JP4600801B2 - 金融商品売買運用教習システムおよび金融商品売買運用教習プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、金融商品の売買、運用の手法を受講者に習得させるための金融商品売買運用手法の教習用プログラムに関し、更に、そのようなプログラムをネットワーク上で転送する方法、及び金融商品売買運用手法教習システムに関する。ここで「金融商品」とは、特に断りのない限り、通貨・金利・株式・現物商品等の原資産や、それら原資産に関連する先物・オプション・スワップ等の派生商品(デリバティブ)を指す。
本発明の前提となる金融商品売買運用手法の教習方法及びそのシステムについては、本出願人が先に提案しており(以下、「先の発明」と呼ぶ。)、下記特許文献1として公開されている。まず、この先の発明について当該公報を引用しつつ必要な修正を行って説明する。
特開2001−318993号公報
通貨・金利・株式・現物商品等の原資産や、それら原資産に関連する先物・オプション・スワップ等の派生商品(デリバティブ)等のような商品の売買運用を行うトレーダーには、高度かつ特殊な知識や熟練したテクニックが必要とされる。そのため、先の発明においては、以下のような金融商品売買運用手法の教習方法及びそのシステムを提案している。
図9は、先の発明に係る教習システムの一実施形態の機能ブロック図である。図9に示す教習システム1は、仮想市場を運用する処理手段2と、処理手段2をインターネットIに接続するための通信手段3とを備えており、さらに処理手段2の市場プロセス群21の各種データを記録する市場管理データベース4と、処理手段2の機関プロセス群22の各種データを記録する機関管理データベース5とを備える。インターネットIには複数の受講者端末C1、C2・・・及び管理者端末Kが接続されており、受講者は受講者端末C1、C2・・・から、管理者は管理者端末Kから、それぞれ処理手段2との間で各種データをやりとりできるようになっている。
処理手段2は、現実の原資産市場である株式市場、債券市場、為替市場、借株市場、現物商品市場とそれぞれ同じ機能を果たす仮想市場としての株式市場プロセス211、債券市場プロセス212、為替市場プロセス213、借株市場プロセス214、現物商品市場プロセス215や、現実の派生商品市場であるオプション市場と同じ機能を果たす仮想市場としてのオプション市場プロセス216等を含んだ市場プロセス群21を備えており、さらに、現実の証券会社と同じ機能を果たすA証券会社プロセス221、B証券会社プロセス222、現実の銀行や生命保険会社と同じ機能を果たすC銀行プロセス223、D生命保険プロセス224等を含んだ機関プロセス群22も備えている。
市場プロセス群21では、現実にはない仮想商品が売買対象となっており、同様に機関プロセス群22に含まれる各機関は、現実にはない仮想の機関である。そして、例えば受講者端末C1,C2を使用する受講者はA証券会社のトレーダーとして活動し、受講者端末C3を使用する受講者はB証券会社のトレーダーとして活動し、さらに受講者端末C4を使用する受講者はC銀行の投資担当者として活動する等のように、各受講者は必ずいずれかの機関に属して活動するようになっている。
また、処理手段2は、管理当局プロセス23、ニュースサービスプロセス24、仮想トレーダープロセス25を備えている。管理当局プロセス23は、市場プロセス群21や機関プロセス群22の動向を常にチェックし、その結果を管理者端末Kに画面表示する役割を果たす。また、管理当局プロセス23は、各受講者端末C1,C2,−の極端に偏ったポジションを自動的に強制解消したり、市場の異常事態を検知して市場プロセス群21に介入し例えば実弾介入を行ったり、仮想ニュースを流すようニュースサービスプロセス24に指示したりすることを通じて、仮想市場が適正に運用されるように誘導する役割も果たす。もちろん、管理当局プロセス23は、管理者端末Kからの入力指示によりコントロールすることもできるようになっているが、その場合の管理者端末Kは、市場プロセス群21への実弾投入等の直接的な介入を行うことはできず、間接的に仮想市場を誘導する入力指示のみを行うことができる。
ニュースサービスプロセス24は、仮想ニュースを各受講者端末C1、C2・・・に配信する役割を果たす。仮想ニュースの内容やそのリリースタイミング等は予めプログラムされているが、これを管理者端末Kからの入力指示により変更することもできる。
仮想トレーダープロセス25は、一日のうちに必ずポジションを閉じる日計トレーダー、大きな成行注文があると必ず同方向のポジションをとる提灯トレーダー、ビッドサイドで買えたらすぐにオファーサイドに注文を指して鞘をぬく鞘取トレーダー等のような仮想トレーダーを仮想市場に登場させる。このような仮想トレーダーは、市場プロセス群21に直接参入するようにしてもよいし、機関プロセス群22を経由して市場プロセス群21に参入するようにしてもよい。もちろん、その種類や数、行動パターン等については適宜自由に定められる。
さらに、処理手段2は、プライサー提供手段26、レベル診断手段27、受講者選別手段28も備える。
プライサー提供手段26は、受講者端末C1、C2・・・からオプション市場プロセス216へのアクセスがあった場合に、各受講者端末からの数値入力に対してオプション売買のための基礎値(例えば株式オプションであれば、原株の現値、高値、安値、前日引値、出来高、VWAP、ヒストリカルボラティリティー、債券イールド、株借料、為替レート等)を計算し、これを該当受講者端末に表示する役割を果たす。そして、プライサー提供手段26は、全ての受講者端末に対して共通のプライサーを提供するようになっているため、いずれの受講者端末からでも同じ入力値に対しては同じ結果が出力される。
レベル診断手段27は、受講者が仮想市場に参加できる程度に商品に関する知識やテクニックをマスターしているか否かを診断する役割を果たすものであり、例えば受講者端末C1、C2・・・に商品の知識の定着度を試すテスト問題を表示し、入力された解答を採点するものや、受講者端末C1、C2・・・で株式オプションのデルタヘッジをさせるミニゲーム(仮想市場には連動していない)を提供し、その得点を集計することにより、各受講者のレベルを診断する。
受講者選別手段28は、受講者端末C1、C2・・・を特定の基準に従って選別する役割を果たし、例えば、レベル診断手段27による診断結果が不合格となった受講者の受講者端末からの市場プロセス群21へのアクセスを必要に応じて制限する役割を果たす。制限形式としては、例えばレベル診断手段27によって受講者に提供される特定の市場に関するミニゲームで一定以上の得点を挙げた者だけに当該市場プロセスへのアクセスを許容し、それ以外の者に対しては当該市場プロセスへのアクセスを禁止すること等が挙げられる。
一方、市場管理データベース4は、市場プロセス群21に含まれる各市場プロセス211〜216で行われた注文や約定のデータを、それぞれ対応する株式市場管理ファイル41、債券市場管理ファイル42、為替市場管理ファイル43、借株市場管理ファイル44、現物商品市場管理ファイル45、オプション市場管理ファイル46等として記録する。市場管理データベース4に記録されたデータは、必要に応じて管理者端末Kから閲覧できるようになっている。同様に、機関管理データベース5は、機関プロセス群22に含まれる各機関プロセス221〜224で行われた注文データや約定データ、残高データ等を、それぞれ対応するA証券会社管理ファイル51、B証券会社管理ファイル52、C銀行管理ファイル53、D生命保険管理ファイル54等として記録する。機関管理データベース5に記録されたデータも、必要に応じて管理者端末Kから閲覧できるようになっている。
<仮想株式市場>以上のように構成された教育システム1では、仮想市場としての市場プロセス群21において、受講者端末C1,C2,−間で様々な仮想商品の売買運用が行われるが、そのような仮想商品の価格は受講者端末C1、C2・・・からの入力指示のみによって決定される。例として、図10を参照しながら、ザラバ方式の株式市場プロセス211における注文や約定の処理手順を説明する。なお、ここでは受講者端末C1の使用者はA証券会社に所属するトレーダーであるものと仮定する。
まずS1において、A証券会社のトレーダーは、株式市場プロセス211から受講者端末C1に提供される板画面(図11参照)を見ながら、またニュースサービスプロセス24から提供される仮想ニュースを分析しながら相場を読み、売買の意思決定をして注文の入力を行う。例えば、星電気の株式(銘柄コードは「6700」)を99円の指値で1000株売ろうとするトレーダーは、同画面下部の「注文入力・取消・訂正」フィールドの銘柄コード、売/買、売買株数、値段の各ボックスa〜dにそれぞれ「6700」、「S(売りはS、買いはB)」、「1000」、「99」と入力し、注文ボタンeをクリックして送信する。なお、予定株数ボックスfに売買予定総数を入力しておけば、その売買予定総数を超えるような数値を売買株数ボックスcに入力できないようになっているため、特に初心者による売買株数の入力ミスが未然に防止される。
送信された注文データは通信手段3を経由してA証券会社プロセス221で受信され、ここでS2として注文形式の確認が行われる。つまりS2では、銘柄、売買の別、数量、価格等が正しく指定された注文かどうかをチェックする。
S2で注文形式にエラーが発見された場合、その旨のメッセージが注文データを入力したトレーダーに返信される。S2で注文形式にエラーが発見されなかった場合、S3において注文データが、管理用注文番号データや注文受付時刻データ等とともにA証券会社管理ファイル51に記録される。これらのデータは実務上の注文伝票と同様に、約定との照合等、注文の管理に使用される。
そしてS3でA証券会社管理ファイル51に記録された注文データは株式市場プロセス211に送られ、S4で株式市場管理ファイル41に記録される。
続くS5では、ザラバ方式に従って約定決定処理を行うサブルーチンSUB1をコールする。サブルーチンSUB1からリターンしたらS6へ移行する。
ここで、図12を参照しつつ、サブルーチンSUB1の処理を説明する。最初のS51では売り注文か買い注文かが判別され、売り注文であればS52に移行してサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればS53に移行してサブルーチンSUB3をコールする。
図13に示すように、売り注文マッチング処理を行うサブルーチンSUB2では、まずS521において成行の買い注文があるかどうかがチェックされる。成行の買い注文があればS522に移行してマッチングが行われ、そうでなければS523に移行して、注文値段以上の指値買い注文があるかどうかがチェックされる。そして注文値段以上の指値買い注文があれば、S524に移行して値段の高いものから順にマッチングされる。
