JP4610629B2 - 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4610629B2
JP4610629B2 JP2008090979A JP2008090979A JP4610629B2 JP 4610629 B2 JP4610629 B2 JP 4610629B2 JP 2008090979 A JP2008090979 A JP 2008090979A JP 2008090979 A JP2008090979 A JP 2008090979A JP 4610629 B2 JP4610629 B2 JP 4610629B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
temperature
heating element
small
fixing device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008090979A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009244595A (ja
Inventor
敏章 香川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2008090979A priority Critical patent/JP4610629B2/ja
Priority to US12/412,427 priority patent/US8126383B2/en
Priority to CN200910132650.0A priority patent/CN101551630B/zh
Publication of JP2009244595A publication Critical patent/JP2009244595A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4610629B2 publication Critical patent/JP4610629B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2039Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat with means for controlling the fixing temperature
    • G03G15/2042Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat with means for controlling the fixing temperature specially for the axial heat partition
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2025Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member
    • G03G2215/2029Heating belt the fixing nip having a rotating belt support member opposing a pressure member the belt further entrained around one or more stationary belt support members, the latter not being a cooling device
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2035Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2035Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member
    • G03G2215/2038Heating belt the fixing nip having a stationary belt support member opposing a pressure member the belt further entrained around one or more rotating belt support members

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が多用されている。熱ローラ定着方式の定着装置は、互いに圧接されたローラ対(定着ローラ及び加圧ローラ)と、このローラ対の両方或いは何れか一方の内部に配置されたハロゲンヒータ等からなる加熱手段とを備えている。そして、この加熱手段にてローラ対を所定の温度(定着目標温度)に加熱した後、未定着トナー画像が形成された記録紙をローラ対の圧接部(定着ニップ部)に給紙し、圧接部を通過させることで熱と圧力によりトナー画像の定着を行う。
ところで、カラー画像形成装置に備えられる定着装置では、定着ローラ表層にシリコンゴム等からなる弾性層を設けた弾性ローラを用いることが一般的である。定着ローラを弾性ローラとすることで、定着ローラ表面が、未定着トナー画像の凹凸に対応して弾性変形し、トナー画像面を覆い包むように接触する。そのため、モノクロに比べてトナー量の多いカラーの未定着トナー画像に対して、良好に加熱定着を行うことが可能となる。また、定着ニップ部での弾性層の歪み解放効果により、モノクロに比べてオフセットしやすいカラートナーに対して離型性を向上することができる。さらに、定着ニップ部のニップ形状が上(定着ローラ側)に凸(所謂、逆ニップ形状)となることから、用紙の剥離性能を向上させることができ、剥離爪等の剥離手段を用いずとも用紙の剥離が可能となり(セルフストリッピング)、剥離手段に起因する画像欠陥を解消することができる。
このようなカラー画像形成装置に備えられる定着装置において、高速化に対応するには、定着ニップ部のニップ幅を広くする必要がある。ニップ幅を広くする方法として、定着ローラの弾性層を厚くする方法と定着ローラ径を大きくする方法との2つがある。
しかしながら、弾性層を厚くすると、弾性層の熱伝導性は低いため、従来のように定着ローラ内部に加熱手段があると、厚い弾性層を有する定着ローラでは、プロセス速度を高速化した場合、熱供給が不十分で定着ローラの温度が追従しなくなるといった問題がある。
他方、定着ローラ径を大きくすると、定着ニップ部を形成する各ローラの曲率が小さくなり定着ニップ部を広くすることができる。しかし、各ローラの熱容量が大きくなり、ウォームアップ時間が長くなったり、消費電力が増大したりするといった問題がある。
このような問題を解決するために、近年、カラー画像形成装置に備えられる定着装置においては、加熱手段である加熱ローラを定着ローラの外部に配置し、定着ローラと加熱ローラとの間に定着ベルトを架け渡し、定着ベルトを介して定着ローラと加圧ローラを圧接させた構成のベルト定着方式が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
このベルト定着方式の定着装置では、熱容量が小さい定着ベルトを加熱するためウォームアップ時間が短く、また定着ローラにハロゲンランプ等の熱源を内蔵する必要がない。よってスポンジゴム等からなる低硬度の弾性層を厚く設けることができ、広いニップ幅を確保することができる。
更に、ベルト定着方式の定着装置において、加熱手段を面状発熱体とした(面状発熱ベルト定着方式の)定着装置がある(例えば、特許文献2参照)。この面状発熱ベルト定着方式の定着装置では、従来の加熱ローラに比べて、加熱手段の熱容量が小さくなると同時に、加熱手段としての面状発熱体を形成した加熱部材が直接発熱する。このことから、ハロゲンランプを用いて間接的に加熱ローラを加熱する従来の定着装置に比べて熱応答性が向上し、ウォームアップ時間の更なる短縮や更なる省エネ化が達成できる。
特開平10−307496号公報(平成10年11月17日公開) 特開2002−333788号公報(平成14年11月22日公開) 特開平5−19652号公報(平成5年1月29日公開)
しかしながら、従来の面状発熱ベルト定着方式の定着装置においては、次のような問題点を有している。すなわち、最大通紙幅に対して小さい幅の小サイズ紙を連続で通紙した際に、小サイズ紙の通過した領域は熱が奪われた分だけ加熱部材により加熱されて温度が回復する。これに対して、小サイズ紙の通過した外側の非通紙領域では熱が奪われないにもかかわらず、加熱部材によって加熱される。そのため、非通紙領域が異常に昇温してしまう。これは、定着ベルトや定着ローラの劣化の原因となったり、この直後に普通サイズ紙を通した場合の高温オフセットの原因となる。
そこで、特許文献2では、発熱体の長手方向の中央のみ発熱する系統と両端部だけが発熱する系統とに分けることで対応している。しかし、この場合、分割した系統の数だけ、サーミスタなどの温度センサやサーモスタットなどの安全スイッチが必要となり、システムが非常に複雑化してしまう。
なお、特許文献3には、加熱体に正の抵抗温度特性(PTC特性)をもつ自己温度制御型の発熱体を用いて、耐熱性フィルム(定着ベルト)の移動方向に電流が流れるように電極を形成することで、非通紙部昇温の発生を防止する技術が開示されているしかしながら、特許文献3に開示されているように、200℃以上の高温でのPTC特性を有する発熱体としては、チタン酸バリウムなどのセラミック系材料(焼結成形体)のものしかない。そのため、面状発熱ベルト定着方式の定着装置のように曲率を持ち幅の広い面状発熱体の形状に対応するよう、加工することは困難である。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、面状発熱体を用いたベルト定着装置、およびこの定着装置を備えた画像形成装置において、簡易な構成で、非通紙領域の昇温を抑制することを目的とする。
