JP4595940B2 - エチレン−アルキルアクリレート共重合ゴム組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、エチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物に関する。更に詳しくは、等速ジョイント(CVJ)用ブーツ等の成形材料として好適に使用し得るエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物に関する。
従来のCVJ用ブーツに使用されているゴム材料には、主にクロロプレンゴムが使用されているが、近年の自動車の高出力化に伴うエンジンルームおよび周辺部の温度上昇により、従来のゴム材料では熱的に対応できなくなりつつあるのが現状である。
代替材料としては、耐熱性良好なポリマーの一つとしてエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム(以下、AEMという)材が挙げられる。ここで製品の用途により様々な硬度と低温性が要求されるため、例えば低硬度化と低温性の改善に際しては、可塑剤の添加やカーボンブラック量の減量等の手法がとられる。
しかしAEMの場合、可塑剤の添加は、パーオキサイド架橋時に架橋密度の低下によるエア入りや物性の低下をもたらし、カーボンブラック量の減量は、ゴム強度等の物性を低下させるばかりではなく、加硫成形時におけるエア入りの原因ともなる。このエア入りの対策としては、有機過酸化物の増量が挙げられるが、硬度の上昇、伸びの低下や有機過酸化物自身から発生するガスによるエア入りが発生し、いずれの方法でも実用性に欠けるようになる。
これらを解決するために、AEMに所定のエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体(以下、EPDMという)または油展のEPDMをブレンドしてパーオキサイド架橋を行うことにより、低硬度化を図ることが提案されているが、これはパラフィン系の可塑剤との組合せに対しては有効であるものの、AEMと相溶性のよいエステル系などの他の可塑剤を、非油展EPDMと組み合わせた場合は、エア入り等の不具合が発生するため、可塑剤が制限されるという選択性があった。
特開2000−143894号公報
なお、EPDMの添加は、後記実施例に示される如く低温特性の改善効果もあるが、上記特許文献1においては有機過酸化物のみで架橋を行うものであり、アミン加硫とした場合は、エア入りの原因となるため、加硫系にも制限的な選択性があった。
本発明の目的は、エア入りなどの不具合を発生させることなく、AEM材より得られる加硫成形品の低硬度化および低温特性の改良を図り、等速ジョイント用ブーツをはじめとした成形材料として好適に使用されるAEMゴム組成物を提供することにある。
かかる本発明の目的は、アミン加硫性基であるエポキシ基または水酸基含有単量体を共重合させたエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム100重量部、EPDM 5〜60重量部、可塑剤5〜40重量部、有機過酸化物架橋剤0.5〜4重量部、アミン系架橋剤0.5〜4重量部および好ましくはイオウ化合物0.1〜0.5重量部よりなるエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物によって達成される。EPDMに代えてあるいはEPDMと可塑剤とに代えて、油展EPDMを用いることもできる。また、EPDM 5〜50重量部と共に、一般式 CH2=CHR (ここで、Rは炭素数3〜12のアルキル基である)で表わされるα-オレフィンの重合体であって、数平均分子量Mnが300〜1400のα-オレフィンオリゴマー 1〜30重量部を併用すると、加工性の点でのさらなる改善が図られる。
アミン加硫性基を有するAEMに、パーオキサイド系架橋剤およびアミン系加硫剤を併用することにより得られた加硫成形物は、可塑剤の多量配合を行ってもエア入りなど加工性に悪影響を与えないので、可塑剤の多量配合により低硬度化が可能であると共に、低温特性の改良も期待できる。また、EPDMを配合することにより、低温特性のさらなる改良が期待できるといったすぐれた効果を奏する。さらに、加硫系としてイオウ化合物を併用した場合には、耐久性の向上を達成することができる。EPDMと共にα-オレフィンオリゴマーを併用した場合には、加工性(製品本体の金型への非粘着性やブリード発生の防止)の点でのさらなる改善が図られる。かかる特性を有する加硫成形物は、等速ジョイント用ブーツ、ダストカバー、防振ゴムなどとして有効に用いられる。
