JP4632515B2 - プラズマプロセス装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマプロセス装置に関し、より特定的には、大面積基板に対応可能でありかつプラズマを発生させるためのマイクロ波の供給部材における損傷の発生を防止することが可能なプラズマプロセス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のプラズマプロセス装置をたとえばアッシング装置として構成した場合の断面模式図である。図5を参照して、このプラズマプロセス装置は、上蓋101と、チャンバ本体102と、基板ホルダ111と、誘電体被覆線路122と、シールド板121とを備えている。
【0003】
上蓋101はアルミナなどのセラミックスを用いた誘電体からなる。上蓋101はチャンバ本体102上に配置されている。上蓋101とチャンバ本体102との間はガスケット(図示せず)を用いて封止されている。これにより処理室118の内部は大気から隔離されている。処理室118は予め真空ポンプなどを用いて真空状態に保持される。
【0004】
処理室118の内部には基板112を保持するための基板ホルダ111が設置されている。基板112の表面が上蓋101に対向するように、基板ホルダ111上に基板112が配置されている。チャンバ本体102の壁面にはガス導入管120が設置されている。このガス導入管120から所定の反応ガスが処理室118の内部へと供給される。
【0005】
上蓋101の上方には誘電体被覆線路122が配置されている。この誘電体被覆線路122の上方および外周はシールド板121により覆われている。誘電体被覆線路122にはマイクロ波導波管(図示せず)が接続されている。
【0006】
図5に示した従来のプラズマプロセス装置を用いたアッシング処理を説明する。まず、反応室118の内部にガス導入管120から所定の反応ガスが供給される。そして、誘電体被覆線路122から上蓋101を介して処理室118の内部にマイクロ波が導入される。この導入されたマイクロ波が反応ガスに照射されることにより処理室118の内部においてプラズマが励起される。この励起されたプラズマによって、基板112表面に形成されていたレジストなどがアッシングによって除去される。
【0007】
しかし、図5に示した従来のプラズマプロセス装置では、反応ガスは1つのガス導入管120から処理室118の内部へと導入されるので、処理室118の内部においては供給された反応ガスの分布が不均一となる。この結果、基板112の表面全体に対して均一なアッシング処理などのプラズマ処理を行なうことが困難であった。
【0008】
このような問題を解決するため、たとえば特許第2669168号公報、特開平7−335633号公報には以下に説明するような技術が開示されている。
【0009】
図6は、特許公報第2669168号に開示された、従来のもう1つのプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。図6を参照して、プラズマプロセス装置は、基本的には図5に示したプラズマプロセス装置と同様の構造を備えるが、図5に示したプラズマプロセス装置の構成と比較すると、シャワーヘッド123が追加されている点と、ガス導入管120が処理室118の中心部に対してほぼ対称となるような位置に複数設置されている点が異なる。
【0010】
シャワーヘッド123は、基板ホルダ111の上方で、かつ上蓋101の下面に対向する位置に、基板112の全面を覆うように設置されている。シャワーヘッド123は複数個の孔123aを有している。シャワーヘッド123の外周部は断面形状がほぼL字形状となっている。この外周部においてシャワーヘッド123とチャンバ本体102の側壁とからバッファ室124が構成されている。シャワーヘッド123の外周部の終端はチャンバ本体102の内壁面に接続され固定されている。
【0011】
なお、上述以外の構成については、上述のように図6に示したプラズマプロセス装置は図5に示したプラズマプロセス装置とほぼ同様の構成を備えているので、同一の部材については同一の参照番号を付し、その説明を省略する。
【0012】
図6に示したプラズマプロセス装置の動作について説明する。まず、基板ホルダ111上に基板112が配置される。その後、処理室118の内部が所定の真空度に設定される。次いで複数のガス導入管120から所定の反応ガスがバッファ室124の内部へと導入される。導入された反応ガスはバッファ室124からシャワーヘッド123の孔123aを介して反応室118の内部へと導入される。シャワーヘッド123の孔123aは、基板112の表面全体に対向して配置されているので、基板112上の領域全体に反応ガスをほぼ均一に供給することができる。そして、マイクロ波導波管から誘電体被覆線路122、上蓋101を介してマイクロ波が処理室118の内部に導入される。この導入されたマイクロ波により処理室118の内部にプラズマが励起される。そして、このプラズマによって基板112の表面に対してプラズマ処理を施すことができる。
【0013】
