JP4625816B2 - 原盤の作製方法、磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 - Google Patents

原盤の作製方法、磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、電子線描画による原盤の作製方法、磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体に関する。
磁気ディスク(以下、ハードディスクとも言う)の高密度化に対する技術潮流のなかで、特許文献1に示されるような磁気信号を発する磁性部領域が非磁性部によって区分けされたいわゆるディスクリート型の媒体構造が提案されている。さらに特許文献2に示されるようなデータトラック部が円周方向の溝のみならずデータビット毎に区切られたパターンドメディアも提案されている。ここで特許文献2にはブロックコポリマーの自己組織化を用いてドットを形成しそれを加工することによって得る方法も提案されているが、ドットが整然と配列するように雰囲気を制御することは特に広いエリアの場合困難と考えられる。この問題については特許文献3に示すようにガイドを用いることが提案されているが、電子線描画によって各ドットパターンまで形成することが簡便であると考える。
一方、特許文献4には、ナノインプリントリソグラフィと呼ばれるサイズが200nm以下のモールドパターンをフィルムに転写する技術が記載されている。また、特許文献5にはディスクリート型の磁気ディスクのパターンをインプリント法によって転写する技術が記載されている。この特許文献5においては、媒体パターンは電子線リソグラフィ技術により作製された原盤から起こしたスタンパによって形成することが示されているが、その電子線の描画手法やスタンパのパターンについては述べられていない。
一般に、磁気ディスク装置では、筐体の内部に、ドーナツ型の円盤形状の磁気ディスクと、磁気ヘッドを含むヘッドスライダと、ヘッドスライダを支持するヘッドサスペンションアッセンブリと、ボイスコイルモータ(VCM)と、回路基板とを備える。
磁気ディスクの内部は、輪切りにされた同心円状のトラックに区分され、そのトラックが一定角度毎に区切られたセクタを有し、磁気ディスクはスピンドルモータに取り付けられて回転され、磁気ヘッドにより各種のディジタルデータが記録・再生される。そのため円周方向にユーザーデータトラックが配される一方、位置制御のためのサーボマークが各トラックを跨ぐ方向に配される。サーボマークの中にはプリアンブル部、アドレス部、バースト部などの領域を含む。また、これらの領域に加えてギャップ部を含んでいることもある。アドレス部には円周方向に変化するセクタ番号情報と半径方向に変化するトラック番号情報が配される。
インプリント方式でディスクリート型乃至ビットパターンド型の磁気ディスクを作製するためのスタンパ原盤においてはユーザーデータトラック領域およびサーボ領域の双方を同時に形成することが望まれる。さもないと後からどちらかを付加するという、位置合わせが困難で、複雑な工程を経ることとなるからである。
原盤の作製においてはそのパターンを水銀ランプ、紫外線、電子線、エックス線等の化学線によって感光性樹脂を露光して形成することが出来るが、同心円を描く必要があることから、偏向が加えられた電子線の描画が好ましい。また、トラックピッチがサブミクロンであるというハードディスクパターンのような細かなパターンを精度良く繋ぐ必要がある。このため、電子ビームによって描画している時はステージを静止しておき1つのフィールド内の全パターンを描画し終えると、次のフィールドまでステージを移動するステップアンドリピート方式よりもステージが連続して移動する方式の方が望ましい。
同心円を描くことができる電子線描画装置のうち、ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、ステージを回転させる回転機構とを有するステージ連続移動方式の電子線描画装置を用いることが好ましい。この電子線描画装置において、ステージに載置された基板上の感光性樹脂に対して上記移動軸上の1点からスポットビームを当てて電子線露光する場合は、電子線になにも外力を与えないで偏向させないと、基板の回転中心と、電子線照射位置までの距離が時間とともに大きくなるので、螺旋を描くことになる。このため、電子線露光工程において1回転毎に偏向強度(偏向量)を次第に変化させながら電子線を偏向させることにより、同心円を描くことができる。ここで1トラックを必ずしも1周で描画する必要はなく、複数周の描画により1トラックを形成しても構わない。そうすることにより半径方向のパターン精度を向上できるからである。また、1つのビットパターンを描くときにそのビットパターン1つ分、円周方向へ移動する間にそのビットパターンの半径方向の幅分を偏向させながら描画することは、細いビーム径で描画するという点でパターン精度上メリットがある。しかし、一般に露光スポットにおけるビーム電流値も数〜数百pAと小さくせざるを得ず、量産上のデメリットが大きい。サブミクロンオーダーのハードディスクパターンを描画する電子線描画装置(以下、EBR(Electron Beam Recorder)とも言う)のビーム電流値は数nA〜数十nAであることが量産上およびパターン精度上双方の観点から好ましい。
