JP4593686B1 - 鍛造加工用金型及びその製造方法並びに鍛造加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】チタン系焼結体の優れた性能を維持しつつ成形用材料に対するすべり性を向上させた鍛造加工用金型を製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る鍛造加工用金型の製造方法は、炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されたサーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する工程と、前記塗布の後に耐酸化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、成形用材料に対するすべり性に優れた鍛造加工用金型の製造方法及び該製造方法で得られた鍛造加工用金型を用いた鍛造加工方法に関する。
炭窒化チタン(TiCN)を硬質相の主成分とし、鉄属金属を結合相の主成分とする炭窒化チタン系焼結体(炭窒化チタン基サーメット)は、硬度や強度が高く、またアルミニウムやその合金と反応し難いこと、各種金属との滑り性が良く低摩擦係数が得られる等の優れた特徴を保有しており、金属パイプの拡管用ダイス、縮管用ダイス、切削用チップ等の金属加工品として好適に用いられている。
ところが、TiCN系サーメットは、高温下で、酸素が存在する雰囲気中に曝されると、構成元素のチタンが酸化されてサーメット表面に酸化チタンが生成されてしまう。この酸化チタンは脆いため、酸化チタン膜が形成されたサーメット製の工具によって、金属を加工すると、酸化チタン膜が脱落し、表面が荒れてしまい、加工性能が低下する。さらに酸化チタン層は、摩耗が早いため、耐久性も低下してしまう。
そこで従来より、チタン系サーメットの耐酸化性を向上させるために、サーメットを構成する成分に、他の元素を添加する方法が提案されている。
例えば特許文献1に示すサーメットは、チタン系焼結材料にクロムを含有させることにより、クロム(Cr)とチタン(Ti)との複合化合物を主成分として構成されており、耐酸化性を向上させるようにしている。
一方、耐酸化性の向上を目的とするものではないが、チタン系焼結体に硬質膜が形成された表面被覆サーメット部材も従来より多数提案されている。
例えば特許文献2に示す表面被覆サーメット部材は、基材としてのサーメットの表面に、CVD(化学蒸着法)やPVD(物理蒸着法)等によって、チタンを含む硬質膜が形成されるものである。
さらに特許文献3に示す表面被覆サーメット部材は、サーメット基材の表面に硬質膜が形成されるとともに、サーメット基材表面と硬質膜との界面に、硬質膜の密着性を向上させるために、拡散元素含有層が形成されている。
特開2006−213977号 特開2005−111623号 特開2000−355777号
ところが、上記特許文献1に示すように、チタン系焼結材料の成分に他の成分を含有させて形成したサーメット(焼結体)は、チタン系焼結体と成分が異なり、変質されてしまうため、チタン系焼結体の優れた性能が損なわれてしまう、という問題があった。
上記特許文献2に示す表面被覆サーメット部材は、拡散によって単純に硬質膜を形成するものであるが、サーメット基材の結合相(Co)上と、硬質相(TiC)では拡散量が異なり、例えば硬質相上では拡散がほとんど進行しないため、硬質膜の密着性が低下して、剥離によって十分な耐酸化性を確保することが困難である、という問題があった。
上記特許文献3に示す表面被覆サーメット部材は、硬質膜とサーメット基材との界面にさらに、拡散元素含有層を形成するものであるため、構造が複雑になり、製作が困難である、という問題があった。
更に、特許文献1〜3に記載のサーメット部材を成形面に配置して鍛造加工用金型を構成し、該鍛造加工用金型を用いて鍛造加工を行った場合、鍛造加工用金型の成形面におけるすべり性が不十分なために、鍛造加工時に多くの潤滑剤が必要になるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、チタン系焼結体の優れた性能を維持しつつ成形用材料に対するすべり性を向上させた鍛造加工用金型を製造できる製造方法及び該製造方法で得られた鍛造加工用金型を用いた鍛造加工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されたサーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する工程と、
前記塗布の後に耐酸化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする鍛造加工用金型の製造方法。
[2]前記耐酸化膜形成工程において、前記塗布の後に加熱することによって前記耐酸化膜を形成することを特徴とする前項1に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[3]前記塗布工程の前に、前記サーメット基材に対し酸化処理を行う工程を備えることを特徴とする前項1または2に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[4]前記チタン化合物は、炭窒化チタンである前項1〜3のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[5]前記耐酸化膜は、ペロブスカイト型複合酸化物によって構成される前項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[6]前記処理液として、アルカリ土類金属化合物を含む処理液を用いる前項5に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[7]前記耐酸化膜は、イルメナイト型複合酸化物によって構成される前項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[8]前記処理液として、鉄属2価イオンの遷移金属化合物を含む処理液を用いる前項7に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[9]前記耐酸化膜は、スピネル型複合酸化物によって構成される前項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[10]前記処理液として、マグネシウム化合物またはコバルト化合物を含む処理液を用いる前項9に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[11]前記耐酸化膜の厚さが0.5μm以下である前項1〜10のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[12]前記複合酸化物は、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有することを特徴とする前項1〜11のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
[13]前項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法で製造された鍛造加工用金型を用いて成形用材料の鍛造加工を行うことを特徴とする鍛造加工方法。
[14]前項1〜12のいずれか1項に記載の製造方法で製造された鍛造加工用金型。
[1]の発明によれば、チタン系焼結体の優れた性能を維持しつつ成形用材料に対するすべり性を向上させた鍛造加工用金型を製造することができる。また、この製造方法では、サーメット基材に耐酸化膜を形成するだけで簡単に鍛造加工用金型を製作することができる。
[2]の発明では、耐酸化膜をより効率良く形成できる。
[3]の発明では、耐酸化膜を十分に形成できる。
[4]の発明では、炭窒化チタン系焼結体の優れた性能を得ることができる鍛造加工用金型を製造できる。
[5]〜[11]の発明では、成形用材料に対するすべり性をさらに向上させた鍛造加工用金型を製造できる。
[12]の発明では、チタンを含む複合酸化物が、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有しているから、酸素イオンが移動し難い安定した構造を有し、耐酸化性に優れた耐酸化膜(不動態膜)を形成することができる。
[13]の鍛造加工方法によれば、成形用材料に対するすべり性の良い鍛造加工用金型を用いて鍛造加工を行うから、鍛造加工時における潤滑剤の使用量を低減できるし、鍛造加工時の鍛造成形品の鍛造加工用金型への焼き付き、かじり発生を低減できる。更に、鍛造荷重を減らすことができるので、鍛造加工用金型の使用寿命を延ばすことができる。また、鍛造加工用金型への焼き付きを低減できることにより、鍛造成形品の表面粗さを抑制できる利点もある。
[14]の発明では、チタン系焼結体の優れた性能を維持しつつ成形用材料に対するすべり性を向上させた鍛造加工用金型が提供される。
本発明に係る鍛造加工用金型の少なくとも一部を構成する表面被覆サーメット部材を模式化して示す断面図である。 表面被覆サーメット部材の製造プロセスの一例を示すブロック図である。 表面被覆サーメット部材の製造プロセスの他の例を示すブロック図である。 本発明の鍛造加工用金型を用いた鍛造加工方法を示す模式的断面図であって、(A)は鍛造前の状態を示し、(B)は鍛造完了時の状態を示す。
図4は、本発明の鍛造加工用金型(20)を用いた鍛造加工方法を概略的に示す断面図である。本発明の鍛造加工用金型(20)は、サーメット基材(11)の表面の少なくとも一部に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜(12)が形成された表面被覆サーメット部材(1)(図4参照)を備えてなる。図4に示すように鍛造加工用金型(20)の一部のみが前記表面被覆サーメット部材(1)で形成された構成であってもよいし、或いは鍛造加工用金型(20)の全体が前記表面被覆サーメット部材(1)で形成された構成であってもよい。これらの中でも、図4に示すように鍛造加工用金型(20)における成形用材料(V)と接触する成形面の少なくとも一部に前記表面被覆サーメット部材(1)が設けられているのが好ましい。
本実施形態では、前記鍛造加工用金型(20)は、成形用材料(V)からピストン素材(W)を鍛造するための金型である。
まず、本発明の鍛造加工用金型(20)を用いた鍛造加工で得られる鍛造品の一例であるピストン素材(W)の構成について説明する(図4参照)。ピストン素材(W)は、円形のランド部(111)と、その下面側(裏面側)に設けられた一対のスカート部(図示なし)と、一対のピンボス部(113)とを一体に備えている。このようなピストン素材(W)を用いて例えばエンジンピストン等が製作される。
前記鍛造加工用金型(20)は、図4に示すように、下金型(21)と、成形用荷重を付与するための上金型(22)とを備えている。
前記下金型(21)は、図示しないベースフレーム上に設置されている。前記下金型(21)は、前記成形用材料(V)の下面側(裏面側)及び外周面を成形するもので、平面視円形状の成形孔(23)を有している。
前記下金型(21)は、サーメット基材(11)の表面の少なくとも一部に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜(12)が形成された表面被覆サーメット部材(1)(図4参照)を備えてなる。前記下金型(21)は、金属材(鋼材など)等で形成された金型本体(19)と、該金型本体(19)の成形用凹部に一体的に形成された表面被覆サーメット部材(1)とを備える。前記表面被覆サーメット部材(1)は、炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されるサーメット基材(11)に、チタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜12が形成された部材からなり、前記サーメット基材(11)は、前記金型本体(19)の成形用凹部の内面に当接して一体的に形成されており、前記耐酸化膜(12)は、前記下金型(21)の成形孔(23)内で露出している(図4参照)。図4に示すように下金型(21)の成形孔(23)の内面の全体が前記表面被覆サーメット部材(1)で形成された構成であってもよいし、或いは下金型(21)の成形孔(23)の内面の一部のみが前記表面被覆サーメット部材(1)で形成された構成であってもよい。
前記下金型(21)の成形孔(23)における底壁部には、成形するピストン素材(W)のピンボス部(113)、外周壁部(115)に対応して、ピンボス部形成用溝部(24)、外周壁部形成用溝部(25)が形成されると共に、肉盗み部(117)に対応して、肉盗み部形成用凸部(26)が形成されている。また、ピンボス部形成用溝部(24)に囲まれた部分が突出し、中央領域成形用凸部(27)となされている。
前記上金型(22)は、前記下金型(21)の上方に配置され、下金型(21)の成形孔(23)に嵌合されてピストン素材(W)の上面側(表面側)を成形するパンチ(28)を備えている。(29)は、加工ボス部(111a)に対応する加工ボス部成形用凹部である。前記パンチ(28)は、図示しないホルダーの下面に取り付けられ、図示しない昇降手段によって昇降駆動される。
本発明において、前記サーメット基材(11)は、炭窒化チタン(TiCN)の焼結体によって構成されている。このTiCN系焼結体(TiCN系サーメット)は、炭窒化チタンを主成分(硬質相における含有率が50重量%以上である成分)とする硬質相と、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)等の鉄属金属を主成分(結合相における含有率が50重量%以上である成分)とする結合相とを備えた複合材料によって構成されている。
なお、本発明において、サーメット基材(11)における硬質相の主成分は、炭窒化チタンに限られず、炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物であれば、硬質相の主成分として採用することができ、例えばサーメット基材(11)の硬質相の主成分として、TiCN−WC−TaC、TiC−WC−TaC等の多元系のチタン化合物も採用することができる。
サーメット基材(11)としては、サーメットのみで構成されるものに特に限定されるものではなく、例えばダイス鋼やセラミクス等のサーメット以外の材料の表面にチタン系のサーメット層が設けられた構成のものであってもよい。ダイス鋼やセラミクス等のサーメット以外の材料の表面にサーメット層を設ける手法は、特に限定されないが、例えば溶射法、PVD法が好適である。
前記耐酸化膜(12)は、チタンを含む複合酸化物によって構成されている。前記チタンを含む複合酸化物は、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有したものであるのが好ましい。複合酸化物が、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有している場合には、酸素イオンが移動し難い安定した構造を有し、耐酸化性に優れた耐酸化膜(不動態膜)を形成することができる。
この複合酸化物としては例えば、ペロブスカイト(CaTiO3)型複合酸化物、イルメナイト(FeTiO3)型複合酸化物、スピネル(MgAl24)型複合酸化物を好適例として挙げることができる。
中でもペロブスカイト型複合酸化物およびイルメナイト型複合酸化物は、結晶構造において対称性および安定性が非常に高いものであり、酸素イオンの移動をより確実に妨げることができ、より一層耐酸化性に優れた耐酸化膜を形成することができる。
ペロブスカイト型複合酸化物としては、CaTiO3、SrTiO3、BaTiO3等の化学組成を有する酸化物を挙げることができる。
このペロブスカイト型複合酸化物は、酸素イオンが面心立方型最密充填された構造において、12配位の位置で、Ca2+、Sr2+、Ba2+等のイオン半径の大きな陽イオンが酸素イオンと置換され、さらに酸素イオンおよび陽イオンの隙間に、イオン半径の小さいTi4+イオンが入り込んだ構造を有している。換言すれば、最密状態に詰め込まれた大きい2価の陽イオンおよび酸素イオンの隙間に、小さいTi4+イオンが入り込んだ構造を有している。この結晶構造は、非常に安定しており、既述したように酸素イオンが移動し難い構造となっている。
このペロブスカイト型複合酸化物からなる耐酸化膜(12)は、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属を、サーメット基材表面に生成される酸化チタン(TiO2)等のチタン酸化物と反応させることによって形成するものである。
イルメナイト型複合酸化物としては、FeTiO3、NiTiO3、CoTiO3、MnTiO3、MgTiO3、ZnTiO3等の化学組成を有する酸化物を挙げることができる。
このイルメナイト型複合酸化物は、コランダムと同形の結晶構造を有し、酸素イオンが六方最密充填された構造において、酸素イオンの隙間の位置(6配位)にカチオンが入り込んだ構造を有している。換言すれば、最密状態に詰め込まれた酸素イオンの隙間に、イオン半径の小さいFe2+、Ni2+、Co2+、Mn2+、Mg2+、Zn2+イオン等と、Ti4+イオンとが入り込んだ構造を有している。この結晶構造も、非常に安定しており、既述したように酸素イオンが移動し難い構造となっている。
このイルメナイト型複合酸化物からなる耐酸化膜(12)は、Fe、Ni、Co、Mn、Mg、Zn等の鉄属2価イオンの遷移金属を、サーメット基材表面に生成される酸化チタンと反応させることによって形成するものである。
スピネル型複合酸化物としては、MgTi24、Mg2TiO4、CoTi24、Co2TiO4等の化学組成を有する酸化物を挙げることができる。
このスピネル型複合酸化物は、酸素イオンが面心立方型最密充填された構造を有している。Tiを含むスピネル型複合酸化物は、Tiイオンの電荷に違いがあり、僅かながら安定性に劣る結晶である。しかしながら、実際にはTi3+イオンが観察されることはなく、同じ元素による複合酸化物であっても、Tiが3価のMgTi24よりもTiが4価のMg2TiO4のスピネル型構造を有し、いわゆるAサイトにMgが、BサイトにMgとTi4+が入り込んだ構造を有するものと考えられる。
本発明において、サーメット基材(11)上に形成されるアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型等の酸化チタンは、耐酸化膜(12)として採用されることはない。
本発明において、サーメット基材(11)に形成される耐酸化膜(12)の厚さ(T)は、0.5μm以下、好ましくは0.4μm以下、より好ましくは0.1μm以上に調整するのが良い。すなわち、この膜厚(T)が厚過ぎる場合には、耐酸化膜(12)の表面が粗くなるおそれがある。また、膜厚(T)が薄過ぎる場合には、すべり性向上効果を十分に得ることが困難になるおそれがある。
次に、前記サーメット基材(11)上に前記耐酸化膜(12)を形成するためのプロセスについて説明する。
図2に示すように、本実施形態では、まず、サーメット基材(11)を加熱して酸化処理を行った後、サーメット基材(11)の表面に所定の金属塩を含む処理液を塗布する(処理液塗布処理)。その後、乾燥させてから、サーメット基材(11)を加熱することによって、処理液中の金属塩を、サーメット基材表面のチタン酸化物(酸化チタン)と反応させて、耐酸化膜(12)としての複合酸化物を生成させるものである。
ここで、酸化チタンと反応して、ペロブスカイト型複合酸化物を生成する金属塩は、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属であり、このアルカリ土類金属化合物が処理液に含まれている。アルカリ土類金属の化合物としては例えば酢酸カルシウム(例えば酢酸カルシウム・1水和物など)等を挙げることができる。
イルメナイト型複合酸化物を生成する金属塩は、Fe、Ni、Co、Mn、Mg、Zn等の鉄属2価イオンの遷移金属であり、この遷移金属化合物が処理液に含まれている。この遷移金属の化合物としては例えば酢酸ニッケル(例えば酢酸Ni(II)・4水和物など)等を挙げることができる。
またスピネル型複合酸化物を生成する金属塩は、Mg、Coの塩であり、これらの金属化合物が処理液に含まれている。この金属化合物としては例えば酢酸コバルト(例えば酢酸Co(II)・4水和物など)等を挙げることができる。
一方、金属塩を含む処理液は、添加される種々の添加物に応じて、水系、非水系の溶媒が用いられる。
さらに膜形成用の処理液は、サーメット基材(11)の表面との「濡れ性」の問題がある。この「濡れ性」が悪い場合には、処理液をサーメット基材表面に塗布する際に、サーメット基材表面ではじかれてしまい、塗布量不足により、所望の耐酸化膜(12)を形成するのが困難になるおそれがある。従って「濡れ性」が悪い場合には、その問題を解決する必要がある。この解決方法としては、サーメット基材(11)の表面を過酸化水素水で酸化するか、大気中で加熱して酸化することにより、基材表面に極薄の酸化物層を形成する等の方法を好適に採用することができる。また処理液に、適当な界面活性剤等の添加剤を添加することにより、「濡れ性」を改善することができる。
また、処理液をサーメット基材(11)に塗布する際、処理液の粘性によっては、処理液の「タレ」の問題がある。この「タレ」が発生すると、処理液不足によって、所望の耐酸化膜(12)を形成するのが困難になってしまう。特に三次元形状のものには必ず、立ち上がった部分が存在するため、その立ち上がり部分において「タレ」が生じ易くなっている。そこで水系溶媒を用いた処理液等の場合には、「タレ」の問題を解消するために、処理液に水溶性の糊剤(増粘剤)を添加しておき、適度な粘性を付与し、これにより「タレ」の発生を確実に防止した状態で、乾燥処理、加熱処理等の以降の工程を行うのが良い。
また糊剤の種類や濃度によっては水分乾燥後の塗膜が、収縮等によって剥離する場合がある。この収縮剥離の問題は、比較的高沸点を有する水溶性の多価アルコールを可塑剤として添加することによって解決することが可能である。この添加により、膜は水分乾燥後でも柔軟性を保つことができる。
また処理液中の金属塩の溶解度が小さい場合には、金属塩の沈殿が起こってしまう場合がある。この溶解度の問題は、処理液中にギ酸、酢酸、クエン酸等の有機酸を添加することにより解決することが可能である。
また複合酸化物の生成温度を低く抑えたい場合(例えば500℃以下にしたい場合)には、低温での複合酸化物生成を行わせるためのナトリウム塩(例えば炭酸水素ナトリウム等)を反応助剤として添加すれば良い。
このように水系の処理液は、金属塩や溶媒の他に、糊剤、界面活性剤、可塑剤、有機酸、反応助剤等を含み、スラリー、ペースト等の粘性を有するものにより構成されている。
また処理液をサーメット基材(11)の表面に塗布する方法としては、処理液をハケ等で塗布したり、スプレー等で吹き付けたり、サーメット基材(11)を処理液中に浸漬する方法等を採用することができる。
本実施形態においては、サーメット基材(11)に処理液を塗布して乾燥した後、加熱により耐酸化膜(12)を生成させるものであるが、この膜形成時の加熱条件は、ナトリウム塩を非添加の場合、空気中において380〜700℃で1〜60分、好ましくは570〜620℃で2〜20分に設定するのが良い。すなわち加熱温度が高過ぎると、耐酸化膜(12)の生成よりも酸化の進行が勝ってしまうおそれがあり、加熱温度が低過ぎたり、加熱時間が短過ぎる場合には、耐酸化膜(12)の形成が不十分となったり、膜厚が薄過ぎてすべり性向上効果を十分に得ることが困難になるおそれがある。
なお、上記の例では、サーメット基材(11)に処理液を塗布する前に、加熱による酸化処理を行うようにしている。このように処理液の塗布前に加熱してチタンの酸化を促進しておくのが好ましいが、この加熱酸化処理は必ずしも必要でなく、省略することも可能である。即ち、図3に示すように、加熱酸化処理を行わずに直ちに、サーメット基材(11)に処理液を塗布し(処理液塗布処理)、その後、乾燥して、加熱による耐酸化膜形成処理を行うようにしても良い。このように事前に酸化処理を行わなくとも、サーメット基材(11)の表面には、耐酸化膜形成時に、ある程度、酸化チタン膜が生成されるため、この酸化チタンと処理液とが反応することよって、所望の耐酸化膜(12)が形成されるものである。
当然のことながら、ペロブスカイト型複合化合物、イルメナイト型複合酸化物およびスピネル型複合酸化物のいずれの耐酸化膜(12)を形成する場合であっても、処理液塗布前の酸化処理は省略することができる。
こうして炭窒化チタン系のサーメット基材(11)の表面に、耐酸化膜(12)が形成されて、TiCN系の表面被覆サーメット部材(1)が製作される(図1、4参照)。この表面被覆サーメット部材(1)において、サーメット基材(11)の構成成分は、TiCN系焼結体の構成成分と等しく、基材(11)の性質が変化することはないため、TiCN系焼結体が保有する優れた性能を確実に得ることができる。
さらに本実施形態の表面被覆サーメット部材(1)は、サーメット基材(11)に処理液を塗布して、加熱するだけで簡単に製造することができる。
特に本実施形態においては、サーメット基材(11)に生成させる酸化チタン膜に、処理液の金属塩を反応させて、耐酸化膜(12)を形成するものであるため、サーメット基材中に含まれる元素の種類等に影響されずに、確実に耐酸化膜(12)を形成することができ、耐酸化膜(12)をより一層簡単に形成することができ、ひいては表面被覆サーメット部材(1)を、より一層簡単に製作することができる。
また、後の実施例から明らかなように、表面被覆サーメット部材(1)は、上記耐酸化膜(12)が形成されているので、鍛造加工時の成形用材料(V)に対するすべり性を向上させることができる。
次に、前記鍛造加工用金型(20)の製造方法について説明する。前記鍛造加工用金型(20)は、例えば、熱間状態の金型本体(19)の成形用凹部の内面にサーメット基材(11)を焼き嵌めした後、該サーメット基材(11)に上述した方法により耐酸化膜(12)を形成することにより製作できる。
