JP4598588B2 - エアバッグモジュール構造と、その製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エアバッグを収納するエアバッグモジュール構造に関する。
特許文献1は、車両用内装パネルに形成され、該内装パネルの裏側に収納されたエアバッグが車両衝突時に膨張して車室内側に飛び出すパネル開口を、常時は閉じる一方、車両衝突時はエアバッグの膨張圧による衝撃によって開くエアバッグリッドを開示する。
このエアバッグリッドは、インストルメントパネルにブラケットを介して取り付けられており、車両衝突時はエアバッグの膨張圧による衝撃によって該ブラケットを変形させ開くように構成されている。
特許文献2は、エアバッグ展開時に破断する破断部を設けたエアバッグカバー体を開示する。
特許文献3は、エアバッグを収納するためのエアバッグ収納用カバーを開示する。このエアバッグ収納用カバーは、蝶番機構により開口する、とされている。
特開平6−72270号公報(エアバッグリッドの作動に関して、0016参照) 特開平5−92745号公報(エアバッグカバー体の構造に関して、図1参照) 特開平5−104547号公報(エアバッグ収納用カバーの構造に関しては図1を、蝶番機構に関して、0019及び図9を参照)
しかし、上記特許文献1の構成では、前記エアバッグリッドをインストルメントパネルに取り付ける前記ブラケットが、ねじやナットによって取り付けられており、煩雑な構成となっている。これにより、組立工程と部品点数の面で改善の余地が残されている。
また、上記特許文献2では、エアバッグ展開時におけるエアバッグカバー体のヒンジに関して、何ら開示されていない。
また、上記特許文献3の構成のように、エアバッグ収納用カバーの回動中心を蝶番機構とする構成では、該蝶番機構に、エアバッグ収納用カバーの開口に耐えうる強度を確保することが困難である。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
エアバッグモジュール構造は、エアバッグ展開時に所定の領域に開口が形成されるように破断容易線を形成したインストルメントパネルと、前記インストルメントパネルの裏面に取り付けられるエアバッグケースと、前記領域の内側と外側に跨って配置され、前記領域の外側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定されずに前記エアバッグケースに対して移動可能に取り付けられる一方、前記領域の内側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定される、エアバッグドアと、を備える。
エアバッグ展開時に前記エアバッグドアが前記エアバッグケースに対し所定量移動すると、前記エアバッグドアと前記エアバッグケースとが係合する係合構造を備える。
前記係合構造は、前記エアバッグドアの前記領域の外側の部分に設けられる開口部と、前記エアバッグケースに設けられ、前記開口部に挿通されることで前記エアバッグドアと係合可能な係合爪と、を備える。
前記係合爪が、前記開口部に挿通されつつ、前記インストルメントパネルの裏面に固定される。
以上の構成により、エアバッグ展開時において、前記エアバッグドアは前記領域の境界部分を折曲させながらエアバッグの膨張する方向に回動するが、同時に領域の外側の部分が移動するので、折曲部分の変形量が少なく、過大な力が加わらない。従って、エアバッグの展開を阻害しないよう前記エアバッグドアは十分な角度だけ確実に回動すると同時に、前記折曲部分の破断、即ち前記エアバッグドアの飛散を防止できる。
以上の構成により、エアバッグ展開時において、前記エアバッグドアの飛散を防止できる。
以上の構成により、簡素な構成で、エアバッグ展開時において、前記エアバッグドアの飛散を防止できる。
以上の構成により、エアバッグ展開時において、前記エアバッグドアとの係合により前記係合爪が受ける外力によって、前記係合爪が変形するのを抑制できる。これにより、さらに確実に前記エアバッグドアの飛散を防止できる。
前記係合爪は、前記開口部に挿通された後、前記エアバッグドアの外側まで折り返されるように構成してもよい。
以上の構成により、エアバッグ展開時において、前記開口部がどのような軌跡で移動しようとしても、確実に前記エアバッグドアの飛散を防止できる。
