JP4624583B2 - 重金属固化剤および廃棄物処理方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ゴミ処理施設で発生する飛灰や焼却灰、または溶融飛灰などの廃棄物から有害な重金属が溶出しないように固定化する重金属固化剤および処理時に有毒な二硫化炭素ガスなどが発生せず、1液で利用できることから設備の簡素化が図れる重金属固化剤および該固化剤を用いた廃棄物処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市ゴミや産業廃棄物などの焼却灰や飛灰中には人体に有害な重金属が多量に含まれており、特に焼却時に発生する塩酸ガスを抑制するために、アルカリ処理している飛灰ではPbおよびCdが大量に溶出してくる。これら重金属を無害化処理するため、セメントによる固化法、キレート剤などによる薬液処理、鉱酸等により金属を抽出する酸抽出処理が行われている。また、近年ダイオキシン対策及びゴミの減容化を図るため、1500℃以上の高温で飛灰と焼却灰の混合物またはゴミそのものを溶融する溶融固化処理が行われている。
【0003】
しかし、単にセメントのみの処理では、処理後に酸性雨や空気中の炭酸ガスによりセメントの中性化が進み、セメントの崩壊により鉛が再溶出する。また、鉛の溶出量が多い飛灰ではセメントの添加量も多くなり最終処分場の短命化につながってしまう。
キレート剤処理では多くの場合ジチオカルバミン酸系の重金属固定剤を用いるために、多量の二硫化炭素が発生し、作業環境の面で問題がある。また、最終処分場でキレート剤の分解が起こり(特に酸性条件下では不安定)鉛が再溶出することが指摘されている。
【0004】
酸抽出法は、抽出作業が煩雑であり、脱水ケーキとともに多量の排水が発生するため別途その処理が必要になる。
溶融固化処理は焼却灰が発生しないためゴミの減溶化は図れるが、飛灰は発生し、重金属は濃縮されて飛灰に集まる。そのため別途飛灰の処理が必要になる。
また、水ガラスを用いた廃棄物処理方法が特開平9−308871に公開されているが、
本発明の実施例でも明らかのように、鉛溶出量が30mg/Lを超えるような飛灰に対して、水ガラスのみでは十分な重金属固化作用が発揮できない。
【0005】
これとは別に、塩化カルシウムや塩化バリウム、または硫酸アルミニウムなどのゲル化剤を水ガラスに加えて養生する方法や粉体アルミニウムシリケートとの併用がそれぞれ特開平8−155416と特開平9−155317で公開されているが、片一方が粉体であるためタンクが2つ必要なことと、熱を40〜80℃かけるなど作業面や設備の面で問題がある。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に示した問題点を解消し、複雑な液の調整を行わずに、重金属の固定化を行う、重金属固化剤の提供およびそれを用いた簡便な処理方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る重金属固化剤は、水ガラスとカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物の混合液からなることを特徴としている。
ここで、水ガラスとしては、A2O・nSiO2(A:アルカリ金属、n:モル数)で表され、そのモル比(SiO2/A2O)が0.5〜4.2、アルカリの酸化物換算の含有量が6.00〜21.50重量%、SiO2が9.50〜38.00重量%のものが好ましく用いられる。
【0008】
また、カルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物としては、R1-CHO、R1-CO-R2、CHO(R3)mCHO(R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはカルボキシル基を表し、R3はアルキル基であり、mは0〜3の整数を示す)で表される水溶性化合物が好ましく用いられる。
また、本発明の重金属固化剤においては、水ガラスとカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物の混合比が、SiO2濃度が9.50〜38.00重量%の水ガラス100重量部に対してカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物が0.5〜40.0重量部であることが好ましい。
【0009】
本発明に係る廃棄物処理方法は、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合および混練することを特徴としている。
本発明において処理の対象となる廃棄物としては、ストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分、例えばバグフィルター、電気集塵器、マルチサイクロンなどで収集された飛灰、または近年ダイオキシン対策として実施されている焼却灰と飛灰の混合物もしくはゴミそのものを1500℃以上の高温で溶融スラグ化したときに排出される溶融飛灰などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0010】
【発明の実施形態】
本発明に係る重金属固化剤は、上述したように水ガラスとカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物とを主成分としている。
