JP4594724B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、種々の油剤を安定に配合でき、広範な化粧品に有用な水中油型乳化組成物に関する。
水中油型乳化組成物は、使用感が良好であることから化粧品、医薬品等の分野で広く使用されている。しかしながら、油剤と界面活性剤と水で形成される乳化系では、安定性が十分とはいえない。特に皮膚に対して種々の生理作用を示す成分の中には結晶性の難溶性物質が多いことから安定に乳化することは重要である。
かかる問題の解決には、従来、結晶性成分の配合量を低下させる、界面活性剤の量を多くする等の手段が採用されてきた。しかし、難溶性物質の配合量を低下させると油性成分の作用が十分に得られず、また、界面活性剤の量を多くすると皮膚に対する刺激が生じるという問題があり、本質的な解決とはなっていない。
一方、特許文献1には、室温より高温度域で室温時よりも高粘度となる造粘作用及び水中にある疎水性物質の安定化作用をもつ多糖誘導体、及びこれを配合したトイレタリー製品が開示され、特許文献2には上記多糖誘導体とポリオール水溶液により大量に界面活性剤が存在する系であっても安定化な乳化形態が保持された水中油型乳化物が記載されているが、難溶性物質を含有する不安定な系の安定化方法については報告されていない。
WO 00/73351 特開2003−226612号公報
従って、本発明の目的は、難溶性物質を安定に配合でき、その乳化系が安定で皮膚感触の良好な水中油型乳化組成物を提供することにある。
そこで本発明者は、難溶性物質を安定に配合すべく検討した結果、従来、水溶性増粘剤として知られている特許文献1及び2記載の多糖誘導体とポリオール類とHLB4〜9の非イオン性界面活性剤と油剤とを組み合せて用いれば、乳化粒子を従来よりも細かくして均一に分散させることができ、油剤中に結晶性の油性成分が含まれていても、安定でかつ皮膚感触が良好で、化粧品、医薬品等の分野で広く使用できる水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F):
(A)多糖類又はその誘導体のヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが、次の基(a)
(a)下記一般式(1)で表される基〔該置換基(a)のヒドロキシ基の水素原子は更に置換基(a)で置換されていてもよい〕
Figure 0004594724
〔式中、E1はヒドロキシ基又はオキソ基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、nは8〜300の数を示し、n個のA1は同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、E2はエーテル結合又はオキシカルボニル基(-OCO-又は-COO-)を示し、Rはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数4〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。〕
で置換されている多糖誘導体、
(B)ポリオール類、
(C)HLB4〜9の非イオン性界面活性剤、
(D)難溶性物質、
(E)(D)成分を溶解するための油剤
(F)水
を含有する水中油型乳化組成物を提供するものである。
本発明の水中油型乳化組成物は、難溶性物質が安定に配合され、皮膚に塗布したときの感触が良好である。
多糖類(A)の(a)の一般式(1)におけるE1としては炭素数2又は3のものが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレン、トリメチレン、2−ヒドロキシトリメチレン、1−ヒドロキシメチルエチレン、1−オキソエチレン、1−オキソトリメチレン、1−メチル−2−オキソエチレン等が好ましい。
一般式(1)におけるA1としては、炭素数2又は3のものが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレン及びトリメチレンが好ましい。nで表される(-OA1-)の重合度としては増粘効果及び乳化安定性の点から8〜120、特に10〜60が好ましく、n個のA1は同一でも異なってもよい。ここでnは平均付加モル数の意味である。E2はエーテル結合又はオキシカルボニル基であるが、エーテル結合が好ましい。
一般式(1)におけるRとしては、炭素数5〜25、特に6〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、また、安定性の点から直鎖アルキル基が好ましい。具体的にはオクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イソステアリル基等が好ましい。
多糖誘導体(A)における置換基(a)による置換度は、構成単糖残基当たり0.0001〜1、更に0.0005〜0.5、特に0.001〜0.1の範囲が好ましい。
多糖誘導体(A)は、上記置換基(a)に加え、更に以下に示す置換基(b)、(c)及び(d)から選ばれる1以上の基で置換されていてもよい。また、置換基(a)〜(d)のヒドロキシ基の水素原子は、更に置換基(a)〜(d)で置換されていてもよい。
(b)ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩
置換基(b)としては、2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基等が挙げられ、なかでも安定面や製造面より3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基が好ましい。これら置換基(b)は、その全てあるいは一部がNa、K、Ca、Mg等の1族又は2族元素、アミン類、アンモニウム等の有機カチオンなどとの塩となっていてもよい。これら置換基(b)による置換度は、構成単糖残基当たり0〜1、更に0〜0.8、特に0〜0.5の範囲が好ましい。
(c)ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数2〜6のカルボキシアルキル基又はその塩
置換基(c)としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基等が挙げられ、なかでも安定面や製造面より、カルボキシメチル基が好ましい。これら置換基(c)は、その全てあるいは一部がNa、K、Ca、Mg等の1族又は2族元素、アミン、アンモニウム等の有機カチオンなどとの塩となっていてもよい。これら置換基(c)による置換度は、構成単糖残基当たり0〜1、更に0〜0.8、特に0〜0.5の範囲が好ましい。
(d)下記一般式(2)で表される基
Figure 0004594724
〔式中、D1はヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、R1、R2及びR3は同一又は異なって、ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、X-はヒドロキシイオン、ハロゲンイオン又は有機酸イオンを示す。〕
カチオン性置換基(d)におけるD1としては、炭素数2又は3のものが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレン、トリメチレン、2−ヒドロキシトリメチレン、1−ヒドロキシメチルエチレン等が好ましい。
カチオン性置換基(d)におけるR1、R2及びR3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、2−ヒドロキシエチル基等が挙げられ、中でもメチル基及びエチル基が好ましい。
カチオン性置換基(d)におけるX-で表されるハロゲンイオンとしては塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等が、有機酸イオンとしては、CH3COO-、CH3CH2COO-、CH3(CH22COO-等が挙げられる。X-としては、ヒドロキシイオン、塩素イオン及び臭素イオンが好ましい。
これらカチオン性置換基(d)による置換度は、構成単糖残基当たり0〜0.5、特に0〜0.3の範囲が好ましい。
本発明に用いられる成分(A)の多糖誘導体としては、分子量が1万〜1000万、更に1万〜200万、特に3万〜150万の高分子化合物が好ましい。具体的な水溶性高分子としては、式(1)で表される基を有する疎水化多糖、及び式(1)の基が主鎖モノマーに対して0.0001〜0.1、好ましくは0.001〜0.05の割合で付加している分子量1万〜200万、好ましくは3万〜150万の水溶性多糖誘導体が挙げられる。
また、式(1)の基が結合している多糖類としては、セルロース、グアーガム、スターチ、プルラン、デキストラン、フルクタン、マンナン、寒天、カラギーナン、キチン、キトサン、ペクチン、アルギン酸、ヒアルロン酸等の多糖類;これらにメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等が置換した誘導体が挙げられる。これらの置換基は、構成単糖残基中に単独で又は複数の組合せで置換することができる。多糖類の誘導体の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスターチ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスターチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム、ヒドロキシプロピルメチルスターチ等が挙げられる。これら多糖類又はその誘導体のうち、セルロース、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましく、特にヒドロキシエチルセルロースが好ましい。これら多糖類又はその誘導体の重量平均分子量は、1万〜1000万、更に10〜500万、特に20万〜200万の範囲が好ましい。
本発明に用いられる多糖誘導体(A)は、多糖類又はその誘導体としてセルロース類を用いた場合を例に挙げれば、その繰返し単位は次のような一般式で例示される。
Figure 0004594724
〔式中、R4、R5及びR6は同一又は異なって、(1):水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等、(2):ポリオキシアルキレン基を含む置換基、(3):スルホアルキル基、(4):カルボキシアルキル基、(5):カチオン性置換基から選ばれる基を示し、Qは同一又は異なって、炭素数2〜4のアルキレン基を示し、p、q及びrは、同一又は異なって0〜10の数を示す。QO基、R4基、R5基、R6基、p、q及びrは、繰り返し単位内で又は繰り返し単位間で同一でも異なってもよい。〕
成分(A)の水溶性高分子は、本発明水中油型乳化組成物中に、乳化安定性、粘度、皮膚に塗布したときの使用感の点から、0.001〜10質量%、更に0.01〜5質量%、特に0.1〜2質量%含有するのが好ましい。