S522で成行のマッチングが行われた後、またS524で指値のマッチングが行われた後は、S525において注文全数が約定されたか否かがチェックされる。すなわち、約定数と注文数とを比較し、前者が後者よりも少なければ未約定注文があるとしてS521に戻り、前者と後者とが等しければ注文全数が約定されたとしてリターンしS54に移行する。また、S523で注文値段以上の指値買い注文がない場合にも、マッチングできないとしてリターンしS54に移行する。
一方、図14に示すように、買い注文マッチング処理を行うサブルーチンSUB3でも同様に、まずS531において成行の売り注文があるかどうかがチェックされる。成行の売り注文があればS532に移行してマッチングが行われ、そうでなければS533に移行して、注文値段以下の指値売り注文があるかどうかがチェックされる。そして注文値段以下の指値売り注文があれば、S534に移行して値段の安いものから順にマッチングされる。
S532で成行のマッチングが行われた後、またS534で指値のマッチングが行われた後は、S535において注文全数が約定されたか否かがチェックされる。すなわち、約定数と注文数とを比較し、前者が後者よりも少なければ未約定注文があるとしてS531に戻り、前者と後者とが等しければ注文全数が約定されたとしてリターンしS54に移行する。また、S533で注文値段以下の指値売り注文がない場合にも、マッチングできないとしてリターンしS54に移行する。
このようにサブルーチンSUB2又はサブルーチンSUB3からリターンしたらS54に復帰する。S54ではサブルーチンSUB2又はサブルーチンSUB3で約定があったかどうかがチェックされ、約定があった場合にはS55に移行し、ここで約定結果に基づいて最終売買価格が更新される。最終売買価格の更新後、あるいはS54で約定がなかったと判断された場合には、リターンしてS6へ移行する。
以上のようにサブルーチンSUB1からリターンしてS6に復帰したら、ここで板情報が更新され、さらにS7で約定データが株式市場管理ファイル41に記録される。そして、この約定データがA証券会社プロセス221に送られ、S8でA証券会社管理ファイル51に記録される。さらに続くS9では、この約定データと、S3で証券会社管理ファイル51に記録済の注文データとを照合した上で残高を更新し、これもA証券会社管理ファイル51に記録する。最後に、残高データが通信手段3を経由して受講者端末C1に通知され、S10においてこれを受講者が確認する。
なお、トレーダーが極端に偏ったポジションをとり続けてほとんど売買を行っていない場合や、徒らに市場を混乱させるだけの目的としか思われないような有害なポジションをとっている場合には、管理当局プロセス23がそのようなポジションを自動的に検知し、あるいは管理当局プロセス23を通じて各トレーダーの全ポジションを監視できる管理者端末Kからの入力指示により、管理当局プロセス23が該当トレーダーの該当ポジションを強制的に解除する。
また、仮想トレーダープロセス25が適宜、日計トレーダーや提灯トレーダー、鞘取トレーダー等の仮想トレーダーを市場に参入させており、しかも各受講者端末を使用しているトレーダーとだけでなく、仮想トレーダー同士でも売買を行わせ、市場を活性化している。各受講者端末を使用しているトレーダーからは、売買の相手が他の受講者端末を使用しているトレーダーであるのか、仮想トレーダーであるのかは、区別できない。
このように株式市場プロセス211ではザラバ方式で売買が行われ、そこでの価格は予めプログラムされていたり、現実の株式市場等と連動したりするわけではなく、受講者同士の仮想売買行為のみによって決定されていくようになっているため、受講者は各受講者端末において、架空の証券会社のトレーダーとして実戦さながらの株式売買を擬似体験することができ、効率的に株式売買手法を学ぶことができる。
ここで、仮想株式オプション市場その他の市場プロセスについては、先の発明として既に公知になっている、特開2001−318993号公報の記載を参照することにより、当業者が容易に理解し得るものであるから、本明細書においてはその説明を省略する。
<仮想市場参加の準備>このような仮想市場にトレーダーとして参加するためには、商品に関するかなり高度な知識やテクニックが必要とされる。そのため、先の発明における教習システム1では、レベル診断手段27が、仮想市場にトレーダーとして参加するだけの知識やテクニックを受講者が備えているか否か診断するようになっている。具体的には、各受講者端末に様々な教材を表示した後で、教材のマスター度合いをチェックするミニテストを実施し、各受講者端末から入力された解答の正否をチェックする。また、レベル診断手段27は、仮想市場で行われる売買運用行為で必要となる素早いプライサー入力操作等に関する様々なミニゲームも実施し、その得点を集計・チェックする。
そして、レベル診断手段27によるレベル診断の結果、不合格となった受講者の使用する受講者端末は、受講者選別手段28により、市場プロセス群21へのアクセスが禁止され、合格となった受講者の使用する受講者端末からのみ市場プロセス群21へのアクセスが解除される。このように、受講者選別手段28が、市場プロセス群21にアクセスできる受講者を選別することにより、仮想市場に参加するトレーダーのレベルが保たれ、受講者に実戦さながらの商品の売買運用を擬似体験させることが可能となる。なお、受講者選別手段28の選別基準を、レベル診断手段27によるレベル診断結果に連動させる必要はなく、受講者レベルや教習の目的・用途等に応じて適宜、選別基準を設定すればよい。また、各受講者端末から市場プロセス群21へのアクセスを一括で制限するのではなく、各市場プロセスへのアクセスを個別に制限するようにしてもよい。
<先の発明の優秀性>以上のように、先の発明に係る教習方法は、ネットワーク上に仮想商品に関する仮想市場を構築し、そこで複数の受講者に仮想売買運用を行わせるものであるから、未熟な受講者によって現実の損失が発生する危険をなくしつつも、受講者に現実の商品の売買運用手法をリアルに学ばせることができる。しかも、仮想市場自体が内生的価格形成機能を備えるため、受講者に、現実の価格変動メカニズムを踏まえた仮想売買運用を行わせることができ、それを通じて現実の市場における商品の売買運用手法を効率よく学ばせることができる点で優れている。
また、先の発明に係る教習システムは、ネットワーク上に仮想商品に関する仮想市場を構築し、複数の受講者がこの仮想市場にアクセスして、そこで様々な仮想商品の売買や運用を行うことができるようにしたものであり、しかも、この仮想市場における仮想商品の価格は、各受講者の仮想売買運用行為のみによって決定されるため、受講者に、現実の価格変動メカニズムを踏まえた仮想売買運用を行わせることができ、それを通じて現実の市場における商品の売買運用手法を効率よく学ばせることができる点で優れている。
さらに、この仮想市場には株式市場プロセス等の原資産市場プロセスやオプション市場プロセス等の派生商品市場プロセス、証券会社等の各種の機関プロセスが備わっているため、受講者に、多彩な市場群でのリアリティ溢れる擬似売買運用体験をさせることができ、商品の売買運用手法を効率的に学ばせることができる点で優れている。
さらにまた、先の発明に係る教習システムでは、ザラバ方式又はマーケットメーク方式で売買させること、オプション市場プロセスにおいてアメリカンタイプのオプションをマーケットメーク方式で売買させること、各受講者端末からクオートされる売値と買値との差を一定値以内に制限すること、各受講者端末に共通のプライサーを提供すること、プライサーの使用とオプションの売買・権利行使を同一画面から行えるようにしたこと、仮想ニュースを配信するようにしたこと、必要な市場誘導措置や各受講者のポジションの監視を行う管理当局プロセスを設けたこと、仮想トレーダーを適宜参加させること等によって、たとえ受講者のレベルが低くても、また受講者の数が少なくても、仮想市場が常にアクティブに保たれるような工夫がなされており、その結果、商品の売買運用手法を、受講者に効率的に学ばせることができるようになっている点で優れている。
さらに、仮想市場に参加する受講者のレベルを診断し、仮想市場へのアクセスを必要に応じて制限するようになっているため、初心者であっても無理なく仮想市場へ移行することができるとともに、仮想市場で行われる売買運用のレベル低下も防止され、受講者への効率的な学習効果が期待できる点で優れている。
上記の通り先の発明は、様々な優れた技術的効果を奏し、また、実際の金融商品売買運用手法の教習への適用にあたっても、その仮想金融市場のリアリティと教育的効果の高さに対し、多数のプロフェッショナルトレーダーから絶賛を得る等、金融商品売買運用手法の教習において画期的な教習方法及びそのシステムであるが、先の発明を出願した後、本発明者は以下のような課題を見出した。
<課題1>先の発明で提案している各種仮想トレーダーは、その存在により、仮想市場に適度な刺激を与えつつこれを活性化させることができ、仮想市場のリアリティを高めることができるものの、いずれも大局的に見れば市場の長期的変動に対して中立なので、現実市場の特定の局面(例えば、バブルに向かう市況や、未曾有の大不況に向かう市況)を前提とした教習を行うために、これら既存の仮想トレーダーの関与のみでは、リアリティを保ったまま仮想市場の市況を一定方向に誘導することは困難である。
<課題2>また、金融商品売買運用手法の教習方法及びそのシステムとしての有用性を高めるためには、様々なタイプ・レベルの受講者に適合し得る必要があり、また同一の受講者においても学習が進むにつれて、または希望に応じて、株式から株式オプションへ、または株式から為替へと、学習を進めることができるように汎用性を高める必要がある。また、同一の仮想市場であっても、受講者が体験することのできる市況(例えば、バブル期、大不況期等)を変えることにより、学習効果が飛躍的に高まることが期待される。ところが受講者のタイプ・レベルや希望に応じ、受講者ごとに異なる組合せで、アクセスできる仮想市場やその市況を決定する場合、1)教習の開始前に全仮想市場に対応する複数の独立プログラムをすべて、各受講者端末のコンピュータにダウンロードし、アクセス制限により対処することは、ダウンロードに膨大な時間と手間がかかる。また、特に教習初期の初心者は、通常は仮想株式市場のみに参加して金融商品売買を学習するから、それ以外のほとんどの仮想市場に対応するプログラムは使用されず、大きな無駄が生じることとなる。2)一方で、アクセスできる仮想市場を増やすたびに、対応する独立の教習プログラムを受講者端末のコンピュータにダウンロードすることとしても、一つの仮想市場に参加することができる教習プログラムをダウンロードするために必要な時間と手間が、参加できることとする仮想市場の数だけ繰り返されることとなる。これらの問題は、教習の受講対象を広く一般に開放し、インターネット上で展開する場合には、公衆回線におけるトラフィック数増大の問題に繋がる。
