JP4600117B2 - 駆動装置、および駆動方法 - Google Patents

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本発明は、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系を駆動する駆動装置、および駆動方法に関するものである。
従来、弾性体の弾性と該弾性体に支持された質量を有する可動子の慣性とによってエネルギーを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系を利用して運動を行うモータとして、例えば振動型リニアアクチュエータが挙げられる。振動型リニアアクチュエータの一例として、図1に示す構造を用いて説明する。図1の振動型リニアアクチュエータは、電磁石2よりなる固定子1と、電磁石2に対向して永久磁石11を具備するとともに復帰装置としての弾性体たるコイルばね14に支持されて両端方向に往復運動可能な可動子10と、制御部30とを備える。
固定子1の電磁石2は、両端方向に一列に配置した3個の固定子磁極(磁性体)2a,2b,2cを設け、固定子磁極2a,2b間および固定子磁極2b,2c間に固定子巻線3を巻回している。そして、固定子磁極2a,2b,2cの後面にはヨーク4を設けている。ここで、固定子巻線3に励磁電流を流すことで、中央の固定子磁極2bが両端の固定子磁極2a,2cとは異極に励磁される。
可動子10の永久磁石11は、一端方向(図1の左方向)をN極、他端方向(図1の右方向を)S極の2極に着磁されており、各磁極の中心間の距離は、隣り合う一対の固定子磁極2a,2bおよび隣り合う一対の固定子磁極2b,2cの各中心間の距離にほぼ一致させてある。永久磁石11の前面には、略T字状の駆動子12の幅広の基部12aが接続されている。そして、このような振動型リニアアクチュエータは往復動式の電気かみそりに適用されており、駆動子12の基部12a上に立設した柱体部12bの先端には内刃体13が設けられ、内刃体13の前面には内刃13aが取着している。
駆動子12は、可動子10の移動方向に向かって互いに対向する側面にコイルばね14の一端を各々取り付けており、コイルばね14の他端は、可動子10の移動方向に設けたケース等の構造物20に固定される。そして、可動子10は、コイルばね14によって移動範囲の中央位置付近に復帰するように支持されている。
そして、図28(c)に実線で示す矩形波状の交番電圧Vを固定子巻線3に印加すると、正の電圧が印加されて固定子磁極2a,2b,2cが図1に示す極性(固定子磁極2a:S極、固定子磁極2b:N極、固定子磁極2c:S極)に励磁されている間は、固定子磁極3a,3bと永久磁石11との間の磁力によって、可動子10に一端方向の加振力が発生して可動子10は一端方向に移動する。一方、負の電圧が印加されて固定子磁極2a,2b,2cが図2に示す極性(固定子磁極2a:N極、固定子磁極2b:S極、固定子磁極2c:N極)に励磁されている間は、固定子磁極3b,3cと永久磁石11との間の磁力によって、可動子10に他端方向の加振力が発生して可動子10は他端方向に移動する。また、固定子巻線3に電圧が印加されていない間は、コイルばね14のばね力によって、可動子10を移動範囲の中央位置付近に復帰させている。つまり、交番電圧Vの印加によって、可動子10が左右に往復運動する。
可動子10の往復運動は、時間tに対して可動子10、コイルばね14、負荷によって決まる正弦波状(図28(a)参照)であり、可動子10の質量とコイルばね14の弾性力とによって、可動子10の運動エネルギーとコイルばね14の弾性エネルギーとを交互に変換しながら往復運動を行うので、コイルばね14を設けていない振動型アクチュエータに比べて利用効率がよい構造となっている。また、可動子10の質量とコイルばね14の弾性とによって決まる固有振動数に往復運動を同期させる共振状態に近付けるような加振力を与えれば、効率よく可動子10を往復運動させることができる。実際は、負荷に応じてエネルギーを消費し、共振状態を維持できなくなるので、共振状態を維持するエネルギーを供給するために加振力を与えることになる。
上記矩形波状の交番電圧Vを固定子巻線3に印加した場合、図28(d)に示すように、高調波成分を多く含む三角波状の電流が固定子巻線3に流れる。
このようなアクチュエータは、可動子10の往復運動の進行方向に合わせた加振力を可動子10に与えることで往復運動を行い、この可動子10の運動は固定子巻線3を流れる電流の増減に応じて変化する。例えば、図28(c)に破線で示すように交番電圧Vの印加時間Tonを増加させて、図28(d)に破線で示すように固定子巻線3を流れる固定子巻線電流iが増加すると、図28(a)に破線で示すように可動子10の移動量は増加する。一方、固定子巻線電流iが減少すると、可動子10の移動量も減少する。これは、固定子巻線電流iの大きさに応じて、励磁された固定子磁極2a,2b,2cと永久磁石11とによって加振力が発生するためである。固定子巻線電流iは、固定子巻線3の印加電圧V、およびその印加時間Tonによって変化するので、印加電圧V、印加時間Tonを制御することによって、発生する加振力を増減している。
そして、一般に振動型のアクチュエータでは、特定の出力(図1,2では可動子10の往復運動)を得るために、交番電圧Vの印加状態を可動子10の往復運動に応じて変化させて、固定子巻線電流iを増減制御している。例えば、可動子10の振幅変位を増加させる場合、交番電圧Vの固定子巻線3への印加時間Tonを増加させると、固定子巻線電流iも増加する。すると、固定子巻線電流iによって固定子磁極3a,3b,3cに励磁される磁力も増加し、可動子10の加振力も増加して、可動子10の振幅変位も増加する。このように特定の出力を得るために、固定子巻線電流iを、固定子巻線3への交番電圧Vの印加時間によって制御していた。
次に、上記制御を行うための制御部30の構成を図3に示す。制御部30は、センサ部31と、駆動部32とから構成され、センサ部31は、可動子10の挙動によって変化する物理量(この場合は可動子10の速度)を検知し、駆動部32は、センサ部31からの検知信号に基づいて振幅、変位、速度、加速度、移動方向、周波数等の可動子10の挙動を検知する可動子挙動検知部33と、可動子挙動検知部33からの制御信号に基づいて可動子10の動作を所望の動作とするような交番電圧Vを生成して固定子巻線3に印加する交番電圧出力部34とからなる。
