JP4624546B2 - 防災監視設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の検知範囲を有する光線式火災検知器を監視区域に設置し、防災監視盤から引き出された伝送路に前記光線式火災検知器を接続して火災を監視する防災監視設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光線式火災検知器を使用した防災監視設備としては、例えばトンネル内の火災を監視する防災監視設備がある。この防災監視設備は、トンネル内の壁面や天井にトンネル内の火災を監視する火災検知器が一定間隔で複数設置され、各火災検知器はトンネル長手方向の両側区域、少なくとも隣接して配置される火災検知器までの区域を監視している。即ち、火災検知器はトンネル長手方向の火災を監視するため、左側と右側の火災を監視する検知素子を別々に設けて監視している。
【0003】
このような火災検知器は、車が頻繁に通るトンネル内に設置されるものであるから、検知素子が壊れたり汚れないように筐体内に納め、検知素子の前面に光を入射させる透光性窓を設けている。しかし、トンネル内では、車両から排出される煤煙、粉塵、土砂、凍結防止剤等の化学物質等の汚れの原因となる汚損原因物質が浮遊していることから、これらの物質が気流に乗って火災検知器に付着すると、検知素子の受光出力が低下する。
【0004】
そこで、火災検知器の透光性窓の外部に試験光源を設け、定期的に発光させ、透光性窓内部の検知素子で受光させることで、透光性窓の汚損度合いを検出して、所定の汚損度合を越える場合に防災受信盤に汚損信号を送信するようにしている。また、火災検知は試験時の受光出力のレベルに応じて、感度を調整して透光性窓の汚損度合いに応じた感度補償を行うようにしている。
【0005】
このように火災検知器は炎からの光や放射熱を透光性窓を介して検知素子で受けて火災を検出し、防災受信盤へ火災信号を送出する。
【0006】
ところで、このような火災検知器は光を受光して火災を検出するものであるから、トンネル坑口(出入口)付近に設置された火災検知器は、太陽光を受けることにより火災と誤判断してしまう問題がある。そこで、図15に示すように、収納ボックス100によってトンネル坑口付近に設置された火災検知器101には、左右の受光部の内、トンネル坑口側の透光性窓を覆う遮蔽カバー102を取り付けて、太陽光を入射しないようにして誤動作を防いでいる。
【0007】
また遮光カバー102は、本体102aと着脱自在な蓋102bから構成され、収納ボックス100に固定された本体102に対し火災検知器101の透光性窓103を清掃の際に蓋102bを外せるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、太陽光を遮るために設けた遮光カバーは、検知器前面に突出する形態となっており、風の対流の影響を受けて遮光カバー及び火災検知器が汚れやすいという問題があった。
【0009】
また、火災検知器が一旦汚れてしまうと、火災検知器の前面を清掃して透光性窓をきれいにする必要があるが、火災検知器を清掃するには、遮光カバーの蓋を一旦外してから、透光性窓を含む検知器前面をきれいに清掃し、再度、蓋を取り付けるという作業を行う必要があり、大変作業が繁雑であった。
【0010】
また、図15のような構成であると、風の巻き込みによって検知器が汚れやすく、検知器を清掃する期間が短くなる。
【0011】
また、遮光カバーを取り付けるという方法以外にも、太陽光を遮断するためのシールを透光性窓に張り付けて火災検出できないようにするという方法もあるが、火災検知器に設けた試験用発光素子を作動させて試験動作を行った際に、透光性窓に貼られたシールにより、検知素子が試験光を受光できないことから、透光性窓の汚損と誤って判断し、防災監視盤に汚損信号を出力してしまうことになる。
【0012】
本発明は、簡単な構成で太陽光を受けた際の火災検知器の誤動作を防止するようにした防災監視設備を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明は、複数の検知範囲を有する光線式火災検知 器を監視区域に設置し、防災監視盤から引き出された伝送路に光線式火災検知器を接続して火災を監視する防災監視設備であって、光線式火災検知器の有する複数の検知部でそれぞれが監視する検知範囲の火災検知機能を検知範囲毎に有効とするか無効とするかの設定を指示する機能設定指示部と、この機能設定指示部からの指示に基づいて複数の検知部でそれぞれが監視する検知範囲の火災検知機能を有効又は無効とする機能設定部とを設けたこを特徴とする。
【0014】
このため光線式火災検知器のもっている複数の検知部による検知範囲につき、必要に応じて各検知範囲における検知部による火災検知機能を有効とするか無効とするかが簡単に設定でき、例えばトンネル坑口等の太陽光を受ける場所に設置した際に、火災検知器に遮光カバー等を設けることなく、誤動作を起す側の検知範囲の検知部による火災検知機能を無効とすることができる。
【0015】