アミン加硫性基を有する3元系のAEMとしては、エチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム中にエポキシ基または水酸基含有単量体等を共重合させたものが用いられる。これは、例えば市販品(デュポン社製品Vamacシリーズの一部のもの等)をそのまま用いることができる。エポキシ基含有ビニル単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、グリシジルビニルエーテル、脂環式エポキシ基含有(メタ)アクリレート等が用いられる。また、水酸基含有ビニル単量体としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が用いられる。これらのビニル単量体は、架橋点形成用単量体として一般に約0.1〜10重量%程度共重合反応に用いられる。ここで2元系のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴムを用いると、アミン加硫ができないので本発明で用いるのに適当ではない。ここで、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを意味する。
この3元系のAEM 100重量部当りには、EPDMが60重量部以下、好ましくは5〜50重量部の割合で添加されて用いられる。このEPDMの添加により低温特性(低温衝撃脆化試験)が良化するようになる。EPDMの添加量が5重量部以下の場合には、可塑剤を添加した場合の加工性が大きく改良されるものの、低温特性の改良効果が少なく、5重量部以上添加した場合には、さらに低温性の改良効果を示すようになる。ただし、60重量部迄は使用可能であるが、これ以上の割合で用いられた場合には、加硫速度の低下による生産性悪化をもたらすのであまり好ましくない。また、特に油環境に曝される等速ジョイント用ブーツへの使用においては、50重量部以上の割合での使用は、この組成物から成形されたブーツに耐油性の低下がみられるようになるので、5〜40重量部の割合で添加して使用されることが好ましい。EPDMとしては、そのムーニー粘度等は特に限定されず、また油展EPDMを用いることもできる。
油展EPDMとしては、EPDMに対しての油展量が約50〜120重量%、好ましくは約70〜120重量%のEPDMが用いられる。油展剤には、石油系炭化水素(パラフィン系、ナフテン系またはアロマ系等)およびその水添物、各種石油樹脂等が用いられる。油展EPDMの添加割合は、EPDMの油展量によっても異なり、例えば油展量100重量%の油展EPDMにあっては、共重合ゴム100重量部当り約10〜60重量部、好ましくは約20〜50重量部である。これ以上の添加割合では、エア入りなどの発泡を生じ易くなる。
可塑剤としては、パラフィン系、ナフテン系またはアロマ系などの石油系炭化水素、それらの水添物、やし油などの植物油、エステル系のものなどが挙げられ、好ましくはエステル系のものが用いられる。可塑剤は、3元系AEM 100重量部に対して5〜40重量部、好ましくは10〜25重量部の割合で用いられる。可塑剤がこれ以上の割合で用いられると、エア入りなどの発砲を生じ易くなる。なお、油展EPDMが用いられた場合には、油展成分が可塑剤としても作用する。
加硫系としては、パーオキサイド系架橋剤およびアミン系加硫剤が併用される。具体的には、3元系AEM 100重量部当り有機過酸化物架橋剤0.5〜4重量部、好ましくは0.5〜2重量部およびアミン系加硫剤0.5〜4重量部、好ましくは0.5〜2重量部が添加されて用いられる。ここで、アミン系加硫剤のみのが用いられた場合には、発泡が生じやすく、また型粘着が大きくなる。一方パーオキサイド系架橋剤のみを用いた場合には、3元系AEMポリマー単独では発泡が生じやすく、可塑剤添加3元系AEM/EPDMブレンドポリマーでは発泡はかなり抑制されるものの、加硫系の併用に比べて強度が小さくなり好ましくない。他方、加硫剤がこれ以上の割合で用いられると、やはり発泡が生じるので好ましくない。
パーオキサイド系架橋剤としての有機過酸化物としては、例えばジ第3ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、1,1-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン等が挙げられ、好ましくは2,5-ジメチル-2,5-ジ(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1-ジ(第3ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンが用いられる。
