JP4621577B2 - 静電アクチュエータ及びその駆動方法 - Google Patents

静電アクチュエータ及びその駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、可動子を静電吸引力(クーロン力)を利用して移動させる静電アクチュエータに係わり、特に駆動電圧を供給する電気系統数を低減し、簡単な構成で駆動できるようにした静電アクチュエータ及びその駆動方法に関する。
従来の静電アクチュエータとして、固定子側の電極と可動子(移動子)側の電極とを等ピッチで配列した構成が存在する(例えば、特許文献1参照)。
一方、固定子と可動子の少なくとも一方の電極の間隔を不等ピッチとする静電アクチュエータも存在する(例えば、特許文献2参照)。
実開平07−16599号公報 特開平08−186988号公報
しかし、特許文献1に記載の等ピッチ型の静電アクチュエータでは、電気系統数(相数)が可動子の3相(a相、b相及びc相)と、固定子の3相(A相、B相及びC相)とで合計6相からなる電極構造である。このように従来の静電アクチュエータでは電気系統数が多いため、制御回路の構成や配線構造が複雑化しやすいという問題がある。しかも、プラス電源のみならず、マイナス電源も必要となるため、小型化及びコストの低廉化がしにくいという問題もある。
また特許文献2に記載の不等ピッチ型の静電アクチュエータでも上記同様の6相電極構造であるため、制御回路の構成や配線構造を簡単化しにくい。
しかも、前記可動子の動作を停止させるには、可動子の各電極及び固定子の各電極の電位を“0”に設定する必要があり、これでは可動子をその場に保持又は固定することができないという問題もある。
本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、電極の電気系統数を低減することができるとともに簡単な構成で駆動できるようにした静電アクチュエータ及びその駆動方法を提供することを目的としている。
本発明は、複数の固定子電極が配列された固定子と、可動子電極を複数有するとともに前記固定子に面対向した姿勢で前記移動方向に移動する可動子と、前記固定子電極に所定の駆動電圧を印加する給電部と、前記給電部を制御する制御部と、を備え、
前記固定子電極は、前記移動方向に所定の順番で繰り返し配置される複数の電気系統を有しており、同種の電気系統を形成する固定子電極間の移動方向のピッチ寸法(周期長)と前記可動子電極間の移動方向のピッチ寸法とを一致させるとともに、前記可動子が少なくとも長さ寸法の異なる2種以上の可動子電極を有することを特徴とするものである。
本発明の静電アクチュエータでは、少ない電気系統数(相数)で可動子を移動させることができる。
例えば、前記固定子電極の電気系統の相数は3であることが好ましい。
上記手段では、電気系統数が少ないため、これに与えられる駆動電圧の種類も少なくすることができる。よって、制御部の構成及び制御方法を容易化することができる。
また本発明は、前記固定子電極が移動方向及びこれと直交する幅方向にブラシ状に配列され、前記可動子電極が、前記固定子電極間に配置されるブラシ状となっていることを特徴とするものである。
上記手段では、固定子電極と可動子電極との対向面積が大きくなるために駆動力を大きくすることができる。
また本発明は、上記いずれかの静電アクチュエータの制御方法であって、
可動子の移動位置に対する駆動力が山なりの曲線で与えられるものであり、先に与えた駆動電圧によって発生した駆動力が、前記曲線に沿って下降する途中で、次の電気系統に前記駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とするものである。
上記制御方法では、少ない電気系統数でも大きな駆動力を得ることが可能となるため、可動子を精度良くそして効率よく駆動させることができる。
また上記いずれかの静電アクチュエータの制御方法であって、
前記可動子電極に対して移動方向に向かって前方および後方となる位置に設けられた固定子電極に、前記駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とするものである。
上記手段では、可動子を固定子上の任意の位置に安定して確実に保持することができる。
本発明の静電アクチュエータでは、駆動電圧を印加する電気系統の相数を少なくすることができる。しかもマイナス電源を不要とすることができるため、小型化とコストの低廉に寄与することができる。
