JP4630442B2 - 樹脂成形装置及び樹脂成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去するための金型クリーニングを可能にする、樹脂成形装置及び樹脂成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、樹脂成形用の金型により製造される成形品に対しては、ますます厳しい品質、例えば、寸法精度や表面の外観品位が要求されている。これにより、金型・成形品間における離型性の向上、ひいては、金型の表面に対する効果的なクリーニングが必要になっている。従来、金型の表面をクリーニングするには、回転ブラシ又は往復ブラシと吸引機構とを組み合わせたユニットや、金型の表面に紫外線を照射するユニット等を、樹脂成形工程の合間に金型間に挿入する方式が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のクリーニング方式によれば、1回の樹脂成形ごとにクリーニングを行う場合には、樹脂成形の効率を極端に低下させてしまう。このために、ある程度の時間連続して樹脂成形を行った後に、金型の表面をクリーニングする作業を行う必要がある。したがって、樹脂成形工程を中断しなければならないので、樹脂成形の効率化を図る観点からは問題があった。
また、小型で精密な製品を成形する場合には、成形する際に金型のキャビティにおける微小な凹部やコーナー部等に付着した樹脂かすを効果的に除去することができない、という問題があった。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、樹脂成形用の金型の表面における付着物を、樹脂成形工程を中断することなく効果的に除去するための金型クリーニングを可能にする、樹脂成形装置及び樹脂成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の技術的課題を解決するために、本発明に係る樹脂成形装置は、樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去する金型クリーニング機構を有する樹脂成形装置であって、樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を金型の型合わせ面に搬入する動作、又は成形品を型合わせ面から搬出する動作のうち少なくとも一方を行う搬送機構と、搬送機構に連結され、紫外線により金型の表面を照射するエキシマランプを有する紫外線照射機構と、金型の間の雰囲気を排気する排気管とを備えるとともに、紫外線照射機構は、搬入する動作前又は搬出する動作後のうち少なくとも一方において、少なくとも所定の位置において、樹脂成形装置に取り付けられている金型の表面を照射し、搬送機構が前進することによって紫外線照射機構が所定の位置まで移動し、搬送機構が後退することによって紫外線照射機構が所定の位置から移動し、少なくとも所定の位置においてエキシマランプが金型の表面における所望の領域を紫外線によって照射しながら、排気管によって金型の間の雰囲気を排気することを特徴とする。
【0006】
これによれば、各々搬送機構によって、被成形部材が搬入される間に、又は成形品が搬出される間に、搬送機構に連結された紫外線照射機構によって金型の表面が照射される。これにより、樹脂成形工程の一部である搬入又は搬出する動作の間に、エキシマランプを有する紫外線照射機構が少なくとも所定の位置において紫外線によって金型の表面における所望の領域を照射しながら、排気管によって金型の間の雰囲気を排気する。これらによって、金型の表面がクリーニングされる。したがって、搬送機構が前進することによって紫外線照射機構が金型の表面を照射する所定の位置まで移動し、搬送機構が後退することによって紫外線照射機構が所定の位置から移動することによって、樹脂成形工程を中断することなく、金型の表面がクリーニングされる。また、金型の間の雰囲気が排気されることによって、金型の表面における付着物が除去される。また、単一ピーク波長のエキシマ光により発生したオゾン(O )及び活性原子状酸素によって、付着物と金型の表面との間の密着性が低下するとともに、付着物が酸化分解される。したがって、金型の表面における付着物が、いっそう効果的に除去される。
【0007】
また、本発明に係る樹脂成形装置は、上述の樹脂成形装置において、搬送機構又は紫外線照射機構の少なくともいずれか一方に連結されたブラッシング機構と、ブラッシング機構に連結された吸引機構とを備えるとともに、ブラッシング機構は、紫外線照射機構が金型の表面を照射した後に該表面をブラッシングし、吸引機構は、少なくとも金型の表面がブラッシングされている時に該表面近傍の雰囲気を吸引することを特徴とする。
