JP4609910B2 - 水田用除草剤 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は水田用除草剤に関する。より詳しくは、除草性トリアゾリノン類と、ある種の公知の除草性化合物とを有効成分として含有することを特徴とする水田用除草剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
水田に発生する雑草の特徴として、種類が多く長期にわたり発生し、発生時期が一致せず雑草の発生前から生育期のものまで、さまざまな生育段階で混在している。このような要素に対応するため、水稲用除草剤は多くの場合、有効成分を2種以上含む混合組成物の形で用いることが多い。しかし、従来の除草剤ではこれら多くの草種に対応し完全に除草すること、有効成分量の低減、あるいは水稲に対する薬害の回避など、上記のような要件を満たしていない場合が多い。したがって、施用時期、対象雑草、有効成分量、薬害等の複雑な要素に幅広く対応可能な除草剤の開発が望まれている。
【0003】
本発明に関する水稲用除草剤の有効成分の一つである一般式(1)で示されたトリアゾリノン化合物は、国際公開特許WO98/38176号公報に記載され、公知である。そしてこの化合物はタイヌビエを始めとする水田に生育する一年生禾本科雑草あるいは一年生広葉雑草に卓効を示し、残効期間が長いことが特徴である。しかし施用時期、対象雑草、有効成分量などによっては、多種多様に発生する水田雑草に対し、完全に防除することはできず更に改良が必要である。
【0004】
一方、本発明に関する有効成分である除草性化合物群(B)フェノキシ酸類、カーバメート類、酸アミド類、尿素類、スルホニル尿素類、ピリミジルオキシ安息香酸類、トリアジン類、ダイアジン類、ダイアゾール類、芳香族カルボン酸類、有機リン類、その他有機除草性化合物類は水田用除草剤組成物としてすでに公知である。これらのことは例えば、農薬ハンドブック1998年版(社団法人 日本植物防疫協会発行、1998年)などに記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまで水田雑草防除のため多くの水田用除草剤が広く用いられている。しかし、従来の除草剤ではこれら多くの草種に対応し完全に除草すること、有効成分量の低減、あるいは水稲に対する薬害の回避など、上記のような要件を満たしていない場合が多い。したがって、施用時期、対象雑草、有効成分量、薬害等の複雑な要素に幅広く対応可能な除草剤の開発が望まれており、本発明はこのような要望に合致した水田用除草剤を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の解決するために鋭意検討を加えた。その結果、本発明に到達した。すなわち、下記の一般式(1)で示される除草性トリアゾリノン類(A)と、次の除草性化合物群(B):フェノキシ酸類、カーバメート類、酸アミド類、尿素類、スルホニル尿素類、ピリミジルオキシ安息香酸類、トリアジン類、ダイアジン類、ダイアゾール類、芳香族カルボン酸類、有機リン類、その他有機除草性化合物類からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物との混合物を有効成分として含有することを特徴とする水田用除草剤が前記目的を達成するうえで有用であることを見出した。
【0007】
【化2】
(XおよびYは同一または相異なってもよく、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、低級アルコキシ基、低級ハロアルコキシ基であり、nおよびmは0または1〜5の整数を示す)
【0008】
本発明では、各化合物を混合することにより除草効果が増強され、混合による効果の和よりも高い除草効果が認められる。さらに、殺草スペクトルが拡大し、これらの水田用除草剤組成物は実質的に有効成分量を減じることが可能となった。例えば、水稲栽培においては、移植直後の雑草発生前からある程度生育の進んだ時期まで、いずれの時期に用いても優れた除草効果を現わし、かつ、残効性に優れ、イネに対する薬害もなく優れた除草効果を現わす。
【0009】
本発明の組成物において、(A)成分である除草性トリアゾリノンとしては、例えば国際公開特許WO98/38176号公報に記載されているものが使用できる。ここで上記一般式(1)中のXおよびYのハロゲン原子としては、Cl、Br、F、Iであり、低級アルキル基としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、イソペンチルなどであり、低級ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル、クロルメチル、ブロモメチル、ジクロルメチル、ジフルオロメチル、トリクロルメチル、2−クロルエチル、などであり、低級アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシなどであり、低級ハロアルコキシ基としては、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシなどである。