さらに本発明の静電アクチュエータの制御方法では、可動子をステップ駆動させることができるとともに、停止時には可動子を固定子上に確実に保持することができる。
図1は本発明の第1の実施の形態としての静電アクチュエータを示す分解斜視図、図2は固定子と可動子とが対向した状態を示しており、図1のII−II線における断面図、図3は第1の実施の形態としての静電アクチュエータの初期状態における電極配置を示す部分平面図、図4は初期状態からA相電極に駆動電圧を印加して移動させた状態を示す図3同様の平面図、図5は可動子の移動位置と駆動力との関係を示すグラフである。なお、図3ないし図4はn行の可動子電極のうちの一行とその幅方向の両端に位置する固定子電極を抜き出して示したものである。また図5は一組の3相電気系統の固定子電極当りの駆動力を示している。さらに以下においては図示Y方向が移動方向、X方向が幅方向、Z方向が高さ方向である。
図1に示すように、本発明の静電アクチュエータ10は、高さ方向の図示Z2側に設けられた固定子20と、図示Z1側に設けられた可動子30とを有している。
前記固定子20は、移動方向であるY方向に延設された平板状の部材であり、前記固定子20の図示Z1方向を向く対向面(固定子側対向面)20aの幅方向(X方向)の両端部には、移動方向(Y方向)に沿って互いに平行に延びる一対のV字形状の案内溝21,21が設けられている。前記案内溝21,21の表面は摩擦抵抗の小さな平滑面で形成されている。
一方、前記可動子30の移動方向の長さ寸法は、前記固定子20よりも短い寸法で形成されている。前記可動子30は導電材料で形成され、その下面には図示Z2方向を向く対向面(可動子側対向面)30aが形成されている。あるいは可動子30を絶縁材料で形成し、その一方(Z2側)の面に導電性の平板など取り付けて対向面(可動子側対向面)30aとしたものであってもよい。
可動子30の前記対向面30a側の幅方向(X方向)の両端部には、図示Z2方向に凸状に突出するとともに移動方向(Y方向)に沿って互いに平行に延びる一対の案内凸部31,31が設けられている。案内凸部31,31の先端には、前記V字形状の案内溝21,21に対向する台形状の一対の対向部31a,31aが形成されている。なお、前記対向部31a,31aの表面も摩擦抵抗の小さな平滑面で形成されている。
図2に示すように、前記固定子対向面20aと可動子対向面30aを対向させると、前記案内凸部31,31の対向部31a,31aが前記案内溝21,21に嵌合的に挿入され、前記静電アクチュエータ10が組み付けられる。この姿勢において前記可動子30に移動方向の力を与えると、前記可動子30をY方向(移動方向)に直線的に移動させることが可能とされている。すなわち、この実施の形態における前記案内溝21,21と前記案内凸部31,31とは、前記可動子30を移動方向に案内するガイド手段として機能している。
なお、前記案内凸部31,31の代わりに固定子20側同様のV字形状の一対の案内溝を前記可動子30に設け、前記固定子20側の案内溝21,21と可動子30側の案内溝とが対向する部分に複数の球体(ボール)を配置する構成であってもよい。この場合、前記球体が対向し合う案内溝内を転動することにより、可動子30を移動方向に移動させることが可能であり、この場合には各案内溝と球体をガイド手段として機能させることができる。
図1に示すように、前記固定子対向面20aには、図示Z1方向に突出する複数の平板状の固定子電極23からなる固定子側電極群22が設けられている。
個々の固定子電極23は、例えば銅などの導電性金属をZ方向に垂直にメッキ成長させることにより形成されている。前記固定子電極23の向きは、幅広の電極面が前記移動(Y)方向に対して平行となるように、すなわち前記電極面が幅方向に対し垂直となるように形成されている。そして、このような複数の固定子電極23が、前記移動方向および幅方向に沿って前記固定子対向面20a上に等間隔で規則正しくブラシ状に配列されている。
なお、図1に示す実施の形態では、X方向(幅方向)に6列をなす固定子電極23が、移動方向に所定のピッチ寸法を開けてn行形成されている。すなわち、n行6列からなる固定子側電極群22が形成されている。なお、前記固定子側電極群22の並びは、前記のようなn行6列に限られるものではなく、これよりも多い配列でもよいし、少ない配列でもよい。
