JP4627101B2 - 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 - Google Patents
艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4627101B2 JP4627101B2 JP33857699A JP33857699A JP4627101B2 JP 4627101 B2 JP4627101 B2 JP 4627101B2 JP 33857699 A JP33857699 A JP 33857699A JP 33857699 A JP33857699 A JP 33857699A JP 4627101 B2 JP4627101 B2 JP 4627101B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrodeposition
- ethylenically unsaturated
- electrodeposition paint
- monomer
- paint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
アルミニウム素材に適した塗装作業性と仕上がり塗膜外観に優れたアニオン型艶消し電着塗料およびその電着塗装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
陽極酸化処理したアルミニウム素材は軽量でかつ強度が強く、さらには耐食性に優れることから、ビルや住宅の窓枠、ドアー、エクステリア等の建材関係に広く使用されている。アルミニウム素材の塗装には、ワンコ−トで仕上がり性の良いアニオン型電着塗料が一般的に使用されている。そのアニオン型電着塗料としては、カルボキシル基および水酸基を含有する水性アクリル樹脂にメラミン樹脂架橋剤を配合し、水分散してなるメラミン硬化型電着塗料が代表的であり、現在では艶消しタイプの塗装が主流となっている。
【0003】
電着塗装においては、電着直後、被塗物の表面に形成される電気析出膜には水、溶剤、および未析出塗料液等が付着しており、特に艶消し電着塗装においては、これらの残留物を除去して、良好な仕上がり外観を確保するため、析出塗膜は入念に水洗されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし実際のところは、所定どおり水洗を実施しても、十分な水洗性を確保することが困難な場合が多く、焼付乾燥後、塗膜上に水滴痕、油膜痕、水洗ムラ、光沢ムラ等が残り問題が多い。このようなことを回避するためには、水洗回数を多くする、水洗時間を長くする等が考えられるが、作業効率から自ずと限界がある。
【0005】
また水洗後にエアーブローを行って、析出塗膜上の残留物を除去する方法も一般に行われる。しかしながら、このような方法でも、エアーの吹き付け角度や位置、被塗物の大きさや形状等が変化した場合、残留物が析出塗膜上の別の場所に飛散残留して問題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは上記したような従来の問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、新しいタイプのシリコーン化合物を電着塗料およびその塗装方法の添加剤として用いることによって、簡単な水洗により、析出塗膜の表面に水滴痕、油膜痕、水洗ムラ、光沢ムラ等を残さない艶消し電着塗料およびその塗装方法を確立することに成功し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、(A)(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体、(c)架橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体、ならびに(d)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体を共重合したアクリル樹脂、(B)アミノ樹脂および(C)下記式(1)で示すシリコーン化合物を含有することを特徴とするアニオン型艶消し電着塗料およびその電着塗装方法である。
【0007】
【化2】
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の艶消し電着塗料およびその電着塗装方法について詳細に説明する。
【0009】
〔(A)アクリル樹脂〕
上記(A)中の成分(a)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、アクリル樹脂に水分散性、電気泳動性を付与するものである。例示すればアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等が挙げられる。これらの1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0010】
成分(a)の使用量は、アクリル樹脂中の酸価が好ましくは10〜150、より好しくは20〜100となるような範囲で使用される。アクリル樹脂の酸価が10未満では十分な水分散安定性が得られにくく、また150を超えると電気泳動性、析出性が低下し、塗膜の耐水性、耐アルカリ性が低下する。
【0011】
また成分(b)水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量体は、塗膜の焼き付けに際して、メラミン樹脂と反応して硬化性を付与するものである。例示すると2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等および、これらのラクトン変性物が挙げられ、1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0012】
このような成分(b)はアクリル樹脂中の水酸基価が好ましくは20〜200、より好ましくは40〜160となるような範囲で使用される。水酸基価が20未満では焼き付け時のフロー性が確保されにくい。また200を超えると塗膜が脆化し、耐水性が低下して十分な性能が得られにくい。また塗料の安定性が低下し、電着後の塗膜の水洗性も低下する。
【0013】
また成分(c)架橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体はアクリル樹脂中に安定的に不溶性のミクロゲルを生成させ、艶消し性能を付与するものである。例示するとアセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタアクリレート、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−メチル置換グリシジルアクリルレート、β−メチル置換グリシジルメタアクリルレート等が挙げられ、後述する方法で水分散化を行った後、分散粒子内にミクロゲルを生成させ光沢の低減化を図る。
