JP4624477B1 - 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット - Google Patents

加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット Download PDF

Info

Publication number
JP4624477B1
JP4624477B1 JP2010034120A JP2010034120A JP4624477B1 JP 4624477 B1 JP4624477 B1 JP 4624477B1 JP 2010034120 A JP2010034120 A JP 2010034120A JP 2010034120 A JP2010034120 A JP 2010034120A JP 4624477 B1 JP4624477 B1 JP 4624477B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molecular weight
pork
detection
protein
polyclonal antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010034120A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011169755A (ja
Inventor
雄広 榊原
達也 首藤
久彦 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanaka Kikinzoku Kogyo KK filed Critical Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority to JP2010034120A priority Critical patent/JP4624477B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4624477B1 publication Critical patent/JP4624477B1/ja
Priority to PCT/JP2011/053438 priority patent/WO2011102437A1/ja
Priority to US13/519,216 priority patent/US9863943B2/en
Priority to EP11744723.5A priority patent/EP2482071A4/en
Priority to CN2011800049597A priority patent/CN102687013A/zh
Priority to MYPI2012002866 priority patent/MY151190A/en
Publication of JP2011169755A publication Critical patent/JP2011169755A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54386Analytical elements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54386Analytical elements
    • G01N33/54387Immunochromatographic test strips
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6854Immunoglobulins

