Lで示すストローク分昇降動作して、第1のキャビティ424と第2のキャビティ425とを区画、あるいは連通させる。本実施例では、特に、境界溝部17の端末17aに切欠部18を形成するために、分割バー51の端末51b周辺の型構造に工夫が施されている。すなわち、図10,図11に示すように、成形上型41には、凸条414から延設されたパーティング用突起414aが形成されているとともに、これと対応するように、分割バー51の端末51bには、凹部51aから延長し、更に下方向に一段落とした段部53が形成され、かつその下方には、パーティング用突起414aを気密に収容する溝部54が形成されている。尚、パーティング用突起414aと分割バー51の端末51bの段部53並びに溝部54の寸法関係については、段部53の深さa、溝部54の深さb、段部53の上下高さc、製品端末から段部53の端末までの距離e、製品端末から溝部54までの深さdとした場合、製品の端末フランジの厚みeに対して切欠部18はdの寸法で形成されることになる。
次いで、この成形金型40を使用してドアトリム10を成形する成形方法について、図12乃至図16を基に簡単に説明する。まず、ドアトリムアッパー20の成形工程は、表皮22を第1のキャビティ424内にセットする。この時、表皮22は、図示しないセットピン、あるいは真空吸引作用により、成形上型41の型面に保持されている。尚、移動式のフレーム枠でキャビティ424内に表皮22をセットするようにしても良い。上記表皮22をセットした後、成形上型41の昇降シリンダ412が動作して、成形上型41が所定ストローク下降して、成形上下型41,42が型締めされて、第1の射出機43aからマニホールド422a、ゲート423aを通じて溶融樹脂M1が第1のキャビティ424内に射出充填される。尚、溶融樹脂M1の射出タイミングは、成形上下型41,42の型締め前に設定しても良い。また、この溶融樹脂M1としては、住友ノーブレンBUE81E6(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)が使用されており、所望ならば、タルクが適宜割り合いで混入されていても良い。
このように、溶融樹脂M1が第1のキャビティ424内に射出充填されて、表皮22を貼り合わせた樹脂基材21が成形され、ドアトリムアッパー20の成形が完了するが、この時、境界溝部17に沿って設けられている分割機構部50については、駆動シリンダ52が伸長状態であり、分割バー51は、最上方位置に位置しており、図12に示すように、第1のキャビティ424内に射出充填される溶融樹脂M1は、この分割バー51のシール作用により、第2のキャビティ425内に侵入することがない。この時、図13に示すように、分割バー51の端末51bは、成形上型41と縦パーティング構造によりシールされている。
その後、ドアトリムアッパー20の成形が完了すれば、分割機構部50における駆動シリンダ52が収縮動作して、分割バー51が所定ストローク下降し、第2の射出機43bからマニホールド422b、ゲート423bを通じてドアトリムロア成形用の第2のキャビティ425内に溶融樹脂M2が射出充填され、図14に示すように、ドアトリムロア30が所要形状に成形される。そして、ドアトリムロア30の成形時において、分割機構部50における分割バー51は、下方位置まで下降しているが、この分割バー51の端末51bについては、図15に示すように、境界溝部17の端末17aにおいては成形上型41に設けたパーティング用突起414aと分割バー51との間は、縦パーティング構造であり、特に、分割バー51の端末51bに設けた溝部54内にパーティング用突起414aが収容されることにより、この部位において切欠部18が形成されることになる。
このように、上述した実施例では、分割バー51の端末51bに段部53並びに溝部54を形成して、成形上型41のパーティング用突起414aと分割バー51の端末51bとの間で縦パーティング接合されることで、境界溝部17の端末17aにおける溝部底面に僅かな切欠部18を形成することができ、従来の突起形成を回避でき、パネル側に突出する突起を除去する必要がなくなり、ドアインナーパネル(車体パネル)16、あるいは隣接する相手部品に対する精度の良い合わせが期待できる。また、上述した実施例は、分割バー51と成形上型41との間で縦パーティング構造を採用したが、図16に示すように、成形上型41と成形下型42との間で横パーティング面Pを設定し、分割バー51の端末51bの合わせに対応するようにしても良い。
更に、上述した実施例は、ドアトリム10を二色成形品の成形体で示したが、例えば、トリムアッパー、トリムセンター、トリムロアのように、製品を三分割する三色成形品の形態としても良い。
