JP4620700B2 - 感光性組成物、感光性フィルム、永久パターンの形成方法、及びプリント基板 - Google Patents

感光性組成物、感光性フィルム、永久パターンの形成方法、及びプリント基板 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板等を覆う絶縁膜や保護膜としてのソルダーレジストを形成する、青紫色レーザ露光システムに好適な感光性組成物、感光性フィルム、前記感光性組成物を用いた永久パターンの形成方法、及び該永久パターン形成方法により永久パターンが形成されるプリント基板に関する。
プリント配線基板の分野では、半導体やコンデンサ、抵抗等の部品がプリント配線基板の上に半田付けされる。この場合、例えば、IRリフロー等のソルダリング工程において、半田付けの不必要な部分に半田が付着するのを防ぐため、保護膜、絶縁膜として、前記半田付けの不要部分に相当する永久パターンを形成する方法が採用されている。また、保護膜の永久パターンとしては、ソルダーレジストが好適に用いられている。
前記永久パターンの形成方法としては、従来、感光性組成物溶液を前記プリント配線板に塗布して感光層を積層する液状レジストによる永久パターン形成方法が一般的であったが、近年では、より取り扱い易く、膜厚均一性に優れるために、該液状レジストのドライフィルム化が望まれている。
一方、前記感光層への露光としては、従来、フォトマスクを用いて露光を行うことが一般的であったが、近年では、プリント基板の高生産性や不良率の減少を追求するために、マスクレスのレーザ露光システムが注目を集めている。
ここで、ハロゲン原子を含む化合物は、焼却したときに、ダイオキシンなどの有害物質を発生することが分かってきて、ハロゲン原子を含まないプリント基板の要請が高まっている。
これまで、ハロゲン原子を含む素材の内、永久レジスト中のハロゲン原子含有率の大きな部分を占めているのは、緑色顔料であるフタロシアニングリーン類(C.I.ピグメントグリーン7やC.I.ピグメントグリーン36)であることが知られている。
そこで、ハロゲン含有率を低下させた感光性組成物として、前述のフタロシアニングリーンに代わって、ハロゲン原子を含まない青色顔料とハロゲン原子を含まない黄色又は橙色顔料を混合する技術などが開示されている(特許文献1〜5参照)。
特許文献1では、シアニングリーン系緑色と黄色顔料とを併用した感光性樹脂組成物に関する技術が開示されている。
また、特許文献2では、C.I.ピグメントグリーン7を1.9質量%含有するソルダーレジスト硬化膜のハロゲン含有量は8,767ppmであることが記載されている。
また、特許文献3には、ソルダーレジストに通常配合される、エピクロルヒドリン中間体経由で合成されるエポキシ樹脂中には、不純物等として数百ppmのハロゲンを含有することが記載されており、エポキシ樹脂製造法を過酸酸化法に変更することや塩素低減処理により10ppmから50ppm以下に減少させることができることが開示されている。
また、特許文献4では、ハロゲン不含の青色と黄色顔料とを併用したレジストインキ組成物に関する技術が開示されている。
また、特許文献5では、ハロゲン不含の青色と橙色顔料とを使用したソルダーレジストインクに関する技術が開示されている。
これら特許文献1〜5に開示された感光性組成物は、前記フタロシアニングリーン類に代わって、1分子中にハロゲン原子を含まない青色顔料と、1分子中にハロゲン原子を含まない黄色及び/又は橙色顔料とを混合した着色剤を含有することにある。
また、これら特許文献1〜5の他にも、前記フタロシアニングリーン類に代わって、1分子中に1つのハロゲン原子を含み、分子量中に占めるハロゲン含有量が25%以下の銅フタロシアニン顔料を含むソルダーレジストインクに関する技術が開示されている(特許文献6参照)。
しかしながら、これら特許文献1〜5に開示された感光性組成物は、(1)着色剤を構成する顔料の分散性が劣り、安定な顔料分散液の確保が難しく、平滑な感光層を得ることが困難である点が解消されておらず、特許文献6にあっては、前記安定な顔料分散液の確保は実現しているものの、保存安定性(現像性の経時変化)に問題があった。
また、特許文献1〜6においては、(2)青紫色レーザ光(波長=405±5nm)に対して、求められるような高感度を示すことが困難であった。
したがって、廃棄時における環境への影響を考慮したレジスト材料が種々開発されてはいるが、平滑な感光層を形成し、保存安定性が良好で、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高感度を示す感光性組成物、感光性フィルム、前記感光性組成物を用いた永久パターンの形成方法、及び該永久パターン形成方法により永久パターンが形成されるプリント基板は未だ提供されていないのが現状である。
特開平9−136942号公報 特開2000−7974号公報 特開2000−232264号公報 特開2000−290564号公報 国際公開第WO01/67178号パンフレット 国際公開第WO02/48794号パンフレット
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、平滑な感光層を形成し、保存安定性が良好で、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高感度を示す感光性組成物、感光性フィルム、前記感光性組成物を用いた永久パターンの形成方法、及び該永久パターン形成方法により永久パターンが形成されるプリント基板を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、平滑な感光層を形成し、青紫色レーザー光に対して高感度を示す感光性組成物として、着色剤(顔料)と、アルカリ可溶性感光性樹脂と、重合性化合物と、光重合開始剤又は光開始剤系化合物と、熱架橋性樹脂とを少なくとも含む感光性組成物であって、前記着色剤(顔料)が、1分子中にハロゲン原子を5〜50質量%含有し、かつ黄色を呈する顔料と、1分子中にハロゲン原子を含有せず、かつ青色を呈する顔料とを、1:1〜1:4の混合比(質量比)で含有し、それらの顔料の配合によって緑色を呈し、全固形分中のハロゲン含有量が900ppm以下である感光性組成物が目的を果たすことを知見し、本発明に至った。
本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> アルカリ可溶性感光性樹脂と、重合性化合物と、光重合開始剤、及び光開始剤系化合物のいずれかと、熱架橋性樹脂と、着色剤とを含み、前記着色剤が、1分子中にハロゲン原子を5質量%〜50質量%含有し、かつ黄色を呈する顔料と、1分子中にハロゲン原子を含有せず、かつ青色を呈する顔料とを、1:1〜1:4の混合比(質量比)で含有し、それらの顔料の配合によって緑色を呈し、全固形分中のハロゲン含有量が900ppm以下であることを特徴とする感光性組成物である。
<2> 青色を呈する顔料が、フタロシアニン系顔料であり、
黄色を呈する顔料が、モノアゾ系化合物と、ジスアゾ系化合物のうち、ジアリリド系非レーキ型化合物及びレーキ型化合物と、ビスアセトアセタリド系化合物と、ベンズイミダゾロン系化合物と、金属錯体系化合物と、キノフタロン化合物と、イソインドリン系化合物と、縮合多環系化合物のうち、アミノアンスラキノン系化合物、ヘテロ環アンスラキノン系顔料とのいずれかから選択されるハロゲン原子を分子中に含有する顔料である前記<1>に記載の感光性組成物である。
<3> フタロシアニン系顔料が、C.I.ピグメントブルー15:3である前記<2>に記載の感光性組成物である。
<4> 黄色を呈する顔料が、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー6、C.I.ピグメントイエロー49、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー116、C.I.ピグメントイエロー10、C.I.ピグメントイエロー60、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー63、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー87、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー121、C.I.ピグメントイエロー124、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー136、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー170、C.I.ピグメントイエロー171、C.I.ピグメントイエロー172、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー188、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー173、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー166、及び、C.I.ピグメントイエロー138のいずれかから選択される前記<2>に記載の感光性組成物である。
<5> 該感光性組成物中に含有されるハロゲン成分が500ppm以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<6> 該感光性組成物中に含有されるハロゲン成分が250ppm〜800ppmである前記<1>から<4>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<7> 黄色を呈する顔料の平均粒子径が100nm〜500nmである前記<1>から<6>のいずれかに記載の感光性組成物である。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物を支持体上に塗布し、その後、乾燥により得られる感光層を有する感光性フィルムである。
<9> 支持体と、該支持体上に前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物からなる感光層とを有してなることを特徴とする感光性フィルムである。
<10> 支持体上に、熱可塑性樹脂層と感光層とをこの順に有する前記<8>から<9>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<11> 前記<8>から<10>のいずれかに記載の感光性フィルムが、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる感光性フィルムである。
<12> 感光層の厚みが1μm〜100μmである前記<8>から<11>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<13> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<8>から<12>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<14> 感光層上に保護フィルムを有する前記<8>から<13>のいずれかに記載の感光性フィルムである。
<15> 光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物を、基体の表面に塗布し、乾燥して形成した感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。該<15>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法である。
<16> 前記<8>から<14>のいずれかに記載の感光性フィルムを備えており、光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記感光性フィルムにおける感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。該<16>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<17> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<15>から<16>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<17>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
<18> 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である前記<15>から<17>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<18>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<19> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<15>から<18>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<20> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<19>に記載のパターン形成装置である。
<21> 描素部が、マイクロミラーである前記<18>から<20>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<22> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<15>から<21>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<22>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<23> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<15>から<22>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<23>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<24> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対し露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法である。
<25> 前記<8>から<14>のいずれかに記載の感光性フィルムにおける感光層を、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基体の表面に積層した後、該感光層に対して露光を行うことを少なくとも含む前記<24>に記載のパターン形成方法である。
<26> 基体が、配線形成済みのプリント配線基板である前記<24>から<25>に記載の永久パターン形成方法である。
<27> 露光が、350nm〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる前記<24>から<26>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<28> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<24>から<27>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<29> 感光層に対し、光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の設定傾斜角度θをなすように配置された露光ヘッドを用い、前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部を指定し、前記露光ヘッドについて、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部の制御を行い、前記感光層に対し、前記露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて行われる前記<24>から<28>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<29>に記載の永久パターン形成方法においては、前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部が指定され、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部が制御される。前記露光ヘッドを、前記感光層に対し走査方向に相対的に移動させて露光が行われることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われ、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<30> 露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部を指定する前記<29>に記載の永久パターン形成方法である。該<30>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部が指定されることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上のヘッド間つなぎ領域に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<31> 露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域以外の領域におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部を指定する前記<29>に記載の永久パターン形成方法である。該<31>に記載の永久パターン形成方法においては、露光が複数の露光ヘッドにより行われ、使用描素部指定手段が、複数の前記露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の露光に関与する描素部のうち、前記ヘッド間つなぎ領域以外におけるN重露光を実現するために使用する前記描素部が指定されることにより、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上のヘッド間つなぎ領域以外に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが均される。この結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<32> 設定傾斜角度θが、N重露光数のN、描素部の列方向の個数s、前記描素部の列方向の間隔p、及び露光ヘッドを傾斜させた状態において該露光ヘッドの走査方向と直交する方向に沿った描素部の列方向のピッチδに対し、次式、spsinθideal≧Nδを満たすθidealに対し、θ≧θidealの関係を満たすように設定される前記<29>から<31>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<33> N重露光のNが、3以上の自然数である前記<29>から<32>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<33>に記載の永久パターン形成方法においては、N重露光のNが、3以上の自然数であることにより、多重描画が行われる。この結果、埋め合わせの効果により、前記露光ヘッドの取付位置や取付角度のずれによる前記感光層の被露光面上に形成される前記パターンの解像度のばらつきや濃度のむらが、より精密に均される。
<34> 使用描素部指定手段が、
描素部により生成されて被露光面上の露光領域を構成する描素単位としての光点位置を、被露光面上において検出する光点位置検出手段と、
前記光点位置検出手段による検出結果に基づき、N重露光を実現するために使用する描素部を選択する描素部選択手段と
を備える前記<29>から<33>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<35> 使用描素部指定手段が、N重露光を実現するために使用する使用描素部を、行単位で指定する前記<29>から<34>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<36> 光点位置検出手段が、検出した少なくとも2つの光点位置に基づき、露光ヘッドを傾斜させた状態における被露光面上の光点の列方向と前記露光ヘッドの走査方向とがなす実傾斜角度θ´を特定し、描素部選択手段が、前記実傾斜角度θ´と設定傾斜角度θとの誤差を吸収するように使用描素部を選択する前記<34>から<35>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<37> 実傾斜角度θ´が、露光ヘッドを傾斜させた状態における被露光面上の光点の列方向と前記露光ヘッドの走査方向とがなす複数の実傾斜角度の平均値、中央値、最大値、及び最小値のいずれかである前記<36>に記載の永久パターン形成方法である。
<38> 描素部選択手段が、実傾斜角度θ´に基づき、ttanθ´=N(ただし、NはN重露光数のNを表す)の関係を満たすtに近い自然数Tを導出し、m行(ただし、mは2以上の自然数を表す)配列された描素部における1行目から前記T行目の前記描素部を、使用描素部として選択する前記<34>から<37>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<39> 描素部選択手段が、実傾斜角度θ´に基づき、ttanθ´=N(ただし、NはN重露光数のNを表す)の関係を満たすtに近い自然数Tを導出し、m行(ただし、mは2以上の自然数を表す)配列された描素部における、(T+1)行目からm行目の前記描素部を、不使用描素部として特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する前記<34>から<38>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<40> 描素部選択手段が、複数の描素部列により形成される被露光面上の重複露光領域を少なくとも含む領域において、
(1)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積が最小となるように、使用描素部を選択する手段、