【0010】
その好適な例として、化合物No.(1)〜(13)で示される化合物を挙げることができるが、この範囲に限定されるものではない。
一般式(1)
【化3】
【0011】
【表1】
【0012】
一方、本発明の水田用除草剤において、(B)成分として使用する除草性化合物は具体例として、次のものが挙げられる。
【0013】
フェノキシ酸類として、MCPA、MCPA−チオエチル、MCPB、クロメプロップ、ナプロアニリド。
【0014】
カーバメート類として、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、モリネート。
【0015】
酸アミド類として、DCPA、プレチラクロール、エトベンザニド、カフェンストロール。
【0016】
尿素類として、メチルダイムロン。
【0017】
スルホニル尿素類として、エトキシスルフロン、ピラゾスルフロンエチル、シノスルフロン、イマゾスルフロン、シクロスルファムロン。
【0018】
ピリミジルオキシ安息香酸類として、ピリミノバックメチル。
【0019】
トリアジン類として、シメトリン、ジメタメトリン。
【0020】
ダイアジン類として、ベンタゾン。
【0021】
芳香族カルボン酸類として、ジチオピル。
【0022】
ダイアゾール類として、ピラゾキシフェン。
【0023】
有機リン類として、ピペロホス。
【0024】
その他有機除草性化合物類として、ACN、シンメチリン、ペントキサゾン。
【0025】
これらの除草性化合物は、「農薬ハンドブック1998年版」(社団法人 日本植物防疫協会発行、1998年)、「平成12年度水稲関係除草剤委託試験申請書綴」(財団法人 日本植物調節剤研究協会発行、2000年)、「The Pesticide Manual 第11版」(British Crop Protection Council発行、1997年)などに記載されている。ただし、本発明で用いることができるこれらの(B)成分の除草性化合物は、これらの例示のみに限定されるものではない。そして、上記の文献に記載の他の除草性化合物あるいは未記載の除草性化合物でも本発明と同じ目的を達成しうるものは本発明の(B)成分の除草性化合物の例として有効に使用することができる。
【0026】
以上に述べた(B)成分としての除草性化合物はそれぞれ単独で使用することができ、または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0027】
本発明の除草剤において、(A)成分と(B)成分との混合比は、その適用時期、適用地域、施用方法等に応じて比較的広い範囲内で変えることができる。
【0028】
一般には除草性トリアゾリノン化合物(A)1重量部に対し、除草性化合物群(B)は次の割合で使用することができる。
【0029】
一般式(1)で示される除草性トリアゾリノン化合物(A)1重量部に対し、除草性化合物群(B)フェノキシ酸類は0.05−400重量部、好ましくは0.5−80重量部、カーバメート類は0.1−400重量部、好ましくは1−80重量部、酸アミド類は0.03−400重量部、好ましくは0.1−80重量部、尿素類は0.1−250重量部、好ましくは1−50重量部、スルホニル尿素類は0.002−10重量部、好ましくは0.01−2重量部、ピリミジルオキシ安息香酸類は0.006−5重量部、好ましくは0.06−1重量部、トリアジン類は0.01−45重量部、好ましくは0.1−9重量部、ダイアジン類は0.6−450重量部、好ましくは6−90重量部、ダイアゾール類は0.2−400重量部、好ましくは2−80重量部、芳香族カルボン酸類は0.02−50重量部、好ましくは0.2−10重量部、有機リン類は0.2−150重量部、好ましくは2−30重量部、その他有機除草性化合物類は0.01−400重量部、好ましくは0.1−80重量部である。
【0030】
本発明の水田用除草剤は水田雑草に対して強い除草効果が認められる。したがって水田用除草剤として使用することができる。
【0031】
本発明の水田用除草剤の防除対象雑草は広範囲にわたる。その例として以下に述べるものが挙げられる。
【0032】
ヒエ属、ホタルイ属、カヤツリグサ属、キビ属、スズメノカタビラ属、ミズアオイ属、テンツキ属、クワイ属、ハリイ属、ヘラオモダカ属、イボクサ属、スブタ属、ホシクサ属、ヒルムシロ属、タデ属、イヌガラシ属、キカシグサ属、アゼナ属、ミソハギ属、タウコギ属、アブノメ属、タカサブロウ属、ミゾハコベ属、オオアブノメ属、アゼトウガラシ属、ミズキンバイ属、セリ属、キンポウゲ属、サワトウガラシ属など。
【0033】
本発明の水田用除草剤は、具体的に、例えば次の代表的な水田雑草に関して使用することができる。タイヌビエ、ホタルイ、コナギ、タマガヤツリ、マツバイ、クログワイ、ミズガヤツリ、ウリカワ、ヘラオモダカ、アゼナ、キカシグサ、ヒメミソハギ、チヨウジタデ、ヒルムシロ、ミゾハコベ、セリ、しかしながら、本発明の除草剤の使用はこれら雑草に何ら限定されるものではなく、他の雑草に対しても同じように適用することができる。
【0034】