本発明の定着装置は、上記課題を解決するために、回転可能な定着部材と、面状発熱体を有する湾曲した加熱部材と、前記定着部材及び前記加熱部材に接触して移動する無端状の定着ベルトとを備え、前記加熱部材の湾曲した凹面が前記定着部材と対向するよう配される定着装置において、前記面状発熱体は、前記定着ベルトの移動方向と直する方向に並べて配置された、互いに電気的に並列接続された複数の小発熱体を有する抵抗発熱体と、電源から前記小発熱体への通電路において前記小発熱体と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備えたことを特徴としている。
上記構成によると、定着ベルトの移動方向と直する方向に並べて配置された、互いに電気的に並列接続された複数の小発熱体を有する抵抗発熱体と、電源から前記小発熱体への通電路において前記小発熱体と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子とを配することで、PTC特性を有する面状発熱体を実現できる。ここで、小サイズ紙を連続で通紙した場合は、面状発熱体における定着ベルトの非通紙領域に対応する領域では、用紙への熱伝達がないため、非通紙領域では温度が異常上昇する。しかしながら、この非通紙領域に対応する領域に配置された小発熱体に接続されたPTC素子により、この非通紙領域に対応する領域の温度が所定温度に達するとPCT素子の抵抗が上昇する。その結果、この領域の小発熱体に流れる電流が抑制され、この領域の小発熱体の発熱が停止する。このことから、非通紙領域の温度上昇が抑制される。
以上のことからわかるように、本発明に係る構成により、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙領域の異常昇温を、簡単な構成で抑制することが可能となる。よって、定着ベルトや定着ローラの劣化、高温オフセットの発生を抑制することができ、高品質の定着装置を提供することができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、前記PTC素子は、複数の前記小発熱体のうちの一部のみの小発熱体への前記通電路に設けられていてもよい。
PTC素子は複数の小発熱体全てに取り付ける必要はない。例えば面状発熱体の中央に位置し、例えばサーミスタなどの温度センサが取り付けられる部分に位置する小発熱体には不必要である。このように必要な箇所にのみ、PTC素子を接続することで、コストダウンを図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、複数の前記小発熱体のうち、前記定着ベルトにおける当該定着装置で用いられる最小サイズの紙の非通紙領域に対応する位置に配された小発熱体への前記通電路に、前記PTC素子が設けられていてもよい。
定着装置で用いられる最小サイズの紙が通紙されると、前記定着ベルトにおけるこの最小サイズの紙の非通紙領域は、紙に熱が奪われないため、異常昇温し、温度バランスが崩れる。よって、その非通紙領域に対応する位置に配された小発熱体にPTC素子を接続することで、最小サイズの紙が通紙された後でも温度の均一化を図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、複数の前記小発熱体のうち、前記小発熱体の並び方向における中心部に対して対称な位置に配置されている少なくとも一対の小発熱体には、一つの前記PTC素子が共通に接続されていてもよい。
定着動作では一般的に定着ベルトの移動方向と直する方向(面状発熱体の長手方向)に対称な温度分布になる。そのため小発熱体の並び方向における中心部に対して対称な位置に位置する小発熱体対に対しては、1つのPTC素子を接続しても機能低下することがなく、PTC素子の使用数を低減することができる。よって、コストを低減することができる。
本発明の定着装置は、上記課題を解決するために、回転可能な定着部材と、面状発熱体を有する湾曲した加熱部材と、前記定着部材及び前記加熱部材に接触して移動する無端状の定着ベルトとを備え、前記加熱部材の湾曲した凹面が前記定着部材と対向するよう配される定着装置において、前記面状発熱体は、前記定着ベルトの移動方向と直する方向に延伸する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体に前記定着ベルトの移動方向と平行に電流が流れるように、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った一方の側面に設けられ、互いに電気的に分離された複数の小電極と、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った他方の側面に設けられ、接地電位と接続する電極と、電源から前記小電極への通電路において前記小電極と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備えていることを特徴としている。
上記構成によると、前記定着ベルトの移動方向と直する方向に延伸する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体に前記定着ベルトの移動方向と平行に電流が流れるように、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った一方の側面に設けられ、互いに電気的に分離された複数の小電極と、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った他方の側面に設けられ、接地電位と接続する電極と、電源から前記小電極への通電路において前記小電極と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を配することにより、PTC特性を有する面状発熱体が実現できる。ここで、小サイズ紙を連続で通紙した場合は、面状発熱体における定着ベルトの非通紙領域に対応する領域では、用紙への熱伝達がないため、非通紙領域では温度が異常上昇する。しかしながら、この非通紙領域に対応する領域に位置する小電極に接続されたPTC素子により、この非通紙領域に対応する領域の温度が所定温度に達するとPCT素子の抵抗が上昇する。その結果、この領域の小電極に流れる電流が抑制され、この領域の発熱が停止する。このことから、非通紙領域の温度上昇が抑制される。さらに、抵抗発熱体が定着ベルトの移動方向と直する方向に延伸していることによりにより、抵抗発熱体が複数の小発熱体に分割されている場合の隙間の部分での温度ムラの影響を、抑制することができる。
以上のことからわかるように、本発明に係る構成により、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙領域の異常昇温を、簡単な構成で抑制することが可能となる。よって、定着ベルトや定着ローラの劣化、高温オフセットの発生を抑制することができ、高品質の定着装置を提供することができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、前記PTC素子は、複数の前記小電極のうちの一部のみの小電極への前記通電路に、設けられていてもよい。
PTC素子は、小電極全てに取り付ける必要はない。例えば面状発熱体の中央に位置し、例えば、サーミスタなどの温度センサが取り付けられる部分に位置する小電極には不必要である。このように必要な箇所にのみ、PTC素子を接続することで、コストダウンを図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、複数の前記小電極のうち、前記定着ベルトにおける当該定着装置で用いられる最小サイズの紙の非通紙領域に対応する位置に配された小電極への通電路に、前記PTC素子が設けられていてもよい。
定着装置で用いられる最小サイズの紙が通紙されると、前記定着ベルトにおけるこの最小サイズの紙の非通紙領域は、紙に熱が奪われないため、異常昇温し、温度バランスが崩れる。よって、その非通紙領域に対応する位置に配された小電極にPTC素子を接続することで、最小サイズの紙が通紙された後でも温度の均一化を図ることができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、複数の前記小電極のうち、前記抵抗発熱体の延伸方向における中心部に対して対称な位置に配置されている少なくとも一対の小電極には、一つの前記PTC素子が共通に接続されていてもよい。
定着動作では一般に定着ベルトの移動方向と直する方向(面状発熱体の長手方向)に対称な温度分布になる。そのため前記抵抗発熱体の延伸方向における中心部に対して対称な位置に位置する小電極対に対しては、1つのPTC素子を接続しても機能低下することがなく、PTC素子の使用数を低減することができる。よって、コストを低減することができる。
また、本発明に係る定着装置では、上記構成に加え、前記PTC素子の抵抗値が上昇する前記所定温度である自己制御温度をT1、定着が行われる際の前記定着ベルトの温度である定着制御温度をT2とすると、T2<T1を満たすようになっているのが好ましい。
PTC素子のPTC特性は、素子間のばらつきが大きい。そのため、PTC素子を用いて定着温度を制御すると、定着温度を正確に制御できない場合、例えば、場所やロットによってばらつく場合、がある。そこでPTC素子の自己制御温度T1を、定着制御温度T2より高くし、定着温度の制御は通常の温度センサを用いて行うことで、従来の定着装置と同様に正確な温度制御が行える。また、小サイズ紙通紙時の非通紙領域の昇温については、温度制御をある程度ラフに行っても効果があることから、PTC素子により抑制することが可能となる。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る上記何れか1つの定着装置を備えている。よって、簡易な構成で、非通紙領域の昇温を抑制でき、高品位な画像を提供することができる。