また、アミン系加硫剤としては、例えばヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、ヘキサメチレンジアミン−シンナムアルデヒド付加物、ヘキサメチレンジアミンベンゾエート、ジアミノ変性シロキサン等の脂肪族ポリアミン化合物、4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン、ビス(4-アミノ-3-メチルジシクロヘキシル)メタン、4,4′-メチレンビスシクロヘキシルアミン-シンナムアルデヒド付加物等の脂環状ポリアミン化合物あるいは4,4′-メチレンジアニリン、m-フェニレンジアミン、4,4′-ジアミノジフェニルエーテル、p-フェニレンジアミン、p,p′-エチレンジアニリン、4,4′-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、4,4′-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、3,4′-ジアミノジフェニルエーテル、4,4′-ジアミノジフェニルスルホン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、4,4′-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェノール、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン等の芳香族ポリアミン化合物が用いられる。
架橋剤として有機過酸化物が用いられた場合には、多官能性不飽和化合物よりなる共架橋剤が併用されることが好ましい。多官能性不飽和化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリテート等が挙げられ、これらの多官能性不飽和化合物よりなる共架橋剤は3元系AEM100重量部当り約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合で用いられる。使用割合がこれより少ないと、十分な加硫速度および加硫物性が得られなくなり、一方これより多い割合で用いられると、伸びの値が著しく低下するようになる。
以上の加硫剤に加えて、好ましくはイオウ系化合物加硫剤が3元系AEM 100重量部当り0.1〜0.5重量部、好ましくは0.1〜0.3重量部の割合で用いられる。イオウ系化合物としては、イオウまたはイオウ供与性化合物である沈降イオウ、モルホリン系促進剤、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤等が用いられる。パーオキサイド系架橋剤およびアミン系加硫剤に加えてイオウ系化合物がさらに併用されると、耐久性、より具体的には耐亀裂成長性の向上を図ることができる。ただし、イオウ系化合物がこれ以上の割合で用いられると、圧縮永久歪の悪化が著しくなり好ましくない。
以上の各成分を必須成分として含有する共重合ゴム組成物は、エア入りなどの不具合を発生させることなく、AEM材より得られる加硫成形品の低硬度化および低温特性の改善を図るという所期の目的は達成させるものの、加工性の点での改善、より具体的には製品本体の金型への非粘着性やブリード発生の防止といった点での改善がさらに求められた。
このような加工性の点での改善は、共重合ゴム組成物中にさらにα-オレフィンオリゴマーを配合することによって達成される。α-オレフィンオリゴマーは、エチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム100重量部当り約1〜30重量部、好ましくは約2〜15重量部の割合で用いられる。使用割合がこれよりも少ないと、加工性、特に金型離型性の点での改善が達成されず、一方これ以上の割合で使用されると、ロール混練性が悪化するようになる。
ただし、α-オレフィンオリゴマー配合の場合には、EPDMを併用しないとブリードし易いという問題がみられるので、EPDMがエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム100重量部当り約5〜50重量部の割合で併用される。
α-オレフィンオリゴマーとしては、一般式
CH2=CHR
R:炭素数3〜12のアルキル基
で表わされるα-オレフィンの重合体であって、数平均分子量Mnが300〜1400、好ましくは400〜1000のものが少くとも1種用いられる。重合体側鎖のアルキル基としては、炭素数3〜12、好ましくは6〜10、さらに好ましくは8のものが用いられる。炭素数が8のものが特に好ましいのは、粘度指数(粘度の温度依存性の指標)が高く、流動点が低いからであり、つまり低温特性が良好であるからである。また、耐熱性、揮発性に関しては、Mnの影響が大きい。そのため、同一のMnのものであれば、側鎖の炭素数の多いものの方が、耐熱性と低温特性とのバランスが良いといえる。これ以下のMnのものを用いると、架橋時や熱老化時に揮発し、物性の大きな低下を招くようになり、一方これ以上のMnのものを用いると、低温特性の改善効果があまりみられなくなる。