(2)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の描素単位数と、露光不足となる領域の描素単位数とが等しくなるように、使用描素部を選択する手段、
(3)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の面積が最小となり、かつ、露光不足となる領域が生じないように、使用描素部を選択する手段、及び
(4)理想的なN重露光に対し、露光不足となる領域の面積が最小となり、かつ、露光過多となる領域が生じないように、使用描素部を選択する手段
のいずれかである前記<34>から<39>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<41> 描素部選択手段が、複数の露光ヘッドにより形成される被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域において、
(1)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積が最小となるように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
(2)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の描素単位数と、露光不足となる領域の描素単位数とが等しくなるように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
(3)理想的なN重露光に対し、露光過多となる領域の面積が最小となり、かつ、露光不足となる領域が生じないように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、及び、
(4)理想的なN重露光に対し、露光不足となる領域の面積が最小となり、かつ、露光過多となる領域が生じないように、前記ヘッド間つなぎ領域の露光に関与する描素部から、不使用描素部を特定し、該不使用描素部を除いた前記描素部を、使用描素部として選択する手段、
のいずれかである前記<34>から<40>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<42> 不使用描素部が、行単位で特定される前記<41>に記載の永久パターン形成方法である。
<43> 使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、(N−1)列毎の描素部列を構成する前記描素部のみを使用して参照露光を行う前記<29>から<42>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<43>に記載の永久パターン形成方法においては、使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、(N−1)列毎の描素部列を構成する前記描素部のみを使用して参照露光が行われ、略1重描画の単純なパターンが得られる。この結果、前記ヘッド間つなぎ領域における前記描素部が容易に指定される。
<44> 使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、1/N行毎の描素部行を構成する前記描素部のみを使用して参照露光を行う前記<29>から<43>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<44>に記載の永久パターン形成方法においては、使用描素部指定手段において使用描素部を指定するために、使用可能な前記描素部のうち、N重露光のNに対し、1/N行毎の描素部列を構成する前記描素部のみを使用して参照露光が行われ、略1重描画の単純な永久パターンが得られる。この結果、前記ヘッド間つなぎ領域における前記描素部が容易に指定される。
<45> 使用描素部指定手段が、光点位置検出手段としてスリット及び光検出器、並びに描素部選択手段として前記光検出器と接続された演算装置を有する前記<29>から<44>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<46> N重露光のNが、3以上7以下の自然数である前記<29>から<45>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<47> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<29>から<46>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<47>に記載の永久パターン形成装置においては、前記光変調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
<48> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<29>から<47>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<49> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<48>に記載の永久パターン形成方法である。
<50> 描素部が、マイクロミラーである前記<29>から<49>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<51> パターン情報が表すパターンの所定部分の寸法が、指定された使用描素部により実現できる対応部分の寸法と一致するように前記パターン情報を変換する変換手段を有する前記<29>から<50>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<52> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<29>から<51>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<52>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記感光性フィルムへの露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細な永久パターンが形成される。
<53> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<29>から<52>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<53>に記載の永久パターン形成方法においては、前記光照射手段が、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記感光性フィルムへの露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<54> 露光が行われた後、感光層の現像を行う前記<24>から<53>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。該<54>に記載の永久パターン形成方法においては、前記露光が行われた後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<55> 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記<54>に記載の永久パターン形成方法である。
<56> 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う前記<55>に記載の永久パターン形成方法である。
<57> 硬化処理が、全面露光処理及び120℃〜200℃で行われる全面加熱処理の少なくともいずれかである前記<56>に記載の永久パターン形成方法である。
<58> 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかを形成する前記<56>から<57>のいずれかに記載の永久パターン形成方法である。
<59> 前記<24>から<58>のいずれかに記載のパターン形成方法により形成されることを特徴とする永久パターンである。該<59>に記載の永久パターンは、前記パターン形成方法により形成されるので、平滑な感光層を形成し、保存安定性が良好で、かつ高精細であり、半導体や部品の多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの高密度実装に有用である。
<60> 保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかである前記<59>に記載のパターンである。該<60>に記載の永久パターンは、保護膜、層間絶縁膜、及びソルダーレジストパターンの少なくともいずれかであるので、該膜の有する絶縁性、耐熱性などにより、配線が外部からの衝撃や曲げなどから保護される。
<61> 前記<24>から<58>のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板である。
本発明によれば、従来における問題を解決することができ、平滑な感光層を形成し、保存安定性が良好で、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高感度を示す感光性組成物、感光性フィルム、前記感光性組成物を用いた永久パターンの形成方法、及び該永久パターン形成方法により永久パターンが形成されるプリント基板を提供することができる。
(感光性フィルム)
本発明の感光性フィルムは、支持体と、該支持体上に、感光層とを有してなり、好ましくは該感光層上に保護フィルムを有してなり、更に必要に応じてその他の構成を有してなる。
前記感光性フィルムの形態としては、支持体と、感光層とをこの順に備えたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、支持体上に、酸素遮断層、感光層、保護フィルムをこの順に有してなる形態、支持体上に、クッション層、酸素遮断層、感光層、保護フィルムをこの順に有してなる形態などが挙げられる。なお、前記感光層は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。
〔支持体〕
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セルロース系フィルム、ナイロンフィルムなどの各種のプラスチックフィルムが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4〜300μmが好ましく、5〜175μmがより好ましい。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの長さのものが挙げられる。
〔感光層〕
前記感光層は、感光性組成物から形成される。該感光性組成物としては、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤と、熱架橋性樹脂(熱架橋剤)と、着色剤(顔料)と、無機充填剤と、熱硬化促進剤と、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。
また、感光層は、その厚みが5〜100μmであり、波長410±5nmにおいて吸光度が1以下であることが望ましい。
〔バインダー〕
前記バインダーとしては、側鎖に、ヘテロ環を含んでもよい芳香族基及び側鎖にエチレン性不飽和結合を有する高分子化合物を含み、前記高分子化合物は、側鎖にカルボキシル基を有することが好ましい。
前記バインダーは、水に不溶で、かつ、アルカリ性水溶液により膨潤乃至は溶解する化合物が好ましい。
−ヘテロ環を含んでもよい芳香族基−
前記ヘテロ環を含んでもよい芳香族基(以下、単に「芳香族基」と称することもある。)としては、例えば、ベンゼン環、2個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものなどが挙げられる。
前記芳香族基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、ベンゾピロール環基、ベンゾフラン環基、ベンゾチオフェン環基、ピラゾール環基、イソキサゾール環基、イソチアゾール環基、インダゾール環基、ベンゾイソキサゾール環基、ベンゾイソチアゾール環基、イミダゾール環基、オキサゾール環基、チアゾール環基、ベンズイミダゾール環基、ベンズオキサゾール環基、ベンゾチアゾール環基、ピリジン環基、キノリン環基、イソキノリン環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環基、フタラジン環基、キナゾリン環基、キノキサリン環基、アシリジン環基、フェナントリジン環基、カルバゾール環基、プリン環基、ピラン環基、ピペリジン環基、ピペラジン環基、インドール環基、インドリジン環基、クロメン環基、シンノリン環基、アクリジン環基、フェノチアジン環基、テトラゾール環基、トリアジン環基などが挙げられる。これらの中では、炭化水素芳香族基が好ましく、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
前記芳香族基は、置換基を有していてもよく、前記置換基としては、例えば、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアミノ基、アルコキシカルボニル基、水酸基、エーテル基、チオール基、チオエーテル基、シリル基、ニトロ基、シアノ基、それぞれ置換基を有してもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、などが挙げられる。
前記アルキル基としては、例えば、炭素原子数が1から20までの直鎖状のアルキル基、分岐状のアルキル基、環状のアルキル基などが挙げられる。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基などが挙げられる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状のアルキル基、炭素原子数3から12までの分岐状のアルキル基、炭素原子数5から10までの環状のアルキル基が好ましい。
前記アルキル基が有してもよい置換基としては、例えば、水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基が挙げられる。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SOH)及びその共役塩基基(スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィイナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基(−PO)及びその共役塩基基(ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))(以下、「alkyl」はアルキル基を意味する。)、ジアリールホスホノ基(−PO(aryl))(以下、「aryl」はアリール基を意味する。)、アルキルアリールホスホノ基(−PO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))及びその共役塩基基(アリールホスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO)及びその共役塩基基(ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO(aryl))、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPOH(alkyl))及びその共役塩基基(アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPOH(aryl))及びその共役塩基(アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヘテロ環基、シリル基などが挙げられる。
これら置換基におけるアルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられる。
前記置換基におけるアリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシフェニルカルボニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基などが挙げられる。
前記置換基におけるアルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基などが挙げられる。
前記置換基におけるアルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基などが挙げられる。
前記置換基におけるアシル基(R01CO−)のR01としては、水素原子、前述のアルキル基、アリール基などが挙げられる。
これらの置換基の中でも、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、アシルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、スルホ基、スルホナト基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、ホスホノ基、ホスホナト基、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、アルキルホスホナト基、モノアリールホスホノ基、アリールホスホナト基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基、アリール基、アルケニル基などが好ましい。
また、前記置換基におけるヘテロ環基としては、例えば、ピリジル基、ピペリジニル基などが挙げられ、前記置換基におけるシリル基としてはトリメチルシリル基などが挙げられる。
一方、前記アルキル基における、アルキレン基としては、例えば、前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものが挙げられ、例えば、炭素原子数1から12までの直鎖状のアルキレン基、炭素原子数3から12までの分岐状のアルキレン基、炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基などが好ましい。
このような置換基とアルキレン基を組み合わせることで得られる置換アルキル基の、好ましい具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、ブトキシメチル基、s−ブトキシブチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、ピリジルメチル基、テトラメチルピペリジニルメチル基、N−アセチルテトラメチルピペリジニルメチル基、トリメチルシリルメチル基、メトキシエチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノヘキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブテニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基などが挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、ベンゼン環、2個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものなどが挙げられる。
前記アリール基の具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基などが挙げられる。これらの中では、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
前記アルキル基は置換基を有してもよく、このような置換基を有するアリール基(以下、「置換アリール基」と称することもある。)としては、例えば、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素原子以外の一価の非金属原子団からなる基を有するものが挙げられる。
前記アリール基が有してもよい置換基としては、例えば、前述のアルキル基、置換アルキル基、前記アルキル基が有してもよい置換基として示したものが好ましい。
前記置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロヘキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルバモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロペニルメチルフェニル基、2−ブテニルフェニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基などが挙げられる。
前記アルケニル基(−C(R02)=C(R03)(R04))及びアルキニル基(−C≡C(R05))としては、例えば、R02、R03、R04、及びR05が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
前記R02、R03、R04、R05としては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基などが挙げられる。これらの具体例としては、前述の例として示したものを挙げることができる。これらの中でも、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1から10までの直鎖状のアルキル基、分岐状のアルキル基、環状のアルキル基が好ましい。
前記アルケニル基及びアルキニル基の好ましい具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、1−オクテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−1−ブテニル基、2−フェニル−1−エテニル基、2−クロロ−1−エテニル基、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、フェニルエチニル基などが挙げられる。
前記ヘテロ環基としては、例えば、置換アルキル基の置換基として例示したピリジル基などが挙げられる。
前記オキシ基(R06O−)としては、R06が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基であるものが挙げられる。