【0014】
さらにアクリル樹脂の骨格を形成する成分である(d)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体については、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、あるいはその他のビニル単量体およびアミド系単量体を用いることができる。具体的な化合物を例示すると、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘプチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノアクリレート、ジエチレングリコールモノメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチロールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、メトキシメチルアクリルアミド、n−ブトキシメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド等のアミド系単量体が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0015】
アクリル樹脂の好ましい重量平均分子量は10,000〜100,000である。重量平均分子量が10,000以下の場合は、塗膜耐久性が十分に得られず、また100,000以上の場合は、水分散性が低下し、塗料の取り扱い性が不良になる。特に艶消し性と塗料安定性の点で、重量平均分子量が20,000〜70,000であるのが好ましい。
【0016】
上述したようなアクリル樹脂は、前記の各単量体(a)、(b)、(c)および(d)を溶液重合、非水性分散重合、塊状重合、エマルジョン重合、懸濁重合等の公知の方法で重合することによって得られるが、特に溶液重合が好ましく、反応温度としては通常40〜170℃が選ばれる。
【0017】
反応溶剤としては、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等の親水性溶剤を用るのが好ましい。また、重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、公知のものを用いることができる。
【0018】
得られたアクリル樹脂を水分散化するために、樹脂中のカルボキシル基の少なくとも一部を塩基性物質、例えば有機アミンあるいは無機塩基で中和する。かかる塩基性物質としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のアルキレンポリアミン、アンモニア、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。このような塩基性物質による中和率は30〜120%が適当であるが、特に50〜100%であると水分散性が良好で、光沢ムラを生じないので好ましい。
【0019】
〔(B)アミノ樹脂〕
本発明に使用される(B)アミノ樹脂としては、従来から公知のメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂等が例示されるが、中でも好適なものは、メチロール基の少なくとも一部を低級アルコールでアルコキシ化したアルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂であって、低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の1種または2種以上が使用できる。また1種のメラミン樹脂であっても、また2種以上のメラミン樹脂が組み合わされても問題はない。
【0020】
アルキルエーテル化メチロールメラミン樹脂を例示すると、三井サイテック社製のサイメル266、232、235、238、236、マイコート506、508、住友化学工業社製のスミマールM−66B、三和ケミカル社製のニカラックMX−40、MX−45等があるが、これらに限定されない。
【0021】
本発明の(B)アミノ樹脂の使用量の好ましい範囲は、重量比で(A)アクリル樹脂100に対し30〜120、より好ましくは50〜110、さらに好ましくは60〜100であり、塗膜の荒れ肌が抑制され、平滑性、肉持ち感、ダイスマーク隠蔽性、前処理ムラ隠蔽性に優れた塗膜が得られる。この範囲より少ない場合は、光沢低減が不十分であり、塗膜の架橋が不十分なため機械特性、耐溶剤性、耐薬品性等が低下し、逆に多い場合はアクリル樹脂との親和性が不十分になり、水分散液の安定性不良、分散粒径の不均一化、電着後の水洗性不良、撥水現象、塗膜の光沢ムラ、乳白化等の問題点が生じる。
【0022】
〔(C)シリコーン化合物〕
本発明に使用される(C)シリコーン化合物は、前記式(1)に示すような低分子の化合物で、親水性のポリアルキレンオキサイド基を有しており、基本的に水溶性である。また相溶性が大きく各種アルコール類、エステル類に溶解する。
【0023】
式中、xは0〜10、より好ましくは0〜4、さらに好ましくは0〜1、yは1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、PAOはポリアルキレンオキサイド基、Rは炭素数1〜4のアルキレン基を表している。ポリアルキレンオキサイド基の繰り返し単位は、−(CH2 O)m −、−(C2 H4 O)m −、−(C3 H6 O)m −、あるいは−(C4 H8 O)m −であり、mは1〜20を表している。
【0024】
またポリアルキレンオキサイド基の末端は水酸基ではなく、アルキル基、アシル基等で封鎖されている。末端が封鎖されずに水酸基を有する化合物については、理由は明確ではないが、本発明の特徴である、簡単な水洗により、析出塗膜の表面に水滴痕、油膜痕、水洗ムラ、光沢ムラ等を残さず、優れた塗膜外観を達成するということが困難になる。
【0025】
電着塗料の水洗性低下については、塗料中あるいは析出塗膜中でアクリル樹脂とアミノ樹脂が相分離して、析出塗膜表面が不均一化し、アミノ樹脂の濃度の高い部分、すなわちより疎水性の高い部分の水洗性が不十分になり、水滴痕、油膜痕、水洗ムラ、光沢ムラ等に繋がると考えられる。
本発明のシリコーン化合物の作用機構については明確ではないが、界面活性剤としての機能が発揮され、上述のアクリル樹脂とアミノ樹脂との相分離が抑えられるため、析出塗膜表面が均一化し、水洗性が大幅に向上すると推定される。シリコーン化合物の使用量は、塗料浴中濃度が50〜2,000ppm程度が好ましいが、それ以上でも添加剤としての一般的な使用量内で、特に問題になることはない。
【0026】
本発明のシリコーン化合物をリンス液に添加しても、水洗性向上に効果がある。この場合使用量は20〜200ppmが適当である。要因については、シリコーン化合物の添加によりリンス液の表面張力が低下することで、析出塗膜への均一な濡れ性が確保され、水洗性向上に効果を発揮すると考えられる。
【0027】
