JP4608281B2 - 版胴およびこれを有する孔版印刷装置 - Google Patents

版胴およびこれを有する孔版印刷装置 Download PDF

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Description

本発明は、インキ漏れを防止するための堰部材を有する版胴およびこの版胴を備えた孔版印刷装置に関する。
従来より、インキが滲出する開孔部を有し、外周面に対して押圧部材が押圧されることで印刷を行う版胴およびこの版胴を備えた孔版印刷装置が提案されている。かかる版胴、孔版印刷装置においては、印刷を継続すると、版胴の外周面に巻装されたマスタと版胴の外周面との間に存在するインキが、押圧部材によって繰り返し圧縮されて徐々に移動し、やがてマスタの縁部から漏れ出てしまう現象、すなわち、インキ漏れが生じることがある。インキ漏れが生じると、漏れ出たインキが印刷用紙に付着して印刷不良となるおそれがあるため問題である。そこで、〔特許文献1〕にも記載されているように、印刷の際のインキ漏れを防止するための堰部材を有する版胴およびこれを有する孔版印刷装置が提案されている。
特開2003−112467号公報
しかし、従来の版胴、孔版印刷装置に備えられた堰部材は、押圧部材による押圧領域の外部のみに配設され、またその固定位置もかかる押圧領域の外部のみにあったため、押圧部材が版胴本体に当接する際の衝撃等により、経時的に、堰部材の脱落が生じるおそれがあり、脱落を生じた場合にはインキ漏れが生じるという問題がある。
また、従来の堰部材は、かかる押圧領域の側縁部および後縁部のみに対応して配設されていたため、押圧領域の前縁部でインキ漏れが生じるおそれがあった。押圧領域の側縁部および後縁部でのインキ漏れ精度が向上すればするほど押圧領域の前縁部でのインキ漏れが生じやすくなるため、押圧領域の前縁部でのインキ漏れ防止には十分に配慮する必要がある。
本発明は、インキ漏れを経時的および全面的に防止するための堰部材を有する版胴およびこの版胴を備えた孔版印刷装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、インキが滲出する開孔部を有し、製版されたマスタが外周面に巻装された状態で、外周面に対して押圧される押圧部材によって印刷用紙を圧接させることにより、前記開孔部から滲出したインキを印刷用紙に転写させて印刷を行うための版胴であって、前記押圧部材による押圧領域の内外に延在する、インキ漏れを防止するための堰部材を有し、前記堰部材が、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧開始位置に対応した縁部の内外に延在する前堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の両端部に対応した縁部の内外に延在する脇堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧終了位置に対応した縁部の内外に延在する後堰部材とを含み、前記前堰部材を、前記開孔部の前縁部の内外に延在するよう配設した版胴にある。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の版胴において、前記堰部材の固定位置が、前記押圧領域の内外に延在することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の版胴において、前記前堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし3の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材を、前記開孔部の側縁部の内外に延在するよう配設したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし5の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材が、前記開孔部の後縁部の内外に延在する後止部を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項記載の版胴において、前記後止部を、前記後堰部材を覆うように配設したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項7記載の版胴において、前記後堰部材を、前記後止部に固定したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1ないし8の何れか1つに記載の版胴において、前記後堰部材を、前記開孔部の後縁部の内外に延在するよう配設したことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1ないしの何れか1つに記載の版胴を備えた孔版印刷装置にある。
