JP4613916B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents
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Description
また、2段圧縮機において、中間圧にガスインジェクションする冷凍サイクルに適した排除容積比について、HFC冷媒(R410A)、HCFC冷媒(R22)に関して検討しており、低段側圧縮機構のシリンダ容積に対して高段側圧縮機構のシリンダ容積が85%以下、特に高圧縮比用として45%から65%の範囲に設定されている(例えば、特許文献2参照)。
図1は、この発明の実施の形態1に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。低段側圧縮機構1、中間接続部2、及び高段側圧縮機構3を収納する2段圧縮機4と、放熱器5と、膨張弁6と、蒸発器7とを順次環状に接続して冷凍サイクルを構成する。さらに、放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8を備えると共に、放熱器5と高低圧熱交換器8の間から分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設け、このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。
ヒートポンプ給湯機の冷凍サイクルにおいて、2段圧縮機4に吸入された冷媒は、低段側圧縮機構1で中間圧力まで圧縮され、中間接続部2を流通し、高段側圧縮機構3に流入する。高段側圧縮機構3でさらに圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって2段圧縮機4から吐出し、放熱器5で給湯水回路12側へ放熱して温度低下する。このとき高圧側冷媒圧力が臨界圧以上であれば、冷媒は超臨界状態のまま気液相転移しないで温度低下して放熱する。また、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であれば、冷媒は液化しながら放熱する。冷媒から放熱された熱を負荷側である給湯水回路12の負荷側媒体に与えることで給湯加熱を行う。給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、高低圧熱交換器8を通過し、蒸発器7を通過した低圧側冷媒と熱交換して冷却される。
インジェクション運転時には、放熱器5を流出した冷媒の一部がインジェクション回路9に分岐し、インジェクション回路用膨張弁10で中間圧力まで減圧されて液状態または気液二相状態となって2段圧縮機4の中間接続部2に流入する。そして低段側圧縮機構1から吐出した冷媒と2段圧縮機4の中間接続部2で合流し、高段側圧縮機構3で圧縮される。
また、給湯水回路は、容量の大きなタンクを設けずに、瞬間的に温水を供給するような構成でも良い。
2段圧縮機4は、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報から要求指令を満足する能力を発揮するような運転周波数で運転される。ここで、圧縮機としては例えばロータリー式圧縮機を用いる。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下の通常運転の場合について説明する。低段側圧縮機構1で状態Aの冷媒を状態Bまで圧縮し、中間接続部2を流通して、高段側圧縮機構3で状態Bから状態Cまで冷媒を圧縮し、2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で冷却され状態Eとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Fとなる。膨張弁6で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Gとなる。なお、状態Gは状態E−Dと状態A−Gのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
外気温度が−7℃では、排除容積の変化に対してCOPの変化はなだらかであり、排除容積比が0.85近傍で最大のCOPが得られた。一方、外気温度が−20℃では、排除容積の変化に対するCOPの変化は大きく、排除容積比が0.65近傍で最大のCOPが得られた。外気温度−7℃の排除容積比に対する性能変化は外気温度−20℃のそれより小さいことから、外気温度−20℃に注目して排除容積比を設定するのが好ましい。