このようなオキシ基としては、例えば、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基などが好ましい。
これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものを挙げることができる。また、アシルオキシ基におけるアシル基(R07CO−)としては、R07が、先の例として挙げたアルキル基、置換アルキル基、アリール基ならびに置換アリール基のものを挙げることができる。これらの置換基の中では、アルコキシ基、アリーロキシ基、アシルオキシ基、アリールスルホキシ基がより好ましい。
好ましいオキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、ベンジルオキシ基、アリルオキシ基、フェネチルオキシ基、カルボキシエチルオキシ基、メトキシカルボニルエチルオキシ基、エトキシカルボニルエチルオキシ基、メトキシエトキシ基、フェノキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基、モルホリノエトキシ基、モルホリノプロピルオキシ基、アリロキシエトキシエトキシ基、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、メシチルオキシ基、メシチルオキシ基、クメニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、エトキシフェニルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、ブロモフェニルオキシ基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、ナフチルオキシ基、フェニルスルホニルオキシ基、ホスホノオキシ基、ホスホナトオキシ基などが挙げられる。
アミド基を含んでもよいアミノ基(R08NH−、(R09)(R010)N−)としては、例えば、R08、R09、及びR010が水素原子を除く一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。なお、R09とR010とは結合して環を形成してもよい。
前記アミノ基としては、例えば、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N’−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。また、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基おけるアシル基(R07CO−)のR07は前述の通りである。これらのうち、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、アシルアミノ基がより好ましい。
好ましいアミノ基の具体例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピロリジノ基、フェニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、アセチルアミノ基などが挙げられる。
前記スルホニル基(R011−SO−)としては、例えば、R011が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなスルホニル基としては、例えば、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基などが好ましい。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。
前記スルホニル基の具体例としては、ブチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、クロロフェニルスルホニル基などが挙げられる。
前記スルホナト基(−SO−)は、前述のとおり、スルホ基(−SOH)の共役塩基陰イオン基を意味し、通常は対陽イオンとともに使用されるのが好ましい。
このような対陽イオンとしては、一般に知られるものを適宜選択して用いることができ、例えば、オニウム類(例えば、アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、金属イオン類(例えば、Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
前記カルボニル基(R013−CO−)としては、例えば、R013が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなカルボニル基としては、例えば、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N’−アリールカルバモイル基などが挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。
前記カルボニル基としては、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基が好ましく、ホルミル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基がより好ましい。
前記カルボニル基の具体例としては、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基、カルボキシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、ジメチルアミノフェニルエテニルカルボニル基、メトキシカルボニルメトキシカルボニル基、N−メチルカルバモイル基、N−フェニルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、モルホリノカルボニル基などが好適に挙げられる。
前記スルフィニル基(R014−SO−)としては、R014が一価の非金属原子団からなる基のものが挙げられる。
このようなスルフィニル基としては、例えば、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基などが挙げられる。これらにおけるアルキル基及びアリール基としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、アリール基、及び置換アリール基として示したものが挙げられる。これらの中でも、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基が好ましい。
前記置換スルフィニル基の具体例としては、ヘキシルスルフィニル基、ベンジルスルフィニル基、トリルスルフィニル基などが好適に挙げられる。
前記ホスホノ基とは、ホスホノ基上の水酸基の一つ乃至二つが他の有機オキソ基によって置換されたものを意味し、例えば、前述のジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、アルキルアリールホスホノ基、モノアルキルホスホノ基、モノアリールホスホノ基などが好ましい。これらの中では、ジアルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基がより好ましい。
前記ホスホノ基のより好ましい具体例としては、ジエチルホスホノ基、ジブチルホスホノ基、ジフェニルホスホノ基などが挙げられる。
前記ホスホナト基(−PO−、−POH−)とは、前述のとおり、ホスホノ基(−PO)の、酸第一解離、又は酸第二解離に由来する共役塩基陰イオン基を意味する。通常は対陽イオンと共に使用されるのが好ましい。このような対陽イオンとしては、一般に知られるものを適宜選択することができ、例えば、種々のオニウム類(アンモニウム類、スルホニウム類、ホスホニウム類、ヨードニウム類、アジニウム類等)、金属イオン類(Na、K、Ca2+、Zn2+等)が挙げられる。
前記ホスホナト基は、ホスホノ基の内、水酸基を一つ有機オキソ基に置換したものの共役塩基陰イオン基であってもよく、このような具体例としては、前述のモノアルキルホスホノ基(−POH(alkyl))、モノアリールホスホノ基(−POH(aryl))の共役塩基が挙げられる。
前記芳香族基は、芳香族基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することできる。
前記ラジカル重合法としては、例えば、一般的に懸濁重合法あるいは溶液重合法などが挙げられる。
前記芳香族基を含有するラジカル重合性化合物としては、例えば、下記構造式(A)で表される化合物、下記構造式(B)で表される化合物が好ましい。
ただし、前記構造式(A)中、R、R、及びRは水素原子又は1価の有機基を表す。Lは有機基を表し、なくてもよい。Arはヘテロ環を含んでもよい芳香族基を表す。
ただし、前記構造式(B)中、R、R、及びR3、並びに、Arは前記構造式(A)と同じ意を表す。
前記Lの有機基としては、例えば、非金属原子からなる多価の有機基であり、1から60個までの炭素原子、0個から10個までの窒素原子、0個から50個までの酸素原子、1個から100個までの水素原子、及び0個から20個までの硫黄原子から成り立つものが挙げられる。
より具体的には、前記Lの有機基としては、下記の構造単位が組み合わさって構成されるもの、多価ナフタレン、多価アントラセンなどを挙げることができる。
前記Lの連結基は置換基を有してもよく、前記置換基としては、前述のハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホナト基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アミノ基、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換オキシ基、置換スルホニル基、置換カルボニル基、置換スルフィニル基、スルホ基、ホスホノ基、ホスホナト基、シリル基、ヘテロ環基が挙げられる。
前記構造式(A)で表される化合物、及び構造式(B)で表される化合物においては、構造式(A)の方が感度の点で好ましい。また、前記構造式(A)のうち、連結基を有しているものが安定性の点で好ましく、前記Lの有機基としては、炭素数1〜4のアルキレン基が非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
前記構造式(A)で表される化合物は、下記構造式(I)の構造単位を含む化合物となる。また、前記構造式(B)で表される化合物は、下記構造式(II)の構造単位を含む化合物となる。この内、構造式(I)の構造単位の方が、保存安定性の点で好ましい。
ただし、前記構造式(I)及び(II)中、R、R、及びR、並びに、Arは前記構造式(A)及び(B)と同じ意を表す。
前記構造式(I)及び(II)において、R及びRは水素原子、Rはメチル基である事が、非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
また、前記構造式(I)のLは、炭素数1〜4のアルキレン基が非画像部の除去性(現像性)の点で好ましい。
前記構造式(A)で表される化合物又は構造式(B)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(1)〜(30)が挙げられる。
前記例示化合物(1)〜(30)の中でも、(5)、(6)、(11)、(14)、及び(28)が好ましく、これらの中でも、(5)及び(6)が保存安定性及び現像性の点でより好ましい。
前記ヘテロ環を含んでもよい芳香族基の前記バインダーにおける含有量は、特に制限はないが、高分子化合物の全構造単位を100mol%とした場合に、前記構造式(I)で表される構造単位を20mol%以上含有することが好ましく、30〜45mol%含有することがより好ましい。前記含有量が20mol未満であると、保存安定性が低くなることがあり、45mol%を超えると現像性が低下することがある。
−エチレン性不飽和結合−
前記エチレン性不飽和結合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記構造式(III)〜(V)で表されるものが好ましい。
ただし、前記構造式(III)〜(V)中、R〜R及びR〜R11は、それぞれ独立して1価の有機基を表す。X及びYは、それぞれ独立して、酸素原子、硫黄原子、又は−N−Rを表す。Zは、酸素原子、硫黄原子、−N−R、又はフェニレン基を表す。Rは、水素原子、又は1価の有機基を表す。
前記構造式(III)において、Rとしては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記R及びRとしては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが挙げられ、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基が、ラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記Rとしては、例えば、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ハロゲン原子、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アミド基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基などが挙げられる。
前記構造式(4)において、R〜Rとしては、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが好ましく、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がより好ましい。
導入しうる前記置換基としては、前記構造式(III)において挙げたものが例示される。
前記構造式(5)において、Rとしては、例えば、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基などが好ましく、水素原子、メチル基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
前記R10、R11としては、それぞれ独立して、例えば、水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルアミノ基、置換基を有してもよいアリールアミノ基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基などが好ましく、水素原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基がラジカル反応性が高いことからより好ましい。
ここで、導入しうる前記置換基としては、構造式(III)において挙げたものが例示される。
前記Zとしては、酸素原子、硫黄原子、−NR13−、又は置換基を有してもよいフェニレン基を表す。R13は、置換基を有してもよいアルキル基などを表し、水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基がラジカル反応性が高いことから好ましい。
前記構造式(III)〜(V)で表される側鎖エチレン性不飽和結合の中でも、構造式(III)のものが、重合反応性が高く感度が高くなり、より好ましい。
前記エチレン性不飽和結合の前記高分子化合物における含有量は、特に制限はないが、0.5〜3.0meq/gが好ましく、1.0〜3.0meq/gがより好ましく、1.5〜2.8meq/gが特に好ましい。前記含有量が0.5meq/g未満であると、硬化反応量が少ないため低感度となることがあり、3.0meq/gを超えると、保存安定性が劣化することがある。
ここで、前記含有量(meq/g)は、例えば、ヨウ素価滴定により測定することができる。
前記構造式(III)で表されエチレン性不飽和結合を側鎖に導入する方法としては、特に制限はないが、例えば、側鎖にカルボキシル基を含有する高分子化合物とエチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する化合物を付加反応させることで得ることができる。
前記側鎖にカルボキシル基を含有する高分子化合物は、例えば、カルボキシル基を含有するラジカル重合性化合物1種以上と、必要に応じて共重合成分として他のラジカル重合性化合物1種以上とを通常のラジカル重合法によって製造することでき、前記ラジカル重合法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合法などが挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する化合物としては、これらを有すれば特に制限はないが、例えば、下記構造式(VI)で表される化合物及び(VII)で表される化合物が好ましく、特に、構造式(VI)で表される化合物を使用する方が、高感度化の点で好ましい。
ただし、前記構造式(VI)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。
ただし、前記構造式(VII)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは有機基を表す。Wは4〜7員環の脂肪族炭化水素基を表す。
前記構造式(VI)で表される化合物及び構造式(VII)で表される化合物の中でも、構造式(VI)で表される化合物が好ましく、前記構造式(VI)においても、Lが炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
前記構造式(VI)で表される化合物又は構造式(VII)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(31)〜(40)が挙げられる。
前記カルボキシル基を含有するラジカル重合性化合物しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、インクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレンなどがあり、特に好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
前記側鎖への導入反応としては、例えば、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン等の3級アミン、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ピリジン、トリフェニルフォスフィンなどを触媒として有機溶剤中、反応温度50〜150℃で数時間〜数十時間反応させることにより行うことができる。
前記側鎖にエチレン性不飽和結合を有する構造単位としては、特に制限はないが、例えば、下記構造式(i)で表される構造、構造式(ii)で表される構造、及びこれらの混合により表されるものが好ましい。
ただし、前記構造式(i)及び(ii)中、Ra〜Rcは水素原子又は1価の有機基を表す。Rは水素原子又はメチル基を表す。Lは連結基を有してもよい有機基を表す。
前記構造式(i)で表される構造乃至構造式(ii)で表される構造の高分子化合物における含有量は、20mol%以上が好ましく、20〜50mol%がより好ましく、25〜45mol%が特に好ましい。前記含有量が20mol%未満では、硬化反応量が少ないため低感度となることがあり、50mol%を超えると、保存安定性が劣化することがある。
−カルボキシル基−
本発明の高分子化合物においては、非画像部除去性などの諸性能を向上させるために、カルボキシル基を有していてもよい。
前記カルボキシル基は、酸基を有するラジカル重合性化合物を共重合させることにより、前記高分子化合物に付与することができる。
このようなラジカル重合性が有する酸基としては、例えば、カルボン酸、スルホン酸、リン酸基などが挙げられ、カルボン酸が特に好ましい。
前記カルボキシル基を有するラジカル重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、インクロトン酸、マレイン酸、p−カルボキシルスチレンなどが挙げられ、これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、p−カルボキシルスチレンが好ましい。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カルボキシル基のバインダーにおける含有量は、1.0〜4.0meq/gであり、1.5〜3.0meq/gが好ましい。前記含有量が、1.0meq/g未満では現像性が不十分となることがあり、4.0meq/gを超えるとアルカリ水現像による画像強度ダメージを受けやすくなることがある。
ここで、前記含有量(meq/g)は、例えば、水酸化ナトリウムを用いた滴定により測定することができる。
本発明の高分子化合物は、画像強度などの諸性能を向上する目的で、前述のラジカル重合性化合物の他に、更に他のラジカル重合性化合物を共重合させることが好ましい。
前記他のラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類などから選ばれるラジカル重合性化合物などが挙げられる。
具体的には、アルキルアクリレート等のアクリル酸エステル類、アリールアクリレート、アルキルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、アリールメタクリレート、スチレン、アルキルスチレン等のスチレン類、アルコキシスチレン、ハロゲンスチレンなどが挙げられる。
前記アクリル酸エステル類としては、アルキル基の炭素原子数は1〜20のものが好ましく、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルへキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレートなどが挙げられる。
前記アリールアクリレートとしては、例えば、フェニルアクリレートなどが挙げられる。
前記メタクリル酸エステル類としては、アルキル基の炭素原子は1〜20のものが好ましく、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリレー卜、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなどが挙げられる。
前記アリールメタクリレートとしては、例えば、フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレートなどが挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロへキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチルスチレン、トリフルオルメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレンなどが挙げられる。