本発明は、インキが滲出する開孔部を有し、製版されたマスタが外周面に巻装された状態で、外周面に対して押圧される押圧部材によって印刷用紙を圧接させることにより、前記開孔部から滲出したインキを印刷用紙に転写させて印刷を行うための版胴であって、前記押圧部材による押圧領域の内外に延在する、インキ漏れを防止するための堰部材を有し、前記堰部材が、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧開始位置に対応した縁部の内外に延在する前堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の両端部に対応した縁部の内外に延在する脇堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧終了位置に対応した縁部の内外に延在する後堰部材とを含み、前記前堰部材を、前記開孔部の前縁部の内外に延在するよう配設した版胴にあるので、押圧部材が版胴に当接する際の衝撃、押圧部材が版胴を押圧する際の応力によって堰部材が脱落することを経時的に防止し、従来インキ漏れが十分とは言えなかった前記押圧開始位置部分でのインキ漏れ防止、かかる縁部部分でのインキ漏れ防止、インキ漏れが特に生じやすい押圧終了位置部分でのインキ漏れ防止を、良好に行うことができ、インキ漏れを経時的かつ全面的に防止して、経時的に良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記堰部材の固定位置が、前記押圧領域の内外に延在することとすれば、さらに、押圧部材が版胴に当接する際の衝撃、押圧部材が版胴を押圧する際の応力によって堰部材が脱落することを経時的により良好に防止することができる版胴を提供することができる。
前記前堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したこととすれば、さらに、押圧部材が版胴に当接する際の衝撃、押圧部材が版胴を押圧する際の応力によって前堰部材が脱落することを経時的により良好に防止し、インキ漏れを経時的にも生じることがなく、またインキ漏れをより良好に防止して、経時的により良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記脇堰部材を、前記開孔部の側縁部の内外に延在するよう配設したこととすれば、さらに、前記側縁部分でのインキ漏れ防止を良好に行うことができる版胴を提供することができる。
前記脇堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したこととすれば、さらに、押圧部材が版胴に当接する際の衝撃、押圧部材が版胴を押圧する際の応力によって脇堰部材が脱落することを経時的により良好に防止し、インキ漏れを経時的にも生じることがなく、またインキ漏れをより良好に防止して、経時的により良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記脇堰部材が、前記開孔部の後縁部の内外に延在する後止部を有することとすれば、さらに、後止部によって、インキ漏れが特に生じやすい前記後縁部分でのインキ漏れ防止をも良好に行うことができ、良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記後堰部材を、前記開孔部の後縁部の内外に延在するよう配設したこととすれば、さらに、インキ漏れが特に生じやすい前記後縁部分でのインキ漏れ防止を良好に行うことができ、良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記後止部を、前記後堰部材を覆うように配設したこととすれば、さらに、インキ漏れが特に生じやすい押圧終了位置部分や前記後縁部分でのインキ漏れ防止を良好に行うことができ、良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
前記後堰部材を、前記後止部に固定したこととすれば、さらに、押圧部材が版胴に当接する際の衝撃、押圧部材が版胴を押圧する際の応力によって後堰部材が脱落することを経時的により良好に防止し、また余剰のインキ量に柔軟に対応することができ、インキ漏れを経時的にも生じることがなく、インキ漏れをより良好に防止して、経時的により良好な印刷を行うことができる版胴を提供することができる。