図6は図2とは別の例に関する膨張弁6、10の制御を示すフローチャートである。STEP11では、吐出冷媒温度センサ11dで吐出冷媒温度Toを検知し、インジェクション温度センサ11gでインジェクション冷媒温度Tmを検知する。次にSTEP11で検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度上限値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP12)、吐出冷媒温度上限値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。例えば膨張弁6の開度を大きくすれば、吐出冷媒温度は低減する。STEP12の判断で吐出冷媒温度上限値を超えない場合には、膨張弁6の開度はそのままとする。そして、STEP14では、インジェクション冷媒温度Tmが所定の目標インジェクション冷媒温度となるように、インジェクション回路用膨張弁10の開度を制御する。ここで、目標インジェクション冷媒温度は、運転状況、例えば外気温度、出湯温度、圧縮機回転数、圧縮機構排除容積比などをパラメータとする関数によって運転中に演算しても良いし、予め試験運転やシミュレーションなどによって情報マップを記憶しておき、運転中にそれぞれの情報値に応じて参照しても良い。
図7は、この発明の実施の形態2に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。図7において、インジェクション回路9の分岐位置が図1と異なる構成であるが、他の各部は図1と同様である。主な作用効果も実施の形態1の場合と同様であるので説明を省略し、ここでは異なる部分のみに関して説明する。
高低圧熱交換器8の高圧出口から膨張弁6に至る間で分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設ける。このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下、例えば120℃程度以下でインジェクションが必要ない場合は、インジェクション回路用膨張弁10を閉じており、実施の形態1と同様なので省略する。
インジェクション回路用膨張弁10の開度を所定の開度に設定することで、インジェクション回路9に冷媒が流れる。高低圧熱交換器8の高圧部を流出した状態Eの冷媒の一部が分岐してインジェクション回路9に流れ、インジェクション回路用膨張弁10で減圧され、状態Hの冷媒となって中間接続部2に流入する。低段側圧縮機構1で状態Aから状態Bまで圧縮された冷媒と、インジェクション回路9に分岐した状態Hの冷媒が中間接続部2で混合される。そして状態B’となった冷媒が、高段側圧縮機構3で状態C’まで圧縮されて2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は、放熱器5で給湯水回路12を循環する負荷側媒体、例えば水と熱交換することで冷却されて状態Dとなり、高低圧熱交換器8に流入する。そして高低圧熱交換器8で低圧部と熱交換して冷却され、状態Eとなる。高低圧熱交換器8を流出した冷媒の一部はインジェクション回路9へ流れ、残りは膨張弁6で減圧されて状態Fとなる。膨張弁6で減圧された状態Fの冷媒は、蒸発器7に流入して蒸発されて状態Gとなる。なお、状態Gは状態E−Dと高低圧熱交換器8の高圧側冷媒循環量の積、および状態A−Gのエンタルピー差と高低圧熱交換器8の低圧側冷媒循環量の積が等しくなる点である。蒸発器7を流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
図10は、この発明の実施の形態3に係るヒートポンプ給湯機を示す冷媒回路図である。低段側圧縮機構1、中間接続部2、及び高段側圧縮機構3を収納する2段圧縮機4と、放熱器5と、膨張弁6と、蒸発器7とを順次環状に接続して冷凍サイクルを構成する。さらに、放熱器5の高圧出口から膨張弁6に至る間より分岐して中間接続部2に接続するインジェクション回路9を設け、このインジェクション回路9上にインジェクション回路用膨張弁10を備える。このインジェクション回路9上に放熱器5の高圧出口からインジェクション回路9入口を流れる冷媒と、インジェクション回路用膨張弁10から中間接続部2の間を流れる冷媒とを熱交換するインジェクション熱交換器14と放熱器5と膨張弁6の間を流れる冷媒と、蒸発器7と2段圧縮機4の間を流れる冷媒とを熱交換する高低圧熱交換器8を備える。