共重合ゴム組成物中には、必要に応じて補強剤としてのカーボンブラックまたはホワイトカーボン(シリカ)等の白色系充填剤、液状ポリブタジエン等の加工助剤、老化防止剤等が配合されて用いられる。
組成物の調製は、公知の混練手段であるロール、ニーダ等を用いて行われ、それの加硫成形は、約160〜190℃で約5〜15分間程度プレス架橋することによって行われ、必要に応じて約150〜230℃で約1〜15時間のオーブン加硫(二次加硫)も行われる。
次に、実施例について本発明を説明する。
比較例1
Figure 0004595940
以上の各成分をニーダを用いて混練した後、180℃、8分間程度プレス架橋および200℃、1時間のオーブン加硫(二次架橋)を行い、得られた加硫物について下記材料特性の測定が行われた。
ODR:JIS K-6300準拠、東洋精機製品ロータスレオメーターRIR3使用
発泡状態:230mm×230mmで厚さ2mmシートをテストピースとして成形し、シート表面に発泡がないものを○、発泡が1〜5個のものを発泡少として△、発泡が5個以上でかつ発泡がシート全面にないものを×、発泡が5個以上でかつ発泡がシートが全面にあるものを××と判定した
また、圧縮玉の評価では、JIS K6262に準拠したφ29.0×12.5mmの大径試験片をテストピースとして加硫成形後、半分に切断したテストピースを4個用意し、4個のテストピース中で、断面に1個でも発泡のみられたテストピースの個数をカウントした
さらに、金型へのテストピースのバリ部分の粘着性なしを○、若干ありを△、ありを×と評価した
常態値:JIS K-6253、6251準拠して、硬さ(Hs)、100%モジュラス(M100)、引張強さ(Tb)および伸び(Eb)の値を測定
比較例2
比較例1において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメートおよびジフェニルグアニジンがいずれも用いられなかった。
比較例3
比較例1において、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンがいずれも用いられなかった。
比較例4
比較例1において、3元系AEMの代わりに、2元系AEM(デュポン社製品Vamac DP)が同量用いられた。
比較例5
比較例4において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメートおよびジフェニルグアニジンがいずれも用いられなかった。
比較例6
比較例4において、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンがいずれも用いられなかった。
以上の比較例1〜5で得られた結果は、次の表1に示される。なお、比較例6については、加硫ができなかった。
表1
測定・評価項目 比1 比2 比3 比4 比5
ODR(測定温度180℃)
MH(N・m) 0.85 0.42 0.55 0.20 0.38
ML(N・m) 0.02 0.02 0.02 0.02 0.02
T10(分) 1.01 1.19 0.97 1.16 1.28
T50(分) 2.28 2.71 2.55 2.94 2.98
T90(分) 5.64 6.00 10.75 6.88 6.70
発泡状態
2mmTP発泡状態 ○ ○ ○ × ×
圧縮玉発泡状態 0 4 0 4 4
バリの型粘着 ○ △ △ × ×
常態値
Hs(デュロA) 61 57 56 55 55
M100(MPa) 3.7 2.0 2.2 1.3 1.7
Tb(MPa) 16.1 9.8 16.9 5.7 5.7
Eb(%) 225 315 370 300 220
以上の結果より、次のようなことがいえる。
(1) パーオキサイド架橋系のみの場合には、発泡がみられる(比較例2)。
(2) 2元AEMを用いた場合にも、発泡がみられる(比較例4)
実施例1
比較例1において、ゴム用エーテルエステル系可塑剤が用いられず、また油展タイプのEPDM(出光DSM製品Keltan 509×100;ポリマー分100重量部に対して油展分が100重量部)50重量部がさらに用いられた。
比較例7
実施例1において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメートおよびジフェニルグアニジンがいずれも用いられなかった。