EBRで円周方向のパターンを描画する場合、所望の長さに対応する分だけビームをON状態またはOFF状態にすれば足りるが、半径方向のパターンを描画する場合は周回毎に所定の角度位置でビームをON状態またはOFF状態にする必要がある。
このような電子線描画装置を用い、磁気ディスクの原盤パターンを形成する場合、上述のようにアドレス部と他の領域を同時に形成することが必要であるが、アドレス部はトラック位置およびセクタ位置に応じて変化するパターンを形成する必要がある。なぜなら原盤のパターンが最終的に磁気記録媒体上の磁気パターンとなり、そのアドレス部においては位置情報の磁気信号が磁気ディスクにおいて検知されることが必要だからである。よって電子線描画装置の回転、送り、ブランキングを制御する信号を発生する装置(以下、信号源と言い、この信号源はフォーマッタとも呼ばれる)から電子線描画装置に対し、アドレス部に描かれるパターンに対応する信号は自動的に計算されてパターンを形成する位置に応じて変化しながら出力されることが望まれる。
特開2004−110896号公報 特開2006−79827号公報 特許第3793040号 米国特許第5,772,905号明細書 特開2003−157520号公報
磁気ディスクにおいて、ある半径におけるビット長は、その半径における円周長さ÷1周当たりのセクタ数÷1セクタ当たりのビット数で求められ、そのビット長はアドレス部においてもデータトラック部においてもその他のエリアにおいても一定であり、従来の信号源ではその描画すべきビットパターンが露光すべきビットに対応している場合にビームを出し、露光すべきでないビットに対応している場合にブランキングをかけてビームを出さないようにしていた。ここでアドレス部においては磁性部および非磁性部の双方が意味を持った磁気信号となり得るが、データトラック部における非磁性部の役割は磁性部同士が相互に干渉しないための障壁であって、その非磁性部自体は磁気信号として意味を持たない。データトラック部の半径方向の非磁性部において従来のようにそれらにも磁性部と同様に1ビット分のエリアを与えると記録密度が半減してしまうこととなり、記録密度の向上を狙って従来の面内記録方式からパターンドメディア方式にした意味が失われてしまう。また逆に記録密度を上げるためにアドレス部においてもビット長を短くしてしまうことは、アドレスの判読に支障を与えることとなり、ハードディスクの動作トラブルに繋がる。
本発明は、データトラックエリアがビット毎に非磁性部によって区切られたパターンドメディアのパターンを電子線描画装置によって作製する際に記録密度が高く、良好なアドレス判読が可能な原盤の作製方法を提供し、さらにはそのような磁気記録媒体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様による原盤の作製方法は、感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、前記感光性樹脂膜に電子線を照射する電子線照射部と、前記電子線のブランキングを制御するブランキング駆動部とを備えた電子線描画装置を用い、前記感光性樹脂膜に前記電子線を照射してパターンを描画し、その得たパターンを元に、データ部がビット毎に非磁性部によって区切られたパターンドメディア型磁気記録媒体の加工用のスタンパを作製する原盤の作製方法であって、前記パターンを描画する際に、前記磁気記録媒体のアドレス部に対応する部分は1ビット単位当たり前記ステージの1回転中に複数のブランキング信号によって描画し、前記アドレス部の対応する部分と同一半径位置における前記磁気記録媒体のデータ部に対応する部分は1ビット単位当たり前記ステージの1回転中に前記アドレス部を描画する場合よりも少ない個数のブランキング信号によって描画し、前記ブランキング信号によって描画された部分が前記磁気記録媒体の非磁性部であることを特徴とする。
また、本発明の第2の態様による原盤の作製方法は、感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、前記感光性樹脂膜に電子線を照射する電子線照射部と、前記電子線のブランキングを制御するブランキング駆動部とを備えた電子線描画装置を用い、前記感光性樹脂膜に前記電子線を照射してパターンを描画し、その得たパターンを元に少なくともアドレス部とデータ部を有するパターンドメディア型磁気記録媒体の加工用のスタンパを作製する原盤の作製方法であって、前記アドレス部および前記データ部のパターンを描画するためのブランキング信号の出力が前記信号源に付随する計算処理装置において計算されるときに、前記アドレス部に対応する領域における前記ブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位が、前記アドレス部の対応する領域と同一半径位置における前記データ部に対応する領域における前記ブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位よりも大きくしてパターンを描画し、前記ブランキング信号によって描画された部分が前記磁気記録媒体の非磁性部であることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様によるパターンドメディア型の磁気記録媒体は、データ部と、前記データ部を跨ぐように配されたアドレス部とを有し、前記データ部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチが、前記データ部と同一半径において、前記アドレス部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチよりも短いことを特徴とする。