図7は、上記特開平7−335633号公報に開示された、従来のもう1つのプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。図7を参照して、プラズマプロセス装置は基本的に図5に示したプラズマプロセス装置と同様の構造を備えるが、上蓋101の下に金属板125が設置されている点が異なる。金属板125は、上蓋101の下面に接するように配置されている。金属板125は、図8に示すようにスリット状のマイクロ波透過孔125bと、複数の孔125aと、ガス供給孔125cとを有している。図8は、図7に示したプラズマプロセス装置の金属板を示す斜視模式図である。図8は、基板ホルダ111側から見た金属板125を示している。金属板125の基板ホルダ111に対向する面には上述の複数の孔125aが設けられている。そして、ガス供給孔125cには、図7を参照してガス導入管120が接続されている。金属板125は中空となっている。
【0014】
なお、図7に示したプラズマプロセス装置は、上述の構成以外は図5に示したプラズマプロセス装置とほぼ同様の構成となっているので、同一の部材については同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
【0015】
図7および8に示したプラズマプロセス装置の動作を説明する。まず基板ホルダ111上に基板112が設置される。その後、処理室118の内部が所定の真空度に設定される。次いで、ガス導入管120から所定の反応ガスがガス供給孔125cを介して金属板125の内部へと供給される。その後、金属板125の内部から複数の孔125aを介して反応ガスは処理室118の内部へと供給される。この複数の孔125aから、処理室118の内部へと反応ガスを均一に供給することができる。誘電体被覆線路122と上蓋101とを介して供給されるマイクロ波は、金属板125のマイクロ波透過孔125bを介して処理室118の内部へと導入される。この導入されたマイクロ波により処理室118の内部にプラズマが励起される。この励起されたプラズマによって基板112の表面に対してプラズマ処理が行なわれる。
【0016】
近年、半導体記憶装置などに代表される半導体デバイスや液晶などの分野で基板の大型化が進んでいる。特に、TFT(Thin Film Transistor)液晶表示装置の場合、基板は500mm角から1m角というような大きなサイズからさらにそれ以上の大きなものが用いられる可能性がある。このような大型基板に対して、図6〜8に示したようなプラズマプロセス装置を適用する場合、上記のような大型基板に対応した大面積のセラミックスなどからなる誘電体を用いた上蓋101を形成する必要がある。しかし、このような大面積の誘電体からなる上蓋101を形成することは技術的に大変難しく、かつコストの上昇を招くなど、さまざまな問題が発生するため、上記の図6〜8に示したプラズマプロセス装置を大型基板の処理に適用することは難しかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述の問題点を解消して大面積の基板のプラズマ処理を実現するため、発明者らは図9および10に示すようなプラズマプロセス装置を特願平11−347550号において提案している。図9は、本発明の背景技術としてのプラズマプロセス装置の断面模式図であり、図10は、図9に示した線分200−200における断面模式図である。図9および10を参照して、プラズマプロセス装置を説明する。
【0018】
図9および10を参照して、プラズマプロセス装置はチャンバ蓋1とチャンバ本体2と導波管13と導波管端部3とマイクロ波導入窓4と誘電体板5と誘電体板支持部材7とを備える。チャンバ蓋1とチャンバ本体2とはその接続部にガスケット9が配置され、処理室18の内部は大気から隔離されている。チャンバ蓋1にはスリット状の開口部が形成されている。そして、この開口部には、誘電体からなるマイクロ波導入窓4が挿入されている。チャンバ蓋1とマイクロ波導入窓4との間はガスケット10が配置されることによりシールされている。マイクロ波導入窓4下には誘電体板5が設置されている。誘電体板5は、誘電体板支持部材7によってチャンバ蓋1の下面にマイクロ波導入窓4と接触した状態で固定されている。チャンバ蓋1上には導波管端部3がマイクロ波導入窓4上に位置する領域に設置されている。導波管端部3には導波管13が接続されている。また、導波管端部3には保温材流路16が設けられている。保温材流路16の内部には導波管端部3およびその周辺部が所定の温度を保つことができるように水などの保温材が流されている。
【0019】
誘電体板5と誘電体板支持部材7とのチャンバ蓋1に対向する面には溝が形成されている。この溝とチャンバ蓋1の下面とによりガス流路15は構成される。このガス流路15に接続するように、誘電体板5および誘電体支持部材7にはガス導入孔8、19が形成されている。また、チャンバ蓋1には、ガス流路15に接続するようにガス導入口14が形成されている。
【0020】
処理室18の内部には、誘電体板5に対向するように基板ホルダ11が設置されている。基板ホルダ11上には基板12が配置される。基板12上の領域に電界を形成することが可能なように、基板ホルダ11(基板12)には交流電源(図示せず)が接続されている。
【0021】
