JP4605518B2 - 新聞用紙用ロジン系エマルションサイズ剤を含有する新聞用紙の製造方法 - Google Patents

新聞用紙用ロジン系エマルションサイズ剤を含有する新聞用紙の製造方法 Download PDF

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本発明は新聞用紙用ロジン系エマルションサイズ剤を含有する新聞用紙の製造方法に関して、脱墨パルプ由来の炭酸カルシウムを多量に含む新聞用紙の抄造系においても、低添加量で良好なサイズ効果が得られ、発泡性を低減できるものを提供する。
一般に、新聞用紙は、抄紙時に内添サイズ剤を添加し、或は、抄紙後に表面サイズ剤を塗工することにより耐水化を図っている。この内添サイズ剤の役割は、オフセット印刷時の湿し水に対する耐水性を付与することにあり、一般的な上質紙とは異なり、低添加量で紙切れが起こらない程度のサイズ度を担保することにある。
しかしながら、新聞抄紙機は、高速且つ強脱水であるため、サイズ剤の歩留り(リテンション)が著しく低下し、充分な効果が得られないという問題がある。
また、近年、上質紙などの一般製紙用に比べ、新聞用紙では省資源、省エネルギー等の経済性の観点から炭酸カルシウムを多量に含有する脱墨古紙の配合率が増大して来ている。このため、新聞用紙の抄造系では、脱墨古紙を強力に離解して解繊し、或は、その古紙は何度もリサイクルしているため、スラリー中のパルプ繊維は短繊維化するとともに、古紙に由来する炭酸カルシウムなどの填料がスラリー中に多く混入しているが、これらの短繊維や炭酸カルシウムは抄造系のワイヤーパートなどで(繊維が短いゆえに)抄造の流れに載らないで脱落してしまう率が高くなる。
その結果、パルプスラリーに添加したサイズ剤もこれらの短繊維や炭酸カルシウムと共に白水系に移行してしまい、これがサイズ剤の歩留りをさらに低下させることになる。また、所定のサイズ効果を確保するためにサイズ剤の添加量を増やすと、この増量により白水での発泡量も多くなり、操業性を悪化させてしまう。
新聞用紙に内添するロジン系エマルションサイズ剤としては、先ず、特許文献8に、α,β−不飽和カルボン酸の付加率の高い強化ロジンを用いることで、新聞用紙に要求される低いサイズ性を効果的に付与できることが開示されている。
次いで、特許文献9には、高速抄紙の急速乾燥においても、新聞用紙に要求される平版印刷時の湿し水に耐えるサイズ性を比較的少量で実現することを目的として、スチレン系モノマー(a)と、所定の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(b)と、(メタ)アクリル酸及び/又はその塩のモノマー(c)を構成モノマーとするスチレン−(メタ)アクリル酸系共重合体のアルカリ中和物により、強化ロジン等の変性ロジンを分散したロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。上記共重合体には、上記(a)〜(c)以外の他のモノマーを併用しても良く、他のモノマーとして、スルホン酸基含有モノマーや(メタ)アクリルアミドなどが挙げられている(段落13参照)。
特許文献1〜6には、(メタ)アクリルアミド類と、スルホン酸(塩)基含有モノマーと、カルボキシル基含有モノマーと、疎水性モノマーとを構成モノマーとするアクリルアミド系分散剤を用いた一般製紙用のロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
即ち、特許文献1には、低発泡性と貯蔵安定性の改善を目的として、(1)スチレン、(メタ)アクリル酸エステルなどの疎水性モノマーと、(2)(メタ)アクリル酸、(無水)イタコン酸などの(メタ)アクリル酸系モノマーと、(3)スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、ビニルスルホン酸又はこれらの塩などのスルホン酸基含有モノマーを反応させた共重合体、或は、さらに(4)マレイン酸又はその塩、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの親水性モノマーを反応させた共重合体を乳化分散剤として、ロジン又はロジン誘導体を水中に分散したロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
特許文献2には、サイズ効果、特に中性域でのサイズ効果、また、機械的安定性、硬水希釈安定性が良好で、泡立ちを低減することを目的として、(1)(メタ)アクリルアミドと、(2)スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸又はこれらの塩などのスルホン酸基含有モノマーと、(3)(メタ)アクリル酸エステル、スチレンなどの疎水性モノマーとの(メタ)アクリルアミド系共重合体、或は、(4)さらに(メタ)アクリル酸、マレイン酸又はこれらの塩などのカルボキシル基含有モノマーを反応させた共重合体、或は、さらに(5)(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリロニトリルなどの親水性モノマーを反応させた共重合体を乳化分散剤に用いたロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
特許文献3には、添加率が高くなくても所定のサイズ度が得られ、発泡や汚れが少なく、乳化性、機械的安定性、保存安定性を改善することを目的として、(1)(メタ)アクリルアミドと、(2)(メタ)アクリル酸エステル、スチレンなどの疎水性モノマーと、(3)マレイン酸、イタコン酸又はこれらの塩などのカルボキシル基含有モノマーと、(4)スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はこれらの塩などのスルホン酸基含有モノマーと、(5)メルカプトエタノール、チオグリコール酸などの水溶性メルカプタン類と、(6)オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンなどの水難溶性メルカプタン類とを反応させた(メタ)アクリルアミド系共重合体を乳化分散剤に用いたロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
特許文献4には、機械的安定性、サイズ性、特に中性域でのサイズ性並びに低発泡性に優れ、抄紙系内に存在するカルシウム等のカチオン性物質との相互作用による凝集物の生成を抑制することを目的として、(1)(メタ)アクリルアミドと、(2)イタコン酸又はその塩と、(3)スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸又はこれらの塩などのスルホ基含有モノマーと、(4)(メタ)アクリル酸エステル、スチレン類などの疎水性モノマーとを反応させた(メタ)アクリルアミド系共重合体を乳化分散剤に用いたロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