そして、可動子挙動検知部33は、センサ部31が出力する可動子10の速度検知信号(図28(b)参照)に基づいて、可動子10の変位最大点Pmax(速度0点)を検出し、交番電圧Vの印加タイミングを決定する。このとき、可動子10の往復運動に同期させるため、変位最大点Pmaxから一定の位相Tph経過後に交番電圧Vを印加し、可動子10の挙動に応じて、交番電圧Vの印加時間Tonを増減させることで、固定子巻線電流iを制御し、可動子10の振幅を一定に制御する。したがって、負荷によらずに可動子10は一定振幅を維持することができる。(例えば、特許文献1参照)。
ここで、図29は固定子巻線3に交番電圧Vを印加する概略構成を示しており、固定子巻線3はインダクタンスLと巻線抵抗Rとの直列回路で表され、固定子巻線3の両端間に駆動部32が出力する交番電圧Vが印加される。この時の固定子巻線電流iは、
Figure 0004600117
で表され、固定子巻線電流iの波形は図30に示される。
しかし、可動子10とともに往復運動する永久磁石11によって、固定子巻線3を通過する磁束が変化した結果、図4に示すように固定子巻線3間に発生する誘導起電力Eを考慮すると、固定子巻線3間の電圧は、駆動部32が出力する交番電圧Vに誘導起電力Eが重畳された電圧V’=V+Eとなり、固定子巻線電流iは、
Figure 0004600117
で表され、その波形は図31に示されて、図30に比べて固定子巻線電流iは誘導起電力Eによって低減し、発生する加振力も異なる。
上記従来例では、負荷の如何に関わらず一定の振幅を得るために、可動子10の挙動を検知し、必要な固定子巻線電流iを固定子巻線3に流すために交番電圧Vの印加方向、位相Tph、電圧印加時間Tonを制御しているが、この場合、一般的なモータ制御と同様に、例えば交番電圧Vの印加方向を逆転させた場合、可動子10の振幅を一定に維持するための加振力が可動子10を減速させるブレーキになってしまったり、固定子巻線3に印加される交番電圧および固定子巻線電流が同一であっても、位相Tphが変化すると、可動子10の振幅もその変化に応じて増減し、可動子10の運動に合わせた制御が効率に大きな影響を及ぼすことがわかっており、可動子10の運動(例えば振幅)を基準とした自励発振動作によって交番電圧Vの印加状態を変化させると効率が向上するという知見が開示されている。(例えば、特許文献2参照)。
特許第3382061号公報 特開2000−14190号公報
従来の駆動制御の一例では、可動子10の往復運動の半周期毎の固定子巻線3の電流量を制御する目的で、交番電圧Vの印加時間Tonを増減させ、図28(d)に示すような三角波状の固定子巻線電流iを形成しており、この三角波状の固定子巻線電流iの波形は、交番電圧V、誘導起電力E、交番電圧Vの印加時間Ton、位相Tph、固定子巻線3のインダクタンスLおよび抵抗Rによって決まる。しかし三角波状の固定子巻線電流iは、通電終了間際の電流値が高くなってしまい、例えば負荷増大時に振幅を維持しようとすると、固定子巻線3や駆動部32に付随する銅損や磁気損が増加するため、電気エネルギーが機械エネルギーに変換される効率が低下して伝達エネルギーが低減し、固定子巻線3や駆動部32で用いられる電子部品が発熱して、効率が低減していた。
また従来例は、交番電圧Vの印加時間Tonとその位相Tphとによって、半周期毎に固定子巻線3を流れる電流量を制御することで加振力の制御を行っていたが、固定子巻線電流iの波形は三角波状のみであり、共振系に対して必要とする最適な固定子巻線電流iの波形を形成しておらず、その加振力の発生効率は高くなかった。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系を高効率で駆動可能な駆動装置、および駆動方法を提供することにある。
請求項1の発明は、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系と、該可動子に設けた永久磁石と、磁性体と該磁性体に巻回した巻線とからなる電磁石と、前記巻線に電流を流すことで電磁石に発生する磁束が前記可動子に設けた永久磁石に作用して可動子に加振力を与える制御部とを備え、前記制御部は、前記共振系の運動の状態に応じて、前記巻線に流す電流の波形をノコギリ波状に制御することを特徴とする。
この発明によれば、共振系の運動に合わせて電磁石の巻線に流す電流波形を形成して、共振系が必要とする瞬時電流値を巻線に流すことで、共振系の運動に対して過不足のない加振力を供給でき、電気的な損失が低減して共振系へのエネルギー伝達効率が向上し、共振系の運動状態に関わらず高効率での駆動が可能となる。また、共振系を構成する様々なアプリケーションに適した巻線電流の波形を形成でき、共振系のアプリケーションに関わらず、高効率での駆動が可能となる。
請求項2の発明は、請求項1において、前記可動子は往復運動可能であり、前記制御部は、前記可動子の往復運動に伴って前記巻線に生じる誘導起電力を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、巻線電流の波形を最適に形成でき、高効率での駆動が可能となる。
請求項3の発明は、請求項1において、前記制御部は、前記可動子の位置に応じて発生する前記巻線のインダクタンスまたはインダクタンスの変化を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、巻線電流の波形を最適に形成でき、インダクタンスの変化によって生じるリラクタンストルクを利用して高効率での駆動が可能となる。
請求項4の発明は、請求項1において、前記制御部は、前記巻線間に電圧を断続的に印加して前記巻線に流す電流瞬時値を制御することで、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、巻線電流の波形を最適に形成でき、高効率での駆動が可能となる。
請求項5の発明は、請求項1において、前記可動子は往復運動可能であり、前記制御部は、前記可動子の往復運動に伴って前記巻線に生じる誘導起電力と、前記可動子の位置に応じて発生する前記巻線のインダクタンスまたはインダクタンスの変化と、前記巻線間に電圧を断続的に印加することによる前記巻線に流す電流瞬時値の制御とのうち、いずれか2つ以上を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、上記請求項2,3,4の巻線電流形成動作のうちいずれか2つ以上を用いることで、巻線電流の波形をより最適に形成でき、より高効率での駆動が可能となる。
請求項6の発明は、請求項4または5において、前記制御部は、前記巻線間に断続的に印加される電圧のオン時間とオフ時間とを各々制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、巻線電流の波形を最適に形成でき、高効率での駆動が可能となる。
請求項7の発明は、請求項6において、前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の比を制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、汎用部品を用いて複雑な制御システムを組むことなく、低コスト且つ高効率な制御を行うことができる。
請求項8の発明は、請求項6において、前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の合計時間を制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、汎用部品を用いて複雑な制御システムを組むことなく、低コスト且つ高効率な制御を行うことができる。
請求項9の発明は、請求項6において、前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の合計時間と、該合計時間内の前記オン時間とオフ時間の比とを各々制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、汎用部品を用いて複雑な制御システムを組むことなく、低コストで、且つ高効率な制御を行うことができる。
請求項10の発明は、請求項1乃至9いずれかにおいて、前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、巻線に流す電流の位相を制御することを特徴とする。
この発明によれば、さらに高効率での駆動が可能となる。
請求項11の発明は、請求項1乃至9いずれかにおいて、前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、電流を巻線に流す総時間を制御することを特徴とする。
この発明によれば、さらに高効率での駆動が可能となる。
請求項12の発明は、請求項1乃至9いずれかにおいて、前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、巻線に流す電流の位相、および電流を巻線に流す総時間を制御することを特徴とする。
この発明によれば、さらに高効率での駆動が可能となる。
請求項13の発明は、請求項1乃至12いずれかにおいて、前記制御部は、前記共振系の運動の状態および前記巻線に印加する電源電圧に応じて、巻線に流す電流の波形を制御することを特徴とする。
この発明によれば、電源電圧の変動による巻線電流の変動を補正することで、電源電圧変動の影響を受けることなく、共振系に最適な巻線電流波形を形成することができる。
請求項14の発明は、請求項1乃至13いずれかにおいて、前記制御部は、前記共振系の運動を一定に維持、または所定の運動を行うように、巻線に流す電流の波形を制御することを特徴とする。
この発明によれば、負荷等の影響を受けることなく、共振系の運動を一定に保つことができる。
請求項15の発明は、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系と、該可動子に設けた永久磁石と、磁性体と該磁性体に巻回した巻線とからなる電磁石を固定子として備えて、前記巻線に電流を流すことで電磁石に発生する磁束が前記可動子に設けた永久磁石に作用して可動子に加振力を与える駆動方法において、前記共振系の運動の状態に応じて、該巻線に流す電流の波形をノコギリ波状に制御することを特徴とする。
この発明によれば、共振系の運動に合わせて電磁石の巻線に流す電流波形を形成して、共振系が必要とする瞬時電流値を巻線に流すことで、共振系の運動に対して過不足のない加振力を供給でき、電気的な損失が低減して共振系へのエネルギー伝達効率が向上し、共振系の運動状態に関わらず高効率での駆動が可能となる。また、共振系を構成する様々なアプリケーションに適した巻線電流の波形を形成でき、共振系のアプリケーションに関わらず、高効率での駆動が可能となる。
請求項16の発明は、請求項15において、前記巻線間に電圧を断続的に印加し、前記巻線間に断続的に印加される電圧のオン時間とオフ時間とを各々制御することによって前記巻線に流す電流瞬時値を制御し、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする。
この発明によれば、巻線電流の波形を最適に形成でき、高効率での駆動が可能となる。
以上説明したように、本発明では、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系の運動に合わせて電磁石の巻線に流す電流波形を形成して、共振系が必要とする瞬時電流値を巻線に流すことで、共振系の運動に対して過不足のない加振力を供給でき、電気的な損失が低減して共振系へのエネルギー伝達効率が向上するので、共振系を高効率で駆動できるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態1)
本実施形態は、弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系について、従来例と同様に図1,図2に示す振動型リニアアクチュエータを用いて以下説明する。
