JP4630607B2 - 木質複合材料の製造方法 - Google Patents

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本発明は、木質複合材料の製造方法に関する。
木材を破砕した細長い木質チップを木質系成形材料とし、この木質チップに結合材を付着させ、木質チップをその長手方向に略揃えて配向させて積層して積層木質マットを形成し、この木質積層マットを加熱加圧することによって、木質複合材料を得る方法が知られている。得られる木質複合材料は、木質チップを配向させることによって曲げ強度が高くなる(例えば、特許文献1参照。)。
上記木質チップを結合材で結合されてなる木質複合材料としては、例えば、単板積層材(LVL)、パーティクルボード、ミディアムデンシティーファイバーボード(MDF)(日本名を書いて下さい)、ハードボード等が挙げられる。しかしながら、上記木質複合材料は、使用される木質チップが植物資源からなり再生可能な資源材料であるが、結合材は、一般にフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート樹脂などの石油系材料であり、これらの石油系材料は、再生可能な天然資源ではなく、循環型材料とは言えない。
また、細長い木質系成形材料と結合材の混和物を一方向に配向させながら積層することにより形成された木質マットは、ベルトコンベア等の搬送装置の上に載置されて、プレス装置に搬送されるが、搬送中の振動によって木質積層マットに積層されている木質チップ配向が乱れたり、積層が崩れてしまって、成形品の物性が低下してしまうという問題があった。
このような問題を解決する方法として、例えば、使用済みの廃木材を、リサイクル使用するために破砕機で破砕されて分級された細長い木質チップと、天然成分であるタンニンを主成分とする接着剤(以降、タンニン系接着剤という)を含む結合剤とを混和し、この結合剤を加熱して硬化し、硬化した結合剤で木質チップ同士を結合させて再生可能な資源を原料とする天然型資源からなる木質複合材料を得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
得られた木質複合材料は構造材としても十分に使用できる強度を有することが可能である。また、タンニン系接着剤からなる粘着性を有する結合材であると、木質系成形材料のマットをプレス機に搬送する際に、目立った配向の乱れや端部の積層崩れは起こらない。
一方で近年、住宅部材に含まれる有害な揮発性物質などを原因とするシックハウス症候群の多発が社会的問題になっている。タンニン系接着剤は天然資源であり、従来のフェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、イソシアネート樹脂などの石油系材料よりも人体への安全性に優れた素材であるが、硬化剤を併用する場合には硬化剤の種類によっては有害は揮発性物質を発生させる可能性がある。
また、使用する用途によっては低コストな木質複合材料が望まれることもある。従来から、低コスト化の一つの方法として生産性を向上させることが検討されているが、熱伝導によって加熱硬化させる従来の熱プレス機では板厚の厚い板での生産性向上に限界があった。即ち、厚さがおよそ20mm以上の板の場合には、板中央部において接着剤が充分に硬化する温度まで加熱されるのに非常に時間がかかり、生産性が悪くて採算が合わなくなってしまうという問題があった。
一般的に、タンニンは水溶液状態でpH4〜7程度の液性を示し、水溶液をそのまま加熱するのみでも硬化する。通常、タンニンの硬化には、そのまま加熱硬化させる方法以外に、酸性下でホルムアルデヒドを混合し、加熱して硬化させる方法がある。タンニンのこの硬化反応を利用して木質複合材料を製造する場合には、原材料となる木質系成形材料例えば木材を破砕した木質チップ等の表面に、タンニンとホルムアルデヒドとを混合した混合液を付着させ、混合液を付着された木質チップを成形金型中で加熱加圧してタンニンを硬化させれば、木質複合材料を得ることができる。
しかしながら、木質チップ中のヘミセルロースが充分に軟化されにくいので、上記方法では加圧しても木質チップ同士が充分に圧密され難く、得られる木質複合材料の曲げ強度が不十分であったり、バラツキが出たりする恐れがあり、実用的な強度が低い場合があるという問題点がある。しかも、未反応のホルムアルデヒドが残留すれば、それがシックハウス症候群の原因となり人体に有害となるという問題点もある。