ここで、2段圧縮機4は、ヒートポンプ給湯機使用者から指示される運転指令情報、例えば加熱能力や沸上げ温度などの情報や、給水温度センサ11aや外気温度センサ11cなどの温度センサ11の情報から要求指令を満足する能力を発揮するような運転周波数で運転される。圧縮機としては例えばロータリー式圧縮機を用いる。
ヒートポンプ給湯機の冷凍サイクルにおいて、2段圧縮機4に吸入された冷媒は、低段側圧縮機構1で中間圧力まで圧縮され、中間接続部2を流通し、高段側圧縮機構3に流入する。高段側圧縮機構3でさらに圧縮され、高温高圧のガス冷媒となって2段圧縮機4から吐出し、放熱器5で給湯水回路12側へ放熱して温度低下する。このとき高圧側冷媒圧力が臨界圧以上であれば、冷媒は超臨界状態のまま気液相転移しないで温度低下して放熱する。また、高圧側冷媒圧力が臨界圧以下であれば、冷媒は液化しながら放熱する。冷媒から放熱された熱を負荷側である給湯水回路12の負荷側媒体に与えることで給湯加熱を行う。給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過し、高低圧熱交換器8を通過し、その際、蒸発器7を通過した低圧冷媒と熱交換して冷却される。
インジェクション運転時には、給湯加熱後に放熱器5から流出した高圧低温の冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過することでインジェクション回路9を流れる冷媒と熱交換して冷却される。そこで冷媒の一部がインジェクション回路9に流入するが、残りの冷媒は、さらに高低圧熱交換器8の高圧側を通過し、膨張弁6、蒸発器7、高低圧熱交換器8の低圧側を通過し、低圧側圧縮機構1に流入する。
一方、インジェクション回路9を流れる冷媒は、インジェクション回路用膨張弁10で中間圧力まで減圧され、放熱器5を通過した高圧低温の冷媒と熱交換する。それから液状態または気液二相状態となった冷媒は2段圧縮機4の中間接続部2に流入する。そして低段側圧縮機構1から吐出した冷媒と2段圧縮機4の中間接続部2で合流し、高段側圧縮機構3で圧縮される。
また、給湯水回路は、容量の大きなタンクを設けずに、瞬間的に温水を供給するような構成でも良い。
まず、吐出冷媒温度が吐出冷媒温度上限値以下の通常運転の場合について説明する。低段側圧縮機構1で状態Aの冷媒を状態Bまで圧縮し、中間接続部2を流通して、高段側圧縮機構3で状態Bから状態Cまで冷媒を圧縮し、2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で冷却され状態Fとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Gとなる。膨張弁で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Hとなる。なお、状態Hは状態F−Dと状態A−Hのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7から流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
インジェクション回路用膨張弁10の開度を所定の開度に設定することで、インジェクション回路9に冷媒が流れる。放熱器5を流出した状態Dの冷媒は、インジェクション熱交換器14を通過して状態Eとなり、一部が分岐してインジェクション回路9に流れ、インジェクション回路用膨張弁10で減圧された冷媒と熱交換して状態Fとなる。また、インジェクション回路用膨張弁10で減圧された冷媒は放熱器5を流出した状態Dの冷媒と熱交換するため、状態Jの冷媒となって中間接続部2に流入する。低段側圧縮機構1で状態Aから状態Bまで圧縮された冷媒と、インジェクション回路9に分岐した状態Jの冷媒が中間接続部2で混合される。なお、状態Iは状態E−Dのエンタルピー差と状態E−Dで通過する冷媒流量の積と状態J−Iのエンタルピー差と状態J−Iで通過する冷媒流量の積が等しくなる点である。そして状態B’となった冷媒が、高段側圧縮機構3で状態C’まで圧縮されて2段圧縮機4から吐出される。2段圧縮機4から吐出した冷媒は放熱器5で冷却され、状態Dとなる。放熱器5を流出した冷媒はインジェクション熱交換器14で冷却され、状態Eとなる。インジェクション熱交換器14を流出した冷媒の一部はインジェクション回路9へ流れ、残りは高低圧熱交換器8で冷却され状態Fとなった後、膨張弁6で減圧されて状態Gとなる。膨張弁6で減圧された冷媒は蒸発器7に流入して蒸発し、状態Hとなる。なお、状態Gは状態F−Eと状態A−Hのエンタルピー差が等しくなる点である。蒸発器7を流出した冷媒は高低圧熱交換器8で加熱され状態Aとなり、サイクルを形成する。