また、本発明の第4の態様によるパターンドメディア型の磁気記録媒体は、データ部と、前記データ部を跨ぐように配されたアドレス部とを有し、前記データ部における半径方向の非磁性ラインのパターンの太さが、前記データ部と同一半径において、アドレス部における半径方向の非磁性ラインのパターン太さよりも細いことを特徴とする。
また、本発明の第の態様による磁気記録媒体の製造方法は、上記のいずれかに記載の原盤の作製方法を用いて原盤を作製し、この原盤を用いてパターンドメディア型磁気記録媒体を製造することを特徴とする。
本発明によれば、データトラックエリアがビット毎に非磁性部によって区切られたパターンドメディアのパターンを電子線描画装置によって作製する際に記録密度が高く、良好なアドレス判読が可能な原盤が作製出来、さらにはそのような磁気記録媒体をも作製することが出来る。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による原盤の作製方法について図1乃至図7を参照して説明する。
図7は、本実施形態の原盤の作製方法に用いられる電子線描画装置の概略の構成を示す図である。この電子線描画装置は、感光性樹脂膜4が形成された基板2が載置されるステージ122を回転させる回転機構120と、ステージ122を1水平方向に移動させる移動機構130と、感光性樹脂膜4に電子線(以下、電子ビームとも言う)101を照射する電子線照射部100とを備えている。電子ビーム101が通る場所は真空状態に保たれている。電子線照射部100から出た電子ビーム101はコンデンサレンズ、対物レンズ106等のレンズ系を通って感光性樹脂膜4に至るが、その間にブランキング駆動部102により動作するブランキング電極間を通過する。その他、アパーチャー等をビーム光路に備えていても良い。少なくとも回転機構120と、移動機構130と、ブランキング駆動部102とは制御コンピュータを有する信号源140と結ばれ、それによって制御されている。さらに偏向駆動部104も同様に信号源140と結ばれ、制御されていても良く、回転機構120や移動機構130などによって動作するステージ122の誤差等をフィードバックして信号源140側で補正する機構を有していても良い。
それらの回転機構120、移動機構130、ブランキング駆動部102、および偏向駆動部104が信号源140によって制御される場合に、信号源140から与えられる信号として、1)ブランキング信号、2)同心円など所望のパターンを得るための偏向信号、3)半径方向の送り動作信号、4)回転動作信号などがある。
本実施形態の原盤の作製方法においては、感光性樹脂膜4に電子線を照射することによりパターン描画する場合に、アドレス部に対応する領域とデータ部に対応する領域とで、ブランキング信号の幅を変えるようにした構成となっている。その具体的な例を第1乃至第3実施例として説明する。
(第1実施例)
第1実施例においては、磁気記録媒体のアドレス部に対応する感光性樹脂膜4の領域を電子線によってパターン描画するときは、ステージ122の各回転毎に、図1(a)に示すように、1ビット単位当たり複数(図中では4個)のブランキング信号によって描画する。このとき、複数のブランキング信号のそれぞれに対応する電子ビームが図1(a)下側の図の破線に示すように重なってもよいし、重ならなくても良い。これに対して、データ部に対応する領域をパターン描画するときは、図1(b)に示すように、1ビット単位当たり1個のブランキング信号によって描画されても良い。その場合、ブランキング信号に対応する電子ビームも孤立した1個となる。
(第2実施例)
第2実施例においては、アドレス部およびデータ部のパターンを描画するためのブランキング信号の出力が信号源140に付随する計算処理装置において計算されるときに、図2(a)、(b)に示すように、アドレス部におけるブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位がデータ部におけるブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位よりも大きくして描画する。例えば図中では、アドレス部では図2(a)に示すように1信号出力単位が5単位であり、データ部では図2(b)に示すように1信号出力単位が2単位となっている。このとき、アドレス部に対応する領域を照射する電子ビームは、5個のブランキング信号個々に対応する電子ビームであっても良いし、第1の実施例で述べたように、5個のブランキング信号全体として対応する重なった電子ビームであっても良い。
(第3実施例)