特開昭63−107507号公報 第1頁 特許第3515099号公報
本発明は、従来のタンニン系接着剤を用いた木質系複合材料の製造方法の問題点を鑑み、タンニン系接着剤を用いてしかも有害な揮発性物質を発生させることがなく、かつ実用強度に優れた木質系複合材料の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の木質複合材料の製造方法は、木質系成形材料と、タンニンとヘキサメチレンテトラミンを含み、かつpHが7〜13のアルカリ性である接着剤組成物とを混和して混和物とし、この混和物を積層して木質積層マットを形成し、木質積層マット内に水蒸気を浸透させて加熱及び加圧して接着剤を硬化させることにより、木質系成形材料が硬化した接着剤で結合された木質複合材料を得ることを特徴とする。
請求項記載の木質複合材料の製造方法は、木質系成形材料と、上記接着剤組成物とを混和して混和物とし、この混和物を積層して木質積層マットを形成し、木質積層マット内に高温水蒸気を浸透させて加熱及び加圧して結合剤を硬化させることにより、有害な揮発性物質の発生がない木質複合材料を得るものである。
又、上記請求項1記載の製造方法における接着剤組成物を用いると、タンニン系接着剤をアルカリ性とすることで木質チップ中のヘミセルロースを加水分解して軟化させ、木質積層マットが適度に圧密されて強度のバラツキがなく、人体に安全で、かつ充分な実用強度を有する木質複合材料を得ることができる。
上記タンニン系接着剤は、天然木材からの抽出成分であり、木質系成形材料との親和性が良く、適度な粘着性を有し、更に、硬化すると高強度になるので好ましい。タンニンを抽出する樹木は特に限定されないが、ラジアータパインやミモザ(別称:ワットル、アカシア)、ケブラチョから採取される縮合型タンニンが好ましい。
タンニンを抽出する樹木の樹齢は特に限定されるものではないが、例えばミモザの場合には樹齢8〜10年のものが接着剤としての性能や生産性から好ましい。生産地についても特に限定されるものではないが、例えばミモザの場合には南米やアフリカ産のものが好ましいく、ケブラチョの場合には南米産のものが好ましい。タンニンには糖などの不純物が混入していても特に問題にはならないが、高強度の木質複合材料としたい場合には、不純物は少ない方がよい。タンニンの純度は例えばStiasny Value(SV)で評価することができる。好ましいSVは50以上である。さらに好ましくは70以上である。
SVは例えば以下のようにして求めることができる。予め乾燥した試料(樹皮抽出物、或いは標準カテキン)を、容量25mlの丸底フラスコに約100mg秤り取り、蒸留水10ml、37%ホルムアルデヒド水溶液2ml、塩酸(10規定)1mlをこの順に添加した後、フラスコを加熱し、30分間沸騰させる。加熱後直ちに、予め重量を測定したガラスフィルターで試料を一気にろ過し、熱水、メタノールで順次洗浄する。ガラスフィルターを105℃のオーブンで一晩乾燥させ、重量を測定し、残渣重量を算出する。SVは、以下の式を用いて算出した。値の補正のために、標準のカテキンのSVも測定する。
SV=(残渣重量/試料重量)×(104.1/標準カテキンのSV)×100
タンニンは木材から抽出したままで用いても良いが、接着剤としての性能や粘度等で改質の必要がある場合には変性させて改質して用いても良い。タンニンは粉体のまま木質系成形材料と混和しても良いが、製造時の扱いやすさや木質複合材料の性能を考慮すると水や有機溶剤に溶解又は分散させて使用することが好ましい。この場合タンニン濃度は20重量%〜70重量%が好ましい。粘度については10、000cps以下が好ましく、木質系成形材料との混和を接着剤のスプレー塗布によって行う場合には2、000cps以下が取り扱い易く好ましい。