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

【課題】免疫測定法により加熱加工食品中の豚肉を、非特異的反応を惹起すること無く高性能、かつ高感度に行なうための最適な検体由来成分の調製と、それを用いて得られたポリクローナル抗体を用いる簡便かつ高精度な検出法ならびにそのための検査キットを提供することである。
【解決手段】イムノクロマトグラフィー法により試料中の検出対象物を検出する際に、加熱処理した豚肉中に含まれる23kD(分子量23,000)付近の蛋白質を特異的に認識する抗体として、少なくとも一方または両方にポリクローナル抗体を検出抗体として用いることによって、加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質の検出をする。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工食品、特に加熱処理された加工食品中の豚肉を検出する方法およびその検出キットに関するものである。さらに、本発明は、加工食品、特に加熱処理された加工食品中の動物種由来の検出用抗原を調製する方法ならびにその検出用抗原から得られる抗体に関するものである。
ウシ海綿状脳症(BSE)といった牛感染症のヒトへの感染の危険性が、EU科学運営委員会の意見として報告されて以来、BSE感染牛の肉骨粉の家畜飼料への使用が問題視され、また、ブランド牛肉に対する偽装ブランド肉の問題や他の肉類の牛肉への偽装といった問題にも一般消費者の関心が集まってきている。
一方で、食品中に含まれる食物アレルゲンに対して食物アレルギー患者は、喘息、皮膚炎、胃腸障害、アナフィラキシーショックといったさまざまなアレルギー症状を引き起こし、時には深刻な事態に至るケースもある。食物アレルギー患者は増加傾向にあることもあって、食品への安全性に関する消費者の関心は非常に高まっている。
食物アレルゲン含有物質として代表的な食品としては、穀類(そば、小麦等)、卵類、肉類(牛、豚、鶏など)、魚類(サバ、イワシ等々)、牛乳類、甲殻類(カニなど)、軟体動物類、豆類(落花生、大豆など)、果実類(マンゴーなど)、野菜類(ニンニクなど)などが一般的には良く知られており、これらの食物アレルギー誘発食品中には、グルテン、ゼラチン、カゼイン、オボアルブミン、オボムコイド、リゾチーム、α−ラクトアルブミン、β−ラクトグロブリン等々といった食物アレルギー誘発成分が含まれている。加工食品中には、多数の食品や多数の食物アレルゲンが含まれているが、これらを簡便に検出することは出来ないのが現状である。
さらに加工処理(加熱、加圧、酵素処理、凍結、乾燥、塩蔵など)された食品は、処理により食品中のたんぱく質成分が分子構造的に変性もしくは分子修飾されてしまうため、加工食品中のこれらの成分を簡便に検出するには、加工処理された成分と加工処理されていない生の成分とでは、それぞれに対応した適切な抗原やエピトープを用いることが肝要であり、その模索と研究が進められてきた。
例えば、缶詰食品や家畜用飼料といった試料中に存在する高温、例えば100℃を超える温度条件で加熱処理された牛、豚、鶏に代表される動物性組織由来原料を検出するための検出試薬として、前記動物性組織由来原料を120℃以上の温度で加熱処理された動物性組織由来原料中の血清アルブミンに対する抗体またはその抗原接合性フラグメントが、標識物質により標識された標識抗体と、前記動物性組織由来原料中の血清アルブミンに対する抗体またはその抗原接合性フラグメントが固定された検出領域を備えた担体とを有する検出試薬が開発されている。すなわち、血清アルブミンを加熱して変性したタンパク質を免疫原として免疫した動物から生産される抗体が、加熱変性した血清アルブミンを特異的に認識し、非加熱の血清アルブミンに対しては交差反応性を示さないことを見出し、試料中の加熱処理された動物性組織由来原料の存在を検出する手法(イムノクロマト法含む)を提供している。
(特許文献1、特許文献2参照)
また、未変性および/または変性物質からなる食物アレルゲンの混合物(蛋白質)を動物に免疫して得られるIgE(イムノグロブリンE)抗体、及び当該抗体を用いる食物アレルゲン並びに食物アレルギー誘発性食品の検出方法(イムノクロマト法含む)が公知である。(特許文献3参照)
更に、寄託された特定細胞(加熱した豚肉中の特定タンパクを動物に免疫し得られる細胞)から生産されるモノクローナル抗体をELISA(免疫学的測定の1種)法で用い加熱食品中の豚肉を検出できることが公知である。(特許文献4参照)
しかしながら、この検出法は、特定細胞(加熱した豚肉中の特定タンパクを動物に免疫し得られる細胞)から生産されるモノクローナル抗体を用いているため、正確に検出可能であるが、モノクローナル抗体の調製には高額な費用がかかり、医療分野において多くの患者さんに普及を図る場合には適切でない。
本発明者等は、上記モノクローナル抗体を用いる代わりにポリクローナル抗体を用いて同様の実験をイムノクロマトグラフ法で行なったところ、加熱食品中の豚肉以外の牛肉などに交差反応性が見られ、精度の点で満足な結果が得られなかった。
このように、試料中の検出対象物である加熱食品中の豚肉をポリクローナル抗体を用いてイムノクロマトグラフ法により検出する際、非特異的反応が起こることを観察しており、非特異的反応を十分に抑制できないという課題が依然としてあった。
また、食品中のアレルゲン物質(タンパク質)を免疫学的測定で検出する際に用いる検体希釈液として、Tween20などの界面活性剤や塩化ナトリウムのような無機塩を含有させることが公知である。(特許文献5参照)。
本発明の目的は、免疫測定法により加熱加工食品中の豚肉を、非特異的反応を惹起すること無く高性能、かつ高感度に検出を行なうための最適な検体由来成分の調製と、それを用いて得られたポリクローナル抗体を用いる簡便かつ高精度な検出法ならびにそのための検査キットを提供することである。
本発明は、加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出に係る。本発明に用いられる展開液組成や試験キットに用いられる化学物質(生体物質以外)の組成は、従来イムノクロマト法で多用される試薬である。例えば展開液においては、精製水あるいは緩衝液に非イオン性界面活性剤(Tween20、Triton−100など)と塩化ナトリウム、場合によってはカゼイン(脱脂粉乳)などを加えたものである。
本発明者等は、加熱食品検出系において使用する抗体を調製するための免疫用抗原としては、意外にも豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質が最も適切であることを知見したものである。
このため、本発明の加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出で使用される検出抗体(生体物質)は、加熱食品検出系に特に適したものであり、非加熱食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出系と異なるのみならず、従来公知の加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質の免疫学的検出で使用される検出抗体(生体物質)とも異なっている。その検出抗体を特定したうえで、イムノクロマト法による加熱加工食品中の豚肉の有無を検査(検知)する方法および検査(検知)キットの発明を、本発明者等が初めて完成した。
本発明の加熱食品検出系では、例えば100℃以上で加熱処理した豚肉中に含まれる23kD(分子量23,000)付近の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体を、検出抗体として好適に用いるものである。
本発明は、下記の(a)〜(e)の検出法およびそれに使用する抗体ならびに検出用装置および検出用キットを提供するものである。
(a)本発明の第1の特徴は、豚生肉から抽出される抽出物のイオン交換精製フラクションであって、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のクマシー染色による解析で40kD(分子量40,000)〜60kD(分子量60,000)の範囲に属するフラクションに含まれる50kD(分子量50,000)付近に強い発色を示す分子量の蛋白質を免疫用抗原として動物に免疫して得られるポリクローナル抗体であって、加熱処理した豚肉中に含まれる20kD(分子量20,000)〜26kD(分子量26,000)の範囲に属する23kD(分子量23,000)付近の分子量の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体を、検出抗体とする加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出法にある。
(b)本発明の第2の特徴は、豚生肉から抽出される抽出物のイオン交換精製フラクションであって、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のクマシー染色による解析で40kD(分子量40,000)〜60kD(分子量60,000)の範囲に属するフラクションに含まれる50kD(分子量50,000)付近に強い発色を示す分子量の蛋白質を免疫用抗原として動物に免疫して得られるポリクローナル抗体であって、加熱処理した豚肉中に含まれる20kD(分子量20,000)〜26kD(分子量26,000)の範囲に属する23kD(分子量23,000)付近の分子量の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体にある。