なお、誘電体板支持部材7およびチャンバ蓋1、チャンバ本体2はそれぞれステンレス鋼などの金属により構成されている。誘電体板支持部材7はネジなどを用いてチャンバ蓋1に固定されている。誘電体板支持部材7には、誘電体板5を支持することが可能なようにその端部に誘電体板5をチャンバ蓋1へと押圧するための爪部が設けられている。
【0022】
図9および10に示したプラズマプロセス装置の動作を説明する。処理室18の内部はガスケット9、10によって大気とは隔離されている。真空排気手段(図示せず)により処理室18の内部から雰囲気ガスを排気することによって処理室18の内部は真空状態に保持される。ガス導入口14からガス流路15およびガス導入孔8、19を介して反応ガスが処理室18の内部へと供給される。そして、マイクロ波発生部材(図示せず)で発生したマイクロ波は導波管13から導波管端部3を介して誘電体からなるマイクロ波導入窓4へと供給される。そして、マイクロ波導入窓4に伝搬したマイクロ波は誘電体板5へと伝搬し、誘電体板5から処理室18の内部へと導入される。導入されたマイクロ波により反応ガスが励起されてプラズマが発生する。この発生したプラズマによって基板12の表面においてアッシングなどのプラズマ処理を行なうことができる。マイクロ波導入窓4および誘電体板5は図7の紙面に垂直な方向に複数個配置されていてもよい。
【0023】
このように、図9および10に示したプラズマプロセス装置によれば、基板12が大面積化した場合、マイクロ波導入窓4および誘電体板5をその基板12の面積に対応して複数個組合せることにより容易に大面積の基板に対して均一なプラズマを発生させることができる。
【0024】
しかし、上述の図9および10に示したプラズマプロセス装置においては、以下に述べるような問題があった。
【0025】
すなわち、図9および10に示したプラズマプロセス装置では、処理室18の内部においてプラズマを発生させる際、誘電体板5、マイクロ波導入窓4およびチャンバ蓋1の温度がこのプラズマを発生させる処理に伴って400℃程度まで上昇することがあった。誘電体板5、マイクロ波導入窓4およびチャンバ蓋1の温度が上昇すると、これらの部材は熱膨張する。この際、チャンバ蓋1は通常ステンレス鋼やアルミニウムなどの金属からなり、誘電体板5およびマイクロ波導入窓4はセラミックスなどの誘電体からなる。そして、このチャンバ蓋1を構成する材料と誘電体板5およびマイクロ波導入窓4を構成する材料とは熱膨張係数が異なる。具体的には、チャンバ蓋1を構成する金属などの材料の方が誘電体板5およびマイクロ波導入窓4を構成するセラミックスよりも熱膨張係数が大きい。このため、図9および10に示したプラズマプロセス装置では、上述のような温度上昇に伴ってチャンバ蓋1、マイクロ波導入窓4および誘電体板5が熱膨張した場合、チャンバ蓋1の熱膨張による寸法変化の方がマイクロ波導入窓4および誘電体板5の熱膨張による寸法変化よりも大きくなる。そして、この寸法変化はチャンバ蓋1の厚さ方向においても発生する。この場合、チャンバ蓋1における厚さ方向での熱膨張による寸法変化とマイクロ波導入窓4におけるチャンバ蓋1の厚さ方向での熱膨張による寸法変化とは熱膨張係数の違いによりその変位量が異なる。このため、チャンバ蓋1の下面上に設置されている誘電体板5とマイクロ波導入窓4との間に空隙が形成される場合があった。このような空隙が発生すると、マイクロ波導入窓4から誘電体板5へと伝送されるマイクロ波は、このマイクロ波導入窓4と誘電体板5との間の空隙を経由して誘電体板5へと伝えられる。このような空隙においては、伝送されるマイクロ波によって異常放電が発生する場合がある。そして、このような異常放電が発生した場合、この異常放電によって誘電体板5およびマイクロ波導入窓4の温度が局所的に上昇する。この結果、誘電体板5およびマイクロ波導入窓4がこの異常放電により損傷を受けるといった問題が発生していた。このような誘電体板5などの損傷が発生すると、結果的に均一なプラズマを安定して形成することは困難であった。
【0026】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、大面積の基板に対応することができると同時に、マイクロ波による異常放電の発生を防止し、この異常放電に起因する装置の破損を防止することによって均一なプラズマを安定して供給することが可能なプラズマプロセス装置を提供することである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の一の局面におけるプラズマプロセス装置は、壁部材とマイクロ波導入手段とを備える。処理室はプラズマを用いた処理を行なう処理室を形成する。マイクロ波導入手段は、処理室に供給された反応ガスをプラズマ状態にするためのマイクロ波を処理室に導入する。マイクロ波導入手段は、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とを含む。マイクロ波導入部材は、誘電体からなり、処理室の外部から内部にまで処理室の壁部材を貫通して壁部材の厚み方向に延在するように配置される。マイクロ波放射部材は、誘電体からなり、処理室の内部において壁部材の厚み方向に延在するマイクロ波導入窓部材の外周側壁面と接触し、かつ、壁部材表面上に接触する(第1の発明)。
【0028】