ここで光線式感知器は、左右の検知範囲を有し、機能設定指示部は、光線式火災検知器の有する左右の検知範囲の検知部による火災検知機能を有効とするか無効とするかの設定を指示し、機能設定部は、機能設定指示部からの指示に基づいて左右の検知範囲の検知部による火災検知機能を有効又は無効とする。
【0016】
基本的に機能設定指示部は防災受信盤に設けられ、機能設定部は光線式火災検知器に設けられる。また機能設定指示部及び機能設定部を光線式火災検知器に設けるようにしても良い。
【0017】
また防災受信盤は光線式火災検知器の複数の検知範囲毎に試験コマンドを送信して試験を行わせる試験指示部を備え、光線式検知器は防災受信盤からの試験コマンドにより対応する検知範囲の試験を実行する試験処理部を備え、試験指示部は機能設定指示部の指示内容に基づき火災検知機能を有効に設定した検知部による検知範囲に対し試験コマンドを送信し、火災検知範囲を無効に設定した検知部による検知範囲に対しては試験コマンドを送信しないようにしたことを特徴とする。このため火災検知器の無効とした検知部による検知範囲に対し不必要な試験動作が行われることがない。
【0018】
本発明の光線式感知器は例えばトンネル内に設置され、機能設定指示部は、トンネル坑口付近に設置した光線式火災検知器におけるトンネル坑口側の検知部による検知範囲の火災検知機能を無効とする設定を指示する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の防災監視設備の概略構成をトンネル用の設備を例にとって示している。図1において、監視室などに設置された防災受信盤1からは、トンネル4側に対し伝送路2が引き出されており、この伝送路2に対し本発明による火災検知器3をトンネル4の長手方向の一定間隔ごとに設置している。
【0020】
ここでトンネル内における火災検知器の設置は一定間隔Lであるが、図示のトンネル出入口付近にあっては、太陽光を受ける片側の検知範囲を無効としているため、設置間隔は半分のL/2となっている。
【0021】
火災検知器3はトンネル4の車道のトンネル壁面もしくは天井面に設置され、トンネル長手方向に沿った両側の区画を監視している。即ち火災検知器3は、検知器から見て右側透光性窓18aと左側透光性窓18bを備えており、それぞれ右側の検知範囲と左側の検知範囲をトンネル長手方向に持っている。
【0022】
このため、ある区間で車両事故などにより火災が発生して火源Fが発生すると、この区画は両側に位置する火災検知器3が重複して監視しており、火源Fの両側にある2台の火災検知器3が火災を検出して防災受信盤1に火災検知信号を送る。
【0023】
これを受けて防災受信盤1では、火災検知器の火災検知信号から火災の発生した区画を判定し、例えばトンネル4の天井面側に設置している水噴霧設備の水噴霧ヘッドを、火災の発生した区間について水噴霧自動弁を起動制御して消火用水を散布する。
【0024】
図2は図1の防災監視設備の詳細構成のブロック図である。図2において、防災受信盤1には主制御部5が設けられ、主制御部5に対しては伝送制御部6が設けられている。伝送制御部6からはトンネル4に対し伝送路2が引き出され、トンネル4内に設置した複数の火災検知器3を接続している。またトンネル4内の伝送路2の途中には中継増幅盤7が設けられ、防災受信盤1と火災検知器3との間の伝送信号の中継増幅を行っている。
【0025】
防災受信盤1の主制御部5に対してはバスを介して操作表示部8が設けられ、この操作表示部8に対しては表示部8a、操作部8b、音響部8cを接続している。更に主制御部5に対してはバスを介してプリンタ14が設けられ、防災受信盤1の監視制御に必要な各種のデータをプリントアウトできるようにしている。
【0026】
また主制御部5に対しては通信制御部15を介して外部のCRT16が接続されており、防災受信盤1の監視制御に必要な各種の受信情報をCRT16上に表示できるようにしている。
【0027】
主制御部5にはプログラム制御により実現される監視処理部9、試験指示部10、機能設定指示部11の各機能が設けられ、更に機能設定指示部11で使用する火災検知器3に対する有効/無効設定データ12が準備されている。
【0028】
機能設定指示部11は例えば防災受信盤1の立ち上げ時に、トンネル4に設置している火災検知器3の持っている右側検知範囲と左側検知範囲について有効か無効かの設定を指示する。
【0029】
図3は図2の機能設定指示部11で使用する有効/無効設定データ12の一例であり、図4に示すトンネル4における火災検知器3の設置を対象としている。この有効/無効設定データ12は、検知器番号、右側及び左側の監視機能無効設定及び区画番号で構成されている。ここで監視機能の無効設定は「1」であり、有効設定は「0」である。
【0030】
図4のトンネル4に設置した火災検知器3にあっては、トンネル坑口4a側から順番に火災検知器3に対し検知器番号として1番、2番、3番、4番、5番、6番、7番、・・・を設定している。このトンネル4が例えば東西方向に構築されたトンネルであり、トンネル坑口4aは例えば東側に位置するため日の出の際に太陽光がトンネル坑口4a側に設置している火災検知器3に当たり、誤検出をしてしまう。
【0031】
そこでトンネル坑口4a側に位置する複数の火災検知器3について、火災検知器3から見て右側に位置する右側検知範囲の火災検知機能を無効とする。このように右側の火災検知機能を無効にすると、火災検知器3の監視範囲は両側の検知機能を有する場合の検知範囲の半分になることから、例えば図4に示すように通常の両側監視範囲を設定している場合の間隔Lに対し、トンネル坑口4aではその半分のL/2の間隔で4台の火災検知器3をトンネル内に設置している。
【0032】
このため図3の有効/無効設定データ12から明らかなように、トンネル坑口4a側に位置する区画1の1番、2番、3番、4番の例えば4台の火災検知器3の左側の火災検知範囲について、無効設定「1」をセットしている。
【0033】
同様に図4の反対側即ち西側に位置するトンネル坑口側についても、トンネル出入口に位置する46番、47番、48番、49番の区画23の4台の火災検知器に対し、無効設定「1」をセットしている。
【0034】
この図3に示すような有効/無効設定データ12が準備できたならば、これ基づき図2の機能設定指示部11は、防災受信盤1の立ち上げ時に検知器番号1番〜4番については、右側監視機能を無効設定するための機能設定コマンドを含む電文を送信して右側監視機能を無効状態に設定し、また検知器番号46番〜49番については逆に左側の火災検知機能を無効とする無効設定するための無効設定コマンドを含む電文を送信して左側火災検知器の機能を無効とする。
【0035】
このようにして防災受信盤1の立ち上げ時における機能設定指示部11によるトンネル4に設置する火災検知器3に対する右側火災検知器と左側火災検知器に対する無効設定により、立ち上げ後の監視状態において火災検知器3は無効設定となっている検知範囲による火災検知は行わず、デフォルトで有効設定となっている検知範囲による火災検知のみを行うことになる。
【0036】
防災受信盤1の主制御部5に設けている火災処理部9は、有効/無効設定データに基づく機能設定の終了後に火災検知器3のアドレス例えば検知器番号1〜nを順次指定した呼び出しを行って、各火災検知器3で検知している火災検知情報を収集し、もし火災であれば火災警報表示を行うことになる。
【0037】
主制御部5に設けた試験指示部10は、1日1回の定期試験を行う。試験指示部10は定期試験の際に有効/無効設定データ12を参照し、有効設定が行われている火災検知器3の火災検知部に対してのみ試験コマンドを送って試験を行わせ、無効設定が行われている火災検知部に対しては試験コマンドを送信しない。
【0038】
したがって、立ち上げ時の機能設定で無効設定が行われているトンネル坑口の例えば図3の有効/無効設定データ12における検知器番号1番〜4番については無効設定となっている右側火災検知部に対する試験コマンドは送信されず、また検知器番号46番〜49番の火災検知器における左側火災検知器に対しても試験コマンドは送信されない。
【0039】
図5はトンネル内の火災を検出する火災検知器の正面図である。図5において、本発明の火災検知器3はカバー3aと本体3bで構成され、カバー3aの左右に形成された傾斜面のそれぞれに透光性窓18a,18bを配置し、透光性窓18a,18bの内部のそれぞれに2波長式の検知センサを内蔵している。
【0040】
透光性窓18a,18bの上部には試験光源収納部19が設けられ、その下面左右位置に後の説明で明らかにする試験光源を設けている。本体3bに対しカバー3aは、3か所に設けた取付ネジ22により固定される。また火災検知器3に対する信号ケーブル21は防水コネクタ20により接続されている。
【0041】
このような本発明の火災検知器3は、別途準備された収納ボックスに取り付けられ、収納ボックスのフロントパネルから透光性窓18a,18b及び試験光源収納部19の部分をボックス前面に突出した度合いで、収納ボックスによりトンネル壁面に取り付けられる。
【0042】
図6は図1の火災検知器3の内部構造の断面図である。図6において、火災検知器3はカバー3aと本体3bで構成され、内部にモールドカバー23を設けて仕切っている。ケーブル21の防水コネクタ20を接続する本体3bに設けたレセプタクル側からの信号線25は、モールドカバー23の下部に取り付けられた避雷基板24にコネクタ接続される。
【0043】
モールドカバー23とカバー3aで構成される空間内には主回路基板26が固定されている。主回路基板26にはカバー3aの傾斜面に配置している透光性窓4a,4bに相対して、センサ部28a,28bをほぼ45度の傾斜角をもって配置している。
【0044】
センサ部28a,28bのそれぞれには第1検知センサ29と第2検知センサ30が設けられ、それぞれの受光検知出力に基づいて火災による炎とそれ以外のノイズ放射源を識別する2波長方式により火災による炎を監視している。
【0045】
第1検知センサ29は、CO2 共鳴放射による波長帯域である概ね4.5μmを中心波長として狭帯域バンドパスフィルタ特性による放射光を検出する。これに対し第2検知センサ30は、概ね5.0〜7.0μmの帯域バンドパスフィルタ特性で得られた放射光の検出特性を持つ。
【0046】
具体的には、火災検知器3の透光性窓18a,18bにサファイヤガラスを使用することで、7.0μmの波長を越える光をカットするハイカット特性を設定し、これによって透光性窓18a,18bを通った光を波長7.0μm以下として、第1及び第2の検知センサ29,30に入射している。
【0047】
また第1検知センサ29自体の検出窓には中心波長4.5μmの狭帯域バンドパスフィルタ特性を有する光学波長フィルタが設けられている。また第2検知センサ30の検出窓には波長5.0μm以上の光を透過する高帯域バンドパスフィルタ特性を持つ光学波長フィルタが設けられている。
【0048】
したがって第1検知センサ29は、概ね4.5μmを中心波長とした狭帯域の光を検出する。これに対し第2検知センサ30は、概ね5.0〜7.0μmの波長帯域の光を検出する。
【0049】
その結果、燃焼炎のスペクトル特性に対し、ノイズ放射源としての太陽光、トンネル内を走行する車両のエンジン過熱で生ずる300℃の低温放射体のスペクトル、更に、人体のスペクトルに対し、正確に火災による炎を識別して検出できる。
【0050】
具体的には燃焼炎とそれ以外のノイズ放射源である太陽光、車両のエンジンなどの低温放射体、人体などについて、実験により第1検知センサ29と第2検知センサ30の各検出出力の相対比を求め、燃焼炎とノイズ放射源が識別可能な相対比を設定し、閾値を越えるような放射源を検出した場合に火災による炎と判定することで、ノイズ放射源と火災による炎を正確に識別することができる。
【0051】
更に本発明にあっては、概ね4.5μmを中心波長とした狭帯域バンドパスフィルタ特性より検知された受光検知信号について、高速フーリエ変換(FFT)により周波数帯域のパワースペクトルを求めて、火災を判断するようにしている。この高速フーリエ変換を用いた火災判断は例えば次のようになる。
【0052】
(1)第1検知センサ29の受光検知信号から炎の光エネルギーのゆらぎ中心周波数を含む第1周波数帯域である例えば0.5〜8.0Hzのパワースペクトル成分を高速フーリエ変換により求める。
【0053】
(2)第1検知センサ29の受光検知信号から炎の光エネルギーのゆらぎ中心周波数を含まず、且つ第1周波数帯域よりも高周波側の第2周波数帯域である例えば8.5〜16.0Hzのパワースペクトル成分を高速フーリエ変換により求める。
【0054】
(3)第1周波数帯域と第2周波数帯域のパワースペクトル成分の積分値を求め、第1周波数帯域の積分値が第2周波数帯域の積分値より所定倍以上大きい場合に火災と判定する。
【0055】
この高速フーリエ変換による火災の判断は、炎の実質的なゆらぎ周波数が8.0Hzまでの範囲にあるのに対し、非火災源である緊急車両などの回転灯の周波数が8.0Hzを越える範囲まであることに基づき、火災と回転灯による非火災を明確に区別して誤報を防ぐために行う。
【0056】
なお一般的な火災モデルにあっては、炎のゆらぎ中心周波数は概ね4.5〜5.0Hz以下で、例えば約2.5Hzや1.8Hzにあることが知られている。また高速フーリエ変換を用いたパワースペクトルに基づく火災判断は、前述した以外に適宜の炎のスペクトルパターンと回転灯のスペクトルパターンの分布を区別する手法が適用できる。
【0057】
カバー3aから張り出された試験光源収納部19の下面両側には試験光源用窓31a,31bが設けられ、内蔵した試験光源の発光による試験光を透過し対応した透光性窓18a,18bを介してセンサ部28a,28bの第1及び第2の検知センサ29,30に照射することで、火災検知器3の火災検知機能と透光性窓18a,18bの汚損度合いを検出している。
【0058】
ここで火災検知機能の試験は第1及び第2検知センサ29,30の受光検知信号から通常監視時と同様にして行い、一方、透光性窓18a,18bの汚損度合いの検出については第1検知センサ29の受光検知信号を使用して行う。
【0059】
図7は本発明による火災検知器の回路ブロック図である。図7において、火災検知器3には信号処理部32が設けられ、信号処理部32に対し右側検知部33aと左側検知部33bを設けている。右側検知部33aにはセンサ部28aが設けられ、透光性窓18aを介して所定の監視区域からの光を入射して監視している。センサ部28aからの受光検知信号は、増幅部34aで増幅された後、A/D変換器35aでデジタルデータに変換され、信号処理部32に取り込まれている。
【0060】
また右側検知部33aには試験光源制御部37aが設けられ、防災受信盤1から右側試験コマンドを受信した際に試験光源制御部37aを動作し、例えば白熱ランプを使用した試験光源36aを燃焼炎のちらつきとほぼ同様の例えば2Hzの周波数で点滅または明滅して生成した試験光を試験光源用窓31aを介して投光し、この試験光を透光性窓18aを介してセンサ部28aで受光するようにしている。
【0061】
このような右側検知部33aの構成は左側検知部33bについても同様であり、センサ部28b、増幅部34b、A/D変換器35b、試験光源36b及び試験光源制御部37bを備えている。
【0062】
信号処理部32は伝送制御部38を介して防災受信盤1と接続される。伝送制御部38に対しては、アドレス設定部39によって火災検知器3に固有なアドレスが設定されている。防災受信盤1は例えば一定の時間間隔で順番に火災検知器のアドレスを指定して検出データの応答要求のコマンド送信を行っており、伝送制御部38はコマンド信号のアドレスから自己アドレスの一致を判別すると、受信したコマンドデータを信号処理部32に引き渡す。
【0063】
信号処理部32は受信コマンドに従って例えば火災や試験に伴うデータを伝送制御部38を介して防災受信盤1側に送るようになる。また信号処理部32にはEEPROMなどの不揮発メモリを使用した記憶部40が設けられており、火災検知器3の火災監視に必要な初期値データや試験時に得られた透光性窓18a,18bの汚損度合いを示すアナログ値データなどを記憶できるようにしている。
【0064】
信号処理部32には火災判定部41、試験処理部42及び機能設定部43の機能が設けられる。火災判定部41は、センサ部28aから出力される受光検知信号に基づいて火災の判定を行う。具体的には、図6に示した第1検知センサ29と第2検知センサ30の受光検知信号の相対比に基づいて火災を判定すると共に、更に、第1検知センサ29からの受光検知信号を高速フーリエ変換したパワースペクトル成分に基づいた火災判断を行う。
【0065】
試験処理部42は、防災受信盤1から試験実行コマンドを受信した際に動作し、例えば右側検知部33aに対する右側試験実行コマンドの受信を例にとると、試験光源制御部37aを動作して試験光源36aを例えば2Hzで2秒間に亘りパルス駆動し、この試験光源36aの制御で生成された試験光を試験光源用窓31aを介して投光し、透光性窓18aを通してセンサ部28aで検出し、第1の検知センサ29の受光検知信号を増幅部34aで増幅した後、A/D変換器35aで取り込む。
【0066】
この受光検知信号は、試験光の変化に同期した2Hzで変化する信号であり、0Vを中心に受光強度に応じた正負の振幅変化をもっている。試験処理部42は、試験光の受光により得られた受光検知信号に基づき、透光性窓の汚損度合いを検出し、この透光性窓の汚損度合いを示すアナログ値信号を伝送制御部38により防災受信盤1に送信する。また試験処理部42は、試験動作で得られた透光性窓の汚損度合いを示すアナログ値信号を記憶部40に記憶する。
【0067】
試験処理部42は、透光性窓の汚損度合いを示すアナログ値データとして、透光性窓18a,18bの汚れ具合による試験光の減光を表す減光率を算出する。この減光率を算出するため、例えば設置前の透光性窓に汚れのない度合いで検出した試験光の受光検知信号の振幅を初期値として記憶部40に記憶している。
【0068】
したがって、トンネル設置後の試験時にあっては、試験動作により得られた受光検知信号の振幅検出値と、記憶部40に記憶している受光検知信号の振幅初期値とにより、
減光率=100−(振幅検出値/振幅初期値)×100 [%]
として汚損度合いを示す減光率を算出する。また汚損度合いを表すパラメータとしては、減光率以外に透過率を
透過率=(振幅検出値/振幅初期値)×100 [%]
として算出してもよい。実際の汚損度合いの監視にあっては、減光率が汚れの度合いに比例関係にあることから、減光率の算出が望ましい。
【0069】
尚、試験処理部42で透光性窓18a,18bの汚損度合いを求める際には、増幅部34a,34bの感度はその時点の補償された感度ではなく、記憶部40に記憶している受光検知信号の振幅初期値を検出した時と同じ感度(初期感度)に戻した度合いで試験動作を行わせることになる。
【0070】
また汚損度合い算出を含む機能試験と同時に、算出された汚損度合いに基づいて感度の低下を補償するように増幅部34a,34bの感度切換えを行う汚損補償処理が含まれる。
【0071】
機能設定部43は、図2の防災受信盤に設けた機能設定指示部11からの機能設定コマンドによる指示に基づいて、右側検知部33aと左側検知部33bの火災検知機能を有効又は無効とする。この機能設定部43により例えば右側検知部33aに対し無効設定が行われたとすると、火災判定部41は、右側検知部33aによる火災検知は行わず、有効設定となっている左側検知部33bのみによる火災検知を行う。
【0072】
図8は、図2の防災受信盤1の立ち上げ処理のフローチャートである。図2の防災受信盤1に電源を投入して立ち上げると、図2の立ち上げ処理が主制御部5により実行される。この立ち上げ処理は、まずステップS1で防災受信盤1に接続している火災検知器3を含む端末機器のイニシャル設定を行う。このイニシャル設定は機器の接続確認と種別の確認を行う。
【0073】
次にステップS2で火災検知器3の右側検知部と左側検知部に対する有効/無効設定データ12を読み込み、ステップS3での有効/無効設定データ12に基づいて通信により火災検知器3に対し機能設定を行う。具体的には、図3のような有効/無効設定データ12を読み出し、無効設定「1」が行われている検知器番号1番〜4番の右側検知部及び検知器番号46番〜49番の左側検知部に対し無効設定コマンドを含む電文を送信して、火災検知器の機能設定を行う。
【0074】
この機能設定は、ステップS4で無効設定を行う全検知器について終了したか否かチェックしており、無効設定が全て終了すれば一連の立ち上げ処理を終了し、監視状態に入る。
【0075】
図9は図8のフローチャートに従って立ち上げた後の防災受信盤1における監視処理の概略フローチャートである。この監視処理にあっては、ステップS1において主制御部5の監視処理部9が検知器監視処理を行う。検知器監視処理に続いてステップS2で1日1回の試験タイミングを監視しており、試験タイミングを判別すると、ステップS3で主制御部5の試験指示部10による検知器試験処理を実行する。
【0076】
図10は図9のステップS1の監視処理部9による検知器監視処理のフローチャートである。この検知器監視処理にあっては、ステップS1で検知器番号x=1で初期設定し、ステップS2で検知器番号x=1の火災検知器に情報収集コマンドを送信する。
【0077】
ステップS3で検知器番号xの火災検知器より応答情報を受信すると、ステップS4で火災か否か判断し、火災であればステップS5で火災警報処理を行う。続いてステップS6で検知器番号xを1つアップし、ステップS7で最終検知器番号nに達するまで、ステップS2からの処理を繰り返す。
【0078】
図11は図9のステップS3の試験指示部10による検知器試験処理のフローチャートである。この検知器試験処理にあっては、ステップS1で検知器番号x=1をセットし、続いてステップS2で有効/無効設定データを参照し、検知器番号xの右側検知部が無効か否かチェックする。無効でなければ、ステップS3で検知器番号xの右側検知部に試験コマンドを送信する。
【0079】
右側検知部が無効であれば、ステップS3の試験コマンドの送信はスキップする。続いてステップS4で試験コマンドの送信に対し火災検知器の応答情報から正常動作か否かチェックしており、火災情報が受信されれば正常であり、火災情報が受信されない場合には異常と判断し、ステップS5で検知器番号xの右側検知部の異常表示を行う。
【0080】
次にステップS6で検知器番号xの左側検知部が無効か否かチェックする。無効でなければ、ステップS7で検知器番号xの左側検知部に試験コマンドを送信し、ステップS8で正常動作か否かチェックし、もし異常であればステップS9で左側検知部の異常表示を行う。
【0081】
続いてステップS10で検知器番号xを1つアップし、ステップS11で最終検知器番号x=nに達するまで、ステップS2からの処理を繰り返す。この検知器試験処理により、無効設定が行われている火災検知器の検知部に対しては試験コマンドの送信は行われず、火災検知器側においても試験動作は行われないことになる。
【0082】
図12は図7の回路ブロック図に示した本発明による火災検知器3の検知器処理のフローチャートである。火災検知器3にあっては、信号処理部32の機能として検知部処理を実行しており、まずステップS1で防災受信盤1からの立ち上げ処理に伴う機器の接続確認と種別確認のためのコマンドに対し、端末機器にイニシャル処理としてアドレス応答と種別応答を行う。
【0083】
続いてステップS2で防災受信盤1からの電文による右側検知部と左側検知部に対する有効/無効の機能設定のコマンドに対し、もし無効設定コマンドが受信されれば、無効設定が指示された左側検知部または右側検知部の無効設定を行う。
【0084】
このようにしてステップS1のイニシャル処理及びステップS2の機能設定が済むと、火災検知器3は監視状態に入る。監視状態にあっては、ステップS3で右側検知部は無効か否かチェックし、無効でなければステップS4で右側火災検知処理を火災判定部41で行い、判定結果を保存する。
【0085】
右側検知部が無効であれば、ステップS4の右側火災検知処理はスキップする。ステップS5にあっては、左側検知部が無効か否かチェックし、無効でなければステップS6で火災判定部41が左側火災検知処理を行い、判定結果を保存する。ステップS5で左側検知部が無効であれば、ステップS6の左側火災検知処理はスキップする。
【0086】
続いてステップS7で防災受信盤1からの情報収集コマンドの電文に対し、ステップS4,S6の火災検知処理で判定した判定結果を含む電文を防災受信盤1に応答する。ステップS8で試験コマンドを含む試験電文の受信か否かチェックしており、試験電文を受信するとステップS9の試験処理を実行する。
【0087】
図13は図12のステップS9における試験処理の詳細を示したフローチャートである。図13において、ステップS1で防災受信盤1から右側試験コマンドを受信すると、ステップS2で信号処理部32が試験処理部42を起動する試験モードを設定し、続いてステップS3で右側検知部33aの増幅部34aの感度を初期状態(振幅初期値を記憶した状態)に戻す感度補償のリセットを行うように感度切替制御信号を出力する。
【0088】
次にステップS4で試験光源制御部37aで起動して試験光源36aを例えば2Hzで明滅する右側試験光源の点滅制御を行い、試験光を生成する。この状態でセンサ部28aは試験光を透光性窓18aを通して受光しており、増幅部34aから得られた受光検知信号をA/D変換器35aで取り込んで受光データを読み込む。
【0089】
受光データの読み込みが済んだならば、ステップS6で右側試験光源の消灯制御を行う。続いてステップS7で、ステップS5で読み込んだ受光データから算出した振幅検出データと記憶部40に記憶している振幅初期値データとに基づき汚損状態を示すアナログ値データとして例えば減光率を算出し、ステップS8で、算出した減光率を記憶部40に順次記憶する。
【0090】
続いてステップS9で、算出した減光率を伝送制御部38を介して防災受信盤1に送信する。この一連の試験処理が済むと、ステップS10で、算出した減光率に基づいた感度補償処理を行うことで、右側検知部33aの試験処理を終了する。