前記アルコキシスチレンとしては、例えば、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレンなどが挙げられる。
前記ハロゲンスチレンとしては、例えばクロルスチレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレンなどが挙げられる。
これらのラジカル重合性化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の高分子化合物を合成する際に用いられる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の高分子化合物の分子量は、質量平均分子量で、10,000以上100,000未満が好ましく、10,000〜50,000がより好ましい。前記質量平均分子量が10,000を下回ると硬化膜強度が不足することがあり、100,000を超えると現像性が低下する傾向にある。
また、本発明の高分子化合物中には、未反応の単量体を含んでいてもよい。この場合、前記単量体の前記高分子化合物における含有量は、15質量%以下が好ましい。
本発明に係る高分子化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。また、他の高分子化合物を混合して用いてもよい。
前記他の高分子化合物の例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開昭51−131706号、特開昭52−94388号、特開昭64−62375号、特開平2−97513号、特開平3−289656号、特開平61−243869号、特開2002−296776号などの各公報に記載の酸性基を有するエポキシアクリレート化合物が挙げられる。
ここで、エポキシアクリレート化合物とは、エポキシ化合物由来の骨格を有し、かつ分子中にエチレン性不飽和二重結合とカルボキシル基を含有する化合物である。このような化合物は、例えば、多官能エポキシ化合物とカルボキシル基含有モノマーとを反応させ、更に多塩基酸無水物を付加させる方法などで得られる。
また、前記他の高分子化合物の例としては、本発明以外の、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体なども挙げられる。
この場合、前記他の高分子化合物の前記本発明の高分子化合物における含有量は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
前記バインダーの前記感光性組成物中の固形分含有量は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、感光層の膜強度が弱くなりやすく、該感光層の表面のタック性が悪化することがあり、80質量%を超えると、露光感度が低下することがある。
<重合性化合物>
前記重合性化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、分子中に少なくとも1個の付加重合可能な基を有し、沸点が常圧で100℃以上である化合物が好ましく、例えば、(メタ)アクリル基を有するモノマーから選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記(メタ)アクリル基を有するモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンやグリセリン、ビスフェノールなどの多官能アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加反応した後で(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報、特開昭51−37193号公報などの各公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭52−30490号公報などの各公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類などの多官能アクリレートやメタクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
感光性組成物に使用される重合性化合物の配合割合は、これらの全固形分量に対して、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%である。該重合性化合物が少なくなりすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
<光重合開始剤又は光重合開始系化合物>
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができ、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するものなど)、ホスフィンオキサイド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテルなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物としては、例えば、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記英国特許1388492号明細書記載の化合物としては、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭53−133428号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記独国特許3337024号明細書記載の化合物としては、例えば、2−(4−スチリルフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシスチリル)フェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(1−ナフチルビニレンフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−クロロスチリルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−チオフェン−3−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−フラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(4−ベンゾフラン−2−ビニレンフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物としては、例えば、2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリ(ブロモメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロロメチル−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開昭62−58241号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−フェニルエチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−ナフチル−1−エチニルフェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−トリルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−メトキシフェニル)エチニルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−イソプロピルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−(4−エチルフェニルエチニル)フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−281728号公報記載の化合物としては、例えば、2−(4−トリフルオロメチルフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,6−ジブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記特開平5−34920号公報記載化合物としては、例えば、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチルアミノ)−3−ブロモフェニル]−1,3,5−トリアジン、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、更に2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−トリアジンなどが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロモメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾールなど)などが挙げられる。
本発明で好適に用いられるオキシム誘導体としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また、上記以外の光重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9、9’−アクリジニル)ヘプタンなど)、N−フェニルグリシンなど、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトンなど)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報などに記載のクマリン化合物など)、アミン類(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸n−ブチル、4−ジメチルアミノ安息香酸フェネチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−フタルイミドエチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−メタクリロイルオキシエチル、ペンタメチレンビス(4−ジメチルアミノベンゾエート)、3−ジメチルアミノ安息香酸のフェネチル、ペンタメチレンエステル、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、2−クロル−4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンジルアルコール、エチル(4−ジメチルアミノベンゾイル)アセテート、4−ピペリジノアセトフェノン、4−ジメチルアミノベンゾイン、N,N−ジメチル−4−トルイジン、N,N−ジエチル−3−フェネチジン、トリベンジルアミン、ジベンジルフェニルアミン、N−メチル−N−フェニルベンジルアミン、4−ブロム−N,N−ジメチルアニリン、トリドデシルアミン、アミノフルオラン類(ODB,ODBIIなど)、クリスタルバイオレットラクトン、ロイコクリスタルバイオレットなど)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフロロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η−シクロペンタジエニル−η−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフロロホスフェート(1−)など)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシー2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
<<増感剤>>
また、後述する感光層への露光における露光感度や感光波長を調整する目的で、前記光重合開始剤に加えて、増感剤を添加することが可能である。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光レーザ、可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤など)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動など)することにより、ラジカルや酸などの有用基を発生することが可能である。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知の増感剤の中から適宜選択することができ、例えば、公知の多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、インドカルボシアニン、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、アクリドン類(例えば、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなど)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリンなどがあげられ、他に特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報などの各公報に記載のクマリン化合物など)が挙げられる。
前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開2001−305734号公報に記載の電子移動型開始系[(1)電子供与型開始剤及び増感色素、(2)電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容型開始剤(三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
前記増感剤の含有量としては、前記感光性組成物中の全成分に対し、0.05〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.2〜10質量%が特に好ましい。該含有量が、0.05質量%未満であると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、保存時に前記感光層から前記増感剤が析出することがある。
前記光重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
感光性組成物に使用される光重合開始剤又は光重合開始系化合物の配合割合は、これらの全固形分量に対して、好ましくは0.01〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%、特に好ましくは1〜10質量%である。該光重合開始剤又は光重合開始系化合物が少なすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると密着性が低下する傾向がある。
<熱架橋剤>
前記熱架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光性組成物を用いて形成される感光層の硬化後の膜強度を改良するために、現像性等に悪影響を与えない範囲で、例えば、1分子内に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、1分子内に少なくとも2つのオキセタニル基を有するオキセタン化合物を用いることができる。
前記1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物としては、例えば、ビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂(「YX4000、ジャパンエポキシレジン(株)製」等)又はこれらの混合物、イソシアヌレート骨格等を有する複素環式エポキシ樹脂(「TEPIC;日産化学工業(株)製」、「アラルダイトPT810;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製」等)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ−ルノボラック型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂(例えば、低臭素化エポキシ樹脂、高ハロゲン化エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂など)、アリル基含有ビスフェノールA型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジフェニルジメタノール型エポキシ樹脂、フェノールビフェニレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(「HP−7200,HP−7200H;大日本インキ化学工業(株)製」等)、グリシジルアミン型エポキシ樹脂(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン、トリグリシジルアミノフェノール等)、グリジジルエステル型エポキシ樹脂(フタル酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等)ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、「GT−300、GT−400、ZEHPE3150;ダイセル化学工業製」等)、イミド型脂環式エポキシ樹脂、トリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、グリシジルフタレート樹脂、テトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂、ナフタレン基含有エポキシ樹脂(ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、市販品としては「ESN−190,ESN−360;新日鐵化学(株)製」、「HP−4032,EXA−4750,EXA−4700;大日本インキ化学工業(株)製」等)、フェノール化合物とジビニルベンゼンやジシクロペンタジエン等のジオレフィン化合物との付加反応によって得られるポリフェノール化合物と、エピクロルヒドリンとの反応物、4−ビニルシクロヘキセン−1−オキサイドの開環重合物を過酢酸等でエポキシ化したもの、線状含リン構造を有するエポキシ樹脂、環状含リン構造を有するエポキシ樹脂、α―メチルスチルベン型液晶エポキシ樹脂、ジベンゾイルオキシベンゼン型液晶エポキシ樹脂、アゾフェニル型液晶エポキシ樹脂、アゾメチンフェニル型液晶エポキシ樹脂、ビナフチル型液晶エポキシ樹脂、アジン型エポキシ樹脂、グリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂(「CP−50S,CP−50M;日本油脂(株)製」等)、シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートとの共重合エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)フルオレン型エポキシ樹脂、ビス(グリシジルオキシフェニル)アダマンタン型エポキシ樹脂などが挙げられるが、これらに限られるものではない。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有する前記エポキシ化合物以外に、β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも1分子中に2つ含むエポキシ化合物を用いることが出来、β位がアルキル基で置換されたエポキシ基(より具体的には、β−アルキル置換グリシジル基など)を含む化合物が特に好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を少なくとも含むエポキシ化合物は、1分子中に含まれる2個以上のエポキシ基のすべてがβ−アルキル置換グリシジル基であってもよく、少なくとも1個のエポキシ基がβ−アルキル置換グリシジル基であってもよい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、室温における保存安定性の観点から、前記感光性組成物中に含まれる前記エポキシ化合物全量中における、全エポキシ基中のβ−アルキル置換グリシジル基の割合が、70%以上であることが好ましい。
前記β−アルキル置換グリシジル基としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルグリシジル基、β−エチルグリシジル基、β−プロピルグリシジル基、β−ブチルグリシジル基、などが挙げられ、これらの中でも、前記感光性樹脂組成物の保存安定性を向上させる観点、及び合成の容易性の観点から、β−メチルグリシジル基が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、多価フェノール化合物とβ−アルキルエピハロヒドリンとから誘導されたエポキシ化合物が好ましい。
前記β−アルキルエピハロヒドリンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、β−メチルエピクロロヒドリン、β−メチルエピブロモヒドリン、β−メチルエピフロロヒドリン等のβ−メチルエピハロヒドリン;β−エチルエピクロロヒドリン、β−エチルエピブロモヒドリン、β−エチルエピフロロヒドリン等のβ−エチルエピハロヒドリン;β−プロピルエピクロロヒドリン、β−プロピルエピブロモヒドリン、β−プロピルエピフロロヒドリン等のβ−プロピルエピハロヒドリン;β−ブチルエピクロロヒドリン、β−ブチルエピブロモヒドリン、β−ブチルエピフロロヒドリン等のβ−ブチルエピハロヒドリン;などが挙げられる。これらの中でも、前記多価フェノールとの反応性及び流動性の観点から、β−メチルエピハロヒドリンが好ましい。