ここで、プラズマプロセス装置におけるプラズマ処理中に、処理室の壁部材、マイクロ波導入窓部材およびマイクロ波放射部材がこのプラズマ処理に起因して加熱される場合を考える。処理室の壁部材を構成する材料とマイクロ波導入窓部材との構成材料の熱膨張係数が異なる場合、壁部材の厚さ方向における熱膨張による変形量は壁部材とマイクロ波導入窓部材とで異なる。つまり、処理室内におけるマイクロ波導入窓部材に対する壁部材の表面の相対的な位置は、熱膨張の前後で壁部材の厚さ方向において変化することになる。しかし、本発明によれば、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とが、壁部材の厚み方向に延在するマイクロ波導入窓部材の外周側壁面において接触しているので、上記のような熱膨張による相対的な位置の変化が起きても、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とが上記外周側壁面に沿って互いに摺動するだけで、確実にマイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との接触状態を保つことができる。そのため、熱膨張に起因してマイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との間に空隙が発生することを防止できる。これにより、この空隙において異常プラズマや異常放電が発生することを防止できる。この結果、このような異常プラズマに起因してマイクロ波導入窓部材もしくはマイクロ波放射部材に損傷が発生することを防止できるので、プラズマを安定して発生させることができる。
【0029】
上記一の局面におけるプラズマプロセス装置では、マイクロ波放射部材には開口部が形成されることが好ましく、マイクロ波導入窓部材は、マイクロ波放射部材の開口部に挿入される挿入部を含むことが好ましい。マイクロ波導入窓部材の挿入部の表面は、外周側壁面を含むことが好ましい(第2の発明)。
【0030】
このように、マイクロ波導入窓部材の挿入部をマイクロ波放射部材の開口部に挿入することによって、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とを接続するような構造とすれば、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とを確実に接触させておくことができる。この結果、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との間に空隙が発生することをより確実に防止できる。
【0031】
上記一の局面におけるプラズマプロセス装置では、マイクロ波導入窓部材を構成する材料の熱膨張係数が、マイクロ波放射部材を構成する材料の熱膨張係数より大きいことが好ましい(第3の発明)。
【0032】
マイクロ波導入窓部材およびマイクロ波放射部材の温度がプラズマ処理中に上昇するような場合、マイクロ波放射部材の開口部に挿入されたマイクロ波導入窓部材の挿入部の熱膨張による変形量(寸法変化)は、マイクロ波放射部材の熱膨張による変形量よりも大きくなる。これにより、マイクロ波導入窓部材の挿入部の表面は、マイクロ波放射部材の開口部の側壁面に押圧されることになる。つまり、熱膨張による寸法変化によって、マイクロ波導入窓部材の挿入部とマイクロ波放射部材との密着性をより向上させることができる。この結果、マイクロ波導入窓とマイクロ波放射部材との間における空隙の発生を確実に防止することができるので、異常プラズマや異常放電の発生をより確実に防止できる。
【0033】
上記一の局面におけるプラズマプロセス装置では、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とは、同一の熱膨張係数を有する材料を含んでいてもよい(第4の発明)。
【0034】
このようにすれば、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とがプラズマ処理中に加熱される場合、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との接続部近傍における熱膨張による変形量をほぼ同一とすることができる。このため、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との接続部において、熱膨張による変形量の差に起因する空隙が形成されることを有効に防止できる。この結果、マイクロ波導入窓部材からマイクロ波放射部材へ確実にマイクロ波を伝送できると共に、この空隙においてマイクロ波による異常プラズマや異常放電が発生することを確実に防止できる。
【0035】
上記一の局面におけるプラズマプロセス装置では、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とは誘電体からなることが好ましい。
【0036】
この場合、マイクロ波は誘電体を透過するので、マイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材とを介して処理室内に確実にマイクロ波を供給することができる。この結果、処理室内において確実に均一なプラズマを発生させることができるので、均一なプラズマ処理を行なうことができる。
