JP4608068B2 - 非円形用nc加工形状データ創成方法 - Google Patents

非円形用nc加工形状データ創成方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非円形形状をなす製品のNC工作機械によるワーク加工に用いられる非円形形状のNCデータの作成方法に関する。
【0002】
【用語の説明】
本発明において、軸方向とは工作機械のワークに対する送り方向を云い、径方向とは軸方向と直角の方向を云い、軸芯は通常ワーク加工軸芯と同一であるが、軸方向形状データの軸芯と径方向形状データの軸芯とは必ずしも一致せず、プロファイル形状とは軸芯を通る軸方向断面の側縁形状を云い、オーバル形状とは径方向断面の周縁形状を云い、オーバル形状の軸芯は該オーバル形状の外接円の中心であり、オーバル形状の基準線は該形状の軸芯を通る適宜に定められる直線であり、径方向形状データ算出における楕円とはオーバル形状の軸芯を中心とし、前記基準線と外接円との交点を通る楕円を指し、従って該楕円の長軸は前記基準線上にある。
【0003】
【従来の技術】
従来の非円形形状のNCデータの作成方法及び同装置としては、色々の方式のものが考えられている。その一例として、特開平7−319528号公報に開示されたものがある。即ち非円形形状のNCデータ作成方法の一例は、多角形状に間隔を置いて与えられる製品形状の数値データを軸方向形状と径方向形状の2形状の数値データに分け、図1に示すごとく、与えられた軸方向の数値データのうち互に相隣る4点A、B、C、Dを採り、該4点A、B、C、Dのうち線分ABの延長線上にBB=1/2BCとなる点Bを求め、△BCBの重心Gを求め、同様に線分DCの延長線上にCC=1/2BCとなる点Cを求め、△BCCの重心G2を求め、次に点Gと点Gとの中点を求め、該中点を第1次生成点とし、前述の作業を軸方向の数値データの与えられた各点について、NC工作機械の送りピッチ毎の形状データが求まるまで繰り返して、軸方向形状データの創成処理を完了し、次に図2に示すごとく、径方向の数値データとして外接円からの距離および軸芯を通る基準線からの角度が与えられている諸点のうち、互いに相隣る2点E、Fを採り、該2点E、F間の求める2点をNとし、点Nと点Eとを通る楕円の径差を式により求め、同様にして、点Nと点Fとを通る楕円の径差を求め、それぞれの楕円の径差から、点E、Fの間の角度の点Nを通る楕円の径差を求め、該楕円上の点Nの外接円からの距離を求め、前述の作業を角度1゜毎に求まるまで繰り返し、径方向形状データの創成処理を完了し、前記軸方向形状データと径方向形状データとを重ね合わせ非円形形状データを創成し、該非円形形状データから非円形形状加工用のNC加工形状データを作成していた。また非円形用NC加工形状データ創成装置の一例としては、前記公報の請求項4に開示する装置があった。即ち非円形形状を特定する数値データを軸方向形状数値データ、径方向形状数値データ別に入力する数値入力手段と、切削回転数、送り速度、送りピッチという加工条件データを入力する加工条件データ入力手段と、前記両入力手段よりの入力により軸方向、径方向別に非円形形状データを創成する非円形形状データ創成演算手段と、該演算手段よりの軸方向、径方向別形状データを合成する非円形形状データ合成手段と、軸方向補正形状データ、径方向補正形状別に補正形状データを入力する補正形状データ入力手段と、該補正形状データ入力手段よりの入力により軸方向、径方向別に補正形状データを創成演算する補正形状データ創成演算手段と、該補正形状データ創成演算手段より入力する軸方向、径方向別補正形状データを合成する補正形状データ合成手段と、前記非円形形状データ合成手段と補正形状データ合成手段とよりの入力により最終非円形用加工形状データを創成する最終非円形用NC加工形状データ創成演算手段と、該最終非円形用NC加工形状データを加工前に確認する非円形形状表示検証手段と、前記最終非円形用NC加工形状データ創成演算手段よりの最終非円形用NC加工形状データを圧縮演算する最終非円形用NC加工形状データ圧縮手段と、該圧縮手段よりの伝送入力により非円形用NC加工形状データを作成し、NC工作機械に出力する非円形用NC加工形状データ作成手段とよりなる装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前述の従来の非円形用NCデータ作成方法にあっては、例えば、軸方向形状の基準と径方向形状の基準とが異なる場合、あるいは該基準が位置とともに徐々に変化していく形状の場合、形状の創成ができず設計図面および実験データより、形状データを拾い出し、そのデータを基にNCデータを作成しなければならず複雑な非円形形状では困難であった。