【0091】
ここで感度補償としては、例えば算出した減光率に基づいて火災検知器としての感度の低下を検出した際に感度切替制御信号により増幅部3aの増幅度を増加し、感度切替えする処理を行う。なお減光率が感度の切替えを必要としない範囲の場合には試験前の感度に戻すように感度切替制御信号を出力する。
【0092】
続いてステップS11で左側試験処理を行う。この左側試験処理は、ステップS1〜S10の右側試験処理と同じ処理を繰り返すことから、その内容は省略している。もちろん、右側検知部または左側検知部について無効設定が行われている場合には、その試験処理はスキップすることになる。
【0093】
このような試験処理により、火災検知器3の汚損状態を示すアナログ値データとして例えば減光率を受信した防災受信盤1にあっては、汚損アナログ値信号が所定の無効化判定レベル例えば減光率で75%を越えていた場合には汚損予告(プリアラーム)を出力する。また汚損予告の出力後に汚損アナログ値信号が予告判定レベルより高い所定の警報判定レベル例えば減光率85%を越えていた場合には汚損警報を出力するようになる。
【0094】
図14は本発明の防災監視設備の他の実施形態であり、この実施形態にあっては図2の防災受信盤1に設けていた機能設定指示部11を火災検知器3側に設けるようにしたことを特徴とする。即ち図14の火災検知器3にあっては、右側検知部33aに機能設定スイッチ44aを設け、また左側検知部33bにも機能設定スイッチ44bを設けており、更に試験処理部32にはプログラム制御により機能指示部45の機能を新たに設けている。
【0095】
機能設定スイッチ44a,44bは例えば図6の火災検知器3の断面図における主回路基板26上や本体3bにディップスイッチやノンロックスイッチとして設けられており、工場出荷時や施工の際に設置場所に対応して無効設定を必要とする検知部側の機能設定スイッチをオン位置に操作する。
【0096】
このため試験処理部32の機能指示部45にあっては、右側検知部33aと左側検知部33bに設けている機能設定スイッチ44a,44bのオン信号を受けて、オン信号を受けた検知部側に対し無効指示を行う。この機能指示部45から無効指示を受けて、機能設定部43は指示された検知部側を無効とし、定常監視状態で火災検知処理は行わない。
【0097】
更に火災検知器3側に機能指示部45を設けたため、図2の防災受信盤1側では火災検知器3における有効か無効かの設定状態が不明であることから、火災検知器3の機能指示部45は設備立ち上げ時において、無効設定を行った場合には防災受信盤1に対し無効設定の状態を示す機能設定情報を電文により送信し、これに基づき防災受信盤1側で火災検知器の右側検知部と左側検知部の無効設定の状態を認識して管理できるようにする。
【0098】
このように防災受信盤1は、火災検知器3側で行われた無効設定の情報を受信することで、試験処理の際に無効設定となっている火災検知器3の検知部側に対し試験コマンドを送信する必要がなくなる。なお、この場合にあっても、防災受信盤1からの指令で火災検知器の無効設定を行えるようにしても良い。
【0099】
また火災検知器3から無効設定の機能状態を防災受信盤1に送らないようにしてもよい。この場合には防災受信盤1は火災検知器3側の無効設定を認識できないため、試験処理の際に無効設定が行われていても試験コマンドを送信してくるようになる。
【0100】
そこで試験処理部42において試験コマンドを受信した検出器側について、機能指示部45によって無効設定が行われているか否かチェックし、無効設定が行われている場合には強制的に正常となるような応答信号を返送すればよい。また強制的に正常となる応答信号以外に、検知部の機能設定が無効設定となっている旨の専用の応答信号を応答するようにしてもよい。また、無効化有効化の設定は、設備の立ち上げ時に限らず、設備の運用中に必要に応じて設定変更できるようにしても良い。
【0101】
なお上記の実施形態は2つの検知センサで2波長帯域を監視して火災を判断する2波長方式の光線式火災検知器を例にとっているが、本発明はこれに限定されず、1つの波長帯域を検知センサで監視する1波長方式や、3波長以上の波長帯域を監視して火災を判断する火災検知器を使用した場合についても同様に適用できる。
【0102】
また上記の実施形態にあっては、火災検知器を設置して火災を監視する空間としてトンネルについてのみ説明したが、他の悪環境の空間、例えばゴミピットなどのプラントや、工場、金属、石炭、石油などの採掘鉱などにおける火災監視にも適用でき、この場合にも太陽光などの誤動作を起こす側の火災検知器の検知部に対し無効設定を行うことになる。
【0103】
更にまた本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、また実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0104】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、火災検知器の持っている複数の検知範囲につき、必要に応じて各検知範囲における火災検知機能を有効とするか無効とするかの指示を行って機能設定することで、火災検知器に遮光板を設けて火災検知機能を遮蔽する場合に比べ、遮光部材を設ける必要がないことから、風の巻き込みなどによって検知器自体が汚れ易くなることを防ぎ、また火災検知器の前面に遮光部材が設けられないことから、もし汚れたとしても清掃作業を容易に行うことができ、太陽光などによる誤動作を確実に防ぐことができる。