【0008】
これによれば、紫外線の照射によって金型の表面との間の密着力が低下した付着物が、ブラッシング機構によって金型の表面から物理的に引き剥がされ、吸引機構によって表面近傍から除去される。したがって、金型の表面における付着物が効果的に除去される。
【0009】
【0010】
【0011】
また、本発明に係る樹脂成形方法は、樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去する樹脂成形方法であって、樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を金型の型合わせ面に搬入する工程と、金型を型合わせする工程と、型合わせされた金型におけるキャビティに溶融樹脂を注入し硬化させる工程と、金型を型開きする工程と、型合わせ面から成形品を搬出する工程とを備えるとともに、搬入する工程又は搬出する工程の少なくとも一方において、樹脂成形装置に取り付けられている金型の表面を、紫外線照射機構に設けられたエキシマランプが発光する紫外線によって照射し、搬入する工程では、搬送機構を前進させることによって紫外線照射機構を所定の位置まで移動させ、搬出する工程では、搬送機構を後退させることによって紫外線照射機構を所定の位置から移動させ、少なくとも所定の位置において、金型の表面における所望の領域を紫外線によって照射しながら金型の間の雰囲気を排気することを特徴とする。
【0012】
これによれば、各々搬送機構が、被成形部材を搬入する間に、又は成形品を搬出する間に、搬送機構に連結された紫外線照射機構が少なくとも所定の位置に在る状態でその紫外線照射機構に設けられたエキシマランプが発光する紫外線によって金型の表面における所望の領域を照射する。これにより、樹脂成形工程の一部である搬入又は搬出する動作の間に、紫外線により金型の表面を照射してクリーニングする。したがって、搬入する工程では搬送機構を前進させることによって紫外線照射機構を金型の表面を照射する所定の位置まで移動させ、搬出する工程では搬送機構を後退させることによって紫外線照射機構を所定の位置から移動させることにより、樹脂成形工程を中断することなく、金型の表面をクリーニングすることができる。また、金型の間の雰囲気を排気することによって金型の表面における付着物を除去する。また、金型の表面における付着物に、単一ピーク波長のエキシマ光により発生したオゾン(O )及び活性原子状酸素を作用させて、付着物と金型の表面との間の密着性を低下させるとともに、その付着物を酸化分解する。したがって、金型の表面における付着物をいっそう効果的に除去することができる。
【0013】
また、本発明に係る樹脂成形方法は、上述の樹脂成形方法において、金型の表面を紫外線によって照射した後に、金型の表面をブラッシングするとともに該金型の表面近傍の雰囲気を吸引することを特徴とする。
【0014】
これによれば、ブラッシング機構が、紫外線の照射によって金型の表面との間の密着力が低下した付着物を金型の表面から物理的に引き剥がし、吸引機構が、引き剥がされた付着物を金型の表面近傍から除去する。したがって、金型の表面における付着物を効果的に除去することができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を、図1を参照して説明する。本実施形態に係る樹脂成形装置が有する金型クリーニング機構は、樹脂成形用の金型のうち、リードフレームやプリント基板等(以下、基板という)に載置されたチップ状電子部品(以下、チップという)を樹脂封止する樹脂封止装置の金型を、クリーニングするものである。
【0018】
図1は、本実施形態に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂成形装置(この場合には樹脂封止装置)を示す概略正面図である。図1において、1はモールディング部、2は搬送・クリーニング部である。
モールディング部1において、上型3と下型4とは相対向して設けられた金型セットである。上型3は固定型であって、カル5,カル5に連通するキャビティ6Aがそれぞれ設けられている。下型4は昇降自在な可動型であって、キャビティ6Aに相対向するキャビティ6Bが設けられ、カル5に相対向するポット7が設けられている。また、型合わせ面P.L.、すなわち下型4の型面には、樹脂封止前の基板が載置される。更に、モールディング部1には、その内部の雰囲気を排気する排気管8が設けられている。