特許文献5には、pH5.5〜9の中性抄紙領域でのサイズ効果、硬水希釈安定性及び経時安定性を改善することを目的として、(1)カルボキシル基含有モノマー及び/又はその塩、(2)(メタ)アクリルアミド、(3)スルホ基含有モノマー及び/又はその塩、(4)疎水性モノマーを共重合して得られるアニオン性共重合体を乳化分散剤に用いた中性ロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
特許文献6には、弱酸性からアルカリ性領域でのサイズ効果、インクジェット適性、低発泡性を高めることを目的として、(1)(メタ)アクリルアミド、(2)疎水性モノマー、(3)カルボン酸基及び/又はその塩を含有するモノマー、(4)スルホン酸基及び/又はその塩を含有するモノマー、(5)メルカプトプロ ピオン酸エステル及び/又はチオグリコール酸エステルを重合して得られる(メタ)アリルアミド系共重合体を乳化分散剤に用いたロジン系エマルションサイズ剤が開示されている。
また、本出願人は、先に特許文献7にて、エマルション安定性並びにサイズ性の改善を目的として、スルホン酸基含有モノマーとしてイソプレンスルホン酸類を使用し、(1)イソプレンスルホン酸類と、(2)疎水性単量体と、(3)不飽和カルボン酸類と、(4)(メタ)アクリルアミド類、メタクリル酸ヒドロキシエチルなどのノニオン性単量体とを反応させた共重合体のケン化物からなる高分子系乳化分散剤を用いたロジン系エマルションサイズ剤を開示した。
特公平7−24747号公報 特開平8−337997号公報 特開平10−245795号公報 特開平11−286889号公報 特開平11−315490号公報 特開2003−55891号公報 特開2003−62443号公報 特開2000−96485号公報 特開2002−317394号公報
上記特許文献9は新聞用紙に限定した内添サイズ剤であるが、抄紙系に脱墨古紙由来の炭酸カルシウムが多量に混入する条件では、炭酸カルシウムに対する安定性が悪くなるため、抄紙系においてエマルションサイズ剤の破壊が生じ、歩留まりの低減によってサイズ効果が低下し、さらには、サイズ効果を確保するために添加量を増やすと白水中の発泡量が多くなるという問題が生じる。
また、特許文献1〜6は一般製紙用のロジン系エマルションサイズ剤であり、新聞用紙用に転用すると、高速且つ強脱水の新聞抄紙機ではサイズ剤の歩留りが低減するうえ、炭酸カルシウムを多量に含有する脱墨古紙の配合率が増すと、この歩留りがさらに低減してしまい、特に、低温乾燥時のサイズ効果が充分ではない。
さらに、上記特許文献1〜6のうちの同文献4には、ロジン系エマルションサイズ剤に使用する従来のポリマー系分散剤において、アクリル酸系親水性モノマーの割合が多くなると、抄紙系内に存在するカルシウム等のカチオン性物質との相互作用により共重合体が不溶化し、エマルションが破壊されて凝集物が発生してマシントラブルの原因になることが記載され(段落4)、このような課題があるにも拘わらず、同文献4のサイズ剤では、古紙などの使用によるクローズド化で夾雑物質が増加してもサイズ効果が低下することはないと述べられ(段落33)、また、新聞古紙を含むパルプスラリーから抄造した紙のサイズ性の実験も行っている(段落65)が、脱墨古紙を多量に含む抄造系では、やはり満足すべきサイズ効果を期待するのは容易でない実情がある。
さらに、上記特許文献7のアクリルアミド系分散剤では、イソプレンスルホン酸の使用により低温乾燥時のサイズ性は改善できるが、炭酸カルシウムなどの填料に対する安定性の面では充分とは云えない。
本発明は、ロジン系エマルションサイズ剤において、脱墨パルプ由来の炭酸カルシウムを多量に含む新聞用紙の抄造系でも、低添加量で良好なサイズ効果を得ることを技術的課題とする。
前述したように、古紙を多量に含む抄造系では、脱墨古紙を強力に離解して解繊し、或は、その古紙は何度もリサイクルしているため、スラリー中のパルプ繊維は短繊維化し、その比表面積が増大している。
本発明者らは、古紙を多量に含む抄造系におけるロジン系エマルションサイズ剤の挙動を鋭意研究した結果、サイズ剤は脱墨パルプに由来するこの比表面性が増大した短繊維、又は炭酸カルシウムとの相互作用が大きいため、これらの短繊維などに吸着したまま白水系に移行してしまい、サイズ剤の歩留りの低下を招いていることに着目した。
そこで、上質紙などの一般製紙用では、サイズ効果を増す見地からパルプ繊維に対するサイズ剤の定着性を強化するのが基本原則であるが、本発明が対象とする新聞用紙に限定したサイズ剤においては、逆に、ロジン系エマルションサイズ剤の短繊維や炭酸カルシウムへの相互作用を緩和して、短繊維などと共に白水系に移行してしまう割合を減少させ、もって、サイズ剤の歩留りを高めることを着想し、本発明を完成した。
本発明1は、全パルプ成分の80重量%以上が古紙、或は古紙と機械パルプの混合物からなるパルプスラリーに、共重合体からなる分散剤によりロジン系樹脂を水中に分散した新聞用紙用ロジン系エマルションサイズ剤を含有させ、湿式抄造する新聞用紙の製造方法であって、
上記サイズ剤を構成する共重合体が、(メタ)アクリルアミド類と、疎水性モノマーと、イソプレンスルホン酸類と、カルボキシル基含有モノマーとを構成成分とし、(メタ)アクリルアミド類のモノマー量が共重合体の構成モノマー全量の20〜70重量%であり、且つ、カルボキシル基がアルカリ中和されていないものであることを特徴とする新聞用紙の製造方法である。
本発明2は、上記本発明1において、ロジン系樹脂が、ロジン類、強化ロジン類、ロジンエステル類及び強化ロジンエステル類の少なくとも一種であることを特徴とする新聞用紙の製造方法である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、パルプスラリーにさらに炭酸カルシウムを填料として添加することを特徴とする新聞用紙の製造方法である。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、パルプスラリーに、硫酸アルミニウムの全量若しくは一部と、ロジン系エマルションサイズ剤とを同時添加するか、又は一方を混合直後に他方を添加して湿式抄造することを特徴とする新聞用紙の製造方法である。