また、本発明に係る画像形成装置では、上記構成に加え、前記PTC素子の抵抗値が上昇する前記所定温度である自己制御温度をT1、定着が行われる際の前記定着ベルトの温度である定着制御温度をT2とすると、画像形成装置のウォームアップ時には、前記T2が前記T1より高くなり、ウォームアップ完了後には、前記T2が前記T1より低くなるよう、前記T2を切り替える温度切替手段を備えていてもよい。
面状発熱体の定着ベルトの移動方向と直する方向(長手方向)の両端部は、ウォームアップのときは両サイドへの熱逃げが大きく、中央部より立ち上がりが遅れて温度バランスが崩れやすい。そこで、一旦、ウォームアップ動作時には、T2>T1とすることで、両端部も中央部もT1の温度となることから、長手方向の温度の均一化を図ることができる。
本発明の定着装置では、以上のように、前記面状発熱体は、前記定着ベルトの移動方向と直する方向に並べて配置された、互いに電気的に並列接続された複数の小発熱体を有する抵抗発熱体と、電源から前記小発熱体への通電路において前記小発熱体と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備えている。
上記構成によると、非通紙領域に対応する領域にある小発熱体に接続されたPTC素子により、この非通紙領域に対応する領域の温度が所定温度に達するとPCT素子の抵抗が上昇する。その結果、この領域の小発熱体に流れる電流が抑制され、この領域の小発熱体の発熱が停止する。このことから、非通紙領域の温度上昇が抑制される。
以上のことからわかるように、本発明に係る構成により、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙領域の異常昇温を、簡単な構成で抑制することが可能となる。よって、定着ベルトや定着ローラの劣化、高温オフセットの発生を抑制することができ、高品質の定着装置を提供することができる。
また、本発明の定着装置では、以上のように、前記面状発熱体は、前記定着ベルトの移動方向と直する方向に延伸する抵抗発熱体と、前記抵抗発熱体に前記定着ベルトの移動方向と平行に電流が流れるように、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った一方の側面に設けられ、互いに電気的に分離された複数の小電極と、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った他方の側面に設けられ、接地電位と接続する電極と、電源から前記小電極への通電路において前記小電極と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備えている。
上記構成によると、非通紙領域に対応する領域にある小電極に接続されたPTC素子により、この非通紙領域に対応する領域の温度が所定温度に達するとPCT素子の抵抗が上昇する。その結果、この領域の小電極に流れる電流が抑制され、この領域の発熱が停止する。このことから、非通紙領域の温度上昇が抑制される。さらに、抵抗発熱体が定着ベルトの移動方向と直する方向に延伸していることによりにより、抵抗発熱体が複数の小発熱体に分割されている場合の隙間の部分での温度ムラの影響を、抑制することができる。
以上のことからわかるように、本発明に係る構成により、小サイズ紙を連続通紙したときの非通紙領域の異常昇温を、簡単な構成で抑制することが可能となる。よって、定着ベルトや定着ローラの劣化、高温オフセットの発生を抑制することができ、高品質の定着装置を提供することができる。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について、以下に説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、以下の実施形態では、本発明をカラー複合機/複写機及びカラープリンタに適用することを主体として説明するが、本発明は、モノクロ複合機/複写機及びモノクロプリンタに対しても適用することが可能である。図2は、画像形成装置100の内部構造を示した模式図である。画像形成装置100は、乾式電子写真方式のカラー画像形成装置であり、ネットワークを介して接続される各端末装置から送信される画像データまたはスキャナによって読み取られた画像データに基づいて、用紙(記録材、転写媒体、記録紙)に対してカラー画像またはモノクロ画像を形成するプリンタである。
本実施の形態に係る画像形成装置100は、図2に示すように、光学系ユニットE、4組の可視画像形成ユニットpa、pb、pc、pd、中間転写ベルト11、二次転写ユニット14、定着装置(定着ユニット)15、内部給紙ユニット16及び手差し給紙ユニット17を備えている。
可視画像形成ユニットpaでは、像担持体となる感光体101aの周囲に、帯電ユニット103a、現像ユニット102a、クリーニングユニット104aが配置している。そして、一次転写ユニット13aが中間転写ベルト11を介して配置している。他の3組の可視画像形成ユニットpb、pc、pdも可視画像形成ユニットpaと同様の構成であり、同じ構成部材には、同じ数字の部材番号と、各可視画像形成ユニットに対応した英字(b,c,d)とを付すものとする。可視画像形成ユニットpa,pb,pc,pdには、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色トナーが収容されている。
光学系ユニットEは光源4からのビームが4つの感光体101a、101b、101c、101dに届くように配置されている。光学系ユニットEには、それぞれ画像データにおける黄色成分、マゼンタ成分、シアン成分及び黒色成分に対応する画素信号が入力されるようになっている。そして、この入力された画像信号に基づいて、光源4から各ビームが出射され、ミラー8にて折り返されて、帯電された感光体101a、101b、101c、101dを露光し、静電潜像を生成する。
中間転写ベルト11はテンションローラ11a、11bによりたわむことなく配置される。また、中間転写ベルト11のテンションローラ11b側に、中間転写ベルト上の残トナーを回収する廃トナーBOX12、テンションローラ11a側に二次転写ユニット14が、それぞれ中間転写ベルト11に当接して配置されている。
定着ユニット(定着装置)15は、定着ローラ30と加圧ローラ31とが、図示しない加圧手段により所定の圧力で圧接され、二次転写ユニット14の下流に配置されている。本実施形態では、面状発熱ベルト定着方式の定着装置15を備えており、詳細については後述する。
画像形成装置100における画像形成の工程は以下のようになる。感光体101a表面を帯電ユニット103aで一様に帯電した後、光学系ユニットEにより感光体101a表面を画像情報に応じてレーザー露光し、静電潜像を形成する。本実施携帯の帯電ユニット103aとしては、感光体101a表面を一様に、またオゾンを極力発生させることなく帯電するために、帯電ローラ方式を採用している。その後、現像ユニット102aにより感光体101a上の静電潜像に対しトナー画像を現像し、この顕像化されたトナー画像をトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された一次転写ユニット13aにより中間転写ベルト11上に転写する。
他の3組の可視画像形成ユニットpb、pc、pdも同様に動作し、順次中間転写ベルト11上にトナー画像を転写する。中間転写ベルト11上のトナー画像は二次転写ユニット14まで搬送される。そして、別途、内部給紙ユニット16の給紙ローラ16a、または手差し給紙ユニット17の給紙ローラ17aから給紙された記録紙は搬送ローラr、19によって搬送され、二次転写ユニット14にてトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加されて、トナー画像が転写される。記録紙上のトナー画像は定着装置15に搬送され、定着装置15を通過するときに十分に加熱・加圧されて記録紙上に融着する。そして、定着装置15によってトナー画像の定着処理が行われた後の記録紙は、搬送ローラ18aにて画像形成装置100の外部に排出される。これにより、画像形成処理が終了する。
次に、定着装置15の構成について図1,3,4を用いて説明する。定着装置15は、記録紙(記録材)Pの表面に形成された未定着のトナー画像を、熱及び圧力によって記録紙上に定着させるものである。なお、この未定着のトナー画像は、例えば、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)、非磁性二成分現像剤(非磁性トナー及びキャリア)、磁性現像剤(磁性トナー)等の現像剤(トナー)によって形成される。
図3に示すように、定着装置15は、定着ローラ(定着部材)30と、加圧ローラ(加圧部材)31と、無端状の定着ベルト32と、定着ベルトを懸架し加熱するための加熱部材33と、加圧ローラ31を加熱するための熱源であるヒータランプ34と、定着ベルト32および加圧ローラ31の各々の温度を検出する温度検出手段を構成する温度センサとして、サーミスタ35A,35Bとを備えている。
定着ローラ30及び加圧ローラ31は、所定の荷重(例えば、本実施形態では216N)で互いに圧接されて、両ローラ間に、定着ローラ30と加圧ローラ31とが互いに当接する部分である定着ニップ部Nを形成している。なお、本実施形態では、ニップ幅(定着ニップ部Nの記録紙搬送方向の幅)を7mmとしているが、この数値に限定されない。この定着ニップ部Nに未定着トナー画像を形成した記録紙Pを搬送し、定着ニップ部Nを通過させることで、トナー画像が加熱溶融されて記録紙Pにトナー画像が定着される。記録紙Pが定着ニップ部Nを通過するときには、定着ベルト32は記録紙Pのトナー画像形成面に当接する一方、加圧ローラ31は記録紙Pにおけるトナー画像形成面とは反対側の面に当接するようになっている。