本発明に使用される水ガラスとしては、メタけい酸ナトリウム、オルトけい酸ナトリウム、溶液型の水ガラスなど特に限定されるものでない。
【0011】
これらの水ガラスのなかでも、A2O・nSiO2(A:アルカリ金属、n:モル数)で表される水ガラスが特に好ましい。ここで、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウムを例示できる。工業的入手の容易さ、価格の点からけい酸ナトリウムが好ましい。
モル比(SiO2/A2O)は、ケイ素の酸化物換算(SiO2)と、アルカリの酸化物換算(A2O)との比として定義され、その値は、0.5〜4.2の範囲にあることが望ましい。
【0012】
アルカリの酸化物換算(A2O)としての含量は6.00〜21.50重量%、ケイ素の酸化物換算(SiO2)としての含量は9.50〜38.00重量%範囲で任意に選択できる。
一般に、水ガラスなどのけい酸塩類はアルカリ成分の多いもの、モル比が低いものほど金属塩との反応性は良くなるが、あまり多くなりすぎると粘性が高くなり処理物との混練が困難になる。またモル比が1.5以下になると結晶が析出してくる場合があるため、モル比は2.10〜3.20、酸化物換算のアルカリ(A2O)含量が9.00〜15.30重量%、SiO2とケイ素含量が28.00〜34.00重量%の範囲である水ガラスが好ましい。また、これらの水ガラスは必要に応じて希釈して使用することもできる。
【0013】
水ガラスと混合するカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物はR1-CHO、R1-CO-R2、CHO(R3)mCHO(R1、R2はそれぞれ独立した水素原子、アルキル基またはカルボキシル基を表し、R3はメチレン基であり、mは0〜3の整数を示す)で表され、特に水溶性が高いもの、即ち炭素数の少ない低分子量の化合物が好ましい。
このようなカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、プロピオンアルデヒド、n-ブチルアルデヒド、メチルエチルケトン、メチルグリオキザール、メチルイソブチルケトン、グリオキザール、グリオキシル酸、n-ヘキスルアルデヒド、パラホルムアルデヒド、グリセルアルデヒド、ジエチルケトン、ピルビン酸、アセト酢酸、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン、バレロアルデヒド、グリコールアルデヒド、グルタルアルデヒド、1,3-プロパジアール,1,4-ヘキサジアール,1,5-ペンタジアールなどが示される。特には、ジアルデヒド化合物であるグリオキザール(1,2-エタジアール)、1,3-プロパジアール,1,4-ヘキサジアール,1,5-ペンタジアールが好ましく、工業的入手の容易さ、価格の点から最も単純なグリオキザールが好ましい。
【0014】
SiO2濃度が9.50〜38.00重量%の水ガラスを用いた場合を例にとると、該水ガラス(W)とカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物(C)との混合比(C/W(重量比))は、0.5/100〜40/100が好ましく、特に好ましくは1/100〜20/100、さらに好ましくは3/100〜10/100である。混合比がこの範囲以下になると有機物の効果が十分に発揮されなくなり、この範囲以上になると水ガラス単独使用よりも溶出量が増加し、また保管時に固化する場合がある。水ガラスとカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物との混合に際しては、使用直前に混合しても良いしあらかじめ混合しておいてもかまわない。設備の簡素化を考えた場合、あらかじめ混合しておいた方が好ましい。
【0015】
本発明の重金属固化剤の廃棄物に対する添加量としては、流動床炉やスートカ炉などの一般飛灰で5〜20重量部程度加え、同時にカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物の添加量が飛灰100重量部に対して0.3〜1.0重量部になるようにすれば重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下、例えば鉛なら0.3mg/L以下にすることができる。鉛の溶出量が極めて多い溶融飛灰においては50〜80重量%程度加えれば重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下にすることができる。
【0016】
上記のような廃棄物を処理する際には、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合および混練する。
一般に飛灰(溶融飛灰を含む)を薬液処理する場合、搬出時の飛散防止と混練時のハンドリングのし易さを考え水を添加する。本発明の重金属固化剤においても水を併用することが好ましい。水の添加量は飛灰の性質(吸水性の良さなど)によって異なるが、10〜30重量部加える。これ以上の水を加えても、重金属溶出量が著しく減少するなどの効果が現れないため、廃棄物の総重量が増え処理コストがかさむだけになる。この混練水は、予め水ガラスと混合して使用することも可能である。
【0017】