本発明は、(メタ)アクリルアミド類と疎水性モノマーとスルホン酸(塩)基含有モノマーとカルボキシル基含有モノマーとの特定の4成分を構成モノマーとし、アクリルアミド類を所定割合で含有し、且つ、カルボキシル基がアルカリ中和されていない共重合体を分散剤とするロジン系エマルションサイズ剤であるため、新聞用紙用の抄造系において古紙パルプに由来して多量に含まれる短繊維や炭酸カルシウムとの相互作用が、上記特許文献1〜9に開示されたサイズ剤ほど強くなく、適正に相互作用が緩和される。この結果、短繊維などに吸着してワイヤー上から白水系に脱落しようとするサイズ剤の割合が低減し、サイズ剤の歩留りが向上するとともに、炭酸カルシウムなどの填料との過剰な凝集が抑制され、エマルションサイズ剤の破壊が抑制されるため、低添加量でも良好なサイズ効果が得られ、発泡性も低減できるのである。
また、上記スルホン酸(塩)基含有モノマーとしてイソプレンスルホン酸類を使用するため、共重合体のガラス転移点(Tg)は、スチレンスルホン酸類などの他種のスルホン酸(塩)基含有モノマーを使用した共重合物のTgより低くなることなどから、ロジン系エマルションサイズ剤の安定性やパルプ繊維への吸着の均一性が向上し、また、乾燥工程によるロジン系樹脂及び分散剤の溶融が効果的になって、サイズ性の一層の改善が期待できる(後述の試験例参照)。
さらには、本発明4に示すように、硫酸アルミニウムとサイズ剤を抄造工程の別々のパートでかなりの時間差を置いて添加する従来方式とは異なり、これらの両者を同時添加するか、一方の添加直後に他方を添加すると、得られる新聞用紙のサイズ効果をより良く改善できる(後述の試験例参照)。
本発明は、(メタ)アクリルアミド類と疎水性モノマーとイソプレンスルホン酸類とカルボキシル基含有モノマーとを構成成分とし、(メタ)アクリルアミド類のモノマー量が全モノマー量の20〜70重量%であり、且つ、カルボキシル基がアルカリ中和されていない特定の共重合体を分散剤として、この分散剤でロジン系樹脂を水中に分散した新聞用紙用のロジン系エマルションサイズ剤を用いて、古紙パルプを主紙料とするパルプスラリーを湿式抄造した新聞用紙の製造方法である。
本発明1の分散剤である共重合体は、(メタ)アクリルアミド類(a)と、疎水性モノマー(b)と、スルホン酸(塩)基含有モノマー(c)と、カルボキシル基含有モノマー(d)を必須の構成モノマーとする。
上記(メタ)アクリルアミド類(a)はアクリルアミド、メタクリルアミドをいい、これらを単用又は併用できる。
この(メタ)アクリルアミド類(a)は分散剤に親水性を付与するためのもので、そのモノマー量は共重合体を構成するモノマーの全量の20〜70重量%であることが必要で、好ましくは40〜65重量%である。20重量%より少ないとサイズ剤のパルプ繊維への定着性やエマルションの機械安定性が低下し、70重量%を越えるとスルホン酸(塩)基含有モノマーなどの他のモノマーの含有量が過剰に低くなり、エマルションの乳化安定性が低下する。
上記疎水性モノマー(b)は、分散剤に疎水性を付与するための共重合性不飽和モノマーであり、(1)スチレン類、(2)(メタ)アクリル酸系エステル類が挙げられる。
上記(1)のスチレン類としては、スチレンが基本であるが、α−メチルスチレンなどのビニル基に置換基を有するスチレン類、或は、ビニルトルエン、p−クロルスチレンなどのベンゼン環に置換基を有するスチレン類などが挙げられる。
上記(2)の(メタ)アクリル酸系エステル類としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジルなどのメタクリル酸エステル類、アクリル酸エチル、アクリル酸プロビル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジルなどのアクリル酸エステル類などが挙げられる。
上記疎水性モノマー(b)は単用又は併用でき、そのモノマー全体に対する混合割合は5〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。疎水性モノマーが少な過ぎると乳化安定性が低下し、多過ぎると凝集力が強くなり、サイズ剤のパルプ繊維への定着が不均一になる。
本発明は上記スルホン酸(塩)基含有モノマー(c)として、イソプレンスルホン酸、或はその塩からなるイソプレンスルホン酸類を使用するものである。
イソプレンスルホン酸類(c)のモノマー全体に対する混合割合は1〜20重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。このイソプレンスルホン酸類(c)が少な過ぎると乳化安定性が低下し、多過ぎると凝集力が強くなり、サイズ剤の定着が不均一になる。
上記カルボキシル基含有モノマー(d)は、カルボキシル基を1個以上有する不飽和モノマーであり、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸などが挙げられ、前記スルホン酸(塩)基含有モノマーとは異なり、カルボキシル基がアルカリで中和された不飽和カルボン酸塩は包含しない。
上記カルボキシル基含有モノマー(d)は単用又は併用でき、そのモノマー全体に対する混合割合は5〜50重量%が好ましく、より好ましくは20〜40重量%である。カルボキシル基含有モノマーが少な過ぎると発泡性が増大し、乳化安定性が低下し、多過ぎると凝集力が強くなり、サイズ剤の定着が不均一になる。
また、必要に応じて、上記(a)〜(d)のモノマー以外に、共重合可能なその他のモノマーを使用しても良い。
その他のモノマーとしては、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリプロピレングリコールなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸系エステル、或はアクリロイルモルホリンなどが挙げられる。
本発明のロジン系エマルションサイズ剤は、全パルプ成分の80重量%以上が古紙であるか、古紙と機械パルプの混合物である新聞用紙を抄造する用途に限定されるため、当該抄造系に多く含まれるパルプの短繊維や炭酸カルシウムとの相互作用を緩和する見地から、ロジン系樹脂を水中に分散するための共重合体においては、カルボキシル基がアルカリ中和されていないことが必要である。
共重合体のカルボキシル基がアルカリ中和されていないとは、共重合体を製造した後にケン化しないこと、また、不飽和カルボン酸塩を構成モノマーに使用せずに共重合体を製造することの両方を包含する概念である。このうち、後者については、前述した通り、共重合体の構成モノマーであるカルボキシル基含有モノマーには不飽和カルボン酸塩は含まないため、共重合体の製造前にアルカリ中和されることは確実に排除される。従って、本発明では、重合反応で得られた共重合体はケン化せずにそのまま、ロジンエマルションの製造に使用されるのである。
上記本発明の共重合体は、上記構成モノマー(a)〜(d)の混合物を重合開始剤の存在下に乳化重合、溶液重合、懸濁重合、或は塊状重合などの常法によって製造され、好ましくは公知の水系乳化重合又は溶液重合で製造される。