定着ローラ30は、定着ベルト32を介して、加圧ローラ31に圧接することで定着ニップ部Nを形成すると同時に、定着ベルト32の外周面との摩擦抵抗によって回転駆動することにより定着ベルト32を搬送する。定着ローラ30としては、例えば、内側から順に芯金30a、弾性層30bが形成された2層構造のものを用いることができる。芯金30aには、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウム等の金属或いはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層30bにはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有し、弾性変形可能なゴム材料が適している。なお、本実施形態では、定着ローラ30の直径は30mmであり、芯金30aに直径15mmの中空あるいは中実のステンレス鋼、弾性層30bに厚さ7.5mmのシリコンスポンジゴムを用いる。ただしこれらの数値に限定されない。
加圧ローラ31には、例えば、内側から順に芯金31a、弾性層31b、離型層31cが形成された3層構造のものを用いることができる。芯金31aには、たとえば、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、チタン、マグネシウム等の金属或いはそれらの合金等が用いられる。また、弾性層31bにはシリコンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性を有し、弾性変形可能なゴム材料が用いられる。また、離型層31cには、PFA(テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂が適している。なお、本実施形態では、加圧ローラ31の直径は30mmであり、芯金31aに直径24mm、肉厚2mmの鉄合金(STKM)、弾性層31bに厚さ3mmのシリコンソリッドゴム、離型層31cに厚さ30μmのPFAチューブを用いている。
また、加圧ローラ31の内部には、加圧ローラ31を内部から加熱するヒータランプ34が配置されている。制御手段(図示せず)が電源回路(図示せず)からヒータランプ34に電力を供給(通電)させることにより、ヒータランプ34が発光し、ヒータランプ34から赤外線が放射される。これにより、加圧ローラ31の内周面が赤外線を吸収して加熱され、加圧ローラ31全体が加熱される。なお、本実施形態では、定格電力400Wのヒータランプ34を使用している。また、加圧ローラ31の内面は、前記ヒータランプ34が放射する赤外線を吸収しやすくする為に、赤外線の波長域に良好な吸収特性を有する耐熱黒色塗装を施してもよい。
定着ベルト32は、加熱部材33が発生する熱によって所定の温度に加熱され、定着ニップ部Nを通過する未定着トナー画像が形成された記録紙Pを加熱するためのものである。本実施形態では、定着ベルト32は、直径50mmであり、加熱部材33と定着ローラ30とによって懸架され、定着ローラ30に所定の角度θで巻きかかっている。この角度θは、定着ベルト32が定着ローラ30と接触している部分の角度であり、定着ベルト32が定着ローラ30の表面から離れる両ポイントそれぞれに、定着ローラ30の回転中心より延ばした2本の線分の成す角度である。本実施形態では、θ=185°である。
定着ベルト32は、定着ローラ30の回転時には、定着ローラ30に従動して回転するようになっている。定着ベルト32としては、例えば、特に図示してはいないが、ポリイミド、ポリアミド、及びアラミド樹脂等の耐熱樹脂或いはステンレスやニッケル等の圧延や電鋳によって製作された金属材料からなる中空円筒状の基材の表面に、弾性層として耐熱性及び弾性に優れたエラストマー材料(例えばシリコンゴム)が形成され、さらにその表面に離型層として耐熱性及び離型性に優れた樹脂材料(例えばPFAやPTFE等のフッ素樹脂)が形成された3層構成のものを用いることができる。エラストマー材料及び離型層は、定着ベルト32の外周側に形成される。さらに、基材にポリイミド等の耐熱樹脂を用いる場合、フッ素樹脂を内添することがより好ましい。こうすることで、加熱部材33との摩擦抵抗をさらに低減することができる。本実施形態の定着ベルト32は、基材に厚さ70μmのポリイミド、弾性層に厚さ150μmのシリコンゴム、離型層に厚さ30μmのPFAチューブを用いている。離型層は、上記のPFAチューブだけでなく、PFAやPTFEなどをコーティングしてもよい。
加熱部材33は、定着ベルト32と接して、定着ベルト32を所定の温度に加熱するものである。加熱部材33は、図3に示すように半円弧状の断面形状からなる基材40の内周面(湾曲した凹面)に面状発熱体42が形成された構成となっている。本実施形態では加熱部材33の基材40は、直径が28mm、肉厚1mmのアルミニウム合金製パイプから作製されている。また、定着ベルト32との接触幅(加熱ニップ幅)は44mmである。
図4に示すように、加熱部材33の基材40の内周面側に、面状発熱体42として、絶縁層43bと抵抗発熱層(抵抗発熱体)43aとが形成されている。また基材40の外周面側(凸面側)にはコート層46が形成されている。本実施形態では、抵抗発熱層43aとして厚さ15μmのステンレス箔、絶縁層43bとして厚さ30μmのポリイミド、コート層46として厚さ20μmのPTFEコートを用いる。抵抗発熱層43aは、図1の正面図に示すように、加熱部材33の長手両側部に形成された給電電極44から、加熱部材33の長手方向(定着ベルト32の移動方向と直する方向)に対して垂直な方向(短手方向と呼ぶ)に一定幅で延びて折り返すことを繰り返す複数(本実施形態では計11個)の発熱パターン(小発熱体)に分割されており、各々の発熱パターンにはPTC素子37が接続されている。
PTC素子37とは、具体的にはチタン酸バリウムなどのセラミック材料やカーボンが分散された導電性ポリマなどからなるPTCサーミスタであり、素子温度がある温度より上昇すると急激に抵抗値が変化する特性を有する。なお、本実施形態に用いるPTC素子37は、200℃以上で抵抗が上昇する仕様となっており、以後、この温度のことをPTC素子の自己制御温度と記す。発熱パターン個々の電気抵抗は110Ωで、給電電極44,44間のトータルの電気抵抗は10Ωである。更に給電電極44にはAC電源36が接続されており、抵抗発熱層43aにAC100Vが印加されることで、抵抗発熱層43aではトータルで約1000Wの熱エネルギーが発生する。
つまり、面状発熱体42は、定着ベルト32の移動方向と直する方向(長手方向)に並べて配置された、互いに電気的に並列接続された複数の発熱パターンを有する抵抗発熱層43aと、AC電源36から熱体パターンへの通電路において発熱パターンと直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子37とを備えている。
また、図3に示すように、定着ベルト32、加圧ローラ31の各々の周面には、温度検知手段としてのサーミスタ35A,35Bが配設されており、それぞれの表面温度を検出するようになっている。なお、サーミスタ35Aと35Bとは、定着装置15の長手方向の位置に関しては、ほぼ中央部に配置されている。そして、各サーミスタ35A,35Bにより検出された温度データに基づいて、温度制御手段としての制御回路(図示せず)が、定着ベルト32、加圧ローラ31の表面温度が所定の温度となるように、面状発熱体42及びヒータランプ34への供給電力(通電)を制御する。尚、本実施形態ではサーミスタ35Aは非接触式、サーミスタ35Bは接触式サーミスタを用いており、定着ベルト32の表面温度が180℃となるよう、面状発熱体42への通電制御を行っている。以後、この定着ベルト32の制御温度(180℃)のことを定着制御温度と記す。
次に定着装置15の動作について記載する。定着装置15は、定着ニップ部Nに所定の定着速度および複写速度で未定着トナー像が形成された記録紙Pが搬送されてくると、熱と圧力によって定着を行う。なお、定着速度とは所謂プロセス速度のことである。また、複写速度とは1分あたりのコピー枚数のことである。これらの速度は特に限定されるものではないが、本実施形態では、定着速度220mm/secとしている。
定着ローラ30は、図示しない駆動モータ(駆動手段)によって回転駆動される。また、定着ベルト32及び加圧ローラ31は、定着ローラ30の回転に従動回転する。したがって、定着ベルト32と加圧ローラ31とは、図1に示すように、逆方向に回転される。これら回転により、記録紙Pが定着ニップ部Nを通過するようになっている。
面状発熱体42で発生した熱は、アルミニウム合金製の基材40を介して定着ベルト32に伝わるため、面状発熱体42のパターン形状に起因する加熱ムラが基材40によって抑制される。本実施形態では、基材40の外周面にはフッ素樹脂がコーティングされており、また、定着ベルトの基層(PI製)にはフッ素樹脂が内添されている。これにより、加熱部材と定着ベルト間の摩擦係数が抑制されスムーズに摺動することができる。また、アルミニウム合金製の基材40により、面方向の熱移動(熱伝導性)も向上するため、発熱パターンに起因する温度ムラも抑制される。
次に、本実施形態の面状発熱体42の作用について詳細に説明する。上述したように、面状発熱体42は、11個の発熱パターンに分割された抵抗発熱層43aと、その各々に接続されたPTC素子37とを有している。また、上述のように、サーミスタ35Aは面状発熱体42の中央部分に設置されており、この中央部の温度が180℃になるように、電源36から面状発熱体42への電力供給が制御される。なお、本実施形態では、通紙は面状発熱体42のセンター基準であるとする。つまり、面状発熱体42の通紙基準(センター)に対応する定着ベルト32の位置を中心として、記録紙Pが通過する。
ここで、普通サイズ(本実施形態では、A4サイズとする)の用紙(記録紙)を連続で通紙した場合は、用紙に伝達される熱は面状発熱体42の長手方向で均一であることから、面状発熱体42は長手方向に関して、ほぼ180℃前後で均一な温度分布となる。