本発明は、請求項1ないしの何れか1つに記載の版胴を備えた孔版印刷装置にあるので、上述の各効果を奏する版胴を有し、経時的に、インキ漏れが防止され、良好な印刷を行うことができる孔版印刷装置を提供することができる。
図1に、本発明を適用した孔版印刷装置の概略を示す。孔版印刷装置1は、図1において左上方に配設された製版搬送部2と、図1において製版搬送部2の右下方に配設された印刷部3とを有している。
製版搬送部2は、マスタ4をロール状に巻成してなるマスタロール4aの芯材4bを回転自在かつ着脱自在に支持する図示しないマスタ支持部材、プラテンローラー5、サーマルヘッド6、マスタ搬送ローラー対7、切断手段8、マスタガイド板9等を有している。
マスタ4は、厚み1〜3μm程度の熱可塑性樹脂フィルムと和紙からなる多孔性支持体とを貼り合わせて構成されている。
プラテンローラー5は、製版搬送部2の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しないステッピングモーターによって図1において時計回り方向に回転駆動される。
サーマルヘッド6は、図示しない付勢手段によってプラテンローラー5に圧接されている。サーマルヘッド6は、複数の発熱素子を有し、この発熱素子が選択的に発熱することによりマスタ4の熱可塑性樹脂フィルム面を加熱溶融穿孔製版する。
マスタ搬送ローラー対7は、プラテンローラー5のマスタ搬送方向下流側に配設されている。マスタ搬送ローラー対7は、図示しない駆動手段によって図1において反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラー7aと、駆動ローラー7aに所定の圧力で圧接配置された従動ローラー7bとを有している。駆動ローラー7aの回転周速度は、マスタ4をプラテンローラー5よりも若干速い速度で搬送するように設定されている。
切断手段8は、マスタ搬送ローラー対7のマスタ搬送方向下流側に配設されている。切断手段8は、固定刃8aと、固定刃8aに対して移動する可動刃8bとを有し、可動刃8bが移動の際に回転することでマスタ4を切断する周知の構成である。
マスタガイド板9は、切断手段8のマスタ搬送方向下流側に固設され、マスタ4を案内するようになっている。
印刷部3は、版胴10と、版胴10の下方に版胴10に対して接離自在に設けられた押圧部材としてのプレスローラー11と、版胴10の右方に配設されたレジストローラー対12と、版胴10の内部に配設されたインキ供給手段13と、プレスローラー11を回転自在に支持した図示しない一対のアーム部材と、アーム部材を搖動する図示しない搖動手段と、後述するクランパー19を版胴10の位相に連動して駆動する図示しない開閉装置とを有している。
プレスローラー11は、アーム部材間に回転自在に支持されており、アーム部材が揺動手段によって揺動されることにより、版胴10の外周面に対して所定の圧力で圧接し、または離間するようになっている。
レジストローラー対12は、図示しない給紙部から給送される印刷用紙Pを所定のタイミングで版胴10とプレスローラー11との間に給送する。
インキ供給手段13は、版胴10を回転自在に支持した、インキ供給パイプを兼ねた支軸14と、版胴10の外部に設けられた図示しないインキパックと、インキパック内のインキを吸引し、吸引したインキを支軸14によって版胴10の内部に導入させる図示しないポンプと、支軸14から版胴10の内部に供給されたインキを後述する多孔性支持板10aの内周面に供給するインキローラー15と、インキローラー15との間に僅かな隙間をもって配設されたドクターローラー16とを有している。
支軸14には、ポンプによってインキパックから吸引されたインキを版胴10の内部に供給するための複数の供給孔14aが形成されている。供給孔14aから滴下したインキは、インキローラー15とドクターローラー16との近接部に形成された楔状空間に溜まり、インキ溜まり17を形成するようになっている。インキ溜まり17のインキはインキローラー15及びドクターローラー16の回転によって混練され、ドクターローラー16によってその層厚を規制されつつインキローラー15の表面に供給される。インキローラー15が保持したインキは次に述べる多孔性支持板10aの内周面に供給される。
版胴10は、図2に示すように、多孔性支持板10aと、メッシュスクリーン10bと、多孔性支持板10aの一母線に沿って形成された平面を含むステージ部18と、ステージ部18に回動自在に支持された態様でステージ部18上に配設され、ステージ部18との間でマスタ4の先端部を挟持するクランパー19と、図3に示す堰部材20とを有している。なお、図3は、版胴10を平面状に展開した状態を示しており、メッシュスクリーン10bの図示は省略している。