比較例8
実施例1において、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンがいずれも用いられなかった。
比較例9
実施例1において、3元系AEMの代わりに、2元系AEM(Vamac DP)が同量用いられた。
実施例2
比較例1において、EPDM(三井化学製品Mitui 4070)25重量部がさらに用いられた。
比較例10
実施例2において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメートおよびジフェニルグアニジンがいずれも用いられなかった。
比較例11
実施例2において、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンがいずれも用いられなかった。
比較例12
実施例2において、3元系AEMの代わりに、2元系AEM(Vamac DP)が同量用いられた。
以上の実施例1〜2および比較例7〜12で得られた結果は、次の表2に示される。
表2
測定・評価項目 実1 比7 比8 比9 実2 比10 比11 比12
ODR(測定温度180℃)
MH(N・m) 0.85 0.58 0.28 0.36 0.76 0.40 0.46 0.26
ML(N・m) 0.07 0.07 0.08 0.06 0.03 0.04 0.03 0.03
T10(分) 0.86 1.04 0.74 0.94 0.96 1.11 0.88 0.97
T50(分) 2.28 3.18 1.76 3.15 2.20 2.70 2.41 2.88
T90(分) 7.26 7.69 6.63 7.79 4.93 5.74 9.80 6.86
発泡状態
2mmTP発泡状態 ○ ○ ×× ○ ○ ○ × ○
圧縮玉発泡状態 0 0 4 4 0 0 4 4
バリの型粘着 ○ ○ × △ ○ ○ × △
常態値
Hs(デュロA) 55 50 測 50 60 55 55 55
M100(MPa) 2.9 1.4 定 1.2 3.0 1.7 1.8 1.5
Tb(MPa) 12.5 9.9 不 13.6 14.1 9.5 10.2 6.5
Eb(%) 240 435 可 575 255 375 320 385
以上の結果より、次のようなことがいえる。
(3) 3元系AEMに(油展)EPDMを添加したブレンドゴムにおいては、アミン加硫系のみではエアの発生がみられ(比較例8および11)、パーオキサイド架橋系のみでは顕著なエア入りはみられなかったものの、強度の面で劣っている(比較例7および10)。
(4) 2元AEMを用いた場合には、比較例4と同様に発泡がみられる(比較例9および12)
実施例3
比較例1において、EPDM(Mitui 4070)50重量部がさらに用いられた。
比較例13
比較例1において、EPDM(Mitui 4070)75重量部がさらに用いられた。
比較例14
比較例1において、EPDM(Mitui 4070)100重量部がさらに用いられた。
実施例4
実施例2において、ゴム用エーテルエステル系可塑剤(RS735)が用いられなかった。
実施例5
実施例2において、ゴム用エーテルエステル系可塑剤(RS735)量が10重量部に変更されて用いられた。
実施例6
実施例2において、ゴム用エーテルエステル系可塑剤(RS735)量が40重量部に変更されて用いられた。
以上の実施例3〜6および比較例13〜14で得られた結果は、次の表3に示される。
表3
測定・評価項目 実3 比13 比14 実4 実5 実6
ODR(測定温度180℃)
MH(N・m) 0.72 0.65 0.44 1.06 0.81 0.53
ML(N・m) 0.05 0.03 0.02 0.06 0.05 0.02
T10(分) 1.11 1.20 1.31 0.91 0.88 1.17
T50(分) 2.72 3.09 3.58 2.27 2.15 3.10
T90(分) 7.51 9.21 11.1 5.78 5.66 10.14
発泡状態
2mmTP発泡状態 ○ ○ ○ ○ ○ ○
圧縮玉発泡状態 0 0 0 0 0 0
バリの型粘着 ○ ○ ○ ○ ○ △
常態値
Hs(デュロA) 63 63 60 72 66 50
M100(MPa) 3.8 2.9 2.9 6.1 4.5 1.8
Tb(MPa) 12.1 13.2 11.5 20.7 16.6 9.8
Eb(%) 200 270 275 235 250 320
また、EPDMの添加量と低温衝撃脆化温度の関係を検討した。低温衝撃脆化試験は、JIS K-6261に準拠して行い、得られた結果は次の表4に示される。
表4
比1 実2 実3 比13 比14
EPDM添加量 (重量部) 0 25 50 75 100