<課題3>さらに、金融商品売買運用手法教習プログラムの開発においても、従来は金融商品の登録属性情報及び設定属性情報情報、各種の制御プログラムないし実行プログラム、制御ないし実行のためのパラメータ群等をパッケージとして、金融商品ないし仮想市場ごとにプログラム開発を行う必要があるため、プログラム開発にはコンピュータプログラマーとしての技術・知識と、金融商品に関する専門レベルの高度な商品知識・市場知識の両方が必要となる。しかしながら、これらの技術・知識をすべて有している人材は極めてまれであるため、結果としてプログラム開発に2種類の専門家をチームとして投入する必要が生じ、人件費等の開発コストが膨大になると共に、意見の交換・調整のために開発スピードが遅くなるという問題がある。この問題は、ある仮想市場に対応するプログラムを開発した後に、別の仮想市場に対応するプログラムを開発するといった場合に、基本的に同じだけのコスト、時間を必要とすることから、金融商品、仮想市場のバリエーションを増やす場合に特に深刻になる。
<課題4>さらにまた、現実の金融商品の属性:登録属性(例えば、金融商品名称、最終売買日、売買単位等)及び設定属性(例えば、金融先物を売買するときに要求される証拠金率、売買可能数量等)は必ずしも固定されているわけではないため、仮想市場のリアリティを保つためには、現実の市場における現実の商品の種類や属性の変化に応じて、しばしばプログラムの設定やパラメータを変更する必要が生じる。しかしながら、従来のようにパッケージとして開発されているプログラムがハードコーディングされた後にこのような変更・修正を行うには、新規のプログラム及びシステムを開発するのと同程度の膨大な手間と時間が必要である。また、受講用端末に金融商品売買運用手法教習プログラムをダウンロードして実行する場合には、プログラムの実行をいったん停止して、プログラム全体をダウンロードし直すといった作業が必要になる。
以上の課題を解決するために本発明においては、
(1)「
インターネットに接続される受講者端末および通信手段、ならびに前記通信手段を介して相互に接続される教習運営処理手段、編集手段、市場管理データベース、機関管理データベースおよび管理者端末からなるコンピュータネットワークによりクライアント=サーバ系を形成し、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
前記教習運営処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
前記通信手段は、前記教習運営処理手段、前記編集手段、前記市場管理データベース、前記機関管理データベース、前記管理者端末および前記インターネットを介して接続される前記受講者端末の間の情報を伝達し、
前記受講者端末は、前記通信手段および前記インターネットを介して送信された残高データおよび最終売買価格を表示する機能と、受講者の操作に応じて注文を入力する機能とを備え、
前記教習運営処理手段は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを、前記通信手段および前記インターネットを介して前記受講者端末に配信して表示し、
仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
証券会社プロセスとして、
前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合には、注文データを受信し、
前記受講者端末から注文の入力があった場合には、前記通信手段を経由して注文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、
注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
前記約定がなかった場合には、リターンし、
前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データを前記通信手段を経由して前記受講者端末に送信し、前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
管理当局プロセスとして、前記株式市場プロセスおよび前記証券会社プロセスの動向として記録された前記注文データ、前記約定データ、前記残高データおよび前記最終売買価格を前記管理者端末に画面表示する
ことを特徴とする金融商品売買運用教習システム。
」、
(2)「
通信手段を介して相互に接続される教習運営処理手段、市場管理データベース、機関管理データベース、管理者端末および受講者端末が構成するLAN、前記LANが前記通信手段を介して接続するインターネット、ならびに、相互に接続され、かつ前記インターネットに接続されるシナリオ管理処理手段および編集手段からなるコンピュータネットワークによりクライアント=サーバ系を形成し、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
前記シナリオ管理処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
前記通信手段は、前記教習運営処理手段、前記市場管理データベース、前記機関管理データベース、前記管理者端末および前記受講者端末、ならびに、前記インターネットを介して接続される前記シナリオ管理処理手段および前記編集手段の間の情報を伝達し、
前記受講者端末は、前記通信手段および前記インターネットを介して送信された残高データおよび最終売買価格を表示する機能と、受講者の操作に応じて注文を入力する機能とを備え、
前記教習運営処理手段は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを、前記通信手段および前記インターネットを介して前記受講者端末に配信して表示し、
仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
証券会社プロセスとして、
前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合には、注文データを受信し、
前記受講者端末から注文の入力があった場合には、前記通信手段を経由して注文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、
注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
前記約定がなかった場合には、リターンし、
前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データを前記通信手段を経由して前記受講者端末に送信し、前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
管理当局プロセスとして、前記株式市場プロセスおよび前記証券会社プロセスの動向として記録された前記注文データ、前記約定データ、前記残高データおよび前記最終売買価格を前記管理者端末に画面表示する
ことを特徴とする金融商品売買運用教習システム。
」および
(3)「
通信手段を介して相互に接続されるシナリオ管理処理手段、編集手段および管理者端末、通信制御手段に接続されるインターネット、ならびに、前記通信制御手段を介して前記インターネットに接続される受講者端末からなるコンピュータネットワークにより、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
前記シナリオ管理処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
前記受講者端末は、残高データおよび最終売買価格を表示する機能、受講者の操作に応じて注文を入力する機能ならびに前記通信手段、前記インターネットおよび前記通信制御手段を介して前記シナリオ管理処理手段に格納されている前記シナリオ別データセットをダウンロードする機能を備えるとともに、市場管理データベース、機関管理データベースを備え、
前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
前記通信手段は、前記シナリオ管理処理手段、前記編集手段、前記管理者端末および前記インターネットの間の情報を伝達し、
前記通信制御手段は、前記インターネットと前記受講者端末の間の情報を伝達し、
前記受講者端末は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
前記インターネットおよび前記通信制御手段を介して前記シナリオ管理処理手段に格納されている前記シナリオ別データセットをダウンロードし、
ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを前記受講者端末に表示し、
仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
証券会社プロセスとして、前記受講者端末または前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合に、注文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
前記約定がなかった場合には、リターンし、
前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データに基づいて前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
管理当局プロセスとして、前記株式市場プロセスおよび前記証券会社プロセスの動向として記録された前記注文データ、前記約定データ、前記残高データおよび前記最終売買価格を前記管理者端末に画面表示する
ことを特徴とする金融商品売買運用教習システム。

を採用する。
本発明においては、上述の各金融商品売買運用教習システム(1)、(2)または(3)を採用するので、全ての発明に共通して以下の効果を奏する。
a)コンピュータネットワーク上にリアリティの高い仮想市場を構築することができ、市場に影響を与えうるニュースと仮想市場の動きとの関係を、リアリティのあるものにすることができ、また、受講者が取るべき行動をリアルタイムに示唆する教習を行うことができる。
b)インパクトトレーダーによる売買行動が、一定期間後には予想外に大きい影響を市場に与えるので、インパクトパラメータを制御することにより、リアリティを保ったまま仮想市場の市況を一定方向に誘導することが可能であり、現実市場の特定の局面(例えば、バブルに向かう市況や未曾有の大不況に向かう市況)を前提とした教習を行うことができる。
