JP4596475B2 - 呈味改善剤 - Google Patents
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Description
例えば、動物油脂を酸化処理した結果生成する種々の脂肪族アルデヒド類を有効成分とする、飲食品をよりおいしいと感じさせることができる配合剤が報告されている(特許文献1)。これらの配合剤を配合した飲食品を飲食すると、確かにおいしいと感じることができるが、おいしさを感じる程度は未だ十分とはいえず、さらに動植物油脂を酸化処理する際に酸化安定剤を共存させておくなどの不都合さが指摘されている。
この点を改める技術として、穏やかな酸化処理条件で酸化処理した結果生成する有効成分を回収する部分に工夫を加える技術が報告されている(特許文献2)。この技術も、配合剤を配合した飲食品を飲食すると、確かにおいしいと感じることができるが、おいしさを感じる程度は未だ十分とはいえず、近年の味覚に対する高度の要求に対応するには未だ改善される余地が残されている。
請求項2の発明は、酸化処理した動植物油脂を45〜75℃、13.33〜93.33hPaで減圧蒸留処理あるいは減圧水蒸気蒸留処理して得た蒸留残渣、又は常圧水蒸気蒸留処理して得た蒸留残渣を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤である。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、蒸留物残渣又は蒸留残渣の精製処理物を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤でもある。また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、蒸留物残渣の精製処理物を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤であり、請求項2の発明において、蒸留残渣の精製処理物を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤でもある。
請求項4の発明は、香料組成物の発明であり、請求項1〜3記載のいずれかの呈味改善剤と香料とを含有する香料組成物である。
請求項5の発明は、飲食品の発明であり、請求項1〜3記載のいずれかの呈味改善剤を含有する飲食品である。
本発明で用いられる動植物油脂は、動物由来の油脂および植物由来の油脂から選ばれ、とくに限定されない。それら動植物油脂単独でもよいが、二種類以上の動植物油脂を混合してもよい。
動物油脂としては、例えば豚脂、牛脂、乳脂肪、鶏油、羊油、卵脂肪、イワシ油、サバ油、鯨油、サケ油、タラ油などが好ましく、植物油脂としては、落花生油、コ−ン油、オリ−ブ油、ゴマ油、ヒマワリ油、ココナッツ油、パ−ム油、パ−ム核油、サフラワ−油、大豆油、ア−モンド油、菜種油、米ぬか油、ヤシ油、小麦胚芽油、綿実油、つばき油、ヒマシ油、カカオ脂などが好ましい。これらの中でも、とくに動物油脂を用いると好ましい結果をもたらす。
これら動植物油脂を極性溶媒中に存在させておくことが有利である。極性溶媒としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロールなどのポリオール、それらポリオールに塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩類を溶解した水溶液を混合した溶剤、水などが挙げられる。それらのなかでも水を用いることが有利である。動植物油脂に対する極性溶媒の使用量は、使用する動植物油脂の種類にもよるので一概に規定できないが、動植物油脂に対して約0.05〜5倍重量の範囲で使用されると好ましい結果をもたらすことができる。