【0005】
また、形状データの拾い出しの細かさ如何により、加工精度に大きく影響し、形状データの拾い出しが粗いと、製品の形状精度が劣化し、制度を向上させるには、NCの加工形状データの作成時間も長時間を要するという問題点があった。
0006
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項の発明では、非円形形状をなす製品のNC工作機械によるワーク加工に当り、与えられた非円形形状を特定する数値データの軸方向形状の基準と径方向形状の基準とが軸方向のワーク部位により異なる場合のNC加工形状データの創成方法において、多角形状に間隔を置いて与えられる製品形状の数値データを軸方向形状データと径方向形状データと軸方向形状の基準に対する径方向形状の基準点変化データとの数値データに分ける。
0007
次に径方向の数値データとして軸と直交する断面の外接円からの距離および該外接円の中心である軸芯を通る基準線からの角度が与えられている前記断面周縁の諸点のうち、互いに相隣る2点E、Fを取り、該2点間の求める点をNとし、前記軸芯を中心とし前記基準線と外接円との交点と軸芯とを結ぶ直線を長軸とする楕円のうち点Nと点Eとをそれぞれ通る楕円の径差を式により求め、同様にして、点Nと点Fとをそれぞれ通る楕円の径差を求め、Nを通る楕円上の点Nの外接円からの距離を求め、前述の作業を任意の単位角度毎に繰り返して求め、さらに数値データの与えられた各点について360゜の径方向形状データが該単位角度毎に求まるまで繰り返し、径方向形状データの第1次創成処理を完了し、前記軸方向第1次創成データと径方向第1次創成データとを重ね合わせて第1次非円形形状データを創成する。
0008
次に前記軸方向形状の基準に対する径方向形状の基準点(芯)の数値データのうち互いに相隣る2点を採り、補間演算により該2点から送りピッチ単位の補間点を求め、該作業を、基準点(芯)の数値データの与えられた各点について行い、基準点(芯)変化データの創成処理を完了する。
0009
次に、創成済みの前記第1次非円形形状データから径方向形状データを抽出し、該抽出データと該基準点(芯)変化データとから軸方向形状の基準であるワーク基準点(芯)を基準とした径方向形状データの座標変換を行い、変換前の座標のデータからワーク基準点(芯)を基準とした角度及び距離データに変換し、該角度および距離データから、単位角度毎に前記ワーク基準点を通る基準径からの変位量(距離)を算出し、前述の作業を第1次非円形形状データの全ての点について行い、第2次非円形形状データの創成処理を完了する。
0010
次いで該第2次非円形形状データから単位角度毎に、軸方向の数値データのうち互いに相隣る4点A、B、C、Dを採り、前述の軸方向数値データの処理と同様に該4点A、B、C、Dのうち線分ABの延長線上にBB=1/2BCとなる点Bを求め、△BCBの重心Gを求め、同様に線分DCの延長線上にCC=1/2BCとなる点Cを求め、△BCCの重心Gを求め、次に点Gと点Gとの中点を求め、該中点を第3次生成点とし、前述の作業を、第2次軸方向数値データの各点について、NC工作機械の送りピッチ毎の軸方向形状データが求まるまで繰り返し、該作業を単位角度毎に360゜まで繰り返し、最終非円形形状データを創成する。
0015
更に、該最終非円形形状データから非円形形状加工用のNCデータを変換作成する時にNC側で許容されるNCデータである検証を行い、許容されないデータを除き、非円形形状の軸方向形状の基準(芯)と径方向形状の基準(芯)とが部位により異なる場合においても、非円形形状加工用のNCデータを作成することが可能という構成とした。
0016
【発明の実施の形態】
図1〜図17は、請求項1の発明を実施する例を示している。