また、図6においても吐出冷媒温度上限値の代わりに吐出冷媒温度目標値に基づいて膨張弁6の開度を制御することとしてもよい。図6のSTEP12において、STEP11で検知した吐出冷媒温度Toが吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し、吐出冷媒温度目標値を越える場合には膨張弁6の開度を大きくし吐出冷媒温度を低減させる。反対に吐出冷媒温度目標値を超えない場合には、膨張弁6の開度はそのままとする。
その際、例えば、外気温度が−20℃で給湯温度が85℃などのようにインジェクションが必要となるときは、給湯装置の能力の面からは上限値を超えた温度(例えば、上限値120℃に対して140℃)が目標値として適当な場合があるが、そのような場合は、目標値は上限値120℃と等しく設定する。一方、例えば外気温度が7℃で給湯温度が90℃などの場合は、目標値は上限値以下の温度、例えば110℃などが設定されるので単に上限値を用いて制御するより目標値を用いたほうが効率がよい。
このように図2、図6のいずれの場合も、吐出冷媒温度上限値の代わりに吐出冷媒温度目標値に基づきインジェクション回路用膨張弁10あるいは膨張弁6の開度を調整することで、能力を確保しつつ、より効率の良い運転を行うことができる。
ここで、まずSTEP21では、給水温度センサ11aで給水温度Twを検知し、外気温度センサ11cで外気温度Tairを検知し、吐出冷媒温度センサ11dで吐出冷媒温度Toを検知する。次にSTEP22では、検知した給水温度Twおよび外気温度Tairに基づいて予め記憶しておいた情報マップを参照してインジェクション回路用膨張弁10の開度を決定し、調整する(STEP22)。次にSTEP21で検知した吐出冷媒温度が吐出冷媒温度目標値以下、例えば120℃以下かどうか判断し(STEP23)、STEP24で吐出冷媒温度目標値を超える場合には膨張弁6の開度を制御する。例えば膨張弁6の開度を大きくすれば、吐出冷媒温度は低減する。
ここで吐出冷媒温度目標値は、運転状況、例えば外気温度、出湯温度、圧縮機回転数、圧縮機構排除容積比などをパラメータとする関数によって運転中に演算しても良いし、予め試験運転やシミュレーションによって情報マップを記憶しておき、運転中にそれぞれの情報値に応じて参照してもよい。
吐出冷媒温度目標値は、外気温度が−20℃で給湯温度が85℃などのようにインジェクションが必要となるときは、給湯装置の能力の面からは上限値を超えた温度(例えば、上限値120℃に対して140℃)が目標値として適当な場合があるが、その場合、目標値は上限値120℃と等しく設定する。一方、例えば外気温度が7℃で給湯温度が90℃などの場合は、目標値は上限値以下の温度、例えば110℃などが設定されるので単に上限値を用いて制御するより目標値を用いたほうが効率がよい。
以上の通り、上記した例では、給水温度および外気温度を用いてインジェクション回路用膨張弁10の開度を調整する方法を示したが、給水温度と外気温度のいずれか一方を用いて開度を調整することとしてもよい。その場合、センサの数が少なくて済むのでコストの低減が図れる。
なお、図13で示した制御は、上記実施の形態1または2に係る冷媒回路の膨張弁6、インジェクション回路用膨張弁10を制御する際に用いることもできる。
また、圧縮機はロータリー式圧縮機やレシプロ式圧縮機などを用いることができる。
2 中間接続部
3 高段側圧縮機構
4 2段圧縮機
5 放熱器
6 膨張弁
7 蒸発器
8 高低圧熱交換器
9 インジェクション回路
10 インジェクション回路用膨張弁
11 温度センサ
12 給温水回路
13 ファン13
14 インジェクション熱交換器
Claims (3)