また図2に示すように、前記固定子対向面20a、即ち前記電極23の基部には図示X方向に延びる複数の導電部24がY方向にn行形成されており、各導電部24は一行ごとに6ヶ(6列)の固定子電極23がすべて同じ電位となるように導通接続されている。ただし、移動方向(Y)方向に隣り合う導電部24と導電部24との間は電気的に絶縁された状態にある。なお、はじめに導電部24を形成しておき、その上に固定子電極23をメッキ成長たものであってもよい。
そして、複数の導電部24は固定子20の外部に引き出されており、外部に設けられた給電部41から所定の駆動電圧が与えられるようになっている。
第1の実施の形態に示す固定子側電極群22では、導電部24を移動方向に3つ置きに相互に接続し、固定子電極23a(個別に固定子電極23a1,23a2,23a3,・・として示す。)からなるA相電極と、固定子電極23b(個別に固定子電極23b1,23b2,・・・として示す。)からなるB相電極と、固定子電極23c(個別に固定子電極23c1,23c2,・・・として示す。)からなるC相電極と、を有している。すなわち、図3に示すように、固定子側電極群22は、符号Aで示すA相電極、符号Bで示すB相電極および符号Cで示すC相電極の3種類の電気系統(電気系統数(相数又は極数ともいう。)m=3)を有している。
なお、前記A相電極を形成する固定子電極23a1,前記B相電極を形成する固定子電極23b1および前記C相電極を形成する固定子電極23c1が一組の3相電気系統の固定子電極を形成し、固定子電極23a2,23b2,23c2が一組の3相電気系統の固定子電極を形成している(以下同様)。
前記固定子20の固定子側対向面20aには、固定子側電極22を列毎に同電位に形成するとともに、前記移動方向に行毎に所定の順番で繰り返し配置される複数の電気系統(A相電極、B相電極およびC相電極)を有しており、前記A相電極、B相電極およびC相電極は移動方向にこの順番で繰り返して配置されている。
図3に示すように、上記第1の実施の形態では、各固定子電極23の移動方向の各長さ寸法L1は一定であり、移動方向に隣り合う電極間距離d1も一定である。また前記長さ寸法L1と電極間距離d1とは同寸法に設定されており(L1=d1)、このため固定子電極間のピッチ寸法P1(=L1+d1)も一定である。
一方、図1に示すように、前記可動子30側の対向面(可動子電極面)30a上にも複数の平板状の可動子電極33が、ブラシ状に配列されることによりなる可動子側電極群32が形成されている。
個々の可動子電極33は、上記固定子20の場合同様に、銅などの導電性金属をZ方向に垂直にメッキ成長させることにより形成されており、幅広の電極面を移動(Y)方向に平行とした状態で、前記移動方向および幅方向に所定の間隔で規則正しく配列されている。なお、全ての可動子電極33は対向面(可動子側対向面)30a側で導通接続されており、各可動子電極33は同電位に設定されている。
図3に示すように、この実施の形態に示す可動子側電極群32は、長さ寸法の異なる3種類の可動子電極33a,33b,33cを有している。なお、図中の符号33a1,33a2で示す電極が第1の可動子電極33aであり、符号33b1,33b2で示す電極が第2の可動子電極33bであり、符号33c1,33c2で示す電極が第3の可動子電極33cである。
ここで、前記第1の可動子電極33aの移動方向の長さ寸法をLa、前記第2の可動子電極33bの長さ寸法をLb、前記第3の可動子電極33cの長さ寸法をLcとすると、各電極の長さ寸法は、可動子電極33c、33a、33bの順番で長い状態にある(Lc<La<Lb)。ただし、第1の可動子電極33a1と第2の可動子電極33b1との間の可動子電極間ピッチ寸法をc1、第2の可動子電極33b1と第3の可動子電極33c1との間の可動子電極間ピッチ寸法をc2、第3の可動子電極33c1と次の第1の可動子電極33a2との間の可動子電極間ピッチ寸法をc3とすると、全ての可動子電極間ピッチ寸法は同寸法(c1=c2=c3=c)に設定されている。
またこの実施の形態では、各可動子電極間ピッチ寸法c(c1,c2,c3)は、前記固定子電極間のピッチ寸法P1(=L1+S1)の3倍(3・P1)、すなわち同種の電気系統を形成する固定子電極間の移動方向のピッチ寸法(周期長)、例えばA相電極間のピッチ寸法(B相電極間のピッチ寸法又はC相電極間のピッチ寸法も同様)に設定されている(c=3・P1)。つまりは、各可動子電極間ピッチ寸法cは、固定子の相数(電気系統数)をmとすると、前記固定子電極間のピッチ寸法P1の相数倍(c=m・p1)に設定されている。