前記係合爪は、U字状に形成されていてもよい。
以上の構成により、前記開口部の外縁を囲んで前記エアバッグの飛散を上述のように確実に防止しつつ、前記エアバッグドアを前記エアバッグケースに容易に取り付けることができる。
前記係合爪が、前記インストルメントパネルの裏面に振動溶着により固定されていてもよい。
以上の構成により、前記係合爪の設計強度を低下させることなく、前記インストルメントパネルの裏面に固定できる。
前記エアバッグケースおよび前記エアバッグドアは、熱可塑性オレフィン樹脂製であってもよい。
以上の構成により、弾力性に優れた材料を用いることで、前記係合爪を前記開口部に容易に挿通させる(はめ込む)ことができる。
エアバッグ展開時に所定の領域に開口が形成されるように破断容易線を形成したインストルメントパネルと、前記インストルメントパネルの裏面に取り付けられるエアバッグケースと、前記領域の内側と外側に跨って配置され、前記領域の外側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定されずに前記エアバッグケースに対して移動可能に取り付けられる一方、前記領域の内側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定される、エアバッグドアと、エアバッグ展開時に前記エアバッグドアが前記エアバッグケースに対し所定量移動すると、前記エアバッグドアと前記エアバッグケースとが係合する係合構造と、を備え、
前記係合構造は、前記エアバッグドアの前記領域の外側の部分に設けられる開口部と、前記エアバッグケースに設けられ、前記開口部に挿通されることで前記エアバッグドアと係合可能な係合爪と、を備えており、前記係合爪が、前記開口部に挿通されつつ、前記インストルメントパネルの裏面に固定されているエアバッグモジュール構造の製造方法において、
前記係合爪を前記開口部に挿通させた後に、前記エアバッグケース及び前記エアバッグドアを前記インストルメントパネルに固定する。
これにより、前記エアバッグドアと、前記エアバッグケースと、前記インストルメントパネルと、を容易に組立てることができる。また、前記エアバッグケースと、前記エアバッグドアと、を同時に前記インストルメントパネルに固定できる。
前記エアバッグケース及び前記エアバッグドアを、前記インストルメントパネルに対して振動溶着により固定してもよい。
これにより、短時間な作業で、かつ、安価に、エアバッグモジュール構造を組立てることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るエアバッグモジュール構造の実施の形態に関して説明する。ここでは、本発明に係るエアバッグモジュール構造が、自動車室内の助手席に向かい合う位置に設けられている場合に関して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の部分斜視図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるエアバッグケースの斜視図である。
図3は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるエアバッグドアの斜視図である。
図4は、図1におけるA−A断面図である。
図5は、図1におけるA−A断面図であって、エアバッグ展開時のものである。
図6は、本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるインストルメントパネルの外観模式図である。
本実施形態に係るエアバッグモジュール構造1は、インストルメントパネル2(図6)と、インストルメントパネル2の裏面に取り付けられ、エアバッグを収納するエアバッグケース3(図1)と、インストルメントパネル2の所定の領域をエアバッグ展開時に回動せしめるエアバッグドア4と、から構成されている。
このインストルメントパネル2は、図6に示すように、助手席と向かい合う位置に、エアバッグ展開時に開口する貫通開口領域(所定の領域)2aを有している。また、この貫通開口領域2aをインストルメントパネル2から切り離すための破断容易線2bと破断容易中心線2cとが設けられている。
前記貫通開口領域2aは、略矩形状の領域であって、エアバッグケース3に収納されるエアバッグがスムーズに展開できるよう、十分な面積を有している。