本発明の重金属固化剤にかかわる飛灰(溶融飛灰を含む)の処理方法としては、水と重金属固化剤をあらかじめ混合しておき飛灰に添加する。または、飛灰に水を添加後、重金属固化剤を改めて添加する。または、飛灰に重金属固化剤を添加後、水を改めて添加する。これらいずれかの方法で添加した後、混合および混練し排出する。また、水および重金属固化剤に飛灰を添加し、混合および混練する方法もとることができる。
【0018】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
【比較例1】
都市ゴミ焼却施設で発生した飛灰A50gを1000mlのポリ容器にとり、そこに純水500g入れ、6時間振とうし環境庁告示第13号の溶出試験(以下単に溶出試験とする)を行った。
【0020】
【比較例2】
飛灰A50gに水10g(飛灰100重量部(以下単に部とする)に対して20部)と添加剤2.5g(飛灰100部に対して5部)を混合した液を加え混練したものを24時間養生固化した。固化後粉砕し、目開き5mmのふるいで分級し、ふるいを通過したもの50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
【0021】
添加剤は、無機系の薬剤として炭酸ソーダ、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、燐酸、PAC、硫酸アルミニウムの7種類、有機系の薬剤としてジエチレングリコール、トリエチルアミン、ポリエチレングリコール、グリオキザール40%液、クエン酸ナトリウム、CMC(カルボキシメチルセルロース)、EDTA・2Na、メタノール、デキストリン9種類を用いた。
【0022】
このうち、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、硫酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クエン酸ナトリウム、CMC、EDTA・2Na、デキストリンは粉末のまま水と混ぜ合わせた。
【0023】
【比較例3】
飛灰A50gに水10gを添加し混合および混練したものを24時間養生固化した。固化後粉砕し、比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0024】
【比較例4】
飛灰A50gに水10gと水ガラス2.5gを混合した液を加え混合および混練した以外は、比較例2と同様の溶出試験を行った。
水ガラスは東曹産業株式会社製1号けい酸ソーダC2、2号けい酸ソーダH3、3号けい酸ソーダT2、4号けい酸ソーダを用いた。
【0025】
各水ガラスの成分表を表1に示す。
また、比較例1〜4の結果を表2に示す。
表2より水ガラスが優れた重金属固化作用があることが確認された。特にアルカリの高い1号水ガラスまたは2号水ガラスでの効果が高いことが確認された。しかし、同時に水ガラスだけでは鉛の埋め立て環境基準値0.3mg/L以下にできないことも確認された。
【0026】
【比較例5】
飛灰A50gに水10gと2号けい酸ソーダH32.5gと添加剤0.25gを事前に混ぜておいた混合液を加え混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。添加剤は炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、PAC、ジエチレングリコール、CMC、EDTA・2Na、メタノール、デキストリンを用いた。
【0027】
1号けい酸ソーダC2ではなくて2号けい酸ソーダH3を用いたのは1号品では粘性が極端に高くハンドリングが悪いため。
【0028】
【実施例1】
飛灰A50gに水10gと2号けい酸ソーダH32.5g(対飛灰5部)とグリオキザール40%液0.25g(対飛灰0.5部)をあらかじめ混合しておいた混合液を加え混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
比較例5および実施例1の結果を表3に示す。
【0029】
表3よりグリオキザールと水ガラスの混合液は明らかな重金属固化作用が見られ、鉛の埋め立て環境基準値0.3mg/L以下になることが確認された。
【0030】
【比較例6】
都市ゴミ処理施設で発生した飛灰Bについて比較例1と同様の溶出試験を行った。
【0031】
【比較例7】
飛灰B50gに対して2号けい酸ソーダH32.5gまたは5.0gと水10gをあらかじめ混練しておいた液を加え、混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0032】
【実施例2】
飛灰B50gに2号けい酸ソーダH32.5gと水10gおよびグリオキザール40%液をあらかじめ混合しておいた液を加えて混合および混練したい以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
グリオキザール40%液の量は0.01,0.03,0.05,0.1,0.2g使用した。
【0033】
【実施例3】
実施例2の2号けい酸ソーダH3の添加量を3gに変えた以外は同様の操作を行った。
比較例6および7と実施例2および3の結果を表4に示す。
表4よりグリオキザールの添加量としては、飛灰100重量部に対して0.3〜1重量部が好ましく、尚且つ水ガラスに対するグリオキザールの混合比は水ガラス100重量部に対して1〜20重量部であることが好ましく、特に好ましくは3〜10重量部である。
【0034】