前記多価フェノール化合物としては、1分子中に2以上の芳香族性水酸基を含有する化合物であれば、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール化合物、ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール化合物、ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等のナフトール化合物、フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物等のフェノールノボラック樹脂、クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物、ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物、フェノールと炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノールとホルムアルデヒドとの共重縮合物、フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物などが挙げられる。これらの中でも、例えば、流動性及び保存安定性を向上させる目的で選択する場合には、前記ビスフェノール化合物が好ましい。
前記β位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールAのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、テトラメチルビフェノールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビフェノール化合物のジ−β−アルキルグリシジルエーテル;ジヒドロキシナフタレンのジ−β−アルキルグリシジルエーテル、ビナフトールのジ−β−アルキルグリシジルエーテル等のナフトール化合物のβ−アルキルグリシジルエーテル;フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;クレゾール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のモノアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;キシレノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等の炭素数1〜10のジアルキル置換フェノール−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;ビスフェノールA−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル等のビスフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;フェノール化合物とジビニルベンゼンの重付加物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテル;などが挙げられる。
これらの中でも、下記一般式(IV)で表されるビスフェノール化合物、及びこれとエピクロヒドリンなどから得られる重合体から誘導されるβ−アルキルグリシジルエーテル、及び下記一般式(V)で表されるフェノール化合物−ホルムアルデヒド重縮合物のポリ−β−アルキルグリシジルエーテルが好ましい。
ただし、前記一般式(IV)中、Rは水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表し、nは0〜20の整数を表す。
ただし、前記一般式(V)中、R及びR’は同じでも異なってもよく、水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを表し、nは0〜20の整数を表す。
これらβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また1分子中に少なくとも2つのオキシラン基を有するエポキシ化合物、及びβ位にアルキル基を有するエポキシ基を含むエポキシ化合物を併用することも可能である。
前記オキセタン化合物としては、例えば、ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エーテル、1,4−ビス[(3−メチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−メチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート又はこれらのオリゴマーあるいは共重合体等の多官能オキセタン類の他、オキセタン基を有する化合物と、ノボラック樹脂、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)、カルド型ビスフェノール類、カリックスアレーン類、カリックスレゾルシンアレーン類、シルセスキオキサン等の水酸基を有する樹脂など、とのエーテル化合物が挙げられ、この他、オキセタン環を有する不飽和モノマーとアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体なども挙げられる。
また、前記熱架橋剤としては、特開平5−9407号公報記載のポリイソシアネート化合物を用いることができ、該ポリイソシアネート化合物は、少なくとも2つのイソシアネート基を含む脂肪族、環式脂肪族又は芳香族基置換脂肪族化合物から誘導されていてもよい。具体的には、2官能イソシアネート(例えば、1,3−フェニレンジイソシアネートと1,4−フェニレンジイソシアネートとの混合物、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート、1,3−及び1,4−キシリレンジイソシアネート、ビス(4−イソシアネート−フェニル)メタン、ビス(4−イソシアネートシクロヘキシル)メタン、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等)、該2官能イソシアネートと、トリメチロールプロパン、ペンタリスルトール、グリセリン等との多官能アルコール;該多官能アルコールのアルキレンオキサイド付加体と、前記2官能イソシアネートとの付加体;ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート又はその誘導体等の環式三量体やビュレット体;ノルボルナンジイソシアネート;などが挙げられる。
更に、本発明の感光性組成物の保存性を向上させることを目的として、前記ポリイソシアネート及びその誘導体のイソシアネート基にブロック剤を反応させて得られる化合物を用いてもよい。
前記イソシアネート基ブロック剤としては、アルコール類(例えば、イソプロパノール、tert−ブタノール等)、ラクタム類(例えば、ε−カプロラクタム等)、フェノール類(例えば、フェノール、クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−sec−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール等)、複素環式ヒドロキシル化合物(例えば、3−ヒドロキシピリジン、8−ヒドロキシキノリン等)、活性メチレン化合物(例えば、ジアルキルマロネート、メチルエチルケトキシム、アセチルアセトン、アルキルアセトアセテートオキシム、アセトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等)などが挙げられる。これらの他、特開平6−295060号公報記載の分子内に少なくとも1つの重合可能な二重結合及び少なくとも1つのブロックイソシアネート基のいずれかを有する化合物などを用いることができる。
また、前記熱架橋剤として、メラミン誘導体を用いることができる。該メラミン誘導体としては、例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン(メチロール基を、メチル、エチル、ブチルなどでエーテル化した化合物)などが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、保存安定性が良好で、感光層の表面硬度あるいは硬化膜の膜強度自体の向上に有効である点で、アルキル化メチロールメラミンが好ましく、ヘキサメチル化メチロールメラミンが特に好ましい。
また、その他の熱架橋剤として、メラミン以外のアルデヒド縮合生成物、樹脂前駆体などを用いることができる。具体的には、N,N’−ジメチロール尿素、N,N’−ジメチロールマロンアミド、N,N’−ジメチロールスクシンイミド、1,3−N,N’−ジメチロールテレフタルアミド、2,4,6−トリメチロールフェノール、2,6−ジメチロール−4−メチロアニソール、1,3−ジメチロール−4,6−ジイソプロピルベンゼン、などが挙げられる。また、これらのメチロール化合物の代わりに、対応するエチルもしくはブチルエーテル、又は酢酸あるいはプロピオン酸のエステルを使用してもよい。
感光性組成物に使用される前記熱架橋剤の配合割合は、これらの全固形分量に対して、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜25質量%、特に好ましくは5〜15質量%である。該熱架橋剤が少なくなりすぎると硬化膜の基板への密着性が低くなる傾向があり、多すぎると保存安定性が低下する傾向がある。
<着色剤>
本発明に係る感光性組成物には、着色剤(顔料)として、1分子中にハロゲン原子を5〜50質量%含有する黄色を呈する顔料と1分子中にハロゲン原子を含有せず、かつ青色を呈する顔料とを1:1〜1:4の混合比で含有し、それらの顔料の配合によって緑色を呈し、全固形分中のハロゲン含有量が900ppm以下である有機顔料が含まれる。
上記着色剤(顔料)のうち、分子中にハロゲン原子を含有せず、可視光に対して青色を呈する顔料(以下、青色顔料とする場合がある。)としては、フタロシアニン系顔料が挙げられ、具体的なフタロシアニン系顔料として、銅フタロシアニンブルー(C.I.ピグメントブルー15:3)が挙げられる。
また、平均粒子径が100〜1,000nmであり、可視光に対して黄色を呈する顔料(以下、黄色顔料とする場合がある。)としては、分子中にハロゲン原子を含有する顔料が好ましく、モノアゾ系化合物として、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー6、C.I.ピグメントイエロー49、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー111、及びC.I.ピグメントイエロー116が挙げられ、ジスアゾ系化合物のうち、ジアリリド系化合物は、非レーキタイプとして、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー63、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー87、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー121、C.I.ピグメントイエロー124、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー136、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー170、C.I.ピグメントイエロー171、C.I.ピグメントイエロー172、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー176、及びC.I.ピグメントイエロー188が挙げられ、レーキタイプとして、C.I.ピグメントイエロー168が挙げられる。また、ビスアセトアセタリド系化合物として、C.I.ピグメントイエロー16が挙げられ、ベンズイミダゾロン系化合物は、C.I.ピグメントイエロー154が挙げられる。イソインドリン及びイソインドリノン系化合物として、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、及びC.I.ピグメントイエロー173が挙げられる。その他の例としては、キノフタロン系のC.I.ピグメントイエロー138が挙げられる。これらのうち、C.I.ピグメントイエロー173、C.I.ピグメントイエロー138、及びC.I.ピグメントイエロー110は、耐熱性が優れるので特に好ましい。
本発明に係る感光性組成物に含まれる着色剤(顔料)の分散法としては、粉末状の顔料粒子を、分散用バインダーと、必要に応じて分散助剤の有機溶剤溶液中に混合し、公知の方法が適用可能である。つまり、ペイントシェイカー、超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の分散・混練装置を用いて混練することにより分散処理することが好ましい。
このとき、分散用樹脂としては、カルボン酸基を有する樹脂が使用可能であるが、本発明の場合は前記アルカリ可溶性架橋性樹脂を用いることができる。
分散用樹脂の使用量は有機顔料の0.1〜200質量%が好ましく、1〜100質量%がより好ましく、2〜50質量%が特に好ましい。樹脂が少なすぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
前記有機溶剤は、分散時の顔料及び樹脂の全量に対して、分散時に少なくとも100質量%用いることが好ましい。100質量%未満では分散時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合には分散が困難になる可能性がある。
また有機溶剤としては、前記分散用樹脂を溶解し、使用する顔料への湿潤性に富む溶剤が好ましく、芳香族炭化水素類、酢酸エステル類、エーテル類、アルコール類、グリコールモノエーテル類、グリコールモノエーテルアセテート類、ケトン類が好ましい。
前記分散処理に際して、分散用樹脂は、その全量を分散処理時に顔料と共に用いてもよく、樹脂の一部を分散処理後に加えてもよい。同様に有機溶剤もその全量を分散処理時に顔料と共に用いてもよく、有機溶剤の一部を分散処理後に加えてもよい。
前記分散助剤としては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリスルホン酸型高分子界面活性剤等のアニオン系分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン系分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、キナクドリン系等の有機色素にカルボキシル基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した有機色素の誘導体などがあり、これら分散助剤を用いることによって、顔料の分散性や分散安定性が向上し、好ましい。また、これら顔料分散剤や有機色素の誘導体は、顔料に対して50質量%以下で用いることが好ましい。50質量%を超えると色度がずれる傾向がある。
前記着色剤における、黄色顔料と、青色顔料との配合量は、1:10〜10:1が好ましく、1:5〜5:1がさらに好ましく、2:5〜5:2が最も好ましい。
黄色顔料と青色顔料とを上記の範囲で配合させることによって、得られる感光性組成物、又はその硬化皮膜は実質的に緑色を呈するようになる。
なお、本発明の感光性組成物自体の色が必ずしも緑色ではない場合であっても、本発明の感光性組成物の硬化物がブロンズ色の銅張積層板上において緑色になっていればよい。
また、本発明の感光性組成物中における上記着色剤の配合量は特に限定されないが、この着色剤は、有機溶剤が含まれる場合には、この有機溶剤を除く本発明のソルダーレジスト組成物の全成分中に、0.01〜10質量%含まれることが好ましく、0.05〜8質量%含まれることがさらに好ましく、0.1〜5質量%含まれることが最も好ましい。
前記感光性組成物中に含有される顔料が少なくなりすぎると、感光層の色濃度が低くなる傾向があり、多すぎると光感度が低下する傾向がある。すなわち、前記顔料の配合量が上記の範囲にあることにより、紫外線透過率の減少による樹脂硬化性の低下を抑制しつつ、目視検査時の視認性が良好な永久保護膜を形成できる。
青紫色レーザに対して高感度を実現する感光性組成物(感光層)を提供するためには、前記着色剤に含有される黄色顔料の平均粒子径が重要であり、その平均粒子径は、100〜1,000nmが好ましく、150〜750nmがより好ましく、200〜500nmが最も好ましい。
黄色顔料の平均粒子径が100nm未満だと、得られる感光層の感光波長域での透過率が低下し、低感度になり、1,000nmを超えると、光の散乱が増える結果として解像度が低下する。
また、前記着色剤に含有される青色顔料の平均粒子径としては、特に制限されるものではないが、10〜1,000nmが好ましく、50〜1,000nmがより好ましく、100〜500nmが最も好ましい。
ここで、1,000nm以上、好ましくは500nm以上の粗大粒子は、感光層塗布液のコーティング時において、塗布面状を損なうので遠心分離法、焼結フィルター、メンブレンフィルター濾過法などにより除去することが好ましい。
平均粒子径が10nm未満では着色度(光学濃度)が低下するため、必要な着色度を得るために添加量を増やさねばならずコストが高くなる。また1,000nmを超えると光散乱の影響で十分な解像度が得られない。
なお、本発明に係る感光性組成物を作製する場合には、該着色剤に加えて、前述したアルカリ可溶性感光性樹脂、光重合性化合物、熱架橋剤、及び光重合開始剤又は光重合開始系化合物、並びに、後述する熱硬化促進剤、無機充填剤、及びその他の成分を混合するが、これらは、該着色剤の分散処理の前に混合してもよく、分散処理後に混合してもよい。
前記分散用樹脂は分散時に全量使用せず、残りを後で、特に感光層塗布液の作製時に混合してもよい。各成分の使用量は最終的に前記した感光性組成物における配合割合になるように前記感光性組成物の作製時から調整される。
<熱硬化促進剤>
前記熱硬化促進剤は、前記エポキシ樹脂化合物や前記多官能オキセタン化合物の熱硬化を促進する機能があり、前記感光性樹脂に好適に添加される。感光性組成物に対する熱架橋促進剤の含有量(固形分量比)は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がさらに好ましく、0.5〜3質量%が最も好ましい。熱架橋促進剤が少なくなりすぎると硬化膜の基板への密着性が低くなる傾向があり、多すぎると保存安定性が低下する傾向がある。
前記熱硬化促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メトキシ−N,N−ジメチルベンジルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミンなどのアミン化合物;トリエチルベンジルアンモニウムクロリドなどの4級アンモニウム塩化合物;ジメチルアミンなどのブロックイソシアネート化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩;トリフェニルホスフィンなどのリン化合物;メラミン、グアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンなどのグアナミン化合物;2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン、2−ビニル−2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−S−トリアジン・イソシアヌル酸付加物などのS−トリアジン誘導体、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、有機ヒドラジド累、無水フタル酸、無水トリメリット酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などの芳香族酸無水物、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸などの脂肪族酸無水物類、ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラックなどのポリフェノール類などなどを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、前記エポキシ樹脂化合物や前記多官能オキセタン化合物の硬化触媒、あるいは、これらとカルボキシル基の反応を促進することができるものであれば、特に制限はなく、上記以外の熱硬化を促進可能な化合物を用いてもよい。
前記エポキシ樹脂、前記多官能オキセタン化合物、及びこれらとカルボン酸との熱硬化を促進可能な化合物の前記感光性組成物溶液の固形分中の固形分含有量は、通常0.01〜20質量%である。
<無機充填剤>
前記無機充填剤は、永久パターンの表面硬度を向上でき、線膨張係数を低く抑えることができ、硬化層自体の誘電率や誘電正接を低く抑えることができる機能がある。
前記無機充填剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カオリン、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ素、気相法シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、マイカなどが挙げられる。
前記無機充填剤の平均粒径は、3μm未満が好ましく、0.1〜2μmがより好ましい。該平均粒径が3μm以上であると、光錯乱により解像度が劣化することがある。
また、感光性組成物に使用される無機充填剤の配合割合は、これらの全固形分量に対して、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%、さらに好ましくは15〜40質量%である。該無機充填剤が少なくなりすぎると硬化膜の硬度が低くなる傾向があり、多すぎると光感度が低下する傾向がある。
さらに必要に応じて有機微粒子を添加することも可能である。好適な有機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂などが挙げられる。また、平均粒径0.1〜2μm、吸油量100〜200m/g程度のシリカ、架橋樹脂からなる球状多孔質微粒子などを用いることができる。
前記無機充填剤に、平均粒径が0.1〜2μmの粒子を含有していることから、永久パターンをプリント配線基板の薄型化にともなって、厚み5〜20μmに薄層化したとしても、無機充填剤粒子が永久パターンの表裏両面を架橋することはなく、その結果、高加速度試験(HAST)においてもイオンマイグレーションの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた永久パターンとすることができる。
<その他の成分>
本発明に係る感光性組成物(感光層塗布液)には、暗反応を抑制するための熱重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等)、基板との密着性を向上させるためのチタネートカップリング剤(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有したシランカップリング剤やイソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等)、膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)及びその他、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜使用することができる。
有機溶剤は、感光性組成物(感光層塗布液)中の有機顔料、アルカリ可溶性感光性樹脂、重合性化合物、光重合開始剤又は光重合開始系化合物、熱架橋剤、熱硬化促進剤及び無機充填剤を含む全固形分が5〜40質量%の範囲になるように用いられることが好ましい。全固形分が40質量%を超えると粘度が高くなり、塗布性が悪くなる傾向がある。また、全固形分が5質量%未満であると粘度が低くなり、塗布性が悪くなる傾向がある。
〔保護フィルム〕
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有する。
前記保護フィルムの前記感光性フィルムにおいて設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記保護フィルムを用いる場合、前記感光層及び前記支持体の接着力Aと、前記感光層及び保護フィルムの接着力Bとが、接着力A>接着力Bの関係であることが好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などが挙げられる。
また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、0.3〜1.4が好ましく、0.5〜1.2がより好ましい。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオルガノシロキサン、弗素化ポリオレフィン、ポリフルオロエチレン、ポリビニルアルコールなどのポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、30〜150℃(特に50〜120℃)で1〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。
〔その他の層〕
本発明の感光性フィルムは、前記感光層、前記支持体、前記保護フィルムの他に、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などのその他の層を有してもよい。
前記その他の層の前記感光性フィルムにおける配置、厚み等は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記クッション層は、常温ではタック性が無く、真空及び加熱条件で積層した場合に溶融し、流動する層であることが好ましい。
前記PC層は、ポリビニルアルコールを主成分として形成された1.5μm程度の被膜であることが好ましい。
前記感光性フィルムは、例えば、円筒状の巻芯に巻き取って、長尺状でロール状に巻かれて保管されるのが好ましい。前記長尺状の感光性フィルムの長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20,000mの範囲から適宜選択することができる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、100m〜1,000mの範囲の長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になるように巻き取られるのが好ましい。また、前記ロール状の感光性フィルムをシート状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点から、端面にはセパレーター(特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置するのが好ましく、また梱包も透湿性の低い素材を用いるのが好ましい。
本発明の感光性フィルムは、保存安定性に優れ、現像後に優れた耐薬品性、表面硬度、耐熱性などを発揮する感光性組成物が積層された感光層を有してなる。このため、プリント配線板、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの製造に好適に使用することができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に使用することができる。
特に、本発明の感光性フィルムは、該フィルムの厚みが均一であるため、永久パターンの形成に際し、永久パターン(保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストなど)を薄層化しても、高加速度試験(HAST)においてイオンマイグレーションの発生がなく、耐熱性、耐湿性に優れた高精細な永久パターンが得られるため、基体への積層がより精細に行われる。
(永久パターンの形成方法)
本発明に係る永久パターンの形成方法によれば、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において、基体の表面に本発明の感光性フィルムを積層した後、該感光性フィルムに対して露光し、現像することによって永久パターンが形成される。
以下、本発明に係る永久パターンの形成方法の説明を通じて、該方法によって作製される永久パターンの詳細も明らかにする。
−基体−
前記基体としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができ、板状の基体(基板)が好ましく、具体的には、公知のプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)、ガラス板(例えば、ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられ、これらの中でも、プリント配線板形成用基板が好ましく、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体などの高密度実装化が可能となる点で、該プリント配線板形成用基板が配線形成済みであるのが特に好ましい。
前記積層体は、基体上に前記感光層が形成されてなり、該感光層に対し、後述する露光工程により露光した領域を硬化させ、後述する現像工程により永久パターンを形成することができる。
[積層工程]
前記積層体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記保護フィルムを剥離し、前記基体上に前記感光性フィルムを加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら前記感光層が重なるようにして積層するのが好ましい。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒートプレス、ヒートロールラミネータ(例えば、大成ラミネータ(株)製、VP−II)、真空ラミネータ(例えば、ニチゴーモートン(株)製、VP130)などが好適に挙げられる。
〔露光工程〕
本発明のパターン形成材料(感光性積層体等)の露光方法について、画像データに基づいて光を変調しながら相対走査して露光することで、2次元画像の形成を行うマスクレスのパターン露光方式(デジタル露光)を利用した露光工程を中心に説明する。
デジタル露光は、2次元状に並んだ空間光変調デバイスを用い、画像データに基づいて光を変調しながら相対走査することで2次元画像の形成を行う露光方法である。
露光光を透過させない、又は弱めて透過させる材質で画像(露光パターン;以下、パターンともいう。)が形成された「マスク」と呼ばれる物体を露光光の光路に配置し、感光性の層を前記画像に対応したパターン状に露光する従来のマスク露光方式(アナログ露光ともいう。)に対して、前記「マスク」を用いすに感光性の層をパターン状に露光する露光方式のことである。
デジタル露光では、光源として、超高圧水銀灯や、レーザが用いられる。
超高圧水銀灯とは、石英ガラスチューブなどに水銀を封入した放電灯であり、水銀の蒸気圧を高く設定して発光効率を高めたものである(点灯時の水銀の蒸気圧はおよそ5MPaになるものもある。W.Elenbaas:Light Sources、Philips Technical Library 148−150)。 輝線スペクトルのうち、405nm±40nmの単一露光波長が用いられ、h線(405nm)が主として用いられる。
レーザは、反転分布を持った物質中で起きる誘導放出の現象を利用し、光波の増幅、発振によって干渉性と指向性が一層強い単色光を作り出す発振器、及び増幅器であり、励起物質として、液晶、ガラス、液体、色素、気体などがあり、これらの媒質から固体レーザ(YAGレーザ)、液体レーザ、気体レーザ(アルゴンレーザ、He−Neレーザ、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ)、半導体レーザなどの公知のレーザを前記波長領域において用いることができる。
半導体レーザは、搬送子の注入、電子ビームによる励起、衝突によるイオン化、光励起などによって電子と正孔とが接合部に流出するとき、pn接合で可干渉光を誘導放出するような発光ダイオードを用いるレーザである。この放出される可干渉光の波長は、半導体化合物によって決まる。レーザの波長は、405nm±40nmの単一露光波長である。
本発明における単一露光波長とは、レーザによる場合は主波長のことを指し、超高圧水銀灯による場合は405nm以外の輝線をNDフィルターなどで365nmや、405nmより大きい波長をカットして主波長を1波長のみにしたものをいう。
前記露光方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、これらの中でも、レーザを用いたデジタル露光が好ましい。
前記デジタル露光の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2005−311305号公報、特開2007−10785号公報に記載されている、光を照射する光照射手段、形成するパターン情報に基づいて該光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段などが挙げられる。
前記デジタル露光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、形成するパターン形成情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行うことが好ましく、例えば、前記感光層に対し、光照射手段、及び前記光照射手段からの光を受光し出射するn個(ただし、nは2以上の自然数)の2次元状に配列された描素部を有し、パターン情報に応じて前記描素部を制御可能な光変調手段を備えた露光ヘッドであって、該露光ヘッドの走査方向に対し、前記描素部の列方向が所定の設定傾斜角度θをなすように配置された露光ヘッドを用い、前記露光ヘッドについて、使用描素部指定手段により、使用可能な前記描素部のうち、N重露光(ただし、Nは2以上の自然数)に使用する前記描素部を指定し、前記露光ヘッドについて、描素部制御手段により、前記使用描素部指定手段により指定された前記描素部のみが露光に関与するように、前記描素部の制御を行い、前記感光層に対し、前記露光ヘッドを走査方向に相対的に移動させて行う方法が好ましい。
本発明において「N重露光」とは、前記感光層の被露光面上の露光領域の略すべての領域において、前記露光ヘッドの走査方向に平行な直線が、前記被露光面上に照射されたN本の光点列(画素列)と交わるような設定による露光を指す。ここで、「光点列(画素列)」とは、前記描素部により生成された描素単位としての光点(画素)の並びうち、前記露光ヘッドの走査方向となす角度がより小さい方向の並びを指すものとする。なお、前記描素部の配置は、必ずしも矩形格子状でなくてもよく、たとえば平行四辺形状の配置等であってもよい。 ここで、露光領域の「略すべての領域」と述べたのは、各描素部の両側縁部では、描素部列を傾斜させたことにより、前記露光ヘッドの走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数が減るため、かかる場合に複数の露光ヘッドをつなぎ合わせるように使用したとしても、該露光ヘッドの取付角度や配置等の誤差により、走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数がわずかに増減することがあるため、また、各使用描素部の描素部列間のつなぎの、解像度分以下のごくわずかな部分では、取付角度や描素部配置等の誤差により、走査方向と直交する方向に沿った描素部のピッチが他の部分の描素部のピッチと厳密に一致せず、走査方向に平行な直線と交わる使用描素部の描素部列の数が±1の範囲で増減することがあるためである。なお、以下の説明では、Nが2以上の自然数であるN重露光を総称して「多重露光」という。更に、以下の説明では、本発明の露光装置又は露光方法を、描画装置又は描画方法として実施した形態について、「N重露光」及び「多重露光」に対応する用語として、「N重描画」及び「多重描画」という用語を用いるものとする。
前記N重露光のNとしては、2以上の自然数であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3以上の自然数が好ましく、3以上7以下の自然数がより好ましい。
本発明におけるレーザの波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、感光性組成物の露光時間の短縮を図る目的から、330〜650nmが好ましく、365〜445nmがより好ましく、395〜415nmであることが特に好ましい。
レーザのビーム径は、特に制限されないが、中でも、濃色離隔壁の解像度の観点から、ガウシアンビームの1/e値で5〜30μmが好ましく、7〜20μmがより好ましい。
レーザビームのエネルギー量としては、特に限定されないが、中でも、露光時間と解像度の観点から、1〜100mJ/cmが好ましく、5〜50mJ/cmがより好ましい。
本発明では、レーザ光を画像データに応じて空間光変調することが必要である。この目的のため、特開2005−311305号公報[0173]〜[0174]に記載されている空間光変調素子であるデジタル・マイクロ・デバイスを用いることが好ましい。
露光装置としては、例えば、レーザダイレクトイメージング装置「INPREX IP−3000(富士フイルム(株)製)」を用いることができるが、本発明における露光装置は、これに限定されるものではない。
[その他の工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することができ、例えば、現像工程、硬化処理工程などが挙げられる。
[現像工程]
前記現像工程は、前記露光工程により前記感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、永久パターンを形成する工程である。
前記未硬化領域の除去方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、現像液を用いて除去する方法などが挙げられる。
前記現像液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物若しくは炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液などが好適に挙げられる。これらの中でも、炭酸ナトリウム水溶液が特に好ましい。
前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基(例えば、ベンジルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミンなど)や、現像を促進させるため有機溶剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラクトン類など)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を混合した水系現像液であってもよく、有機溶剤単独であってもよい。
[硬化処理工程]
本発明に係る永久パターンの形成方法は、更に、硬化処理工程を含むことが好ましい。
前記硬化処理工程は、前記現像工程が行われた後、形成された永久パターンにおける感光層に対して硬化処理を行う工程である。
前記硬化処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。
前記全面露光処理の方法としては、例えば、前記現像工程の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を露光する方法が挙げられる。該全面露光により、前記感光層を形成する感光性組成物中の樹脂の硬化が促進され、前記永久パターンの表面が硬化される。
前記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、超高圧水銀灯などのUV露光機が好適に挙げられる。
前記全面加熱処理の方法としては、前記現像工程の後に、前記永久パターンが形成された前記積層体上の全面を加熱する方法が挙げられる。該全面加熱により、前記永久パターンの表面の膜強度が高められる。
前記全面加熱における加熱温度としては、120〜250℃が好ましく、120〜200℃がより好ましい。該加熱温度が120℃未満であると、加熱処理による膜強度の向上が得られないことがあり、250℃を超えると、前記感光性組成物中の樹脂の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることがある。
前記全面加熱における加熱時間としては、10〜120分が好ましく、15〜60分がより好ましい。
前記全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、IRヒーターなどが挙げられる。
なお、前記基体が多層配線基板などのプリント配線板である場合には、該プリント配線板上に永久パターンを形成し、更に、以下のように半田付けを行うことができる。
即ち、前記現像工程により、前記永久パターンである硬化層が形成され、前記プリント配線板の表面に金属層が露出される。該プリント配線板の表面に露出した金属層の部位に対して金メッキを行った後、半田付けを行う。そして、半田付けを行った部位に、半導体や部品などを実装する。このとき、前記硬化層による永久パターンが、保護膜あるいは絶縁膜(層間絶縁膜)としての機能を発揮し、外部からの衝撃や隣同士の電極の導通が防止される。
本発明に係る永久パターンの形成方法においては、保護膜及び層間絶縁膜の少なくともいずれかを形成するのが好ましい。前記永久パターンの形成方法により形成される永久パターンが、前記保護膜又は前記層間絶縁膜であると、配線を外部からの衝撃や曲げから保護することができ、特に、前記層間絶縁膜である場合には、例えば、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体や部品の高密度実装に有用である。
本発明に係る永久パターンの形成方法は、高速でパターン形成が可能であるため、各種パターンの形成に広く用いることができ、特に配線パターンの形成に好適に使用することができる。
また、本発明に係る永久パターンの形成方法により形成される永久パターンは、優れた表面硬度、絶縁性、耐熱性、耐湿性などを有し、保護膜、層間絶縁膜、ソルダーレジストパターン、として好適に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
1,000mL三口フラスコに1−メトキシ−2−プロパノール159gを入れ、窒素気流下、85℃まで加熱した。これに、ベンジルメタクリレート63.4g、メタクリル酸72.3g、V−601(和光純薬製)4.15gの1−メトキシ−2−プロパノール159g溶液を、2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に5時間加熱して反応させた。次いで、加熱を止め、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(30/70mol%比)の共重合体を得た。
次に、前記共重合体溶液の内、120.0gを300mL三口フラスコに移し、グリシジルメタクリレート16.6g、p−メトキシフェノール0.16gを加え、撹拌し溶解させた。溶解後、テトラエチルアンモニウムクロリド2.4gを加え、100℃に加熱し、付加反応を行った。グリシジルメタクリレートが消失したことを、ガスクロマトグラフィーで確認し、加熱を止めた。1−メトキシ−2−プロパノールを加え、固形分50質量%の下記表1に示す高分子化合物1の溶液を調製した。
得られた高分子化合物の質量平均分子量(Mw)をポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定した結果、15,000であった。
また、水酸化ナトリウムを用いた滴定から、固形分あたりの酸価(カルボキシル基の含有量)は、2.2meq/gであった。
更に、ヨウ素価滴定により求めた固形分あたりのエチレン性不飽和結合の含有量(C=C価)は、2.1meq/gであった。
(合成例2)
還流冷却器、温度計、窒素置換用ガラス管及び攪拌機を取り付けた四つ口フラスコに、ブレンマーGS(日本油脂(株)製、塩素低減のグリシジルメタクリレート、ハロゲン含有量は1ppm以下)70質量部、メチルメタクリレート30質量部、カルビトールアセテート100質量部、及びアゾビスイソブチロニトリル3質量部を加えて、攪拌しながら窒素気流下で80℃で5時間加熱することによって重合して50%共重合体溶液を得た。
得られた50質量%共重合体溶液にヒドロキノン0.05質量部、アクリル酸37質量部、及びジメチルベンジルアミン0.2質量部を加えて100℃で24時間付加反応を行った。
続いてテトラヒドロフタル酸無水物45質量部、及びカルビトールアセテート79質量部を加えて100℃で3時間反応させて、紫外線硬化性樹脂の50質量%溶液(A2)を得た。
(分散例1)
表1に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で1時間分散して、黄色顔料の分散液1を得た。得られた分散液1の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は340nmであった。結果を表1に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・サンドリンイエロー6GL(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、C.I.ピグメントイエロー173)、下記構造式(1))・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例2)
分散時間を2時間にした以外は、分散例1と同様にして分散液2を作製した。結果を表1に示す。平均粒径は160nmであった。