前記破断容易線2bは、この貫通開口領域2aの外縁に沿うように設けられている。
前記破断容易中心線2cは、貫通開口領域2aの面積を略二分するような一本の線である。
これら破断容易線2bや破断容易中心線2cは、例えばV字型の溝であって、インストルメントパネル2の裏面すなわち自動車の居住空間からは視認できない面に形成されている。
また、それに限らず、これらの破断容易線2bや破断容易中心線2cは、例えば乗員が通常視認できないような微少な貫通孔であって、その線に沿って適宜の間隔で多数形成されるものであっても良い。
前記エアバッグケース3は、図2に示すように、エアバッグを収納するための空間を形成するケース壁3aと、このエアバッグケース3を前記インストルメントパネル2の裏面に取り付けるための取り付け板3bと、後述する係合爪3cと、を備え、エアバッグが展開するための通り道となるケース開口部3dが形成されている。
このエアバッグケース3は、弾力性に優れるTPO(熱可塑性オレフィン)樹脂から造られている。
前記ケース壁3aは、上記のエアバッグ収納空間が略直方体となるように、連続する4枚の壁から構成されており、これら4枚の壁は、前記インストルメントパネル2の裏面からパネル法線方向に突設されている。なお、隣り合う壁の接続部分は、図2に示すように、若干丸みを帯びていても良い。
前記取り付け板3bは、前記ケース開口部3dを挟んで一対となるように、前記ケース壁3aの互いに対向する壁の前記インストルメントパネル2側一端のそれぞれに設けられている。なお、この取り付け板3bのそれぞれは、前記インストルメントパネル2の裏面と全面に亘って当接可能となるように、好適な曲率を有している。
取り付け板3bのそれぞれは、図示しないが、インストルメントパネル2の裏面へ振動溶着により固定されている。
前記係合爪3cは、前記ケース開口部3dを挟んで対を成すように、前記ケース壁3aの互いに対向する壁の前記インストルメントパネル2側一端のそれぞれに、複数(本実施形態においては、3つ)並べて設けられている。
なお、この係合爪3cは、取り付け板3bが設けられている前記壁と異なる壁に設けられている。この係合爪3cの形状等に関しては、後述する。
前記ケース開口部3dの形状及び面積は、前記インストルメントパネル2の前記貫通開口領域2aのそれと略一致している。
前記エアバッグドア4は、図3に示すように、前記貫通開口領域2aの内側と外側とに跨るように配置されるものである。
このエアバッグドア4は、前記エアバッグケース3と同様、弾力性の優れたTPO樹脂から造られている。
このエアバッグドア4のうち、前記貫通開口領域2aの外側の部分には、略矩形状の開口部4aが複数(本実施形態においては、3つずつ)並べて開口されており、前記インストルメントパネル2の裏面に固定されずに、後述のように、前記エアバッグケース3に対して移動可能に取り付けられている(図4も併せて参照)。
一方、エアバッグドア4のうち、貫通開口領域2aの内側の部分であるドア本体4bは、前記インストルメントパネル2の裏面に振動溶着により固定されている。
ここで、前記インストルメントパネル2の貫通開口領域2aが前記の破断容易中心線2cを境に分離できるよう、エアバッグドア4は破断容易中心線2cを挟むように2枚別設されており、2枚のエアバッグドア4の間にはドア間隙4cが形成されている。
次に、前記エアバッグドア4と前記エアバッグケース3とを係合させるために設けられる係合構造Aについて説明する。この係合構造Aは、エアバッグ展開時に前記エアバッグドア4が前記エアバッグケース3に対し所定量だけ移動可能としつつ、この所定量を越える移動を規制するよう構成されている。
図1に示すように、この係合構造Aは、互いに対応するように配置される前記係合爪3cと前記開口部4aを備えてなる。
言い換えれば、本実施形態におけるエアバッグモジュール構造1は、前記貫通開口領域2aを挟んで3つずつ、この係合構造Aを備えている。
図2に示すように、これら係合爪3cのそれぞれは、インストルメントパネル2が上側になるように見たときに略逆U字状であって、前述のように、前記ケース壁3aの互いに対向する壁の前記インストルメントパネル2側一端のそれぞれに、3つずつ並べて設けられている。
より詳しくは、この係合爪3cは、突出部31と、曲がり部32と、折返し部33とからなる。
そして、前記ケース壁3aの前記壁の前記一端から前記インストルメントパネル2側へ向かって突出部31がまっすぐ突設され、この突出部31の先端より外側(前記ケース開口部3dから離れる方向)へ向かって曲がり部32が突設され、曲がり部32の先端より前記インストルメントパネル2から離れる方向へ折返し部33が突設されている。即ち、係合爪3cは、図2において破線で示す空間Sを囲うように、折返し状に構成されている。
また、前記曲がり部32は、前記インストルメントパネル2の裏面に当接可能な係合爪取付面32aを有する。図4に示すように、この係合爪取付面32aは、前記取り付け板3bと同様、インストルメントパネル2の裏面に振動溶接により固定されている。
また、前記開口部4aは、図1に示すように、前記係合爪3cが容易に挿通できるような面積を有するよう形成されている。
そして、図1に示すように、前記エアバッグドア4は、前記係合爪3cを前記開口部4aに挿通させて、この状態で前記エアバッグケース3へ取り付けられている。
このとき、逆U字状に形成されている前記係合爪3cは、この開口部4aを形成しているドア縁部4d(前記開口部4aの外縁)を囲い込むようにして、前記エアバッグドア4の外側まで折り返されることとなる。言い換えれば、この逆U字状の係合爪3cによって形成される前記空間S(図2参照)に、エアバッグドア4の一部であるドア縁部4dが移動可能に緩挿されている。
このように、前記係合爪3cは、前記開口部4aを挿通しつつ、前記インストルメントパネル2の裏面に固定されている。
図4に示すように、このエアバッグドア4がエアバッグケース3へ取り付けられている状態(エアバッグ展開前)では、前記突出部31と前記曲がり部32とで形成される係合V字部31aと、前記ドア縁部4dとの間には、遊び34が形成されている。言い換えれば、前記係合V字部31aとドア縁部4dとの間に前記遊び34が形成されるよう、前記開口部4aは十分大きく形成されている。
これにより、前記ドア縁部4dが、図4で示される矢印の方向へ前記遊び34内を自由に移動可能とできるので、前記エアバッグドア4は、前記エアバッグケース3に対して移動可能であると共に、このドア縁部4dが係合V字部31aと係合すると、前記エアバッグドア4のそれ以上の移動を規制するようになっている。
次に、本実施形態に係るエアバッグモジュール構造1の組立工程について説明する。
まず、図2及び図3にそれぞれ示されている、前記エアバッグケース3と、2枚の前記エアバッグドア4とを、それぞれ個別に、弾力性の優れた前述のTPO樹脂から製造する。
このとき、好ましくは、前記取り付け板3b、前記係合爪3cの係合爪取付面32a、および、前記ドア本体4bに、前記インストルメントパネル2の裏面への振動溶着が確実となるよう、適宜に表面処理されるとよい。
次に、図1に示すように、前記エアバッグケース3の係合爪3cを、前記エアバッグドア4の対応する開口部4aに挿通させながら、エアバッグドア4のそれぞれをエアバッグケース3に取り付ける。
このとき、エアバッグケース3とエアバッグドア4とが、双方とも優れた弾力性を備えているので、開口部4aに係合爪3cを容易に挿通させる(はめ込む)ことができる。即ち、組立作業が容易とできる。
次に、適宜の固定手段により、エアバッグケース3のケース壁3aにエアバッグを装着する。
そして、前記取り付け板3bと、前記係合爪3cの係合爪取付面32aと、前記ドア本体4bとを、振動溶着により、前記のインストルメントパネル2の裏面に固定する。
以上のような組立手順に基づけば、前記取り付け板3bも前記インストルメントパネル2の裏面に固定されるという本実施形態におけるエアバッグモジュール構造1の構成において、エアバッグモジュール構造1を容易に製造することができる。また、これにより、前記エアバッグドア4と前記エアバッグケース3とを同時に前記インストルメントパネル2の裏面へ固定(振動溶着)できる。この際、固定方法として振動溶着が採用されているので、短時間な作業で、かつ、安価に、エアバッグモジュール構造1を組立てることができる。
なお、このとき、前記エアバッグケース3のケース開口部3d(図2参照)が、前記インストルメントパネル2の貫通開口領域2aと略一致するように、即ち、2枚のエアバッグドア4の間に形成されるドア間隙4cと、インストルメントパネル2に設けられる破断容易中心線2cとが略一致するように固定する(図3参照)。これにより、エアバッグが展開するための通り道が確実に確保されることとなる。
次に、図4及び図5に基づいて、エアバッグ展開時における、エアバッグモジュール構造1の作動を説明する。
まず、車両の衝突によりエアバッグケース3に収納されているエアバッグが膨張すると、エアバッグがドア本体4bを介してインストルメントパネル2の貫通開口領域2aを押圧する。これにより、破断容易線2bおよび破断容易中心線2cに亀裂が生じ、破断される。即ち、インストルメントパネル2の前記貫通開口領域2aが二つに分断され、かつ、インストルメントパネル2から切り離されることとなる。
そして、分断された貫通開口領域2aのそれぞれは乗員側へ押し出され、それと同時に、前記ドア本体4bも押し出される。
すると、図5に示すように、貫通開口領域2aのそれぞれは、前記係合V字部31a近傍を中心としてエアバッグ膨張方向へ回動すると共に、前記エアバッグドア4が前記エアバッグケース3に対して、図5で示す矢印の方向に前記遊び34の分だけ移動する。端的に言えば、このエアバッグドア4が、前記インストルメントパネル2の裏側から引き出される。
以上のように、エアバッグ展開時には、前記エアバッグドア4は前記貫通開口領域2aの境界部分を折曲させながらエアバッグ膨張方向に回動するが、同時に貫通開口領域2aの外側の部分(開口部4a・ドア縁部4d)が移動するので、折曲部分は、変形量が少なく過大な力が加わらない。従って、エアバッグの展開を阻害しないよう前記エアバッグドア4は十分な角度だけ確実に回動すると同時に、前記折曲部分の破断、即ち、前記エアバッグドア4の飛散を防止できる。
また、前記エアバッグドア4が前記エアバッグケース3に対して所定量移動すると、図5に示すように、このエアバッグドア4とエアバッグケース3とが、前述の係合構造Aにより係合し、これ以上の移動が規制される。
これにより、エアバッグ展開時において、このエアバッグドア4が飛散するのを防止できる。
上記の係合構造Aは、より具体的には、前記ドア縁部4dが前記係合V字部31aに引っ掛かる、というものである。
このように、上述の有用な効果は、簡素な構成の前記係合構造Aで得ることができる。
また、前記係合爪3cの係合爪取付面32aが、前記インストルメントパネル2の裏面に振動溶着により固定されている。これにより、エアバッグ展開時において、移動する前記ドア縁部4dとの係合により前記係合爪3cが受ける外力に抗するように、前記係合爪3cの変形が抑制できる。また、上記の固定方法として振動溶着を採用しているので、この係合爪3cの設計強度が低下することがない。
さらに、前記係合爪3cが、前記エアバッグドア4の一部(前記開口部4aの外縁に位置するドア縁部4d)を包み込むように逆U字状に形成されているので、第1に、前記ドア縁部4dがどのような軌跡で前記遊び34を移動しようとしても、確実に前記エアバッグドア4の飛散を防止できる。
第2に、前記係合爪3cが前記ドア縁部4dを完全には包まずに、このドア縁部4dを係合爪3cで形成される前記空間Sへ緩挿するための好適な挿込み口がエアバッグケース3に形成されているので、前記エアバッグドア4を前記エアバッグケース3に容易に取り付けることができる。
第3に、エアバッグ膨張時の衝撃等により、前記係合爪3cが前記インストルメントパネル2からはがれてしまった場合でも、前記係合V字部31aの引っ掛かりにより、前記エアバッグドア4の飛散を問題なく防止できる。
本発明は、上記の好ましい実施形態に記載されているが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他に成されることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用効果を述べているが、これら作用効果は一例であり、本発明を限定するものではない。
例えば、本実施形態において、前記エアバッグドア4が開口部4aを、前記エアバッグケース3が係合爪3cを備えるとしたが、これに限らず、このエアバッグドア4が係合爪を、このエアバッグケース3が開口部を備え、該係合爪と該開口部が係合するように構成してもよい。
本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の部分斜視図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるエアバッグケースの斜視図。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるエアバッグドアの斜視図。 図1におけるA−A断面図。 図1におけるA−A断面図であって、エアバッグ展開時のもの。 本発明の一実施形態に係るエアバッグモジュール構造の備えるインストルメントパネルの外観模式図。
符号の説明
1 エアバッグモジュール構造
2 インストルメントパネル
3 エアバッグケース
3c 係合爪
4 エアバッグドア
4a 開口部
4d ドア縁部

Claims (7)

  1. エアバッグ展開時に所定の領域に開口が形成されるように破断容易線を形成したインストルメントパネルと、
    前記インストルメントパネルの裏面に取り付けられるエアバッグケースと、
    前記領域の内側と外側に跨って配置され、前記領域の外側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定されずに前記エアバッグケースに対して移動可能に取り付けられる一方、前記領域の内側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定される、エアバッグドアと、
    エアバッグ展開時に前記エアバッグドアが前記エアバッグケースに対し所定量移動すると、前記エアバッグドアと前記エアバッグケースとが係合する係合構造とを備えるエアバッグモジュール構造において、
    前記係合構造は、前記エアバッグドアの前記領域の外側の部分に設けられる開口部と、前記エアバッグケースに設けられ、前記開口部に挿通されることで前記エアバッグドアと係合可能な係合爪と、を備えており、
    前記係合爪が、前記開口部に挿通されつつ、前記インストルメントパネルの裏面に固定されている、ことを特徴とするエアバッグモジュール。
  2. 前記係合爪は、前記開口部に挿通された後、前記エアバッグドアの外側まで折り返されるように構成する、ことを特徴とする請求項に記載のエアバッグモジュール構造。
  3. 前記係合爪は、U字状に形成されている、ことを特徴とする請求項に記載のエアバッグモジュール構造。
  4. 前記係合爪が、前記インストルメントパネルの裏面に振動溶着により固定されている、ことを特徴とする請求項に記載のエアバッグモジュール構造。
  5. 前記エアバッグケースおよび前記エアバッグドアは、熱可塑性オレフィン樹脂製であることを特徴とする、請求項1〜4に記載のエアバッグモジュール構造。
  6. エアバッグ展開時に所定の領域に開口が形成されるように破断容易線を形成したインストルメントパネルと、
    前記インストルメントパネルの裏面に取り付けられるエアバッグケースと、
    前記領域の内側と外側に跨って配置され、前記領域の外側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定されずに前記エアバッグケースに対して移動可能に取り付けられる一方、前記領域の内側の部分は前記インストルメントパネルの裏面に固定される、エアバッグドアと、
    エアバッグ展開時に前記エアバッグドアが前記エアバッグケースに対し所定量移動すると、前記エアバッグドアと前記エアバッグケースとが係合する係合構造と、
    を備え、
    前記係合構造は、前記エアバッグドアの前記領域の外側の部分に設けられる開口部と、前記エアバッグケースに設けられ、前記開口部に挿通されることで前記エアバッグドアと係合可能な係合爪と、を備えており、
    前記係合爪が、前記開口部に挿通されつつ、前記インストルメントパネルの裏面に固定されているエアバッグモジュール構造の製造方法において、
    前記係合爪を前記開口部に挿通させた後に、前記エアバッグケース及び前記エアバッグドアを前記インストルメントパネルに固定する、ことを特徴とするエアバッグモジュール構造の製造方法。
  7. 前記エアバッグケース及び前記エアバッグドアを、前記インストルメントパネルに対して振動溶着により固定する、ことを特徴とする請求項に記載のエアバッグモジュール構造の製造方法。
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