以上説明した実施例は、ドアトリムアッパー20とドアトリムロア30とからなる上下二分割構造のドアトリム10であり、ドアトリムアッパー20として、樹脂基材21と表皮22との積層構造体からなる構成を適用したが、単一の樹脂成形品からなるドアトリムアッパー20に適用することもできる。また、二色成形品の他に、三色成形品にも応用できる。このように、多色成形品であれば、リヤパーセルシェルフ、フロアトリム、ラゲージトリム、トランクトリム、リヤサイドトリム等、内装部品全般に適用することができる。更に、境界溝部17の端末17aの少なくとも一方側に適用されていれば良いが、所望により両端末に設定することもできる。
本発明に係る多色成形品を適用したツートンタイプの自動車用ドアトリムを示す正面図ある。 図1中II−II線断面図である。 図1に示す自動車用ドアトリムにおける境界溝部の端末を示す斜視図である。 図3に示す境界溝部の構成を示す側面図である。 図4中A矢視図である。 本発明に係る多色成形品の成形方法に使用する成形金型の一実施例の全体構成を示す概要図である。 図6に示す成形金型における分割機構部の構成を示す説明図である。 図6に示す成形金型における成形金型と分割機構部との構成を示す説明図である。 図8に示す分割機構部における分割バーの端末の構成を示す断面図である。 図8に示す分割機構部における分割バーの端末の構成を示す説明図である。 図10に示す分割バーにより形成される境界溝部の概要図である。 本発明に係る多色成形品の成形方法をドアトリムの成形方法に適用した際のドアトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。 図12に示すドアトリムアッパーの成形時における分割バーの位置関係を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品の成形方法をドアトリムの成形方法に適用した際のドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 図14に示すドアトリムロアの成形時における分割バーの位置関係を示す説明図である。 本発明に係る多色成形品を成形する成形金型の変形例を示す断面図である。 従来のツートンタイプのドアトリムを示す正面図である。 従来のツートンタイプのドアトリムの成形に使用する成形金型の全体構成を示す説明図である。 図17に示す従来のドアトリムの製造方法におけるドアトリムアッパーの成形工程を示す説明図である。 図17に示す従来のドアトリムの製造方法におけるドアトリムロアの成形工程を示す説明図である。 従来のドアトリムにおける境界溝部の端末形状を示す斜視図である。 従来のドアトリムにおける境界溝部の端末処理工程を示す断面図である。
符号の説明
10 自動車用ドアトリム(ツートンタイプ)
17 境界溝部
17a 端末
18 切欠部
20 ドアトリムアッパー
21 樹脂基材
22 表皮
30 ドアトリムロア(樹脂単体品)
40 成形金型
41 成形上型
414 凸条
414a パーティング用突起
42 成形下型
424 第1のキャビティ(ドアトリムアッパー成形用)
425 第2のキャビティ(ドアトリムロア成形用)
43a,43b 射出機
50 分割機構部
51 分割バー
51a 凹部
51b 端末
52 駆動シリンダ
53 段部
54 溝部
M1,M2 溶融樹脂

Claims (1)

  1. 成形上下型(41,42)を型締めした後、キャビティ(C)内に分割バー(51)を上昇させて、第1のキャビティ(424)と第2のキャビティ(425)とを区画し、次いで、第1のキャビティ(424)内に溶融樹脂(M1)を射出充填して、一方側の樹脂成形品(20)を成形した後、前記分割バー(51)を下降操作し、第2のキャビティ(425)内に溶融樹脂(M2)を射出充填して、他方側の樹脂成形品(30)を境界溝部(17)を介して一方側の樹脂成形品(20)と一体化してなる多色成形品(10)の成形方法であって、
    前記境界溝部(17)の端末(17a)に相当する分割バー(51)の端末(51b)には、溝部(54)が形成され、他方側の樹脂成形品(30)の成形時において、分割バー(51)が下降する際、成形上型(41)と分割バー(51)との間で縦パーティング構造によりシール性が確保されるとともに、この溝部(54)内に成形上型(41)のパーティング用突起(414a)が収容されることで、端末(17a)に下方向に延びる突起の形成を回避できるようにしたことを特徴とする多色成形品の成形方法。
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