なお、可動子電極群32の1周期(サイクル)分のピッチ寸法は、前記移動方向に並ぶ第1の可動子電極33a1と次の第1の可動子電極33a2との間(第2の可動子電極33b1と次の第2の可動子電極33b2の間、および第3の可動子電極33c1と次の第3の可動子電極33c2でも同じ)の長さ寸法(c1+c2+c3)である。
図2に示すように、固定子20と可動子30とは固定子側対向面20aと可動子側対向面30aとを面対向させた姿勢で重ねられる。このとき幅方向に隣り合う固定子20側の固定子電極23と固定子電極23との間に前記可動子30側のいずれかの可動子電極33が挿入される。そして、前記固定子20側の固定子電極23の電極面と、前記可動子電極23の側方に位置する前記可動子30側の電極33の電極面とが幅方向において互いに面対向配置させられる。
この実施の形態では、前記可動子30側の可動子側電極群32はグランドGNDに接地されており、固定子側のA相を形成する固定子電極23a(23a1,23a2,・・・)、B相を形成する固定子電極23b(23b1,23b2,・・・)およびC相を形成する固定子電極23c(23c1,23c2,・・・)に所定の駆動電圧を与える給電部41と、前記駆動電圧を供給するタイミングの制御を行う制御部42が設けられている。
まず、可動子を保持する場合の制御方法について説明する。
図3の実施の形態に示す初期状態では、可動子30側の可動子電極33a1,33b1,33c1,33a2,・・・が固定子側のC相の固定子電極23c0,23b1,23c2,23c3,・・・にそれぞれ面対向するように配置されている。
この初期状態は、固定子20側の各固定子電極23a、23bおよび23cのうち、前記可動子電極33a1,33b1,33c1,33a2,・・・と面対向するC相を形成する固定子電極23cを除いた電極、即ちA相を形成する固定子電極23aとB相を形成する固定子電極23bの双方に同時に一定の駆動電圧を印加することにより設定することができる。
前記A相を形成する固定子電極23aとB相を形成する固定子電極23bの双方に同時に一定の駆動電圧を印加すると、可動子電極33a1はその対角位置に設けられた4つの固定子電極、すなわちB相を形成する固定子電極23b0,23b0及びA相を形成する固定子電極23a1,23a1から等しい静電吸引力を受ける。このため、可動子電極33a1は移動方向及び幅方向においてバランス的に釣り合う位置、すなわちB相を形成する固定子電極23b0,23b0とA相を形成する固定子電極23a1,23a1とのほぼ中心点(距離的に均等な位置)に保持される。
また可動子電極33b1について同様であり、可動子電極33b1はB相を形成する固定子電極23b1,23b1とA相を形成する固定子電極23a2,23a2とのほぼ中心点(距離的に均等な位置)に保持される。同様に可動子電極33c1は、B相を形成する固定子電極23b2,23b2とA相を形成する固定子電極23a3,23a3とのほぼ中心点(距離的に均等な位置)に保持される。
つまり、図3に示す初期状態では、A相を形成する固定子電極23aとB相を形成する固定子電極23bの双方に同時に一定の駆動電圧を印加することにより、可動子電極33a1,33b1,33c1,33a2,・・・と各固定子電極23との間で、移動方向および幅方向に静電吸引力が作用して引っ張り合うとともに、これら静電吸引力が互いに相殺し合ってバランス的に釣り合うため、停止時には可動子30を固定子20上に確実且つ安定して保持することが可能とされている。
次に、可動子の駆動制御について説明する。
前記図3に示す初期状態において、A相を形成する固定子電極23aにのみ駆動電圧を印加すると、前記固定子電極23a1,23a1と可動子電極33a1との間、固定子電極23a2,23a2と可動子電極33b1との間、および固定子電極23a3,23a3と可動子電極33c1との間にそれぞれY2方向の静電吸引力が作用するため、可動子30をY2方向に移動させることができる(図4参照)。
このとき、可動子30が移動することに伴い、面対向する各固定子電極23a(23a0,23a1,23a2,23a3,・・)と可動子電極33との間の電極間距離及び対向面積が変化するため、前記各固定子電極23aと可動子電極33との間に作用する静電吸引力(駆動力)が変化する。