低温衝撃脆化温度(℃) -30 -46 -50 -53 -56
以上の結果より、次のようなことがいえる。
(5) EPDMの添加量が増加するに従って、低温衝撃脆化温度が低下し、また添加量が50重量部を超えると加硫速度が極端に遅くなる(比較例13〜14)。
(6) 可塑剤量が40重量部では、バリの型粘着がみられるようになる(実施例6)。
実施例7
実施例2において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメート(Cheminox AC-6)量が0.5重量部に変更されて用いられた。
実施例8
実施例2において、ヘキサメチレンジアミンカーバーメート(Cheminox AC-6)量が4重量部に変更されて用いられた。
実施例9
実施例2において、1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(ペロキシモンF40)量が1.3重量部(実重量0.5重量部)に変更されて用いられた。
実施例10
実施例2において、1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(ペロキシモンF40)量が10重量部(実重量4.0重量部)に変更されて用いられた。
比較例15
実施例2において、1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(ペロキシモンF40)量が15重量部(実重量6.0重量部)に変更されて用いられた。
以上の実施例7〜10および比較例15で得られた結果は、次の表5に示される。
表5
測定・評価項目 実7 実8 実9 実10 比15
ODR(測定温度180℃)
MH(N・m) 0.59 0.51 0.56 0.62 0.64
ML(N・m) 0.02 0.01 0.02 0.01 0.02
T10(分) 1.45 1.32 1.21 1.17 0.92
T50(分) 3.82 2.97 2.77 2.49 1.86
T90(分) 10.87 10.0 7.76 6.41 4.49
発泡状態
2mmTP発泡状態 ○ △ ○ ○ △
圧縮玉発泡状態 0 2 0 2 4
バリの型粘着 ○ △ ○ ○ ○
常態値
Hs(デュロA) 64 68 64 66 68
M100(MPa) 3.5 4.6 3.5 4.9 6.7
Tb(MPa) 12.3 13.4 12.5 12.4 11.6
Eb(%) 200 80 220 180 135
以上の結果より、次のようなことがいえる。
(7) アミン系加硫剤、パーオキサイド系架橋剤とも4重量部以上の添加した場合にはエア入りが発生するようになる(実施例8および10比較例15)
実施例11
Figure 0004595940
以上の各成分をニーダを用いて混練した後、180℃、8分間程度プレス架橋および200℃、1時間のオーブン加硫(二次架橋)を行い、得られた加硫物について材料特性の測定が行われた。
実施例12
実施例11において、沈降イオウ量が0.25重量部に変更されて用いられた。
実施例13
実施例11において、沈降イオウ量が0.5重量部に変更されて用いられた。
実施例14
実施例11において、沈降イオウの代わりに、モルホリン系促進剤(大内新興化学製品Vulnoc R)0.25重量部が用いられた。
実施例15
実施例11において、沈降イオウの代わりに、チウラム系促進剤(大内新興化学製品TRA)0.35重量部が用いられた。
実施例16
実施例11において、沈降イオウが用いられなかった。
比較例16
実施例11において、沈降イオウ、ヘキサメチレンジアミンカーバーメートおよびジフェニルグアニジンがいずれも用いられなかった。
比較例17
実施例11において、沈降イオウ、トリアリルイソシアヌレートおよび1,3-ビス(第3ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンがいずれも用いられず、HAFカーボンブラック量が65重量部に、可塑剤量が35重量部にそれぞれ変更されて用いられた。
以上の実施例11〜16および比較例16〜17で得られた結果は、次の表6に示される。
空気加熱老化試験(150℃、70時間):
硬さ変化(ΔHs)は、老化前の硬度−老化後の硬度を示している
引張強さ変化率(ΔTb)および伸び変化率(ΔEb)のカッコ内の数値は、加熱老化試験後の測定値を示している
圧縮永久歪:JIS K-6262準拠(150℃、70時間)
耐久性:JIS K-6260に準拠し、2mmの切り込みを入れたテストピースを3000回屈曲したときの亀裂長さを測定
表6
測定・評価項目 実 11 実 12 実 13 実 14 実 15 実 16 比 16 比 17