タンニンの水溶液は通常pH4〜7程度である。タンニン水溶液は、pHを調整することでタンニン接着剤の反応性や物性を調整することができる。本発明では、pHはアルカリ性が好ましい。好ましいpHは7以上13以下、より好ましくは7以上12以下である。pHをアルカリ性にすることによって、タンニン系接着剤の反応速度が適度に遅くなって本発明に適したものとなり、接着剤の取り扱いがしやすく、木質複合材料の生産性と性能が良くなる。つまり、適度な反応速度であるために、接着剤配合後、プレス機に投入するまでには接着剤の硬化は起こらず、プレス機で加熱加圧した時に初めて硬化するものとなる。
pHが酸性の場合には、反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまうことがある。また、pHをアルカリ性にすることによって、プレス時に高温水蒸気が作用して木質系成形材料中のヘミセルロースが加水分解されることで、木質系成形材料の軟化がおこるが、アルカリによって加水分解が更に促進される。この軟化作用によって、低いプレス圧力であっても木質チップの圧密が可能となり、製品の厚さ方向の密度を均一にすることができ、耐水性が良くなり、さらに、プレス時の圧力を下げることができるので好ましい。更にその結果として強度や耐水性などの製品性能が良くなる。
しかしながら、pHが13より大きければアルカリが強すぎて取り扱いに注意する必要があるし、アルカリが強すぎて木材成分(例えば、ヘミセルロース)が軟化を通り越して一部分解して変性し、木質複合材料が黒く着色する可能性があるので好ましくない。タンニン水溶液のpHは硬化剤と混合する前に予め調整しておくことが好ましい。pHを調整するアルカリの種類は特に限定されないが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどが挙げられる。
上記ヘキサメチレンテトラミンはタンニンを架橋・硬化するための硬化剤として作用する。ヘキサメチレンテトラミンを用いることで木質複合材料を高強度なものとすることができ、生産性にすぐれ、有害な揮発性物質が発生せず、さらに材料コストが安価である。ヘキサメチレンテトラミンは粉体状のものでもペレット状のものでもどちらでもよい。ヘキサメチレンテトラミンの添加量はタンニン固形分に対して、1重量%〜20重量%が好ましい。更に好ましくは3重量〜10重量%である。1重量%未満であればタンニンの硬化が進行しにくく実用上充分な接着強度が発現しない可能性があり、20重量%より大であれば硬化反応が早すぎてプレス機投入前に硬化してしまう可能性があり、また経済性が悪くなってしまうとなる。
タンニンとヘキサメチレンテトラミンは予め混合してタンニン系接着剤組成物としておいてもよいし、混合せずに別々に木質チップと混和させることもできる。また、タンニンを水溶液として用いる場合には、ヘキサメチレンテトラミンは固体そのままで、或いは水溶液化して予めタンニンに配合して接着剤組成物とすることができる。
本発明は、木質系成形材料が木質チップの場合に最も効果が大きい。上記細長い木質チップの形状は特に限定されるものではない。形状としては例えば、ブロック状、平板状、ストランド状、フレーク状、チップ、木粉、ファイバーなどが挙げられる。
木質チップの原料樹種としては、スギ、ヒノキ、マツ、スプルース、ファーなどの針葉樹類;シラカバ、アピトン、センゴンラウト、アスペンなどの広葉樹類が挙げられるが、これらの樹木だけでなく竹、コウリャンといった植物材料をも含めることができる。
利用できる形態としては、上記樹種の丸太、間伐材等の生材料、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等が挙げられる。特に、解体廃材、廃パレット材、間伐材、製材時に発生する端材、燃料や製紙用原料として使用される木質材料等のリサイクル材が好ましい。
上記原材料を木質チップに加工する方法としては、ハンマーミル、表面に刃物のついたロールを回転させて木材を破砕する一軸破砕機、回転刃がかみ合った構造の二軸もしくは多軸破砕機等の破砕機が使用されるが、ベニア加工をしたものを割り箸状に切断してスチックにするロータリーカッター、丸太などを回転刃で切削してストランドにするフレーカー等も使用できる。特に原料としてリサイクル材料を使用する場合、異物が混入しやすいので回転刃の耐久性を考慮して、破砕機が好ましい。