第3実施例においては、第2実施例において更に、図3(a)、(b)に示すように、アドレス部におけるブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位がデータ部におけるブランキング信号の1信号出力単位の複数倍になるようにする。例えば、図3(b)に示すようにデータ部におけるブランキング信号の1信号出力単位は1単位であるのに対して、図3(a)に示すようにアドレス部ではブランキング信号の1信号出力単位は4単位であるように構成する。このとき、アドレス部に対応する領域を照射する電子ビームは、4個のブランキング信号個々に対応する電子ビームであっても良いし、第1の実施例で述べたように、4個のブランキング信号全体として対応する重なった電子ビームであっても良い。
第1乃至第3実施例で説明したように、感光性樹脂膜4に電子線を照射することによりパターン描画する場合に、アドレス部に対応する領域とデータ部に対応する領域とで、ブランキング信号の幅を変えるようにして原盤を作製し、この原盤を用いてパターンドメディア型の磁気記録媒体を製造すると、図4(a)に示すような非磁性部(黒色で表示)と磁性部(白色で表示)のパターンが得られる。なお、図4(b)は図4(a)の矢印部に示すパターンを得るために用いられたブランキング信号を示している。この図4(a)からわかるように、アドレス部に比べてデータ部の非磁性部のパターンが細く、特に円周方向の長さ(幅)が狭い。このため、データ部における磁性部の面積が相対的に大きくなり、記録密度を向上させることができる。なお、円周方向の長さ(幅)は同一半径で比較するものとする。
なお、比較例として、図5(b)に示すように、アドレス部に対応する領域とデータ部に対応する領域とで、ブランキング信号の幅を変えないようにして原盤を作製した。そしてこの比較例の原盤を用いてパターンドメディア型の磁気記録媒体を製造すると、図5(a)に示すような非磁性部(黒色で表示)と磁性部(白色で表示)のパターンが得られる。図5(a)からわかるように、アドレス部とデータ部とでは、円周方向の長さ(幅)が同じとなっている。このため、データ部における磁性部の面積が本実施形態の方法を用いて作成された場合に比べて小さく、記録密度が小さい。また、再生信号が小さく、S/N比が悪くなる。
また、本実施形態の方法に作製された原盤を用いてパターンドメディア型の磁気記録媒体を製造すると、図6(a)、(b)に示すように、磁気記録媒体のデータ部における半径方向のラインのピッチcが、アドレス部における半径方向のラインのピッチaよりも短くすることが可能となる。これにより、アドレス部では比較的長めのビット長で十分な磁気信号を持たせることができ、データ部では記録密度を上げることができる。なお、半径方向のラインのピッチは同一半径で比較するものとする。
さらに、このとき、磁気記録媒体のデータ部における半径方向のラインのピッチcが、アドレス部における半径方向のラインのピッチaの半分にすることも可能となる。これにより、アドレス部では磁性部と非磁性部のパターンがそれぞれ1ビット長分、意味ある磁気信号として得られる。一方、データ部ではビット隔壁となる非磁性パターンとそのビットの磁気信号となりうる磁性パターンとを合わせて1ビット長とすることができ、アドレス部では比較的長めのビット長で十分な磁気信号を持たせることができ、データエリア部では非磁性パターンと磁性パターンそれぞれ1ビット長設けるときよりも2倍記録密度を上げることが可能となる。
また、本実施形態の方法に作製された原盤を用いてパターンドメディア型の磁気記録媒体を製造すると、図6(a)、(b)に示すように、磁気記録媒体のデータ部における半径方向の非磁性部のラインのパターン太さdが、アドレス部における半径方向の非磁性部のラインのパターン太さbよりも細くすることが可能である。これにより、データ部においてビットを区切る機能に足る非磁性部のラインパターンを設けつつ、ビットの磁気信号を得るためのエリアを確保することができる。なお、半径方向の非磁性部のラインのパターン太さは同一半径で比較するものとする。
また、第1乃至第3実施例による原盤の作製方法を用いて磁気記録媒体を製造すれば、磁気記録媒体の製造が簡便となり好ましい。
ここでアドレス部にはトラックやセクタの位置情報が磁気記録媒体上で磁気パターンとして表されていれば良い。例えば、ある位置を基準に番号を付けそれを2進数化などすることにより最終的に磁性部と非磁性部のパターンになるよう、電子線のブランキングをON/OFF(例えばONを1、OFFを0と割り当てる)することによってトラックやセクタの位置情報が磁気記録媒体上で磁気パターンとして表すことができる。
また、信号出力の単位としては同じ半径位置における円周方向の長さ、もしくは、その円周方向のパターンを描画するために電子ビームをONないしOFFする時間などを用いることができる。
なお、パターンドメディア型の磁気記録媒体とは、磁性粒子が存在するスポットを非磁性材料で分離して配列することにより、磁性粒子間の磁気的な相互作用を少なくして媒体雑音を低減させ、記録密度の向上を狙った磁気記録媒体をいう。
また、本実施形態の原盤の作製方法に用いられる感光性樹脂は、ポジ型レジストでもネガ型レジストでも、露光によって酸が発生する材料(以下、酸発生材という)を含む化学増幅型でも非化学増幅型でも構わないが、非化学増幅型のポジ型レジストなどが、電子線に対する感度が良好で安定しており、解像度も良く好ましい。他にもPMMA(ポリメチルメタクリレート)やノボラック樹脂などを主成分とする材料を用いることができる。また、ドライエッチング耐性は問わない。