本発明では、動植物油脂の代わりに、脂肪酸誘導体を用いることができる。脂肪酸誘導体としては、脂肪酸のナトリウム塩、脂肪酸のカリウム塩などに代表される脂肪酸の金属塩、脂肪酸のエステルなどを挙げることができる。これら脂肪酸誘導体の中でも、とくに脂肪酸のトリグリセリド、モノグリセリド、ジグリセリドが好ましく、それら単独、あるいは二種以上の混合物を用いることもできる。脂肪酸としては、炭素数が4〜28の高級脂肪酸が用いられるが、動植物油脂を構成する脂肪酸から選ぶのか好ましい。脂肪酸としては、特定の脂肪酸を単独で用いてもよいが、二種以上の脂肪酸混合物を用いることが好ましい。
ここでいう酸化処理とは、この技術分野で知られている方法を適用すればよいのであり、とくに制限されない。
具体的な酸化処理としては、動植物油脂を水などの極性溶媒で希釈した後、空気中で撹拌処理する方法、酸素ガスあるいは空気を油脂中に通気する方法、油脂中に酵素を添加して、混合する方法などが挙げられる。通気する方法としては、例えば動植物油脂100g当たり、空気を1〜2000ml/分、より好ましくは5〜1000ml/分の割合で、撹拌しながら動植物油脂中を通過させる。上記酵素としては、リパーゼ、リポキシゲナ−ゼなどが挙げられる他、大豆粗酵素など酵素混合物あるいは動植物由来の酵素含有抽出物も利用可能である。
油脂の酸化処理に際して、油脂を加熱しなければならないということではないが、酵素を用いない場合には、80〜180℃程度に加熱しながら酸化処理することが好ましい。なお、用いる動植物油脂によっては、80〜150℃程度がより好ましく、80〜120℃程度に加熱しながら酸化処理することがさらに好ましい。酵素を用いる場合には酵素の最適な温度条件で加熱することが望ましい。
酸化処理時間は、用いる油脂の種類、加熱温度、希望する酸化油脂の性状、製造規模などにより異なり必ずしも限定できるものではなく、通常、1〜48時間程度であるが、酸化処理した油脂の過酸化物価が10.0meq/kg〜120以上meq/kgとすることが好ましく、10.0meq/kg〜40以上meq/kgとすることがより好ましい。
この過酸化物値の測定法は、いろいろあるが、例えば 基準油脂分析試験法2.5.2.1(日本油脂学会編)がある。
ここでいう高沸点成分混合物は、動植物油脂の酸化処理物から低沸点成分を除去した成分の混合物である。低沸点成分については後述する。
本発明では、前記酸化処理した動植物油脂の高沸点成分混合物を呈味改善剤の有効成分とすることもできる。また、前記酸化処理した動植物油脂の高沸点成分混合物を呈味改善剤の有効成分とするともいえる。その呈味改善剤については後述する。
酸化処理した動植物油脂から低沸点成分を除去する方法としては、例えば減圧蒸留法、水蒸気蒸留法あるいは減圧水蒸気蒸留法などが挙げられる。また、気液向流分配法を用いてもよい。なお、本発明では気液向流分配法を一つの水蒸気蒸留法として取り扱う。これらの方法により低沸点成分を留去すれば蒸留残渣が得られる。とくに水蒸気蒸留法あるいは減圧水蒸気蒸留法を用いて低沸点成分を留去した蒸留残渣が好ましい。ここで、低沸点成分は、蒸留処理温度を45〜75℃に設定し、13.33〜93.33hPa(10〜70mmHg)での減圧蒸留法あるいは減圧水蒸気蒸留法により回収した成分をいうが、また、低沸点成分は、常圧水蒸気蒸留法により回収した成分ということもできる。低沸点成分を留去した蒸留残渣とは、前記条件で蒸留処理して得た蒸留残渣をいう。
また、酸化処理した動植物油脂の精製処理については後述する。
なお、本発明では、酸化処理した動植物油脂に、適宜配合剤を加えてから、蒸留処理をしてもよい。それら、配合剤は、段落番号0009に記載の動植物油脂に共存させてもよい他の物質と同様である。
カラムクロマトグラフィー法で用いる、カラム、充填剤、溶媒等はとくに制限されないのであり、適宜使用できる。