例えば、このときの前記可動子30の移動距離と駆動力(静電吸引力)との関係は、図5の左端部(A電極電圧印加時)に示される。すなわち、前記固定子電極23a1,23a1と可動子電極33a1との間には●印で示すような静電吸引力Faが作用し、前記固定子電極23a2,23a2と可動子電極33b1との間には、×印で示すような静電吸引力Fbが作用し、前記固定子電極23a3,23a3と可動子電極33c1との間には、黒△印で示すような静電吸引力Fcが作用する。このため、A相を形成する各固定子電極23aに駆動電圧を印加したときに可動子30全体に作用する駆動力FAは、前記静電吸引力Fa,FbおよびFcを合成(合力)として表され、図中◆印で示すような山なりの二次関数状の傾きを有する曲線(以下、「山なりの曲線」という。)となる。
以下同様に、図3Bに示す状態において、B相を形成する各固定子電極23b(23b0,23b1,23b2,23b3,・・)にのみ駆動電圧を印加すると、さらに可動子30をY2方向に移動させることができる。そして、このとき、前記可動子30の移動距離と駆動力FBとの関係は、図5の中央部に示すようになる。
さらに続いて、C相を形成する各固定子電極23c(23c0,23c1,23c2,23c3,・・)にのみ駆動電圧を印加すると、さらに可動子30をY2方向に移動させることができ、このとき前記可動子30の移動距離と駆動力FCとの関係は、図6の右端部に示すようになる。
すなわち、この実施の形態に示す静電アクチュエータでは、A相を構成する固定子電極(A相電極)23a,B相を構成する固定子電極(B相電極)23b,C相を構成する固定子電極(C相電極)23cに対し駆動電圧をA相→B相→C相→A相の順番に印加すると、山なりの曲線からなる前記駆動力FA、FBおよびFCが発生し、前記可動子30をより大きな駆動力でY2方向に移動させることができる。
なお、駆動電圧を印加する順番を逆(C相→B相→A相→C相)にすると、前記駆動力はFC、FBおよびFAの順番で発生するとともに、前記可動子30を逆方向(Y1方向)に移動させることが可能である。
したがって、可動子30上に載置した制御対象(例えば、レンズなど)を電源投入後に所定の位置に設定させたい場合などにおいては、前記駆動電圧を所定の回数分だけ繰り返して与えることにより、常に所定の位置に移動させることが可能となる。
また図5に示すように、前記駆動力FAが下降する途中で次のB相電極に駆動電圧を印加させて駆動力FBに切り換え、また駆動力FBが下降する途中で次のC相電極に駆動電圧を印加させて駆動力FCに切り換えるようにしている。このように、制御部41が給電部42を制御して、駆動力FA,FBおよびFCが完全に零(デットポイント)に至る前に、駆動電圧を切り換えて次の駆動力を発生させるようにすると、可動子30を連続的な動作でスムーズに駆動することが可能である。
図6は本発明の第2の実施の形態としての静電アクチュエータの電極配置を示す部分平面図である。
第2の実施の形態に示す静電アクチュエータでは、長さ寸法の異なる2種類の可動子電極33a(個別に33a1,33a2,・・・で示す。)と可動子電極33b(個別に33b1,33b2,・・・で示す。)で構成されている点で、長さ寸法の異なる3種類の可動子電極33a,33b,33cを有する上記第1の実施の形態と異なっている。
すなわち、前記可動子電極33a1と可動子電極33b1との間の可動子電極間ピッチ寸法をc1、可動子電極33b1と可動子電極33a2と間の可動子電極間ピッチ寸法をc2とすると、両可動子電極間ピッチ寸法は同寸法(c1=c2=c)に設定されている。
また前記可動子電極間ピッチ寸法c(c1,c2)は、前記固定子電極間のピッチ寸法P1(=L1+d1)の3倍に設定されている(c=3・P1)。すなわち、前記可動子電極間ピッチ寸法cは、固定子の相数(電気系統数)をmとすると、前記固定子電極間のピッチ寸法P1の相数倍(c=m・p1)に設定されている。
なお、可動子電極群32の1周期(サイクル)分のピッチ寸法は、前記移動方向に並ぶ可動子電極33a1と次の可動子電極33a2との間、および可動子電極33b1と可動子電極33b2の間の長さ寸法はc1+c2である。
なお、固定子電極側の電気系統数(3相)及びその他の構成は上記第1の実施の形態と同様である。
このように、長さ寸法の異なる2種類の可動子電極33a(33a1,33a2,・・・)と可動子電極33b(33b1,33b2,・・・)を用いることによっても、例えばA相を形成する固定子電極23aとC相を形成する固定子電極23cに同時に一定の駆動電圧を印加すると、各可動子電極33には移動方向および幅方向に均等な静電吸引力が作用して引っ張り合うとともに、これら静電吸引力が互いに相殺し合ってバランス的に釣り合うため、上記第1の実施の形態の場合同様に確実に保持することが可能である。