【比較例8】
都市ゴミ処理施設で発生した飛灰Cについて比較例1と同様の溶出試験を行った。
【0035】
【比較例9】
飛灰C50gにジチオカルバミン酸系の有機キレート剤1.5gまたは2.5gと水10gを予め混合していた液を加え混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0036】
【比較例10】
飛灰C50gに水ガラス10gと水10gを予め混合しておいた液を加え、混合および養生した以外は比較例2と同様の試験を行った。
水ガラスは比較例4と同様の3種類を用いた。
【0037】
【実施例4】
飛灰C50gに水ガラス10gと水10gおよびグリオキザール40%液0.25gまたは0.5gを予め混合しておいた液を加え、混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
水ガラスは比較例4と同様の3種類を用いて行った。
【0038】
比較例8〜比較例10および実施例4の結果を表5に示す。
表5より2号品以外の水ガラスでもグリオキザールと混合することで鉛の固定化に効果があることが確認された。即効性を考えた場合、2号品が好ましいことが確認される。また、比較例9のキレート剤との比較から、添加量としては4倍必要であるが価格の面から本発明の重金属固化剤が非常に有効であることが確認される。また、実施例7-1および実施例7-2の処理で行った処理灰を1ヶ月後再び溶出試験した結果、鉛は検出されなかった。
このことより、長期的に安定な重金属固化剤であることが確認された。
【0039】
【参考例5】
飛灰C50gに2号けい酸ソーダH310gとグリオキザール以外の鎖式炭化水素系カルボニル化合物0.5gと水10gを予め混合しておいた液を加え混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。用いた鎖式炭化水素系カルボニル化合物は、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルグリオキザールを用いた。
【0040】
参考例5の結果を表6に示す。表6よりグリオキザール以外でも鉛の固定化に効果は認められるが、メチルグリオキザールをはじめ独特の刺激臭があるため作業環境に問題があると思われる。
【0041】
【比較例11】
産業廃棄物を焼却処理している溶融炉から排出された溶融飛灰Aに対して比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0042】
【比較例12】
溶融飛灰A50gに水15g(溶融飛灰に対して30重量部)とジチオカルバミン酸系の有機キレート剤15gを予め混合しておいた液を加え混合および混練した以外は比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0043】
【実施例6】
溶融飛灰A50gに2号けい酸ソーダ15gと水15gおよびグリオキザール40%液0.75gを予め混合した液を加え混合および養生した以外は、比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0044】
【実施例7】
溶融飛灰A50gに2号けい酸ソーダ25gと水15gおよびグリオキザール40%液1.25gを予め混合した液を加え混合および養生した以外は、比較例2と同様の溶出試験を行った。
【0045】
【実施例8】
溶融飛灰A50gに2号けい酸ソーダ40gと水15gおよびグリオキザール40%液2.00gを予め混合した液を加え混合および養生した以外は、比較例2と同様の溶出試験を行った。
比較例11と比較例12および実施例6〜実施例8の結果を表7に示す。
【0046】
表7より本発明の重金属固化剤がキレート剤の2倍量の添加で鉛の溶出量を埋め立て環境基準値以下にできることが確認された。
以上の結果から、本発明の廃棄物処理方法が有効であることが示された。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
Claims (5)
- 水ガラスとカルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物の混合液からなり、
前記カルボニル基含有鎖式炭化水素系化合物がグリオキザールであり、
前記水ガラスのSiO 2 濃度が9.50〜38.00重量%であり、
水ガラス(W)とグリオキザール(C)との混合比(C/W(重量比))が0.4/100〜10/100である
ことを特徴とする重金属固化剤。 - 前記水ガラス(W)とグリオキザール(C)との混合比(C/W(重量比))が3/100〜10/100であることを特徴とする請求項1に記載の重金属固化剤。
- 前記水ガラスがA2O・nSiO2(A:アルカリ金属、n:モル数)で表され、そのモル比(SiO2/A2O)が0.5〜4.2、アルカリの酸化物換算の含有量が6.00〜21.50重量%である請求項1または2に記載の重金属固化剤。
- 請求項1に記載の重金属固化剤と水と廃棄物とを混合および混練することを特徴とする廃棄物処理方法。
- 前記記載廃棄物がストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分であることを特徴とする請求項4に記載の廃棄物処理法。
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