具体的に説明すると、適宜の容量のカラムにシリカゲルや活性炭、活性白土などを充填し、そこに上記高沸点成分混合物あるいは低沸点成分を除去した蒸留物残渣自体、もしくは分液や乾燥剤を混合することにより水分を除去した蒸留物残渣を注ぎ込むか、さらにはヘキサン、酢酸エチル、エタノール、2-プロパノールなどの各種溶媒での希釈物を注ぎ込み吸着させる。その直後、あるいは一定時間経過後、ヘキサン、酢酸エチル、エタノール、2-プロパノールなどの溶媒を注ぎ込み、展開させ、不要分を除去し、精製物を得ることができる。
本発明で用いる吸着剤添加処理もすでに公知であり、この分野で使用する吸着剤であればどのような吸着剤でも採用可能である。好ましい吸着剤としては、シリカゲル、活性白土、酸性白土、珪酸マグネシウム、および活性炭等を挙げることができ、それら吸着剤の1種または2種以上を併用して用いてもよい。これらの吸着剤を高沸点成分混合物、あるいは酸化処理した動植物油脂から低沸点成分を除去した蒸留物残渣に混合し、一定時間経過後、もしくはその直後に吸着剤を濾別することにより,不要分を吸着剤に吸着させ、除去し、精製物を得ることが出来る。
これらの処理により、とくに過酸化物価が5.0meq/kg以下となるように精製処理することが好ましい。この過酸化物価の測定法はすでに説明してある方法を適宜使用すればよい。
本発明の呈味改善剤は、それ自体各種の飲食品の呈味改善剤として使用できるが、脂肪酸トリグリセリド溶液などの溶液として使用できる。また、各種の被膜剤で処理して粉末状、顆粒状などにして使用することもできる。粉末状、顆粒状などとするには一般的に使用される被膜剤と混合し、例えば噴霧乾燥、凍結乾燥などの手段を用いればよい。被膜剤としては、例えばアラビアガム、トラガントガム、サイクロデキストリン、デキストリン、ゼラチン、加工でんぷんなどが例示される。さらに、本発明の呈味改善剤は、ペースト状、乳化物状など任意の形態で利用できる。また、本発明の呈味改善剤は、各種配合剤と各種の公知のフレーバー素材と混合して使用することができ、また他の食品用調合香料組成物と適宜混合して使用することもできる。さらに、フレーバー製造において、公知の糖−アミノ反応の一素材として利用することもできる。
本発明の呈味改善剤に、植物タンパクエキスなどの植物抽出物、カプロン酸、酪酸などの有機酸、公知のカルボニル化合物やアルデヒド化合物を配合してもよい。また、ジメチルスルファイド、ジフルフリルジスルファイド、テトラヒドロチオフェン−3−オン、フルフリルメルカプタン、チアゾ−ル類、チオベンゾイルフラン類などの含硫黄化合物を本発明の呈味改善剤に共存させると呈味改善効果がさらに向上する。
呈味改善剤を配合する飲食品はとくに限定されないのであり、例えば、畜肉類、鳥肉、魚貝類などを原料とする加工食品類、ス−プ類、調味料類、ふりかけ類、インスタント食品やスナック食品類、かんずめ食品類、乳製品類、菓子類、冷菓類、茶、コーヒー、野菜ジュース、青汁などの飲料を例示できる。本発明の呈味改善剤の使用量は、呈味改善剤の種類、飲食品の種類、呈味改善剤の適用方法、使用方法などによっても異なるが、例えば食品調合香料組成物の素材として用いる場合は、約0.02〜40重量%程度の使用が一般的である。
(実施例1)ラード由来呈味改善剤
豚脂100g(機関油脂工業(株)製)を120℃で1.5時間攪拌し、加熱処理を停止した。過酸化物価は18.87meq/kg であった。得られた加熱処理豚脂に蒸留水50gを加え、フラスコ内温度が97℃での水蒸気蒸留を行い、留分を30g回収した。水蒸気蒸留処理後の分かれた二層から油脂層を分液して低沸点成分を除去した蒸留物残渣を得た。その油脂状の蒸留物残渣10gをヘキサン/酢酸エチル混合溶液を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、加熱処理豚脂由来呈味改善剤を9.72g(過酸化物価0.32meq/kg )得た。