上記第1、2の実施の形態に示す静電アクチュエータでは、1周期(サイクル)内に配置される可動子電極33として、長さ寸法の異なる2種類又は3種類の場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、4種類以上であってもよい。
また、上記第1、2の実施の形態に示す静電アクチュエータでは、固定子電極、可動子電極がブラシ状に形成されてある場合について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、たとえば進行方向に直交する帯状の電極が平面上に形成されたものであってもよい。ただしこの場合には、進行方向に直交する帯状の電極の幅寸法が、可動子の進行方向の長さとなる。
本発明の第1の実施の形態としての静電アクチュエータを示す分解斜視図、 固定子と可動子とが対向した状態を示しており、図1のII−II線における断面図、 第1の実施の形態としての静電アクチュエータの初期状態における電極配置を示す部分平面図、 初期状態からA相電極に駆動電圧を印加した場合であり、可動子の移動中の1コマを示す図3同様の平面図、 可動子の移動位置と駆動力との関係を示すグラフ、 本発明の第2の実施の形態としての静電アクチュエータの電極配置を示す部分平面図、
符号の説明
10 静電アクチュエータ
20 固定子
20a 固定子対向面
21 案内溝(ガイド手段)
22 固定子側電極群
23 固定子電極
23a,23a1,23a2 固定子電極(A相電極)
23b,23b1,23b2 固定子電極(B相電極)
23c,23c1,23c2 固定子電極(C相電極)
24 導電部
30 可動子
30a 可動子対向面
31 案内凸部(ガイド手段)
32 可動子側電極群
33 可動子電極
33a,33a1,33a2 第1の可動子電極
33b,33b1,33b2 第2の可動子電極
33c,33c1,33c2 第3の可動子電極
c1 第1の可動子電極と第2の可動子電極との間の可動子電極間ピッチ寸法
c2 第2の可動子電極と第3の可動子電極との間の可動子電極間ピッチ寸法
c3 第3の可動子電極と次の第1の可動子電極との間の可動子電極間ピッチ寸法
La 第1の可動子電極の長さ寸法
Lb 第2の可動子電極の長さ寸法
Lc 第3の可動子電極の長さ寸法
L1 固定子の長さ寸法
d1 固定子の電極間距離
P1 固定子電極間のピッチ寸法

Claims (5)

  1. 複数の固定子電極が配列された固定子と、可動子電極を複数有するとともに前記固定子に面対向した姿勢で前記移動方向に移動する可動子と、前記固定子電極に所定の駆動電圧を印加する給電部と、前記給電部を制御する制御部と、を備え、
    前記固定子電極は、前記移動方向に所定の順番で繰り返し配置される複数の電気系統を有しており、同種の電気系統を形成する固定子電極間の移動方向のピッチ寸法(周期長)と前記可動子電極間の移動方向のピッチ寸法とを一致させるとともに、前記可動子が少なくとも移動方向の長さ寸法の異なる2種以上の可動子電極を有することを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 前記固定子電極が移動方向及びこれと直交する幅方向にブラシ状に配列されており、前記可動子電極が前記固定子電極間に配置されるブラシ状であることを特徴とする請求項1記載の静電アクチュエータ。
  3. 前記固定子電極の電気系統の相数が3であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電アクチュエータ。
  4. 請求項1乃至3記載の静電アクチュエータの制御方法であって、
    可動子の移動位置に対する駆動力が山なりの曲線で与えられるものであり、先に与えた駆動電圧によって発生した駆動力が、前記曲線に沿って下降する途中で、次の電気系統に前記駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
  5. 請求項1乃至3記載の静電アクチュエータの制御方法であって、
    前記可動子電極に対して移動方向に向かって前方および後方となる位置に設けられた固定子電極に、前記駆動電圧を印加するようにしたことを特徴とする静電アクチュエータの駆動方法。
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