【0037】
上記一の局面におけるプラズマプロセス装置では、マイクロ波放射部材が複数のマイクロ波放射板を含むことが好ましい(第5の発明)。
【0038】
この場合、大面積の基板の表面に対向するように比較的小さな面積のマイクロ波放射板を複数組み合わせて配置すれば、大面積の基板に対して均一なプラズマ処理を行なうことが可能なプラズマプロセス装置を容易に実現できる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0040】
(実施の形態1)
図1は、本発明によるプラズマプロセス装置の実施の形態1を示す断面模式図である。また、図2は、図1に示した矢印21の方向から見たチャンバ蓋の下面を示す模式図である。なお、図1は、図2に示した線分100−100における断面図に対応する。図1および2を参照して、プラズマプロセス装置を説明する。
【0041】
図1および2を参照して、プラズマプロセス装置は壁部材としてのチャンバ蓋1とチャンバ本体2と導波管端部3と導波管13とマイクロ波導入窓部材としてのマイクロ波導入窓4とマイクロ波放射部材のマイクロ波放射板としての誘電体板5と誘電体板支持部材7a〜7fと基板ホルダ11とを備える。チャンバ蓋1はチャンバ本体2上に配置されている。チャンバ蓋1とチャンバ本体2との間にはガスケット9が設置され、処理室18の内部と大気とを隔離している。
【0042】
チャンバ蓋1はステンレス鋼、アルミニウムなどの金属により形成されている。チャンバ蓋1にはスリット状の開口部が形成されている。このチャンバ蓋1の開口部には断面形状が略凸形状の6個のマイクロ波導入窓4が設置されている。つまり、マイクロ波導入窓4は処理室の外側から内部にまでチャンバ蓋1を貫通してチャンバ蓋1の厚み方向に延在するように設置されている。チャンバ蓋1と誘電体からなるマイクロ波導入窓4との間にはガスケット10が設置されている。処理室18には図示していないが真空排気手段が設置され、処理室18の内部は真空状態に保持することが可能となっている。
【0043】
チャンバ蓋1の下面上にはマイクロ波導入窓4に対応してチャンバ蓋1に接触するように誘電体板5が6枚設置されている。誘電体板5には図2に示すようにそれぞれ開口部6が形成されている。この誘電体板5の開口部6に挿入部としてのマイクロ波導入窓4の端部が挿入され、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とは固定されている。つまり、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とは、マイクロ波導入窓4の端部の表面でありチャンバ蓋1の厚み方向に延在するマイクロ波導入窓4の外周側壁面20と誘電体板5の開口部6の側壁面とが接触することにより接続されている。マイクロ波導入窓4の外周側壁面20と誘電体板5の開口部6の側壁面とは、チャンバ蓋1の厚み方向に延在するように形成されている。
【0044】
誘電体板5は誘電体板支持部材7a〜7fによってチャンバ蓋1の下面へと押付けられることにより固定されている。誘電体板支持部材7a〜7fはチャンバ蓋1にネジ17によって固定されている。誘電体板支持部材7a〜7fと誘電体板5とにはそれぞれガス導入孔8が形成されている。このガス導入孔8はチャンバ蓋1と誘電体板5および誘電体板支持部材7a〜7fとの間に形成されたガス流路15に接続されている。このガス流路15は、チャンバ蓋1の下面に形成された溝と誘電体板5および誘電体板支持部材7a〜7fの上面とにより構成されている。ガス流路15と接続するように、チャンバ蓋1にはガス導入口14が形成されている。
【0045】
マイクロ波導入窓4上に位置する領域にはチャンバ蓋1の上部表面上に導波管端部3が設置されている。導波管端部3には、その上面中央部において導波管13が接続されている。導波管13は、図示していないがマイクロ波発生部材と接続されている。マイクロ波発生部材から発生したマイクロ波は導波管13および導波管端部3を介してマイクロ波導入窓4へと伝播する。誘電体板5とマイクロ波導入窓4と導波管端部3と導波管13とはマイクロ波導入手段を構成する。導波管端部3には保温材流路16が形成されている。保温材流路16の内部には導波管端部3およびその周辺部を所定の温度に保つための水などの保温材が流される。処理室18の内部においては、誘電体板5に対向するように基板ホルダ11が設置されている。基板ホルダ11上には基板12が配置されている。マイクロ波導入窓4および誘電体板5の枚数は処理室18の大きさや処理対象となる基板12の大きさに合わせて変更することが可能である。
【0046】