精製牛脂(横関油脂工業(株)製)100gを120度で加熱、200ml/分の空気を通気しながら1時間攪拌し、加熱処理を停止した。過酸化物価は16.2meq/kg であった。得られた加熱処理牛脂に蒸留水50gを加え、フラスコ内温度が97℃での水蒸気蒸留を行い、留分を30g回収した。水蒸気蒸留処理後の分かれた二層から油脂層を分液して低沸点成分を除去した蒸留物残渣を得た。その油脂状の蒸留物残渣10gに1重量%の活性白土を添加し、60℃で2時間攪拌を行った。攪拌後、濾過により活性白土を除去し、加熱処理牛脂由来呈味改善剤を得た(9.50g、過酸化物価4.01meq/kg ) 。
チキンオイル(横関油脂工業(株)製)100gを120℃で1.5時間加熱攪拌し、加熱処理を停止した。過酸化物価は18.02meq/kg であった。得られた加熱処理チキンオイルを実施例2と同じ操作により処理し、加熱処理チキンオイル由来呈味改善剤を得た(9.3g、過酸化物価3.8meq/kg )
落花生油(コスモ油化学(株)製)100gを100℃で1時間攪拌し、加熱処理を停止した。過酸化物価は20.48meq/kg であった。得られた加熱処理落花生油に蒸留水50gを加え、66.66hPa(50mmHg)、70℃で減圧水蒸気蒸留を行い留分30g回収した。この後は実施例1と同様の方法により処理し、加熱処理落花生油由来呈味改善剤9.01g(過酸化物価0.37meq/kg )を得た。
オリーブオイル(日清オイリオ(株)製)100gを140℃で1.5時間攪拌し、加熱処理を停止した。過酸化物価は15.45meq/kg であった。得られた加熱オリーブオイルを実施例1と同様の方法により処理し、過酸化物を除去した加熱オリーブオイル由来呈味改善剤8.91g(過酸化物価0.30meq/kg )を得た。
マグロ魚油(横関油脂工業(株)製)20gと蒸留水10gの混合物に大豆粗酵素(昭和産業株式会社)を魚油に対し0.8%重量添加し、37℃で5時間攪拌した。過酸化物価28meq/kg であることを確認した後、酵素処理マグロ魚油に蒸留水50gを加え、フラスコ内温度が97℃での水蒸気蒸留を行い、留分5gを回収した。水蒸気蒸留処理後の分かれた二層から油脂層を分液して低沸点成分を除去した蒸留物残渣を得た。その油脂状の蒸留物残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで処理することにより過酸化物を除去し、呈味改善剤18.3g(過酸化物価 4.2meq/kg )を得た。
実施例1で、調製した呈味改善剤(サンプル)7.5mgを50℃に暖めた市販味噌汁40mlに添加し、呈味改善味噌汁を得た。
以下の手順に従って、実施例7の呈味改善味噌汁の官能評価を行った。
(手順)
実施例7の呈味改善味噌汁、および無添加サンプル(呈味改善剤が配合されていない味噌汁)を試飲し、下記評価基準に従って実施例7の呈味改善味噌汁を官能評価した。評価は専門パネル5名で行った。なお、味は、コク味、ボリューム感、舌ざわり感を総合評価した味である。
官能評価結果を表1に示した。
5点: 極めて大きく味が改善されている
4点: 大きく味が改善されている
3点: かなり味が改善されている
2点: 少し味が改善されている
1点: 味が改善されていない(無添加サンプルと変わらない)
表1
表1の数字は専門パネル5名の評価点の平均値である。(以下、同様)
実施例2で調製した呈味改善剤プ40mlに添加し、呈味改善中華スープを得た。
試験例1と同様な手順で、実施例2で調製した呈味改善剤を配合した中華スープの官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例2で調製した呈味改善剤が配合されていない中華スープである。
その官能評価結果を表2に示した。
表2
実施例3で調製した呈味改善剤(サンプル)7.5mgを50℃に暖めた市販コンソメスープ40mlに添加し、呈味改善コンソメスープを得た。
試験例1と同様な手順で、実施例3で調製した呈味改善剤を配合したコンソメスープの官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例3で調製した呈味改善剤が配合されていないコンソメスープである。
その官能評価結果を表3に示した。
表3
実施例4で調製した呈味改善剤(サンプル)7.5mgを50℃に暖めた市販コンソメスープ40mlに添加し、呈味改善コンソメスープを得た。
試験例1と同様な手順で、実施例4で調製した呈味改善剤を配合したコンソメスープの官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例4で調製した呈味改善剤が配合されていないコンソメスープである。
その官能評価結果を表4に示した。
表4
実施例5で、調製した呈味改善剤(サンプル)7.5mgを50℃に暖めた市販コンソメスープ40mlに添加し、呈味改善コンソメスープを得た。
試験例1と同様な手順で、実施例5で調製した呈味改善剤を配合したコンソメスープの官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例5で調製した呈味改善剤が配合されていないコンソメスープである。
その官能評価結果を表5に示した。
表5
実施例6で作成したサンプルをNikkol Dekaglyn1-SV及びグリセリンを用いて1%の乳化液を調製し、それをカテキン高含有緑茶にサンプルの最終濃度が1ppmになるように添加し、呈味改善緑茶を得た。
試験例1と同様な手順で、実施例6で調製した呈味改善剤を配合した緑茶の官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例6で調製した呈味改善剤が配合されていない緑茶である。その官能評価試験例1と同様な官能評価を行った。
その結果を表6に示した。
表6
実施例4の呈味改善剤をモノステアリン酸デカグリセリルとグリセリンを用いて1%乳化製剤を調製し、以下のように作製したコーヒーへ1ppmとなるように添加し、コーヒー飲料を作製した。
より厚みのある味を有するコーヒー飲料が得られた。
レギュラーコーヒー 50
牛乳 100
砂糖 50
乳化剤 0.5
加水全量 1000
落花生油より作成したサンプルをモノステアリン酸デカグリセリルとグリセリンを用いて1%乳化製剤を調製し、これを緑茶飲料に100ppm添加した。
より厚みのある味を有する茶飲料が得られた。
試験例1と同様な手順で、実施例6で調製した呈味改善剤を配合した緑茶の官能評価を行った。なお、無添加サンプルは実施例6で調製した呈味改善剤が配合されていない緑茶である。その官能評価試験例1と同様な官能評価を行った。
その結果を表6に示した。
表6
酸化処理した動植物油脂の高沸点成分混合物からなることを特徴とする呈味改善剤、酸化処理した動植物油脂から低沸点成分を除去した蒸留物残渣の精製処理物、酸化処理した動植物油脂の精製処理物から低沸点成分を除去した処理物、または請求項4記載の香料組成物から選ばれる一種、あるいは二種以上を飲食品に添加することを特徴とする飲食品への呈味改善方法。
Claims (5)
- 酸化処理した動植物油脂から低沸点成分を除去した蒸留物残渣を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤。ただし、前記低沸点成分は45〜75℃、13.33〜93.33hPaでの減圧蒸留法あるいは減圧水蒸気蒸留法、又は常圧水蒸気蒸留法により回収できる成分をいう。
- 酸化処理した動植物油脂を45〜75℃、13.33〜93.33hPaで減圧蒸留処理あるいは減圧水蒸気蒸留処理して得た蒸留残渣、又は常圧水蒸気蒸留処理して得た蒸留残渣を有効成分とすることを特徴とする呈味改善剤。
- 蒸留物残渣又は蒸留残渣の精製処理物を有効成分とすることを特徴とする請求項1又は2記載の呈味改善剤。
- 請求項1〜3記載のいずれかの呈味改善剤を含有することを特徴とする香料組成物。
- 請求項1〜3記載のいずれかの呈味改善剤、又は請求項4記載の香料組成物を含有することを特徴とする飲食品。
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