上記乳化重合又は溶液重合に際しては、基本的に乳化剤を混合した水系に、各種のモノマー成分を混合物にして一括添加するか、又は徐々に添加する。
上記乳化剤には公知のアニオン性、ノニオン性、又は両性界面活性剤などを使用することができる。
上記アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸塩、ロジン酸塩、アルキル硫酸エステル、アルキルスルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル(アリール)硫酸エステル塩などが挙げられる。
上記ノニオン性界面活性剤としては、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C20アルキルナフトール、ポリオキシエチレン(プロピレン)グリコール、脂肪族アミンなどのエチレンキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物などが挙げられる。
上記両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、スルホベタイン型、アミノカルボン酸型、イミダゾリン誘導型などの界面活性剤が挙げられる。
上記重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、又は2,2−アゾビス−N−2−カルボキシエチル−2−メチルプロピオンアミジンハイドレ−トなどの水溶性アゾ系化合物、又は過酸化ベンゾイルなどの油溶性開始剤などが挙げられる。
また、上記乳化重合に際しては、分子量を調整する目的で連鎖移動剤を使用できることはいうまでもない。
上記連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸及びその塩、チオグリコール酸ブチル等のチオグリコール酸エステルなどのメルカプタン類、イソプロピルアルコール、四塩化炭素、クメンなどを単用又は併用できる。
本発明は、上記共重合体をケン化することなく、カルボキシル基がアルカリ中和されていない共重合体のままで分散剤に用いて、各種のロジン系樹脂を水中に分散させたロジン系エマルションサイズ剤である。
上記ロジン系樹脂には、ロジン類、強化ロジン類、ロジンエステル類、強化ロジンエステル類を単用又は併用できる。
上記ロジン類は、トールロジン、ガムロジン、ウッドロジン、又は、不均化ロジン、重合ロジン、水素化ロジン、或いはその他の化学的に修飾されたロジンをいう。
上記強化ロジン類は、公知の方法により上記ロジン類にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させたものをいう。この場合、反応温度は150〜300℃程度、反応温度時間は1〜24時間程度である。α,β−不飽和カルボン酸類の仕込量は、ロジン類100重量部に対してα,β−不飽和カルボン酸類20重量部程度以下である。
上記α,β−不飽和カルボン酸類としては、フマル酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。
上記ロジンエステル類は、上記ロジン類と多価アルコールを公知のエステル化法により製造したものをいう。エステル化反応の条件としては、ロジン類と多価アルコールの仕込比率はロジンのカルボキシル基当量に対してアルコールの水酸基当量比換算でCOOH/OH=1/(0.2〜1.2)程度、反応温度は150〜300℃程度、反応時間は2〜30時間程度が夫々適当である。
上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリエチロールエタン等の3価アルコール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の4価アルコール、或いは、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−イソブチルジエタノールアミン、N−ノルマルブチルジエタノールアミン等のアミノアルコールなどが挙げられる。
上記強化ロジンエステル類は、上記ロジン類に多価アルコール類とα,β−不飽和カルボン酸類を順次、又は同時に反応させることにより得られる。
多価アルコールとのエステル化反応、α,β−不飽和カルボン酸類との強化反応は前述の通りである。
尚、ロジン類のエステル化反応を高温度で行った後にα,β−不飽和カルボン酸類を反応させると、レボピマール骨格を有するロジン類が減少し、デヒドロアビエチン酸骨格に異性化して、反応が進行しにくい場合があるため、注意を要する。逆に、ロジン類とα,β−不飽和カルボン酸類とを予め反応させた後、高温でエステル化反応を行う場合も、分子量の大きい高分子縮合物が生成し易いために、同様の注意が必要である。
本発明のロジンエマルションは転相乳化法、無溶剤型乳化法、溶剤型乳化法、或はその他の常法により製造される。
上記転相乳化法は、ロジン系樹脂と前記共重合体からなる分散剤を充分混練した後、攪拌しながら徐々に水を加えて、油中水型エマルションを水中油型エマルションに相反転させる方法である。
上記無溶剤型乳化法は、溶融した各種ロジン系樹脂と分散剤を予備混合し、粗い粒子の水性エマルションを調製した後、各種ミキサー、高圧乳化機、高圧吐出型乳化機、高剪断型乳化分散機などを用いて微細乳化させる方法である。
また、上記溶剤型乳化法は、各種ロジン系樹脂をメチレンクロライド、トルエンなどの有機溶剤に溶解させ、分散剤と水を予備混合して粗い粒子の水性エマルションを調製し、各種乳化分散機を用いて同様に微細乳化した後、上記有機溶剤を除去する方法である。
上記ロジンエマルションを製造する際、ロジン系樹脂と分散剤との混合割合は、ロジン系樹脂/分散剤=70〜99重量部/30〜1重量部であり、好ましくはロジン系樹脂/分散剤=90〜97重量部/10〜3重量部である。
また、上記ロジンエマルション中の固形分濃度は20〜65重量%であり、好ましくは40〜60重量%である。
本発明は、上記ロジン系エマルションサイズ剤をパルプスラリーに含有させて、湿式抄造した新聞用紙の製造方法を特徴とする。
上記パルプスラリーは古紙パルプ、脱墨古紙パルプ(DIP)を主な紙料とし、これらの古紙パルプか、或は、同古紙パルプと機械パルプが全パルプ成分の80重量%以上を占めることが本発明の前提である。
従って、上記古紙パルプ、又は古紙パルプと機械パルプの混合物を除いたそれ以外のパルプ繊維としては、一般製紙用に使用されるNBKP、LBKP等の木材パルプ、リンターパルプ、麻、バガス、ケナフ、エスパルト草、ワラ等の非木材パルプ、レーヨン、アセテート等の半合成繊維、或は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維などを使用することができる。