露光は内周側から始めても外周側から始めても良く、いくつかのゾーンに分けて露光されても良い。ビットパターンに相当する部位露光中にOFF状態を作るには電子線描画装置において電子線がブランキングされるよう信号を与えればよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、データトラックエリアがビット毎に非磁性部によって区切られたパターンドメディアのパターンを電子線描画装置によって作製する際に記録密度が高く、良好なアドレス判読が可能な原盤が得られる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による磁気記録媒体について図8(a)乃至9(f)を参照して説明する。本実施形態の磁気記録媒体は、磁性体加工型のビットパターンド磁気記録媒体(Magnetic bit-patterned media)であり、その製造の際に、露光工程において第1実施形態で説明した電子線描画方法を用いる。以下、本実施形態の磁気記録媒体の製造工程を説明する。
基板2上に感光性樹脂(以下、レジストという)4を塗布する(図8(a)参照)。レジスト4は図8(b)に示されるように電子線により露光される。
その後、レジスト4を、現像液によって現像し、レジストパターン4aを形成し(図はポジ型レジストを使用した場合を記載)、レジスト原盤を作製する(図8(c)参照)。なお、レジスト4を現像する前にポストベーク工程を行っても良い。
次に、レジスト原盤のレジストパターン4a上に、Niスパッタ等によって薄い導電膜6を形成する(図8(d)参照)。このとき、レジストパターン4aの膜厚はレジストパターン4aの凹部の形状が充分に保たれる程度の厚さとする。その後、電鋳によってNi膜8を、レジストパターン4aの凹部に充分埋め込み、所望の膜厚となるように形成する(図8(e)参照)。
次に、Ni膜8を、レジスト4aおよび基板2からなるレジスト原盤から剥離し、導電膜6およびNi膜8からなるスタンパ30を形成する(図8(f)参照)。その後、スタンパ30についたレジストを除去するため、酸素RIE(反応性イオンエッチング)等を行う(図示せず)。
次に、図9(a)に示すように、基板10上に記録層となる磁性層12が形成され、この磁性層12上にレジスト14が塗布された磁気記録媒体基板を用意する。この磁気記録媒体基板上に塗布されたレジスト14に上述のスタンパ30を用いてインプリントし(図9(a)参照)、スタンパ30のパターンをレジスト14に転写する(図9(b)参照)。
次に、レジスト14に転写されたパターンをマスクとしてレジスト14をエッチングし、レジストパターン14aを形成する(図9(c)参照)。その後、このレジストパターン14aをマスクとして磁性層12をイオンミリングする(図9(d)参照)。続いて、レジストパターン14aをドライエッチングまたは薬液によって除去し、ディスクリートな磁性層12aが形成される(図9(e)参照)。
次に、全面に保護膜16を形成し、磁気記録媒体を完成する(図9(f)参照)。なお、別途、溝等の凹の部分を非磁性材料で埋め込む工程を有していても構わない。
また、本実施形態の製造方法を用いてパターンを形成する基板の形状は、特に限定されるものではないが、円盤形状のもの、例えばシリコンウエハーなどが好ましい。ここで、円盤にノッチやオリフラがあっても構わない。他に基板としては、ガラス基板、Al系合金基板、セラミック基板、カーボン基板、化合物半導体基板などを用いることができる。ガラス基板には、アモルファスガラスまたは結晶化ガラスを用いることができる。アモルファスガラスとしては、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスなどがある。結晶化ガラスとしては、リチウム系結晶化ガラスなどがある。セラミック基板としては、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素などを主成分とする焼結体や、これらの焼結体を繊維強化したものなどを用いることができる。化合物半導体基板としては、GaAs,AlGaAsなどがある。
磁気記録媒体形状はその方式上、円盤形状、特にドーナツ型形状が好ましいが、そのサイズは方式上特に限定されるものではない。しかしながら、電子線による描画時間が過剰なものにならないよう3.5インチ以下であることが望ましい。さらにインプリント時に用いるプレス能力が過大なものにならないために、2.5インチ以下であることが望ましい。より好ましくは量産性の観点から、電子線描画時間が相対的に短く、インプリント時の圧力が相対的に低く済む0.85インチや1インチ、1.8インチといった、1.8インチ以下のサイズであることが望ましい。また、磁気記録媒体として使用される面が片面であっても両面であっても構わない。
磁気記録媒体の内部は、輪切りされた同心円状のトラックに区分され、そのトラックが一定角度毎に区切られたセクタを有し、磁気ディスクはスピンドルモータに取り付けられて回転され、ヘッドにより各種のディジタルデータが記録・再生される。そのため円周方向にユーザーデータトラックが配される一方、位置制御のためのサーボマークが各トラックを跨ぐ方向に配される。サーボマークの中にはプリアンブル部、トラックまたはセクタ番号情報が書きこまれたアドレス部、トラックに対するヘッドの相対位置検出のためのバースト部などの領域を含む。また、これらの領域に加えてギャップ部を含んでいることもある。