c)プログラムの専門家なしで、教習の場にいる教育の専門家がデータの設定・編集を行うことができ、しかも、この作成・編集を登録属性情報または設定属性情報を単位として行うことが可能であるから、学習者のニーズを直ちにプログラムに反映することができる。
d)新規の金融商品ないし仮想市場に対応するプログラムの開発にあたっては、これに対応するシナリオ別データセットのみを作成すればよく、既存のデータや制御パラメータの設定を変更するだけで、簡単に作り出すことが出来るので、開発コストが劇的に削減される。さらに、
e)教習にあたっては、新たなシナリオに関するデータセットのみを追加的にダウンロードするだけで、受講者のレベルや希望に応じて、新たな仮想市場やシナリオによる教習が可能となるので、教習の進展に応じて転送すべきデータ量、転送時間及び転送のための作業量が少なくなる。
また、金融商品売買運用教習システム(2)を採用する場合には、共通の効果に加えて、企業内研修や大学の授業において構内のサーバ等を利用してLANを構築し、教習を実施することができる。
また、金融商品売買運用教習システム(3)を採用する場合には、共通の効果に加えて、インターネット常時接続が不都合な環境下や、他の受講者とのインタラクティブな関係を必要としないようなときに、受講者が単独で仮想トレーダーを相手に、本発明に係る金融商品売買運用手法教習を受講することができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の金融商品売買教習システムは、特に説明しない限り、先の発明と同じ部分は先の発明と同様に構成することができる。なお、説明においては、先の発明も含めて、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略するものとする。
まず、本発明の各実施例において共通に適用することができる仮想トレーダープロセスについて説明する。
<仮想トレーダープロセス>図4は、本発明の教習システムにおける仮想トレーダープロセスを表す機能ブロック図である。本発明の仮想トレーダープロセス25Aは、先の発明における仮想トレーダープロセス25(図9参照)を改良したものと位置づけることができ、先の発明における日計トレーダー、提灯トレーダーまたは鞘取トレーダーのほかに、ばらまきトレーダーCT(S)、マーケットメーカーCT(M)、逆張りトレーダーCT(R)およびインパクトトレーダーCT(I)を仮想市場に投入することができる。
ここでばらまきトレーダーCT(S)とは、現値をはさんで「売り」および「買い」の両サイドにそれぞれ数種類(例えば3種類)の指値を発注し、一定時間(例えば60秒)後に未約定のものを解約する。そして、数種類の指値を発注するところから繰り返すという動作を行う。ばらまきトレーダーCT(S)は、自らが置かれた状況において、上述のような独自のルールに従った行動を一定時間(例えば60秒)ごとに繰り返す仮想トレーダーである。後述のインパクトトレーダーCT(I)の参加が設定されている場合には、その行動に干渉しないようなタイミングで行動するように調整されていることが望ましい。
ばらまきトレーダーCT(S)は、現値における膠着状態に対して刺激を与え、絶えず取引のきっかけを与えて市場を活性化する機能を有しており、個別銘柄につき一体の参加を設定すれば、当該個別銘柄におけるこの活性化機能を実現することができるが、個別銘柄に対して複数体のばらまきトレーダーCT(S)を参加させてもよい。なお、ばらまきトレーダーCT(S)の行動は、特定銘柄および仮想市場全体の長期的価格変動に対して中立的である。
マーケットメーカーCT(M)とは、一定時間(例えば15秒)ごとに50%の確率で「買い」または「売り」の行動を意思決定し、「買い」の場合は現値の1ティック上(1ティックは値付けの最低単位)に指値買い注文を最低売買単位で発注し、「売り」の場合は1ティック下に指値売り注文を最低売買単位で発注する仮想トレーダーである。もし、所定時間(この場合は15秒)以内に約定したら、「売り」または「買い」の意思決定から同じ動作を繰返し、所定時間以内に約定しない場合は、注文をキャンセルした上で、同様に「売り」または「買い」の意思決定から動作を繰り返す。
マーケットメーカーCT(M)は、自らが置かれた状況において、上述のような独自のルールに従って行動する仮想トレーダーである。マーケットメーカーCT(M)は、現値における膠着状態に対して刺激を与え、絶えず取引のきっかけを与えて仮想市場を活性化する機能を有しており、個別銘柄につき一体の参加を設定すれば、当該個別銘柄におけるこの活性化機能を実現することができるが、個別銘柄に対して複数体のマーケットメーカーCT(M)を参加させてもよい。なお、マーケットメーカーCT(M)の行動は、特定銘柄および仮想市場全体の長期的価格変動に対して中立的である。
逆張りトレーダーCT(R)とは、他のトレーダーの行動を予測した上で、その逆の売買行動を選択する仮想トレーダーである。例えば、ある銘柄について、配当金の割合が下がるとのニュースが流れた場合に、通常のトレーダーであれば直ちに「売り」注文を出すところ、逆張りトレーダーCT(R)は、豊富な資金力を背景に「買い」続けるという行動をとる。当然ながら、他の個々のトレーダーが当該銘柄に関わる時間よりも相対的に長期にわたり関わることになる。この場合、その特定銘柄に関する平均購入価格は時間と共に下がり続けるので、価格が小反発をした段階で「売り」に転じれば、逆張りトレーダーCT(R)においても利益を出すことができる。
これらに対しインパクトトレーダーCT(I)とは、ニュースの配信等に対して反応し、特定のニュースに応じて特定の銘柄を、一回ないし数回繰り返して「買う」(ニュース内容と銘柄の組合せによっては、一回ないし数回繰り返して「売る」)ことにより、各銘柄及び仮想市場にインパクトを与えることのできる仮想トレーダーである。インパクトトレーダーCT(I)の行動は、1)インパクト発生時間(ニュース配信から行動までの時間)、2)インパクト乖離率(値付け額の現値からの乖離率)、3)インパクト(「売り」または「買い」)の繰返し回数、4)配当金額または金利、によって規定される。そして、インパクトトレーダーCT(I)の行動は、配信予定のニュースごとに、各銘柄(個別銘柄、指数先物、配当または金利等)に対して予め指定されたパラメータに基づいて決定される。
インパクトトレーダーCT(I)は、上述のように、配信されたニュース内容に応じて特定の銘柄を一回または数回繰り返して「売る」(または「買う」)ので、ばらまきトレーダーCT(S)やマーケットメーカーCT(M)等の仮想トレーダーとは異なり、個別銘柄の値動きを短期的に一定方向に誘導することができ、ひいては市場全体の動向を一定方向に誘導することができる仮想トレーダーである。
仮想市場においては、インパクトトレーダーCT(I)による値付け額の極めて微細な差(例えば1%の違い)が、一定期間後の当該銘柄及び仮想市場全体の動向に大きな影響を与えることがある。これは、ニュース配信後の初期の値付けによって、他の市場参加者の行動が量的に影響を受けるばかりか、質的な影響をも受けるからである。たとえば、100円の買い注文に対して100円で株式を売却すれば利益が出る市場参加者であっても、それより1%低い99円では利益が出なくなる場合があり、このような場合には、初期値の小さな変動が、株式売買成立価格ばかりでなく、他の参加者による売却・購入のタイミングや、その後の売買戦略等に影響を与えるため、初期値における1%の変動の影響が、時間と共に非線形に増幅または減衰され、一定期間後には予想外に大きい影響となるからである。
このような、初期条件に対する系の感応度の鋭敏性は、一般に複雑系における「バタフライ効果」として知られているものである。
現実の市場が複雑系であるとする理論的研究は多数あるが、本発明における仮想市場も、独立の行動指針に従う複数の仮想トレーダーが仮想市場に参加することにより、いわゆるマルチエージェント系を構成しているため、現実の市場と同様に複雑系としての価格形成が創発されていくものであると考えられる。また、各仮想トレーダーの行動は、ある銘柄の価格変動に対して正のフィードバックを与えるものと負のフィードバックを与えるものとがあり、更にある株式銘柄の価格変化に対して、株式オプション市場、借株市場等の他の市場における対応する銘柄の価格変動を経由し、時間差をおいて再び当該株式銘柄にこれらの正または負のフィードバックが与えられ得るので、価格に関する状態不安定性をも実現している。
このような価格形成の創発、バタフライ効果または状態不安定性は、参加者が複数の仮想トレーダーのみの場合でも起こり得る。これは、本発明の仮想市場が価格変動の挙動特性において、受講者の有無や多寡に関わりなく、現実の金融市場を精度良く再現していることの傍証であると考えられる。
つまり本発明は、複雑系におけるバタフライ効果を積極的に利用し、インパクトトレーダーCT(I)の値付けにおける極めて小さな設定値の変動を、時間と共に非線形に増幅(または条件によっては減衰)し、一定時間後における「予想外の効果」として得ることにより、リアリティを保ったまま、極めて自然に「バブル」や「大不況」の市況を仮想市場内に出現させることが出来るものであると考えられる。
ここで、インパクトトレーダーCT(I)の行動を規定するパラメータと、個別銘柄ないし市場に対するインパクト(価格変動の量や変化率)との関係を定性的に説明する。
インパクト発生時間(ニュース配信から行動までの時間)は、一般に短いほど他の参加者の素早い反応を誘発することにより、市場に大きなインパクトを与え、逆に長すぎると、他の参加者による売買行動に埋もれてしまい、市場へのインパクトが薄れることとなる。
インパクト乖離率(値付け額の現値からの乖離率)については、一般に大きいほど市場与えるインパクトも大きくなるものと考えられる。すなわち、現値よりも高い価格における「買い」注文は、当該銘柄の価格上昇を誘発し、現値よりも低い価格における「売り」注文は、当該銘柄の価格下落を誘発すると共に、その価格が現値よりも乖離しているほど、大きな影響を与えるものと考えられる。ただし、現値からの乖離が大きすぎると売買が成立せず、市場に適切なインパクトを与えられない場合もある。
インパクト回数(「売り」または「買い」の繰返し回数)は、当然ながら繰返し回数が多いほど市場に与えるインパクトも大きいものとなる。
配当金額または金利は、その金額またはパーセンテージが大きいほど、市場に与えるインパクトが大きいものとなる。例えば、配当金額のより大きな上昇は、より多くの買い注文を誘発し、価格を上昇に誘導するものと考えられる。
さて、本発明の教習システム全体の構成は、教習のスタイルに応じて変化させることができるので、以下、それらのシステム例を実施例1ないし3として説明する。
本実施例では、受講者が個別に、インターネットを介して金融商品売買手法教習を受講する場合のシステム構成を説明する。これは例えば、事前に登録している受講者個人が、インターネットを介して本発明に係る金融商品売買運用手法の教習に参加し、他の受講者とのインタラクティブな関係を体験する場合に適用可能である。
図1は、インターネットを介して受講者が興趣に参加する場合のシステム構成の一例を表すブロック図である。
<シナリオ管理処理手段>本実施例の金融商品売買手法教習システムにおいては、教習運営処理手段2A内にシナリオ別データセット群DSSが保持される。シナリオ別データセット群DSSを構成するシナリオ別データセットDS(DS1、DS2・・・)とは、仮想市場ないし金融商品ごとにあらかじめ定めることのできる登録属性情報と、個別銘柄ごとに自由に設定することができる設定属性情報からなる、データ及びパラメータの集合であり、後述の教習基幹プログラムEXEにこれらのデータ及びパラメータを提供することで、本発明の受講者端末における教習環境を形成するものである。
ここで、登録属性情報とは、銘柄、ニュース、仮想トレーダー等に関する情報であって、仮想市場を構成する要素の基本的な属性についての情報をさし、一方、設定属性情報とは、あるシナリオにおけるこれらの要素の関連属性若しくは追加属性、またはシナリオそのものの属性についての情報である。
また、図5に表されるように、シナリオ別データセット群DSS内の個別のシナリオ別データセットDSの内容を予め設定するための編集手段EDITORがネットワークに接続されており、この編集手段EDITORは、登録エディタREDIT及び設定エディタIEDITを有している。
登録属性エディタREDITは、各シナリオ別データセットDSのうちの登録属性情報をオブジェクトコードとして編集することができる。また、設定属性エディタIEDITは、各シナリオ別データセットDSのうちの設定属性情報をオブジェクトコードとして編集することができる。
これらのエディタは、既存のシナリオ別データセットDSを編集するのみならず、新たなシナリオ別データセットを作成する機能をも有する。これにより、教習基幹プログラムEXE及び各プロセス手段21〜28(仮想市場プロセスBMとして構成される場合を含む。)の開発とは独立に、教習の現場にいる管理者(例えば、教育機関の教育者)が、自由に登録属性及び設定属性を定め、または新たなシナリオ別データセットDSを作成することができる。
ここで登録エディタREDITは、銘柄登録エディタ、ニュース登録エディタ、画面登録エディタ及び仮想トレーダー登録エディタの各編集機能を有し、これらはそれぞれ、銘柄、ニュース、画面構成及び仮想トレーダーに関する登録属性情報を編集することができる。
以下、登録エディタREDITが有する各編集機能を説明する。
銘柄登録エディタが編集することのできる、銘柄に関する登録属性情報は、銘柄名、種別、表示法、呼値、売買単位、板上表示、取引単位、最終売買回、最終清算値及び計算式に関する情報を含んでいる。銘柄登録エディタは、各銘柄がどのシナリオ別データセットDSにおいて使用されているかを確認する機能を含むことができる。
ニュース登録エディタが編集することのできる、ニュースに関する登録属性情報は、ニュース番号、ニュースタイプ、ヘッドラインに関する情報を含んでいる。ニュース登録エディタは、ファイルや図等の画像の張り付け機能を有していても良く、仮想市場に影響を与え得る各種ニュースの具体的な内容を作成、編集する機能を有している。
画面登録エディタが編集することのできる、画面構成に関する登録属性情報は、ポジション管理画面、注文管理画面、注文入力画面及び板画面について、これらの画面を複数個同時に表示する場合の画面相互の配置・構成を決定することができる。画面構成は、予め複数個のパターンを用意しておき、受講者の好みに応じて選択できるようにしてもよい。
仮想トレーダー登録エディタが編集することのできる、仮想トレーダーに関する登録属性情報は、仮想トレーダーの種類及び各仮想トレーダーの具体的行動を規定する各パラメータである。例えば、ばらまきトレーダーCT(S)に関して言えば、行動を規定するパラメータとは、指値の本数及び繰返しの時間である。他の種類の仮想トレーダーに関しても同様に、それぞれの行動を具体的に規定するパラメータを決定することができる。ただし、インパクトトレーダーCT(I)は、配信されるニュースごとにニュース設定エディタ(後述)によって設定されたパラメータに従って行動することとなる。なお、ある種類の仮想トレーダー(例えば、ばらまきトレーダーCT(S))を、複数体用意して、個体ごとにパラメータを変化させることにより、同種の仮想トレーダーであっても様々な行動特性を有する個体を、必要な数だけ登録することができる。
また、設定エディタIEDITは、メイン設定エディタ、銘柄設定エディタ、ニュース設定エディタ及び画面設定エディタの各編集機能を有し、これらはそれぞれ、メイン設定、銘柄、ニュース及び画面構成に関する設定属性情報を編集することができる。設定エディタIEDITが有する各編集機能は、以下のとおりである。
メイン設定エディタが編集することのできる、メイン設定に関する設定属性情報は、シナリオ題名、ジャンル、仮想期間、ゲーム継続時間、休日設定、使用言語に関する情報を含んでいる。メイン設定エディタは、他のエディタで設定した各種設定を閲覧し、必要に応じて当該エディタの機能により、設定属性情報を修正する機能を有している。
銘柄設定エディタが編集することのできる、銘柄に関する設定属性情報は、予め銘柄登録エディタにより登録されている各銘柄に対して、売買の可・不可、価格表示位置、初期持高、初期価格、売買代金(買い・空売り)、手数料率、委託証拠金(売り・買い)、値洗い有・無、空売り可・不可、各種仮想トレーダ参加の有・無に関する情報を含んでいる。銘柄設定エディタは、各銘柄に関して上述の設定属性情報を編集することができ、予め仮想トレーダー登録エディタによって登録されている各種仮想トレーダー(特にインパクトトレーダーCT(I))が、銘柄ごとに参加するか否かを決定する機能を有する。
ニュース設定エディタが編集することのできる、ニュースに関する設定属性情報は、配信時間、進行制御及びインパクトパラメータである。ここで進行制御とは、ニュース配信後に一定時間、時間の進行を止めることを指し、特に受講者が初心者である場合に、十分な判断時間を与えることを目的とするものである。また、インパクトパラメータとは前述のインパクトトレーダーCT(I)の具体的行動を規定するパラメータを指し、1)インパクト発生時間(ニュース配信から行動までの時間)、2)インパクト乖離率(値付け額の現値からの乖離率)、3)インパクト回数(「売り」または「買い」の繰返し回数)、4)配当金額または金利、についての情報を含んでいる。
画面設定エディタが編集することのできる、画面構成に関する設定属性情報は、ポジション管理画面、注文管理画面、注文入力画面及び板画面の、それぞれの画面内の項目表示幅、表示方法(桁数等)に関する情報を含む。
なお、あるデータを登録属性情報とするか、設定属性情報とするかについては、更新の頻度、編集作業の便宜等に基づいて実施者が適宜振り分けることができるものであり、上述の例に限定されるものではない。
<受講者端末>次に、このような金融商品売買運用手法の教習システムに適用することのできる受講者端末の構成を説明する。
本発明の受講者端末CAは、金融商品売買運用手法教習システムを構成するもので、例えばパーソナルコンピュータから構成することができ、図9における受講者端末C1・・・と同様にネットワークを介して、システムを構成する他の要素と接続されている。
更に、各受講者端末CA1、CA2・・・には、教習基幹プログラムEXEが組み込まれている。教習基幹プログラムEXEとは、本発明の教習システムを構成する受講者端末CAからの要求に応じて、ダウンロードされうるプログラムであり、受講者端末における制御、実行を担うものである。教習基幹プログラムEXEは、受講者がアクセスすることのできる仮想市場の種類や数に依存せず、教習を通じて各受講者に共通の受講環境を提供することができる。
以上のように、本実施例の教習システムは、教習運営処理手段2Aと受講者端末CA1、CA2・・・とが、インターネットを介していわゆるクライアント=サーバ系を構成するものであり、このようなクライアント=サーバ系が実現する限りにおいて、システムの構成には一定の自由度がある。
例えば、市場管理データベース4や機関管理データベース5を、教習運営処理手段2A内に設けてもよく、また、編集手段EDITORを独立の装置とせずに、管理者端末Kの一機能として構成してもよい。
本実施例では、複数の受講者が相互にLANにより接続されると共に、インターネットを介してシナリオ別データセットDSにアクセスして、金融商品売買手法教習を受講する場合のシステム構成を説明する。これは例えば、企業内研修や大学の授業において、構内のサーバ等を利用してLANを構築し、本発明にかかる金融商品売買運用手法の教習を行う場合に適用可能である。
図2は、このようなLANを介して受講者が教習に参加する場合のシステム構成の一例を示している。
本実施例では図2のように、教習運営処理手段2B内に市場プロセス群21、機関プロセス群22、管理当局プロセス23、ニュースサービスプロセス24及び仮想トレーダープロセス25A等が形成されてLANを形成し、受講者端末CA1、CA2・・・は、このLANとしての教習運営処理手段2Bに接続されている。
また本実施例では、シナリオ別データセット群DSSが、教習運営処理手段2B内ではなく、シナリオ管理処理手段SS内に格納されている。
従って、各受講者はまずLANとしての教習運営処理手段2Bを介し、更にインターネットを介してシナリオ別データセットDSにアクセスする構成となっている。
他の構成は実施例1と同様に構成することができる。
本実施例では、各受講者が、スタンドアローンの状態で教習を受講する場合のシステム構成を説明する。これは例えば、インターネット常時接続が不都合な環境下や、他の受講者とのインタラクティブな関係を必要としないようなときに、受講者が単独で仮想トレーダーを相手に、本発明に係る金融商品売買運用手法教習を受講する場合に適用可能である。
図3は、本実施例におけるシステム構成を示しており、図6は本実施例における受講者端末CAを表した機能ブロック図であり、図7は本実施例における受講者端末CAに設けられるアドレステーブルの一例を示した図である。
図3において、各受講者端末には教習基幹プログラムEXE及び仮想市場プロセスBMが格納されている。ここで仮想市場プロセスBMとは、実施例2(図2)における教習運営処理手段2B内の全プロセスと同様の機能を有するプロセスであり、具体的には、市場プロセス群21、機関プロセス群22、管理当局プロセス23、ニュースサービスプロセス24及び仮想トレーダープロセス25A等が含まれるプロセスである。
教習基幹プログラムEXE及び仮想市場プロセスBMは、予め各受講者端末CAにダウンロードないしハードコーディングしておくことができるが、必要に応じてインターネットIを介してダウンロードする構成としてもよい。
一方、シナリオ別データセット群DSSは、シナリオ管理処理手段SS内に格納されている。各受講者は、インターネットIを介して、シナリオ別データセットDSにアクセスすることになる。なお図3は、受講者端末CA1にはシナリオ別データセットDS1とDS2が、また、受講者端末CA2にはシナリオ別データセットDS1のみがダウンロードされており、一方、受講者端末CA3とCA4にはシナリオ別データセットDSがいまだダウンロードされていないことを示している。
また、編集手段EDITORは、実施例1と同様に、ネットワークを介してシナリオ別データセット群DSS内の個別のシナリオ別データセットDSの編集作業を行うことできる。
図6は、本実施例の受講者端末CAを表す機能ブロック図である。この受講者端末CAは、例えばパーソナルコンピュータから構成することがでる。受講者端末CAには、図6のように中央演算手段CPU、主記憶手段MM、通信制御手段TC及び補助記憶手段CMが設けられており、これらはバスBSを介して相互に接続されている。
中央演算手段CPUは、この受講者端末CA全体を制御するためのものであり、主記憶手段MMにおけるオペレーティングシステムOS及び金融商品売買運用手法教習プログラムAPLを実行する。主記憶手段MMは、オペレーティングシステムOSと金融商品売買運用手法教習プログラムAPLを格納する。
オペレーティングシステムOSは、受講者端末CAを管理するための各種プログラムから構成されており、シナリオ別データセットDSをダウンロードするためのロード管理手段LMと、アドレステーブルATの情報を書き換えるためのテーブル管理手段TMを有している。このようなオペレーティングシステムOSは、専用OSとして構成しても良いが、既存のLINUX(登録商標)またはMS−DOS(登録商標)や更にMS−DOS(登録商標)環境上で実行されるWindows(登録商標)等の汎用OSを用いても良い。汎用OSを用いる場合には、金融商品売買運用手法教習プログラムAPLをエクセル(登録商標)等の汎用表計算ソフトウェアにおけるマクロないしアドインソフトとして構成することが可能である。
以上説明した受講者端末CAは、インターネットIに接続されている。
ロード管理手段LMは、教習基幹プログラムEXE及びシナリオ別データセットDSをインターネットIから主記憶手段MMの空き領域または補助記憶手段CMにローディングする。テーブル管理手段TMは、アドレステーブルATを主記憶手段MM上に確保し、アドレステーブルATの内容を管理する。このテーブル管理手段TMは、ロード管理手段LMによって新たなシナリオ別データセットDSが主記憶手段MMにローディングされると、そのシナリオコードに応じて、アドレステーブルATの対応する個所にエントリアドレスを書き込む。補助記憶手段CMから読み込んで主記憶手段MM上に保持される場合にも同様に、必要に応じてアドレステーブルATの内容が書き換えられる。
金融商品売買運用手法教習プログラムAPLとは、前述の教習基幹プログラムEXE、仮想市場プロセスBM及びダウンロードされたシナリオ別データセットDSの総称であり、全体として本発明に係る金融商品売買運用手法教習の受講環境を形成するためのプログラムである。さて、この金融商品売買運用手法教習プログラムAPLは、複数のシナリオ別データセットDSを読み込むことにより、それぞれのシナリオに応じた複数の市場を同時に、受講者に提供することができる。金融商品売買運用手法教習プログラムAPLにおいて、シナリオコール命令とは、提供する仮想市場に対応するシナリオ別データセットDSを呼び出す命令であるが、その呼び出し先のエントリアドレスはシナリオコール命令には含まれておらず、そのエントリアドレスはアドレステーブルATを参照することにより求める。
例えば、図7に示すアドレステーブルATは、シナリオ別データセットDSのシナリオコード="1"のアドレスとして"80001000"を示している場合は、シナリオコード="1"を引数としてシナリオ別データセットDSをコールすると、対応するエントリアドレス"80001000"に格納されている株式市場用データセットDS1が読み込まれる。
アドレステーブルATは、金融商品売買運用手法教習プログラムAPLが必要とするシナリオ別データセットDSごとに、その識別子としてのシナリオコード、主記憶手段MM上のエントリアドレス、アドレス有効フラグ、アクセス許可フラグを保持・記録する。例えば、シナリオコード="1"の株式市場用データセットDS1を利用した後に、新たにシナリオコード="2"の株式オプション市場用データセットDS2を利用する場合には、株式オプション市場用データセットDS2がローディングされた後、アドレステーブルATのシナリオコード="2"に対応するエントリアドレスが書き込まれる。アドレス有効フラグは、当初"0"にリセットされているが、データセットDSがローディングされて有効なエントリアドレスを定義できるようになると"1"にセットされる。これにより何らかの操作ミス等による無効なデータの読み込みが防止される。また、アクセス許可フラグは、当初"0"にリセットされているが、受講者がそのデータセットDSに(すなわち対応する仮想市場に)アクセスする許可を得た場合には"1"にセットされる。これにより、アクセスが許可されていない受講者による、データセットDSへのアクセスが防止される。ただし、受講者がアクセスを許可されるたびに、新たなシナリオコードに対応するデータセットDSがローディングされるように制御されていれば、必ずしもアドレス有効フラグとアクセス許可フラグの両方を必要とするものではない。
通信制御手段TCは、インターネットIを介して金融商品売買手法教習システムの他の構成要素との間の通信を実行するためのものであり、例えば、受講者のレベルアップに応じて許可された、新たなシナリオのデータセットDSを、インターネットIから受講者端末Cにダウンロードするために用いられる。補助記憶手段CMは、受講者端末Cにおいて二次的な記憶装置として用いられる磁気記憶装置等から構成することができ、必要に応じて金融商品売買運用手法教習プログラムAPLやシナリオ別データセットDSその他の各種プログラムやファイルが格納される。
次に図7を参照しながら、アドレステーブルATの具体的な内容の一例を説明する。ここでは、金融商品売買手法教習プログラムAPLが、シナリオコード="1"の株式市場用データセットDS1を保有している場合に、さらにシナリオコード="2"の株式オプション市場用データセットDS2を追加する場合を説明する。
追加前のアドレステーブルATには、株式市場用データセットDS1(シナリオコード="1")に関して、シナリオコード="1"の欄に、エントリアドレス(="80001000")、データ有効フラグ(="1")およびアクセス許可フラグ(="1")がすでに書き込まれている。
株式オプション市場用データセットDS2(シナリオコード="2")を追加する場合には、そのデータセットDS2がロード管理手段LMにより主記憶手段MMにロードされると、テーブル管理手段TMがそのエントリアドレス("80002000")をアドレステーブルATの、シナリオコード="2"に対応する欄に書き込み、データ有効フラグを"1"にセットする。株式オプション市場用データセットDS2の追加が、受講者に対するアクセス許可に基づくものであれば、このときすでにアクセス許可フラグは"0"から"1"にセットされていることになる。以後、金融商品売買手法教習プログラムAPLにおいては、株式オプション市場用データセットDS2(シナリオコード="2")にアクセスするシナリオコール命令に対しては、アドレステーブルATの情報に基づいて、対応するエントリアドレス"80002000"がコールされることになる。
<プログラム転送>次に、図8を参照して、本実施例の金融商品売買手法教習プログラムAPLにおけるシナリオ別データセットDSを追加するために、受講者端末にダウンロードする手順を説明する。
ここでは、ある特定のシナリオ別データセットDSに対して、管理者が受講者のレベルに応じて、または受講者の希望に応じてアクセス許可を与えることにより、シナリオ管理処理手段SSからそのシナリオ別データセットDSを受講者端末CAに読み込み、利用可能となる場合について説明する。
この場合、例えばシナリオコード="2"の株式オプション市場へのアクセスを、特定の受講者に対して新たに許可する場合には、管理者がアドレステーブルATのシナリオコード="2"に対応するアクセス許可フラグを"1"にセットする。
そこで、まずS1において、シナリオコード="2"に対応するアクセス許可フラグが"1"にセットされているか判断する。もし、アクセス許可フラグが"0"にリセットされたままなら、S5においてアクセス不許可である旨の表示を行い、そのままS6において終了する。一方、S1でアクセス許可フラグが"1"にセットされていたら、S2において、シナリオコード="2"のシナリオ別データセットDS2のオブジェクトコードを、インターネットIを介してシナリオ管理手段SSから読み込み、受講者端末CAの主記憶手段MMの空き領域に追加する。ここでは追加されたエントリアドレスが"80002000"であるものとして説明する。続いてS3で、アドレステーブルATのシナリオコード="2"に対応するアドレス欄に、エントリアドレス"80002000"を書き込む。続いてS4で、アドレステーブルATのシナリオコード="2"に対応するアドレス有効フラグを"1"にセットし、S6で終了する。
この受講者が株式オプション市場に対応した、新たなシナリオ別データセットDSにアクセスする場合には、アクセス許可フラグ、アドレス有効フラグの両方が"1"にセットされている場合にのみ可能となるように受講者端末を構成することができる。
以上のように、本発明では、教習基幹プログラムEXEとシナリオ別データセットDSとを独立な構成要素とするプログラムにより構成し、また特に実施例3にみられるように、金融商品売買運用手法教習プログラムAPLを、それぞれ独立な構造を有する基幹教習プログラムEXE、シナリオ別データセットDS及び仮想市場プロセスBMから構成している。
以上の各実施例においては、シナリオ別データセットDSが、仮想市場ないし金融商品ごとにあらかじめ定めることのできる登録属性情報と、個別銘柄ごとに自由に設定することができる設定属性情報からなる場合を説明したが、単一の仮想市場のみを想定し、複数の局面(例えばバブルの局面と大不況の局面)についての教習を行うような場合には、登録属性情報を教習基幹プログラムEXEと一体に構成することにより、シナリオ別データセットDSが設定属性情報のみからなるようにすることもできる。この場合には、シナリオ別データセットDSを追加するためのプログラム開発のコスト・時間が更に少なくなり、受講者端末CAへのダウンロードの時間及びそのためのトラフィック数が一層減少する。
なお、本願発明は、本願発明と均等な技術思想・実施物・実施行為等を包含するものである。従って、仮想市場で取り扱う商品は既存の金融商品に限られることなく、一定の流動性があれば、既存の一般の商品、または本願出願後に出現する新規の商品であっても、同様に取り扱うことができ、本発明を適用することができる。また、プログラミング手法、プログラム構造、プログラム転送方法、システム構成等についても、本願出願後に新規に実現する均等物を排除しない。
本願発明は先の発明を前提とし、そのためのプログラム及びその転送方法に改良を加えたものであるから、先の発明が備えている優秀性・技術的効果を損なうことなく継承するものである。
本発明に係る教習システムの第一の実施形態を表す機能ブロック図である。 本発明に係る教習システムの第二の実施形態を表す機能ブロック図である。 本発明に係る教習システムの第三の実施形態を表す機能ブロック図である。 本発明の仮想トレーダープロセスを表す機能ブロック図である。 本発明の編集手段と、教習運営処理手段またはシナリオ管理処理手段との関係を表す機能ブロック図である。 本発明の第三の実施例に係る受講者端末を表した機能ブロック図である。 本発明の第三の実施例に係るアドレステーブルの一例を表す図である。 本発明の第三の実施例において、シナリオ別データセットを追加するために、シナリオ管理処理手段から受講者端末にダウンロードする場合の一例を表すフローチャートである。 先の発明に係る教習システムの一実施形態の機能ブロック図である。 ザラバ方式の株式市場プロセスにおける注文や約定の処理手順を説明するフローチャートである。 株式市場プロセスから受講者端末に提供される板画面の一例である。 図10におけるサブルーチンSUB1のフローチャートである。 図12におけるサブルーチンSUB2のフローチャートである。 図12におけるサブルーチンSUB3のフローチャートである。
符号の説明
2A 本発明の実施例1に係る教習運営処理手段
2B 本発明の実施例2に係る教習運営処理手段
25A 本発明の仮想トレーダープロセス
CT(S) ばらまきトレーダー
CT(M) マーケットメーカー
CT(R) 逆張りトレーダー
CT(I) インパクトトレーダー
EDITOR 編集手段
REDIT 登録エディタ
IEDIT 設定エディタ
APL 金融商品売買運用手法教習プログラム
EXE 基幹教習プログラム
BM 仮想市場プロセス
SS シナリオ管理処理手段
DS シナリオ別データセット
DSS シナリオ別データセット群
CA 本発明の受講者端末
CPU 中央演算手段
MM 主記憶手段
TC 通信制御手段
CM 補助記憶手段
BS バス
I インターネット
OS オペレーティングシステム
LM ロード管理手段
TM テーブル管理手段
AT アドレステーブル
1 教習システム
2 処理手段
21 市場プロセス群
211 株式市場プロセス
212 債券市場プロセス
213 為替市場プロセス
214 借株市場プロセス
215 現物商品市場プロセス
216 オプション市場プロセス
22 機関プロセス群
221 A証券会社プロセス
222 B証券会社プロセス
223 C銀行プロセス
224 D生命保険プロセス
23 管理当局プロセス
24 ニュースサービスプロセス
25 仮想トレーダープロセス
26 プライサー提供手段
27 レベル診断手段
28 受講者選別手段
3 通信手段
4 市場管理データベース
41 株式市場管理ファイル
42 債券市場管理ファイル
43 為替市場管理ファイル
44 借株市場管理ファイル
45 現物商品市場管理ファイル
46 オプション市場管理ファイル
5 機関管理データベース
51 A証券会社管理ファイル
52 B証券会社管理ファイル
53 C銀行管理ファイル
54 D生命保険管理ファイル
C 受講者端末
K 管理者端末

Claims (3)

  1. インターネットに接続される受講者端末および通信手段、ならびに前記通信手段を介して相互に接続される教習運営処理手段、編集手段、市場管理データベース、機関管理データベースおよび管理者端末からなるコンピュータネットワークによりクライアント=サーバ系を形成し、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
    前記教習運営処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
    前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
    前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
    前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
    前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
    前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
    前記通信手段は、前記教習運営処理手段、前記編集手段、前記市場管理データベース、前記機関管理データベース、前記管理者端末および前記インターネットを介して接続される前記受講者端末の間の情報を伝達し、
    前記受講者端末は、前記通信手段および前記インターネットを介して送信された残高データおよび最終売買価格を表示する機能と、受講者の操作に応じて注文を入力する機能とを備え、
    前記教習運営処理手段は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
    ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを、前記通信手段および前記インターネットを介して前記受講者端末に配信して表示し、
    仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
    前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
    証券会社プロセスとして、
    前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合には、注文データを受信し、
    前記受講者端末から注文の入力があった場合には、前記通信手段を経由して注文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、
    注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
    株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
    前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
    前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
    前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
    前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
    前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
    前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
    前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
    前記約定がなかった場合には、リターンし、
    前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
    前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
    証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データを前記通信手段を経由して前記受講者端末に送信し、前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
    管理当局プロセスとして、前記株式市場プロセスおよび前記証券会社プロセスの動向として記録された前記注文データ、前記約定データ、前記残高データおよび前記最終売買価格を前記管理者端末に画面表示する
    ことを特徴とする金融商品売買運用教習システム。
  2. 通信手段を介して相互に接続される教習運営処理手段、市場管理データベース、機関管理データベース、管理者端末および受講者端末が構成するLAN、前記LANが前記通信手段を介して接続するインターネット、ならびに、相互に接続され、かつ前記インターネットに接続されるシナリオ管理処理手段および編集手段からなるコンピュータネットワークによりクライアント=サーバ系を形成し、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
    前記シナリオ管理処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
    前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
    前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
    前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
    前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
    前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
    前記通信手段は、前記教習運営処理手段、前記市場管理データベース、前記機関管理データベース、前記管理者端末および前記受講者端末、ならびに、前記インターネットを介して接続される前記シナリオ管理処理手段および前記編集手段の間の情報を伝達し、
    前記受講者端末は、前記通信手段および前記インターネットを介して送信された残高データおよび最終売買価格を表示する機能と、受講者の操作に応じて注文を入力する機能とを備え、
    前記教習運営処理手段は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
    ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを、前記通信手段および前記インターネットを介して前記受講者端末に配信して表示し、
    仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
    前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
    証券会社プロセスとして、
    前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合には、注文データを受信し、
    前記受講者端末から注文の入力があった場合には、前記通信手段を経由して注 文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、
    注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
    株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
    前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
    前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
    前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
    前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
    前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
    前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
    前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
    前記約定がなかった場合には、リターンし、
    前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
    前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
    証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データを前記通信手段を経由して前記受講者端末に送信し、前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
    管理当局プロセスとして、前記株式市場プロセスおよび前記証券会社プロセスの動向として記録された前記注文データ、前記約定データ、前記残高データおよび前記最終売買価格を前記管理者端末に画面表示する
    ことを特徴とする金融商品売買運用教習システム。
  3. 通信手段を介して相互に接続されるシナリオ管理処理手段、編集手段および管理者端末、通信制御手段に接続されるインターネット、ならびに、前記通信制御手段を介して前記インターネットに接続される受講者端末からなるコンピュータネットワークにより、仮想金融商品を売買する仮想市場を形成する金融商品売買運用教習システムであって、
    前記シナリオ管理処理手段は、前記仮想市場および前記仮想金融商品ごとにあらかじめ定められる登録属性情報と、前記仮想金融商品の仮想銘柄ごとに定められる設定属性情報からなるシナリオ別データセットを保持し、
    前記登録属性情報には、仮想ニュースの登録属性および仮想トレーダーの種類が含まれ、
    前記設定属性情報には、前記仮想ニュースごとに設定されるインパクトパラメータとして、インパクト発生時間、インパクト乖離率、インパクト回数および配当金額または金利、に対して予め指定されたパラメータが含まれ、
    前記編集手段は、管理者の入力に応じて前記登録属性情報と前記設定属性情報を編集し、または前記シナリオ別データセットを作成する機能を備え、
    前記受講者端末は、残高データおよび最終売買価格を表示する機能、受講者の操作に応じて注文を入力する機能ならびに前記通信手段、前記インターネットおよび前記通信制御手段を介して前記シナリオ管理処理手段に格納されている前記シナリオ別データセットをダウンロードする機能を備えるとともに、市場管理データベース、機関管理データベースを備え、
    前記市場管理データベースは、前記仮想金融商品としての仮想株式の注文データおよび約定データを株式市場管理ファイルとして保持し、
    前記機関管理データベースは、前記仮想株式の注文データ、約定データおよび残高データを証券会社管理ファイルとして保持し、
    前記通信手段は、前記シナリオ管理処理手段、前記編集手段、前記管理者端末および前記インターネットの間の情報を伝達し、
    前記通信制御手段は、前記インターネットと前記受講者端末の間の情報を伝達し、
    前記受講者端末は、前記シナリオ別データセットの内容に基づいて前記仮想株式の価格が前記仮想市場における売買のみによって決定される教習環境を前記受講者端末に形成するために、
    前記インターネットおよび前記通信制御手段を介して前記シナリオ管理処理手段に格納されている前記シナリオ別データセットをダウンロードし、
    ニュースサービスプロセスとして、前記登録属性として予めプログラムされている内容およびリリースタイミングにより前記仮想ニュースを前記受講者端末に表示し、
    仮想トレーダープロセスとして、前記仮想市場において複数の仮想トレーダーに前記仮想トレーダーごとに独自のルールに従って前記仮想株式を売買させてマルチエージェント系を構成し前記仮想市場に参入している前記仮想トレーダーと前記受講者端末を使用している受講者との間で前記仮想株式の売買を行わせかつ前記仮想トレーダー同士でも前記仮想株式の売買を行わせるために、前記仮想トレーダーに売り注文または買い注文の入力をさせ、
    前記登録属性情報に基づき、前記仮想トレーダーのうち少なくとも一つを、前記仮想ニュースの内容に対応する前記インパクトパラメータに基づき特定の銘柄を数回繰り返して買う、または数回繰り返して売るインパクトトレーダーとし、
    証券会社プロセスとして、前記受講者端末または前記仮想トレーダーから注文の入力があった場合に、注文データを受信するステップ(S1)を処理した後に、注文形式におけるエラーの有無をチェックするステップ(S2)を処理した上で、前記注文データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S3)を処理し、
    株式市場プロセスとして、前記株式市場管理ファイルに前記注文データを記録するステップ(S4)の後に、サブルーチンSUB1をコールするステップ(S5)を処理し、
    前記サブルーチンSUB1として、まず前記注文が売り注文か買い注文か判別するステップ(S51)を処理し、売り注文であればサブルーチンSUB2をコールし、買い注文であればサブルーチンSUB3をコールするステップ(S53)を処理し、
    前記サブルーチンSUB2では、売り注文マッチング処理として、まず成行の買い注文処理の有無をチェックするステップ(S521)を処理し、
    前記成行の買い注文がある場合には、マッチングするステップ(S522)を処理し、
    前記成行の買い注文がない場合には、前記売り注文の値段以上の指値買い注文の有無をチェックするステップ(S523)を処理し、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がある場合には、値段の高い注文からマッチングするステップ(S524)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S525)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の買い注文の有無をチェックするステップ(S521)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記売り注文の値段以上の指値買い注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB3では、買い注文マッチング処理として、まず成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)を処理し、
    前記成行の売り注文がある場合には、マッチングするステップ(S532)を処理し、
    前記成行の売り注文がない場合には、前記買い注文の値段以下の指値売り注文の有無をチェックするステップ(S533)を処理し、
    前記買い注文の値段以上の指値売り注文がある場合には、値段の安い注文からマッチングするステップ(S534)を処理し、
    前記注文の全数が約定されたか否かをチェックするステップ(S535)として、
    前記約定の数が前記注文の数よりも少ない場合には前記成行の売り注文の有無をチェックするステップ(S531)に戻り、
    前記約定の数と前記注文の数とが等しい場合にはリターンし、
    前記買い注文の値段以下の指値売り注文がない場合にはリターンし、
    前記サブルーチンSUB2または前記サブルーチンSUB3において約定があったかどうかをチェックするステップ(S54)を処理し、
    前記約定がなかった場合には、リターンし、
    前記約定があった場合には、最終売買価格を更新するステップ(S55)を処理してリターンし、
    前記約定の結果に基づき、前記受講者端末に表示されている前記最終売買価格を更新するステップ(S6)を処理した後に、前記約定の内容を表す前記約定データを前記株式市場管理ファイルに記録するステップ(S7)を処理し、
    証券会社プロセスとして、前記約定データを前記証券会社管理ファイルに記録するステップ(S8)を処理した後に、前記約定データと前記証券会社管理ファイルに記録済みの前記注文データとを照合するステップ(S9)を処理し、前記残高データを前記証券会社管理ファイルに記録した上で、前記残高データに基づいて前記受講者端末に表示されている前記残高情報を更新するステップ(S10)を処理し、
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