(c)本発明の第3の特徴は、請求項2に記載のポリクローナル抗体を、標識物質により標識した標識抗体を保持させた標識物質保持部と、請求項2に記載のポリクローナル抗体を固定した検出部を備えた加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出用装置にある。
(d)本発明の第4の特徴は、試料添加部、標識物質保持部、クロマトグラフィー媒体、検出部および吸収部から実質的に構成されている前記(c)に記載のイムノクロマトグラフィー検出用装置にある。
(e)本発明の第5の特徴は、試料添加部、標識物質保持部、クロマトグラフィー媒体、検出部および吸収部から実質的に構成されており、且つ請求項2に記載のポリクローナル抗体を、標識物質により標識した標識抗体を保持させた標識物質保持部と、請求項2に記載のポリクローナル抗体を固定した検出部が設けられている加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出用キットにある。
本発明の加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出においては、豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質をウサギ又はヤギ(これに限らず、これ以外の動物、即ち、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、マウス、ラット、モルモット等でも良い。)に免疫して得られるポリクローナル抗体を検出抗体(生体物質)として使用するため、モノクローナル抗体を用いる場合に比して、安価であり、多くの需要者に、例えば、医療分野において多くの患者さんに普及を図る場合には有効である。
また、本発明では、ポリクローナル抗体であっても、豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質を免疫抗原に用いて動物に免疫して得られるポリクローナル抗体を検出抗体(生体物質)として使用しているため、大豆といった植物由来蛋白質のみならず、牛、鶏、羊といった豚以外の動物由来蛋白質に対する交差反応が完無であり、感度の低下がなく、正確かつ容易に加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出の結果の判定が可能である。
本発明の加熱処理された豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出法は、加熱加工食品のみならず、蛋白質の変性を引き起こすような温度条件での加工処理(加熱、加熱加圧、乾燥等)を施した健康食品、医薬品、家畜飼料、ペットフードなどに含有される豚肉由来蛋白質の検出においても、簡便かつ安価に活用することが可能である。そのため、本発明は、豚肉に対してアレルギー反応を引き起こす患者さんや、嗜好上または食文化上、豚肉を食さない一般消費者の方々に対して、その問題の解決に貢献できる。
本発明のイムノクロマトグラフィー検出法は、PCR法やELISA法に比べて、簡便な装置で迅速かつ安価に、加熱加工された食品中の豚肉由来蛋白質の検出が可能であるため、一般消費者のニーズに貢献できるという利点を有する。
本発明のイムノクロマトグラフィー検出用キットの使用概略図
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の加熱食品検出系においては、例えば100℃以上で加熱処理した豚肉中に含まれる23kD(分子量23,000)付近の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体を検出抗体として好適に用いるというものである。
本発明の加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出法においては、豚生肉からの抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質を免疫用抗原として使用し、これを動物(ウサギ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、マウス、ラット、モルモット等々。)に免疫して得られるポリクローナル抗体を検出抗体(生体物質)として使用するというものである。
この「50kD(分子量50,000)付近」という意味は、当業者に於いて特に技術的に問題にするような表示ではないが、特に、定量的に表示すれば、天然物であるという不規則な事情を考慮して、生豚肉から抽出された蛋白質のイオン交換カラム精製フラクションをドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、クマシー染色で蛋白質を染色して解析(SDS−PAGE解析)したところ、豚生肉に特徴的でかつメジャーな蛋白質として一応経験上可能な表示範囲として、専ら40kD(分子量40,000)〜60kD(分子量60,000)の程度の範囲に属する50kD(分子量50,000)を主として含む分子量、即ち、「50kD(分子量50,000)付近」の蛋白質が、フラクション1〜フラクション5に集中して大部分を占める範囲として存在し、この蛋白質は、一量体としてだけでなく、それ以外に二量体、三量体などの多量体になっているものを含むことが有り得ることも一応想定できるが、いずれにせよ、この分子量解析に於いて、「50kD付近」の分子量の蛋白質が、豚肉に特徴的でかつ免疫用抗原として適切なメジャーな蛋白質であることを知見した。
本発明においては、生豚肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質が、免疫用抗原として好適に用いられる。その免疫用抗原は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動などの分析方法で50kD付近を示すタンパク質画分のみからであっても良いし、あるいは、50kD付近を示すタンパク質画分を主体として含むタンパク質群であっても良い。
また、本発明では、豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質を免疫抗原に用いて動物に免疫して得られるポリクローナル抗体を検出抗体(生体物質)として使用しているため、大豆といった植物由来蛋白質のみならず、牛、鶏、羊といった豚以外の動物由来蛋白質に対する交差反応が完無であり、感度の低下がなく、正確に、かつ容易に加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマト検出の結果の判定において優れた性能を発現する。
さらに、本発明は、加工豚肉を比較的容易に、しかも正確に認識する手法を検討した結果、加工豚肉に含まれる蛋白質に注目して、その認識できる蛋白質の特性と認識する抗体の関係を追及した。その結果、加工豚肉に含まれる蛋白質として、Western Blot解析(以下、「WB解析」と略す。)によりその分子量を確認したところ、一応経験上可能な表示範囲として、23kD(分子量23,000)付近の加工豚肉に含まれる蛋白質を特異的に認識するものであることを知見したものである。
加工肉類を構成するタンパク質の分子量としては、全ての肉類が天然の蛋白質であるという性格からすれば、低分子量のものから超高分子量のものが混在していることは容易に予測されることである。豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質を免疫抗原に用いて動物に免疫して得られるポリクローナル抗体を使用して、各種の加工肉類から抽出した蛋白質を電気泳動後、WB解析により、0kD(分子量0)〜250kD(分子量250,000)程度の範囲に含まれる各種分子量について解析したところ、一応経験上可能な表示範囲として、専ら20kD(分子量20,000)〜26kD(分子量26,000)の程度の範囲に属する23kD(分子量23,000)を主として含む分子量、即ち、「23kD(分子量23,000)付近」のブタ蛋白質を強く認識するものであり、豚蛋白質以外の牛、羊、鶏の蛋白質は認識しないものであった。豚トロポニンIを認識するモノクローナル抗体を使用して、同様に各種の加工肉類から抽出した蛋白質を電気泳動後、WB解析したところ、本願発明と同様な結果が得られた。
本発明において23kD付近のブタ蛋白質という認識をしたとしても、この23kD付近とは、加工豚肉を検出対象とする蛋白質の分子量としては、慣用の測定法に従って蛋白質の分子量を特定したものであって、23kDという特定値は、検出の為の蛋白質の取り扱い上において何等格別支障となることなく非常に有効に機能する特定値である。そして、23kD付近の蛋白質と特定しただけで、加工豚肉の検出上においては技術的に当業者が十分に有効に測定および認識できる分子量に従った表示法である。強いて、その「23kD付近」という意味を定量的に表示すれば、加工肉という天然物であるという分子量、構造などにおいて不規則な事情を考慮して、一応数値上可能な表示範囲として20kD〜26kDの程度の範囲に属する分子量の蛋白質が集中して大部分を占める範囲であると表現すれば、より明確な定量的な表示であるということもできる。いずれにせよ、その範囲は、WB解析により、23kD付近の分子量の蛋白質と特定するだけで本発明の検出法を正確に実施することができる。なお、加工豚肉の23kD付近の蛋白質を本発明者等が作製したポリクロ−ナル抗体が特異的に認識するということを発見して、その原理に従って、容易に、迅速かつ安価に検出する手法を達成したということは、本発明者等の知見に基づくものである。