ODR(測定温度180℃)
MH(N・m) 0.59 0.54 0.52 0.70 0.66 0.67 0.76 0.67
T10(分) 1.02 0.85 0.76 1.18 1.14 0.88 0.85 0.86
T50(分) 3.07 2.20 1.87 2.98 2.96 2.36 2.01 2.33
T90(分) 8.69 7.89 6.92 6.07 6.35 7.70 4.61 9.74
常態値
Hs(デュロA) 62 58 57 60 59 64 65 67
M100(MPa) 3.6 2.1 1.8 2.7 2.2 2.0 4.4 4.2
Tb(MPa) 14.5 13.3 12.8 12.1 12.3 12.5 14.5 17.2
Eb(%) 300 345 395 265 300 320 225 320
比重 1.132 1.127 1.133 1.119 1.118 1.103 1.133 1.204
空気加熱老化試験
ΔHs(points) +5/+12 +4/+35 +4/+63 +3/+25 +4/+25 +4/+33 +3/+6 +2/+6
ΔTb(%) +5 +8 +10 +7 +11 +11 +8 +9
(15.2) (14.4) (14.0) (15.6) (18.7)
ΔEb(%) −8 −1 −1 −8 +1 ±0 −2 −6
(275) (340) (390) (220) (300)
圧縮永久歪(%) 29 37 50 32 30 30 21 32
発泡状態
2mmTP発泡状態 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
圧縮玉発泡状態 0 0 0 0 0 0 0 0
バリの型粘着 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
耐久性
3000回亀裂成長性(mm) 13.8 7.2 5.4 10.1 8.2 破損 破損 18.2
(1000回)(200回)
以上の結果より、次のようなことがいえる。
(8) イオウを0.1重量部配合することにより、耐亀裂成長性に改善効果が確認され(実施例11実施例16)、さらに添加量を増やすことにより耐久性にも改善がみられた(実施例12)。ただし、0.5重量部配合した場合には、耐亀裂成長性がさらに改善されるものの、AEM材の特徴である耐圧縮永久歪特性が悪化し、目標値である45%以下を超えてしまうようになる(実施例13)。このような耐久性の改善効果は、イオウを含有しているチウラム系促進剤や、モルホリン系加硫剤でも期待できる(実施例14〜15)。
(9) パーオキサイドのみの架橋系では、耐亀裂成長性が特に悪く(比較例16)、またアミンのみの加硫系では、パーオキサイド架橋系に比べて改善傾向が見られるが、目標値である15mm以下を満足することができない(比較例17)。
実施例17
Figure 0004595940
以上の各成分をニーダを用いて混練した後、180℃、8分間程度プレス架橋および200℃、1時間のオーブン加硫(二次架橋)を行い、得られた加硫物について下記材料特性の測定が行われた。
常態物性:JIS K6253、6251に準拠して、硬さ(Hs)、引張強さ(Tb)および伸び(Eb)を測定
耐溶剤性:150℃のASTM No.1油またはIRM903(標準試験油)中に70時間浸漬後の体積変化率を測定
加工性:テストピース本体部の金型粘着性なしを○、ありを×と評価し、またブリード発生なしを○、ありを×と評価
実施例18
実施例17において、α-オレフィンオリゴマー(BP社製品デュラシン170;Mn690、側鎖オクチル基)2重量部がさらに用いられた。
実施例19
実施例17において、EPDM(Mitsui 4070)5重量部およびα-オレフィンオリゴマー(デュラシン170)5重量部がさらに用いられた。
実施例20
実施例17において、EPDM(Mitsui 4070)10重量部およびα-オレフィンオリゴマー(デュラシン170)5重量部がさらに用いられた。
実施例21
実施例17において、EPDM(Mitsui 4070)20重量部およびα-オレフィンオリゴマー(デュラシン170)5重量部がさらに用いられた。
実施例22
実施例17において、EPDM(Mitsui 4070)50重量部およびα-オレフィンオリゴマー(デュラシン170)5重量部がさらに用いられた。
実施例23
実施例18において、EPDM(Mitsui 4070)5重量部がさらに用いられた。
実施例24
実施例19において、α-オレフィンオリゴマー(デュラシン170)が用いられなかった。
以上の実施例1724で得られた結果は、次の表7に示される。
表7
実施例
測定・評価項目 17 18 19 20 21 22 23 24