0017
図3は、非円形形状の一例を示す非円形形状3の斜視図、図4は図3中軸心を通る破線で示すごとく、軸方向断面4を示し、該断面4の側縁上の点をP、Q、A、B、C、D・・・・とする。前軸方向断面4の側縁の形状をプロファイル形状と称する。
0018
図5は、図3中軸と直交する断面、すなわち径方向断面5を示し、該断面周縁上の点をQ、E、F・・・・とする。図3ないし図5にあっては、点Qは軸方向断面4の側縁上の点であり、且つ、径方向断面5の周縁上の点であるとする。前記径方向断面5の周縁の形状をオーバル形状と称する。尚、図1は軸方向断面の部分1の拡大図、図2は径方向断面の部分2の拡大図である。
0019
図3〜図5に示す例においては、軸方向の位置如何に拘らず、径方向断面のオーバル形状は互いに相似の楕円形であるとする。即ち、単一オーバル形状であり、楕円の中心をO(0、0)とする。
0020
図6〜図9に示す例の非円形形状6も前述同様に単一オーバル形状とする。図6は図7に示す非円形形状6の上面7を、図8は下面を示し、上面7と下面8とは相似のオーバルと形状である。
0021
図10〜図13に示す例の非円形形状10は、単一オーバル形状ではないものである。即ち径方向断面が、軸方向を異にする切断位置により形状を異にする。本実施例においては、図11に示すごとく上面11は円形、図12に示すごとく下面は楕円形で、側面13は図13に示すごとく連続して変化する形状で、上面11から下面12に至る径方向断面形状は可変オーバル形状であり、径方向断面形状が複数存在することになる。
0022
図3に示す例では、非円形形状3を構成するオーバル形状およびプロファイル形状を特定するための数値データを、図1、図3および図4に示すごときプロファイル形状にあたっては、P(O、O)を基準点として、A(x、y)、B(x、y)、C(x、y)、D(x、y)・・・・とし、図2、図3および図5に示すごときオーバル形状にあたっては、Q(R、O)を基準点として、E(R、θ)、F(R、θ)・・・・とし、間隔を置いて設けられているそれぞれのいわば多角形状の数値データの各点間を接続する形状を、連続する最終非円形形状に近づくように、径方向形状、軸方向形状それぞれについて演算、創成し、さらに前記2つの形状データを重ねることにより、第1次非円形形状データを創成する。
0023
演算方法として本発明においては、図3〜図5に示す非円形形状3のワークを得ようとする場合、軸方向形状(プロファイル形状)を、先ず図14、図15に示すごとく、側面形状が軸方向形状曲線を軸心回りに回転せしめて得られる回転体の形状(従って上面15、下面16はいずれも円形である円形形状14)として演算し、次に径方向形状(オーバル形状)を図16、図17に示すごとく、上下両端面18を同大の楕円とする楕円柱17状として演算し、これらの演算を軸方向の工作機械のピッチ毎に演算し、両形状データを重ねることにより、いわばオーバル形状を異にする楕円柱の積重ね体として、図3〜図5に示すごとき非円形形状データを創成する。
0024
次に図18〜図23に示す実施例により請求項1の構成を説明する。
0025
次に図18は、軸方向形状の中心(プロファイル中心)と径方向中心(オーバル中心)が異なる場合の非円形形状の一例を示す非円形形状の斜視図であり、OVAL1はオーバル形状1(上面である断面21)、OVAL2は中間の軸と直交する断面22であるオーバル形状2を示し、Jはオーバル形状1の中心、Hはオーバル形上2の中心を示す。
0026
オーバル形状2の中心Hは、軸方向形状の中心と一致しており、オーバル形状1からオーバル形状2間のオーバル中心は徐変であるとする。点Eは非円形形状の回転方向0゜上の点、点Gは回転方向180゜上の点で、点Eと点Gは同一の径方向断面上の点であるから軸方向座標は同一であり、点Eから点Gの距離を本実施例の非円形形状の基準径とする。
0027
図19は非円形形状20の上面図(断面21)を示し、図20はOVAL2の径方向断面図(断面22)を示す。また、非円形形状20の径方向断面は、切断位置によりオーバル形状を異にし、互に相似でない可変オーバル形状となっている。
0028