また、新聞用紙の抄造方式は、炭酸カルシウムを填料とする中性抄造、或は、硫酸バンドを添加する酸性抄造のいずれで行っても差し支えない。これらの抄造に際しては、古紙に由来する炭酸カルシウムがスラリー中に混入して来るが、新たに炭酸カルシウムを別途、スラリーに補填しても差し支えない(本発明3参照)。
本発明4に示すように、硫酸バンドの存在下で抄造する場合には、パルプスラリーに、硫酸アルミニウムの全量若しくは一部と、ロジン系エマルションサイズ剤とを同時添加するか、又は一方を混合直後に他方を添加する(即ち、時間差をほとんど置かずに添加する)と、従来のような硫酸バンドとサイズ剤を抄造工程の異なるパートで別々に(従って、かなりの時間差を置いて)添加する方式に比べて、サイズ性をより良く改善できる。
尚、上記パルプスラリーには、填料、染料、紙力増強剤、歩留り向上剤、消泡剤などを必要に応じて添加できることはいうまでもない。
一方、本発明の湿式抄造で得られる新聞用紙は、上記パルプスラリーでの組成と同様に、古紙パルプか、或は、古紙パルプと機械パルプの混合物が全パルプ成分の80重量%以上を占めるものである。
以下、各種ロジン系樹脂の製造例、共重合体からなる分散剤の合成例、当該分散剤を用いてロジン系樹脂を水中に分散したロジン系エマルションサイズ剤の実施例、当該ロジンエマルションの性状試験例、並びに当該サイズ剤を用いて抄造した新聞用紙のサイズ性試験例を順次説明する。また、製造例、合成例、実施例、試験例中の「部」、「%」は、特に指定しない限り重量基準である。
尚、本発明は下記の実施例、試験例などに拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《ロジン系樹脂の製造例》
(1)製造例1(強化ロジンの製造例)
攪拌機、温度計、環流冷却器、分水器及び窒素ガス導入管を具備した四つ口フラスコに、窒素ガス導入下でトール油ロジン(酸価170)1000部を仕込んで165℃まで昇温した後、フマル酸100部を添加した。そして、200℃まで昇温した後、4時間反応を行って強化ロジンを得た。
得られた強化ロジンは酸価235、軟化点120℃(環球法)であった。
(2)製造例2(ロジンエステル及び強化ロジンの混合物の製造例)
上記製造例1と同様の四つ口フラスコに、窒素ガス導入下でトール油ロジン(酸価170)887部を仕込んで、180℃まで昇温した後、グリセリン83部を添加し、250℃で6時間エステル化反応を行って、酸価35以下、軟化点85℃のロジンエステルを得た。
一方、同様の反応装置にトール油ロジン(酸価170)887部を仕込んで、180℃まで昇温した後、無水マレイン酸70部を添加し、発熱反応により210℃に昇温した状態を2時間保持して、ケン化価220、軟化点110℃(環球法)の強化ロジンを得た。
上記のロジンエステル50部と強化ロジン50部を混合して、ロジン系樹脂の混合物とした。
(3)製造例3(強化ロジンエステルの製造例)
上記製造例1と同様の四つ口フラスコに、窒素ガス導入下でトール油ロジン(酸価170)9002部仕込んで、160℃まで昇温した後、155℃でプロピレングリコール726部、無水マレイン酸1098部仕込んだ。そして、2時間かけて200℃まで昇温し、260℃で5時間保持しながら反応を行った後、冷却して、酸価127、軟化点90℃(環球法)の強化ロジンエステル10470部を得た。
《共重合体からなる分散剤の合成例》
図1に示すように、下記の合成例1〜4のうち、合成例1はスルホン酸(塩)基含有モノマーとしてイソプレンスルホン酸を単用した例、合成例2はアクリルアミドのモノマー量を上記合成例1の割合から変化させた例、合成例3はスルホン酸(塩)基含有モノマーとして、イソプレンスルホン酸とスチレンスルホン酸を1対1の割合で併用した例、合成例4はカルボキシル基含有モノマーとして、合成例1のアクリル酸をイタコン酸に代替した例である。
また、比較合成例1〜5のうち、比較合成例1はアクリルアミドのモノマー量が本発明の適正範囲の下限より低い15%とした例、比較合成例2はアクリルアミドのモノマー量が本発明の適正範囲の上限より高い80%とした例である。比較合成例3a〜3bは共重合体の合成後にケン化することで、アルカリ中和した共重合体を得る例であり、比較合成例3aは上記合成例1で得られた共重合体をケン化した例、比較合成例3bは冒述の特許文献4の参考例10に準拠して、アルカリ中和した共重合体を得る例である。比較合成例4は不飽和カルボン酸塩を構成モノマーに用いることで、アルカリ中和した共重合体を得ようとした例である。比較合成例5は本発明の共重合体のうち、スルホン酸(塩)基含有モノマーを欠く例であり、比較合成例6は同様に、カルボキシル基含有モノマーを欠く例である。
図1には、上記合成例1〜4及び比較合成例1〜6の各分散剤のモノマー組成(%)、中和率(%)、固形分(%)をまとめた。尚、不飽和モノマーの重量%は、使用した全体の不飽和モノマー100重量部に対する重量%で表示した。
(1)合成例1
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1000部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム116部(5重量%)、スチレン46部(5重量%)、イソブチルメタクリレート111部(12重量%)、アクリル酸139部(15重量%)、50%アクリルアミド1170部(63重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン13部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水180部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は500mPaSであった。
(2)合成例2
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1170部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム116部(5重量%)、シクロヘキシルメタクリレート167部(18重量%)、アクリル酸315部(34重量%)、50%アクリルアミド797部(43重量%)、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン15部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水190部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は400mPaSであった。
(3)合成例3
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1050部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム58部(2.5重量%)、88%スチレンスルホン酸ナトリウム26部(2.5重量%)、イソブチルメタクリレート167部(18重量%)、アクリル酸130部(14重量%)、50%アクリルアミド1168部(63重量%)、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン15部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水200部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は470mPaSであった。
(4)合成例4
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピル アルコール1140部、イオン交換水1040部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム116部(5重量%)、ブチルアクリレート185部(20重量%)、イタコン酸139部(15重量%)、50%アクリルアミド1113部(60重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン13部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水180部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は500mPaSであった。
(6)比較合成例1
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1440部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム139部(6重量%)、イソブチルメタクリレート139部(15重量%)、アクリル酸547部(59重量%)、50%アクリルアミド278部(15重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン13部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水160部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は200mPaSであった。
(7)比較合成例2
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水850部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム116部(5重量%)、スチレン37部(4重量%)、イソブチルメタクリレート102部(11重量%)、50%アクリルアミド1483部(80重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン20部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水170部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は800mPaSであった。
尚、本比較合成例2はアクリルアミド量を80%に増量した例であるが、乳化性の関係から疎水性モノマーとスルホン酸基含有モノマーが少なくとも20%必要であるため、カルボン酸含有モノマーは導入できなかった。
(8)比較合成例3a
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1000部、40%イソプレンスルホン酸ナトリウム116部(5重量%)、スチレン46部(5重量%)、イソブチルメタクリレ−ト111部(12重量%)、アクリル酸139部(15重量%)、50%アクリルアミド1170部(63重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン13部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。その後、イオン交換水860部加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、30%水酸化ナトリウム253部を徐々に滴下混合し、イオン交換水180部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は500mPaSであった。
(9)比較合成例3b
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イオン交換水2780部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム46部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、80℃まで昇温した。その後、スチレンスルホン酸ナトリウム128部(12重量%)、2−エチルヘキシルメタクリレート130部(14重量%)、イタコン酸270部(29重量%)、50%アクリルアミド830部(45重量%)、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン19部の混合液と、重合開始剤として過硫酸アンモニウム28部、イオン交換水463部の混合液を3時間かけて滴下して反応を行った。
その後、30%水酸化ナトリウム133部を徐々に滴下混合し、冷却後、分散剤とした。得られた分散剤の固形分は22%であり、粘度は100mPaSであった。
(10)比較合成例4
前記合成例1を基本として、アクリル酸をアクリル酸ナトリウムに変更した以外は、合成例1と同様な方法で分散剤を得た。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は800mPaSであった。
(11)比較合成例5
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1150部、イオン交換水1220部、シクロヘキシルメタクリレート167部(18重量%)、アクリル酸315部(34重量%)、50%アクリルアミド890部(48重量%)、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン15部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水150部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は150mPaSであった。
本比較合成例5はスルホン酸基含有モノマーを欠くため、乳化性が著しく悪化し、細かい粒子径のエマルションが得られなかった。
(12)比較合成例6
攪拌機、温度計、還流冷却器及び窒素ガス導入管を具備した反応装置に、イソプロピルアルコール1100部、イオン交換水890部、88%スチレンスルホン酸ナトリウム53部(5重量%)、スチレン46部(5重量%)、イソブチルメタクリレート111部(12重量%)、50%アクリルアミド1446部(78重量%)、連鎖移動剤としてn−オクチルメルカプタン13部を仕込み、窒素ガス置換雰囲気下で攪拌し、60℃まで昇温した。さらに、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル8.5部を加え、80℃まで昇温し、5時間熟成保持した。
その後、イオン交換水860部を加えてイソプロピルアルコールを留去し、冷却後、イオン交換水180部を加えて分散剤とした。得られた分散剤の固形分は30%であり、粘度は700mPaSであった。
そこで、前述した製造例1〜3の各ロジン系樹脂を上記合成例1〜4及び比較合成例1〜6の各分散剤を用いて水中に分散させたロジン系エマルションサイズ剤の実施例を順次説明する。
《ロジン系エマルションサイズ剤の実施例》
図2に示すように、実施例1〜9のうち、実施例1〜4は製造例1の強化ロジンを合成例1〜4の各分散剤で分散させた例、実施例5〜7は製造例2のロジンエステルと強化ロジンの混合物を合成例1、2、の各分散剤で分散させた例、実施例8〜9は製造例3の強化ロジンエステルを合成例1又はの分散剤で分散させた例である。
また、比較例1〜9のうち、比較例1〜7は製造例1の強化ロジンを比較合成例1〜6の各分散剤で分散させた例、比較例8は製造例2のロジンエステルと強化ロジンの混合物を比較合成例3aの分散剤(共重合体ケン化物)で分散させた例、比較例9は製造例3の強化ロジンエステルを同じく比較合成例3aの分散剤で分散させた例である。
(1)実施例1
前記製造例1で得た強化ロジン200部をトルエン200部に溶解し、上記合成例1の分散剤33.3部とイオン交換水176.7部を添加し、40℃にてホモミキサーで混合した。次いで、この粗製エマルションをピストン型高圧乳化機(300kg/cm2)に2回通して微細エマルションを得た。その後、減圧蒸留により、トルエンを留去した。
得られたロジン系エマルションサイズ剤は固形分50%、平均粒子径は0.42μmであった。また、図2の右から3欄目に示す通り、このサイズ剤における分散剤量は5%(対ロジン系樹脂)である。
(2)実施例2〜9及び比較例1〜9
上記実施例1を基本として、図2に示す通り、ロジン系樹脂及び分散剤の種類、分散剤の使用量などを変えて、それ以外は実施例1と同様の条件で操作して、各ロジン系エマルションサイズ剤を得た。
《ロジン系エマルションサイズ剤の性状試験例》
そこで、上記実施例及び比較例で得られた各ロジンエマルションについて、下記に示す機械的安定性並びに発泡性の試験を行った。
(1)機械的安定性試験例
上記実施例1〜9並びに比較例1〜9の各エマルションサイズ剤50gをカップに入れて、温度25℃、荷重10kg、回転数1000rpmの条件にて10分間マーロン式安定性試験を行った。
生成した凝集物を200メッシュ金網にて濾過して、全固形分に対する析出量を測定し、百分率で表した。
(2)発泡性試験例
立設した1Lのメスシリンダーの周囲をガラス管で囲繞し、ガラス管内に一定温度の水を流通させてメスシリンダー内を恒温状態に保持するとともに、メスシリンダーの上部の供給口と底部の排出口を外部の搬送ポンプを介して連通し、搬送ポンプの作用により、連続的に排出口から吸い出した試験液を上部の供給口からメスシリンダー内に落下させて液面を発泡させるようにして、循環式泡立ち試験機を構成した。
この泡立ち試験機に各対象となる合成白水800mlを入れ、5分間循環した後、サイズ剤1%希釈液8mlを添加し、さらに10分間循環した。そして、サイズ剤添加5分後、停止直後並びに停止1分後の泡容量(単位:ml)を夫々測定した。
合成白水は、200ppmの硫酸バンド、0.4%炭酸カルシウム、pH7.5とし、サイズ剤濃度は800ppmとして発泡性試験を行った。また、試験液の循環条件は、流量5.4L/分、温度40℃とした。
図3はその試験結果である。
同図3によると、実施例1〜9の各ロジンエマルションは、比較例1〜9との対比において、機械的安定性に優れ、発泡性も低く、良好な作業性を示すことが判明した。
即ち、本発明の分散剤を使用してロジン系樹脂をエマルション化すると、ロジン系樹脂の種類を強化ロジン、強化ロジンエステルなどに変えても、また、分散剤の構成モノマーの種類や組成を本発明の適正範囲内で変えても、ロジンエマルションは優れた機械安定性と低発泡性を示すことが確認できた。
これに対して、構成成分にカルボキシル基含有モノマーを含まない共重合体(比較合成例6)を分散剤に使用した比較例7は実施例に比べて機械的安定性に劣るうえ、特に発泡性が悪かった。アクリルアミド類の含有量が本発明の適正範囲の上限より高い共重合体(比較合成例2)を用いた比較例2でも、結果としてカルボキシル基含有モノマーを含まないため、特に発泡性が悪かった。アクリルアミド類の含有量が本発明の適正範囲の下限より低い共重合体(比較合成例1)を用いた比較例1、共重合体のケン化物、又は不飽和カルボン酸塩を構成成分とした共重合体(比較合成例3a、3b、4)を用いた比較例3〜5、比較例8〜9では、実施例に比べて機械的安定性は劣り、発泡性はあまり変わらないか、若干劣った。
また、スルホン酸(塩)基含有モノマーを構成成分に含まない共重合体(比較合成例5)を用いた比較例6では、図2に示す通り、ロジンエマルションの平均粒子径は実施例や他の比較例に比べて著しく粗いため、この比較例6のサイズ剤は機械安定性試験や発泡性試験には供さなかった。
《新聞用紙のサイズ性試験例》
そこで、上記実施例1〜9及び比較例1〜9の各ロジン系エマルションサイズ剤を用いて、下記の試験例1〜2の方式により湿式抄造した新聞用紙について、サイズ度(秒)をウォータースポット法に基づいて測定した。測定方法は、J.TAPPI紙パルプ試験法のNo.33−80に記載の「吸水性の紙の吸水性測定方法(滴下法)」に準じ、液滴量は5μLとした。この方法では、秒数が大きいほどサイズ性が良いことを意味する。
また、この試験例1〜2では、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)とサイズ剤の添加方法を、下記に示す通り、通常添加と同時添加の2方式に分けて行ってサイズ性の発現度合を対比した(但し、実施例でのみ対比した)。
尚、上述の通り、スルホン酸(塩)基含有モノマーを構成成分に含まない共重合体(比較合成例5)を分散剤に用いたロジンエマルション(比較例6)の平均粒子径は著しく粗く(図2参照)、このロジンエマルションを使用した紙のサイズ性は評価の対象にならないため、サイズ性試験は省略した。
(1)試験例1
100%脱墨パルプにより40℃で2%のパルプスラリーを調製した。次いで、このパルプスラリー中に、対パルプ1.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0.2%(絶乾重量基準)の実施例1〜9、比較例1〜9各ロジン系エマルションサイズ剤を順次添加した後、このスラリーを1%まで希釈した。当該パルプスラリーのpHは6.0であった。
このパルプスラリーの調製に際し、硫酸バンドとサイズ剤の添加間隔を2分間取った場合を通常添加条件とし、硫酸バンドとサイズ剤を同時に添加する場合を同時添加条件として、夫々の添加条件でパルプスラリーを調製し分けた。
次に、パルプスラリーを均一に攪拌した後、TAPPIスタンダード・シートマシーンを用いて坪量43±1g/cm2を目標とし、5kg/cm2の圧力下で1分間脱水した後、ドラムドライヤーで105℃にて2.5分間乾燥した。そして、この成紙を23℃、相対湿度50%の条件下で24時間調湿した後、ウォータースポットを測定した。
(2)試験例2
100%脱墨パルプにより40℃で2%のパルプスラリーを調製した。次いで、このパルプスラリー中に、対パルプ5%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業社製;TP−121)、対パルプ1.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ1.0%(絶乾重量基準)のサイズ定着剤(ハリマ化成社製;EX−100)及び、対パルプ0.4%(絶乾重量基準)の実施例1〜9、比較実施例1〜9の各ロジン系エマルションサイズ剤を順次添加した後、このスラリーを1%まで希釈した。当該パルプスラリーのpHは6.0であった。
このパルプスラリーの調製に際しても、上記試験例1と同様に、硫酸バンドとサイズ剤を添加する方式を通常添加と同時添加の各条件で調製し分けた。
次に、パルプスラリーを均一に攪拌した後、TAPPIスタンダード・シートマシーンを用いて坪量43±1g/cm2を目標とし、5kg/cm2の圧力下で1分間脱水した後、ドラムドライヤーで105℃にて2.5分間乾燥した。そして、この成紙を23℃、相対湿度50%の条件下で24時間調湿した後、ウォータースポットを測定した。
図4はその試験結果である。
同図4によると、古紙パルプ100%のスラリーから新聞用紙を湿式抄造する場合、実施例1〜9の各エマルションサイズ剤を用いた場合には、比較例1〜9の各サイズ剤を用いた場合に比べて、新聞用紙のサイズ性が大きく改善されることが明らかになった。
そこで、実施例を詳しく見ると、ロジン系樹脂が強化ロジンであることで共通する実施例1〜4では、スルホン酸(塩)基含有モノマーとしてイソプレンスルホン酸を単用した実施例1〜2及び実施例4は、イソプレンスルホン酸とスチレンスルホン酸を1対1の割合で併用した実施例3に比べて、サイズ性が向上していた。また、ロジン系樹脂として強化ロジンエステルを使用した実施例8〜9は他種のロジン系樹脂を使用した実施例よりサイズ性が向上していた。
一方、パルプスラリーに硫酸バンドを添加して湿式抄造しても(試験例1)、硫酸バンドに加えてさらに炭酸カルシウムを補填して湿式抄造しても(試験例2)、本発明の分散剤を使用する限り、得られた新聞用紙のサイズ性は試験例1〜2を問わず、比較例に比べて顕著に改善された。
また、注目すべき点は、抄造工程において、硫酸バンドとサイズ剤をパルプスラリーに同時添加すると、2分間の時間差を置いて両者を別々に添加するより、サイズ性が飛躍的に高まり、試験例1〜2を問わず同様の効果を奏することが明白になったことである。
一方、比較例1〜9はサイズ効果で実施例1〜9に大きく劣ることから、サイズ性を改善するには、共重合体の構成成分としてアクリルアミド類と疎水性モノマーとスルホン酸(塩)基含有モノマーとカルボキシル基含有モノマーの特定の4成分が必要であること(比較例6〜7参照との対比)、アクリルアミド類の使用量が所定の範囲内にあること(比較例1〜2参照との対比)、さらには、分散剤を構成する共重合体はアルカリ中和されていないこと(比較例3〜5参照との対比)の各要件の重要性が確認できた。
特に、比較例4は、新聞用紙でのサイズ性をも視野に入れたものと思われる冒述の特許文献4に準拠した共重合体を用いたものであるが、この比較例4に比べても、試験例1〜2共にサイズ効果の点で、本発明の実施例の優位性は明らかである。
合成例1〜4及び比較合成例1〜6の各分散剤についてのモノマー組成、中和率、固形分を夫々示す図表である。 実施例1〜9及び比較例1〜9の各ロジン系エマルションサイズ剤についてのロジン系樹脂及び分散剤の種類とその混合重量比、固形分、平均粒子径を夫々示す図表である。 実施例1〜9及び比較例1〜9の各ロジン系エマルションサイズ剤の性状試験結果を示す図表である。 実施例1〜9及び比較例1〜9の各ロジン系エマルションサイズ剤を用いて湿式抄造した新聞用紙のサイズ性試験結果を示す図表である。

Claims (4)

  1. 全パルプ成分の80重量%以上が古紙、或は古紙と機械パルプの混合物からなるパルプスラリーに、共重合体からなる分散剤によりロジン系樹脂を水中に分散した新聞用紙用ロジン系エマルションサイズ剤を含有させ、湿式抄造する新聞用紙の製造方法であって、
    上記サイズ剤を構成する共重合体が、(メタ)アクリルアミド類と、疎水性モノマーと、イソプレンスルホン酸類と、カルボキシル基含有モノマーとを構成成分とし、(メタ)アクリルアミド類のモノマー量が共重合体の構成モノマー全量の20〜70重量%であり、且つ、カルボキシル基がアルカリ中和されていないものであることを特徴とする新聞用紙の製造方法。
  2. ロジン系樹脂が、ロジン類、強化ロジン類、ロジンエステル類及び強化ロジンエステル類の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の新聞用紙の製造方法。
  3. パルプスラリーにさらに炭酸カルシウムを填料として添加することを特徴とする請求項1又は2に記載の新聞用紙の製造方法。
  4. パルプスラリーに、硫酸アルミニウムの全量若しくは一部と、ロジン系エマルションサイズ剤とを同時添加するか、又は一方を混合直後に他方を添加して湿式抄造することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の新聞用紙の製造方法。
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