本発明のシリコーン化合物を例示すると、信越化学工業社製のKF−618,KF−351,KF−354,東レダウコーニング社製のSH−3746、共栄社化学社製のポリフローKL−260等があるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
〔電着塗装方法〕
本発明により得られた電着塗料は、必要に応じて脱イオン水、あるいは親水性溶剤を一部含有する脱イオン水で希釈し、電着塗装に供せられる。本発明における艶消し電着塗料を実施する場合の、塗料浴の固形分濃度は4〜20重量%が適当である。4重量%より低い場合には、必要な塗膜厚を得るのに長時間を要し、20重量%を越えると浴液の状態が不安定となり、塗装系外に持ち出される塗料量も多く問題である。
【0029】
塗装方法については、被塗装物を陽極として電着塗装を行うが、塗装電圧は30〜350V、好ましくは50〜300Vであり、通電時間は0.5〜7分、好ましくは1〜5分である。電圧が高いほど通電時間は短く、逆に電圧が低いほど通電時間は長くなる。塗装電圧は通電と同時に設定電圧をかける方法、あるいは徐々に設定電圧まで上げていく方法のどちらでもかまわない。塗装された被塗装物は必要により水洗し、次いで150〜200℃で15〜60分間加熱し最終塗膜を得る。塗膜厚は5〜30μmが好ましい。
【0030】
本発明の電着塗装方法が適用される被塗装物の素材は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、アルミニウムあるいはアルミニウム合金を用いた場合は、平滑性等の性能にも優れた、均一な艶消し塗膜が得られ、また機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、作業性等に優れた塗膜を得ることができる。電着塗装については、被塗装物を陽極として、所定の電圧を負荷することにより電着析出膜を得て、必要な場合常法により洗浄した後、焼き付け工程を経て、低光沢性、機械特性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、作業性等に優れた塗膜を得ることができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。表示単位の部は特別な記載のない場合は重量部を表している。
【0032】
〔アクリル樹脂の製造〕
製造例1〜3(樹脂A1〜A3の製造)
撹拌装置、温度計、モノマー滴下装置、還流冷却装置を有する反応装置を準備する。表1に示す配合に従って、(1)、(2)を反応装置に仕込み、撹拌下に還流温度まで上昇させ、(3)〜(12)を予め均一に混合した後、3時間かけて滴下した。温度は90℃を維持した。滴下終了後、1.5時間後に(13)を加えて、更に90℃で1.5時間反応を継続して、樹脂固形分65%の透明で粘稠な樹脂液A1〜A3を得た。それらの酸価と水酸基価も表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
〔水分散樹脂液および電着塗料の製造〕
撹拌装置、温度計、還流冷却装置を有する反応装置を準備し、表2に示す配合量に従って(1)〜(5)を仕込み、60℃で1時間撹拌混合した。これに(6)を加えた後、(7)を徐々に添加して分散樹脂液を得た。分散樹脂液1はこのままで既にミクロゲルが生成している。また分散樹脂液2については、さらに(8)を添加して50℃で4時間保温し、分散樹脂液3については、75℃で10時間保温してミクロゲル化の反応を行った。最後にそれぞれに(9)を加えて固形分30%の分散樹脂液を調製した。
【0035】
【表2】
【0036】
〔電着塗料の製造〕
上記の水分散樹脂液1〜3を用い、表3に示す配合により混合し、最終的に脱イオン水で固形分を10%に調製した電着塗料1〜3を得た。この電着塗料をベースに、東レダウコーニング社製のシリコーン化合物SH−3746をそれぞれ1,000ppm添加して、電着塗料4〜6を得た。また比較用のシリコーン化合物として、信越化学工業社製のKF−355を、電着塗料1に1,000ppm添加して電着塗料7を得た。尚、SH−3746は水酸基を含有せず、またKF−355は水酸基価が90mgKOH/gである。
【0037】
【表3】
【0038】
〔電着塗装および塗膜性能評価〕
(実施例1〜3、比較例1〜4)
上記で得られた電着塗料(実施例は電着塗料4〜6、比較例は電着塗料1〜3および電着塗料7を使用)を塩化ビニル製の槽に入れ、陰極をSUS304鋼板とし、6063Sアルミ合金板にアルマイト処理(アルマイト膜厚=9μm)を施し、更に黒色に電解着色した後、常法にり湯洗されたアルミニウム材を陽極(被塗物)として電着塗装を行った。電着塗装の具体的条件は浴温22℃、極間距離12cm、極比(+/−)2/1として、常法により、130Vで塗膜厚が10μmとなる様に通電し、電着終了後洗浄し、引き続いて185℃で30分間焼き付けた。得られた塗膜を性能評価し結果を表4〜表5に示した。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【0042】
【発明の効果】
本発明の艶消し電着塗料および電着塗装方法を適用することにより、塗料安定性、塗装作業性に優れ、特に電着塗装後の水洗性と仕上がり塗膜外観に秀でた艶消し塗膜を形成することが可能となった。
また被塗物に関しては、特にアルミニウム素材の塗装に好適である。
Claims (6)
- アクリル樹脂(A)が酸価10〜150および水酸基価20〜200である請求項1に記載のアニオン型艶消し電着塗料。
- 架橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体(c)が、側鎖にアルコキシシリル基を有する単量体である請求項1〜2のいずれか1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料。
- 架橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体(c)が、側鎖にアセトアセチル基を有する単量体である請求項1〜2のいずれか1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料。
- 架橋官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体(c)が、側鎖にβ−メチル置換グリシジル基を有する単量体である請求項1〜2のいずれか1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のアニオン型艶消し電着塗料を使用する電着塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33857699A JP4627101B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33857699A JP4627101B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001152075A JP2001152075A (ja) | 2001-06-05 |