本発明に用いる展開液組成や試験キットに用いられる化学物質(生体物質以外)の組成は、従来イムノクロマト法で多用される試薬である。このようなイムノクロマトグラフィー用試薬には、緩衝剤、非イオン性界面活性剤、場合によってはキレート剤といった各種の化学物質が種々の機能/役割の下に用いることができる。
本発明の抽出展開液などのイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用される緩衝剤としては、試料の添加や試料の蒸発や希釈による濃度の変化、外部からの多少の異物の混入によっても致命的な影響を生じない作用(緩衝作用)を持つものであれば特に制限はない。
本発明において、緩衝剤としては、酢酸緩衝液(酢酸+酢酸ナトリウム)、リン酸緩衝液(リン酸+リン酸ナトリウム)、クエン酸緩衝液(クエン酸+クエン酸ナトリウム)、ホウ酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液(トリス(ヒドロキシルメチル)アミノメタン+塩酸)、TE緩衝液(トリス+エチレンジアミン四酢酸)、TAE緩衝液(トリス+酢酸+エチレンジアミン四酢酸)、TBE緩衝液(トリス+ホウ酸+エチレンジアミン四酢酸)又はHEPES緩衝液(2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルフォン酸)等が挙げられる。好ましくは、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリス塩酸緩衝液HEPES緩衝液である。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用される緩衝剤の濃度としては、0.01〜250mMの範囲であり、10〜200mMの範囲が好ましく、30〜180mMの範囲がより好ましい。濃度が0.01mMより低くなると緩衝作用が不十分になる。250mM以上では、必要以上の濃度となり経済的でなく無駄となる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用できる非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(商品名「Tween」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−オクチルフェニルエーテル(商品名「Triton」シリーズ)、ポリオキシエチレンp−t−ノニルフェニルエーテル(商品名「TritonN」シリーズ)、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド、アルキルモノグリセリルエーテル等を挙げることができる。非イオン性界面活性剤は、単独でも2種以上を混合しても用いることが出来る。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に使用する非イオン性界面活性剤の含有量としては、0.01〜10重量%の範囲であり、好ましくは0.05〜5重量%の範囲でイムノクロマトグラフィー用試薬組成物に含有させることができる。0.05重量%未満では、非特異的反応を抑制できず正確な判定が行なえない。10重量%以上では、必要以上の濃度となり、非特異的反応の抑制には好ましい影響を与えることがないばかりか、経済的でなく無駄となる。
その他の非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤などを配合して使用することも可能である。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に必要に応じて使用されるキレート剤としては、複数の配位座を持つ配位子となり得る作用をもつであれば特に制限はない。
本発明において、キレート剤としては、エチレンジアミン、ジピリジン、エチレンジアミン四酢酸(以下、「EDTA」という)、EDTA・2Na、EDTA・3Na、EDTA・4Na、EDTA誘導体(例えば、EDTA・2NH4、EDTA・3K、EDTA・特殊アミン塩等)、EDTA金属塩(例えば、EDTA・Ca・2Na等)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)系、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)系、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3PDTA)系、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)系、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)系、ニトリロ三酢酸(NTA)系、グルコン酸系、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)系、L−アスパラギン酸−N、N−二酢酸(ASDA)系、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)系、ヒドロキシエタンホスホン酸(HEDP)系、3−ヒドロキシ−2,2’−イミノジコハク酸4ナトリウム、フェナントロリン、ポルフィリン、クラウンエーテル等が挙げられる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物中に必要に応じて使用されるキレート剤の濃度としては、0.01〜10mMの範囲であり、0.1〜5mMの範囲が好ましく、0.5〜2mMの範囲がより好ましい。0.01mM未満では、非特異的反応を抑制できず正確な判定が行なえない。10mM以上では、必要以上の濃度となり経済的でなく無駄となる。
また、本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物には、生物学的親和性に基づく副反応を抑制したり、非特異的反応を抑制することが公知の添加剤、例えば、抗原抗体反応の促進あるいは非特異的反応を抑制するための蛋白質(例えば、牛血清アルブミン、カゼイン、ゼラチン等)、高分子化合物(例えば、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストラン等)、イオン性界面活性剤又はポリアニオン(例えば、デキストラン硫酸、ヘパリン、ポリスチレンスルホン酸、コンドロイチン硫酸等)防腐剤あるいは抗菌剤等々の1種もしくは2種以上を添加して使用することも可能かつ有効であって、何ら妨げるものではない。また、これらの抗原抗体反応の促進あるいは非特異的反応を抑制するための蛋白質、高分子化合物、イオン性界面活性剤又はポリアニオン、防腐剤あるいは抗菌剤等々の1種もしくは2種以上を、固定相を構成するクロマトグラフィー媒体上の、移動相の移動経路上に保持させておくことも可能かつ有効であって、何ら妨げるものではない。
本発明に使用するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物の使用態様としては、イムノクロマトグラフィー装置におけるサンプルパッド(試料添加部分)中へ塗布又は含浸させた後、乾燥させる方法により、サンプルパッド中へ保持させる態様とすることができる。本発明のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物をイムノクロマトグラフィー媒体上に保持させる他の態様としては、試料添加部位の端部と吸収部位との間の任意の場所に、添加剤保持部を設けて、そこに保持させる態様とすることができる。例えば、試料添加部分の近辺、標識物質保持部位やその近辺とすることもできる。なかでも試料添加部分および/または標識物質保持部のみに保持させる態様が好ましい。
本発明に使用するイムノクロマトグラフィー用試薬組成物の使用方法としては、上記の使用方法に限定されるものではなく、抽出展開液として用いることもできるし、試料の希釈液としても使用することができる。例えば、本発明の抽出展開液においては、精製水あるいは緩衝液に非イオン性界面活性剤(Tween20、Triton−100など)と塩化ナトリウム、場合によってはカゼイン(脱脂粉乳)などを加えたものを使用している。
抽出展開液としては、通常、溶媒として水を用い、これに緩衝液、および非イオン界面活性剤、さらに蛋白質や高分子化合物、必要に応じて更にキレート剤など、を加える。加える順序は特に特定されず、同時に加えても差支えない。抽出展開液として用いる場合には、検出する試料が固体状であるか、ペースト状であるかといった状態に応じて、適宜抽出展開液の使用態様を最適にするようにできる。検出する試料と展開液を予め混合したものを、サンプルパッド(試料添加部)上に供給・滴下して展開させることもできるし、先に試料をサンプルパッド(試料添加部)上に供給・滴下して後、展開液をサンプルパッド(試料添加部)上に供給・滴下して展開させてもよい。試料希釈液として使用する場合には、試料を希釈した希釈液は、そのまま展開液としてサンプルパッド(試料添加部)上に供給・滴下することにより使用できる。
本発明の検出対象物を含む試料(検体)としては、例えば、主として加熱加工や殺菌処理といった蛋白質が変性を受けるような温度で処理された食品、健康食品等が、代表的なものとして挙げられるが、これに限らず、家畜飼料や医薬品といったものでも試料(検体)として適用できる。
本発明においては、生豚肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質が、免疫用抗原として好適に用いられる。その免疫用抗原は、ポリアクリルアミドゲル電気泳動などの分析方法で50kD付近を示すタンパク質画分のみからであっても良いし、あるいは、50kD付近を示すタンパク質画分を主体として含むタンパク質群であっても良い。