上記の方法で得られた木質チップはサイズのバラツキがあるので、分級工程によって所定のサイズの木質チップをする。このときの分級方法としては、ローラースクリーン方式や振動メッシュ方式、風選方式等があり、必要に応じて使い分ければよい。上記木質チップの大きさは特に限定されないが、強度・弾性率が必要な場合には長さが20mm以上150mm以下が好ましい。20mmより小さいと製品の強度・弾性率が低くなってしまい、150mmより大きいと強度ばらつきが大きくなってしまう。
また、木質チップの長さが20mm以上150mm以下の場合には、積層した木質マットの木質チップ同士の隙間が大きいので、長さが20mm未満の小さい木質チップを使用するパーチクルボードなどと比較すると、木質マット内部への蒸気の通りが良く極めて短時間に木質マットを加熱させることができ、蒸気プレスの特長を効果的に発現させることができる。
木質チップは、含水率を一定範囲に調整しておくことが好ましい。含水率を一定にすることで生産時の成形品の品質バラツキがなくなる。好ましい含水率としては0重量%〜14重量%である。タンニン系接着剤を水溶液として使用する場合には木質チップの含水率は0重量%〜10重量%が好ましい。含水率が10重量%を越えると製造直後の木質複合材料の含水率が高くなってしまい、出荷するまでに長期間養生する必要があるので好ましくない。
含水率を調整された木質チップは、上記接着剤組成物と混和される。接着剤組成物の混和量は、木質系成形材料の密度、形状、表面状態にもよるが、通常は木質チップの重量に対して、タンニンの固形分で1重量%〜20重量%が好ましい。
上記木質チップと接着剤組成物との混和手段としては、木質チップと接着剤組成物をヘンシェルミキサー(ヘンシェル社製、高速混合機)のような高速ミキサーに投入して混和して混和物とする方法が挙げられる。接着剤組成物が液体の場合には、例えばコンベア上やドラムブレンダー内等で木質チップに対し、スプレー等の塗布手段を用いることにより、木質チップの表面に接着剤組成物を付着させた混和物とする。この混和物を積層して加熱及び加圧すれば、均一で安定した強度の木質複合材料が得られる。木質チップが板材やブロック状の部材の場合は、刷毛塗りやローラー塗りによって混合することもできる。
上記木質系成形材料と接着剤組成物の混和物は、木質チップを積層して木質積層マットを形成する。具体的には、接着剤組成物が付着れた木質チップ即ち混和物を成形金型の中に投入し、積層して木質積層マットとすることで行うことができる。木質チップを一方向に配向させる必要がある場合には、一定間隔に分割されたフォーミング型や、オリエンテッドストランドボード(OSB)等の製造で用いられるディスクオリエンター等の配向積層装置が用いられる。
上記木質積層マットを、木質マットの内部に水蒸気を浸透させながら加熱及び加圧するプレス装置、例えば一般的な蒸気プレス装置の加圧盤の間に配置して加圧及び加熱成形する。加熱と加圧とは同時に行っても良いし、加圧をした後に加熱をしても良いし、加熱した後に加圧しても良い。水蒸気の噴射は、木質積層マットが蒸気プレス機の加圧盤の間に配置されている間であれば、どのタイミングで噴射しても良い。加熱温度は100℃〜250℃が好ましく、それゆえ水蒸気の温度は100℃〜250℃が好ましい。また、加圧板の加圧圧力は、1〜10MPaが好ましい。また、加熱・加圧処理時間は、接着剤が硬化する時間だけ行えば良い。
請求項1記載の木質複合材料の製造方法においては、木質系成形材料と、タンニンヘキサメチレンテトラミンを含む接着剤組成物とを混和して混和物とし、この混和物を積層して木質積層マットを形成し、木質積層マット内に水蒸気を浸透させて加熱及び加圧して接着剤を硬化させることにより、木質系成形材料が硬化した接着剤で結合された木質複合材料を得る構成としていることから、再生可能な天然資源を原料とする天然資源型からなる木質複合材料を得ることができ、しかも得られた木質複合材料は有害な触媒などを使用しないので、有害な揮発性物質が発生しない。
さらに、請求項1記載の木質複合材料の製造方法においては、接着剤組成物をアルカリ性とすることで、上記ヘミセルロースを加水分解して軟化させることが出来るので、得られる木質複合材料は、適度に圧密されて強度のバラツキがなく、かつ充分な実用強度と耐水性とを有する木質複合材料となるのである。
以下に本発明の実施例及び比較のために行った実施例(以下、比較例という。)を説明する。
(実施例1)