一方、小サイズ紙(本実施形態では、A5サイズとする)を連続で通紙した場合は、面状発熱体42の両端部における定着ベルト32の非通紙領域に対応する領域では、用紙への熱伝達がないため、180℃以上に温度が上昇する。しかしながら、この非通紙領域に対応する領域にある抵抗発熱層(ここでは、図1に示す両端部各々3個の発熱パターン)に接続されたPTC素子37により、この非通紙領域に対応する領域の温度が200℃に達するとPCT素子37の抵抗が上昇する。その結果、この領域の発熱パターンに流れる電流が抑制され、発熱パターンの発熱が停止する。このことから、非通紙領域に対応する領域の温度上昇、さらには、定着ベルト32の非通紙領域の温度上昇は200℃でストップする。
また、11個の発熱パターン全てにPTC素子が接続されていることから、異なるサイズの小サイズ紙(例えば、B5RやA4R、B5など)が通紙された場合のように非通紙領域がそれぞれ異なる場合でも、その場合の非通紙領域に対応する領域のPTC素子が自動的に機能するため、対応可能である。
次に、PTC素子37の自己制御温度(ここでは200℃)を定着制御温度(ここでは180℃)よりも20℃高く設定し、定着の制御には通常の温度センサ(サーミスタ35A)を用いている理由について説明する。PTC素子のPTC特性は、通常、PTC素子によるばらつきが大きい(±10℃程度)ため、PTC特性を用いて定着温度を制御すると、定着温度が正確に制御できない、例えば、場所やロットによってばらつく、といったことが生じる。
そこでPTC素子37による自己制御温度を定着制御温度より高くし、定着温度の制御は通常の温度センサ(サーミスタ35A)を用いて行うことで、従来と同じ正確な温度制御を行うことができる。また、PTC素子37による抑制作用がない場合、本実施形態における定着装置15では、小サイズ紙を連続通紙した時の非通紙領域に対応する領域の昇温は、加熱部材33や定着ベルト32の熱容量が小さいこともあり、240〜250℃まで達する。従って、PTC素子37の自己制御温度を定着温度より高い200℃に設定し、またPTC素子37に±10℃程度のばらつきがあったとしても、非通紙領域に対応する領域の昇温に対して効果がある。
一方、電源ON時や、省エネモードやスリープモードなどから復帰する所謂ウォームアップ時には、一旦、定着制御温度をPTC素子37の自己制御温度(200℃)より高い温度に設定してウォームアップ動作させる(本実施形態では、210℃)
そして、ウォームアップ動作完了後、再度、PTC素子37の自己制御温度より低い温度(ここでは、180℃)に定着制御温度を切り替える制御を行う。この理由としては、面状発熱体42の長手方向の両端部は、ウォームアップのときは両サイドへの熱逃げが大きく、中央部より立ち上がりが遅れて温度バランスが崩れるといったことがある。そのため、ウォームアップ時の制御温度(ウォームアップ完了温度)を180℃とした場合、中央部が180℃に到達しても、端部はそれより低い温度(ここでは160℃)にしか到達しておらず、このまま定着動作に移行すると、両端部で定着不良が発生する。そこで、ウォームアップ時には自己制御温度より高い210℃をターゲット温度とすることで、両端部も含めて、11個の発熱パターン全てが自己制御温度の200℃まで到達し、200℃で一旦均一となる。その後、制御温度を180℃に切り替えれば、抵抗発熱層全てが均一性を保ったまま180℃まで温度降下することから、両端部での定着不良を解消することができる。
なお、ウォームアップ動作が完了したかどうかは、通常の定着装置では、温度センサ(サーミスタ35A)での検知温度がターゲット温度に到達したかどうかで判断すればよい。しかし、本実施形態の定着装置15ではサーミスタ35Aが配置された領域の抵抗発熱層42の発熱パターンにもPTC素子37が接続されているため、サーミスタ35Aの検知温度はターゲット温度の210℃には到達せず、いつまでもウォームアップが完了しないことになる。そこで、本実施形態では、サーミスタ35Aの検知温度がPTC素子37の自己制御温度(200℃)を検知した後、一定時間経過すると、ウォームアップが完了したと判断するものとしている。ここで、上記一定時間としては、本実施形態では、中央部に対する両端部の昇温遅れ時間である5秒に設定している。
ここで、省エネモードとは、定着装置15のヒータなどに通電はしているが、ウォームアップ、コピー動作、コピー待機状態などにおける定着装置15の制御温度より低い温度に制御して消費電力を抑えたモードである。また、スリープモードとは、画像形成装置100のCPU(図示せず)などには通電しているが、定着装置15のヒータなどには通電しないことで消費電力を抑えたモードである。
なお、上記の温度設定や切替制御は、画像形成装置100本体を制御するCPU(図示せず)にて制御を行う。
〔実施の形態2〕
次に、本発明に係る別の実施形態の定着装置について、図5を用いて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態の定着装置は、実施の形態1で述べた構成と、面状発熱体の構成が異なる。図5に示すように、実施の形態2の定着装置における加熱部材33aの面状発熱体42aは、実施の形態1で説明した面状発熱体42とは異なり、複数の発熱パターンに分割された抵抗発熱層43aaのうち、長手両端部(定着ベルトのベルト幅方向における両端部)からいくつかの発熱パターンにはPTC素子が接続され、内側のいくつかの発熱パターンにはPTC素子が接続されず、直接、給電電極44aと繋がった配線パターンとなっている。本実施形態では、発熱パターンは11個であり、面状発熱体42aの長手両端部からそれぞれ3つ計6つの発熱パターンにはPTC素子37が接続され、内側の5つの発熱パターンにはPTC素子が接続されず、直接、給電電極44aと繋がっている。
本実施形態では、通紙は面状発熱体42aのセンター基準であるとする。つまり、面状発熱体42aの通紙基準(センター)に対応する定着ベルト32の位置を中心として、紙が通過する。面状発熱体42aの内側の5つの発熱パターンは、小サイズ紙のうち、幅の最も狭いサイズの用紙(ここではA5)の幅に対応している。
また、実施の形態1と同様、サーミスタ35Aは面状発熱体42aの中央部分に設置されており、この中央部の温度が180℃になるように、電源36から面状発熱体42aへの電力供給が制御される。
ここで、普通サイズ(ここではA4サイズ)の用紙を連続で通紙された場合は、用紙に伝達する熱は面状発熱体42aの長手方向で均一であることから、面状発熱体42aはその長手方向に関して、ほぼ180℃前後で均一な温度分布となる。
一方、小サイズ(ここではA5サイズ)の用紙が連続で通紙された場合は、面状発熱体42aの両端部における定着ベルト32の非通紙領域に対応する領域では、用紙への熱伝達がないため、180℃以上に温度が上昇する。しかしながら、この非通紙領域に対応する領域の発熱パターンに接続されたPTC素子37により、200℃に達すると抵抗が上昇して電流が抑制され、発熱パターンの発熱が停止する。その結果、温度上昇は200℃でストップする。
また、非通紙領域に対応する領域の抵抗発熱層43aaは、両端部ともそれぞれ3つの発熱パターンに分割されていることから、A5より大きな小サイズ紙(例えば、B5RやA4R、B5)が通紙された場合のように非通紙領域が異なる場合でも、対応可能である。
更に、本実施形態では、非通紙領域に対応する領域とはならない内側の5個の発熱パターンにはPTC素子37が接続されておらず、不必要にPTC素子37の数を増やすことなく、非通紙領域の温度上昇を効果的に抑制することができる。
〔実施の形態3〕
次に、本発明に係るさらに別の実施形態の定着装置について、図6を用いて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態の定着装置は、実施の形態1で述べた構成と、面状発熱体の構成が異なる。図6に示すように、実施の形態3の定着装置における加熱部材33bの面状発熱体42bは、実施の形態1で説明した面状発熱体42とは異なり、複数の発熱パターンに分割された抵抗発熱層43abのうち、長手両端部(定着ベルトのベルト幅方向における両端部)からいくつかの発熱パターンには共通の1つのPTC素子が接続され、内側のいくつかの発熱パターンにはPTC素子が接続されず、直接、給電電極44bと繋がった配線パターンとなっている。本実施形態では、発熱パターンは11個であり、面状発熱体42aの長手両端部からそれぞれ2つ計4つの発熱パターンには、共通の1つのPTC素子37が接続され、内側の7つの発熱パターンにはPTC素子が接続されず、直接、給電電極44bと繋がっている。
本実施形態では、通紙は面状発熱体42bのセンター基準であるとする。つまり、面状発熱体42bの通紙基準(センター)に対応する定着ベルト32の位置を中心として、紙が通過する。面状発熱体42bの内側の5つの発熱パターンは、小サイズ紙のうち、幅の最も狭いサイズの用紙(ここではA5)の幅に対応している。
また、実施の形態1と同様、サーミスタ35Aは面状発熱体42bの中央部分に設置されており、この中央部の温度が180℃になるように、電源36から面状発熱体42bへの電力供給が制御される。
ここで、普通サイズ(ここではA4サイズ)の用紙を連続で通紙された場合は、用紙に伝達する熱は面状発熱体42bの長手方向で均一であることから、面状発熱体42bはその長手方向に関して、ほぼ180℃前後で均一な温度分布となる。
一方、小サイズ(ここではA5)の用紙が連続で通紙された場合は、面状発熱体42aの両端部における定着ベルト32の非通紙領域に対応する領域では、用紙への熱伝達がないため、180℃以上に温度が上昇する。しかしながら、この非通紙領域に対応する領域の発熱パターンに接続されたPTC素子37により、200℃に達すると抵抗が上昇して電流が抑制され、発熱パターンの発熱が停止する。その結果、温度上昇は200℃でストップする。
このように、定着ではセンター基準の通紙の場合、一般的に長手方向に関して対称な温度分布になることから、対称に位置する発熱パターンに対しては、1つのPTC素子37に対して共通に接続しても機能低下することなく、その結果、PTC素子の使用数を低減することができる。