成分(B)のポリオール類としては、分子内に水酸基を2個以上有する多価アルコールであり、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のアルキレングリコール;ジプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール;グルコース、マルトース、マルチトース、蔗糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルトトリオース、スレイトール等の糖アルコール;グリセリン、ポリグリセリン及び澱粉分解還元アルコール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
成分(B)は、本発明水中油型乳化組成物中に、乳化安定性、粘度、皮膚に塗布したときの使用感の点から、0.01〜30質量%、更に0.5〜20質量%、特に1〜10質量%含有するのが好ましい。
成分(C)のHLB4〜9の非イオン性界面活性剤は、本発明水中油型乳化組成物において油剤を安定に乳化させるうえで重要である。HLBが4未満の非イオン性界面活性剤を用いた場合には、油剤中に結晶性の成分が含まれている場合の油相の安定が十分に保持するためにHLBが4以上の非イオン性界面活性剤を配合することが好ましく、乳化系を安定化するためにHLBが9以下の非イオン性界面活性剤を配合することが好ましい。
ここで、HLB値は、
HLB=7+(logMw/logMo)Mw:親水基の分子量、Mo:親油基の分子量
により計算された値をいう。好ましいHLBは5〜9であり、更に6〜9が好ましい。
前記HLBが4〜9の非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルポリグルコシド等が挙げられる。このうち、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグリセリルエーテルが更に好ましい。
これらの非イオン性界面活性剤は、乳化安定性、油相の安定性の点から、水中油型乳化組成物中に0.001〜10質量%、更に0.01〜5質量%、特に0.1〜1質量%含有するのが好ましい。
成分(D)の難溶性物質とは、パルミチン酸イソピロピルを溶媒としたときの25℃における溶解度が、成分(D)及びパルミチン酸イソプロピルからなる組成物の10質量%以下であり、融点が30℃以上のものをいう。好ましくは溶解度は0.00001〜10質量%、更に好ましくは0.0001〜10質量%であり、融点は40〜200℃であることが好ましい。これらの難溶性物質としては、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシ)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸−2−エチルヘキシル等の紫外線吸収剤、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、フィトスフィンゴシン又はスフィンガジエニンがアミド化されたセラミドType1〜7(例えば、J. Lipid Res., 24:759 (1983)の図2、及びJ. Lipid. Res.,35:2069 (1994)の図4記載のブタ及びヒトのセラミド類)等の天然型セラミドの他、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド等のセラミド類似物、カンフェン、メントール、αーテルピネオール、βーテルピネオール、γーテルピネオール、ジヒドロテルピネオール、4−ツヤノール、3−ツヤノール、αーフェンキルアルコール、ボルネオール βーカリオフィレンアルコール、セドロール等の香料成分が挙げられる。
成分(E)の油剤としては、その溶解度が50℃において成分(D)及び(E)からなる組成物の10質量%以上であり、化粧品、医薬品等の分野で用いられるものであれば特に制限されないが、高級アルコール類、ステロール類、シリコーン類、フッ素系油剤、その他の油性成分等が挙げられる。
上記高級アルコール類としては、例えばベンジルアルコール、イソセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、フェニルエチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール、2−ヘキシルデカノール等が挙げられ、特にセタノール、ステアリルアルコールが好ましい。
上記ステロール類としては、例えばコレステロール、イソステアリン酸コレステリル、プロビタミンD3、カンベステロール、ステグマスタノール、ステグマステロール、5−ジヒドロコレステロール、α−スピナステロール、パリステロール、クリオナステロール、γ−シトステロール、ステグマステノール、サルガステロール、アペナステロール、エルゴスタノール、シトステロール、コルビステロール、コンドリラステロール、ポリフェラステロール、ハリクロナステロール、ネオスボンゴステロール、フコステロール、アプトスタノール、エルゴスタジエノール、エルゴステロール、22−ジヒドロエルゴステロール、ブラシカステロール、24−メチレンコレステロール、5−ジヒドロエルゴステロール、デヒドロエルゴステロール、フンギステロール、コレスタノール、コプロスタノール、ジモステロール、7−ヘトコレステロール、ラトステロール、22−デヒドロコレステロール、β−シトステロール、コレスタトリエン−3β−オール、コプロスタノール、コレスタノール、エルゴステロール、7−デヒドロコレステロール、24−デヒドロコレスタジオン−3β−オール、エキレニン、エキリン、エストロン、17β−エストラジオール、アンドロスト−4−エン−3β,17β−ジオール、デヒドロエビアンドロステロン、アルケニルコハク酸コレステロール(特開平5−294989号公報)等が挙げられる。これらのうち、特にコレステロール、イソステアリン酸コレステリル、アルケニルコハク酸コレステリルが好ましい。
上記シリコーン類としては、通常トイレタリー製品に配合されるもの、例えばオクタメチルポリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンのほか、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等のメチルポリシクロシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、更には、アルキル変性シリコーン、ポリエーテル・アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコーン、特開平6−72851号公報記載の変性オルガノポリシロキサン等の変性シリコーン等が挙げられる。
上記フッ素系油剤としては、常温で液体のパーフルオロ有機化合物であるパーフルオロポリエーテル、フッ素変性シリコーンが好ましく、例えばパーフルオロデカリン、パーフルオロアダマンタン、パーフルオロブチルテトラハイドロフラン、パーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオロペンタン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン、パーフルオロポリエーテル、次の一般式(3)で表される含フッ素エーテル化合物
Figure 0004594724
(式中、Rfは直鎖又は分岐の炭素数1〜20のパーフルオロ基を示し、R1は直鎖又は分岐の炭素数3〜9のシクロアルキル基を示す。nは1〜8の数を示す。)等が挙げられる。具体的には、次の(4)式で表される1,3−ジメチルブチル{2−(パーフルオロオクチル)エチル}等が挙げられる。
Figure 0004594724
また、上記その他の油性成分としては、揮発性、不揮発性いずれでもよく、例えば固体状又は液体状パラフィン、ワセリン、クリスタルオイル、セレシン、オゾケライト、モンタンロウ、スクワラン、スクワレン等の炭化水素類;ユーカリ油、ハッカ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、牛脂、豚脂、馬脂、卵黄油、オリーブ油、カルナウバロウ、ラノリン、ホホバ油;グリセリンモノステアリン酸エステル、グリセリンジステアリン酸エステル、グリセリンモノオレイン酸エステル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸−2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル油;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;及びローズマリー、ルイボス、ローヤルゼリー、ハマメリス等の天然精油、リグナン、ビタミンE、油溶性ビタミンC、ビタミンA誘導体等が挙げられる。
成分(E)の油剤は、本発明水中油型乳化組成物中に、0.01〜30質量%、更に0.05〜20質量%、特に0.5〜10質量%含有するのが好ましい。
成分(D)の難溶性物質は、油剤(E)中に0.01〜30質量%、更に0.05〜20質量%、特に0.1〜15質量%含有する場合であっても、当該難溶性物質を油滴中に安定に保持できる。
本発明組成物中の成分(F)の水は、本発明水中油型乳化組成物中に、50〜90質量%、更に70〜90質量%が好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物の製造法は、一部の成分(F)、成分(A)及び(B)の溶液又は分散液中に成分(C)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈することにより製造することが好ましい。さらに、(1)成分(F)の一部、成分(A)及び(B)の溶液又は分散液中に成分(C)、(D)及び(E)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈する方法;及び(2)成分(F)の一部、成分(A)、(B)、(D)及び(E)を溶解又は分散した液に成分(C)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈する方法により製造するのがより好ましい。
一部の成分(F)、成分(A)及び(B)を含む溶液又は分散液中に成分(C)を添加、混合した組成物と残余の成分(F)の重量比は、1/99〜99/1、更に1/99〜65/35、特に1/99〜50/50の範囲であることが好ましい。
得られる本発明の乳化組成物中の油滴の粒子径は、10μm以下、更に0.1〜10μm、特に0.1〜5μmとするのが好ましい。このような微粒子油滴にした場合に特に安定性が良好である。ここで油滴の粒子径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(例えば、HORIBA LA-910)によって測定できる。
本発明の乳化組成物は、油滴中に難溶性物質を含んでいても安定であり、当該難溶性物質の皮膚に対する作用や薬理作用を十分に発揮させることができる。また、組成物の形態も、ミスト状、化粧水、乳液、クリーム、入浴剤などにできる。
実施例1〜4及び比較例1〜5
成分(A)、(B)及び水の一部(1/4)を30〜60℃で分散させ、これに30〜80℃で溶解した成分(C)、(D)及び(E)を添加し、次いで30〜60℃で30〜60分混合した後、水の残部(3/4)で希釈して、水中油型乳化組成物を製造した(図1中に製法Iとして示す)。
実施例5、6及び比較例6
成分(A)、(B)、(D)、(E)及び水の一部(1/4)を30〜80℃で均一分散し、これに成分(C)を添加して30〜60℃で30〜60分混合し、次いで水の残部(3/4)で希釈して水中油型乳化組成物を得た(図1中に製法IIとして示す)。
得られた乳液組成物の油滴の粒子径をレーザー回折散乱式粒度分布測定装置(HORIBA LA-910)により測定した。また25℃で7日間放置し、エマルションの外観を観察した。その結果を表1に示す。
Figure 0004594724
表1から明らかように、成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)を含む本発明組成物は、油剤を安定に保持した乳化系である。一方、HLBが4〜9の範囲内の非イオン性界面活性剤を含まない場合には、油剤中の難溶性物質が析出したり、乳化系が分離したりする。
製法I及び製法IIを示す図である。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F):
    (A)多糖類又はその誘導体のヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが、次の基(a)
    (a)下記一般式(1)で表される基〔該置換基(a)のヒドロキシ基の水素原子は更に置換基(a)で置換されていてもよい〕
    Figure 0004594724
    〔式中、E1はヒドロキシ基又はオキソ基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、nは10〜60の数を示し、n個のA1エチレン基を示し、E2はエーテル結合又はオキシカルボニル基(-OCO-又は-COO-)を示し、Rはヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数4〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示す。〕
    で置換されている多糖誘導体、
    (B)分子内に水酸基を2個以上有する多価アルコール、
    (C)HLB4〜9の非イオン性界面活性剤0.1〜1質量%、
    (D)セドロール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン及びセチルプロピレングリコールヒドロキシエチルパルミタミドから選ばれる化合物を成分(E)に対して0.01〜30質量%、
    (E)エステル油0.01〜30質量%
    (F)水
    を含有する水中油型乳化組成物。
  2. 成分(E)の含有量が0.5〜10質量%である請求項1記載の水中油型乳化組成物。
  3. 成分(A)が、前記多糖誘導体のヒドロキシ基の水素原子の一部又は全てが、更に次の基(b)、(c)及び(d)
    (b)ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基又はその塩
    (c)ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数2〜6のカルボキシアルキル基又はその塩
    (d)下記一般式(2)で表される基
    Figure 0004594724
    〔式中、D1はヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖の2価の飽和炭化水素基を示し、R1、R2及びR3は同一又は異なって、ヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、X-はヒドロキシイオン、ハロゲンイオン又は有機酸イオンを示す。〕
    から選ばれる1以上の基〔これらの基のヒドロキシ基の水素原子は更に基(a)、(b)、(c)又は(d)で置換されていてもよい〕で置換されている多糖誘導体である請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物。
  4. 一部の成分(F)、成分(A)及び(B)の溶液又は分散液中に成分(C)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈することによって得られた請求項1〜のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
  5. (1)一部の成分(F)、成分(A)及び(B)の溶液又は分散液中に成分(C)、(D)及び(E)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈する方法、又は(2)一部の成分(F)、成分(A)、(B)、(D)及び(E)を溶解又は分散した液に成分(C)を添加、混合した後、残余の成分(F)で希釈する方法により得られた請求項1〜のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物。
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