トラックピッチは記録密度向上の観点からより狭いものが要求される。1つのトラックにおいてもユーザーデータ領域部の分離部となる非磁性部とデータの記録領域となる磁性部を形成したり、対応するサーボ領域のアドレスビットを形成したり、バーストマークなどを形成したりする必要があるため、カッティングに際しては数周〜数十周で1トラックを形成するように描画することが求められる。ここで、構成するカッティング周回が少ないと形状分解能が低くなり、パターン形状が良好に反映できなくなるし、カッティング周回数が多いと制御信号が複雑化・大容量化する問題があるので、6周以上36周以下の周回数で1トラックが形成されることが望ましく、また、約数を多く持つ数字の周回数であることが、パターン配置設計上有利である。
また、露光されるフィルムの感度は通常面内で均一であるから、電子線描画装置のステージは線速度を一定に保ちながら回転することが望ましい。例えば、1ユーザーデータ領域のトラックが200nmのピッチからなる場合に、20周のカッティングで1トラックを形成しようとすると、カッティング・トラックピッチは200÷20=10nmとなる。カッティング・トラックピッチは露光不足のエリアや、現像残りを無くすため、ビーム径以下であることが望ましい。
電子線描画装置のステージと電子ビームを走査する光学系とそれらを動作させる信号については、少なくとも、ブランキングさせる地点とその信号と半径方向および回転方向の移動制御のステージ動作信号とが同期していることが必要である。
なお、本実施形態による磁気記録媒体の製造に用いられるスタンパの形状は円盤形状であっても、ドーナツ型形状であっても、その他の形状であっても構わない。スタンパの厚みは0.1mm以上2mm以下であることが望ましい。あまり薄いと強度が得られないこととなるし、必要以上に厚いと電鋳に時間を要することとなったり、膜厚差が大きくなったりするからである。スタンパのサイズは媒体より大きいことが好ましいが、そのサイズは方式上特に限定されるものではない。
第2実施形態による磁気記録媒体は、図9(f)に示すように、磁性体加工型のビットパターンド磁気記録媒体であったが、後述する図10(a)乃至図10(d)に示すように基板加工型のビットパターンド磁気記録媒体であってもよい。この基板加工型のビットパターンド磁気記録媒体の製造の露光工程において第1実施形態で説明した電子線描画方法を用いる。
次に、本発明の実施例を説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1による磁気記録媒体を図8(a)乃至図9(f)を参照して説明する。
電子銃、コンデンサレンズ、対物レンズ、ブランキング電極および偏向器を備えたZrO/W熱電界放射型の電子銃エミッターを有する加速電圧50kVの電子線描画装置を用いた。
一方、日本ゼオン社製のレジストZEP−520をアニソールで2倍に希釈し、0.2μmのメンブランフィルタでろ過後、HMDS処理した8インチシリコンウエハー基板2にスピンコートした後、200℃で3分間プリベークして、膜厚が0.06μmのレジスト4を形成した(図8(a)参照)。
この基板2を上記電子線描画装置内の所定位置に装置の搬送系によって搬送し、真空のもと、以下の条件の同心円型パターンを得るべく露光を行った(図8(b)参照)。
露光部分半径:4.8mm〜10.2mm
セクタ数/トラック:150
ビット数/セクタ:4000
トラックピッチ:200nm
1回転毎の送り量:10nm
1トラック当たりの露光周回数:20周
線速度:1m/s(一定)
ここで1回転する間に徐々に増加しながら偏向強度を強めて同心円を描いた。
なお、アドレス部にはプリアンブルパターン、バーストパターン、セクタおよびトラックアドレスパターン、ギャップパターンを含んでいた。また、トラック部がセクタの9割のエリアを占めていた。アドレス部はアドレス番号がコード化されたパターンがその位置に応じて形成されるよう信号源の計算処理装置によって自動的にブランキング信号が生成される。このときアドレス部における1ビットの計算において4つを1単位として計算し、データトラック部では1単位を非磁性パターンに対応させた信号として、3単位を磁性パターンに対応させた信号として生成し1ビットを形成するようにした。
ここでパターンを形成するための信号と露光装置のステージ駆動系へ送る信号と電子ビームの偏向制御は同期させて発生できる信号源を用いた。
露光後、上記シリコンウエハー基板2を現像液(例えば、ZED−N50(日本ゼオン社製))に90秒間浸漬して現像し、その後、リンス液(例えば、ZMD−B(日本ゼオン社製))に90秒間浸漬してリンスを行い、エアーブローにより乾燥させ、凹凸あるレジストパターン4aを有するレジスト原盤が作製できた(図8(c)参照)。
そのレジスト原盤上にスパッタリング法によっての導電膜6を形成した。ターゲットには純ニッケルを使用し、8×10−3Pa迄真空引きした後、アルゴンガスを導入して1Paに調整されたチャンバー内で400WのDCパワーをかけて40秒間スパッタリングさせて、30nmの導電膜6を得た(図8(d)参照)。