(分散例3)
分散時間を0.5時間にした以外は、分散例1と同様にして分散液3を作製した。結果を表1に示す。平均粒径は1,250nmであった。
(分散例4)
表1に示すように、分散例1と同じ組成の分散液を予め混合した後、モーターミルM−200(アイガー(株)製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sにて24時間分散して、黄色顔料の分散液4を調製した。結果を表1に示す。透過型電子顕微鏡(TEM)観察と、その写真から、任意に20個の粒子のサイズを測定し、平均粒径は、60nmであることが分かった。
(分散例5)
表1に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で1時間分散して、黄色顔料の分散液5を得た。得られた分散液5の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は260nmであった。結果を表1に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・セイカファーストイエロー2770(大日精化工業(株)製、C.I.ピグメントイエロー83)、下記構造式(2))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例6)
表1に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液6を得た。得られた分散液6の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は520nmであった。結果を表1に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・イエロー2RLT(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、C.I.ピグメントイエロー109)、下記構造式(3))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例7)
表1に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液7を得た。得られた分散液7の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は350nmであった。結果を表1に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・Cromophtal Yellow3RT(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、C.I.ピグメントイエロー110)、下記構造式(4))・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例8)
表1に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液8を得た。得られた分散液8の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は400nmであった。結果を表1に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・Paliotol Yellow D0960(BASF社製、C.I.ピグメントイエロー138)、下記構造式(5))・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例9)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液9を得た。得られた分散液9の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は420nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・ファーストイエローFGL(大日精化工業(株)製、C.I.ピグメントイエロー97)、下記構造式(6))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例10)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液10を得た。得られた分散液10の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は380nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・ジスアゾイエローAAPT(大日精化工業(株)製、C.I.ピグメントイエロー55)、下記構造式(7))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例11)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液11を得た。得られた分散液11の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は230nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・PALIOTOL YELLOW D1155(CLARIANT社製、C.I.ピグメントイエロー185)、下記構造式(8))・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例12)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、黄色顔料の分散液12を得た。得られた分散液12の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は430nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・クロモフタルイエロー2RF(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、C.I.ピグメントイエロー139)、下記構造式(9))・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例13)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、青色顔料の分散液13を得た。得られた分散液13の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は280nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・HELIOGEN BLUE D707PB(BASF社製、C.I.ピグメントブルー15:3)、下記構造式(10))・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例14)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で1時間分散して、青色顔料の分散液14を得た。得られた分散液13の粒子をレーザー散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は330nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・シアニンブルー5025(大日精化工業(株)製、C.I.ピグメントブルー15:1)、下記構造式(11))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(分散例15)
表2に示すように、下記顔料分散液組成と、直径2mmのガラスビーズ30部を容量200mlのポリエチレン製容器に入れて、ペイントシェーカー(東洋精機(株)製)で2時間分散して、緑色顔料の分散液15を得た。得られた分散液15の粒子をレーザ散乱方式の粒度分布測定器を用いて測定したところ、平均粒径は380nmであった。結果を表2に示す。
〔顔料分散液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・シアニングリーン2G−550−D(大日精化工業(株)製、C.I.ピグメントグリーン7)下記構造式(12))・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(顔料を含まない溶液C1)
表2に示すように、下記顔料分散液組成の溶解により顔料を含まない溶液C1を得た。
〔溶液組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9.1質量部
・ソルスパースS−20000(ICI(株)製)・・・・・・・・・・0.28質量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート・・・・・・・・50.4質量部
(実施例1)
分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む、下記組成からなる感光性組成物溶液を調製し、16μm厚ポリエチレンテレフタレート支持体(東レ(株)製16FB50)に塗布し、乾燥後膜厚で35μmの感光層を形成し、次いで、該感光層の上に、保護フィルムとしてポリプロピレンフィルム(王子製紙(株)製:アルファンE200、膜厚20μm)をラミネーションにより積層し、ワインダーで巻き取り、感光性フィルムを作製した。
〔感光性組成物溶液の組成〕
・高分子化合物1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63.3質量部
・DPHA(日本化薬(株)製,ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート76質量%希釈品)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22.2質量部
・下記一般式(VI)で表されるビスフェノールA型β―メチルエポキシ樹脂(エポキシ当量:214g/eq、粘度:62Pa・s)・・・・・・・・・・・・18.8質量部
・N−フェニルグリシン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.2質量部
・下記一般式(VII)で表される増感剤・・・・・・・・・・・・・・0.20質量部
・CGI325(光重合開始剤)
(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、下記一般式(VIII)表されるオキシム誘導体)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.3質量部
・ジシアンジアミド(熱硬化促進剤)・・・・・・・・・・・・・・・・0.93質量部
・トリアジン・イソシアヌル酸付加物(熱硬化促進剤)
(2MAOK、四国化成(株)製)・・・・・・・・・・・・・・・・・0.53質量部
・分散液1(黄色顔料)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.37質量部
・分散液13(青色顔料)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.75質量部
・硫酸バリウム分散液*2)(49.4質量%)・・・・・・・・・・・81.4質量部
・ハイドロキノンモノメチルエーテル・・・・・・・・・・・・・・・・0.06質量部
・塗布助剤(フッ素系界面活性剤F780F、30質量%メチルエチルケトン溶液)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.24質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45.4質量部
*2)硫酸バリウム分散液は、硫酸バリウム(堺化学工業(株)製、B30)29.2質量部と、上記高分子化合物1(50質量%)溶液20.9質量部と、1−メトキシ−2−プロピルアセテート36質量部とを予め混合した後、モーターミルM−200(アイガー社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sにて3.5時間分散して調製した。
−感光性積層体の調製−
前記基体として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μm)の表面に化学研磨処理を施して調製した。該銅張積層板上に、前記感光性フィルムの感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記感光性フィルムにおける保護フィルムを剥がしながら、真空ラミネーター(ニチゴーモートン(株)製、VP130)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された感光性フィルムを調製した。
圧着条件は、真空引き時間40秒、圧着温度70℃、圧着圧力0.2MPa、加圧時間10秒とした。
−−露光工程−−
前記調製した積層体における感光層に対し、支持体側から、レーザダイレクトイメージング装置「INPREX IP−3000(富士フイルム(株)製)」を用いて、405nmのレーザ光を、20μmから100μmまで10μm刻みで、直径の異なる穴部が形成されるパターンが得られるように露光パターンを照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。
<パターン形成装置>
前記光照射手段として特開2005−311305号公報に記載の合波レーザ光源と、前記光変調手段として図2に概略図を示した主走査方向にマイクロミラー58が1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1,024個×256列のみを駆動するように制御したDMD36と、図1に示した光を前記感光性転写材料に結像する光学系とを有する露光ヘッド30を備えたパターン形成装置10を用いた。
各露光ヘッド30すなわち各DMD36の設定傾斜角度としては、使用可能な1024列×256行のマイクロミラー58を使用してちょうど2重露光となる角度θidealよりも若干大きい角度を採用した。この角度θidealは、N重露光の数N、使用可能なマイクロミラー58の列方向の個数s、使用可能なマイクロミラー58の列方向の間隔p、及び露光ヘッド30を傾斜させた状態においてマイクロミラーによって形成される走査線のピッチδに対し、下記式1、
spsinθideal≧Nδ(式1)
により与えられる。本実施形態におけるDMD36は、上記のとおり、縦横の配置間隔が等しい多数のマイクロミラー58が矩形格子状に配されたものであるので、
pcosθideal=δ(式2)
であり、上記式1は、
stanθideal=N(式3)
であり、s=256、N=2であるので、角度θidealは約0.45度である。したがって、設定傾斜角度θとしては、たとえば0.50度を採用した。
まず、2重露光における解像度のばらつきと露光むらを補正するため、被露光面の露光パターンの状態を調べた。結果を図3に示した。図3においては、ステージ14を静止させた状態で感光性転写材料12の被露光面上に投影される、露光ヘッド3012と3021が有するDMD36の使用可能なマイクロミラー58からの光点群のパターンを示した。また、下段部分に、上段部分に示したような光点群のパターンが現れている状態でステージ14を移動させて連続露光を行った際に、被露光面上に形成される露光パターンの状態を、露光エリア3212と3221について示した。なお、図3では、説明の便宜のため、使用可能なマイクロミラー58の1列おきの露光パターンを、画素列群Aによる露光パターンと画素列群Bによる露光パターンとに分けて示したが、実際の被露光面上における露光パターンは、これら2つの露光パターンを重ね合わせたものである。
図3に示したとおり、露光ヘッド3012と3021の間の相対位置の、理想的な状態からのずれの結果として、画素列群Aによる露光パターンと画素列群Bによる露光パターンとの双方で、露光エリア3212と3221の前記露光ヘッドの走査方向と直交する座標軸上で重複する露光領域において、理想的な2重露光の状態よりも露光過多な領域が生じていることが判る。
前記光点位置検出手段としてスリット28及び光検出器の組を用い、露光ヘッド3012ついては露光エリア3212内の光点P(1,1)とP(256,1)の位置を、露光ヘッド3021については露光エリア3221内の光点P(1,1024)とP(256,1024)の位置を検出し、それらを結ぶ直線の傾斜角度と、露光ヘッドの走査方向とがなす角度を測定した。
実傾斜角度θ´を用いて、下記式4
ttanθ´=N(式4)
の関係を満たす値tに最も近い自然数Tを、露光ヘッド3012と3021のそれぞれについて導出した。露光ヘッド3012についてはT=254、露光ヘッド3021についてはT=255がそれぞれ導出された。その結果、図4において斜線で覆われた部分78及び80を構成するマイクロミラーが、本露光時に使用しないマイクロミラーとして特定された。
その後、図4において斜線で覆われた領域78及び80を構成する光点以外の光点に対応するマイクロミラーに関して、同様にして図4において斜線で覆われた領域82及び網掛けで覆われた領域84を構成する光点に対応するマイクロミラーが特定され、本露光時に使用しないマイクロミラーとして追加された。
これらの露光時に使用しないものとして特定されたマイクロミラーに対して、前記描素部素制御手段により、常時オフ状態の角度に設定する信号が送られ、それらのマイクロミラーは、実質的に露光に関与しないように制御した。
これにより、露光エリア3212と3221のうち、複数の前記露光ヘッドで形成された被露光面上の重複露光領域であるヘッド間つなぎ領域以外の各領域において、理想的な2重露光に対して露光過多となる領域、及び露光不足となる領域の合計面積を最小とすることができる。
−−現像工程−−
室温にて10分間静置した後、前記積層体から支持体を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、アルカリ現像液として、1質量%炭酸ソーダ水溶液を用い、30℃にて最短現像時間の2倍の時間シャワー現像し、未硬化の領域を溶解除去した。(別途、未硬化の基板上の感光層が溶解されるまでの時間を測定して最短現像時間と定義した。)
その後、水洗し、乾燥させ、永久パターンを形成した。
−−硬化処理工程−−
前記永久パターンが形成された積層体の全面に対して、150℃で60分間、加熱処理を施し、永久パターンの表面を硬化し、膜強度を高めた。
<評価>
次に、得られた各感光性フィルム及び、各永久パターンについて、着色度、色相、感光領域吸光度、ハロゲン含有量、露光感度、解像度、保存性及び硬化後のレジスト性能の評価を行った。
<<着色度・色相の評価>>
作製した感光性フィルムの着色度をマクベス光度計に赤色フィルターをかけて測定して得られるマクベス光学濃度で表した。評価基準としては、0.5以上が好ましい。また、色相は目視で判定した。結果を表6に示す。
<<感光領域における吸光度の評価>>
また、スペクトロフォトメータを用いて作製した感光性フィルムの吸収スペクトルを測定し、405nmにおける感光領域の吸光度を測定した。評価基準としては、1.0以下が好ましい。結果を表6に示す。
<<分散安定性の評価>>
また、感光性層塗布液を40℃で7日間保存し、顔料の凝集の有無を観察した。顔料凝集の有る場合は×、無い場合は○と表示する。結果を表6に示す。
<<ハロゲン含有量の測定・評価>>
作製した前記感光性フィルムの前記感光層(10g)を、燃焼フラスコ内で燃焼し、発生したガスを純水に吸収させ、得られた吸収液の中のハロゲン含有量を、イオンクロマトグラフィーにより検出し、定量した。結果を表6に示す。
<<露光感度の評価>>
前述のようにして、パターン露光・現像・水洗により得られた永久パターンにおいて、残った前記感光層の硬化領域の厚みを測定した。次いで、レーザ光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から配線上の硬化領域の厚さが30μmとなり、硬化領域の表面が光沢面である時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。結果を表6に示す。
<<解像度>>
得られた前記永久パターン形成済みのプリント配線基板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化層パターンの穴部に残膜が無い、最小の穴径を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。結果を表6に示す。
<<エッジラフネス>>
得られた前記積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、前記露光ヘッドの走査方向と直交する方向の横線パターンが形成されるように照射して2重露光し、ライン/スペース=1/1でライン幅30μmで線幅の露光を行う。
この際の露光量は、前記露光感度の評価で測定した前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取る。
銅張積層板上の感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液をスプレー圧0.15MPaにて前記現像時間の評価で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去する。
このようにして得られた永久パターンのうち、ライン幅30μmのラインの任意の5箇所について、レーザ顕微鏡(VK−9500、キーエンス(株)製;対物レンズ50倍)を用いて観察し、視野内のエッジ位置のうち、最も膨らんだ箇所(山頂部)と、最もくびれた箇所(谷底部)との差を絶対値として求め、観察した5箇所の平均値を算出し、これをエッジラフネスとした。該エッジラフネスは、値が小さい程、良好な性能を示すため好ましい。結果を表6に示す。
<<保存安定性>>
次に、経時的な現像性変化の評価のため、前記の各種保護シートを挟み、遮光性防湿袋(東海アルミ箔(株)製BF3X)で包装しブッシュで両端を塞いだロール状のサンプルを加速条件下(30℃、90%RH)の恒温恒湿槽中で3日間保存し、現像性の変化を測定した。
保存性は、初期の最短現像時間tと、前記加速条件後の最短現像時間t3dとを比較してその比(t/t3d)の値から、下記基準で評価した。
○:1倍以上2倍未満
△:2倍以上3倍未満(実使用可能なレベル)
×:3倍以上
結果を表6に示す。
−硬化後レジスト性能−