なお、非通紙領域に対応する領域に位置し、対称の関係にある発熱パターンすべてに対して、個々に共通のPTC素子を接続した場合、配線パターンが非常に複雑になる。そこで、本実施形態では非通紙領域にある4個(片側2個×2)をまとめて1つのPTC素子に接続する構成としている。こうすることで、PTC素子37の使用数を最小限の1個にまで低減している。ここで、各種サイズの紙に対する対応性は低下するものの、実用上問題になるレベルではない。
〔実施の形態4〕
次に、本発明に係るさらに別の実施形態の定着装置について、図7を用いて説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態の定着装置は、実施の形態1で述べた構成と、面状発熱体の構成が異なる。図7に示すように、実施の形態4の定着装置における加熱部材33cの面状発熱体42cは、実施の形態1で説明した面状発熱体42とは異なり、抵抗発熱層43acは一体であり、給電電極44cが11個の小電極に分割されている。各々の小電極にはPTC素子37が接続されている。
給電電極44c間のトータルの電気抵抗は10Ωであり、更に給電電極44cにはAC電源36が接続されており、抵抗発熱層43acにAC100Vが印加されることで、抵抗発熱層43acではトータルで約1000Wの熱エネルギーが発生する。
つまり、本実施形態では、面状発熱体42cは、定着ベルト32の移動方向と直する方向(長手方向)に延伸する抵抗発熱層43acと、抵抗発熱層43acに定着ベルトの移動方向と平行に電流が流れるように、抵抗発熱層43acの延伸方向に沿った一方の側面に設けられ、互いに電気的に分離された複数の小電極と、抵抗発熱体の延伸方向に沿った他方の側面に設けられ、接地電位と接続する電極と、AC電源36から小電極への通電路において小電極と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子37と、を備えている。
抵抗発熱層43acが一体であっても、抵抗発熱層43acに対する給電電極44cが小電極に分割され、その小電極に対してそれぞれPTC素子37が各々接続されている。よって、図7中の矢印で示すように、電流は抵抗発熱層43acの短手方向に対して平行に流れる。その結果、実質的に実施の形態1の構成の加熱部材33と同じ作用を得ることができる。これにより、実施の形態1に比べて、抵抗発熱層43acのパターンを簡略化でき、実施の形態1のような分割された隙間がないことから、この隙間部分での温度ムラの影響を抑制することができる。
〔実施の形態5〕
さらに、本発明に係る別の実施形態の定着装置に用いられる加熱部材の面状発熱体を、図8に示す。本実施形態の加熱部材33dの面状発熱体42dは、上記した実施の形態2のPTC素子の配置と実施の形態4の抵抗発熱層43acとの組み合わせであり、説明は省略する。
〔実施の形態6〕
さらに、本発明に係る別の実施形態の定着装置に用いられる加熱部材の面状発熱体を、図9に示す。本実施形態の加熱部材33eの面状発熱体42eは、上記した実施の形態3の共通するPTC素子37と実施の形態4の抵抗発熱層43acとの組み合わせであり、説明は省略する。
以上、本発明の定着装置を、定着ベルトが直接用紙上のトナー像を加熱するものの、加熱部材が定着ニップ部には配置されていない定着方式である、面状発熱ベルト定着方式の定着装置に適用した場合の実施形態および実施例について説明してきたが、本発明は、面状発熱ベルト定着方式の定着装置に限定されるわけではない。例えば、図10に示すような、定着フィルムが直接用紙上のトナー像を加熱し、且つ定着ニップ部に加熱部材が配置されている定着方式である、フィルム定着方式の定着装置における加熱部材(面状発熱体)や、図11に示すような、加熱ベルトで一旦定着ローラ表面を加熱し、用紙上のトナー像の加熱は、加熱ベルトで加熱された定着ローラが行う定着方式である、外部ベルト加熱定着方式における定着装置のベルト加熱部材にも適用することができることは言うまでもない。
図10に示す定着装置15aでは、定着ベルト32を介して加圧ローラ31と加熱部材33とにより定着ニップ部Nが形成されている。加熱部材33は、湾曲した基材40の凸面側に面状発熱体42が設けられている。そして、基材40の凹面側が定着ベルト32を介して加圧ローラ31と接している。つまり、定着装置15aでは、定着ニップと加熱ニップが同じになっている。また、定着ベルト32は、2つの懸架ローラ50と加熱部材の基材40とにより懸架されている。定着ローラは設けられておらず、加圧ローラ31の回転により定着ベルト32は従動回転する。
図11に示す定着装置15bは、定着ベルト32を介して加熱部材33と定着ローラ30とにより加熱ニップ部Mが形成されている。加熱部材33は、湾曲した基材40の凸面側に面状発熱体42が設けられている。そして、基材40の凹面側が定着ベルト32を介して定着ローラ30と接している。定着ベルト32は、加熱部材33の基材40により加熱部材33に懸架している。
以上、本発明は上述した実施形態および各実施例に限定されるものではなく、請求項に開示した範囲で、種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、例えば、プリンタ、複写機、ファクシミリ、MFP(Multi Function Printer)等の電子写真方式の画像形成装置に備えられる定着装置に、また、その画像形成装置に適用可能である。
本発明の実施形態に係る定着ユニットの加熱部材に形成された面状発熱体の正面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 上記定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図である。 上記定着ユニットの加熱部材の面状発熱体が形成されている部位の断面構成を示す拡大図である。 本発明の別の実施形態に係る面状発熱体の正面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る面状発熱体の正面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る面状発熱体の正面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る面状発熱体の正面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る面状発熱体の正面図である。 本発明の別の実施形態に係る定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る定着ユニットの構成を示す軸方向の断面図である。
15,15a,15b 定着ユニット(定着装置)
30 定着ローラ(定着部材)
31 加圧ローラ(加圧部材)
33,33a,33b,33c,33d,33e 加熱部材
32 定着ベルト
35A,35B サーミスタ
36 電源
37 PTC素子
40 基材
42,42a,42b,42c,42d,42e 面状発熱体
43a,43aa,43ab,43ac 発熱抵抗層
43b 絶縁層
50 懸架ローラ
P 記録紙

Claims (10)

  1. 回転可能な定着部材と、面状発熱体を有する湾曲した加熱部材と、前記定着部材及び前記加熱部材に接触して移動する無端状の定着ベルトとを備え、前記加熱部材の湾曲した凹面が前記定着部材と対向するよう配される定着装置を備えた画像形成装置において、
    前記面状発熱体は、
    前記定着ベルトの移動方向と直交する方向に並べて配置された、互いに電気的に並列接続された複数の小発熱体を有する抵抗発熱体と、
    電源から前記小発熱体への通電路において前記小発熱体と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備え、
    複数の前記小発熱体のうち、前記定着ベルトにおける当該定着装置に搬送される最小サイズの紙の非通紙領域に対応する位置に配された小発熱体への前記通電路に、前記PTC素子が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の前記小発熱体のうち、前記小発熱体の並び方向における中心部に対して対称な位置に配置されている少なくとも一対の小発熱体には、一つの前記PTC素子が共通に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 回転可能な定着部材と、面状発熱体を有する湾曲した加熱部材と、前記定着部材及び前記加熱部材に接触して移動する無端状の定着ベルトとを備え、前記加熱部材の湾曲した凹面が前記定着部材と対向するよう配される定着装置において、
    前記面状発熱体は、
    前記定着ベルトの移動方向と直交する方向に延伸する抵抗発熱体と、
    前記抵抗発熱体に前記定着ベルトの移動方向と平行に電流が流れるように、前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った一方の側面に設けられ、互いに電気的に分離された複数の小電極と、
    前記抵抗発熱体の延伸方向に沿った他方の側面に設けられ、接地電位と接続する電極と、
    電源から前記小電極への通電路において前記小電極と直列に接続され、所定温度以上で抵抗値が上昇するPTC素子と、を備えたことを特徴とする定着装置。
  4. 前記PTC素子は、複数の前記小電極のうちの一部のみの小電極への前記通電路に、設けられていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
  5. 複数の前記小電極のうち、前記定着ベルトにおける当該定着装置で用いられる最小サイズの紙の非通紙領域に対応する位置に配された小電極への通電路に、前記PTC素子が設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載の定着装置。