【0019】
搬送・クリーニング部2において、搬送機構9は、樹脂成形装置(この場合には樹脂封止装置)の一部であって、樹脂成形により樹脂が付着する被成形部材である樹脂封止前の基板10を保持するとともに、これをモールディング部1に搬入し、かつ、成形品を搬出する。紫外線照射機構11は、搬送機構9に連結して設けられ、紫外線を照射する照射機構である。紫外線照射機構11の内部には、紫外線を発生するランプ12が設けられ、上下両面には透光窓13が設けられている。紫外線の強度低下を防止する観点から、透光窓13と各型面との間隙は、できるだけ小さいことが好ましい。搬送機構9と紫外線照射機構11とは併せて搬送・クリーニングユニット14を構成し、この搬送・クリーニングユニット14は、ガイドレール15に沿って図1の左右方向に移動する。
【0020】
本実施形態に係る樹脂成形装置の動作について、図1を参照して説明する。まず、搬送機構9が、図1に示された初期位置において、供給機構(図示なし)から、例えば吸着により基板10を保持した後に、一体となった搬送・クリーニングユニット14を、ガイドレール15に沿って図1の左方向に移動させる。そして、透光窓13を通過した紫外線が上型3と下型4との型面における所望の領域を一様に照射する所定の位置で、搬送・クリーニングユニット14を停止させる。
【0021】
次に、ランプ12に対して、所定の高周波電圧を印加する。これにより、ランプ12は、所定の波長を有する紫外線を発生し、各透光窓13を介して上型3と下型4との型面に照射する。その紫外線のエネルギーによって、照射した型面に付着した付着物、例えば樹脂かすのような有機物の化学結合を切断する。したがって、付着物を分解し、また、型面とその付着物との間の密着性を低下させて、付着物を分離飛散させることができる。そして、分離飛散した付着物は、排気管8を経由してモールディング部1の外部、すなわち装置の外部に排出される。
【0022】
次に、搬送・クリーニングユニット14を、搬送機構9が上型3と下型4との間に位置するまで更に移動させて、停止させる。その後に、搬送機構9は吸着を解除して、基板10を下型4の型面に載置する。これにより、基板10は型合わせ面P.L.に搬入されたことになる。
【0023】
次に、搬送・クリーニングユニット14を再び初期位置に移動させて、待機させる。モールディングユニット1では、上型3と下型4とを型締めして、ポット7に貯留された溶融樹脂(図示なし)を、カル5を経由してキャビティ6A,6Bに注入して硬化させる。
【0024】
次に、上型3と下型4とを型開きさせて、再び搬送・クリーニングユニット14を、搬送機構9が上型3と下型4との間に位置するまで移動させ停止させる。そして、搬送機構9は吸着により成形品を保持して、この状態で搬送・クリーニングユニット14を移動させて、成形品用のトレイまで搬出する。
更に、再び搬送・クリーニングユニット14を初期位置に移動させて、搬送機構9が次の基板10を吸着して保持する。
【0025】
ここで、ランプとして、紫外線の一種であるエキシマ光を発生するエキシマランプを使用することが好ましい。エキシマランプは、管内に、放電ガスとして、F,Ar,Kr,Xeの元素のうち少なくとも1つを含むガス、例えばキセノン(Xe)ガスが封入されており、中心波長を中心に極めて狭い範囲の波長、すなわち単一ピーク波長を有し光子のエネルギーが大きいエキシマ光を発光する。
【0026】
このエキシマ光を、上型3,下型4の型面に照射した場合の作用を説明する。まず、エキシマ光のエネルギーによって、照射した型面における付着物、例えば樹脂かすのような有機物の化学結合を切断する。したがって、型面とその付着物との間の密着性を低下させることができる。
次に、引き続きエキシマ光を照射して、化学結合が切断され密着性が低下した付着物に、エキシマ光のエネルギーにより発生したオゾン(O )及び活性原子状酸素を作用させ、その付着物を酸化分解して飛散させる。これにより、型面から付着物を除去することができる。更に、排気管8により、型面から除去された付着物と、人体に有害なオゾンを含む雰囲気とを、装置の外部に排出する。
【0027】
以上の作用により、エキシマ光を使用して上型3,下型4の型面を照射することにより、キャビティにおける微小な凹部やコーナー部等に付着した樹脂かすを含む、型面に付着した付着物を、いっそう効果的に除去することができる。
【0028】