本発明の免疫用抗原の調製方法は、以下のとおりである。
[試薬] (肉1kgあたりの使用量)
・塩化ナトリウム ・・・ 0.14M 水溶液 2L
・酢酸ナトリウム ・・・ 1M 水溶液 200mL
0.1M 水溶液 500mL
・硫酸アンモニウム ・・・ 2872g
・1N 塩酸 ・・・ 適量(目安:250mL)
・ポリエチレングリコール 20000 ・・・ 30% 水溶液 1L
・酢酸ナトリウム緩衝液(pH=3.7) ・・ 0.1M 溶液 3.2L
[機材等]
・ハサミ、ピンセット(肉処理用)
・ビーカー
・フードプロセッサ
・超音波ホモジナイザー
・遠心機&遠沈管(コクサン製遠心機)
・吸引ろ過器具(吸引びん、ブフナーロート)
・マグネチックスターラー
・pHメーター
・透析膜(使用前に煮沸して、グリセロール、硫黄を除去したもの)
・AKTA(タンパク質精製装置)
[操作手順]
I.(抗原以外のタンパク除去)
(1)脂肪を取り除いた赤身肉(豚ヒレ肉)500gを、フードプロセッサを使用してミンチにし、0.14M塩化ナトリウム水溶液を1L加える。超音波ホモジナイザーで分散させ、スラリーを作製する。1時間室温でインキュベート後、遠心(10000g,4℃,20min)、上澄をキムワイプでろかする。Whatman No.42 ろ紙で吸引ろ過して、ろ液をIEWで1900mLに希釈して、1M酢酸ナトリウム水溶液を100mL加える。氷上で撹拌しながら、硫酸アンモニウム722gを加えて、氷上(4℃)で2時間撹拌する。4℃で一晩インキュベートする。
(2)沈殿物をよく撹拌し、遠心(10000g,4℃,20min)して上清を分取(ペレットを捨てる)後、1Nの塩酸を加えてpH4.9に調整する。4℃で一晩インキュベートする。
(3)沈殿物をよく撹拌し、遠心(10000g,4℃,20min)して上清を分取(ペレットを捨てる)後、1Nの塩酸を加えてpH3.7に調整する。4℃で一晩インキュベートする。
(4)遠心(10000g,4℃,20min)して上清を分取(ペレットを捨てる)後、氷上で撹拌しながら、硫酸アンモニウム714gをゆっくり加えて、4℃で2時間撹拌する。4℃で一晩インキュベートする。
(5)遠心(19000g,4℃,20min)して上清を捨て、120mLの滅菌精製水でペレットを懸濁させる。4℃で一晩インキュベートする。
(6)遠心(19000g,4℃,20min)して上清を透析膜中に分取し、2〜3Lの滅菌精製水で透析する。さらに2〜3Lの滅菌精製水で透析する。
(7)PEG20000の30%水溶液1〜2Lで透析し、40mLに濃縮する。0.01Mの酢酸バッファー(pH3.7)2000mLで透析。さらに0.01Mの酢酸バッファー(pH3.7)2000mLで透析する。
II.(抗原の精製)
上記(1)〜(7)の手順により得られた抗原の精製を以下の手順により行なう。
(8)上記(7)で得られたものを遠心(10000g,4℃,20min)し、上澄を陽イオン交換カラムに通して精製する。最初に行なうカラム平衡化、カラム洗浄には、0.01M 酢酸バッッファー(pH3.7)を使用し、サンプル溶出とその直後のカラム洗浄には、0.8M 酢酸ナトリウム水溶液(pH3.7)を使用した。陽イオン交換精製分画としてf1〜F10が得られた。
(9)主要なピーク部分のフラクション(UVスペクトルからタンパク濃度が最も高いフラクション)を集める。これを適当な量のPBS(0.01Mリン酸塩バッファー化食塩水)で透析後、PEG20000の30%水溶液1000mLで透析して2mgプロテイン/mLに濃縮する。
(10)f1〜f5までのフラクションを集めてタンパク定量(プロテインアッセイ)を行なった。このような操作により生豚肉から免疫用抗原を調製した。
イオン交換精製分画f1〜f10を、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)(150V、45〜55min)後、クマシー染色で蛋白を染色した。f1〜f5までのフラクションは、50kD(分子量50,000)付近に強くバンドが見られた。
イオン交換精製分画f1〜f10を、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)(150V、45〜55min)後、田中貴金属工業(株)作製のポリクローナル抗体を使用して反応させるWestern Blot(15V、60min)解析を行なった。f1〜f5までのフラクションは、50kD付近に強くバンドが見られた。
[ポリクローナル抗体の調製]
生豚肉から上記のようにして調製した免疫用抗原を用いて、常法に従ってウサギに免疫して、抗血清を得る。抗血清からのポリクローナル抗体の精製は、50%飽和硫酸アンモニウムで塩析後、DEAEカラム(陰イオン交換カラム)を用いて精製回収する手法により得る。
このようにして得た田中貴金属工業(株)作製のポリクローナル抗体を使用して、100℃加熱処理をした市販の4種の肉(豚、牛、羊、鶏)をWestern Blot解析すると、23kD(分子量23,000)付近の豚肉由来タンパクを強く認識するバンドが検出された。豚以外の多種の肉に比べて、豚特異性が高い抗体であることが解った。また、このポリクローナル抗体は、豚生肉中に含まれる50kD付近のタンパク質を認識することがWestern Blot解析により確認され、その豚生肉中に含まれる50kD付近のタンパク質が本発明の免疫原として好適であることが解った。
本発明におけるイムノクロマトグラフィー装置もしくは検出キットの構成について以下に説明する。
試料添加部は、試料が迅速に吸収されるが、保持力は弱く、速やかに反応部へと試料が移動していくような性質の多孔質シートで構成されている。多孔質シートとしては、セルロース濾紙、ガラス濾紙、ポリウレタン、ポリアセテート、酢酸セルロース、ナイロン、綿布等が挙げられる。本発明の多孔質シートとしては、ガラス濾紙が好ましく用いられる。本発明においては、非特異的反応を抑制するために、サンプルパッド(試料添加部)中に、緩衝液、非イオン界面活性剤、および蛋白質などの添加剤、必要に応じてキレート剤、を含むイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を予め含浸させて後、乾燥させる等の手段により保持させる態様とすることができる。
標識物質保持部には、標識成分によって試薬成分を標識した標識試薬を保持させてなる。標識成分としては、金コロイド粒子、銀コロイド粒子等の金属コロイド粒子、各種のモノマーを(共)重合させて合成した合成高分子を染色して得られる着色ラテックス粒子、酵素、蛍光化合物、その他を用いることができる。それらのうち、発色が強く製造が容易であり、標識が簡単に行える金コロイド粒子が好適に用いられる。金コロイド粒子の大きさとしては、1nm〜500nm、好ましくは10nm〜250nm、より好ましくは30〜100nmの粒径のものを用いることができる。試薬成分としては、分析物を認識する能力を有する粒子又は分子であり、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体若しくはそのフラグメントである(第二試薬)。
クロマトグラフィー媒体は、膜担体上に検出部(もしくは「反応部」ともいう)を作成したものである。膜担体としては、毛細管現象により試料検体を吸収し移動させることができるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ナイロン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ガラス繊維、ポリオレフィン、セルロース、これらの混合繊維からなる人工ポリマーからなる群から選択される。検出部には、ポリクローナル抗体若しくはそのフラグメント(第一試薬)が、ニトロセルロースのシート上に担持固定されている。
吸収部は、過剰の試料を迅速に吸収する能力を有する材料、ガラス濾紙等が用いられる。
バッキングシートは、基材である。片面に粘着剤を塗布したり、粘着テープを貼り付けることにより、片面が粘着性を有し、該粘着面上に試料添加部、標識物質保持部、クロマトグラフィー媒体(検出部が設けられている)、および吸収部の一部または全部が密着して設けられている。バッキングシートは、粘着剤によって試料液に対して不透過性、非透湿性となるようなものであれば、基材としては、特に限定されない。
検出部(もしくは「反応部」ともいう)に用いる試薬成分(第一試薬)および標識物質保持部に用いる試薬成分(第二試薬)は、その一方又は両方がポリクローナル抗体であるが、特異性を保った上で製造コストや抗体の安定供給を考慮する場合は両方がポリクローナル抗体とすることが可能である。
モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体若しくはそのフラグメントは、公知の方法により調製することができる。抗体産生動物種としては、通常、ウサギ、ヤギ、マウス、ラット等々である。
モノクローナル抗体は、常法に従って、抗原(豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質)で免疫したマウスの脾臓細胞と骨髄腫細胞をハイブリッドさせ、目的とする抗体を産生するハイブリドーマを選択し、このハイブリドーマから産生されてくるモノクローナル抗体を収得する。例えば、ケーラーとミルスタインの技法(Nature 256(1975)495−497)を参照。
ポリクローナル抗体は、常套手法により、抗原(豚生肉から抽出された抽出物である豚生肉中に含まれる50kD(分子量50,000)付近の蛋白質)を産生動物(例えば、ウサギ、ヤギ、マウス、ラット、ウマ、ブタ、鶏等)に免疫して得た抗血清中から目的とする抗体を分離することにより収得する。例えば、ベルガーらの文献(J.ASSOC.OFF.ANAL.CHEM.VOL.71,NO.2,1988)を参照。
判定の原理を概説すると、
1.試料(例えば、肉類を含む加熱加工食品の抽出展開液)を、サンプルパッド上に、所定量(通常、0.1〜2ml)滴下する。試料が滴下されると、サンプルパッド中を、試料が移動を始める。サンプルパッド中に特定のイムノクロマトグラフィー用試薬組成物が含浸されたりしている場合には、イムノクロマトグラフィー用試薬組成物は試料の水分に溶解し、試料と共に移動を始める。
2.試料(例えば、肉類を含む加熱加工食品の抽出展開液)又はイムノクロマトグラフィー用試薬組成物を溶解した試料は、まず標識物質保持部へと移動する。ここを試料が通過する際、標識物質保持部に保持されていた標識試薬(第二試薬)が試料の水分に溶解し、試料と共に移動する。
3.ついで、試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフィー媒体上の検出部を通過する。ここでは、抗原・抗体の特異的結合反応により、試料中に豚肉が含まれている場合には、検出部に保持、即ち、担持固定されている抗体と標識試薬とによってサンドイッチ状に挟まれるように特異的に反応結合して、検出部が着色する。試料中に豚肉が含まれていない場合には、試料の水分に溶解した標識試薬は、クロマトグラフィー媒体上の検出部を通過しても特異的結合反応が起こらないので、検出部が着色しない。
4.最後に、試料の水分は、吸収部へと移動する。
このように、試料中の豚肉の有無を正確に判定することができる。
以下に、本発明で使用するイムノクロマトグラフィー装置を詳細に説明するが、あくまでも一例として示すものであって、本発明はこれに限定されるものではない。
1.クロマトグラフ媒体上への反応部位の作製
25×2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて2%のStabiliGuard(SurModics社)および5%のイソプロピルアルコール、炭酸緩衝液(pH9.0)で0.65mg/mLの濃度になるように希釈した抗Porkポリクローナル抗体を塗布し、40〜50℃で60分間乾燥させた後、室温で一晩乾燥させ、クロマトグラフ媒体上の反応部位を作製した。
2.標識物質溶液の作製
金コロイド懸濁液(田中貴金属工業(株)製:平均粒子径60nm)0.5mLにHEPES緩衝液(pH8.5)で0.02mg/mLの濃度になるように希釈した抗Porkポリクローナル抗体を0.1mL加え、室温で10分間静置した。次いで、CE510(JSR Corporation)を0.1mL加え、リン酸カリウム溶液(pH7.5)に溶解した1%ポリエチレングリコールを0.05mL加えて十分撹拌した後、室温で10分間静置した。8000×gで15分間遠心分離を行った。上清を除去した後、1重量%の牛血清アルブミンを含む緩衝液(pH7.4)0.1mLを加え、標識物質溶液とした。
3.クロマトグラフ媒体の作製
上記作製した標識物質溶液をグラスファイバー製パッドに均一になるように添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、検出試薬保持部材とした。次いで、バッキングシートから成る基材に、上記調製した反応部位が作製されたクロマトグラフ媒体、検出試薬保持部材、試料を添加する部分に用いるサンプルパッド、及び展開した試料や不溶性担体を吸収するための吸収パッドを貼り合わせた。最後にラミネートシールを貼り付けて裁断機で幅が5mmとなるように裁断し、クロマトグラフ媒体とした。
4.抽出展開液の調製
HEPES緩衝液(pH8.0)にskim milkを0.2%、Tween20を0.15%、塩化ナトリウムを0.05Mとなるように加えさらに防腐剤としてアジ化ナトリウムを0.1%となるように加えて混和した。
5.試料の作製
上記した抽出展開液0.5mLに対して、加工豚肉あるいは豚以外の動物種由来の加工肉0.1〜0.2gを加えて手で30秒間振とうする。
6.測定
上記作製したクロマトグラフ媒体を用いて、以下の方法で試料中の豚肉の存在の有無を測定した。上記作製した豚肉が含まれる試料を陽性検体、また上記作製した豚以外の動物種由来の肉が含まれる試料を陰性検体とし、クロマトグラフ媒体の先端を各試料溶液に浸した。金コロイドがグラスファイバー製パッドから流出するのを確認した後、浸していたクロマト媒体を溶液から取り出して水平な台の上に置き、10〜15分後に目視判定する。
上記のように作製したクロマトグラフ装置(検査キット)を用いて、試験食品中の豚肉の有無の検査法を図1に示す。検査は、以下の手順1〜5により行なう。
1.試験食品0.1〜0.2g程度を上記した抽出展開液0.5mL入りチューブに添加する。
2.チューブの蓋をしっかり閉め、手でチューブを約30秒程度振とうする。
3.蓋を開け、検査キットの試料添加部先端を溶液中に浸し、赤色溶液が検査キット上に
展開されることを確認する。
4.赤色溶液の上昇を確認後、検査キットを取り出し、水平な場所に置く。
5.10〜15分後にラインの有無を確認する。
以下に、本発明の試験例を説明するが、これらの試験例に限定されるものではない。
試料滴下後10分で目視判定を行い、判定部位におけるテストラインの赤い線を確認できるものを「+」、強く(濃い色で)よりはっきりと確認できるものを「++」、極めて強く確認されるものを「+++」、赤い線を確認できないものを「−」、弱く(薄い色で)確認されるものを(±)とした。
[試験例1]
試験加工食品として牛肉中に含まれている豚肉の割合(豚肉/牛肉)が、0重量%、0.1重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%の各場合について、評価した結果を表1に示す。
製造Lot No.1〜3においては、豚生肉から得られた抽出物(タンパク質)を、ウサギに免疫して得られるポリクローナル抗体を検出試薬として用いて評価を行なったものである。
その結果は、非特異反応(偽陽性)を伴わず、牛肉中に含まれる0.1重量%以上の豚肉を検出できた。この試験例において、製造ロット間差及び繰り返し試験にばらつきは生じなかった。
比較例は、豚生肉を過熱処理して得られた抽出物(タンパク質)を、ウサギに免疫して得られるポリクローナル抗体を検出試薬として用いて、試験例と同様な検出を行なったものである。
その結果は、非特異反応(偽陽性)が生じた。牛肉も検出してしまい、豚肉特異性が低いものであった。
[試験例2]
試験加工食品として鶏肉中に含まれている豚肉の割合(豚肉/鶏肉)が、0重量%、0.25重量%、0.5重量%、1重量%、5重量%の各場合について、評価した結果を表2に示す。
製造Lot No.1〜3においては、豚生肉から得られた抽出物(タンパク質)を、ウサギに免疫して得られるポリクローナル抗体を検出試薬として用いて評価を行なったものである。
その結果は、非特異反応(偽陽性)を伴わず、鶏肉中に含まれる0.25重量%以上の豚肉を検出できた。この試験例において、製造ロット間差及び繰り返し試験にばらつきは生じなかった。
[試験例3]
本発明の検出キットを用いて、豚肉、牛肉、鶏肉、ラム肉、大豆の各加熱単一食品(100%)からの抽出液を検出試料としたものについて、その評価を測定した。結果を表3に示す。
その結果は、牛肉、鶏肉、ラム肉、大豆から抽出されるタンパク質は検出されず、豚肉由来タンパク質のみが検出された。この結果から、豚肉の特異性が明らかとなった。この試験例においても、製造ロット間差及び繰り返し試験にばらつきは生じなかった。
[試験例4]
<本発明の検出キット(イムノクロマト法)とPCR法の比較>
本発明の検出キットを用いて、市販されている加熱食品類からの抽出液を検出試料としたものについて、該加熱食品類中に含まれている材料表示(豚肉、牛肉または鶏肉)に対する判定評価を行なった。また、本発明の検出キットに代えて遺伝子学的手法として知られているPCR法でも同様に該加熱食品類からの抽出液を検出試料として用いて判定評価を行なった。その結果を表4に示す。
その結果は、イムノクロマト法による本発明の検出キットの結果とPCR法による検出結果は略同じ結果が得られた。どちらの方法においても、ラベルに豚と表示された食品を検出した。牛肉、鶏肉から抽出されるタンパク質は検出されず、豚肉由来タンパク質のみが検出された。この結果から、豚肉の特異性が明らかとなった。この結果からみて、イムノクロマト法による本発明の検出キットの結果は、特異性が高く高性能とされるPCR法に劣らない精度で、加熱食品類中に含まれている豚肉を特異的に検出できるものである。
本発明の検出キットは、イムノクロマトグラフィー法に基づくものであるため、本発明の抗原、抗体を不溶性担体に固定して使用すれば、免疫学的測定法を適用する分野において広く使用できる。簡便かつ迅速に、特異的に過熱加工食品中の豚肉の有無を検出できるので、豚肉に対してアレルギー反応を引き起こす患者さんや、嗜好上または食文化上、豚肉を食さない一般消費者の方々に対して、それらの問題の解決に貢献できる。
本発明のイムノクロマトグラフィー検出法は、PCR法やELISA法に比べて、簡便、迅速かつ安価に実施できるため、産業上の利用可能性が大である。
1 試験食品
2 抽出展開液
3 チューブ
4 蓋
5 検出チップ
特開2006−317226 特開2005−164583 特開2003−155297 米国特許第6288215 特開2009−085911

Claims (5)

  1. 豚生肉から抽出される抽出物のイオン交換精製フラクションであって、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のクマシー染色による解析で40kD(分子量40,000)〜60kD(分子量60,000)の範囲に属するフラクションに含まれる50kD(分子量50,000)付近に強い発色を示す分子量の蛋白質を免疫用抗原として動物に免疫して得られるポリクローナル抗体であって、加熱処理した豚肉中に含まれる20kD(分子量20,000)〜26kD(分子量26,000)の範囲に属する23kD(分子量23,000)付近の分子量の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体を、検出抗体とする加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出法。
  2. 豚生肉から抽出される抽出物のイオン交換精製フラクションであって、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のクマシー染色による解析で40kD(分子量40,000)〜60kD(分子量60,000)の範囲に属するフラクションに含まれる50kD(分子量50,000)付近に強い発色を示す分子量の蛋白質を免疫用抗原として動物に免疫して得られるポリクローナル抗体であって、加熱処理した豚肉中に含まれる20kD(分子量20,000)〜26kD(分子量26,000)の範囲に属する23kD(分子量23,000)付近の分子量の蛋白質を特異的に認識するポリクローナル抗体。
  3. 請求項2に記載のポリクローナル抗体を、標識物質により標識した標識抗体を保持させた標識物質保持部と、請求項2に記載のポリクローナル抗体を固定した検出部を備えた加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出用装置。
  4. 試料添加部、標識物質保持部、クロマトグラフィー媒体、検出部および吸収部から実質的に構成されている請求項3に記載のイムノクロマトグラフィー検出用装置。
  5. 試料添加部、標識物質保持部、クロマトグラフィー媒体、検出部および吸収部から実質的に構成されており、且つ請求項2に記載のポリクローナル抗体を、標識物質により標識した標識抗体を保持させた標識物質保持部と、請求項2に記載のポリクローナル抗体を固定した検出部が設けられている加熱加工食品中の豚肉由来蛋白質のイムノクロマトグラフィー検出用キット。