上記の感光性積層体を、保護フィルムを剥離後、回路パターンの無い銅張り積層板上に真空ラミネートした。これを室温まで冷却した後、露光量23mJ/cmの条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、その後室温まで冷却し、鉛筆硬度及び密着性試験用評価サンプルを得た。この評価サンプルを用いて、硬化膜の性能評価を以下の項目で行った。結果を表7に示す。
<<鉛筆硬度>>
JIS K−5400の試験方法に従って鉛筆硬度試験機を用い、上記サンプルに荷重1kgをかけた際の皮膜にキズが付かない最も高い硬度を求めた。結果を表7に示す。
<<密着性>>
JIS D−0202の試験方法に従って上記評価サンプルにクロスカットを入れ、次いでセロハン粘着テープによるピーリングテスト後の剥がれの状態を目視判定した。判定基準は以下のとおりである。結果を表7に示す。
○:全く剥がれが認められないもの
△:ほんの僅か剥がれたもの
×:完全に剥がれたもの
<<電気絶縁性>>
IPC−B−25の櫛型電極Bクーポンに、前記感光性フィルムから保護フィルムを剥離後、真空ラミネーターで積層し、室温まで冷却した後、露光量23mJ/cmの条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。この櫛型電極にDC500Vのバイアス電圧を印加し、絶縁抵抗値を測定した。結果を表7に示す。
<<耐酸性試験>>
前記<<電気絶縁性>>に用いたのと同じ評価サンプルを10容量%硫酸水溶液に20℃で30分間浸漬後取り出し、塗膜の状態と密着性とを総合的に判定評価した。結果を表7に示す。判定基準は以下のとおりである。
○:変化が認められないもの
△:ほんの僅か変化しているもの
×:塗膜にフクレあるいは膨満脱落があるもの
<<耐アルカリ性試験>>
10容量%硫酸水溶液を10容量%水酸化ナトリウム水溶液に変えた以外は、前記<<耐酸性試験>>と同様に試験評価した。結果を表7に示す。
<<無電解金めっき耐性>>
後述する工程に従って前記試験基板に無電解金めっきを行ない、その試験基板について外観の変化及びセロハン粘着テープを用いたピーリング試験を行ない、レジスト皮膜の剥離状態を以下の基準で評価した。結果を表7に示す。
○:外観変化もなく、レジスト皮膜の剥離も全くない。
△:外観の変化はないが、レジスト皮膜にわずかに剥れがある。
×:レジスト皮膜の浮きが見られ、めっき潜りが認められ、ピーリング試験でレジスト皮膜の剥れが大きい。
−無電解金めっき工程−
−−脱脂−−
試験基板を、30℃の酸性脱脂液((株)日本マクダーミッド製、MeltexL−5Bの20容量%水溶液)に3分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に3分間、浸漬した。
−−ソフトエッチ−−
試験基板を、14.3質量%の過硫酸アンモン水溶液に室温で3分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に3分間、浸漬した。
−−酸浸漬−−
試験基板を、10容量%の硫酸水溶液に室温で1分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に30秒〜1分間、浸漬した。
−−触媒付与−−
試験基板を、30℃の触媒液((株)メルテックス製、メタルプレートアクチベ一夕350の10容量%水溶液)に7分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に3分間、浸漬した。
−−無電解ニッケルめっき−−
試験基板を、85℃、pH=4.6のニッケルめっき液((株)メルテックス製、メルプレートNi−865M、20容量%水溶液)に20分間、浸漬した。
−−酸浸漬−−
試験基板を、10容量%の硫酸水溶液に室温で1分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に30秒〜1分間、浸漬した。
−−無電解金めっき−−
試験基板を、95℃、pH=6の金めっき液((株)メルテックス製、オウロレクトロレスUP15容量%、シアン化金カリウム3容量%の水溶液)に10分間、浸漬した。
−−水洗−−
試験基板を、流水中に3分間、浸漬した。
−−湯洗−−
試験基板を、60℃の温水に浸漬し、3分間充分に水洗後、水をよくきり、乾燥した。
以上のような工程を経て、無電解金めっきした試験基板を得た。
<<PCT耐性>>
プリント配線板に前記の各積層体から保護フィルムを剥離後、真空ラミネーターで積層し、室温まで冷却した後、露光量90mJ/cmの条件で露光し、熱風循環式乾燥炉で硬化を150℃で60分間行ない、評価サンプルを得た。
これを室温まで冷却した後、PCT試験装置(TABAI ESPEC HAST SYSTEM TPC−412MD)を用いて121℃、2気圧の条件で168時間処理し、硬化皮膜の状態を評価した。結果を表7に示す。判定基準は以下のとおりである。
○:剥がれ、変色そして溶出なし。
△:剥がれ、変色そして溶出のいずれかあり。
×:剥がれ、変色そして溶出が多く見られる。
(実施例2)
表3に示すように、分散例1の分散液2(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例2として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、感光層着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例3)
表3に示すように、分散例3の分散液3(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(黄色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例3として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例4)
表3に示すように、分散例4の分散液4(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例4として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例5)
表3に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:1の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例5として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例6)
表3に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:3の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例6として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例7)
表3に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:4の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例7として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例8)
表4に示すように、分散例1の分散液5(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例8として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例9)
表4に示すように、分散例1の分散液6(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例7として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例10)
表4に示すように、分散例7の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例10として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例11)
表4に示すように、分散例8の分散液8(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例11として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例12)
表4に示すように、分散例9の分散液9(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例12として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例13)
表4に示すように、分散例10の分散液10(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例13として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例14)
表4に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)であるが、添加量が実施例1の半分で、代わりに顔料を含まない溶液C1を含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を実施例14として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例15)
表4に示すように、実施例1の感光性組成物(感光層塗布液)中の高分子化合物1溶液63.3質量部を高分子化合物1溶液50.6質量部とリポキシPR−300(昭和高分子(株)製: クレゾールノボラックエポキシ樹脂をアクリル酸で開環付加し、その後、テトラヒドロフタル酸無水物を付加反応して得られる樹脂、酸価=81、固形分濃度68%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液)9.3質量部に変更した以外は実施例15として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(実施例16)
実施例1のパターン形成装置において、前記式3に基づきN=1として設定傾斜角度θを算出し、前記式4に基づきttanθ´=1の関係を満たす値tに最も近い自然数Tを導出し、N重露光(N=1)を行ったこと以外は、実施例1と同様にして、得られた感光性フィルムロール及び、積層体、永久パターンについて、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例1)
表5に示すように、分散例15の分散液15(緑色顔料分散液)を含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例1として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例2)
表5に示すように、分散例12の分散液12(黄色顔料分散液)と分散例14の分散液14(青色顔料分散液)とを1:1の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例2として調製し、支持体に塗布した。
なお、表5に記載したEHPE3150は、ダイセル化学工業(株)製のエポキシ樹脂であり、イルガキュアー907は、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の光重合開始剤であり、カヤキュアーDETX−Sは、日本化薬社製の光重合開始剤である。また、シリカは平均粒子径1μmのものを用いた。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例3)
表5に示すように、分散例11の分散液11(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例3として調製し、支持体に塗布した。塗布液は40℃、7日後に凝集物が見えたが、調製直後には問題なく、塗布に使用した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例4)
表5に示すように、分散例12の分散液12(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:2の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例4として調製し、支持体に塗布した。塗布液は40℃、7日後に凝集物が見えたが、調製直後には問題なく、塗布に使用した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例5)
表5に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを2:1の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例5として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例6)
表5に示すように、分散例1の分散液1(黄色顔料分散液)と分散例13の分散液13(青色顔料分散液)とを1:5の混合比(質量比)で含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例6として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例7)
表5に示すように、分散例13の分散液13(青色顔料分散液)だけを含む組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例7として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
(比較例8)
表5に示すように、着色顔料を含まない組成の感光性組成物(感光層塗布液)を比較例8として調製し、支持体に塗布した。
前記感光層塗布液の安定性を実施例1と同様に評価した。また前記感光性フィルム、及び感光性積層体を用い、実施例1と同様にして、着色度、色相、405nmでの吸光度、ハロゲン原子の含有量、最短現像時間、感度、及び解像度、エッジラフネス、及び現像時間の経時変化を評価した。結果を表6に示す。硬化膜の性能も同様に評価した。結果を表7に表す。
表6〜7の結果より、1分子中にハロゲン原子を1つ含有し、かつ青色を呈する顔料と、平均粒子径が100〜1,000nmの、5〜40質量%の範囲でハロゲン原子を含有する黄色を呈する顔料とを含有し、緑色を呈する着色剤を含む実施例1〜14の感光性組成物及び感光性フィルムは、平滑な感光層を得ることができ、保存安定性が優れ、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高精細な永久パターンが得られることが確認された。
また、感光性組成物中のハロゲン原子の含有量が250〜800ppmで、感光層の露光感度が20〜35mJ/cmである実施例1〜16の感光性組成物及び感光性フィルムは、分散安定性が良好で、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高精細な永久パターンが得られることが確認された。
また、実施例16の結果により、多重露光を採用した実施例1〜15が「感度」、「解像度」及び「エッジラフネス」の点で特に優れていることが認められた。
一方、表6〜7に示す結果より、比較例1は、感光層中のハロゲン含有率が900ppmを超えるため、安全上好ましくなく、比較例2は、感光性組成物中のハロゲン含有量が小さい(90ppm)にもかかわらず、感度が著しく低く、感光層の保存安定性が好ましくなかった。
また、1分子中にハロゲン原子を含有せず、かつ青色を呈する顔料と、ハロゲン原子を含有しない黄色を呈する顔料とを含む比較例3〜4は、分散安定性、及び感光層の保存安定性が好ましくない結果となった。
さらに、比較例5〜8は、感光層の保存安定性は好ましい結果となったものの、ハロゲンを含まない青色顔料とハロゲンを含む黄色顔料の混合比が1:1〜4:1の範囲を外れる比較例5及び比較例6は、感光領域における吸光度及び露光感度が好ましくなく、比較例7及び比較例8は、色相が青色又は無色であるため、プリント基板などに対して当該感光性組成物の被覆が識別しにくいか、できないため、好ましくない結果となった。
本発明の感光性組成物及び感光性フィルムは、分散安定性及び保存安定性が良好で、青紫色レーザ露光システムを使用したときに高精細な永久パターンが得られるため、保護膜、層間絶縁膜として好適に使用することができ、プリント配線板(多層配線基板、ビルドアップ配線基板など)、カラーフィルタや柱材、リブ材、スペーサー、隔壁などのディスプレイ用部材、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの永久パターン形成用として広く用いることができ、特に、プリント基板の永久パターン形成用に好適に用いることができる。
図1Aは、露光ヘッドの詳細な構成の一例を示す上面図である。 図1Bは、露光ヘッドの詳細な構成の一例を示す側面図である。 図2は、パターン形成装置のDMDの一例を示す部分拡大図である。 図3は、隣接する露光ヘッド間に相対位置のずれ及び取付角度誤差がある際に、被露光面上のパターンに生じるむらの例を示した説明図である。 図4は、図3の例において選択された使用描素部のみを用いた露光を示す説明図である。
符号の説明
B1〜B7 レーザビーム
L1〜L7 コリメータレンズ
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
10 パターン形成装置
12 感光層(感光材料)
14 移動ステージ
18 設置台
20 ガイド
22 ゲート
24 スキャナ
26 センサ
28 スリット
30 露光ヘッド
32 露光エリア
36 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
38 ファイバアレイ光源
58 マイクロミラー(描素部)
60 レーザモジュール
62 マルチモード光ファイバ
64 光ファイバ
66 レーザ出射部
110 ヒートブロック
111 マルチキャビティレーザ
113 ロッドレンズ
114 レンズアレイ
140 レーザアレイ
200 集光レンズ

Claims (11)

  1. アルカリ可溶性感光性樹脂と、重合性化合物と、光重合開始剤、及び光開始剤系化合物のいずれかと、熱架橋性樹脂と、着色剤とを含み、
    前記着色剤が、1分子中にハロゲン原子を5質量%〜50質量%含有し、かつ黄色を呈する顔料と、1分子中にハロゲン原子を含有せず、かつ青色を呈する顔料とを、1:1〜1:4の混合比(質量比)で含有し、それらの顔料の配合によって緑色を呈し、全固形分中のハロゲン含有量が900ppm以下であることを特徴とする感光性組成物。
  2. 青色を呈する顔料が、フタロシアニン系顔料であり、
    黄色を呈する顔料が、モノアゾ系化合物と、ジスアゾ系化合物のうち、ジアリリド系非レーキ型化合物及びレーキ型化合物と、ビスアセトアセタリド系化合物と、ベンズイミダゾロン系化合物と、金属錯体系化合物と、キノフタロン化合物と、イソインドリン系化合物と、縮合多環系化合物のうち、アミノアンスラキノン系化合物と、ヘテロ環アンスラキノン系顔料とのいずれかから選択されるハロゲン原子を分子中に含有する顔料である請求項1に記載の感光性組成物。
  3. 黄色を呈する顔料が、C.I.ピグメントイエロー2、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー6、C.I.ピグメントイエロー49、C.I.ピグメントイエロー73、C.I.ピグメントイエロー75、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー98、C.I.ピグメントイエロー111、C.I.ピグメントイエロー116、C.I.ピグメントイエロー10、C.I.ピグメントイエロー60、C.I.ピグメントイエロー168、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー63、C.I.ピグメントイエロー81、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー87、C.I.ピグメントイエロー106、C.I.ピグメントイエロー113、C.I.ピグメントイエロー114、C.I.ピグメントイエロー121、C.I.ピグメントイエロー124、C.I.ピグメントイエロー126、C.I.ピグメントイエロー127、C.I.ピグメントイエロー136、C.I.ピグメントイエロー152、C.I.ピグメントイエロー170、C.I.ピグメントイエロー171、C.I.ピグメントイエロー172、C.I.ピグメントイエロー174、C.I.ピグメントイエロー176、C.I.ピグメントイエロー188、C.I.ピグメントイエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー173、C.I.ピグメントイエロー154、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー166、及び、C.I.ピグメントイエロー138のいずれかから選択される請求項2に記載の感光性組成物。
  4. 該感光性組成物中に含有されるハロゲン原子が500ppm以下である請求項1から3のいずれかに記載の感光性組成物。
  5. 黄色を呈する顔料の平均粒子径が100nm〜500nmである請求項1から4のいずれかに記載の感光性組成物。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物を支持体上に塗布し、その後、乾燥により得られる感光層を有する感光性フィルム。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の感光性組成物により形成された感光層に対し露光し、現像することを特徴とする永久パターン形成方法。
  8. 基体が、配線形成済みのプリント配線基板である請求項7に記載の永久パターン形成方法。
  9. 露光が、350nm〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる請求項7から8のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  10. 現像が行われた後、感光層に対して硬化処理を行う請求項7から9のいずれかに記載の永久パターン形成方法。
  11. 請求項7から10のいずれかに記載の永久パターン形成方法により永久パターンが形成されることを特徴とするプリント基板。
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