常態値
Hs(デュロA) 62 60 61 61 62 63 61 62
Tb(MPa) 12.8 12.6 12.2 10.7 10.3 10.0 12.4 12.5
Eb(%) 280 295 285 240 230 200 285 270
耐溶剤性
ASTM No.1油 -10 -12 -2 +3 +8 +25 -3 -4
IRM903 +40 +40 +45 +55 +65 +130 +44 +45
加工性
金型粘着性の有無 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ×
ブリード発生の有無 ○ × ○ ○ ○ ○ ○ ○
以上の結果から、次のようなことがいえる。
(10)α-オレフィンオリゴマーを配合しないと、金型離型性が悪く、テストピース本体部の金型粘着性がみられるが(実施例1724)、α-オレフィンオリゴマーの配合により、その点での改善がみられる。ただし、α-オレフィンオリゴマー配合の場合には、EPDMを併用しないと、ブリードし易いという問題がみられる(実施例18)。
(11)α-オレフィンオリゴマーを併用されるEPDMの配合量が多くなると、試験油に対する耐溶剤性が低下するようになり、AEM材の特徴である耐油性が損われるようになる(実施例22)。このため、ジョイント用ブーツ用途では問題となるが、耐溶剤性が必要とはされないダストカバー用途では問題はない。

Claims (13)

  1. エポキシ基または水酸基含有単量体を共重合させたエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム100重量部、EPDM 5〜60重量部、可塑剤5〜40重量部、有機過酸化物架橋剤0.5〜4重量部およびアミン系加硫剤0.5〜4重量部よりなるエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  2. EPDMとして油展EPDMが用いられた請求項1記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  3. EPDMおよび可塑剤の代りに油展EPDMが用いられた請求項2記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  4. EPDMに対し重量比で50〜120%の油展剤が添加された油展EPDMが用いられた請求項2または3記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  5. EPDMが5〜50重量部の割合で添加して用いられた請求項1記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  6. EPDMが5〜40重量部の割合で添加して用いられた請求項1記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  7. さらにイオウ系化合物加硫剤0.1〜0.5重量部が添加されて用いられた請求項1記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  8. EPDM 5〜50重量部と共に、さらに一般式
    CH2=CHR
    (ここで、Rは炭素数3〜12のアルキル基である)で表わされるα-オレフィンの重合体であって、数平均分子量Mnが300〜1400のα-オレフィンオリゴマー1〜30重量部が添加して用いられた請求項5記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  9. 等速ジョイント用ブーツの成形材料として用いられる請求項6記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  10. ダストカバーまたは防振ゴムの成形材料として用いられる請求項1または5記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物。
  11. 請求項9記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物を架橋して得られた等速ジョイント用ブーツ。
  12. 請求項10記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物を架橋して得られたダストカバー。
  13. 請求項10記載のエチレン-アルキルアクリレート共重合ゴム組成物を架橋して得られた防振ゴム。
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