ここまで説明したように、本実施形態によれば、搬送機構9と一体的に連結された紫外線照射機構11が、基板10を下型4の型面に搬送する工程の一部として、基板10を載置する前に紫外線によって上型3,下型4の型面を照射する。したがって、樹脂成形工程を中断することなく金型の表面をクリーニングすることができるので、樹脂成形の効率化を図ることができる。また、クリーニングの自動化を図ることができる。また、短い周期かつ高い頻度で金型をクリーニングするので、樹脂かす等の付着を抑制することができる。更に、エキシマランプを使用することにより、型面に付着した付着物をいっそう効果的に除去することができる。
【0029】
なお、本実施形態の説明では、基板10が型合わせ面P.L.に搬入される前に、紫外線照射機構11が紫外線を照射して上型3,下型4の型面をクリーニングする。これに代えて、搬送機構9が下型4の型面から成形品を搬出した後に、同様に上型3,下型4の型面を照射してクリーニングしてもよい。この場合においても、樹脂成形工程を中断することなく、短い周期かつ高い頻度で金型をクリーニングすることができる。
【0030】
(第2の実施形態)
ところで、紫外線を照射しただけでは、型面における付着物を充分に除去できない場合がある。例えば、封止樹脂の密着性が高い場合や、型面の形状が複雑な場合等である。本発明の第2の実施形態は、このような場合に適用される。
本発明の第2の実施形態を、図2及び図3を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂成形装置(この場合には樹脂封止装置)の要部を示す概略正面図である。
【0031】
図2に示されているように、搬送機構9と紫外線照射機構11との間に、搬送機構9に連結されてブラッシング機構16が設けられている。言い換えれば、ブラッシング機構16を介して、紫外線照射機構11が搬送機構9に連結されている。ブラッシング機構16には、上部と下部との両方において、回転又は往復運動を行うブラシ17が設けられている。各ブラシ17は、それらの先端が上型3及び下型4において樹脂かすが付着する型面に接触するように取り付けられている。搬送機構9と紫外線照射機構11とブラッシング機構16とは併せて搬送・クリーニングユニット14を構成し、この搬送・クリーニングユニット14は、ガイドレール15に沿って図2の左右方向に移動する。
ブラッシング機構16には吸引管18が連結され、更に吸引管18は真空ポンプ19に接続されている。吸引管18と真空ポンプ19とは、併せて吸引機構20を構成する。
【0032】
本実施形態に係る樹脂成形装置の動作について、図2を参照して説明する。まず、第1の実施形態と同様にして、搬送機構9が基板10を保持した状態で、クリーニングユニット14を、ガイドレール15に沿って図1の左方向に移動させる。
【0033】
次に、第1の実施形態と同様に、ランプ12に所定の高周波電圧を印加して紫外線を発生させ、その紫外線で上型3と下型4との型面を照射する。そして、これにより分離飛散した付着物を、排気管8を経由してモールディング部1の外部に排出する。
【0034】
次に、クリーニングユニット14を、ガイドレール15に沿って図1の左方向に移動させて、ブラッシング機構16を上型3と下型4との間に位置させる。そして、ブラシ17を回転又は往復させて、各金型の型面における付着物を、型面から物理的に引き剥がす。また、ここでは、真空ポンプ19によって、吸引管18とブラッシング機構16内部を介して、上型3と下型4との型面近傍の雰囲気を吸引する。したがって、型面から引き剥がされた付着物を、吸引管18を経由して装置の外部に排出することができる。
【0035】
次に、クリーニングユニット14を、ガイドレール15に沿って図1の左方向に移動させて、搬送機構9を上型3と下型4との間に位置させる。そして、搬送機構9は吸着を解除して、基板10を下型4の型面に載置する。これにより、基板10は型合わせ面に搬入されたことになる。
【0036】
以下、第1の実施形態と同様に、搬送・クリーニングユニット14を再び初期位置に移動させた後に、上型3と下型4とを型締めして、キャビティ6A,6Bに溶融樹脂を注入して硬化させる。更に、上型3と下型4とを型開きして、再び搬送・クリーニングユニット14を移動させて、成形品を搬出する。その後に、再び搬送・クリーニングユニット14を初期位置に移動させて、搬送機構9が次の基板10を吸着して保持する。
【0037】
ここまで説明したように、本実施形態によれば、上型3と下型4との型面に紫外線を照射した後に、ブラッシング機構16を使用して、型面における付着物を型面から物理的に引き剥がす。また、吸引機構20を使用して、上型3と下型4との型面近傍の雰囲気を吸引する。したがって、型面に付着した付着物を、いっそう効果的に除去するとともに装置の外部に確実に排出することができる。