  6. 複数の前記小電極のうち、前記抵抗発熱体の延伸方向における中心部に対して対称な位置に配置されている少なくとも一対の小電極には、一つの前記PTC素子が共通に接続されていることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記PTC素子の抵抗値が上昇する前記所定温度である自己制御温度をT1、定着が行われる際の前記定着ベルトの温度である定着制御温度をT2とすると、
    T2<T1
    を満たすことを特徴とする請求項から6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記PTC素子の抵抗値が上昇する前記所定温度である自己制御温度をT1、定着が行われる際の前記定着ベルトの温度である定着制御温度をT2とすると、
    T2<T1
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  9. 請求項から7のいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
  10. 前記PTC素子の抵抗値が上昇する前記所定温度である自己制御温度をT1、定着が行われる際の前記定着ベルトの温度である定着制御温度をT2とすると、
    画像形成装置のウォームアップ時には、前記T2が前記T1より高くなり、ウォームアップ完了後には、前記T2が前記T1より低くなるよう、前記T2を切り替える温度切替手段を備えたことを特徴とする請求項1、2、8、9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
JP2008090979A 2008-03-31 2008-03-31 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置 Active JP4610629B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008090979A JP4610629B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
US12/412,427 US8126383B2 (en) 2008-03-31 2009-03-27 Fixing apparatus having an enhanced planar heat generating body, and image forming apparatus including the same
CN200910132650.0A CN101551630B (zh) 2008-03-31 2009-03-30 定影装置、以及具备该定影装置的图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008090979A JP4610629B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009244595A JP2009244595A (ja) 2009-10-22
JP4610629B2 true JP4610629B2 (ja) 2011-01-12

Family

ID=41117470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008090979A Active JP4610629B2 (ja) 2008-03-31 2008-03-31 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8126383B2 (ja)
JP (1) JP4610629B2 (ja)
CN (1) CN101551630B (ja)

Families Citing this family (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5253240B2 (ja) * 2008-03-14 2013-07-31 キヤノン株式会社 像加熱装置及びこの像加熱装置に用いられるヒータ
JP5518080B2 (ja) * 2009-09-11 2014-06-11 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP5791264B2 (ja) * 2009-12-21 2015-10-07 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP5505232B2 (ja) 2010-09-29 2014-05-28 コニカミノルタ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP5535890B2 (ja) * 2010-12-07 2014-07-02 シャープ株式会社 定着装置、及びそれを備えた画像形成装置
JP5730595B2 (ja) * 2011-01-28 2015-06-10 株式会社沖データ 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP5762060B2 (ja) * 2011-03-10 2015-08-12 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを有する像加熱装置
JP5812632B2 (ja) * 2011-03-10 2015-11-17 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを有する像加熱装置
JP2012203183A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置および定着装置
JP5832149B2 (ja) * 2011-06-02 2015-12-16 キヤノン株式会社 画像加熱装置及びこの装置に用いられるヒータ
JP6071366B2 (ja) * 2012-09-19 2017-02-01 キヤノン株式会社 ヒータ及びこのヒータを搭載する像加熱装置
JP6047856B2 (ja) * 2013-02-07 2016-12-21 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2014224998A (ja) * 2013-04-19 2014-12-04 株式会社リコー 定着装置および画像形成装置
JP6184224B2 (ja) * 2013-07-25 2017-08-23 株式会社沖データ 定着装置及び画像形成装置
JP2015087720A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
KR102050131B1 (ko) * 2014-03-19 2020-01-08 캐논 가부시끼가이샤 화상 가열 장치 및 화상 가열 장치에서 사용하기 위한 히터
EP4123389B1 (en) * 2014-03-19 2024-06-19 Canon Kabushiki Kaisha Image heating apparatus and heater for use therein
JP6376868B2 (ja) * 2014-07-09 2018-08-22 キヤノン株式会社 画像加熱装置及び加熱器
JP2016018181A (ja) * 2014-07-11 2016-02-01 富士ゼロックス株式会社 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP6471531B2 (ja) * 2015-02-20 2019-02-20 富士ゼロックス株式会社 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP6455228B2 (ja) * 2015-02-27 2019-01-23 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP6520467B2 (ja) * 2015-06-29 2019-05-29 富士ゼロックス株式会社 発熱器、定着器、および画像形成装置
JP7004395B2 (ja) * 2015-06-30 2022-01-21 ローム株式会社 ヒータ
CN106332325B (zh) * 2015-06-30 2020-01-03 罗姆股份有限公司 加热器
JP2017021118A (ja) * 2015-07-08 2017-01-26 富士ゼロックス株式会社 加熱装置、定着装置、画像形成装置、加熱装置用の基材
JP6657998B2 (ja) * 2016-01-26 2020-03-04 富士ゼロックス株式会社 定着装置、画像形成装置及び加熱装置
US10254690B2 (en) * 2016-06-20 2019-04-09 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Heater and fixing device
CN107526271A (zh) * 2016-06-20 2017-12-29 东芝泰格有限公司 加热器以及图像形成装置
JP6978856B2 (ja) * 2016-06-20 2021-12-08 東芝テック株式会社 ヒータおよび定着装置
US9727014B1 (en) * 2016-07-29 2017-08-08 Xerox Corporation Fuser for electrophotographic printing having resistive trace with gap