導電膜6のついたレジスト原盤をスルファミン酸ニッケルメッキ液(昭和化学(株)製、NS−160)を使用して90分間電鋳し、電鋳膜8を形成した(図8(e)参照)。電鋳浴条件は次の通
りである。
スルファミン酸ニッケル:600g/L
ホウ酸:40g/L
界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウム):0.15g/L
液の温度:55℃
P.H:4.0
電流密度:20A/dm2
電鋳膜8の厚さは300μmであった。この後、レジスト原盤から電鋳膜8を剥離することにより、導電膜6及び電鋳膜8及びレジスト残渣を備えたスタンパ30を得た(図8(f)参照)。
レジスト残渣を酸素プラズマアッシング法で除去した。酸素プラズマアッシングは酸素ガスを100ml/minで導入し4Paの真空に調整されたチャンバー内おいて100Wで20分間のプラズマアッシングを行なった(図示せず)。導電膜6及び電鋳膜8を備えたファザースタンパ30を得た。その後、得られたスタンパ30の不要部を金属刃で打ち抜くことによりインプリント用スタンパ30とした。
スタンパ30をアセトンで15分間超音波洗浄をした後、インプリント時の離型性を高めるため、フルオロアルキルシラン[CF(CFCHCHSi(OMe)](GE東芝シリコーン株式会社製、TSL8233)をエタノールで5%に希釈した溶液で30分浸し、ブロアーで溶液をとばした後に、120℃で1時間アニールした。
一方、被加工材基板として、0.85インチドーナツ型ガラス基板10上に磁気記録層12をスパッタリング法で形成し、この磁気記録層12上にノボラック系レジスト(ローム・アンド・ハース製、S1801)14を回転数3800rpmでスピンコータした(図9(a)参照)。その後、上述のスタンパ30を2000barで1分間プレスすることによって、レジスト14にそのパターンを転写した(図9(b)参照)。パターンが転写されたレジスト14を5分間UV照射した後、160℃で30分間加熱した。
以上のようにインプリントされた基板10をICP(誘導結合プラズマ)エッチング装置を用い、2mTorrのエッチング圧下で酸素RIEを行い(図9(c)参照)、続いてArイオンミリングで磁気記録層12をエッチングした(図9(d)参照)。磁気記録層12のエッチング後、レジストからなるエッチングマスク14aを剥離するため、400W、1Torrで酸素RIEを行った(図9(e)参照)。エッチングマスク14aの剥離後、保護膜16としてCVD(化学気相成膜法)で3nm厚のDLC(Diamond Like Carbon)を成膜した(図9(f)参照)。さらに、潤滑剤をディップ法で1nm厚となるように塗布した。
このようにインプリントおよび加工された媒体を磁気記録装置に組み込んで信号を検出したところ、良好なバースト信号を得て、ヘッドの位置制御が適切に行えた。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2による磁気記録媒体の製造方法を図10(a)乃至図10(d)を参照して説明する。本実施例の製造方法によって製造される磁気記録媒体は、基板加工型の磁気記録媒体である。
まず、インプリントスタンパを、図8(a)乃至図8(f)に示した手法と同様の手法を用い、特に図8(b)においては第1実施形態の描画方法にて作製する。
次に、以下のようにインプリントリソグラフィー法を用いて凹凸加工基板を作製する。図10(a)に示すように、基板60上にインプリント用のレジスト61を塗布する。続いて、図10(b)に示すように、基板60上のレジスト61にスタンパ30を対向させ、圧力をかけてレジスト61にスタンパ30を押し付けてスタンパ30の表面の凸部パターンをレジスト61の表面に転写する。その後、スタンパを取り外す。これにより、レジスト61に凹凸パターンが形成されたレジストパターン61aとなる(図10(b)参照)。
次に、レジストパターン61aをマスクとして基板60をエッチングすることにより、凹凸パターンが形成された基板60aを得る。その後、レジストパターン61aを除去する(図10(c)参照)。
続いて、図10(d)に示すように、基板60a上に垂直記録に適した材料からなる磁性膜63を成膜する。このとき、基板60aの凸部に成膜された磁性膜63が凸部磁性体部63aとなり、基板60aの凹部に成膜された磁性膜が凹部磁性体部63bとなる。なお、磁性膜63として、軟磁性下地層と強磁性記録層との積層膜とすることが好ましい。さらに磁性膜63上にカーボンからなる保護膜65を設け、さらに潤滑剤を塗布することにより、磁気記録媒体を作製する。
このようにインプリントおよび加工された媒体を磁気記録装置に組み込んで信号を検出したところ、良好なバースト信号を得て、ヘッドの位置制御が適切に行えた。
以上説明したように、本発明の一実施形態による原盤作製方法によれば、記録密度が高く、良好なアドレス判読が可能なビットパターンド磁気記録媒体を作製することが可能となる。