【0105】
また防災受信盤から火災検知器に対し機能設定情報を送ることで、火災検知器の取り付け位置により検知器の仕様を変える必要がなく、また遮光部材を設ける必要がないことから、その分コストを低減でき、更に有効か無効かの機能設定の変更を必要に応じて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成の概略ブロック図
【図2】図1のシステム構成の詳細ブロック図
【図3】トンネル出入口付近の検知器設置状態と検知範囲の説明図
【図4】図3を対象とした機能設定データの説明図
【図5】本発明による火災検知器の正面図
【図6】本発明による火災検知器の内部構造の断面図
【図7】本発明による火災検知器の回路ブロック図
【図8】図2の防災受信盤の立ち上げ処理のフローチャート
【図9】図2の防災受信盤の監視処理のフローチャート
【図10】図9の検知器監視処理のフローチャート
【図11】図9の検知器試験処理のフローチャート
【図12】図7の火災検知器の処理を示したフローチャート
【図13】図12の試験処理の詳細を示したフローチャート
【図14】本発明の他の実施形態となる火災検知器の回路ブロック図
【図15】遮蔽部材を用いて検知範囲の遮蔽する従来の火災検知器の説明図
【符号の説明】
1:防災受信盤
2:伝送路
3,3−1〜3−n:火災検知器
3a:カバー
3b:本体
4:トンネル
4a:トンネル壁面
5:主制御部
6:伝送制御部
7:中継増幅盤
8:操作表示制御部
8a:表示部
8b:操作部
8c:音響部
9:監視処理部
10:試験指示部
11,45機能設定指示部
12:有効/無効データ
14:プリンタ
15:通信制御部
16:CRT
18a,18b:透光性窓
19:試験光源収納部
20:防水コネクタ
21:信号ケーブル
22:取付ネジ
23:モールドカバー
24:避雷基板
25:信号線
26:主回路基板
28a,28b:センサ部
29:第1検出センサ
30:第2検出センサ
31a,31b:試験光源用窓
32:信号処理部
33a:右側検知部
33b:左側検知部
34a,34b:増幅部
35a,35b:A/D変換器
36a,36b:試験光源
37a,37b:試験光源制御部
38:伝送制御部
39:アドレス設定部
40:記憶部
41:火災判定部
42:試験処理部
43:機能設定部
44a,44b:機能設定スイッチ

Claims (6)

  1. 複数の検知範囲を有する光線式火災検知器を監視区域に設置し、防災監視盤から引き出された伝送路に前記光線式火災検知器を接続して火災を監視する防災監視設備に於いて、前記光線式火災検知器の有する複数の検知部でそれぞれが監視する検知範囲の火災検知機能を検知範囲毎に有効とするか無効とするかの設定を指示する機能設定指示部と、
    前記機能設定指示部からの指示に基づいて複数の検知部でそれぞれが監視する検知範囲の火災検知機能を有効又は無効とする機能設定部と、
    を設けたことを特徴とする防災監視設備。
  2. 請求項1記載の防災監視設備に於いて、前記光線式火災検知器は、左右の検知範囲を有し、前記機能設定指示部は、光線式火災検知器の有する左右の検知範囲の検知部による火災検知機能を有効とするか無効とするかの設定を指示し、前記機能設定部は、前記機能設定指示部からの指示に基づいて左右の検知範囲の検知部による火災検知機能を有効又は無効とすることを特徴とする防災監視設備。
  3. 請求項1記載の防災監視設備に於いて、前記機能設定指示部を前記防災受信盤に設け、前記機能設定部を前記光線式火災検知器に設けたことを特徴とする防災監視設備。
  4. 請求項1記載の防災監視設備に於いて、前記機能設定指示部及び前記機能設定部を前記光線式火災検知器に設けたことを特徴とする防災監視設備。
  5. 請求項1記載の防災監視設備に於いて、前記防災受信盤は光線式火災検知器の複数の検知部による検知範囲毎に試験コマンドを送信して試験を行わせる試験指示部を備え、前記光線式検知器は、前記防災受信盤からの試験コマンドにより対応する検知部による検知範囲の試験を実行する試験処理部を備え、前記試験指示部は前記機能設定指示部の指示内容に基づき火災検知機能を有効に設定した検知部による検知範囲に対し試験コマンドを送信し、火災検知範囲を無効に設定した検知部による検知範囲に対しては試験コマンドを送信しないようにしたことを特徴とする防災監視設備。
  6. 請求項1記載の防災監視設備に於いて、前記光線式火災検知器はトンネル内に設置され、前記機能設定指示部は、トンネル出入口付近に設置した光線式火災検知器におけるトンネル坑口側の検知範囲の検知部による火災検知機能を無効とする設定を指示することを特徴とする防災監視設備。
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