JP2018169417A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 シャープ株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2019105836A (ja) * 2017-12-08 2019-06-27 株式会社リコー 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
EP3495893A1 (en) 2017-12-08 2019-06-12 Ricoh Company, Ltd. Heating device, fixing device, and image forming apparatus
JP7302167B2 (ja) * 2017-12-26 2023-07-04 株式会社リコー 加熱装置、定着装置及び画像形成装置
US10802427B2 (en) 2017-12-26 2020-10-13 Ricoh Company, Ltd. Heating device for fixing device of image forming apparatus having plurality of resistance heating elements and power interrupter
JP2020134815A (ja) 2019-02-22 2020-08-31 東芝テック株式会社 画像形成装置及び制御方法
US11143991B2 (en) * 2019-08-08 2021-10-12 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus including a cooler and a heater
US11163264B2 (en) 2019-08-08 2021-11-02 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP7318437B2 (ja) * 2019-09-11 2023-08-01 東芝ライテック株式会社 ヒータ、および画像形成装置
JP7362388B2 (ja) 2019-09-20 2023-10-17 東芝テック株式会社 画像形成装置、及び加熱方法
JP7478346B2 (ja) 2020-07-17 2024-05-07 株式会社リコー ヒーター部材、加熱装置、定着装置および画像形成装置
JP7481675B2 (ja) 2020-07-28 2024-05-13 株式会社リコー ヒーター部材、加熱装置、定着装置および画像形成装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004335397A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Micron Electric Co Ltd ヒートローラ
JP2005339840A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 Harison Toshiba Lighting Corp ヒータ、加熱装置、画像形成装置
JP2006072182A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5741673A (en) * 1980-08-25 1982-03-08 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Copying device
JPH0519652A (ja) 1991-07-08 1993-01-29 Canon Inc 加熱装置
JPH10307496A (ja) 1996-10-04 1998-11-17 Ricoh Co Ltd ベルト定着装置
JPH11287238A (ja) 1997-06-27 1999-10-19 Ricoh Co Ltd 発熱ローラ
JP2001005313A (ja) 1999-06-22 2001-01-12 Canon Inc 加熱体、加熱定着装置および画像形成装置
JP2002333788A (ja) 2001-05-07 2002-11-22 Ricoh Co Ltd 定着装置
JP2003142233A (ja) 2001-10-30 2003-05-16 Canon Inc 加熱体、発熱主体の製造方法、加熱装置および画像形成装置
CN100442164C (zh) * 2003-10-17 2008-12-10 松下电器产业株式会社 定影装置及温度控制方法
JP4599176B2 (ja) * 2004-01-23 2010-12-15 キヤノン株式会社 像加熱装置及びこの装置に用いられるヒータ
JP2006012444A (ja) * 2004-06-22 2006-01-12 Harison Toshiba Lighting Corp セラミックヒータ、加熱装置、画像形成装置
JP2008170887A (ja) 2007-01-15 2008-07-24 Seiko Epson Corp 発熱体と画像形成装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004335397A (ja) * 2003-05-12 2004-11-25 Micron Electric Co Ltd ヒートローラ
JP2005339840A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 Harison Toshiba Lighting Corp ヒータ、加熱装置、画像形成装置
JP2006072182A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8126383B2 (en) 2012-02-28
CN101551630B (zh) 2011-06-15
US20090245900A1 (en) 2009-10-01
JP2009244595A (ja) 2009-10-22
CN101551630A (zh) 2009-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4610629B2 (ja) 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
JP5875460B2 (ja) 加熱体、及びその加熱体を備える画像加熱装置
US8150304B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including the same
US8175508B2 (en) Planar heat generating element, fixing device including the same, and image forming apparatus including the same
JP4712788B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
US8391761B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including fixing device
US8498547B2 (en) Fixing device, image forming apparatus, and method of connecting wires in fixing device
US8391764B2 (en) Fixing device including endless fixing belt, heating member and tension roller
JP2007248656A (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP2022139959A (ja) 画像形成装置
JP2011048271A (ja) 定着装置及びこの帯電装置を用いた画像形成装置
JP2009258243A (ja) 定着装置およびそれを備えた画像形成装置
JP5239404B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2009169030A (ja) 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
JP5470086B2 (ja) 加熱定着ベルト、定着装置、および該定着装置を備える画像形成装置
JP2009223291A (ja) 定着装置およびそれを備える画像形成装置
JP6486059B2 (ja) ローラ、定着装置
JP5535890B2 (ja) 定着装置、及びそれを備えた画像形成装置
JP2010191217A (ja) 定着装置、画像形成装置、該定着装置を実現するための制御プログラム、および該制御プログラムを記録した記録媒体、ならびに定着装置の制御方法
JP5011149B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP5489939B2 (ja) 定着ヒータ、定着装置及び画像形成装置
JP2009186563A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP5058832B2 (ja) 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置
JP5190209B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2008216806A (ja) 定着装置および画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100914

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4610629

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150