木質複合材料を、以下の製造プロセスで成形した。木質系成形材料として、木材廃棄物を一軸破砕機にて破砕したボード用の木質チップ(木材廃棄物処理業者より購入したもの。)を、ローラースクリーン方式であるウエーブローラースクリーン装置(たいへい社製)を用いて、厚さ又は幅1mm〜8mmの木質チップに分級した。木質チップは含水率6重量%となるように調整した。
タンニンとしては、SV82のミモザタンニンを使用し、タンニン系接着剤を以下のようにして調整した。まず、タンニンの粉体を約40℃の温水に濃度40重量%になるように溶解させた。その後、濃度50重量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した。硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンの40重量%水溶液を用い、タンニン固形分に対してヘキサメチレンテトラミン固形分が10重量%になるように配合した上記接着剤を作成した。
木質チップとタンニン系接着剤とは、木質系成形材料100重量部に対して接着剤12重量部になるように計量しドラムブレンダーに投入して接着剤を噴霧して混和し、木質チップ表面に接着剤が付着した混和物を得た。次にこの混和物をOSLフォーミングマシーン(たいへい社製)に投入し、フォーミング金型(縦2000mm、横500mm、高さ100mm)に投入した。フォーミング型内は金属製の仕切り板(厚み2mm)を用いて、50mm間隔に10等分したものを用い、木質チップを長さ方向に略揃えて配向積層し、木質積層マットとした。木質積層マットの厚さは約100mmとした。
次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し、木質積層マットを蒸気プレス機(川崎油工社製、300トンプレス機)の加圧盤の間に配置した。木質積層マット配置後、0.9MPa、180℃の高温水蒸気を1分間噴射し、その後木質積層マットの厚さが20mmになるように加圧盤を閉じ、温度180℃で5分間保持して木質複合材料を得た。
上記木質複合材料からサンプルを切り出し、JIS K 5908に準じて曲げ試験を、吸水厚さ膨張率(JIS K 5908)、ホルムアルデヒド放散量(JIS K 5908)を測定した。(それぞれの測定方法を書いて下さい。JISがあればその番号でOKです。)
(実施例2)
pHを7に調整した以外は実施例1と同様にして木質複合材料を得、同様にして曲げ強度、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。
(比較例1)
pH調整をせずpH4のままのタンニン系接着剤を用いた以外は実施例1と同様にして木質複合材料を得、同様にして曲げ試験、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。
(比較例2)
ヘキサメチレンテトラミンの代わりにホルマリン37重量%水溶液を使用し、タンニン固形分に対してホルマリンが10重量%になるように配合した接着剤組成物とした以外は実施例1と同様にして木質複合材料を得、同様にして曲げ試験、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。
(比較例3)
高温水蒸気を木質積層マットに噴射せず、加圧盤を加熱して加圧と加熱とを行うプレス機を用い、加熱及び加圧を、加熱加圧盤の表面温度を180℃で5分間保持した以外は実施例1と同様にして木質複合材料を得、同様にして曲げ試験、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量を測定した。
曲げ強度、吸水厚さ膨張率、ホルムアルデヒド放散量の測定結果を表1に示す。
Figure 0004630607

Claims (1)

  1. 木質系成形材料と、タンニンとヘキサメチレンテトラミンを含み、かつpHが7〜13のアルカリ性である接着剤組成物とを混和して混和物とし、この混和物を積層して木質積層マットを形成し、木質積層マット内に水蒸気を浸透させて加熱及び加圧して接着剤を硬化させることにより、木質系成形材料が硬化した接着剤で結合された木質複合材料を得ることを特徴とする木質複合材料の製造方法。
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