JP4627101B2 true JP4627101B2 (ja) | 2011-02-09 |
Family
ID=18319483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33857699A Expired - Fee Related JP4627101B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4627101B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113755069B (zh) * | 2021-08-26 | 2022-04-12 | 浙江潘季新材料股份有限公司 | 一种铝银粉水性丙烯酸树脂阳极电泳漆 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1072697A (ja) * | 1996-08-30 | 1998-03-17 | Shinto Paint Co Ltd | 鋼板合わせ目からの二次タレ、ワキを防止する電着塗装方法 |
JPH10101972A (ja) * | 1996-10-01 | 1998-04-21 | Kansai Paint Co Ltd | アニオン型電着塗料 |
-
1999
- 1999-11-29 JP JP33857699A patent/JP4627101B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1072697A (ja) * | 1996-08-30 | 1998-03-17 | Shinto Paint Co Ltd | 鋼板合わせ目からの二次タレ、ワキを防止する電着塗装方法 |
JPH10101972A (ja) * | 1996-10-01 | 1998-04-21 | Kansai Paint Co Ltd | アニオン型電着塗料 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001152075A (ja) | 2001-06-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4627101B2 (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4627102B2 (ja) | 着色艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JPH11293157A (ja) | 耐擦り傷性能の優れた陽極析出型電着塗料組成物 | |
JP4623689B2 (ja) | アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4558143B2 (ja) | アニオン型電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP5546877B2 (ja) | 厚膜塗装可能な艶消し電着塗料組成物 | |
JP2000080311A (ja) | 着色艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4023781B2 (ja) | 艶消しアニオン型電着塗膜 | |
JP4086965B2 (ja) | 艶消し電着塗料 | |
JPH07331134A (ja) | 艶消し電着塗料組成物及び艶消し電着塗装方法 | |
JP4087276B2 (ja) | 高耐候性、高硬度の艶消し電着塗料組成物 | |
JP3920086B2 (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4115011B2 (ja) | 電着塗装方法 | |
JP4737791B2 (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP5189233B2 (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JPH11209664A (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP3919915B2 (ja) | 耐擦り傷性に優れた電着塗料組成物およびその電着塗装方法 | |
JP2001342426A (ja) | 高耐候性の電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4737792B2 (ja) | 着色艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP2000080312A (ja) | 着色艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4911770B2 (ja) | 耐擦り傷性に優れたアニオン型電着塗料 | |
JP2002322410A (ja) | 傷の付き難いアニオン型電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP2000044865A (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP4807766B2 (ja) | 高耐候性の着色電着塗料およびその電着塗装方法 | |
JP2001000913A (ja) | 艶消し電着塗料およびその電着塗装方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060818 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100128 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100618 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100820 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100921 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101102 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101104 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131119 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4627101 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |