JP4604426B2 - Control device for automatic transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の自動変速機において、走行レンジが選択された状態で車両が停止した場合に、燃費を向上させるとともに車両に振動が発生するのを防止するために、走行レンジが選択されたとき係合されてエンジンに連結された流体伝動装置の出力を駆動輪に伝達するクラッチを解放する所謂ニュートラル制御を行い、運転者が発進しようとしてブレーキを離して制動力を一定値まで解放したとき油圧サーボ装置の油圧が漸増されて前記クラッチが係合されるようになっている。
【0003】
即ち、ブレーキが離されて制動力が、図10(c)A点に示す一定値まで低下されると、制御装置は前記クラッチの係合を開始するために、図10(b)B点に示すように油圧サーボ装置の油圧を所定値だけ増加する制御信号を送出する。ところが、クラッチの実際の係合は、油圧上昇の応答遅れ、クラッチプレート間の隙間などにより、図5(d)に示すようにA点より微少時間Tだけ遅れる。通常の速度でブレーキを離した場合、図5(e)に実線で示すように制動力が十分低下したC点でクラッチが駆動力の伝達を開始し、図5(a)に示すように流体伝動装置の入力側回転数Neに対し出力側回転数がNiが低下し始める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転者がブレーキを素早く離した場合、図5(e)に点線で示すように制動力が0になってもクラッチが駆動力を伝達しないので、運転者は、発進の意図に反して車両が走行を開始しない空走感を感じる。また、運転者がブレーキをゆっくり離した場合、図5(e)に破線で示すように、運転者がブレーキを踏んでいる状態でクラッチが駆動力の伝達を開始して車両が走り出し、運転者が違和感を持つ不具合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、走行レンジが選択された状態で車両が停止した場合、走行レンジが選択されたとき係合されて流体伝動装置の出力を駆動輪に伝達するクラッチを解放させるニュートラル制御を行い、ブレーキの制動力が設定値まで解除されたとき前記クラッチの係合を行い前記ニュートラル制御を終了させる自動変速機の制御装置において、前記ブレーキの制動力を検出する制動力検出手段及び該制動力検出手段により検出された制動力の減速度を検出する制動力減速度検出手段を設け、該制動力の減速度の大きさに応じて前記設定値を設定することである。
【0007】
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、前記制動力の減速度が所定値以下の場合は前記設定値を一定にし、所定値以上の場合に前記減速度が大きくなると前記設定値を高くすることである。
【0008】
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、前記制動力を検出する制動力検出手段は、ブレーキ油圧又はブレーキストロークを検出することである。
【0009】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、停車中は、走行レンジが選択されたとき係合されて流体伝動装置の出力を駆動輪に伝達するクラッチを解放させ、ブレーキの制動力が設定値まで解除されたときクラッチの係合を行ってニュートラル制御を終了し、この設定値を前記制動力の減速度の大きさに応じて設定するようにしたので、運転者がブレーキを離す速度に拘わらず、制動力が略一定値に低下した時点からクラッチの係合を開始することができ、クラッチ係合のフィーリングを向上することができる。
【0011】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、制動力の減速度が所定値以下の場合は設定値を一定にし、所定値以上になった場合に制動力の減速度が大きくなると設定値を高く設定し、制動力がこの設定値に低下したとき油圧サーボ装置の油圧の漸増を開始する制御信号を送出するようにしたので、ブレーキをゆっくり離したときクラッチの係合が必要以上に遅れることを防止することができる。
【0012】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、ブレーキ油圧又はブレーキストロークを検出することによりブレーキの制動力を検出しているので、簡単な構成で制動力を確実に検出することができる。
【0013】
【実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1は本発明に係る自動変速機の制御装置により制御される自動変速機10の一例を示すスケルトン図で、自動変速機10は、図略のエンジンが入力側に連結される流体伝動装置としてのトルクコンバータ11及びトルクコンバータ11の出力側に連結された前進6速、後進1速の変速機構12から構成されている。トルクコンバータ11は、ポンプインペラ13、タービンランナ14、ステータ15、ステータ15を変速機構12のケース16に一方向の回転のみ許容して支承するワンウェイクラッチ17、ワンウェイクラッチのインナレースをケース16に固定するステータシャフト18を備えている。19はポンプインペラ13とタービンランナ14とを直結するロックアップクラッチである。
【0014】
変速機構12の主要部である変速プラネタリギヤGは、ダブルピニオン型で、大径及び小径サンギヤS2,S3、大径サンギヤS2に直接噛合するとともに小径サンギヤS3にピニオンP3を介して噛合するロングピニオンP2、ロングピニオンP2及びピニオンP3を支持するキャリヤC2(C3)及びロングピニオンP2と噛合するリングギヤR2(R3)から構成されている。大径サンギヤS2は第1ブレーキB-1に連結され、キャリヤC2(C3)は第2クラッチC-2を介して入力軸20に連結されるとともに、ケース16に支持されたワンウェイクラッチF−1及びブレーキB-2に並列に連結されている。
【0015】
変速機構12の減速プラネタリギヤG1は、シングルピニオン型で、入力要素としてのリングギヤR1が入力軸20に連結され、出力要素としてのキャリヤC1が第1クラッチC-1を介して小径サンギヤS3に連結されるとともに、第3クラッチC-3を介して大径サンギヤS2に連結され、サンギヤS1がケース16に固定されて反力を受けるようになっている。
【0016】
自動変速機10の各クラッチ、ブレーキ及びワンウェイクラッチの係合、解放と各変速段との関係は図2の係合表に示すようになる。係合表における○印は係合、無印は解放、△印はエンジンブレーキ時のみの係合を示す。図3は各クラッチ、ブレーキ及びワンウエェイクラッチの係合により達成される変速段と、そのときのプラネタリギヤG,G1の各要素の回転数比との関係を示す速度線図である。
【0017】
図2,3から明らかなように、第1速(1st)は、クラッチ(C-1)の係合とワンウェイクラッチF−1の自動係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1により変速プラネタリギヤGの小径サンギヤS3に入力され、ワンウェイクラッチF−1により逆転を阻止されたキャリヤC2(C3)が反力を受け、リングギヤR2(R3)が最大減速比で減速回転されて出力軸21に出力する。
【0018】
第2速(2nd)は、クラッチC-1とブレーキB-1の係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1経由で変速プラネタリギヤGの小径サンギヤS3に入力され、ブレーキB-1の係合により回転を阻止された大径サンギヤS2が反力を受け、リングギヤR2(R3)が第2速に減速回転されて出力軸21に出力する。このときの減速比は、図3に示すように、第1速(1st)より小さくなる。
【0019】
第3速(3rd)は、クラッチC-1とクラッチC-3との係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1及びC-3により小径サンギヤS3と大径サンギヤS2に同時に入力されて変速プラネタリギヤGが直結状態となり、リングギヤR2(R3)がキャリヤC1と同一回転数で回転されて出力軸21に出力する。
【0020】
第4速(4th)は、クラッチC-1とクラッチC-2との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-1により変速プラネタリギヤGのサンギヤS3に入力され、リングギヤR2(R3)が入力軸20とキャリヤC1との中間の回転数に減速されて出力軸21に出力する。
【0021】
第5速(5th)は、クラッチC-2とクラッチC-3との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、入力軸20の回転が減速プラネタリギヤG1により減速されたキャリヤC1の回転が変速プラネタリギヤGのクラッチC-3によりサンギヤS2に入力され、リングギヤR2(R3)が第5速に増速回転されて出力軸21に出力する。
【0022】
第6速(6th)は、クラッチC-2とブレーキB-1との係合により達成される。入力軸20の回転がクラッチC-2により変速プラネタリギヤGのキャリヤC2(C3)に直接入力され、ブレーキB-1の係合により回転を阻止されたサンギヤS2が反力を受け、リングギヤR2(R3)が第6速に増速回転されて出力軸21に出力する。
【0023】
後進(R)は、クラッチC-3とブレーキB-2との係合により達成される。入力軸20の回転が減速プラネタリG1により減速されたキャリヤC1の回転がクラッチC-3経由で変速プラネタリギヤGのサンギヤS2に入力され、ブレーキB-2の係合により回転を阻止されたキャリヤC2(C3)が反力を受け、リングギヤR2(R3)が逆転されて出力軸21に出力する。
【0024】
上記自動変速機10においては、クラッチC-1が、走行レンジである第1速が選択されたとき係合されてエンジンに連結された流体伝動装置であるトルクコンバータ11の出力を出力軸21を介して駆動輪に伝達するクラッチであり、走行レンジが選択された状態で車両が停止して出力軸21の回転が阻止された場合、ニュートラル制御を行なうために解放されるようになっている。走行レンジが選択された状態でブレーキの制動力により車両が停止して第1速が成立され、ニュートラル制御されてクラッチC-1が解放された状態になると第1速から第2速が選択されるため発進時にブレーキが離された場合、登り坂で車両に後退方向の力が作用してもブレーキB1が出力軸21の逆転を阻止するので、車両は後退することがなく、クラッチC-1が係合し始めて駆動力を伝達すると車両は円滑に発進する。なお、エンジンブレーキが必要なときにはブレーキB-2が係合され、キャリヤC2(C3)が正回転を阻止されて、出力軸21からの回転がサンギヤS3、クラッチC-1、減速プラネタリG1、トルクコンバータ11を経由してエンジンに伝達され、エンジンブレーキがかかる。
【0025】
次に、クラッチC-1の油圧駆動部に給排される油圧を出力する油圧サーボ装置26を図4に基づいて説明する。25は運転者がシフトレバーを操作してニュートラルN、走行レンジD、後進レンジRに手動で切り替えるマニュアルバルブで、ポートPLにオイルポンプからのライン圧が供給されている。マニュアルバルブ25が走行レンジにシフトされたときポートPLと連通されるポートDには、クラッチC-1の油圧駆動部に供給される油圧を出力する油圧サーボ装置26の増幅弁27の入力ポート28及び切替弁29のライン圧ポート30が夫々接続されている。31はオイルポンプからのライン圧が減圧弁を介して供給されるソレノイドモジュレータバルブで、所定圧に制御した油圧を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁32の入力ポート33及び切替弁29のポート34に供給する。リニアソレノイド調圧弁32は、リニアソレノイド35が後述する制御装置から供給される制御信号である制御電流に応じて作動して弁体36を圧縮バネ37のバネ力とバランスするまで移動し、入力ポート33から流入する所定圧に制御された油圧を絞って制御装置からの制御電流の増大につれて減少する制御油圧を出力ポート38に生成する。リニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38は、増幅弁27の制御ポート39に接続されるとともに、切替弁29の切替ポート40に接続されている。増幅弁27は、弁体40が制御ポート39から供給されて弁体40の大径端面に作用するリニアソレノイド調圧弁32の制御油圧による軸力が弁体40の小径端面に作用する圧縮バネ41のバネ力とフィードバック油圧による軸力とが釣り合う位置に移動され、入力ポート28に供給されたライン圧を制御電流の減少につれて増大するリニアソレノイド調圧弁32の制御油圧によって出力油圧Pcを出力し、出力ポート42から切替弁29の入力ポート43に供給する。切替弁29は、弁体45が図示右半分位置にシフトされると、入力ポート43を出力ポート44に連通し、増幅弁27からの出力油圧PcをクラッチC-1の油圧駆動部に供給し、弁体45が図示左半分位置にシフトされると、ライン圧ポート30を出力ポート44に連通し、マニュアルバルブ25のポートDからのライン圧をクラッチC-1の油圧駆動部に供給し、クラッチC-1をライン圧によって係合状態に維持する。
【0026】
自動変速機の制御装置を図5に示すブロック図に基づいて説明する。CPUを内蔵した制御装置50は、エンジンの回転が伝達されるトルクコンバータ11の入力側回転数Neを検出する入力側回転数センサ51、クラッチC-1の入力側となるトルクコンバータ11の出力側回転数Niを検出する出力側回転数センサ52、アクセルの踏み込み量Ssを検出するスロットル開度センサ53、ブレーキの踏み込み有無信号Bsを送出するフットブレーキセンサ54、出力軸20の回転数Nvを検出する車速センサ55、マニュアルバルブ25が走行レンジDにシフトされているか否かを示す信号Drを送出するレンジ位置センサ56及びブレーキの制動力であるブレーキ油圧Bpを検出する制動力検出手段としてのブレーキ油圧センサ57から各検出信号が入力され、これら検出信号に基づいて制御プログラムを実行し、制御信号である制御電流を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド調圧弁32に出力するようになっている。なお、制動力検出手段は、ブレーキの制動力を間接的に示すブレーキピストンのストローク位置であるブレーキストロークを検出するストローク位置センサでもよい。
【0027】
次に、本発明に係る自動変速機の制御装置の作動を図6に示すニュートラル制御プログラムのフロー図に基づいて説明する。制御装置50は、第1速を成立させるとともに、入力側回転センサ51、出力側回転センサ52、スロットル開度センサ53、フットブレーキセンサ54、車速センサ55、レンジ位置センサ56、ブレーキ油圧センサ57から各検出信号を取り込み(ステップ61)、リリース待機制御の開始条件が成立したか否かチェックする(ステップ62)。リリース待機制御の開始条件は、▲1▼トルクコンバータ11の出力側回転数Niが待機制御回転数Nwまで低下していること、即ち車速が停止直前の速度まで低下していること、▲2▼ブレーキが踏み込まれてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオンとなっていること、▲3▼スロットル開度センサ53からの信号Ssによりスロットル開度が実質的にゼロ、即ちアイドル状態であることが検出されていることの、3条件が全て成立することである。
【0028】
リリース待機制御の開始条件が成立すると、制御装置50は、クラッチC-1の油圧駆動部に供給される油圧をクラッチC-1を係合状態に維持する係合油圧Pl(ライン圧力)からクラッチC-1がスリップを開始する直前の油圧より若干大きい待機圧Pwに低下する(ステップ63)。待機圧Pwは、トルクコンバータ11の入力側回転数がエンジンのアイドル状態でのNei、出力側回転数Niが停車状態でゼロである場合にトルクコンバータ11に発生する所謂ストールトルクTsに対して、クラッチC-1がスリップを開始するときの油圧サーボ装置26の出力油圧Pcより若干高く設定される。制御装置50は、待機圧Pwに対応する制御電流を油圧サーボ装置26のリニアソレノイド35に供給し、制御電流に応じた制御油圧がリニアソレノイド調圧弁32の出力ポート38に生成され、増幅弁27は制御油圧に応じた待機圧Pwを切替弁29に出力する。切替弁29は、調圧弁32から切替ポート40に供給される制御油圧が制御電流に応じて低下するので、制御油圧と圧縮バネ46のバネ力との和がソレノイドモジュレータバルブ31からポート34に供給される所定圧より小さくなり、弁体45が図示右半分位置にシフトされるので、待機圧Pwが油圧サーボ装置26からの出力油圧PcとしてクラッチC-1に供給される。
【0029】
なお、エンジンのアイドル回転数は運転状況によって変化するので、エンジンのアイドル状態でのトルクコンバータ11の入力側回転数Nei、延いてはストールトルクも変化し、ストールトルクに応じて待機圧Pwを変える必要がある。ストールトルクTsは、出力側回転数Niと入力側回転数Neとの比である速度比rとトルクコンバータ11の伝達トルク比tとの図7に示す関係グラフに基づいて、速度比rが0のときのストールトルク比tsと、ストールトルク容量係数Csと、そのときの入力側回転数Neの2乗との積、Ts=ts×Cs×Ne2となる。そして、待機圧Pwは、Pw=Ts/X+Y+αとなる。ここにおいて、Neはアイドル状態での入力側回転数Neiであり、XはクラッチC-1の油圧駆動部のピストンの面積にクラッチ板の有効半径、枚数及び摩擦係数の積を掛けた積であり、Yはクラッチ板が接触してクラッチC-1がスリップを開始する位置までピストンを移動させるために必要なストローク圧であり、αは余裕値である。
【0030】
油圧サーボ装置26の出力油圧Pcが待機圧Pwになると、制御装置50は、車両が停止状態になったか否か判断する(ステップ64)。停車状態であることは、例えば▲1▼ブレーキ油圧センサ57により検出されたブレーキ油圧Bpが車両が動き出す直前のブレーキ油圧よりも大きくなっていること、▲2▼ブレーキが踏み込まれてフットブレーキセンサ54からの信号Bsがオンとなっていること、▲3▼スロットル開度センサ53からの信号Ssによりスロットル開度が実質的にゼロ、即ちアイドル状態であることが検出されていることの3条件が全て成立することで判断される。車両が停止状態になったと判定されると、フラグFSTOPが立てられ(ステップ65)、リリース制御が開始され(ステップ66)、制御装置50は、油圧サーボ装置26の出力油圧PcをクラッチC-1が係合状態からスリップ状態に移行する直前の出力油圧Psに急激に低下させた後に漸減して、クラッチC-1がスリップ状態から引きずり状態に移行した直後の油圧サーボ装置26の引きずり油圧Prになるように、制御電流を引きずり油圧Prに対応する制御電流まで漸減してリニアソレノイド35に供給する。出力油圧Pcが引きずり油圧Prまで低下すると(ステップ67)、制御装置50は、油圧サーボ装置26の出力油圧Pcを引きずり油圧Prに維持するインニュートラル制御を行なうために、引きずり油圧Prに応じた制御電流をリニアソレノイド35に継続して供給する(ステップ68)。
【0031】
発進するためにフットブレーキが離されると、ブレーキの制動力であるブレーキ油圧Bpが、図8(c)に示すように低下する。制御装置50はブレーキ油圧Bpを微小時間毎にブレーキ油圧センサ57から取り込み、微小時間毎のブレーキ油圧Bpの減圧度dBp、即ちブレーキ制動力の減速度を求める(ステップ69)。ブレーキ油圧センサ57により検出されたブレーキ油圧Bpの減圧度、即ちブレーキの制動力の減速度を検出する制動力減速度検出手段はステップ69により構成される。そして、ブレーキ油圧Bpが減圧度dBpに係数xを掛けた設定値より低くなったか否かが微小時間毎に判断され(ステップ70)、低くなった場合、制御装置50は、油圧サーボ装置26の出力油圧Pcの漸増を開始するために制御電流を若干ステップ状に増加してから漸増してアプライ制御を行う(ステップ71)。係数xは図9に示すように、ブレーキ油圧Bpの減圧度dBpが所定値以下の場合は一定とし、所定値以上の場合は減圧度dBpが大きくなるにつれて大きな値に設定してあるので、制御装置50が油圧サーボ装置26の出力油圧Pcの漸増を開始するために漸増する制御電流の送出を開始するときのブレーキ油圧Bpは、減圧度dBpが所定値以下の場合は一定となり、所定値以上の場合は減圧度dBpが大きくなるにつれて高くなる。
【0032】
これにより、運転者がブレーキを素早く離した場合、ブレーキ油圧Bpの減圧度dBpが大きくなり、図8(b),(c)に点線で示すようにブレーキ油圧Bpが高い時点で制御装置50が油圧サーボ装置26に出力油圧Pcの漸増を開始する制御信号を送出するので、図8(e)に点線で示すようにブレーキ油圧Bpが略0になる点DでクラッチC-1は駆動力の伝達を開始し、運転者は空走感を感じることなく車両を発進することができる。また、運転者がブレーキをゆっくり離した場合、ブレーキ油圧Bpの減圧度dBpが小さくなり、図8(b),(c)に破線で示すようにブレーキ油圧Bpが低い時点で制御装置50が油圧サーボ装置26の出力油圧Pcの漸増を開始する制御信号を送出するので、図8(e)に破線で示すようにブレーキ油圧Bpが略0になる点EでクラッチC-1は駆動力の伝達を開始し、運転者はブレーキを踏んでいるのに車両が発進するという違和感を感じることなく車両を発進することができる。
【0033】
油圧サーボ装置26の出力油圧Pcが待機圧Pwまで増加されてアプライ制御が終了すると、制御装置50は、リニアソレノイド調圧弁32のリニアソレノイド35への制御電流の供給を停止するので、弁体36は圧縮バネ37により開放位置に移動し、出力ポート38に発生する制御油圧がソレノイドモジュレータバルブ31から供給される所定圧に上昇して切替弁29の弁体45が図示左位置にシフトされ、クラッチC-1はマニュアルバルブ25からのライン圧が供給されて通常の係合状態となり、ニュートラル制御が終了する(ステップ72)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動変速機の制御装置により制御される自動変速機のスケルトン図である。
【図2】 自動変速機の各変速段におけるクラッチ、ブレーキの係合表である。
【図3】 自動変速機の各速度段におけるプラネタリギヤの各要素の回転数比を示す速度線図である。
【図4】 クラッチC-1の油圧サーボ装置を示す図である。
【図5】 自動変速機の制御装置を示すブロック図である。
【図6】 ニュートラル制御プログラムのフロー図である。
【図7】 速度比とトルク比、トルク容量係数を示す図である。
【図8】 本発明に係る制御装置において、アプライ制御開始時の油圧サーボ装置の出力油圧、ブレーキ油圧、駆動力の状態を示すタイムチャートである。
【図9】 ブレーキ油圧の減圧度に対してアプライ制御を開始するときのブレーキ油圧を示す図である。
【図10】従来の制御装置において、アプライ制御開始時の油圧サーボ装置の出力油圧、ブレーキ油圧、駆動力の状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10・・・自動変速機、11・・・トルクコンバータ(流体伝動装置)、12・・・変速機構、20・・・入力軸、21・・・出力軸、25・・・マニュアルバルブ、26・・・油圧サーボ装置、50・・・制御装置、51・・・入力側回転数センサ、52・・・出力側回転数センサ、56・・・レンジ位置センサ、57・・・ブレーキ油圧センサ(制動力検出手段)、68・・・制動力減速度検出手段、C-1・・・クラッチ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for an automatic transmission.
[0002]
[Prior art]
In an automatic transmission such as an automobile, when the vehicle is stopped with the travel range selected, this is engaged when the travel range is selected to improve fuel efficiency and prevent the vehicle from vibrating. When the driver releases the brake and releases the braking force to a certain value by performing so-called neutral control that releases the clutch that transmits the output of the fluid transmission device connected to the engine to the drive wheel, the hydraulic servo device Is gradually increased so that the clutch is engaged.
[0003]
That is, when the brake is released and the braking force is reduced to the constant value shown in FIG. 10 (c) point A, the control device starts the engagement of the clutch. As shown, a control signal for increasing the hydraulic pressure of the hydraulic servo apparatus by a predetermined value is transmitted. However, the actual engagement of the clutch is delayed by a minute time T from the point A as shown in FIG. 5 (d) due to a delay in response to an increase in hydraulic pressure and a gap between the clutch plates. When the brake is released at the normal speed, the clutch starts to transmit the driving force at the point C where the braking force is sufficiently reduced as shown by the solid line in FIG. 5 (e), and as shown in FIG. The output side rotational speed Ni begins to decrease with respect to the input side rotational speed Ne of the transmission.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the driver quickly releases the brake, the clutch does not transmit the driving force even when the braking force becomes zero as shown by the dotted line in FIG. 5 (e). I feel that the vehicle is not running. Further, when the driver slowly releases the brake, as shown by a broken line in FIG. 5E, the clutch starts to transmit the driving force while the driver is stepping on the brake, and the vehicle starts running. However, there was a problem with discomfort.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the structural feature of the invention according to
[0007]
The structural feature of the invention according to
[0008]
The structural feature of the invention according to
[0009]
[Operation and effect of the invention]
In the invention according to
[0011]
In the invention according to
[0012]
In the invention according to
[0013]
Embodiment
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a skeleton diagram showing an example of an
[0014]
The transmission planetary gear G, which is the main part of the
[0015]
The speed reduction planetary gear G1 of the
[0016]
The relationship between the engagement and release of each clutch, brake and one-way clutch of the
[0017]
As is apparent from FIGS. 2 and 3, the first speed (1st) is achieved by the engagement of the clutch (C-1) and the automatic engagement of the one-way clutch F-1. The rotation of the carrier C1 whose rotation of the
[0018]
The second speed (2nd) is achieved by engagement of the clutch C-1 and the brake B-1. The rotation of the
[0019]
The third speed (3rd) is achieved by engagement of the clutch C-1 and the clutch C-3. The rotation of the
[0020]
The fourth speed (4th) is achieved by engagement of the clutch C-1 and the clutch C-2. The rotation of the
[0021]
The fifth speed (5th) is achieved by engagement of the clutch C-2 and the clutch C-3. The rotation of the
[0022]
The sixth speed (6th) is achieved by engagement of the clutch C-2 and the brake B-1. The rotation of the
[0023]
Reverse (R) is achieved by engagement of clutch C-3 and brake B-2. The rotation of the carrier C1 whose rotation of the
[0024]
In the
[0025]
Next, the
[0026]
The control device for the automatic transmission will be described based on the block diagram shown in FIG. The
[0027]
Next, the operation of the control device for the automatic transmission according to the present invention will be described based on the flow chart of the neutral control program shown in FIG. The
[0028]
When the release standby control start condition is satisfied, the
[0029]
Since the engine idling speed changes depending on the operating condition, the input side speed Nei of the
[0030]
When the output hydraulic pressure Pc of the
[0031]
When the foot brake is released for starting, the brake hydraulic pressure Bp, which is the braking force of the brake, decreases as shown in FIG. The
[0032]
As a result, when the driver quickly releases the brake, the degree of pressure reduction dBp of the brake hydraulic pressure Bp increases, and the
[0033]
When the output hydraulic pressure Pc of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a skeleton diagram of an automatic transmission controlled by a control device for an automatic transmission according to the present invention.
FIG. 2 is an engagement table of clutches and brakes at each gear position of the automatic transmission.
FIG. 3 is a speed diagram showing a rotation speed ratio of each element of the planetary gear at each speed stage of the automatic transmission.
FIG. 4 is a diagram showing a hydraulic servo device for a clutch C-1.
FIG. 5 is a block diagram showing a control device for an automatic transmission.
FIG. 6 is a flowchart of a neutral control program.
FIG. 7 is a diagram showing a speed ratio, a torque ratio, and a torque capacity coefficient.
FIG. 8 is a time chart showing states of output hydraulic pressure, brake hydraulic pressure, and driving force of the hydraulic servo device at the start of apply control in the control device according to the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing brake oil pressure when apply control is started with respect to the degree of pressure reduction of the brake oil.
FIG. 10 is a time chart showing states of output hydraulic pressure, brake hydraulic pressure, and driving force of a hydraulic servo device at the start of apply control in a conventional control device.
[Explanation of symbols]
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