ここで、プラズマ処理を行なった際にチャンバ蓋1、マイクロ波導入窓4および誘電体板5が加熱される場合を考える。チャンバ蓋1は金属から構成され、マイクロ波導入窓4および誘電体板5はセラミックスなどの誘電体から構成されるが、これらの金属と誘電体とは熱膨張係数が異なる。このため、チャンバ蓋1の厚さ方向(チャンバ蓋1の表面に対してほぼ垂直な方向)における熱膨張による変形量は、チャンバ蓋1とマイクロ波導入窓4とでは異なる。そのため、マイクロ波導入窓4に対するチャンバ蓋1の下面の相対的な位置は、上記熱膨張の前後でチャンバ蓋1の厚さ方向において変化する。そして、誘電体板5はチャンバ蓋1の下面上に接触するように設置されているので、マイクロ波導入窓4に対する誘電体板5の相対的な位置は、上記熱膨張にともなって変化する。しかし、上述のように、処理室18の壁部材であるチャンバ蓋1の厚み方向に延在する外周側壁面20と誘電体板5の開口部6の側壁面とにおいてマイクロ波導入窓4と誘電体板5とは接続されている。このため、上記のような熱膨張が起きる場合には、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とが上記外周側壁面20に沿って熱膨張による相対的な位置変化分だけずれが、マイクロ波導入窓4と誘電体板5との間に空隙は形成されない。特に、このマイクロ波導入窓4と誘電体板5との接触長さを充分に大きくしておけば、このような熱膨張による相対的な位置変化の後においても、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とを確実に接触させておくことができる。そのため、熱膨張に起因してマイクロ波導入窓4と誘電体板5との間に空隙が発生することを防止できる。これにより、この空隙において異常プラズマや異常放電が発生することを防止できる。この結果、このような異常プラズマに起因してマイクロ波導入窓4もしくは誘電体板5に損傷が発生することを防止できるので、プラズマを安定して発生させることができる。
【0047】
なお、誘電体板支持部材7a〜7fはチャンバ蓋1と同様ステンレス鋼、あるいはアルミニウムなどからなる金属を用いて形成されていてもよい。そして、誘電体支持部材7a〜7fの端部には誘電体板5をチャンバ蓋1の下面へと押圧するための爪部が形成されていることが好ましい。また、マイクロ波導入窓4の外周側壁面20は、上記熱膨張の前後でマイクロ波導入窓4と誘電体板5とが接触を保てるように、チャンバ蓋1の厚み方向に対してある程度傾斜して形成されていてもよい。
【0048】
また、誘電体板5の開口部6にマイクロ波導入窓4を挿入して固定しているので、マイクロ波導入窓4と誘電体板5との接続を容易にかつ確実に行なうことができる。なお、開口部6の加工精度は数十μm程度の精度で行なわれている。
【0049】
また、マイクロ波導入窓4および誘電体板5は酸化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどの誘電体を用いて形成しているが、このマイクロ波導入窓4と誘電体板5とを同一の材料によって構成すれば、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とをほぼ同一の熱膨張係数を有する材料によって構成することになる。このようにすれば、上述のようにプラズマプロセスにおいてマイクロ波導入窓4および誘電体板5が加熱された場合に、マイクロ波導入窓4と誘電体板5との接続部近傍における熱膨張による変形量をほぼ同一とすることができる。このため、この熱に起因する熱膨張によってマイクロ波導入窓4と誘電体板5との相対的な位置がずれることや、マイクロ波導入窓4と誘電体板5との接続部に空隙が発生するといった問題の発生を防止できる。この結果、上述のような温度の上昇があった場合にも確実にマイクロ波導入窓から誘電体板5へとマイクロ波を伝送することができる。
【0050】
また、上述のようにマイクロ波導入窓4および誘電体板5は複数設置されており、処理対象である基板12のサイズや処理室18の大きさによってその数を調整することにより、容易に大面積の基板に対して均一なプラズマ処理を行なうことが可能なプラズマプロセス装置を構成することができる。
【0051】
また、ガス導入孔8の直径、断面形状および配置は容易に変更することができる。特に誘電体板支持部材7a〜7fは金属から構成されており、このような金属においてガス導入孔8のような孔開け加工を行なうことは比較的容易である。処理室18における真空ポンプの配置、処理室18内の構造物の配置などによって処理室18内の反応ガスの流れが微妙に変るような場合、基板12の中央部と基板12の外周部とでは発生するプラズマの状態が異なる場合も考えられる。このような場合に、ガス導入孔8の直径などを微調整することができる。また、ガス流路15はチャンバ蓋1に形成された溝を利用しているが、この溝の深さなどを変更すれば、それぞれのガス挿入孔8における反応ガスの流量などを容易に変更することができる。この結果、均一なプラズマを発生させるための反応ガスの供給量や分布などを容易に制御することができる。
【0052】
また、マイクロ波導入窓4は図1に示すようにブロック状の中実体であるので、このマイクロ波導入窓4をチャンバ蓋1の強度補強部材として利用することも可能である。さらに、チャンバ蓋1を貫通するように設置されたマイクロ波導入窓4とチャンバ蓋1との接触部のみをガスケット10で封止することにより、容易にマイクロ波導入窓4が設置されている部分でのリークの発生を防止できる。
【0053】
なお、図1および2に示したプラズマプロセス装置では、誘電体板支持部材7a〜7fによって誘電体板5を支持しているが、誘電体板5に直接チャンバ蓋1に対して固定可能な機構を設けるようにしてもよい。このようにすれば、誘電体板支持部材7a〜7fにおいて爪部を形成する必要はない。