本発明は、次のように実施される。本発明の水田用除草剤は、有効成分として原体そのものを散布してもよいが、より便利に使用できるように担体とともに配合された形で製剤化される。
【0035】
本発明の除草剤は、除草剤として製剤化する場合には、その有効成分、すなわち除草性トリアゾリノン化合物(A)に含まれる活性成分である化合物No.(1)〜(13)の化合物および除草性化合物群(B)のうち少なくとも1種類以上を担体もしくは希釈剤、添加剤、および補助剤等の少なくとも一つと公知の手法で混合して、通常農薬として用いられる製剤形態、例えば、粒剤、微粒剤、水和剤、顆粒水和剤、乳剤、水溶剤、フロアブル剤、錠剤、粉剤、マイクロカプセル剤、ペースト剤などの適宜の形態として調合できる、また、使用時にタンク混合することも可能であり、更に他の公知の活性化合物、他の農薬、例えば、殺菌剤、殺虫剤、除草剤、殺ダニ剤、薬害軽減剤(セイフナー)、植物生長調節剤や肥料、土壌改良剤などと混合または併用して使用することができる。
【0036】
前記の製剤化に際して用いられる担体としては、一般に農薬製剤用に常用される担体ならば固体または液体のいずれのものでも使用できる。担体は特定のものに限定されるものではない。例えばこれら固体担体としては、鉱物質粉末(カオリン、ベントナイト、クレー、モンモリロナイト、タルク、珪藻土、雲母、バーミキュライト、石英、炭酸カルシウム、リン灰石、ホワイトカーボン、消石灰、珪砂、硫安、尿素など)、植物質粉末(大豆粉、小麦粉、木粉、タバコ粉、デンプン、結晶セルロースなど)、高分子化合物(石油樹脂、ポリ塩化ビニル、ケトン樹脂など)、アルミナ、ケイ酸塩、糖重合体、高分散性ケイ酸、ワックス類などが挙げられる。
【0037】
また、使用できる液体担体としては水、アルコール類(メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール、ベンジルアルコールなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレンなど)、エーテル類(エチルエーテル、エチレンオキシド、ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロンなど)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールアセテート、酢酸アミルなど)、酸アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ニトリル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリルなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アルコールエーテル類(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなど)脂肪族または脂環式炭化水素類(n-ヘキサン、シクロヘキサンなど)、工業用ガソリン(石油エーテル、ソルベントナフサなど)、石油留分(パラフィン類、灯油、軽油など)が挙げられる。
【0038】
また、乳剤、水和剤、フロアブル剤などに製剤化する場合には、乳化、分散、可溶化、湿潤、発泡、潤滑、拡展などの目的で各種の界面活性剤が本組成物に配合される。このような界面活性剤としては非イオン型界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルなど)、陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルアルキルサルフェート、アリールスルホネートなど)、陽イオン型界面活性剤〔アルキルアミン類(ラウリルアミン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなど)、ポリオキシエチレンアルキルアミン類〕、両性型界面活性剤〔カルボン酸(ベタイン型)、硫酸エステル塩など〕などが挙げられるが、これらの例示されたもののみに限定されるものでない。
【0039】
また、これらの他にポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アラビアゴム、ポリビニルアセテート、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、トラガカントゴムなどの各種補助剤を使用することができる。
【0040】
前記の担体、界面活性剤および補助剤は製剤の剤型、適用場面、などを考慮して目的に応じてそれぞれ単独にあるいは組み合わせて適宜使用される。
【0041】
【発明の実施の形態】
本発明の水田用除草剤は、田植同時又は田植後の水田に施用することができる。例えば、水稲移植前後の雑草発生前から雑草生育期である。特に除草効果がよく発現するのは水稲移植後の0日〜25日後である。また、実際に使用する場合、次の方法で使用するのが一般的であり好ましい。すなわち、水和剤、顆粒水和剤の場合は、10アール当り、50〜500gを水で希釈して、0.25〜300L(リットル)を水田の水面に均一に散布すればよい。また、粒剤の場合は、水田の水面に10アール当り、100g〜4kgを均一に散布すればよい。フロアブル剤の場合は原液のまま10アール当り、100〜1000mlをプラスチックボトル、紙容器などに入れて手振り散布すればよい。そして、ジャンボ剤の場合は、10アール当り、固形または小包装(パック)の20〜100gを5〜40個手投げ散布すればよい。また、使用時期、気象条件、使用方法、使用剤型、使用場所、対象雑草、対象作物等の条件によっては問題のない範囲で使用量を変えることも可能であり、特に限定されるものではない。