JP2010034120A 2010-02-18 2010-02-18 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット Expired - Fee Related JP4624477B1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010034120A JP4624477B1 (ja) 2010-02-18 2010-02-18 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット
PCT/JP2011/053438 WO2011102437A1 (ja) 2010-02-18 2011-02-18 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット
US13/519,216 US9863943B2 (en) 2010-02-18 2011-02-18 Method of detecting pork in processed food and detection kit therefor
EP11744723.5A EP2482071A4 (en) 2010-02-18 2011-02-18 METHOD FOR DETECTING PIGMEAT IN PROCESSED FOODS AND DETECTION KIT THEREFOR
CN2011800049597A CN102687013A (zh) 2010-02-18 2011-02-18 加工食品中的猪肉的检测法及其检测试剂盒
MYPI2012002866 MY151190A (en) 2010-02-18 2011-02-18 Method of detecting pork in processed food and detection kit therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010034120A JP4624477B1 (ja) 2010-02-18 2010-02-18 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4624477B1 true JP4624477B1 (ja) 2011-02-02
JP2011169755A JP2011169755A (ja) 2011-09-01

Family

ID=43638498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010034120A Expired - Fee Related JP4624477B1 (ja) 2010-02-18 2010-02-18 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9863943B2 (ja)
EP (1) EP2482071A4 (ja)
JP (1) JP4624477B1 (ja)
CN (1) CN102687013A (ja)
MY (1) MY151190A (ja)
WO (1) WO2011102437A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105301258A (zh) * 2015-09-23 2016-02-03 集美大学 一种热加工食品中蛋清含量的检测方法
KR101895201B1 (ko) * 2016-12-02 2018-09-05 경상대학교산학협력단 식품 내 돈지 분석용 마커 및 이의 용도
CN110297085A (zh) * 2019-06-13 2019-10-01 武汉博士德生物工程有限公司 一种用于增强免疫印迹检测信号的抗体稀释液

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9317199D0 (en) * 1993-08-18 1993-10-06 Mini Agriculture & Fisheries Detection of ruminant proteins
US6288215B1 (en) * 1996-08-30 2001-09-11 Auburn University Monoclonal antibodies specific to cooked meats
WO2002065126A2 (en) * 2001-02-15 2002-08-22 Auburn University Use of troponin i as a species marker protein for meat speciation in both raw and heat-processed products
JP4958369B2 (ja) 2001-09-05 2012-06-20 日本ハム株式会社 食物アレルゲン、食物アレルゲンの検出方法及び食物アレルギー誘発性食品の検出方法
CN1592754A (zh) * 2001-09-05 2005-03-09 日本肉类批发商株式会社 食物致敏原,检测食物过敏原的方法和检测诱导食物过敏原的食物的方法
US7393697B2 (en) * 2003-06-06 2008-07-01 Advantage Diagnostics Corporation Diagnostic test for analytes in a sample
JP4280225B2 (ja) 2003-11-12 2009-06-17 森永製菓株式会社 被加熱処理動物性組織由来原料検出試薬
JP4313778B2 (ja) 2005-05-11 2009-08-12 森永製菓株式会社 加熱処理された動物性組織由来原料の検出試薬および検出方法
CN101173316A (zh) * 2007-09-30 2008-05-07 中国农业大学 鸡肉、牛肉、猪肉和马肉多重pcr快速检测试剂盒及其应用
JP2009085911A (ja) 2007-10-03 2009-04-23 Nissui Pharm Co Ltd 検体希釈液
CN101609095A (zh) * 2009-07-29 2009-12-23 中国检验检疫科学研究院 一种新的快速定量检测单增李斯特菌的胶体金免疫层析方法以及胶体金免疫检测试纸条
EP2480561B1 (en) * 2009-09-23 2016-07-13 E. R. Squibb & Sons, L.L.C. Cation exchange chromatography

Also Published As

Publication number Publication date
MY151190A (en) 2014-04-30
CN102687013A (zh) 2012-09-19
JP2011169755A (ja) 2011-09-01
EP2482071A4 (en) 2013-06-19
WO2011102437A1 (ja) 2011-08-25
US20120329073A1 (en) 2012-12-27
EP2482071A1 (en) 2012-08-01
US9863943B2 (en) 2018-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4895062B1 (ja) 食品中の動物肉由来タンパク質の免疫クロマト検出方法
KR101331817B1 (ko) 면역크로마토그래피법에 의한 알레르겐 검출방법
EP2541247B1 (en) Method for detecting raw pork and detection kit therefor
US20060205025A1 (en) Rapid prion-detection assay
JP6280567B2 (ja) 乳汁中の大腸菌群を検出する方法
JP4690928B2 (ja) イムノクロマト法によるアレルゲンの検出方法
JP6429781B2 (ja) インフルエンザウイルスの免疫測定における検体処理方法及び免疫測定法
JP4624477B1 (ja) 加工食品中の豚肉検出法およびその検出キット
JP6510307B2 (ja) イムノクロマト法によるアレルゲンの検出方法
AU2004202871A1 (en) Immunoassays
JP2008275511A (ja) インフルエンザウイルス抗原の免疫測定法及びそれに用いられる物
WO2023190098A1 (ja) 落花生アレルゲンの検査用キットおよび検査方法
JP2016194443A (ja) ブタ血清アルブミンの検出方法、検出キット及び抗ブタ血清アルブミン抗体
Nazir et al. Potential of Enzyme-Linked Immunosorbent Assay (ELISA) for Food Authentication
WO2003041733A9 (en) Prion-detection business methods
CN116794304A (zh) 一种联合检测asfv抗体和核酸的量子点微球荧光免疫层析试纸及其应用
JP2017111095A (ja) 歯周病原菌に対するIgG抗体の検出方法
WO2013027023A2 (en) Assay
JP2008298664A (ja) 食品検査方法及び食品検査キット

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4624477

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131112

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees