JP4599625B2 - 誤り訂正復号器 - Google Patents

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Description

この発明は、誤り訂正復号器に関し、より特定的には、リードソロモン(Reed-Solomon;RS)符号を外符号、畳み込み(Convolutional;C)符号を内符号とするRS−C直列連接符号を復号する誤り訂正復号器に関する。
近年、地上波デジタルテレビジョン放送が注目されている。日本において採用されている地上波デジタルテレビジョン放送の規格は、地上波向け統合デジタル放送サービス(Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial;以下、ISDB−Tとも称する)である。
ISDB−Tでは周波数利用効率や伝送効率の向上、サービスの多様化を目的として多くの技術が採り入れられている。ISDB−Tを用いた放送では、このような技術的特徴を活かして、ハイビジョン放送やデータ放送、携帯端末向け放送など多様なサービスが展開されている。
そして、近年、現行のアナログ放送受信機が使用されている全分野にデジタル放送受信機を普及させることが求められている。また、受信機に対する需要も多様化し、固定受信機のみならず自動車や携帯電話などの移動体への受信機搭載要求も強い。
しかしながら、固定受信機での受信に比べて移動体での受信はより難しく、未だ課題の残る分野である。
移動体受信では、モビリティを考慮してアンテナ高およびサイズが制限されるため、多くの場合、送信アンテナと受信アンテナとを直線的に見通すことができない状態(Non-Line Of Sight;NLOS)となる。
NLOS環境は、送信波が、反射、回折などにより複数の経路に拡散され受信点に到達するマルチパス伝搬環境となっている。受信点では、これら複数経路からの到来波が干渉を起こし、その受信信号レベルが大きく変動する。
さらに移動体での受信においては、受信波にドップラー効果による周波数シフトが生じるため、OFDMシンボルの各サブチャネル間で干渉が生じ、受信特性が大幅に劣化する。
このように不安定な受信環境において、常時良好な受信特性を確保することは難しい。 特に、従来のISDB−T受信機で利用される誤り訂正復号法では、低CNR(Carrier to Noise Power Ratio)環境において誤り訂正復号時の誤訂正により生じるバースト誤りの発生確率が増大する傾向にある。
訂正能力の限界を超える過大なバースト誤りは、符号化利得の劣化要因となり、受信品質の劣化につながる。そのため、より品質劣化の少ない受信を実現するためには、このようなバースト誤りを訂正し、符号化利得を向上させる必要がある。
ISDB−Tでは誤り訂正符号としてリードソロモン(Reed-Solomon;RS)-畳み込み(Convolutional;C)直列連接符号が採用されている。
RS−C直列連接符号は、その復号法の工夫により符号化利得の向上が可能であることが知られている(非特許文献1)。具体的な手法は、軟判定RS復号法と繰り返し復号法の2つである。
軟判定RS復号法は、符号系列の尤度情報を利用することでRS復号器の復号能力を高める手法である。この手法では、尤度情報の品質が保証される場合、微小なバースト誤りであれば訂正することが可能である。
一方、繰り返し復号法は、ターボ符号において提案された復号法である。ターボ符号は、再帰的畳み込み符号と、インターリーブ法、繰り返し復号法を取り入れ、史上初めてシャノン限界に近い利得を達成することに成功した符号である。これにより、畳み込み符号の問題であった復号時に生じるバースト誤りの訂正に繰り返し復号法が有効であると一般に認知されるに至った。
ISDB−T受信機においても、このような復号法の工夫により符号化利得の向上が可能であると考えられている。
海外のデジタルテレビジョン放送規格、デジタルビデオブロードキャスティング(Digital Video Broadcasting;DVB)においては、軟入出力機能を有する軟判定畳み込み復号器およびリードソロモン復号器を組み合わせることで繰り返し復号を行い、符号化利得を向上させる手法(非特許文献2)が既に提案されている。従って、同様の符号構造を採るISDB−Tにおいても、繰り返し復号法の導入により符号化利得の向上が期待できる。
O.Aitsab and R.Pyndiah: "Performance of Concatenated Reed-Solomon/Convolutional Codes with Iterative Decoding", Proc. of IEEE (1997) M.Lamarca, J.Sala-Alvarez and A.Martinez: "Iterative Decoding Algorithms for RS-Convolutional Concatenated Codes", Proc. of 3rd intl. Symposium on Turbo Codes and Related Topics (2003)
しかしながら、非特許文献2に開示される手法では、各要素復号器に軟入出力・軟判定機能が必要であり、復号器構成が非常に複雑になるという問題がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、簡易な構成で、符号化利得を向上させることが可能な誤り訂正復号器を提供することを目的とする。
本発明に係る誤り訂正復号器は、受信データの誤り訂正処理を繰り返し実行する誤り訂正復号器であって、受信データを受けて畳み込み復号を行なう第1の復号器と、第1の復号器の復号結果であるデータ順序の配列を所定の方式で組み替える第1のデータ組み替え回路と、第1のデータ組み替え回路を介する第1の復号器の復号結果に基づいて硬判定リードソロモン復号を行なう第2の復号器と、第1のデータ組み替え回路と対を成して構成され、第2の復号器の復号結果を受けてデータ順序の配列を第1のデータ組み替え回路と反対の方式で組み替えて第1の復号器に入力する第2のデータ組み替え回路と、受信データを遅延させる遅延素子とを備える。第2の復号器は、第2の復号器が出力する復号データの信頼性を示すシンドロームを生成するシンドローム生成部を含む。第1の復号器は、遅延素子を介して入力される受信データに対して、第2のデータ組み替え回路を介して入力される第2の復号器が出力する復号データおよびシンドロームに従って再度、畳み込み復号を行う。第2の復号器は、第1のデータ組み替え回路を介する第1の復号器の再度の畳み込み復号結果に基づいて再度、硬判定リードソロモン復号を行なう。
好ましくは、第1の復号器は、入力された受信データに含まれる尤度情報に基づいて状態遷移確率の指標であるメトリックスを計算し、メトリックスに基づいて尤もらしい状態遷移を表す最尤パスを算出し、メトリックスの計算において、状態遷移の方向を示すデータと第2の復号器が出力する復号データとが一致した場合には、シンドロームに基づく所定の値を加算する。
好ましくは、第1の復号器は、軟判定ビタビ復号アルゴリズムに基づく畳み込み復号を実行する。
発明に係る別の誤り訂正復号器は、受信データの誤り訂正処理を実行する誤り訂正復号器であって、受信データの入力を受けて復号結果を出力するN段(N≧2)の誤り訂正ブロックを備え、N段の誤り訂正ブロックの各々は、受信データの入力をそれぞれ受けて畳み込み復号を行なう第1の復号器と、第1の復号器の復号結果に基づいてブロック復号を行なう第2の復号器とを含む。i段(i≧1)の誤り訂正ブロックは、第1の復号器と第2の復号器との間に設けられ、第1の復号器の復号結果であるデータ順序の配列を所定の方式で組み替える第1のデータ組み替え回路と、第1のデータ組み替え回路と対を成して構成され、第2の復号器の復号結果を受けてデータ順序の配列を第1のデータ組み替え回路と反対の方式で組み替えて(i+1)段の誤り訂正ブロックの第1の復号器に入力する第2のデータ組み替え回路とをさらに含む。i段の誤り訂正ブロックの第2の復号器は、第2の復号器が出力する復号データの信頼性を示すシンドロームを生成するシンドローム生成部を有する。(i+1)(N≧i+1>1)段の誤り訂正ブロックに含まれる第1の復号器は、受信データの入力に対して、第2のデータ組み替え回路を介して入力されるi段の誤り訂正ブロックに含まれる第2の復号器が出力する復号データおよびシンドロームに従って畳み込み復号を行う。最終段の誤り訂正ブロックに含まれる第2の復号器から復号データが出力される。
本発明に係る誤り訂正復号器は、第1の復号器において、第2の復号器の復号結果を事前確率系列として畳み込み復号を繰り返し実行する構成であるため、符号化利得を向上させることが可能であるとともに事前確率系列としてシンドロームを利用した構成であるため第2の復号器の構成を簡易に構成することが可能であり、全体として誤り訂正復号器の構成を簡易に構成することが可能である。
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
ISDB−Tは、電波産業会(Association of Radio Industries and Businesses; ARIB)によって定められ、その技術規格書がARIB標準規格として発行されている(“地上デジタルテレビジョン放送の伝送方式標準規格”, 社団法人電波産業会(2001))。ISDB−Tでは周波数利用効率や伝送効率の向上、サービスの多様化を目的として多くの技術が採り入れられている。
図1は、ISDB−Tの送信機100の概略機能ブロック図である。
図1を参照して、送信機100での信号処理手順について説明する。なお、受信機は、送信機と逆の信号処理を行なう。
MPEG−2により符号化されたコンテンツは、MPEG2システム102により、トランスポートストリーム(Transport Stream;TS)として規定されるフレーム単位に多重される。
送信機100では、これを信号処理に適したトランスポートストリームパケット(Transport Stream Packet;TSP)を基本単位とするフレームに再多重する。
再多重したTSを、RS符号部104において短縮化RS(204,188)符号により符号化し、伝送TSPと呼ばれるパケットを生成する。
伝送TSP生成後、階層分割106において、利用する階層の数に応じて最大3階層までにTSを分割し、階層毎にエネルギー拡散108a〜108c、バイトインターリーブ110a〜110c、畳み込み符号化112a〜112cにおいてそれぞれ処理が実行される。そして、パンクチャ114a〜114cにおいて、パンクチュアリング符号が用いられる。そして、ビットインターリーブ116a〜116cの処理の後、QAMマッピング118a〜118cにおいて、シンボルマッピングを行なう。そして、階層合成120において、各処理後に分割した階層を合成する。合成されたデータに時間インターリーブ122、周波数インターリーブ124を施し、OFDMフレームの構成にもとづき、パイロット信号とTMCC信号を付加して、OFDMフレーム構成126においてOFDMシンボルを生成する。生成したOFDMシンボルをIFFT128により周波数多重化し、さらにガードインターバル付加部130でガードインターバルを付加して送信する。
次に、ISDB−Tで採用されている主な技術の特徴について説明する。
まず、セグメントについて説明する。
ISDB−Tでは、5.6MHzの伝送周波数帯域を、各430kHzの周波数帯域を有する13個のセグメントと呼ばれる単位に分割する。さらにセグメントを最大3層に分割し、それぞれの層に異なった伝送パラメータを与えることが可能である。これにより多様なサービス運用が可能となっている。例えば13セグメント全てを使用した高精細度テレビジョン放送(High Definition TeleVision;HDTV)や、4セグメントずつの3層に分割して3チャンネル標準テレビジョン放送(Standard Definition TeleVision;SDTV)、SDTVとデータ放送の組合せ、携帯端末向けセグメント放送などが可能である。
次に、周波数多重化は、周波数利用効率や伝送効率向上の要となる技術であり、多くの通信方式で採り入れられている。
ISDB−Tでは、周波数多重化に直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplex; OFDM)方式が採用されている。
ISDB−TにおけるOFDM方式では、サブキャリア数に応じてモード(Mode1−3)の3つの伝送モードが存在する。1セグメントの伝送パラメータおよび伝送レートを次表に示す。
Figure 0004599625
Figure 0004599625
モード(Mode)1はシンボル長が最小で、サブキャリア間隔が最大である。
一方で、モード(Mode)3はシンボル長が最大で、サブキャリア間隔が最小である。このためMode1は周波数オフセットやドップラー周波数シフトに強く、モード(Mode)3はマルチパス遅延拡散に耐性を持つということが言える。
どのモードを使用するかは、各放送事業者がサービスエリア内の伝搬環境を考慮し選択することができる。
一般には、伝送効率やマルチパス遅延拡散への耐性を考慮し、モード(Mode)3が選択されている。
また、OFDMを用いることにより、単一周波数ネットワーク(Single Frequency Network;SFN)による放送網の構築が可能である。
このため中継局において親局と同一の周波数を使用し、過密なUHF帯の周波数を有効利用することができる。
OFDM方式による伝送では、シングルキャリアでの伝送に比べシンボル長が長くなり、シンボルの遅延拡散によるシンボル間干渉に強いという特徴がある。
しかし、完全に干渉を防ぐことはできないため、ガードインターバルと呼ばれる無効なシンボル区間を有効シンボルの先頭に付加することで、干渉に対する耐性を強化する。
また、ガードインターバルの信号は有効シンボルの後尾の信号と同一に設定されるため、シンボル同期の確立にも利用することができる。
OFDM信号を有効シンボル時間だけ遅延させ、信号の相関のピークを検出し、同期タイミングを決定する。
シンボル長に対するガードインターバル長の比率をガードインターバル比と呼ぶ。
ガードインターバル比は、遅延波の最大遅延時間以上に設定されることが望ましいが、必要以上に長くすると伝送効率が下がってしまうため、伝搬環境に従って適当に決定する必要がある。
ISDB−Tでは、伝搬環境に合わせてガードインターバル比を1/4、1/8、1/16、1/32から選択するという形式をとっている。
入力系列を一旦メモリに取り込み、入力時とは違う順番で出力する手法をインターリーブ(交錯)法といい、これを実現する機構をインターリーバ(交錯器)(データ組み替え回路)と呼ぶ。
インターリーブにより系列の位置関係をランダム化させることで、狭範囲の受信系列に生じたバースト誤りを、広範囲の受信系列に生じたランダム誤りに変換することができる。これにより、誤り訂正能力の小さい符号でも高い符号化利得を確保することが可能となる。
図2は、インターリーバを説明する図である。
インターリーバは構造上、ブロック型と畳み込み型に大別される。
図2(a)は、ブロック型インターリーバを説明する図である。図2(b)は、畳み込み型インターリーバインターリーバを説明する図である。
ブロック型の典型的な手法は、メモリをマトリクスとして構成し、入力系列を行方向に書き込み、列方向から読み出すというものである。
一方、畳み込み型は、入力系列を複数のシフトレジスタに分割して取り込み、出力時に多重化するものである。
ISDB−Tでは、よりリアルタイム処理性・非一様性の高い畳み込み型のインターリーバが使用されている。
ISDB−Tのインターリーバは4段階に分けて使用されており、順にパケット、シンボル、時間、周波数の4軸に交錯を施す。これにより、広帯域、長時間に渡りシンボルを交錯させることで高いバースト誤り耐性を有している。
現在、ISDB−Tでは変調方式として、4値周波数偏移変調(Quadrature Phase Shift Keying;QPSK)、直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation;QAM)の2方式が利用されている。
マッピングにQPSKを用いる場合、伝送効率は高くないが、QAMに比べ安定した受信が可能である。一方、QAMを用いる場合、高い伝送効率を確保できるが、伝搬路誤りに対する耐性がQPSKに比べ低い。
このためワンセグメント放送のような携帯機器向けの受信環境が不安定であると想定される放送ではQPSKが用いられ、HDTV放送など据え置き型テレビのような固定体向けの比較的安定な受信環境が想定される放送ではQAMが用いられる。
次に、ISDB−Tでは伝搬特性向上のため誤り訂正符号を採用している。
シンボル誤り訂正符号であるリードソロモン(RS)符号と、ランダム誤り訂正符号である畳み込み(C)符号の2種類を使用し、2重に符号化を行うことで高い誤り訂正能力を確保している。
誤り訂正符号は、情報系列に誤りが生じた場合にこれを訂正し、誤りが生じる以前の情報系列を復元することを目的として利用される符号である。現在、誤り訂正符号には、大別してブロック符号と畳み込み符号の2種類が存在する。
ブロック符号は、データをシンボル単位に分割し、データシンボルをもとに生成したパリティシンボルを付加することで符号語を生成する。
畳み込み符号は、符号化時に、現在の入力データのみでなく過去の入力データも参照し、過去の入力データと生成した符号語に相関を持たせる。一般にブロック符号の復号には代数的な復号法、畳み込み符号の復号には統計的な復号法を用いる。
誤り訂正符号の復号法は、情報系列の扱い方により硬判定復号法と軟判定復号法に分類できる。0あるいは1のみのデジタル系列を入力として扱う手法を硬判定復号法、デジタル系列に加えて当該系列の尤度情報などのアナログ重みを復号補助情報として扱う手法を軟判定復号法という。
硬判定復号法は、復号器構成が簡素である。一方、軟判定復号法は、復号器構成が複雑化するものの硬判定復号法に対し2−3dB程度符号化利得を向上できるとされている。
ブロック符号であるRS符号はGF(28)を符号語の元とするシンボル誤り訂正符号である。
ISDB−Tでは、符号長N=255シンボル、データ長K=239シンボルのRS(255,329)符号を51シンボル短縮した短縮化RS(204,188)符号が使用されている。
符号化の手順について説明する。まず、188シンボルのデータ語に51シンボルのヌルシンボルを追加して239シンボルのデータ語を生成する。次に、239シンボルのデータ語に16シンボルのパリティ語を付加し、255シンボルの符号語を生成する。そして、符号語の生成後にヌルシンボルを取り除き(204,188)符号とする。このとき、GF(28)の原始多項式には次式を用いる。
Figure 0004599625
RS符号の誤り訂正復号では、符号語内でランダムに生じた(N−K)/2個の誤りを訂正できるので、ISDB−Tの場合には8シンボルまでの誤りを訂正可能である。
また、RS符号の復号には、通常の誤り訂正復号の他に、消失誤り訂正復号が利用できる。
消失誤り訂正復号は、データが損失していると予想されるe≦N−K個のシンボルを予め消失として指定しておくことで復号を行う手法である。
この場合、符号長がN−eであると考えて、最大でe+(N−e−K)/2の誤りを訂正することができる。
従来のISDB−T受信機では、最も復号器構成の簡易な8シンボル誤り訂正復号を行っているが、消失誤り訂正復号を利用して復号能力を高め、復号後誤り率を最小とする一般化最小距離(Generalized Minimum Distance;GMD)復号のような手法も存在する(G.D.Forney,Jr: “Generalized Minimum Distance Decoding” (1966))。
GMD復号を行う場合には、復号補助情報として、符号系列の尤度などの情報が必要となる。情報系列の扱い方から、従来手法は硬判定復号法、GMD復号法などは軟判定復号法ということができる。
ISDB−Tの畳み込み(C)符号はパンクチャド(Punctured-Convolutional;PC) 符号と呼ばれるものである。
PC符号では、符号化率一定のC符号器により生成された符号語をマスクパターンによりパンクチャ化することで符号化率を可変とする。
図3は、畳み込み符号器の概略を説明する図である。
図3を参照して、符号化の手順について説明する。
C符号化は、シフトレジスタを用いて行う。
ここでは、一例としてISDB−Tで使用される、拘束長K=7、符号化率1/2のC符号器について説明する。
ISDB−Tでは、畳み込み符号器により符号化率1/2のマザーコードを生成する。
さらに次表に示すマスクパターンにより、マザーコードの一部のビットを削除し、各符号化率に対応する伝送信号系列の順に出力することで符号化率を制御する。
Figure 0004599625
C符号の復号には一般にビタビ(Viterbi:V)アルゴリズムによるビタビ(V)復号器が利用される。
従来のISDB−T受信機では、入力系列に符号系列とその尤度系列の2系列を用いる軟判定ビタビ復号を使用するのが一般的である。
ISDB−Tにおける、ビタビアルゴリズムによるビタビ復号の詳細については後述する。
また、ビタビアルゴリズムには効率的に軟出力を生成する機能を付け加えたアルゴリズム、軟出力ビタビアルゴリズム(Soft-Output Viterbi Algorithm;以下、SOVAとも称する)も存在する。
SOVA復号器では、連接符号の軟判定復号、繰り返し復号、同期や遅延の検出など様々なアプリケーションへの応用手法が考案されている。
符号化利得向上のためには、符号長と最小距離の大きな符号を用いる必要があるが、復号はこの2要素に比例して急激に複雑化する。
そこで、比較的符号長の小さい2つの符号を組み合わせることで、最小距離を拡大した効果を持つ符号を構成する手法が提案されている。その代表的なものが積符号と連接符号である。
積符号は、q元(n1、k1)線形符号C1とq元(n2、k2)線形符号C2を組み合わせて構成されるq元(n1、k1、n2、k2)線形符号である。
図4は、積符号を説明する図である。
図4を参照して、情報源をk1×k2の2次元配列で構成したとき、各列をC1で符号化し、各行をC2で符号化することにより得られる。また、一般に積符号は線形符号にしか適用できない。非線形符号を用いると、パリティシンボルC2(C1)が、符号化の順序によって異なる場合があるためである。
ISDB−Tでは線形符号のRS符号と非線形符号のC符号を用いるので、構造上積符号には分類されない。
連接符号は、qk(k≧2)元符号とq元符号とを組み合わせて図5のように構成される符号である。
図6は、符号化、復号を説明する概略ブロック図である。
図6を参照して、外符号器200で外符号化し、内符号器205で内符号化して通信路に出力する。そして、内復号器210で内符号化したデータを復号し、そして、外復号器215で外符号化したデータを復号する。すなわち、符号化の順序に対して、復号は逆順に行う。
なお、連接符号では、各要素符号を通信路に近いものから順に内符号、外符号と呼ぶ。
ISDB−Tでは、外符号にRS符号、内符号にC符号を用いるRS−C直列連接符号を採用している。
なお、ここでは図示しないが符号器間には系列のランダム化を目的としてインターリーバが配置されている。
RS−C直列連接符号は、ターボ符号や、低密度パリティ検査(Low-Density Parity-Check;LDPC)符号などが実用化される以前では、最もシャノン限界に近い特性を実現できる符号として利用されていた。
また、RS−C連接符号は、復号法の工夫によって符号化利得を向上できることが知られている。
軟判定RS復号を行う手法や、RS復号出力をV復号器での再復号に利用する繰り返し復号法などがこれにあたる。
海外のデジタル放送規格DVBにおいてこれらを適用する目的で、C復号にSOVA復号器を用いて軟出力を生成し、RS復号器においてこれを復号補助情報として軟判定復号を行う手法や、RS復号器に軟出力機能を付加し、SOVA復号器への軟出力を生成して繰り返し復号を行う手法などが提案されている。
ここで、従来のISDB−T受信機の構成について説明する。
図7は、従来のISDB−T受信機の構成を説明する図である。
図7を参照して、従来のISDB−T受信機では、復号器構成の簡素な軟判定ビタビ(V)−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器による復号が利用されている。
従来受信機での復号手順を述べる。
まず、受信信号(I、Q)をQAMデマッピング300でデマップし、復調ビットストリームであるデータシンボルとその尤度情報を得る。
これを、上述のパンクチャ化パターンの表を用いてデパンクチャ305によりデパンクチャして、軟判定ビタビ(V)復号器310への入力X,Yを得る。
そして、軟判定ビタビ(V)復号器310の出力をバイトデインターリーバ315によりデインターリーブし、硬判定リードソロモン(RS)復号器320に入力する。そして、最後に硬判定RS復号器320によりRS復号を行い、復号データであるTSPを得る。
次に、デマップ時に生成する尤度情報、軟判定ビタビ(V)復号器での復号、硬判定リードソロモン(RS)復号器での復号について説明する。
まず、尤度情報の生成について述べる。
尤度情報には、ユークリッド距離や対数尤度比(Log Likelihood Ratio;LLR)を用いるのが一般的である。
ユークリッド距離は、受信シンボルを幾何平面上に配置したとき、その近傍のシンボルとの幾何学的距離を表すものである。また、対数尤度比は受信シンボルが送信シンボルである確率を対数比で表すものである。デジタル回路ではこれらの尤度情報を適宜量子化して用いる。
LLRによる尤度情報生成の概要を説明する。
送信ビットをd、受信ビットをrとすると、d=0、d=1である事後確率はそれぞれP(d=0|r),P(d=1|r)と表され、rのLLRは次式で定義される。
Figure 0004599625
事後確率の生成は、統計的な復号法を行うときなどに、復号と同時に行う。
一般には、最大事後確率(Max A Posteriori Probability;MAP)アルゴリズム、最大対数MAPアルゴリズム、SOVAなどによる復号時に復号補助情報として生成される。
LLRが正の値である場合、d=1の尤度が高く、負の値である場合、d=0の尤度が高い。
また、LLRの値が0に近いほどそのシンボルの尤度は低いということができる。
デジタル回路で対数尤度比を用いる場合、正負の概念を表すには符号を用いる。
符号語に1bitを割り当て、LLRの絶対値に数bitを割り当てる。この場合、絶対値が大きいほどその符号語の尤度は高く、絶対値が0に近いほど符号語の尤度は低いということになる。
デマップ時には事後確率という概念を取り入れられないので、ISDB−T受信機でデマップ時に生成できる尤度情報は、ユークリッド距離による尤度情報となる。
従来のISDB−T受信機ではこのような距離情報に対して数bitを割り当て、尤度情報として利用している。
次に、ビタビ復号器での復号について説明する。
畳み込み(C)符号の復号は、前述のようにビタビアルゴリズムを用いて行われる。ビタビアルゴリズムでは、受信語をもとに符号器の内部状態の状態遷移確率を逐次計算し、尤もらしい状態遷移パスを求める。
尤もらしい状態遷移パスを最尤パスといい、これを辿ることにより復号出力を得る。
最尤パスを辿る手順はトレースバックと呼ばれる。
ビタビアルゴリズムでの復号においてトレースバックする長さは出力系列の尤度を決定する重要な値である。
また、トレースバック長が大きくなるとその分パスの値を格納するメモリが必要となるため、ビタビアルゴリズムでの復号性能とハードウェアの規模はトレードオフの関係にあると言える。
本例における計算機シミュレーションでは、トレースバック長を192bitとした。
ISDB−Tでは、上述した図3のC符号器の出力に対応して、ビタビ(V)復号器に対してX,Yの2つの入力が必要となる。
そこで、符号をC、尤度情報をLと表し、Xは(CxLx)、Yは(CyLy)のように入力を構成する。
ビタビ(V)復号器ではこの2入力をもとに、パスメトリックスの計算を行う。
パスメトリックスは、ビタビアルゴリズムにおいて、最尤パスの判定基準となる値である。
ビタビアルゴリズムでは、各レジスタの内部状態Qiに対するパスメトリックスMk(Qi)を計算し、トレリス木と呼ばれる、状態遷移図を構築する。
図8は、トレリス木を説明する図である。
図8を参照して、lは畳み込み符号の拘束長、kはビタビ(V)復号器のトレースバック長(状態遷移回数)を示す。
軟判定ビタビ(V)復号において、状態遷移回数がk(1≦k≦K)のとき内部状態QiのパスメトリックスMk(Qi)は次式のように計算される。
Figure 0004599625
図9は、状態遷移回数kにおいて、状態遷移回数k−1である状態Qi0とQi1からの状態遷移パスが、状態Qiでマージするときのトレリス木を説明する図である。
図10は、状態QiにおけるパスメトリックスMk(Qi)の計算手順について説明する図である。
図10を参照して、ここでは、Gx,Gyはそれぞれ符号語Cx,Cyの生成多項式を示し、C=G×Qというルールで符号語を生成できることとする。また、Qi0,Qi1からのパスはブランチと呼ばれる。
図10を参照して、まず、状態遷移回数k−1の場合の状態Qi0,Qi1のパスメトリックスMk-1(Qi0),Mk-1(Qi1)をm0,m1とする(ステップS0,S10)。
そして、次に、C=G×QというルールでQi0×Gxを計算してCxkと比較する(ステップS1)。
そして、ステップS1において、C=G×QというルールでQi0×Gxを計算してCxkと比較した結果、等しい場合には、ステップS2に進み、m0にLxkを加算する。
一方、ステップS1において、C=G×QというルールでQi0×Gxを計算してCxkと比較した結果、等しくない場合には、ステップS3に進み、m0からLxkを減算する。
そして、次に、次に、C=G×QというルールでQi0×Gyを計算してCykと比較する(ステップS4)。
そして、ステップS4において、C=G×QというルールでQi0×Gyを計算してCykと比較した結果、等しい場合には、ステップS5に進み、m0にLykを加算する。
一方、ステップS4において、C=G×QというルールでQi0×Gyを計算してCykと比較した結果、等しくない場合には、ステップS6に進み、m0からLykを減算する。
同様に、次に、C=G×QというルールでQi1×Gxを計算してCxkと比較する(ステップS11)。
そして、ステップS11において、C=G×QというルールでQi1×Gxを計算してCxkと比較した結果、等しい場合には、ステップS12に進み、m1にLxkを加算する。
一方、ステップS11において、C=G×QというルールでQi1×Gxを計算してCxkと比較した結果、等しくない場合には、ステップS13に進み、m1からLxkを減算する。
そして、次に、次に、C=G×QというルールでQi1×Gyを計算してCykと比較する(ステップS14)。
そして、ステップS14において、C=G×QというルールでQi1×Gyを計算してCykと比較した結果、等しい場合には、ステップS15に進み、m1にLykを加算する。
一方、ステップS14において、C=G×QというルールでQi1×Gyを計算してCykと比較した結果、等しくない場合には、ステップS16に進み、m1からLykを減算する。
そして、上記の結果に基づいて得られたm0,m1を比較する(ステップS7)。
ステップS7において、パスメトリックスm0,m1のうち値が大きい方を生き残りパスのパスメトリックスとして、メモリに格納する。なお、等しい場合にはいずれをメモリに格納しても良いものとする。本例においては、等しい場合には、m0を格納することとしている。
具体的には、m1>m0の場合には、m1をパスメトリックスMk(Qi)とする(ステップS8)。一方、m1≦m0の場合には、m0をパスメトリックスMk(Qi)とする(ステップS9)。
そして、このとき、メトリックスがパスメトリックスに格納されたブランチは、生き残りパスとなる。
状態遷移回数がトレースバック長Kに達するまでパスメトリックスの計算を繰り返し、生き残りパスを逐次メモリに格納する。パスメトリックスの最も大きい状態を状態遷移の終端として、終端にたどり着くまでの生き残りパスをトレースバックすることにより最尤パスを判断することができる。
次に、リードソロモン(RS)復号器での復号について説明する。
RS符号の復号は、シンドローム多項式S(X)を基に、誤り位置多項式σ(X)と誤り評価多項式ω(X)を求めることで行う。
誤り位置多項式σ(X)からは符号語の誤り位置、誤り評価多項式ω(X)からは符号語の誤りの大きさを求めることができる。
ISDB−TにおけるRS符号は、前述のように符号長N=255シンボル、データ長K=239シンボルのRS符号を51シンボル短縮した、短縮化符号である。このため訂正可能な誤り個数τはτ=(N−K)/2=8として考える。
まず、受信語からシンドローム多項式を求める。
受信符号多項式をR(X)とすると、シンドローム多項式のk次項の係数は、式(3.2)の根をR(X)に代入することより、
Figure 0004599625
次にシンドローム多項式から、誤り位置多項式を求める。誤り位置多項式はいわゆるPeterson法やBerlekamp-Massey法、Euclid法などにより、次式を解くことで得られる。
Figure 0004599625
ただし、t≦τとする。受信語の誤り位置をβ0,β1,・・・,βt-1とすると、これら
の逆数はσ(X)の根となる。つまりσ(X)の根を求めることで、受信語の誤り位置を判定できる。
シンドローム多項式と、誤り位置多項式が求まると、これらの積から誤り評価多項式が生成できる。
Figure 0004599625
上記で説明したように、低CNR環境下において、高品質な尤度系列を生成することは困難である。
しかし、軟判定復号を行う場合に尤度系列の品質は重要な要素であり、入力された尤度系列が低品質であると復号系列にバースト誤りが発生する確率が高くなる。
そのため、より高い符号化利得を確保するには、このような復号時バースト誤りを防ぐ手法が必要となる。
一般に、バースト誤り対策としては、上述したようにインターリーブ法と繰り返し復号法が有効な手法とされている。1993年、Berrouらによって提案されたターボ符号では、拘束長の短い2つの再帰的畳み込み(Recursive Systematic Convolutional;RSC)符号とインターリーバを用いて並列連接符号を構成することで、擬似的に長い拘束長の符号語を得ることを可能としている。
また、ターボ符号を特徴づけているもう一つの要素が、その復号法として用いられる繰り返し復号法である。
繰り返し復号法は、一方の復号器で得た復号結果をもう一方の復号器で利用することで全体の系列最適化を行う手法であり、これを適用することで、トレリス木構築時に誤った生き残りパスを選択する確率を低減し、復号時バースト誤りの発生確率を低減することができる。
ターボ符号は、このようなインターリーバと繰り返し復号法を用いることで、実用的な範囲で初めてシャノン限界に近い利得に達した符号である。
図11は、ターボ符号器およびターボ復号器の構成を説明する図である。
図11を参照して、ターボ符号器500に入力された入力情報は、第1符号器510において符号化されてモジュレータ525に出力される。さらに入力情報がインターリーバ505を介してデータの順序の配列が組み替えられて第2符号器520において符号化されてモジュレータ525に出力される。
ターボ復号器600に入力された受信した情報は、SISO(Soft Input Soft Out)第1復号器610により復号され、さらに、インターリーバ615を介してSISO第2復号器620でさらに復号される。そして、SISO第2復号器620の出力がデインターリーバ625を介してSISO第1復号器610にフィードバックする。この繰り返しを行なうことにより信頼性の高い情報を復号できる。
ここで、繰り返し復号法について説明する。
相互に統計的相関のない符号を用いて2重に符号化を行った場合、受信系列に生じた誤り系列も符号語間において相関のない系列となる。
このため、一方の復号で得た結果がもう一方の復号時に適当ではないと判定される可能性がある。この性質を利用して、一方の復号結果をもう一方の復号時に復号補助情報として用いることで、より誤り率の低い復号結果を得ることができる。
また、図11のターボ符号のような構造で各復号器間で復号補助情報のやりとりを繰り返すことで徐々に誤り率を下げていくことができる。このような手法を繰り返し復号法という。
繰り返し復号法は、ターボ符号やLDPC符号などの、近年最も注目されている誤り訂正符号において利用されている復号手法である。
繰り返し復号を導入する場合、復号補助情報を相互にやりとりするため、要素復号器には軟入力・軟出力機能が要求される。
ターボ符号では、復号補助情報として、SOVAにより事後確率を計算し、出力する手法を用いている。ターボ符号におけるパスメトリックスの計算は、式(3.4)に事前確率を表す項LPkを加え、次式のようになる。
Figure 0004599625
SOVAでは、パスメトリックスの計算時に、マージしたブランチのメトリックス差分値Δkと生き残りパスの履歴を格納しておく。復号後、これらをもとに軟出力を生成する。
ターボ符号では、このSOVAの軟出力を事前確率として復号過程を繰り返し、これを更新していくことでパスメトリックスの最適化を行っている。
以下、非特許文献2に示される繰り返し復号法について説明する。
RS−C直列連接符号への繰り返し復号法の適用にあたっては、いくつかの課題がある。
復号補助情報の生成機能、復号補助情報を効率的にやりとりするための復号器間のインターフェイスなどである。
図7で説明した従来の復号器には、上述の機能は存在しないため、これらを付加する必要がある。
非特許文献2では、海外規格のDVBにおいて繰り返し復号法を適用する手法が提案されている。
非特許文献2に示される手法により、ISDB−T受信機に繰り返し復号法を適用する場合、各要素復号器に軟入出力を行うためのインターフェイスと、RS復号器で軟判定を行う機能が必要となる。
図12は、軟判定ビタビ(SOVA)復号器−軟判定リードソロモン(RS)直列連接復号器を説明する図である。
図12を参照して、SOVA復号器−軟判定RS直列連接復号器では、SOVA復号器700は、受信系列(X,Y)の入力を受けて、硬出力である復号データおよび軟出力である復号補助情報を生成する。そして、軟判定RS復号器720は、デインターリーバ705,710を介してSOVA復号器700の出力結果を受け取り、軟判定RS復号を行う。
軟判定RS復号器720は、復号データおよび復号補助情報を生成し、この生成された復号結果をインターリーバ725,730を介してSOVA復号器700へフィードバックすることで繰り返し復号を行う。
図13は、SOVA復号器700の構成を説明する図である。
図13を参照して、SOVA復号器700への入力は、受信系列(X,Y)と事前確率系列(Priori)の2系列が必要となる。事前確率系列(Priori)にはRS復号器720からのフィードバックを用いる。具体的には、事前確率系列(Priori)は、RS復号器720の出力であるインターリーバ725,730を介して入力された符号系列(RS−decoded)と尤度系列(LLRRS)とを含む。
SOVAでのパスメトリックスの計算には前述の式(4.1)を用いる。ここでは、軟判定RS直列連接復号器からのフィードバックが符号語CRSとその尤度情報LRSにより構成されているとして、式(4.1)を次式のように置き換える。
Figure 0004599625
具体的には、SOVA復号器700では、パスメトリックスの格納時に、メトリックスの差分値やパス履歴なども格納しておき、後の軟出力の生成に用いる。
SOVAは統計的に最も状態遷移確率の高いパスを選択するアルゴリズムであるため、メトリックスの差分値はパスのLLRを示しているといえる。ただし、差分値を格納した時点より以前のパスの尤度を示しているため、パスの履歴も同時に参照する必要がある。SOVAでは、これらの値を参照して事後確率系列を生成し、軟出力として用いる。
図14は、軟判定リードソロモン(RS)復号器720を説明する図である。
図14を参照して、軟判定RS復号器720では、デインターリーバ705,710を介して入力された硬出力である符号系列(C−decoded)と軟出力である尤度系列(LLRc)により軟判定復号を行う。
RS符号の復号は代数的に行われるので、GMD復号などを利用する。
RS符号の軟判定復号では、誤り訂正と消失誤り訂正を組み合わせて復号を行い、符号語と尤度系列とを関連付けることで、最も誤りが少ないと推測される符号語を送信符号語と判定する。
このとき、消失誤りと判定したシンボルの数や、最小距離の条件を満たしていたかなどの情報を得ることができる。非特許文献2の手法では、これらの情報をもとに軟出力である符号系列(RS−decoded)と軟出力である尤度系列(LLRRS)を構成し、SOVA復号器700にフィードバックする方法が示されている。
次に、本発明の実施の形態に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器による繰り返し復号法について説明する。
ターボ符号などにより、繰り返し復号法が、復号時バースト誤りの訂正に有効であることが示されている。ISDB−T受信機では、符号の構造上は繰り返し復法号法の適用が可能であるが、上述したように従来受信機において繰り返し復号法は導入されていない。
このため、繰り返し復号法の適用によって、ISDB−T受信機において符号化利得の向上が可能であると考えられる。
ISDB−T受信機への繰り返し復号法の適用にあたっては、復号補助情報の生成機能、復号補助情報を効率的にやりとりするための復号器間のインターフェイスなどが必要となる。
上述したように非特許文献2で示されるSOVA復号器−軟判定RS直列連接復号器では、海外規格のDVBにおいて、SOVA復号器と軟入出力・軟判定RS復号器によってこれらを満たす手法が提案されている。この手法では、SOVA復号器により生成された事後確率をRS復号器に受け渡し、RS復号器でも軟判定復号を行う。さらに、RS復号時の消失訂正数などの情報をもとに軟出力を生成し、復号補助情報としてSOVA復号器にフィードバックすることで繰り返し復号を行う。
この手法の問題点は、上述したようにその復号器構成が複雑となることである。
軟出力のための記憶量、計算量が必要であり、特に軟判定RS復号は代数復号の繰り返しで最尤系列を推定するため計算量が多いからである。
そこで、本実施例においては、復号補助情報としてRS符号のシンドロームによる復号成否情報を用いる、軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器による繰り返し復号法を提案する。
従来の硬判定RS符号においては、受信系列に符号語の復号能力を上回る量の誤りが生じている場合は復号が失敗する。このため、復号に成功した系列では非常に高い尤度が保証され、逆に復号に失敗した系列は誤りが非常に多いため尤度が低いと言える。よって、この復号成否情報を軟判定ビタビ(V)復号器にフィードバックすることで、高質な復号補助情報として利用できると考えられる。
図15は、本発明の実施の形態に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器の構成を説明する概略図である。
図15を参照して、軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器1は、遅延素子12と、軟判定ビタビ復号器5と、デインターリーバ15と、硬判定リードソロモン復号器10と、インターリーバ20a,20bとを含む。
軟判定ビタビ復号器5は、受信系列(X,Y)の入力を受けて、硬出力である復号データTSPを生成する。そして、硬判定RS復号器10は、デインターリーバ15を介して軟判定ビタビ復号器5の出力結果を受け取り、硬判定RS復号を行う。インターリーバ20は、入力されたデータ順序の配列を所定の方式に従って組み替えて出力する。また、デインターリーバ15は、インターリーバ20と対を成し、データ順序の配列が組み替えられて入力されたデータ順序を所定の方式と反対の方式で元のデータ順序に戻して出力する。
硬判定RS復号器10は、復号データおよび復号補助情報を生成し、この生成された復号結果をインターリーバ20a,20bを介して軟判定ビタビ復号器5へフィードバックする。これにより繰り返し復号を実行する。
具体的には、軟判定ビタビ復号器5において、遅延素子12により遅延した受信系列(X,Y)および硬判定RS復号器10で生成された復号データおよび復号補助情報に基づいて、再度、軟判定ビタビ復号を実行する。そして、硬判定リードソロモン復号器10は、デインターリーバ15を介して入力された復号結果を受けて、硬判定RS復号を実行し、それにより得られた復号データを出力する。
図12の構成と比較して明らかなように、本実施の形態に従う構成においては、軟判定ビタビ復号器である畳み込み(C)復号器から硬判定RS復号器であるブロック復号器に対する尤度情報のやりとりは必要ではない。
したがって、軟判定ビタビ復号器である畳み込み(C)復号器の軟出力機能、RS復号器であるブロック復号器の軟入力機能、また各復号器における尤度情報の生成機能を省略または簡略可能であり、復号器が簡易に構成することが可能である。
図16は、軟判定ビタビ復号器5の構成を説明する概略図である。
図16を参照して、軟判定ビタビ(V)復号器5は、SOVAで用いられるものと同じ、受信系列(X,Y)と事前確率系列(RS−decoded,S)の2系列を入力とする復号器を使用する。
ここで、上述したように硬判定RS復号器10の入力において復号補助情報の入力を必要としないため軟判定ビタビ(V)復号器5は、軟出力機能を設ける必要が無く簡易な構成で実現可能である。
図17は、硬判定リードソロモン(RS)復号器10の構成を説明する概略図である。
図17を参照して、硬判定RS復号器10は、硬判定RS復号ユニット12と、シンドローム生成器14とを含む。
硬判定RS復号ユニット12は、軟判定ビタビ復号器5により生成されたデインターリーバ15を介する入力データTSPを受けて硬判定出力(RS−decoded)の復号結果を出力する。
そして、シンドローム生成器14は、硬判定出力(RS−decoded)に基づいて復号補助情報(シンドローム)Sを計算して出力する。RS符号は、復号時にシンドロームを計算することによって誤りを検出する。
シンドローム多項式は式(3.6)の係数をもとに、式(3.7)で表される。ここで、受信符号多項式R(X)に誤り多項式e(X)で表される誤りが生じているとすると、R(X)は送信符号多項式T(X)を用いて次式のように表せる。
Figure 0004599625
以上により符号語に何らかの誤りが生じている場合、e(X)≠0であるから、s(x)≠0となる。
一方、符号語に誤りが生じていない場合、e(X)=0であることから、S(x)=0となる。つまり、シンドローム多項式が0であるとき符号語に誤りはなく、0でないときは符号語に誤りが生じていると仮定することができる。ただし、誤りは生じているがシンドローム多項式は0となることも有り得るため、必ずしも誤りがないとは言いきれない。この場合は、符号の構造上誤りを検出できないため、見逃し誤りとなる。
RS符号の構造そのものは復号後も変化しないため、復号後にシンドロームを再計算することで誤りの有無が検出でき、復号成否の確認が可能である。
本実施例では、このようなシンドローム多項式を復号後にも計算し、復号後のパケットにおける誤りの有無を調べることで、復号の成否を確認することとする。このとき、復号成に1、復号否に0のバイナリデータを割り当て、復号補助情報(シンドローム)Sとして軟判定ビタビ(V)復号器5にフィードバックする。
図12の構成と比較して明らかなように、本実施の形態に従う構成においては、硬判定RS復号器10において、軟入力機能、また、尤度情報の生成機能を省略または簡略可能であり、復号器を簡易に構成することが可能である。
本実施の形態に従う硬判定RS復号器10では実際の意味での事前確率の尤度情報を生成せず、シンドロームSを事前確率の代替値として用いる。
つまり、パスメトリックスの計算を式(4.1)を置き換えて、次式のようにする。
Figure 0004599625
しかし、通常ではシステムにおいて受信シンボルの尤度情報に数ビットが割り当てられており、LRkの値に比べて復号補助情報(シンドローム)Sの値が小さい。復号補助情報の値が小さすぎると適切な効果を得られないため、次式のようにSに適当な重みWを付与して用いる。
Figure 0004599625
図18は、本発明の実施の形態に従うパスメトリックスの計算手順を説明する図である。
図18を参照して、本発明の実施の形態に従うパスメトリックスの計算手順は図10の計算手順にさらに、パスメトリックスに対して復号補助情報に関するフローを付け加えたものである。具体的には、ステップS20〜ステップS25をさらに追加した点が異なり、その他の点については同様であるので同じ点については繰り返さない。
ステップS4において、C=G×QというルールでQi0×Gyを計算してCykと比較した結果、等しい場合には、ステップS5に進み、m0にLykを加算する。
一方、ステップS4において、C=G×QというルールでQi0×Gyを計算してCykと比較した結果、等しくない場合には、ステップS6に進み、m0からLykを減算する。
そして、次に、MSB(Qi)と、CRSkとを比較する(ステップS20)。ここで、MSB(Qi)は、シフトレジスタの内部状態Qiの最上位ビット(畳み込み符号における入力ビット)を示す。また、CRSはフィードバックされたRS符号語を示す。
すなわち、ステップS20において、フィードバックされたRS符号ビットと、それに対応する畳み込み符号の入力ビットに相当するMSB(Qi)とを比較する。具体的には、軟判定ビタビ復号器5の内部で構成されるトレリス木における内部状態Qiの状態遷移の方向を示すデータ0or1と、フィードバックされたRS符号ビットとを比較する。
ステップS20において、受信語とRS符号語とが一致した場合に、一致した系列の軟判定補助データ(SkW)を前状態のパスメトリックスに加算する(ステップS21)。ここで、復号補助データは、シンドロームS×重みWに相当する。
一方、ステップS20において、受信語とRS符号語とが不一致の場合には、復号補助データ(SkW)を前状態のパスメトリックスから減算する(ステップS22)。
同様に、ステップS14において、C=G×QというルールでQi1×Gyを計算してCykと比較した結果、等しい場合には、ステップS15に進み、m1にLykを加算する。
一方、ステップS14において、C=G×QというルールでQi1×Gyを計算してCykと比較した結果、等しくない場合には、ステップS16に進み、m1からLykを減算する。
そして、次に、MSB(Qi)と、CRSkとを比較する(ステップS23)。ここで、MSB(Qi)は、シフトレジスタの内部状態Qiの最上位ビット(入力側ビット)を示す。また、CRSはフィードバックされたRS符号語を示す。
すなわち、ステップS23において、フィードバックされたRS符号ビットと、それに対応する畳み込み符号の入力ビットに相当するMSB(Qi)とを比較する。具体的には、軟判定ビタビ復号器5の内部で構成されるトレリス木における内部状態Qiの状態遷移の方向を示すデータ0or1と、フィードバックされたRS符号ビットとを比較する。
ステップS23において、受信語とRS符号語とが一致した場合に、一致した系列の復号補助データ(SkW)を前状態のパスメトリックスに加算する(ステップS24)。ここで、復号補助データは、シンドロームS×重みWに相当する。
一方、ステップS23において、受信語とRS符号語とが不一致の場合には、復号補助データ(SkW)を前状態のパスメトリックスから減算する(ステップS25)。
そして、上記の結果に基づいて得られたm0,m1を比較する(ステップS7)。
ステップS7において、m0,m1のうち値が大きい方を生き残りのパスメトリックスとして、メモリに格納する。なお、等しい場合にはいずれをメモリに格納しても良いものとする。本例においては、等しい場合には、m0を格納することとしている。
具体的には、m1>m0の場合には、m1をパスメトリックスMk(Qi)とする(ステップS8)。一方、m1≦m0の場合には、m0をパスメトリックスMk(Qi)とする(ステップS9)。
そして、このとき、メトリックスがパスメトリックスに格納されたブランチは、生き残りパスとなる。
状態遷移回数がトレースバック長Kに達するまでパスメトリックスの計算を繰り返し、生き残りパスを逐次メモリに格納する。パスメトリックスの最も大きい状態を状態遷移の終端として、終端にたどり着くまでの生き残りパスをトレースバックすることにより最尤パスを判断することができる。
本実施の形態に従う構成は、軟判定ビタビ復号器である畳み込み(C)復号器の軟出力機能、RS復号器であるブロック復号器の軟入力機能、また、各復号器における尤度情報の生成機能を省略または簡略可能であり、各復号器の構成を簡易に設計することが可能である。
また、デインターリーバについても軟判定ビタビ復号器5と硬判定リードソロモン復号器10との間に1つの入力系列に対応して設ければ良く、デインターリーバの個数も削減できる。
なお、構成が簡素な分、本実施例の方が同面積のハードウェアにおいて繰り返し回数を増やせる可能性も存在する。
次に、本発明の実施の形態に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器による繰り返し復号を実行する場合と、繰り返し復号を実行しない場合との比較について説明する。
まず、シミュレーション環境について説明する。
一般に、無線信号に加わる雑音の発生源は、受信機内部において多数存在する。
受信機では、これら多数の雑音源から生じた信号が加え合わされたものが雑音として受信される。このような雑音は、サンプル数が大きいとき、中心極限定理により近似的にガウス分布に従う。また、確率分布の周波数特性は一様であると近似できる。このため、システム内部雑音モデルには加法性白色ガウス雑音(Additive White Gaussian Noise; AWGN)モデルを用いるのが一般的である。
自動車のような移動体で放送を受信すると仮定する。アンテナ高は1−2m程度であるので、一般的にはNLOS環境であるとみなせる。
この場合、到来波が移動局近傍の複数点から受信点に到達するマルチパス伝搬環境となり、フェージング変動の分布はレイリー分布となることが知られている。
また、到来波に経路長差がなく、遅延時間差を無視可能であるとすると、一様な周波数特性を持つフラットフェージングとなり、到来波の経路長差が大きく、遅延時間差が無視不可能であるとすると、歪な周波数特性を持つ周波数選択性フェージングとなる。
ISDB−Tでは伝送にOFDMにより多重されたマルチキャリアシンボルを用いていることから、遅延時間差が無視できない。このため、フェージングモデルにはマルチパスレイリー分布モデルが用いられる。特に自動車での受信では、多くのパスが存在すると予想されるため、6波レイリー分布フェージング雑音モデルを用いる。
次に、屋外において、移動体により受信を行う場合を考える。移動体での受信では、ドップラー効果による周波数シフトが起こる。i番目の素波が移動体の進行方向に対して角度θi方向から到来するものとする。このとき、移動体の速度をv、光速をc、搬送波周波数をfcとすると、この到来波は次式で与えられるドップラー周波数シフトを受ける。
Figure 0004599625
次に、シミュレーション諸元を次表に示す。
Figure 0004599625
受信体に時速60km/h程度で走行する自動車を想定して伝搬環境を設定する。システム内部雑音モデルはAWGNモデルとする。フェージング雑音モデルは、走行中他方向より電波が到来することから、6波レイリー分布雑音モデルとする。最大ドップラー周波数は、搬送波周波数が470−770MHz程度であることを考慮して、40Hzとする。
ISDB−T伝送パラメータは、一般的なHDTVを想定し、伝送モードモード(Mode)3、ガードインターバル比1/8、タイムインターリーブ長2、変調方式64QAM、符号化率3/4とする。また、簡単のため、部分受信なしのフルセグメント伝送としている。サンプルは100OFDMフレームとした。モード(Mode)3、ガードインターバル比1/8のとき、フレーム長は231.3ms程度であるから、サンプル長は23.13s程度である。
また、軟判定ビタビ(V)復号器に関して、トレースバック長は192bitとし、受信系列の入力は「符号1bit+尤度情報3bit」に量子化したものを、図3におけるX側とY側の計2つ用いている。
評価指標には、ビット誤り率(Bit-Error Rate; BER)とパケット誤り率(Packet-Error Rate;PER)を用いる。ここでのパケットは伝送TSPの204Byteを指す。
ISDB―Tでは受信機の評価基準に畳み込み(C)復号後のBERが用いられており、BER≦2×10-4を満たすことが要求される。これは、畳み込み(C)復号後においてBER≦2×10-4を満たせば、RS復号後は擬似的にエラーフリーとなると考えられるためである。
RS復号後のBERに関しては通常議論されないので明確な評価基準は設けられていないが、一般にBER≦1×10-11を満たせば、実用上問題ないと言われているため、これをRS復号後の評価基準とする。
同様に、PERに関しても明確な評価基準は設けられていない。
しかし、一般にはPER≦1×10-9を満たせば、ほぼ常時コンテンツに劣化のない状態で受信可能な環境になるとされている。
また、PER≦1×10-6を満たせば、劣化は見られてもコンテンツの内容は理解できる環境になるとされている。
本実施例においても、評価基準としてこれらの値を用いるのが適当であると考えられるが、計算機シミュレーションにおいては、計算時間が膨大になるため、BERは1×10-6程度、PERは1×10-4程度までしか測定できない。そこで、本実施例においては、BER≦1×10-6、PER≦1×10-4を達成するCNRで評価するものとする。
本実施例の比較評価対象は、繰り返しを実行する場合と、実行しない場合における軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器による復号である。
本実施例において、繰り返し回数を0としたとき、復号器の構造上、従来手法と同値であると言えるので、以降では従来手法を繰り返し回数0として説明する。
各グラフにおいて、凡例中の語句、iterationとweightはそれぞれ、本実施例における繰り返し復号回数と、付与重みWの大きさを指す。
次に、フェージング雑音の影響下における特性フェージング雑音の影響下において、本実施例による符号化利得向上効果を検証する。
伝搬路として6波レイリー分布フェージング雑音チャネルを想定し、CNR対BER特性、CNR対PER特性を計測した。
図19は、フェージング雑音の影響下における硬判定RS復号器後のCNR対BER特性を説明する図である。
図19を参照して、従来手法ではCNR=25.8dB、本実施例により1回の繰り返し復号を行った場合ではCNR=24.6dB程度においてBER≦1×10-6を満たしている。このとき、6波レイリー分布フェージング雑音チャネルにおいて、RS復号後、提案手法によりCNRにして1.2dB程度の符号化利得の向上が期待できる。
図20は、フェージング雑音の影響下における硬判定RS復号器後のCNR対PER特性を説明する図である。
図20を参照して、従来手法ではCNR=25.6dB、本実施例により1回の繰り返し復号を行った場合ではCNR=24.4dB程度においてPER≦1×10-4を満たしている。このとき、6波レイリー分布フェージング雑音チャネルにおいて、RS復号後、提案手法によりCNRにして1.2dB程度の符号化利得の向上が期待できる。
なお、本例においては、1回の繰り返し復号について説明したが、さらに複数回の繰り返し復号を行なうことによりさらに高い符号化利得の向上を図ることが可能である。
以上のような提案手法を用いることで、ISDB−T受信機においてその符号化利得を向上し、より安定した受信が実現可能となることが期待できる。また、本実施例では主に自動車へのISDB−T受信機搭載を前提として検討を行ったが、復号器構成の簡易さからその他の分野にも適用できる。
図21は、本発明の実施の形態の変形例に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器の構成を説明する図である。
図21を参照して、本発明の実施の形態の変形例に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器は、復号器を複数個(複数段)重ねる構成とした点が異なる。具体的には、複数段の軟判定ビタビ(V)復号器5−1〜5−nと硬判定リードソロモン(RS)復号器10−1〜10−nが設けられる。次段の構成には遅延素子12−1,・・・を介して、次段の軟判定ビタビ(V)復号器5−2,・・・等に情報が入力される。
軟判定ビタビ復号器5での復号結果は、デインターリーバ15を介して硬判定リードソロモン(RS)復号器10に出力される。そして、硬判定リードソロモン(RS)復号器10の復号結果を次段の軟判定ビタビ(V)復号器5にインターリーバ20a,20bを介してフィードバックする。
例えば、軟判定ビタビ復号器5−1での復号結果は、デインターリーバ15−1を介して硬判定リードソロモン(RS)復号器10−1に出力される。そして、硬判定リードソロモン(RS)復号器10−1の復号結果を次段の軟判定ビタビ(V)復号器5−2にインターリーバ20a−1,20b−1を介してフィードバックする。
そして、最終段の硬判定リードソロモン復号器10−nから復号データが出力される。
処理の方式については図12で説明したのと同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
例えば、2段の構成の場合について考えると、図12で説明した構成と比較して、図21に示される構成の如く、2段の軟判定ビタビ(V)復号器5−1〜5−2と硬判定リードソロモン(RS)復号器10−1〜10−2とが設けることにより、最初の入力系列に対する処理が終了する前に、次の入力系列に対する処理を初段の軟判定ビタビ(V)復号器5−1と硬判定リードソロモン(RS)復号器10−1で処理することが可能であるため誤り訂正処理を高速に実行することが可能である。
なお、本例においては、一例としてISDB−Tを例に挙げて説明したが、これに限られず、他の規格のデータ放送に対しても適用可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ISDB−Tの送信機100の概略機能ブロック図である。 インターリーバを説明する図である。 畳み込み符号器の概略を説明する図である。 積符号を説明する図である。 qk(k≧2)元符号とq元符号とを組み合わせて構成される連接符号を説明する図である。 符号化、復号を説明する概略ブロック図である。 従来のISDB−T受信機の構成を説明する図である。 トレリス木を説明する図である。 状態遷移回数kにおいて、状態遷移回数k−1である状態Qi0とQi1からの状態遷移パスが、状態Qiでマージするときのトレリス木を説明する図である。 状態QiにおけるパスメトリックスMk(Qi)の計算手順について説明する図である。 ターボ符号器およびターボ復号器の構成を説明する図である。 軟判定ビタビ(SOVA)復号器−軟判定リードソロモン(RS)直列連接復号器を説明する図である。 SOVA復号器700の構成を説明する図である。 軟判定リードソロモン(RS)復号器720を説明する図である。 本発明の実施の形態に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器の構成を説明する概略図である。 軟判定ビタビ復号器5の構成を説明する概略図である。 硬判定リードソロモン(RS)復号器10の構成を説明する概略図である。 本発明の実施の形態に従うパスメトリックスの計算手順を説明する図である。 フェージング雑音の影響下における硬判定RS復号器後のCNR対BER特性を説明する図である。 フェージング雑音の影響下における硬判定RS復号器後のCNR対PER特性を説明する図である。 本発明の実施の形態の変形例に従う軟判定ビタビ復号器−硬判定リードソロモン(RS)直列連接復号器の構成を説明する図である。
符号の説明
5,310,700 軟判定ビタビ復号器、10,320 硬判定リードソロモン復号器、12,740 遅延素子、15,705,710 デインターリーバ、20,725,730 インターリーバ、100 ISDB−Tの送信器、102 MPEG2システム、104 RS符号部、106 階層分割、108a〜108c エネルギー拡散、110a〜110c バイトインターリーブ、112a〜112c 畳み込み符号化、114a〜114c パンクチャ、116a〜116c ビットインターリーブ、118a〜118c QAMマッピング、120 階層合成、122 時間インターリーブ、124 周波数インターリーブ、126 OFDMフレーム構成、128 IFFT、130 ガードインターバル付加部、200 外符号器、205 内符号器、210 内復号器、215 外復号器、300 QAMデマッピング、305 デパンクチャ、315 バイトデインターリーブ、500 ターボ符号器、600 ターボ復号器、720 軟判定RS復号器。

Claims (4)

  1. 受信データの誤り訂正処理を繰り返し実行する誤り訂正復号器であって、
    受信データを受けて畳み込み復号を行なう第1の復号器と、
    前記第1の復号器の復号結果であるデータ順序の配列を所定の方式で組み替える第1のデータ組み替え回路と、
    前記第1のデータ組み替え回路を介する前記第1の復号器の復号結果に基づいて硬判定リードソロモン復号を行なう第2の復号器と、
    前記第1のデータ組み替え回路と対を成して構成され、前記第2の復号器の復号結果を受けてデータ順序の配列を前記第1のデータ組み替え回路と反対の方式で組み替えて前記第1の復号器に入力する第2のデータ組み替え回路と、
    前記受信データを遅延させる遅延素子とを備え、
    前記第2の復号器は、前記第2の復号器が出力する復号データの信頼性を示すシンドロームを生成するシンドローム生成部を含み、
    前記第1の復号器は、前記遅延素子を介して入力される受信データに対して、前記第2のデータ組み替え回路を介して入力される前記第2の復号器が出力する復号データおよびシンドロームに従って再度、畳み込み復号を行い、
    前記第2の復号器は、前記第1のデータ組み替え回路を介する前記第1の復号器の再度の畳み込み復号結果に基づいて再度、硬判定リードソロモン復号を行なう、誤り訂正復号器。
  2. 前記第1の復号器は、入力された受信データに含まれる尤度情報に基づいて状態遷移確率の指標であるメトリックスを計算し、前記メトリックスに基づいて尤もらしい状態遷移を表す最尤パスを算出し、
    前記メトリックスの計算において、状態遷移の方向を示すデータと前記第2の復号器が出力する復号データとが一致した場合には、シンドロームに基づく所定の値を加算する、請求項1記載の誤り訂正復号器。
  3. 前記第1の復号器は、軟判定ビタビ復号アルゴリズムに基づく畳み込み復号を実行する、請求項1または2記載の誤り訂正復号器。
  4. 受信データの誤り訂正処理を実行する誤り訂正復号器であって、
    前記受信データの入力を受けて復号結果を出力するN段(N≧2)の誤り訂正ブロックを備え、
    N段の前記誤り訂正ブロックの各々は、
    受信データの入力をそれぞれ受けて畳み込み復号を行なう第1の復号器と、
    前記第1の復号器の復号結果に基づいてブロック復号を行なう第2の復号器とを含み、
    i段(i≧1)の誤り訂正ブロックは、
    前記第1の復号器と前記第2の復号器との間に設けられ、前記第1の復号器の復号結果であるデータ順序の配列を所定の方式で組み替える第1のデータ組み替え回路と、
    前記第1のデータ組み替え回路と対を成して構成され、前記第2の復号器の復号結果を受けてデータ順序の配列を前記第1のデータ組み替え回路と反対の方式で組み替えて前記(i+1)段の誤り訂正ブロックの前記第1の復号器に入力する第2のデータ組み替え回路とをさらに含み、
    前記i段の誤り訂正ブロックの前記第2の復号器は、前記第2の復号器が出力する復号データの信頼性を示すシンドロームを生成するシンドローム生成部を有し、
    (i+1)(N≧i+1>1)段の誤り訂正ブロックに含まれる第1の復号器は、前記受信データの入力に対して、前記第2のデータ組み替え回路を介して入力されるi段の誤
    り訂正ブロックに含まれる第2の復号器が出力する復号データおよびシンドロームに従って畳み込み復号を行い、
    最終段の誤り訂正ブロックに含まれる第2の復号器から復号データが出力される、誤り訂正復号器。
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