多孔性支持板10aはステンレス等の金属板からなっている。図2または図3に示すように、多孔性支持板10aは、電鋳加工によって形成された複数の貫通穴を形成された領域によって構成された開孔部10cと、その周面において開孔部10cを除いた部位すなわち開孔部10cの外側の部位を占め、開孔部10cの周囲を囲むようにして配設された非開孔部10dとを有している。開孔部10cの、版胴10の軸方向すなわち図1および図2において紙面に垂直な方向であって図3において矢印Yで示す方向における長さは、同方向におけるインキローラー15の幅よりもやや大きくなるように設定されている。
メッシュスクリーン10bは樹脂あるいは金属網体によって形成されており、多孔性支持板10aの外周面上において、開孔部10cと対応する部位に複数層にわたって巻装されている。
ステージ部18は、非開孔部10dに配設されている。ステージ部18は、磁性体で構成されている。
クランパー19はステージ部18に磁着するマグネットを有している。
開閉装置は、版胴10の位相に応じてクランパー19をステージ部18に対して開閉し、版胴10が所定の位相を占めたときにクランパー19をステージ部18に対して閉じるようになっている。
図3に示すように、堰部材20は、開孔部10cの縁部41、42、42、43の内外に延在する態様で配設されている。堰部材20は、ポリエステル等のインキ不透過性を有する熱可塑性樹脂フィルムによって構成されている。図3において、矢印Xは、版胴10の回転方向を示している。
堰部材20は、方形状をなし、厚み0.15mmであり、方向Xにおける開孔部10cの前縁部41において、開孔部10cと非開孔部10dとに延在するように配設された前堰部材としての前漏れマイラー31と、コ字状をなし、厚み0.15mmであり、開孔部10cの各側縁部42、42および方向Xにおける開孔部10cの後縁部43において、開孔部10cと非開孔部10dとに延在するように配設された脇堰部材としての脇漏れマイラー32と、方形状をなし、厚み0.3mmであり、方向Xにおける開孔部10cの後縁部43において、開孔部10cと非開孔部10dとに延在するように配設された後堰部材としての尻漏れマイラー33とを有している。
図3において、符号50で示す、一点鎖線によって囲まれた領域は、プレスローラー11による版胴10の押圧領域を示している。押圧領域50は、X方向におけるその前方部分以外の大半の部分が、開孔部10cの形成領域内に位置している。
方向Xにおける押圧領域50の前縁部は、プレスローラー11による押圧開始位置すなわち印圧開始位置PFに対応しており、押圧領域50の各側縁部は、プレスローラー11の各端部が通過する位置である押圧通過位置すなわち印圧側縁位置PS、PSに対応しており、方向Xにおける押圧領域50の後縁部は、プレスローラー11による押圧終了位置すなわち印圧解除位置PRに対応している。
図3または図4に示すように、前漏れマイラー31は、押圧領域50の印圧開始位置PFの内外に延在する態様で配設されている。
図4に示すように、前漏れマイラー31は、開孔部10cの外側において、版胴10の本体を構成する非開孔部10dに対し、接着部材としての接着剤51により、直接固定されている。接着剤51は、押圧領域50の印圧開始位置PFの内外に延在する態様で配設されており、よって、前漏れマイラー31は、押圧領域50の印圧開始位置PFの内外に延在する態様で、開孔部10cの外側に位置する非開孔部10dに対して固定されている。
したがって、符号FFで示すように、印圧のかからない固定部分が形成され、プレスローラー11が版胴10に押圧される際の衝撃等により、前漏れマイラー31の脱落が生じることが経時的に防止される。なお、接着部材は、両面テープ等、前漏れマイラー31を非開孔部10dに対して確実に固定できるものであればどのようなものでも良い。
図3に示すように、脇漏れマイラー32は、押圧領域50の印圧側縁位置PSおよび印圧解除位置PRの内外に延在する態様で配設されている。脇漏れマイラー32は、開孔部10cの各側縁部42、42に対応して配設される脇止部としてのサイドガイド部32a、32aと、開孔部10cの後縁部43に対応して配設される後止部としてのエンドガイド部32bとを有している。
図3または図5に示すように、サイドガイド部32aは、押圧領域50の印圧側縁位置PSの内外に延在する態様で配設されており、図3または図6に示すように、エンドガイド部32bは、押圧領域50の印圧解除位置PRの内外に延在する態様で配設されている。なお、開孔部10c、非開孔部10d、押圧領域50および脇漏れマイラー32は、方向Yにおけるこれらの中心に略対称形状をなすので、図5においては、これらの方向Yにおける一端側のみを図示している。
図5に示すように、サイドガイド部32aは、開孔部10cの内外に延在する態様で、版胴10の本体を構成する非開孔部10dに対し、接着部材としての接着剤52により、直接固定されている。接着剤51は、押圧領域50の印圧側縁位置PSの内外に延在する態様で位置しており、よって、サイドガイド部32aは、押圧領域50の印圧側縁位置PSの内外に延在する態様で、開孔部10cの外側に位置する非開孔部10dに対して固定されている。
したがって、符号FSで示すように、印圧のかからない固定部分が形成され、プレスローラー11が版胴10に押圧される際の衝撃等により、脇漏れマイラー32の脱落が生じることが経時的に防止される。なお、接着部材は、両面テープ等、サイドガイド部32aすなわち脇漏れマイラー32を非開孔部10dに対して確実に固定できるものであればどのようなものでも良い。
図3または図6に示すように、尻漏れマイラー33は、押圧領域50の印圧解除位置PRの内外に延在し、エンドガイド部32bに覆われた態様で配設されている。
図6に示すように、尻漏れマイラー33は、開孔部10cおよび非開孔部10dに延在する態様で、エンドガイド部32bに対し、接着部材としての接着剤53により固定され、エンドガイド部32bすなわち脇漏れマイラー32を介して、版胴10の本体に間接的に固定されている。
接着剤53は、押圧領域50における印圧解除位置PRの内外に延在する態様で配設されている。よって、尻漏れマイラー31は、押圧領域50の印圧解除位置PRの内外に延在する態様で、エンドガイド部32bに対して固定されているとともに、エンドガイド部32bすなわち脇漏れマイラー32を介して、版胴10の本体に固定されている。
したがって、符号FRで示すように、印圧のかからない固定部分が形成され、プレスローラー11が版胴10に押圧される際の衝撃等により、尻漏れマイラー33の脱落が生じることが経時的に防止される。なお、接着部材は、両面テープ等、尻漏れマイラー33を脇漏れマイラー32、エンドガイド部32bに対して確実に固定できるものであればどのようなものでも良い。
上述の構成の版胴10およびこれを有する孔版印刷装置1においては、製版済みのマスタ4が版胴10の外周面に巻装された状態で、版胴10の外周面に対して押圧されるプレスローラー11によって、印刷用紙Pを圧接させることで、開孔部10cから滲出したインキを印刷用紙Pに転写させて印刷を行う。
この過程において、プレスローラー11の圧接により開孔部10cから滲出し多孔性支持板10aの表面に押し出されたインキは、各サイドガイド部32aによって脇漏れを防止されるとともに、十分な高さを有する尻漏れマイラー33およびエンドガイド部32bによって尻漏れを防止され、また前漏れマイラー31によって前漏れを防止されることで、開孔部10cと製版されたマスタ4との間に留まり、インキ漏れが防止されることとなる。
そして、堰部材20すなわち、前漏れマイラー31、脇漏れマイラー32および尻漏れマイラー33は何れも、押圧領域50の内外に延在しているとともに、それぞれの固定位置が、押圧領域50の内外に延在していることにより、プレスローラー11が版胴10に押圧される際の衝撃等により、堰部材20の脱落が生じることが経時的に防止され、インキ漏れは、経時的にも生じることがない。
脇漏れマイラー32および尻漏れマイラー33により、押圧領域50の側縁部分および後縁部分でのインキ漏れ精度が向上しているが、前漏れマイラー31が配設されていることにより、押圧領域50の前縁部分でのインキ漏れも防止され、押圧領域50の全側縁部分からのインキ漏れが防止される。
このように、堰部材20により、インキ漏れが経時的かつ全面的に防止される。よって、経時的に、良好な印刷物を得ることができる。
開孔部10cから染み出したものの印刷に使用されなかった余剰のインキは、堰部材20、マスタ4、開孔部10cによって囲まれた空間内に留まり、プレスローラー11による押圧後に開孔部10cを経て版胴10内に戻るが、尻漏れマイラー33がエンドガイド部32bに固定されているため、余剰のインキ量に対応してかかる空間の形状、容積が柔軟に変化し、余剰のインキをかかる空間内に留めることでインキ漏れを防止することに大きく寄与している。
以上、本発明を実施するための形態として、本発明を適用した版胴10およびこれを有する孔版印刷装置1を説明した。
上記形態では、堰部材20すなわち、前漏れマイラー31、脇漏れマイラー32および尻漏れマイラー33にそれぞれ熱可塑性樹脂フィルムを用いる例を示したが、これらの材質はこれに限られず、インキ不透過性及び可撓性を有する樹脂板あるいはゴム板あるいは金属板等を用いてもよい。
また、前漏れマイラー31、脇漏れマイラー32は、その厚みを0.15mmとしたが、厚みはこれに限られず0.2mm以下としても良い。この厚みは、0.2mmを超えると版胴10の本体をなす、開孔部10c、非開孔部10dを備えた多孔性支持板10aとの段差が大きすぎて版胴10に巻装されたマスタ4にしわが発生し、厚みが薄すぎるとインキを堰き止めることができないことから、0.1mm〜0.2mmの範囲内にあることが望ましい。なお、尻漏れマイラー33としては、印刷に支障が生じない範囲であればどのような厚みのものを用いてもよい。
前漏れマイラー31は、押圧領域50の前縁部分からのインキ漏れのみを目的とする場合には、押圧領域50の外側にのみ配設し、この位置で固定することも可能である。
堰部材20を押圧領域50の内外に配設することでその脱落が生じることが経時的に防止されるのであれば、その固定位置は、押圧領域50の外側のみであっても良い。
本発明の適用は、上述の説明において特に限定を行っていない限り、上述の形態に限られるものではない。
本発明を適用した版胴およびこれを有する孔版印刷装置の概略を示す正面図である。 図1に示した版胴の拡大正面図である。 図1に示した版胴の平面展開斜視図である。 図1に示した版胴の一部の平面展開正断面図である。 図1に示した版胴の他の一部の平面展開側断面図である。 図1に示した版胴のさらに他の一部の平面展開正断面図である。
符号の説明
1 孔版印刷装置
4 マスタ
10 版胴
10c 開孔部
10d 開孔部の外側
11 押圧部材
20 堰部材
31 前堰部材
32 脇堰部材
32b 後止部
33 後堰部材
41 開孔部の前縁部
42 開孔部の側縁部
43 開孔部の後縁部
50 押圧領域
P 印刷用紙
PF 押圧開始位置、押圧開始位置に対応した縁部
PR 押圧終了位置、押圧終了位置に対応した縁部
PS 押圧部材の両端部に対応した縁部

Claims (10)

  1. インキが滲出する開孔部を有し、製版されたマスタが外周面に巻装された状態で、外周面に対して押圧される押圧部材によって印刷用紙を圧接させることにより、前記開孔部から滲出したインキを印刷用紙に転写させて印刷を行うための版胴であって、前記押圧部材による押圧領域の内外に延在する、インキ漏れを防止するための堰部材を有し、
    前記堰部材が、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧開始位置に対応した縁部の内外に延在する前堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の両端部に対応した縁部の内外に延在する脇堰部材と、前記押圧領域における前記押圧部材の押圧終了位置に対応した縁部の内外に延在する後堰部材とを含み、
    前記前堰部材を、前記開孔部の前縁部の内外に延在するよう配設した版胴。
  2. 請求項1記載の版胴において、前記堰部材の固定位置が、前記押圧領域の内外に延在することを特徴とする版胴。
  3. 請求項1または2記載の版胴において、前記前堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したことを特徴とする版胴。
  4. 請求項1ないし3の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材を、前記開孔部の側縁部の内外に延在するよう配設したことを特徴とする版胴。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材を、前記開孔部の外側において版胴本体に直接固定したことを特徴とする版胴。
  6. 請求項ないし5の何れか1つに記載の版胴において、前記脇堰部材が、前記開孔部の後縁部の内外に延在する後止部を有することを特徴とする版胴。
  7. 請求項記載の版胴において、前記後止部を、前記後堰部材を覆うように配設したことを特徴とする版胴。
  8. 請求項7記載の版胴において、前記後堰部材を、前記後止部に固定したことを特徴とする版胴。
  9. 請求項1ないし8の何れか1つに記載の版胴において、前記後堰部材を、前記開孔部の後縁部の内外に延在するよう配設したことを特徴とする版胴。
  10. 請求項1ないし9の何れか1つに記載の版胴を備えた孔版印刷装置
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