本発明は、前述のプロファイル中心とオーバル中心が異なる場合の形状データの創成方法に関するもので、以下の処理を行う。先ずオーバル中心とプロファイル中心が同一であるものとして、非円形形状20を構成するオーバル形状およびプロファイル形状を特定するためデータから、軸方向形状データ創成および径方向データ創成と同様の処理にて形状データを創成する。ここで創成された形状データは、オーバルの基準(芯)とプロファイルの基準(芯)が一致するものとして創成された非円形形状データであり、第1次非円形形状データと称することにする。
0029
次に、創成した第1次非円形形状データから基準(芯)のズレを勘案した形状データに、以下の手順にて変換処理を行う。
0030
初めに前記OVAL1の中心座標JとOVAL2の中心座標Hから、OVAL1からOVAL2間の徐変中心座標を送りピッチ毎に、補間演算により算出する。図18の実施例では、オーバル形状2の中心Hは軸方向形状の中心と一致しており、補間演算は軸方向形状の中心に対して算出するのが好ましい。
0031
次に、前述の第1次非円形形状データから径方向データを抽出し、前述の演算した中心座標値により、径方向形状データをオフセットさせ、プロファイル中心を基準とした座標変換を行う。
0032
座標変換処理を図21により説明する。図示例では径方向形状は点Oを中心とする楕円形(楕円B)であり、X軸を該楕円Bの長軸とする。点Q(O、O)は基準となるプロファイル中心、点O(X、Y)は点Qに対する径方向形状データの中心点(オフセット値)、点P(X、Y)は点Qを基準とした径方向データB上の点、円Aは楕円である径方向形状データBの外接円とし(接点23)、その半径値をR、点Pを通る直交2軸XY中X軸と線分OPとなす角をθ、線分OPの延長線と前記外接円Aとの交点をT、線分TPの距離をCとする。尚、Cは前述の第1次形状データ創成で既知となっている。
0033
図21において、プロファイル中心点Qを基準座標とすると、径方向形状データ上の点Pの座標(X、Y)は
X=(R−C)×cosθ+X1 ・・・(6)
Y=(R−C)×sinθ+Y1 ・・・(7)
となり、上記演算を径方向創成データ全周について行う。
0034
次に、算出した点P(X、Y)の座標から、図22に示すプロファイル中心Qを通る直交座標系からなす角度θ1及び線分PQの距離Lを次式により算出する。
【式1】
Figure 0004608068
【0035】
上記処理を図示径方向データBの全周について行う。尚点Oは線分P上にあるとは限らない。
0036
前述の処理で算出した角度とプロファイル中心Qからの距離データを基に、Qを中心とする単位角度毎に前述基準点Qからの変位量(距離)を半径値として前記Bの全周について求める。
0037
図23は本処理を示す図であり、Dは点Qを中心とし、楕円Bに外接する円である(接点24)。接点23と接点24とは異なる点である。円Dの半径値Rは楕円Bと中心点Qとの関係から算出される。楕円B上の各点々からPは前記処理で角度とプロファイル中心からの距離を算出した点である。点Pは前記接点24とするのが扱い易い。
0038
以上の処理を径方向データ入力点毎にかつ単位角度毎に360゜まで繰り返すことにより、第2次非円形形状データの創成処理を完了する。
0039
次に前述の第2次非円形形状データから単位角度毎に軸方向の数値データのうち互に相隣る4点を採り、0010項に記述した通りの手順により軸方向形状データ創成処理を行う。
0040
本処理をNC工作機械の送りピッチ毎の形状データが求まるまで、かつ単位角度毎に360゜まで繰り返し最終非円形形状データの創成処理を完了する。
0041
創成した最終非円形形状データは、補正形状データが付加され、NC加工データに変換される。
0042
前述の実施例は、非円形形状のデータ創成を例に説明したが、本発明によれば、図29〜図31に示す例のごとく、加工ワークの加工時回転芯Cと被加工形状の芯Cが異なるワークを旋削加工する場合の加工データ創成にも適用可能である。
0043
また、図32〜図34に示す例のごとく、加工ワークの加工時回転芯Cと被加工穴の中心Cが異なるワークを旋削加工する場合の加工データ創成にも適用することが可能となる。
0044
次に図24〜図27に示す例により本発明に関連する発明について説明をする。図24は、非円形形状の1例を示す非円形形状の斜視図、図25は図24中軸と直交する断面、すなわち径方向断面27を示し、該断面27の周縁はオーバル形状を示す。図26は該断面における各角度毎の0゜から360゜迄1回転の径減少量を示す。
0045
図26は換言すれば、NC加工機おけるオーバル形状創成軸の回転角度毎の軸芯からの変位量を変位線28により示していることになり、変位量が大きい程、また加工回転数が増大する程、ワーク加工時に軸芯であるオーバル形状創成軸における発生トルクが増大する。
0046
本発明は、創成された非円形形状データから任意の径方向断面におけるNC加工機のオーバル創成軸の発生トルク、従って駆動の際の駆動トルクの推移を表示し、1回転に発生するトルクの二乗平均値、発生最大トルクを算出し、加工の可不可の判断を行うシミュレーション機能を有するシミュレーション手段が設けられた非円形用NC加工形状データ創成装置に関する。
0047
NC加工機のオーバル創成軸にボールネジを用いている場合を例にとり、以下に前記シミュレーション手段について説明する。
0048
創成した非円形形状データにより、任意の径方向断面の周縁データ(オーバルデータ)から隣接する2点における変位データを抽出する。
0049
該変位データをA、B、変位に要する時間をt、モータのロータイナーシャをJm、付加イナーシャをJLとすると、必要な加速トルクTNは、 TN =(B−A)/t/L×2π/t×(Jm+JL )・・・(10)となり、上記計算を単位角度毎に360゜まで繰り返して行なう。
0050
次に算出した加速トルクをTN(N=1〜n)、摩擦トルクをTfとし、次式により、トルクの二乗平均値Tmsを求める。
【式2】
Figure 0004608068
ここでt0 =t1+t2 ・・・・・tn である。
0051
算出した加速トルクTN(N=1〜n)とモータの最大トルクとを比較し、加速トルクTN がモータの最大トルクを超えている場合、警告を表示する。また、トルクの二乗平均値Tmsとモータの定格とを比較し、二乗平均値Tmsがモータの定格トルクを超えている場合、警告を表示する。
0052
即ち、前記シミュレーション手段は、変位データ抽出手段、所要加速トルク演算手段、1回転に発生するトルクの二乗平均値演算手段、発生最大のトルク算出手段、モータの最大トルクとの比較手段並びに警告手段およびトルクの二乗平均値とモータの定格トルクとの比較手段並びに警告手段の各手段よりなる。
0053
図27にトルクシミュレーション結果の表示例を示す。本図において、aは位置データ、bは加速トルクTN の計算結果を単位角度毎にプロットし、グラフ化したものであり、cはトルクの二乗平均値Tmsの計算結果、dは加速トルクTNの最大値である。
0054
次に本発明に関連する別の発明について説明をする。この発明は、非円形用NC加工形状データ創成装置の表示画面を有する非円形形状表示検証手段に、表示上の歪みを補正する表示画面補正手段が設けられている前記データ創成装置に関するものであり、創成した非円形形状データの形状表示手段において、表示機器の垂直方向及び水平方向の表示上(視覚上)の歪みを補正するもので、補正値取得手段と取得した補正値に基づき、表示時に補正処理をする補正表示手段とで構成される。
0055
ドット数Dを同一としても、水平方向の線の長さと垂直方向の線の長さとが視覚上異なる場合がある。図28は該補正値取得手段の1例であり、hは既知のドット数Dで表示機器上に表示された水平方向の基準線、vは同じく既知のドット数Dで表示機器上に表示された垂直方向の基準線である。
0056
表示された該水平方向の線及び垂直方向の線の視覚上の長さLX 、Ly を、例えばスケールにより人手で計測、入力することにより次式にて水平方向の補正値Hx 、垂直方向の補正値Hy を演算する。
HX =LX /D・・・(12)
Hy =Ly /D・・・(13)
算出したHx 及びHy は1ドット当たりの視覚上の長さとなる。
0057
次に補正表示手段においては、形状表示時には、視覚上と一致させるために上記補正値を基に次式の補正演算を行なった上表示する。例えば、水平方向の表示長さをCX 、垂直方向の表示長さをCy、垂直方向の表示長さをCyとする各々の表示ドット数EX、Ey は、
EX =CX /HX ・・・(14)
Ey =Cy /Hy ・・・(15)
となる。すなわち、視覚上CXの長さを表示するためには、EXのドット数を表示すればよいことになる。Cyも同様である。
0058
一例として、データは円であるが表示機器上において楕円と誤認される場合について、前期補正値HX 、Hyを用い、表示器の座標DX 、Dyを中心とする視覚上、半径Rの円を表示する場合について説明する。
0059
図35に示す通り、表示器の上の点D(DX 、Dy)を中心とし、視覚上、半径をRとする円周上の任意の点の座標T(TX 、Ty)は、回転角θとすると、
TX =DX+Rcosθ/HX ・・・(16)
Ty =Dy+Rsinθ/Hy ・・・(17)
で表すことができ、上式(16)、(17)においてθ=0゜〜360゜迄求めた点を表示することのより、視覚上、半径Rの円が表示されることになる。本例では、該基準線の視覚上の長さLX 、Lyの計測に、人手によりスケールで計測する方法を説明したが、カメラと画像処理装置等、センサによりLX、Lyを側長しても良い。
0060
【発明の効果】
請求項の発明によると、非円形形状をなす製品のワーク加工に当り、与えられた非円形形状を特定する数値データの軸方向形状の基準と、径方向の基準とが、ワーク部位により異なる場合において、軸方向形状データの第1次処理と、径方向形状データの第1次処理と、基準点変化データの処理とを行い、次いでワーク基準点を基準とした座標変換を行い、第2次処理を行い、最終非円形形状データを創成し、更にNC側で許容されるデータ検証を行い、非円形形状の軸方向形状の基準と径方向形状の基準とがワーク部位により異なる場合においても、非円形形状加工用のNCデータを具体的に詳細に創成することができる効果を奏する。
0061
すなわち、与えられた製品形状の数値データのうち軸方向形状の基準(芯)と径方向形状の基準(芯)とが異なる場合においても容易にNC加工形状データの創成が可能となった
【図面の簡単な説明】
【図1】 軸方向形状データ創成方法の概略説明図である。
【図2】 径方向形状データ創成方法の概略説明図である。
【図3】 非円形形状の第1の例を示す斜視図である。
【図4】 図3中軸心断面図である。
【図5】 図3中径方向断面図である。
【図6】 図7中上面図である。
【図7】 単一オーバル非円形形状の第2の例を示す斜視図である。
【図8】 図7中下面図である。
【図9】 図7の側面図である。
【図10】 図11に示す可変オーバル非円形形状の上面図である。
【図11】 非円形形状の第3の例を示す斜視図である。
【図12】 図11中下面図である。
【図13】 図11の側面図である。
【図14】 軸方向形状データで創成した非円形回転体形状の説明斜視図である。
【図15】 同上平面図である。
【図16】 径方向形状で創成した楕円柱体の非円形形状の説明斜視図である。
【図17】 同上平面図である。
【図18】 芯ズレオーバル非円形形状の実施例を示す斜視図である。。
【図19】 図18中上面図である。
【図20】 図18中OVAL2の径方向断面図である。
【図21】 オーバルの座標変換方法の概略説明図である。
【図22】 オーバルの座標変換方法の概略説明図である。
【図23】 オーバルの座標変換方法の概略説明図である。
【図24】 非円形形状の第5の例を示す斜視図である。
【図25】 図24に示す非円形形状の点線27における径方向断面図である。
【図26】 図25に示す径方向断面の径減少量プロット図である。
【図27】 トルクシミュレーション線図である。
【図28】 補正値取得手段の1例を示す表示補正説明図である。
【図29】 加工時回転芯と被加工形状の芯とが異なる非円形形状の第6の例を示す斜視図である。
【図30】 同上平面図である。
【図31】 同上側面図である。
【図32】 加工時回転芯と被加工穴の芯とが異なる非円形形状の第7の例を示す斜視図である。
【図33】 同上平面図である。
【図34】 同上側面図である。
【図35】 形状表示の1例を示す視覚上の補正概略説明図である。
【符号の説明】
1 軸方向断面(部分)
2 径方向断面(部分)
3 非円形形状
4 軸方向断面
5 径方向断面
6 非円形形状
7 上面
8 下面
9 側面
10 非円形形状
11 上面
12 下面
13 側面
14 非円形形状
15 上面
16 下面
17 楕円柱
18 端面
20 非円形形状
21 OVAL1断面
22 OVAL2断面
23 接点
24 接点
26 非円形形状
27 径方向断面
28 変位線

Claims (1)

  1. 非円形形状をなす製品のNC工作機械によるワーク加工に当り、与えられた非円形形状を特定する数値データの軸方向形状の基準と径方向形状とが軸方向のワーク部位により異なる場合のNC加工形状データの創成方法において、
    多角形状に間隔を置いて与えられる製品形状の数値データを軸方向形状データと径方向形状データと軸方向形状の基準に対する径方向形状の基準点変化データとの数値データに分け、
    与えられた軸方向形状データのうち軸方向断面側縁上の互に相隣る4点A、B、C、Dを採り、該4点A、B、C、Dのうち線分ABの延長線上にBB=1/2BCとなる点Bを求め、△BCBの重心Gを求め、同様に線分DCの延長線上にCC=1/2BCとなる点Cを求め、△BCCの重心Gを求め、次に点Gと点Gとの中点を求め、該中点を第1次生成点とし、前述の作業を、軸方向形状データの与えられた各点についてNC工作機械の送りピッチ毎の軸方向形状データが求まるまで繰り返して行い、軸方向形状データの第1次創成処理を完了し、
    次に径方向の数値データとして軸と直交する断面の外接円からの距離および該外接円の中心である軸芯を通る基準線からの角度が与えられている前記断面周縁の諸点のうち、互に相隣る2点E、Fを取り、該2点間の求める点をNとし、前記軸芯を中心とし前記基準線と外接点との交点と軸芯とを結ぶ直線を長軸とする楕円のうち点Nと点Eとをそれぞれ通る楕円の径差を式により求め、同様にして、点Nと点Fをそれぞれ通る楕円の径差を求め、Nを通る楕円上の点Nの外接円からの距離を求め、前述の作業を任意の単位角度毎に繰り返して求め、さらに数値データの与えられた各点について360゜の径方向形状データが該単位角度毎に求まるまで繰り返し、径方向形状データの第1次創成処理を完了し、
    前記軸方向第1次創成データと径方向第1次創成データとを重ね合わせて第1次非円形形状データを創成し、
    次に前記軸方向形状の基準に対する径方向形状の基準点(芯)の数値データのうち互に相隣る2点を採り、補間演算により該2点から送りピッチ単位の補間点を求め、該作業を、基準点(芯)の数値データの与えられた各点について行い、基準点(芯)変化データの創成処理を完了し、次に、創成済み前記第1次非円形形状データから径方向形状データを抽出し、該抽出データと該基準点(芯)変化データとから軸方向形状の基準であるワーク基準点(芯)を基準とした径方向形状データの座標変換を行い、変換前の座標のデータからワーク基準点(芯)を基準とした角度及び距離データに変換し、該角度及び距離データから、単位角度毎に前記ワーク基準点を通る基準径からの変位量(距離)を算出し、前述の作業を第1次非円形形状データの全ての点について行い、第2次非円形形状データの創成処理を完了し、
    該第2次非円形形状データから単位角度毎に、軸方向の数値データのうち互に相隣る4点A、B、C、Dを採り、前述の軸方向数値データの処理と同様に該4点A、B、C、Dのうち線分ABの延長線上にBB=1/2BCとなる点Bを求め、△BCBの重心Gを求め、同様に線分DCの延長線上にCC=1/2BCとなる点Cを求め、△BCCの重心Gを求め、次に点Gと点Gとの中点を求め、該中点を第3次生成点とし、
    前述の作業を、第2次軸方向数値データの各点について、NC工作機械の送りピッチ毎の形状データが求まるまで繰り返し、該作業を単位角度毎に360゜まで繰り返し、最終非円形形状データを創成し、該最終非円形形状データから非円形形状加工用のNCデータを変換作成する時にNC側で許容されるNCデータである検証を行い、許容されないデータを除き、非円形形状の軸方向形状の基準(芯)と径方向形状の基準(芯)とが部位により異なる場合においても、非円形形状加工用のNCデータを作成することが可能な非円形用NC加工形状データ創成方法。
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