- 冷媒を低段側圧縮機構で低圧Psから中間圧Pmに圧縮し中間接続部を流通させて高段側圧縮機構に流入させ、この高段側圧縮機構でさらに高圧Pdまで圧縮して吐出する2段圧縮機、この2段圧縮機から吐出された冷媒と給湯回路を循環する負荷側媒体である水とを熱交換させる放熱器、この放熱器を通過した冷媒を減圧する膨張弁、この膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器、を環状に接続して成る冷凍サイクルと、
前記放熱器と前記膨張弁の間を流れる冷媒と前記蒸発器と前記2段圧縮機の間を流れる冷媒とを熱交換させる高低圧熱交換器と、
前記放熱器と前記高低圧熱交換器の間から分岐して前記中間接続部に接続するインジェクション回路と、
このインジェクション回路を流れる冷媒を減圧して液状態もしくは気液二相状態とするインジェクション回路用膨張弁と、
前記2段圧縮機から吐出される冷媒の温度を検知する吐出冷媒温度センサと、
当該ヒートポンプ給湯機の制御動作を行う制御装置と、を備え、
前記制御装置が、前記吐出冷媒温度センサで検知される吐出冷媒温度が高くなると、前記吐出冷媒温度が予め設定された所定値を越えないように、前記インジェクション回路用膨張弁を開として、前記インジェクション回路を通して前記2段圧縮機の中間接続部に、液状態もしくは気液二相状態の冷媒を流入させるインジェクション運転を行うとともに、
前記低段側圧縮機構の排除容積に対する前記高段側圧縮機構の排除容積の比率である排除容積比が、外気温度が高外気温度で前記給湯回路の前記放熱器の出口側における水温度である出湯温度は低く前記インジェクション回路用膨張弁を閉として前記インジェクション運転が行われていない場合に、高段側圧縮比Pd/Pmが1以上となるよう0.6以上で、且つ外気温度が低外気温度で前記出湯温度は高く前記インジェクション運転が行われている場合に、低段側圧縮比Pm/Psが1以上となるよう0.8以下の範囲となるように前記低段側圧縮機構と前記高段側圧縮機構が構成されていることを特徴とするヒートポンプ給湯機。 - 冷媒を低段側圧縮機構で低圧Psから中間圧Pmに圧縮し中間接続部を流通させて高段側圧縮機構に流入させ、この高段側圧縮機構でさらに高圧Pdまで圧縮して吐出する2段圧縮機、この2段圧縮機から吐出された冷媒と給湯回路を循環する負荷側媒体である水とを熱交換させる放熱器、この放熱器を通過した冷媒を減圧する膨張弁、この膨張弁で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器、を環状に接続して成る冷凍サイクルと、
前記放熱器と前記膨張弁の間を流れる冷媒と前記蒸発器と前記2段圧縮機の間を流れる冷媒とを熱交換させる高低圧熱交換器と、
前記放熱器と前記高低圧熱交換器の間から分岐して前記中間接続部に接続するインジェクション回路と、
このインジェクション回路を流れる冷媒を減圧して液状態もしくは気液二相状態とするインジェクション回路用膨張弁と、
このインジェクション回路用膨張弁で減圧された冷媒と前記放熱器と前記インジェクション回路への分岐部との間を流れる冷媒とを熱交換させるインジェクション熱交換器と、
前記2段圧縮機から吐出される冷媒の温度を検知する吐出冷媒温度センサと、
当該ヒートポンプ給湯機の制御動作を行う制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記吐出冷媒温度センサで検知される吐出冷媒温度が高くなると、前記吐出冷媒温度が予め設定された所定値を越えないように、前記インジェクション回路用膨張弁を開として、前記インジェクション回路を通して前記2段圧縮機の中間接続部に、液状態もしくは気液二相状態の冷媒を流入させるインジェクション運転を行うとともに、
前記低段側圧縮機構の排除容積に対する前記高段側圧縮機構の排除容積の比率である排除容積比が、外気温度が高外気温度で前記給湯回路の前記放熱器の出口側における水温度である出湯温度は低く前記インジェクション回路用膨張弁を閉として前記インジェクション運転が行われていない場合に、高段側圧縮比Pd/Pmが1以上となるよう0.6以上で、且つ外気温度が低外気温度で前記出湯温度は高く前記インジェクション運転が行われている場合に、低段側圧縮比Pm/Psが1以上となるよう0.95以下の範囲となるように前記低段側圧縮機構と前記高段側圧縮機構が構成されていることを特徴とするヒートポンプ給湯機。 - 冷媒が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のヒートポンプ給湯機。
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