【0038】
図3は、本実施形態の変形例に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂成形装置(この場合には樹脂封止装置)の要部を示す概略正面図である。図2においては、基板10を型合わせ面に搬入する前に、搬送・クリーニングユニット14を使用して型面をクリーニングした。それに対して、本変形例では、まず、搬送装置9により、成形品21を搬出する。次に、紫外線照射機構11により、紫外線で上型3と下型4との型面を照射する。次に、ブラッシング機構16により上型3と下型4との型面をブラッシングしつつ、吸引機構20により型面近傍の雰囲気を吸引する。
本変形例を使用した場合においても、図2に示された場合と同様に、型面に付着した付着物を、いっそう効果的に除去するとともに装置の外部に確実に排出することができる。
【0039】
なお、本実施形態のブラシ17としては、回転又は往復運動を行うブラシのほかに、毛先が高速で振動するブラシを使用してもよい。
【0040】
なお、ここまで説明した各実施形態においては、搬入・搬出を行う搬送機構9を、搬送・クリーニングユニット14に含めた構成とした。これに限らず、搬送機構9をローダ,アンローダに分けて個別に設け、少なくともそれらのいずれか一方を、搬送・クリーニングユニット14に含めた構成としてもよい。
【0041】
また、上述の各実施形態では、1回の樹脂封止ごとに金型の型面をクリーニングしたが、これに限らず、付着物の量や密着性等によって、所定の回数だけ樹脂封止を行った後に型面をクリーニングしてもよい。これにより、樹脂成形の更なる効率化を図ることができる。
【0042】
また、参考例としては、紫外線を照射する手段として、ランプに代えてエキシマレーザ等のレーザを使用することができる。この場合には、レーザの照射面積が小さいので、必要に応じて、レーザで金型の表面をスキャンさせることが好ましい。
【0043】
また、上型3及び下型4の両方の型面をクリーニングすることとしたが、これに限らず、必要に応じていずれか一方の型面のみをクリーニングしてもよい。
【0044】
また、ランプ12をブラッシング機構16内に組み込み、紫外線照射機構11とブラッシング機構16とを一体化してクリーニングユニットとしてもよい。この場合には、各ブラシ17の間から紫外線を照射することにより、金型クリーニング機構を有する樹脂成形装置の小型化を図ることができる。
更に、上述のクリーニングユニットを、搬入と搬出とを行う搬送機構、すなわちローダ/アンローダの両側にそれぞれ連結してもよい。これにより、基板10を搬入する前、及び成形品21を搬出した後のいずれにおいても、金型クリーニングを容易に行うことができる。したがって、いっそう短い周期かつ高い頻度で金型をクリーニングすることができる。
【0045】
また、紫外線が上型3と下型4との型面における所望の領域を一様に照射する所定の位置で、搬送・クリーニングユニット14を停止させた後に、ランプ12を点灯して紫外線を照射した。これに限らず、ランプ12を点灯させた状態で、型面に紫外線を照射しながら、搬送・クリーニングユニット14を移動させ続けてもよい。
同様に、ブラッシング機構16についても、停止させた状態で型面をブラッシングしてもよく、移動しながら型面をブラッシングしてもよい。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、樹脂成形工程の一部である搬入又は搬出する動作の間に、金型の表面が紫外線により照射されてクリーニングされる。したがって、樹脂成形工程を中断することなく金型の表面がクリーニングされるので、樹脂成形の効率化を図ることができる。また、クリーニングの自動化を図ることができる。
また、紫外線の照射によって金型の表面との間の密着力が低下した付着物が、ブラッシング機構によって金型の表面から物理的に引き剥がされ、更に吸引機構によって表面近傍から除去される。したがって、金型の表面における付着物が効果的に除去される。
また、エキシマ光により発生したオゾン(O )及び活性原子状酸素により、付着物と金型の表面との間の密着性が低下するとともに、付着物が酸化分解される。したがって、金型の表面における付着物がいっそう効果的に除去される。