この振動型リニアアクチュエータは、弾性体としてのコイルばね14およびコイルばね14により支持された質量を有する可動子10を具備してコイルばね14の弾性エネルギーと可動子10の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系を構成している。そして、この共振系を駆動するための制御部30の構成、および固定子巻線3への交番電圧Vの印加構成は、従来例と同様に図3、図4に示されるように、制御部30はセンサ部31と駆動部32とから構成され、センサ部31は、可動子10の挙動によって変化する物理量を検知し、駆動部32は、センサ部31からの検知信号に基づいて振幅、変位、速度、加速度、移動方向、周波数等の可動子10の挙動を検知する可動子挙動検知部33と、可動子挙動検知部33からの制御信号に基づいて可動子10の動作を所望の動作とするような交番電圧Vを出力して固定子巻線3に印加する交番電圧出力部34とからなる。そして、固定子巻線3はインダクタンスLと巻線抵抗Rとの直列回路で表され、可動子10とともに往復運動する永久磁石11によって、固定子巻線3を通過する磁束が変化した結果、固定子巻線3間には誘導起電力Eが発生し、交番電圧Vに誘導起電力Eを重畳した交番電圧V’=V+Eが、固定子巻線3の両端間に印加されている。なお、従来例と同様の構成には同一の符号を付して説明は省略する。
図5(a)は可動子10が時間tに対して正弦波状に変化する振幅変位を示しており、駆動部32の可動子挙動検知部33は、検知した可動子10の挙動に基づいて、交番電圧出力部34が出力する固定子巻線電流iの瞬時値を制御することで固定子巻線電流iの波形を形成して共振系の運動に必要な加振力を発生させている。このとき、共振系の構造および負荷によって必要な加振力が異なるため、共振系の構造および負荷によって固定子巻線電流iの波形も異なり、固定子巻線電流iの波形は、必要な加振力に応じて、例えば図5(b)〜(h)に示されるような各波形に形成される。ここで、図5(b)は三角波状、図5(c)は2等辺三角状、図5(d)は半円状、図5(e)は台形状、図5(f)はノコギリ波状、図5(g)はリプルを含んだ略半円状、図5(h)はリプルを含んだ略三角波状の固定子巻線電流iを各々示している。
このとき、従来例と同様に可動子挙動検知部33は、センサ部31が出力する検知信号に基づいて、可動子10の変位最大点Pmax(速度0点)を検出し、交番電圧Vの印加タイミングを決定する。そして、可動子10の往復運動に同期させるため、変位最大点Pmaxから位相Tph経過後に交番電圧Vを印加時間Tonの間印加するが、ここで可動子10の挙動に応じて交番電圧Vの位相時間Tphを増減させることで、固定子巻線電流iを制御し、可動子10の振幅を一定に制御する。このように可動子10がその移動方向を反転させる変位最大点Pmaxを基準に、可動子10の運動状態に合わせて位相Tph経過後に交番電圧Vを印加する位相制御を行うと、可動子10を高効率で駆動することができる。
さらに、可動子10の運動状態に合わせて交番電圧Vの印加時間Tonを制御するパルス幅制御を行えば、急激な負荷増加や振幅運動の周波数増加等の場合に、可動子10の挙動を妨げるブレーキとならないように固定子巻線電流iの波形を形成することができ、さらに高効率の駆動を行うことができる。上記位相Tphによる位相制御と印加時間Tonによるパルス幅制御とは、いずれか一方あるいは両方を用いてもよい。
上記図5(b)〜(h)に示される固定子巻線電流iの各波形は、図6(a)〜(h)に示される各波形を組合わせることで形成されている。ここで、図6(a)は矩形波、図6(b)は直線状に増加する波形、図6(c)は指数関数状に増加する波形,図6(d)は対数関数状に増加する波形、図6(e)は直線状に減少する波形、図6(f)は指数関数状に減少する波形、図6(g)は対数関数状に減少する波形、図6(h)は図6(a)〜(g)の複合波形の各固定子巻線電流iを示している。
次に図7(a)〜(c)、図8(a)〜(c)は、固定子巻線3に交番電圧Vを印加して固定子巻線電流iを出力する交番電圧出力部34の回路構成を各々示しており、図7(a)の交番電圧出力部34は、制御電圧Vsと制御電圧−Vsとの間に接続されたNPN型のトランジスタからなるスイッチング素子Q1,Q2の直列回路で構成され、スイッチング素子Q1,Q2の接続中点とグランドとの間に固定子巻線3が接続される。そして、スイッチング素子Q1,Q2は、可動子挙動検知部33から各ベース端子に入力される信号S1,S2で各々制御される。
図7(b)の交番電圧出力部34は、制御電圧Vsとグランド間に接続されたNPN型のトランジスタからなるスイッチング素子Q1,Q4の直列回路、およびNPN型のトランジスタからなるスイッチング素子Q2,Q3の直列回路で構成され、スイッチング素子Q1,Q4の接続中点とスイッチング素子Q2,Q3の接続中点との間に固定子巻線3が接続される。そして、スイッチング素子Q1,Q2,Q3,Q4は、可動子挙動検知部33から各ベース端子に入力される信号S1,S2,S3,S4で各々制御される。
図7(c)の交番電圧出力部34は、制御電圧Vsとグランドとの間に接続された固定子巻線3とNPN型のトランジスタからなるスイッチング素子Q1との直列回路で構成される。そして、スイッチング素子Q1は、可動子挙動検知部33からベース端子に入力される信号S1で制御される。
なお、図8(a)〜(c)は、図7(a)〜(c)の各スイッチング素子Q1〜Q4をFETで構成したものである。
次に、図7(a)、図8(a)の交番電圧出力部34を用いて、図5(f)のノコギリ波状の固定子巻線電流iを形成する場合のタイムチャートを図9(a)〜(f)に示す。なお従来は、図9(e),(f)の破線に示すように、信号S1,S2を半周期毎に交互に印加時間Tonの間、Hレベルにすることで、固定子巻線3間には図9(b)の破線に示す矩形波状の交番電圧V’を発生させ、図9(a)の破線に示す三角波状の固定子巻線電流iを流していた。
しかし、本実施形態では、信号S1,S2を、図9(c),(d)に示すような印加時間Ton内でHレベル、Lレベルの切換を繰り返すパルス状にしており、交番電圧V’も図9(b)に示すような印加時間Ton内で断続的にオン・オフを繰り返すパルス波形となり、固定子巻線電流iは図9(a)に示すように可動子10の振幅変位に対して半周期毎に同期したノコギリ波状となる。
図10(a)〜(f)は、図7(b)、図8(b)の交番電圧出力部34を用いて、図5(f)のノコギリ波状の固定子巻線電流iを形成する場合のタイムチャートを示しており、図10(c)〜(f)に示すように信号S1をパルス状、信号S3をHレベルとした半周期と、信号S2をパルス状、信号S4をHレベルとした半周期とを交互に繰り返すことで、交番電圧V’は図10(b)に示すように印加時間Ton内で断続的にオン・オフを繰り返すパルス波形となり、固定子巻線電流iは図10(a)に示すように可動子10の振幅変位に対して半周期毎に同期したノコギリ波状となる。
図11(a)〜(c)は、図7(c)、図8(c)の交番電圧出力部34を用いて、図5(f)のノコギリ波状の固定子巻線電流iを形成する場合のタイムチャートを示しており、図11(c)に示すように信号S1を1周期毎に印加時間Tonの間、パルス状とすることで、交番電圧V’も図11(b)に示すように印加時間Ton内で断続的にオン・オフを繰り返すパルス波形となり、固定子巻線電流iは図11(a)に示すように可動子10の振幅変位に対して1周期毎に同期したノコギリ波状となる。
また、図9〜図11ではノコギリ波状の固定子巻線電流iを形成しているが、固定子巻線電流iは、図5(b)〜(h)に示される各波形のうち必要な加振力を得ることができる波形に形成されればよく、最適な固定子巻線電流iの波形を形成するために、図6(a)〜(h)に示される各波形を組合わせる。図6(a)〜(h)に示される各波形を形成するために、スイッチング素子Q1,Q2の駆動信号S1,S2の各波形は、図12(a)〜(h)に示される各波形や、図12(a)〜(h)に示される各波形の複合波形を用いてパルス状に形成される。ここで、図12(a)は矩形波、図12(b)は直線状に増加する波形、図12(c)は指数関数状に増加する波形,図12(d)は対数関数状に増加する波形、図12(e)は直線状に減少する波形、図12(f)は指数関数状に減少する波形、図12(g)は対数関数状に減少する波形、図12(h)は図12(a)〜(g)の複合波形を示している。
次に、センサ部31の構成例について、図13(a)〜(c)、図14、図15を用いて以下説明する。まず、図13(a)〜(c)に示すように、可動子10の一部に隙間Xを有するスリット10aを設け、固定子1にはセンサ部31として、発光素子31aと受光素子31bからなるフォトセンサを設ける。そして、図14に示すように、発光素子31aはLED1で構成され、受光素子31bは、抵抗R1とフォトトランジスタPT1との直列回路と、抵抗R2、R3の直列回路と、抵抗R1とフォトトランジスタPT1のコレクタとの接続中点に反転入力端子を接続し、抵抗R2,R3の接続中点に非反転入力端子を接続したコンパレータComp1とから構成される。
まず、発光素子31aから出力された光が可動子10に遮蔽された状態で(図13(a))、フォトトランジスタPT1のコレクタ電圧VaはHレベルとなり、コンパレータComp1の出力VbはLレベルとなっている。そして、スリット10aは可動子10とともに動き、可動子10が振幅運動の一方側から中央位置に達した時に、発光素子31aからの光をスリット10aを介して受光素子31bが受光開始し(時間t1,t3)、スリット31aの隙間Xが通過するまで受光を継続し、その間コレクタ電圧VaはLレベルとなり、コンパレータComp1の出力VbはHレベルとなっている(期間Tv)。スリット31aの隙間Xが通過すると、発光素子31aから出力された光は可動子10に遮蔽されて、コレクタ電圧VaはHレベルとなり、コンパレータComp1の出力VbはLレベルとなる(期間Td)。また可動子10が振幅運動の他方側から動いた時は、中央位置に達する前に、発光素子31aからの光をスリット10aを介して受光素子31bが受光開始し(時間t0,t2,t4)、スリット31aの隙間Xが通過するまで受光を継続し、その間コレクタ電圧VaはLレベルとなり、コンパレータComp1の出力VbはHレベルとなっている(期間Tv)。スリット31aの隙間Xが通過すると、発光素子31aから出力された光は可動子10に遮蔽されて、コレクタ電圧VaはHレベルとなり、コンパレータComp1の出力Vbは半周期に亘ってLレベルとなる(期間Tw/2)。
そして、駆動部32の可動子挙動検知部33は、受光素子31bの上記出力から可動子10の移動位置、周波数(1/Tw)を検知するだけでなく、(Tw/2)>Tdの関係から可動子10の移動方向を検知することができ、交番電圧出力部34は、これらの情報から必要な固定子巻線電流iの波形を最適なタイミングで投入することができる。
またセンサ部31の別の構成としては、図16に示すように、固定子1の中央近傍に検知巻線5を配置し、検知巻線5の出力を増幅する増幅回路35と、増幅回路35に出力をA/D変換するA/D変換回路36とを備えたものがあり、A/D変換回路36は駆動部32内にデジタル信号を出力している。
図17(a),(b)は可動子10の振幅変位と、検知巻線5の検知信号との関係を示す。可動子10に取り付けられた永久磁石11から発生して検知巻線5に鎖交する磁束は、可動子10の往復運動によって変化する。したがって、検知巻線5には鎖交する磁束の変化に応じて誘導起電力が発生し、誘導起電力は、可動子10の正弦波状の振幅変位(図17(a))に対して位相が90度遅れた正弦波状(図17(b))となり、この誘導起電力を検知信号として出力する。そして、検知巻線5に鎖交する磁束の変化は可動子10の速度に比例すると考えられるので、検知信号は可動子10の速度と相関した信号となる。この検知信号を増幅回路35で増幅した後、A/D変換回路36でデジタル信号に変換して駆動部32へ出力し、駆動部32の可動子挙動検知部33は、振幅、変位、速度、加速度、移動方向、周波数等の可動子10の挙動情報を取り出し、可動子10の運動状態を知ることができる。
なお、検知巻線5には、固定子巻線のような駆動に関わる巻線を利用してもよい。
このように、センサ部31として、発光素子31aと受光素子31bからなるフォトセンサを用いた構成、および検知巻線5を用いた構成の2例を示したが、検知部31は可動子10の挙動を検知するものであれば、その構成は限定されない。
次に、制御部30での固定子巻線電流iの波形形成動作について詳述する。
まず、固定子巻線3に誘起される誘導起電力Eを積極的に利用した固定子巻線電流iの波形形成動作について説明する。図4、図31に示すように、固定子巻線3の電流波形は、固定子巻線3の両端間に印加される交番電圧Vと、可動子10の挙動を反映する形で固定子巻線3に誘起される誘導起電力Eにより決まる。また図18に示すように、可動子10の振幅変位Zが0に近付いて可動子10の速度が増加すると、固定子巻線3に鎖交する永久磁石11の磁束の変化も大きくなり、誘導起電力Eが増加する。その結果、図30に示す誘導起電力Eがない場合の固定子巻線電流iに比べて、図31に示す誘導起電力Eがある場合の固定子巻線電流iは低減する。この現象は、コイルばね14と可動子10を備えた共振系で保存・変換されるエネルギーと、固定子巻線3のインダクタンスLによって変換されるエネルギーとの可逆性により、共振系が本来必要とするエネルギーを固定子巻線3のインダクタンスLを介して調整していると考えられる。そして、誘導起電力Eによって固定子巻線電流iの瞬時値が低下すれば、固定子巻線3の抵抗Rによる損失が低減するので、電気エネルギー→磁気エネルギー→機械エネルギーの順に変換されて可動子10の往復運動に使用可能なエネルギー量は増大し、高効率での駆動が可能となる。このように誘導起電力Eを積極的に利用して固定子巻線電流iを形成した場合、可動子10の挙動をスムーズに変化、維持することができる。
例えば、図7(a)〜(c)および図8(a)〜(c)に示す交番電圧出力部34の回路構成を用いて図9〜図11に示す動作を行う場合に、誘導起電力Eを考慮せずに、スイッチング素子Q1,Q2を駆動する信号S1,S2と固定子巻線3のインダクタンスLのみを考慮すると、信号S1,S2のデューティ比、周期が一定であれば図19に示すよう徐々に増加する固定子巻線電流iとなり、瞬時電流値が必要以上に大きくなる。このことは、図20(a)に示すように信号S1,S2のオンデューティを徐々に小さくすることで、固定子巻線電流iをある程度低減できる。
しかし、信号S1,S2のオンデューティの制御だけでなく、誘導起電力Eを積極的に利用することで、図20(b)に示すように、図20(a)の固定子巻線電流iより小さい最適な固定子巻線電流iを形成できる。したがって、上記説明したようにセンサ部31によって可動子10の挙動を検知し、この検知した挙動に応じて誘導起電力Eを予測して、可動子10とコイルばね14を備えた共振系の駆動に最適な固定子巻線電流iの波形を誘導起電力Eを積極的に利用して交番電圧出力部34で生成して、共振系が必要としている電流を固定子巻線3に出力することで高効率化を図ることができる。
次に、可動子10の位置、位置変化によって発生する固定子巻線3のインダクタンスLまたはインダクタンスLの変化を利用して最適な固定子巻線電流iの波形を形成する動作について説明する。インダクタンスLは、固定子巻線3と可動子10が具備する永久磁石11との間に生じるインダクタンスが可動子10の往復運動に伴って増減することで変化する。ここで、図21は、誘導起電力Eがある場合の固定子巻線電流iの波形、固定子巻線3のインダクタンスLおよびその変化を示し、インダクタンスLは可動子10の位置、位置変化によって変化している。そして、センサ部31によって検知した可動子10の挙動に応じて、このインダクタンスLまたはインダクタンスLの変化を予測し、最適な固定子巻線電流の波形を形成するようにこの予測結果を利用することで、上記誘導起電力Eを積極的に利用した固定子巻線電流iの波形形成動作と同様に共振系が必要としている電流を固定子巻線3に出力することができ、さらにはインダクタンスLの変化によって生じるリラクタンストルクを利用することで一層の高効率化を図ることができる。
次に、印加時間Ton内における交番電圧Vの印加を断続的に行い、交番電圧Vのオン時間とオフ時間の比を制御することによって、固定子巻線3が有するインダクタンスLの特性を利用して最適な固定子巻線電流iの波形を形成する動作について、以下詳述する。
例えば図7(a)〜(c)および図8(a)〜(c)に示す交番電圧出力部34の回路構成において、図22に示すようにスイッチング素子Q1,Q2を駆動する信号S1,S2を印加時間Ton内で断続的にオン・オフすることで、断続的に印加される交番電圧VおよびインダクタンスLの特性によって、固定子巻線電流iの波形はノコギリ波状の連続波形が形成される。信号S1,S2の断続的なオン・オフ動作は、オン時間Taとオフ時間Tbとを交互に繰り返しており、このオン時間Taとオフ時間Tbとを制御することで固定子巻線電流iの波形は変化する。すなわち、スイッチング素子Q1,Q2の断続的なオン・オフ動作を制御することで、固定子巻線電流iの瞬時値を制御し、様々な電流波形を形成する。
図23(a)〜図23(c)は、周期Tc内で、オン時間Ta、オフ時間Tbを各々可変とした時の固定子巻線電流iの各波形を示しており、Ta1>Ta2>Ta3、Tb1<Tb2<Tb3としている。このとき、オン時間Taでは固定子巻線電流iが増加し、オフ時間Tb内では固定子巻線電流iは減少し、オン時間Taが大きいほどまたはオフ時間Tbが小さいほど固定子巻線電流iは大きくなる。したがって、オン時間Taとオフ時間Tbとの1セット毎に、オン時間Ta、オフ時間Tbを各々変化させることで、図24(a)〜(c)に示すように印加時間Ton内の固定子巻線電流iの波形を制御して最適な波形を形成できる。したがって、従来に比べて、可動子10の運動に合わせて加振力(≒固定子巻線電流iの瞬時値)を多様に制御でき、必要なエネルギーを効率よく伝達して、高効率での駆動が可能となる。
また、上記誘導起電力Eを積極的に利用した固定子巻線電流iの波形形成動作、および固定子巻線3のインダクタンスLまたはインダクタンスLの変化を利用した固定子巻線電流iの波形形成動作、および印加時間Ton内における交番電圧Vの印加を断続的に行なう固定子巻線電流iの波形形成動作はいずれかを単独で用いてもよいが、これら3つの固定子巻線電流iの波形形成動作のうちいずれか2つ以上を組み合わせて用いれば、共振系により最適な電流波形を生成することができ、より高効率での駆動が可能となる。
図25は、本実施形態の図5(f)に示すノコギリ波状の固定子巻線電流iを固定子巻線3に出力した場合と、従来の図28(d)に示す三角波状の固定子巻線電流iを固定子巻線3に出力した場合との各駆動効率を示している。本実施形態(ノコギリ波状の固定子巻線電流)の場合、可動子10の振幅が2mm(B1)の時に約1.6Wの電力消費(A1)があり、従来(三角波状の固定子巻線電流)の場合、可動子10の振幅が2mm(B2)の時に約2.0Wの電力消費(A2)があり、本実施形態では約20%の効率向上が可能となる。このように、固定子巻線電流iの波形は駆動効率に大きく影響している。
本実施形態においては上記のように、制御部30は、センサ部31によって可動子10の挙動を検知し、この検知した挙動に応じて、可動子10とコイルばね14を備えた共振系の駆動に最適な固定子巻線電流iの波形を交番電圧出力部34で生成して、共振系が必要としている固定子巻線電流iを固定子巻線3に出力することで、共振系の運動に対して過不足のない加振力を供給できるので、電気的な損失が低減して、共振系へのエネルギー伝達効率が向上し、共振系の運動状態に関わらず高効率での駆動が可能となる。また、共振系を構成する様々なアプリケーションに適した固定子巻線電流iの波形を形成でき、共振系のアプリケーションに関わらず、高効率での駆動が可能となる。
(実施形態2)
実施形態1では、オン時間Taとオフ時間Tbとの1セット毎に各々制御したが、実際の制御では、可動子10の往復運動の半周期または1周期毎のリアルタイム制御において、CPU速度、ROM容量等による制御装置の制約によって複雑な制御ができない場合がある。そこで本実施形態では、DCモータの制御で行われるようなPWM制御のように、周期Tc(=Ta+Tb)を一定とし、オン時間Taとオフ時間Tbの比、すなわちデューティ比Ta/Tbを制御することで、複雑な制御システムを用いることなく、低コスト且つ高効率な制御を行う。
(実施形態3)
実施形態2では、周期Tcを一定として交番電圧Vのオン時間Taとオフ時間Tbの比(デューティ比Ta/Tb)を制御することによって、最適な固定子巻線電流iの波形を形成できることを示したが、本実施形態では、交番電圧Vのデューティ比Ta/Tbを一定とし、周期Tcを制御するPFM制御を行う。PFM制御を行った場合も、実施形態2と同様に、複雑な制御システムを用いることなく、低コスト且つ高効率に、最適な固定子巻線電流iの波形を形成できる。
(実施形態4)
本実施形態では、実施形態2に示したように周期Tcを一定として交番電圧Vのオン時間Taとオフ時間Tbの比(デューティ比Ta/Tb)を制御するPWM制御と、実施形態3に示したように交番電圧Vのデューティ比Ta/Tbを一定として周期Tcを制御するPFM制御との両方を、可動子10の運動状態に合わせて行う。この場合も、複雑な制御システムを用いることなく、低コスト且つ高効率に、最適な固定子巻線電流iの波形を形成できる。
(実施形態5)
実施形態1乃至4では、交番電圧Vを生成する電源として電池等も想定しており、固定子巻線電流iは、電源電圧(図4、図29に示す電圧Vに相当する)に応じて増減する。可動子10とコイルばね14により構成される共振系の振幅運動を、例えば一定の振幅に保とうとすると、この電源電圧に合わせた制御が必要となる。そこで本実施形態では、図26に示すように電池電圧が高い電圧(例えば図26中のVx)のときは、上記デューティ比Ta/Tbを減少させたり、上記周期Tc(=Ta+Tb)を減少させたりして、固定子巻線電流iを減少させ、電池電圧が低い電圧(例えば図26中のVs)のときは、上記デューティ比Ta/Tb増加させたり、上記周期Tc(=Ta+Tb)を増加させたりして、固定子巻線電流iを増加させることで、可動子10とコイルばね14により構成される共振系に供給するエネルギーを略一定に保って、可動子10の挙動、例えば振幅を一定に保つようにする。
(実施形態6)
本実施形態では、実施形態1乃至5において、図1、図2に示すような振動型リニアアクチュエータに如何なる負荷がかかった場合でも可動子10の挙動、特に振幅を一定に保つ制御を行う。例えば、振幅運動の1周期または半周期毎に可動子10の挙動を図13、図17に示すセンサ部31によって検知し、図27に示すように可動子10の狙いの運動状態である目標振幅よりも実際の振幅が大きければ固定子巻線電流iを減少させ、目標振幅よりも実際の振幅が小さければ固定子巻線電流iを増加させるように、実施形態1乃至4と同様の方法で、可動子10の運動状態に合わせて可動子10とコイルばね14により構成される共振系に対してリアルタイムに最適な固定子巻線電流iの波形を形成することで、固定子10の振幅を一定に保ち、且つ高効率で駆動することができる。
本発明の実施形態1の振動型リニアアクチュエータを示す構成図である。 同上の別の状態を示す構成図である。 同上の制御部の構成を示すブロック図である。 同上の固定子巻線に交番電圧を印加する構成を示す概略図である。 (a)〜(h)同上の可動子動作に対する固定子巻線電流波形を示す図である。 (a)〜(h)同上の固定子巻線電流波形を構成する波形を示す図である。 (a)〜(c)同上の交番電圧出力部を示す回路構成図である。 (a)〜(c)同上の交番電圧出力部を示す回路構成図である。 (a)〜(f)同上の固定子巻線電流を形成動作を示すタイムチャート図である。 (a)〜(f)同上の固定子巻線電流を形成動作を示すタイムチャート図である。 (a)〜(c)同上の固定子巻線電流を形成動作を示すタイムチャート図である。 (a)〜(h)図6の各波形を形成する時のスイッチング波形を示す図である。 (a)〜(c)同上のフォトセンサを用いたセンサ部の動作を示す概略図である。 同上のフォトセンサを用いたセンサ部を示す構成図である。 (a)〜(c)同上のフォトセンサを用いたセンサ部の動作を示すタイムチャート図である。 同上の検知巻線を用いたセンサ部を示す構成図である。 (a)(b)同上の検知巻線を用いたセンサ部の動作を示すタイムチャート図である。 同上の可動子動作に対する固定子巻線電流と誘導起電力の各波形を示す図である。 同上の誘導起電力を考慮しない場合の固定子巻線電流の波形を示す図である。 (a)は同上の誘導起電力を考慮せずにスイッチング動作を可変とした場合の固定子巻線電流の波形を示し、(b)は同上の誘導起電力を考慮してスイッチング動作を可変とした場合の固定子巻線電流の波形を示す図である。 同上の固定子巻線電流の波形、固定子巻線のインダクタンスおよびその変化を示す図である。 同上の可動子動作に対する固定子巻線電流の波形を示す図である。 (a)〜(c)同上のPWM制御を示す図である。 (a)〜(c)同上のPWM制御を用いた波形を示す図である。 本実施形態と従来との各効率を示す図である。 本発明の実施形態5の電池電圧に対する動作を示す図である。 本発明の実施形態6の目標振幅に対する動作を示す図である。 (a)〜(d)従来の振動型リニアアクチュエータの動作を示すタイムチャート図である。 従来の固定子巻線に交番電圧を印加する構成を示す概略図である。 従来の固定子巻線電流の波形を示す図である。 誘導起電力を考慮した従来の固定子巻線電流の波形を示す図である。
符号の説明
1 固定子
2 電磁石
3 固定子巻線
10 可動子
11 永久磁石
14 コイルばね
30 制御部

Claims (16)

  1. 弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系と、
    該可動子に設けた永久磁石と、
    磁性体と該磁性体に巻回した巻線とからなる電磁石と、
    前記巻線に電流を流すことで電磁石に発生する磁束が前記可動子に設けた永久磁石に作用して可動子に加振力を与える制御部とを備え、
    前記制御部は、前記共振系の運動の状態に応じて、前記巻線に流す電流の波形をノコギリ波状に制御することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記可動子は往復運動可能であり、前記制御部は、前記可動子の往復運動に伴って前記巻線に生じる誘導起電力を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  3. 前記制御部は、前記可動子の位置に応じて発生する前記巻線のインダクタンスまたはインダクタンスの変化を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  4. 前記制御部は、前記巻線間に電圧を断続的に印加して前記巻線に流す電流瞬時値を制御することで、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  5. 前記可動子は往復運動可能であり、前記制御部は、前記可動子の往復運動に伴って前記巻線に生じる誘導起電力と、前記可動子の位置に応じて発生する前記巻線のインダクタンスまたはインダクタンスの変化と、前記巻線間に電圧を断続的に印加することによる前記巻線に流す電流瞬時値の制御とのうち、いずれか2つ以上を利用して前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
  6. 前記制御部は、前記巻線間に断続的に印加される電圧のオン時間とオフ時間とを各々制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項4または5記載の駆動装置。
  7. 前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の比を制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項6記載の駆動装置。
  8. 前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の合計時間を制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項6記載の駆動装置。
  9. 前記制御部は、前記オン時間とオフ時間の合計時間と、該合計時間内の前記オン時間とオフ時間の比とを各々制御することによって、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項6記載の駆動装置。
  10. 前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、巻線に流す電流の位相を制御することを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の駆動装置。
  11. 前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、電流を巻線に流す総時間を制御することを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の駆動装置。
  12. 前記制御部は、巻線に流す電流の波形を制御するとともに、巻線に流す電流の位相、および電流を巻線に流す総時間を制御することを特徴とする請求項1乃至9いずれか記載の駆動装置。
  13. 前記制御部は、前記共振系の運動の状態および前記巻線に印加する電源電圧に応じて、巻線に流す電流の波形を制御することを特徴とする請求項1乃至12いずれか記載の駆動装置。
  14. 前記制御部は、前記共振系の運動を一定に維持、または所定の運動を行うように、巻線に流す電流の波形を制御することを特徴とする請求項1乃至13いずれか記載の駆動装置。
  15. 弾性体および該弾性体により支持された質量を有する可動子を具備して弾性体の弾性エネルギーと可動子の運動エネルギーとを保存可能、且つ弾性エネルギーと運動エネルギーとを互いに変換可能な共振系と、
    該可動子に設けた永久磁石と、
    磁性体と該磁性体に巻回した巻線とからなる電磁石を固定子として備えて、
    前記巻線に電流を流すことで電磁石に発生する磁束が前記可動子に設けた永久磁石に作用して可動子に加振力を与える駆動方法において、
    前記共振系の運動の状態に応じて、該巻線に流す電流の波形をノコギリ波状に制御することを特徴とする駆動方法。
  16. 前記巻線間に電圧を断続的に印加し、前記巻線間に断続的に印加される電圧のオン時間とオフ時間とを各々制御することによって前記巻線に流す電流瞬時値を制御し、前記巻線に流す電流の波形を形成することを特徴とする請求項15記載の駆動方法。
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