【0054】
図1および2に示したプラズマプロセス装置をドライエッチング装置として用いた場合の動作を以下説明する。
【0055】
処理室18の内部には、処理対象である基板12が配置される。そして、処理室18の内部は真空排気手段を用いて真空状態に保持される。導波管13に接続されたマイクロ波発生部材(図示せず)において、たとえば周波数2.45GHzのマイクロ波を発生させる。このマイクロ波は導波管13から導波管端部3、マイクロ波導入窓4、誘電体板5を介して処理室18の内部へと導入される。そして、CF4、CHF3、O2などの反応ガスをガス導入口14からガス流路15およびガス導入孔8を介して処理室18の内部へと導入する。なお、ガス導入口14から導入された反応ガスが複数のガス導入孔8へと所定の流量で供給されるように、ガス流路15はガス導入口14から複数のガス導入孔8へと分岐するように形成されている。
【0056】
反応ガスが処理室18の内部へと供給されると、上述したマイクロ波が反応ガスに照射されることにより処理室18の内部に均一なプラズマが発生する。このプラズマによって基板12上に成膜されたシリコン酸化膜等に対し均一なエッチング処理が行なわれる。
【0057】
また、反応ガスのガス種を変更し、ガス圧を所定の圧力に設定することにより、他の絶縁膜やアルミニウムなどの金属膜に対するエッチング処理を行なうことも可能である。
【0058】
また、本発明によるプラズマプロセス装置は、上述のようなドライエッチング装置だけではなくCVD装置などの成膜装置やアッシング装置についても適用可能である。
【0059】
(実施の形態2)
図1および2に示した本発明の実施の形態1によるプラズマプロセス装置においては、マイクロ波導入窓4と誘電体板5とは同一の材料を用いて形成されていた。しかし、本発明によるプラズマプロセス装置の実施の形態2においては、マイクロ波導入窓4をアルミナ(Al23)を用いて形成し、誘電体板5を窒化アルミニウム(AlN)を用いて形成した。ここで、アルミナの熱膨張係数は7.8×10-6(1/K)であり、窒化アルミニウムの熱膨張係数は4.9×10-6(1/K)である。つまり、マイクロ波導入窓4を構成するアルミナの方が窒化アルミニウムよりも熱膨張係数が大きくなっている。このため、プラズマ処理においてマイクロ波導入窓4と誘電体板5とがともに加熱される場合、この熱による変形量はマイクロ波導入窓4の方が誘電体板5よりも大きくなる。このため、マイクロ波導入窓4の誘電体板5の開口部6に挿入された部分の外周側壁面20と開口部6の側壁面との密着度はより向上することになる。この結果、より確実にマイクロ波導入窓4と誘電体板5との間に空隙が形成されることを防止できる。
【0060】
なお、誘電体板5について窒化アルミニウムを用い、マイクロ波導入窓4についてアルミナを用いたが、誘電体板5の材料の熱膨張係数よりもマイクロ波導入窓4を構成する材料の熱膨張係数が大きくなるような材料の組合せであれば、誘電体板5およびマイクロ波導入窓4を構成する材料として他の材料を用いてもよい。
【0061】
(実施の形態3)
図3は、本発明によるプラズマプロセス装置の実施の形態3を示す断面模式図である。また、図4は、図3に示した矢印21の方向から見たチャンバ蓋の下面を示す模式図である。なお、図3は、図4に示した線分III−IIIにおける断面に対応する。図3および4を参照して、プラズマプロセス装置を説明する。
【0062】
図3および4に示したプラズマプロセス装置は、基本的には図1および2に示したプラズマプロセス装置と同様の構造を備えるが、誘電体板5にガス導入孔8(図1および2参照)を設けていない点(つまり、ガス導入孔8は誘電体板支持部材7a〜7eにのみ設けられている点)が異なる。これは、以下のような理由による。すなわち、図1および2に示したプラズマプロセス装置では、誘電体板5にガス導入孔8が設けられているため、使用するガス種、ガス圧力などの条件によっては、誘電体板5に形成されたガス導入孔8において好ましくない放電が生じる場合があった。一方、図3および4に示したプラズマプロセス装置のように、誘電体板5にガス導入孔8を設けないようにすれば、上述のようなガス種、ガス圧力などの条件下において好ましくない放電の発生を防止できる。
【0063】
また、図1および2に示したプラズマプロセス装置では、チャンバ蓋1に溝加工を施すことによりガス流路15を形成しているが、図3および4に示したプラズマプロセス装置では、誘電体板5にガス導入孔8を設けないため、誘電体板支持部材7a〜7eに溝加工を施すことによりガス流路15およびガス導入孔8を形成している。つまり、チャンバ蓋1に溝加工を施す必要がない。従って,大型の部材であるチャンバ蓋1の加工が容易になる。
【0064】