第1実施形態の第1実施例による原盤の作製方法におけるブランキング信号と電子ビームの波形を示す図。 第1実施形態の第2実施例による原盤の作製方法におけるブランキング信号と電子ビームの波形を示す図。 第1実施形態の第3実施例による原盤の作製方法におけるブランキング信号と電子ビームの波形を示す図。 第1実施形態の方法によって得られた原盤を用いて作製された磁気記録媒体のパターンを示す図。 比較例の方法によって得られた原盤を用いて作製された磁気記録媒体のパターンを示す図。 第1実施形態の作製方法の効果を説明する図。 第1実施形態の作製方法に用いられる電子線描画装置の概略を示す図。 第2実施形態の磁気記録媒体の製造工程を示す断面図。 第2実施形態の磁気記録媒体の製造工程を示す断面図。 基板加工型のビットパターンド磁気記録媒体の製造工程を示す断面図。
符号の説明
2 基板
4 レジスト
4a レジストパターン
6 導電膜
8 電鋳膜
30 スタンパ
10 基板
12 磁性層(記録層)
14 レジスト
16 保護膜
60 基板
61 レジスト
63 磁性膜
65 保護膜
100 電子照射部
101 電子線(電子ビーム)
102 ブランキング駆動部
104 偏向駆動部
106 対物レンズ
120 回転機構
130 移動機構
140 信号源

Claims (7)

  1. 感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、前記感光性樹脂膜に電子線を照射する電子線照射部と、前記電子線のブランキングを制御するブランキング駆動部とを備えた電子線描画装置を用い、前記感光性樹脂膜に前記電子線を照射してパターンを描画し、その得たパターンを元に、データ部がビット毎に非磁性部によって区切られたパターンドメディア型磁気記録媒体の加工用のスタンパを作製する原盤の作製方法であって、
    前記パターンを描画する際に、前記磁気記録媒体のアドレス部に対応する部分は1ビット単位当たり前記ステージの1回転中に複数のブランキング信号によって描画し、前記アドレス部の対応する部分と同一半径位置における前記磁気記録媒体のデータ部に対応する部分は1ビット単位当たり前記ステージの1回転中に前記アドレス部を描画する場合よりも少ない個数のブランキング信号によって描画し、前記ブランキング信号によって描画された部分が前記磁気記録媒体の非磁性部であることを特徴とする原盤の作製方法。
  2. 感光性樹脂膜が形成された基板が載置されるステージを回転させる回転機構と、前記ステージを1水平方向に移動させる移動機構と、前記感光性樹脂膜に電子線を照射する電子線照射部と、前記電子線のブランキングを制御するブランキング駆動部とを備えた電子線描画装置を用い、前記感光性樹脂膜に前記電子線を照射してパターンを描画し、その得たパターンを元に少なくともアドレス部とデータ部を有するパターンドメディア型磁気記録媒体の加工用のスタンパを作製する原盤の作製方法であって、
    前記アドレス部および前記データ部のパターンを描画するためのブランキング信号の出力が前記信号源に付随する計算処理装置において計算されるときに、前記アドレス部に対応する領域における前記ブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位が、前記アドレス部の対応する領域と同一半径位置における前記データ部に対応する領域における前記ブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位よりも大きくしてパターンを描画し、前記ブランキング信号によって描画された部分が前記磁気記録媒体の非磁性部であることを特徴とする原盤の作製方法。
  3. 前記アドレス部に対応する領域における前記ブランキング信号のON乃至OFFの1信号出力単位が、前記アドレス部の対応する領域と同一半径位置におけるデータ部に対応する領域における1信号出力単位の複数倍であることを特徴とする請求項2記載の原盤の作製方法。
  4. データ部と、前記データ部を跨ぐように配されたアドレス部とを有し、前記データ部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチが、前記データ部と同一半径において、前記アドレス部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチよりも短いことを特徴とするパターンドメディア型の磁気記録媒体。
  5. 前記データ部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチが、前記データ部と同一半径において、前記アドレス部における半径方向に形成された磁性および非磁性のラインのピッチの半分であることを特徴とする請求項4記載の磁気記録媒体。
  6. データ部と、前記データ部を跨ぐように配されたアドレス部とを有し、前記データ部における半径方向の非磁性ラインのパターンの太さが、前記データ部と同一半径において、アドレス部における半径方向の非磁性ラインのパターン太さよりも細いことを特徴とするパターンドメディア型の磁気記録媒体。
  7. 請求項1乃至3のいずれかに記載の原盤の作製方法を用いて原盤を作製し、この原盤を用いてパターンドメディア型磁気記録媒体を製造することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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