したがって、本発明は、樹脂成形用の金型の表面における付着物を、樹脂成形工程を中断することなく効果的に除去するための金型クリーニングを可能にする、樹脂成形装置及び樹脂成形方法を提供できるという、優れた実用的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂封止装置を示す概略正面図である。
【図2】 本発明の第2の実施形態に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂封止装置の要部を示す概略正面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態の変形例に係る、金型クリーニング機構を取り付けた樹脂封止装置の要部を示す概略正面図である。
【符号の説明】
1 モールディング部
2 搬送・クリーニング部
3 上型
4 下型
5 カル
6A,6B キャビティ
7 ポット
8 排気管
9 搬送機構
10 基板
11 紫外線照射機構(金型クリーニング機構)
12 ランプ
13 透光窓
14 搬送・クリーニングユニット
15 ガイドレール
16 ブラッシング機構(金型クリーニング機構)
17 ブラシ
18 吸引管
19 真空ポンプ
20 吸引機構
21 成形品
P.L. 型合わせ面

Claims (4)

  1. 樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去する金型クリーニング機構を有する樹脂成形装置であって、
    樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を前記金型の型合わせ面に搬入する動作、又は成形品を前記型合わせ面から搬出する動作のうち少なくとも一方を行う搬送機構と、
    前記搬送機構に連結され、紫外線により前記金型の表面を照射するエキシマランプを有する紫外線照射機構と
    前記金型の間の雰囲気を排気する排気管とを備えるとともに、
    前記紫外線照射機構は、前記搬入する動作前又は前記搬出する動作後のうち少なくとも一方において、少なくとも所定の位置において、前記樹脂成形装置に取り付けられている前記金型の表面を照射し、
    前記搬送機構が前進することによって前記紫外線照射機構が前記所定の位置まで移動し、
    前記搬送機構が後退することによって前記紫外線照射機構が前記所定の位置から移動し、
    少なくとも前記所定の位置において前記エキシマランプが前記金型の表面における所望の領域を前記紫外線によって照射しながら、前記排気管によって前記金型の間の雰囲気を排気することを特徴とする樹脂成形装置。
  2. 請求項1記載の樹脂成形装置において、
    前記搬送機構又は前記紫外線照射機構の少なくともいずれか一方に連結されたブラッシング機構と、
    前記ブラッシング機構に連結された吸引機構とを備えるとともに、
    前記ブラッシング機構は、前記紫外線照射機構が前記金型の表面を照射した後に該表面をブラッシングし、
    前記吸引機構は、少なくとも前記金型の表面がブラッシングされている時に該表面近傍の雰囲気を吸引することを特徴とする樹脂成形装置。
  3. 樹脂成形用の金型の表面における付着物を除去する樹脂成形方法であって、
    樹脂成形される際に樹脂が付着する被成形部材を前記金型の型合わせ面に搬入する工程と、
    前記金型を型合わせする工程と、
    前記型合わせされた金型におけるキャビティに溶融樹脂を注入し硬化させる工程と、
    前記金型を型開きする工程と、
    前記型合わせ面から成形品を搬出する工程とを備えるとともに、
    前記搬入する工程又は搬出する工程の少なくとも一方において、樹脂成形装置に取り付けられている前記金型の表面を、紫外線照射機構に設けられたエキシマランプが発光する紫外線によって照射し、
    前記搬入する工程では、前記搬送機構を前進させることによって前記紫外線照射機構を所定の位置まで移動させ、
    前記搬出する工程では、前記搬送機構を後退させることによって前記紫外線照射機構を前記所定の位置から移動させ
    少なくとも前記所定の位置において、前記金型の表面における所望の領域を前記紫外線によって照射しながら前記金型の間の雰囲気を排気することを特徴とする樹脂成形方法。
  4. 請求項3記載の樹脂成形方法において、
    前記金型の表面を紫外線によって照射した後に、前記金型の表面をブラッシングするとともに該金型の表面近傍の雰囲気を吸引することを特徴とする樹脂成形方法。
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