また、図3および4に示したプラズマプロセス装置では、基板12に高周波のバイアス電圧(例えば周波数が6MHz、出力が1kW)を印加するため、基板ホルダ11を介して基板12に電源22が接続されている。基板ホルダ11の下部であってチャンバ本体2の壁面を貫通するように配置された部分とチャンバ本体2の壁面との間には絶縁体23が配置されており、基板ホルダ11とチャンバ本体2とは絶縁されている。このような構成により、被処理物である基板12に照射されるイオンの照射エネルギーを制御することができる。したがって、プラズマプロセス装置として制御できるプロセス条件の範囲を広げることができる。また、バイアス電圧の条件は、上述した周波数や出力に限らず、他の条件を用いることもできる。したがって、電源22として、上記のような周波数および出力の電源以外の高周波電源や直流電源を用いてもよく、装置の目的、ガス種などのプロセス条件、装置構成などに応じて電源22を選択することができる。そして、このような基板12にバイアス電圧を印加する構成(基板ホルダ11に電源22を接続する構成)は、本発明の実施の形態1および2にも適用可能であり、この場合、本発明の実施の形態1および2において実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
【0065】
なお、上述した本発明の実施の形態1〜3において、ガス流路15の内壁面の構成材として反応ガス(プロセスガス)に侵されない材料を用いる、あるいはこのような材料からなる被覆層をガス流路15の内壁面に形成することが好ましい。また,チャンバの内壁の材料としてプラズマプロセスで侵されない材料を用いる、あるいは、プラズマプロセスで侵されない材料からなる被覆層をチャンバの内壁に形成することが好ましい。
【0066】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0067】
【発明の効果】
このように、本発明によればマイクロ波導入窓部材とマイクロ波放射部材との間に空隙が形成されることを防止できるので、異常プラズマの発生を防止できる。このため、このような異常プラズマによってマイクロ波導入窓やマイクロ波放射部材が損傷を受けることを防止できる。この結果、大面積の基板に対応することができると同時に、均一なプラズマを安定して供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるプラズマプロセス装置の実施の形態1を示す断面模式図である。
【図2】 図1に示した矢印21の方向から見たチャンバ蓋の下面を示す模式図である。
【図3】 本発明によるプラズマプロセス装置の実施の形態3を示す断面模式図である。
【図4】 図3に示した矢印21の方向から見たチャンバ蓋の下面を示す模式図である。
【図5】 従来のプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。
【図6】 従来のもう1つのプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。
【図7】 従来のもう1つのプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。
【図8】 図7に示したプラズマプロセス装置の金属板を示す斜視模式図である。
【図9】 本発明の背景技術としてのプラズマプロセス装置を示す断面模式図である。
【図10】 図9に示した線分200−200における断面模式図である。
【符号の説明】
1 チャンバ蓋、2 チャンバ本体、3 導波管端部、4 マイクロ波導入窓、5 誘電体板、6 開口部、7a〜7f 誘電体板支持部材、8,19 ガス導入孔、9,10 ガスケット、11 基板ホルダ、12 基板、13 導波管、14 ガス導入口、15 ガス流路、16 保温材流路、17 ネジ、18 処理室、20 マイクロ波導入窓の外周側壁面、21 矢印、22 電源、23絶縁体。

Claims (5)

  1. プラズマを用いた処理を行なう処理室を形成する壁部材と、
    前記処理室に供給された反応ガスをプラズマ状態にするためのマイクロ波を前記処理室に導入するマイクロ波導入手段とを備えるプラズマプロセス装置において、
    前記マイクロ波導入手段は、
    前記処理室の外部から内部にまで前記壁部材を貫通して前記壁部材の厚み方向に延在するように配置された、誘電体からなるマイクロ波導入窓部材と、
    前記処理室の内部において、前記壁部材の厚み方向に延在する前記マイクロ波導入窓部材の外周側壁面と接触し、かつ、前記壁部材表面上に接触する、誘電体からなるマイクロ波放射部材とを含む、プラズマプロセス装置。
  2. 前記マイクロ波放射部材には開口部が形成され、
    前記マイクロ波導入窓部材は、前記マイクロ波放射部材の開口部に挿入される挿入部を含み、
    前記マイクロ波導入窓部材の挿入部の表面は、前記外周側壁面を含む、請求項1に記載のプラズマプロセス装置。
  3. 前記マイクロ波導入窓部材を構成する材料の熱膨張係数は、前記マイクロ波放射部材を構成する材料の熱膨張係数より大きい、請求項2に記載のプラズマプロセス装置。
  4. 前記マイクロ波導入窓部材と前記マイクロ波放射部材とは、同一の熱膨張係数を有する材料を含む、請求項1または2に記載のプラズマプロセス装置。
  5. 前記マイクロ波放射部材は複数のマイクロ波放射板を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラズマプロセス装置。
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