【0042】
【実施例】
本発明の水田用除草剤の優れた効果を以下の実施例により説明する。しかし、本発明はこれのみに限定されるものではない。
【0043】
なお、実施例中で部とあるものは、すべて重量部である。
【0044】
また、下記の実施例で示される化合物は次のとおりである。
化合物A−1:除草性トリアゾリノン化合物[化合物No.(2)]
化合物A−2:除草性トリアゾリノン化合物[化合物No.(4)]
化合物A−3:除草性トリアゾリノン化合物[化合物No.(5)]
化合物B:MCPA−チオエチル
化合物C:エトキシスルフロン
化合物D:ピラゾキシフェン
化合物E:シクロスルファムロン
化合物F:ペントキサゾン
【0045】
上記の組成を均一に混合し、粉砕して水和剤を得た。
【0046】
上記の組成物を混合粉砕した後、水10部を加えて混練し、0.5mmのスクリーンを付けた押し出し造粒機にて造粒後、乾燥、整粒し、顆粒水和剤を得た。
【0047】
上記の組成をホモミキサー(日本特殊機化工業株式会社製)で均一に混合分散させ、フロアブル剤を得た。
【0048】
上記の組成物を混合粉砕した後、水7部を加えて混練し、0.6mmのスクリーンを付けた押し出し造粒機にて造粒後、乾燥、整粒し、その50gをポリビニルアルコールの水溶性フィルム(厚さ40μm)で包装してジャンボ剤を得た。
【0049】
上記の組成を混合粉砕した後、適量の水を加えて混練し、造粒機を用いて常法により造粒しし、粒剤を得た。
【0050】
【発明の効果】
次に、本発明の水田用除草剤の有用性について試験例を示し、具体的に示す。
【0051】
試験例1
1/2000アールのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加えて代かきを行い、タイヌビエ、ホタルイおよび一年生広葉雑草の種子を播種し、ミズガヤツリ、ウリカワの塊茎を植え付け、更に2.2葉期のイネを浅植え条件(移植深度0.5cm)で3本1株植えし、3cmに湛水した。
【0052】
薬剤の処理は、イネ移植5日後に、製剤例1〜5に準拠して有効成分量を調整し製造した剤型の所定量を水面に処理した。管理、育成は温室内において行い、薬剤処理3週間後に除草効果については、残草量(g:生草重)をはかり、無処理区の残草量(g)との対比で抑草率(%)を下記式により求めた。また、イネの薬害も同様な計算式により算出した。その結果を表2、表3、表4に示す。
【0053】
【数1】
【0054】
試験例2
1/2000アールのワグネルポットに水田土壌を充填し、水を加えて代かきを行い、タイヌビエ、ホタルイおよび一年生広葉雑草の種子を播種し、ミズガヤツリ、ウリカワの塊茎を植え付け、更に2.2葉期のイネを浅植え条件(移植深度0.5cm)3本1株植えし、3cmに湛水した。
【0055】
薬剤の処理は、タイヌビエの2.5葉期に製剤例1〜5に準拠して有効成分量を調整し製造した剤型の所定量を水面に処理した。管理、育成は温室内において行い、薬剤処理3週間後に試験例1と同様にして除草効果およびイネの薬害を観察調査した。その結果を表5、表6、表7に示す。
【0056】
試験例3
圃場の代かきを行った後、タイヌビエ、ホタルイおよび一年生広葉雑草の種子を播種し、ミズガヤツリ、ウリカワの塊茎を植え付け、更に2.2葉期のイネを田植え機で移植した。湛水深は5cmとした。
【0057】
薬剤の処理は、イネ移植5日後に、製剤例に準拠して有効成分量を調整し製造した剤型の所定量を水面に処理した。薬剤処理3週間後に試験例1と同様にして除草効果およびイネの薬害を観察調査した。その結果を表8に示す。
【0058】
試験例4
圃場の代かきを行った後、タイヌビエ、ホタルイおよび一年生広葉雑草の種子を播種し、ミズガヤツリ、ウリカワの塊茎を植え付け、更に2.2葉期のイネを田植え機で移植した。湛水深は5cmとした。
【0059】
薬剤の処理は、タイヌビエの2.5葉期に製剤例に準拠して有効成分量を調整し製造した剤型の所定量を水面に処理した。薬剤処理3週間後に試験例1と同様にして除草効果およびイネの薬害を観察調査した。その結果を表9に示す。
【0060】
本発明の水田用除草剤は、前記試験例に示したとおり、水田用除草剤を適切な割合で混合施用することにより、低薬量の薬剤を散布するだけで発生前から生育のある程度進んだ雑草までほぼ完全に防除し、長期間その効果を持続し、かつ水稲に対する安全性が高い極めて優れた効果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】
【表8】
【0068】
【表9】
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