ここで、耐酸化膜(12)を生成する際の温度を、鋼材の焼き戻し温度を超えた温度で行うと、金型本体(19)の硬度が低下してしまうため、膜形成温度は、上記鋼材の焼き戻し温度以下の温度で行う必要がある。SKD61熱間ダイス鋼材の場合には、520℃以下での複合酸化物生成が望ましく、この条件に適合させるには、例えば、膜形成時に、温度を500℃前後、加熱時間を30分程度に調整すれば良く、それにより膜厚0.2μm程度の耐酸化膜(12)を形成することができる。
次に、上記鍛造加工用金型(20)を用いた鍛造加工方法について説明する。図4に示すように、成形用材料(V)を、鍛造加工用金型(20)の下金型(21)内にセットした状態で、ホルダー(図示しない)の降下駆動により前記パンチ(28)を下金型(21)の成形孔(23)内にセットした成形用材料(V)に打ち込んで、該成形用材料(V)に荷重を付与して鍛造成形することによって、ピストン素材(W)を得る。
上記鍛造加工方法によれば、鍛造加工用金型(20)が、TiCN系焼結体(サーメット基材)自体が保有する優れた性能(アルミニウムやその合金と反応し難い等の優れた性能)を遺憾なく発揮すると共に、鍛造加工用金型(20)の耐酸化膜(12)が成形用材料(V)に対して優れたすべり性を発揮する。このため、鍛造加工時における潤滑剤の使用量を低減できるし、鍛造加工時の鍛造成形品の鍛造加工用金型(20)への焼き付き、かじり発生を低減できる。更に、鍛造荷重を減らすことができるので、鍛造加工用金型(20)の使用寿命を延ばすことができる。また、鍛造加工用金型(20)への焼き付きを低減できることにより、鍛造成形品の表面粗さを抑制できる利点もある。また、TiCN焼結体を用いることにより鍛造加工用金型(20)の軽量化も実現することができる。
上記鍛造成形において、前記上金型(22)及び前記下金型(21)を加熱した状態で鍛造を行うのが好ましい。好ましい金型温度は200〜350℃である。
なお、本発明の鍛造加工用金型(20)は、上記のような鍛造加工を多数回行うことによって、耐酸化膜(12)が摩耗してきた場合には、再処理を行うことによって(即ち上記と同様の操作を行うことによって)新たに耐酸化膜を形成するようにしても良い。
また、本発明の鍛造加工用金型(20)は、上記のような鍛造加工を多数回行うことによって、耐酸化膜(12)が摩耗したり、剥離したりすることも考えられる。このように多数回の鍛造加工によって耐酸化膜(12)が摩耗や剥離したりすることが懸念される場合には次のような鍛造加工方法を採用しても良い。例えば上記鍛造加工方法を不活性雰囲気(真空の他、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気など)下で行うようにしても良い。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
上記実施形態と同様に、炭窒化チタン系の焼結体によって構成されるサーメット基材を準備すると共に、耐酸化膜形成用の処理液として、酢酸Ni(II)・4水和物9.3質量部、ポリビニルピロリドン(糊剤)4.7質量部、アルキルグルコシド(界面活性剤)1.9質量部、グリセリン(多価アルコール)5.6質量部、クエン酸4.9質量部、炭酸水素ナトリウム(ナトリウム塩)6.5質量部、水67.1質量部を混合した混合物を準備した。
前記サーメット基材の表面に、処理液を塗布した後、乾燥し、大気中(空気中)において、500℃の温度まで熱風循環式高温炉で昇温し、さらに500℃で30分間保持し、サーメット基材上に、イルメナイト型複合酸化物(NiTiO3層)によって構成される耐酸化膜を形成して、表面被覆サーメット部材を得た。この場合、表面に生成した耐酸化膜は、青系統の干渉色を示していた。
<実施例2>
上記実施形態と同様に、炭窒化チタン系の焼結体によって構成されるサーメット基材を準備した。
また、酢酸カルシウム・1水和物9.8質量部、ポリビニルピロリドン(糊剤)3.9質量部、アルキルグルコシド(界面活性剤)1.4質量部、グリセリン(多価アルコール)4.4質量部、酢酸24.4質量部、酢酸ナトリウム(ナトリウム塩)4.9質量部、水51.2質量部を混合した混合物を処理液として準備しておき、この処理液を、上記サーメット基体の表面に塗布し、空気中において500℃の温度まで熱風循環式高温炉(電気炉)で昇温し、さらに500℃で30分間保持し、サーメット基材上に、ペロブスカイト型複合酸化物(CaTiO3層)によって構成される耐酸化膜を形成して、実施例2の表面被覆サーメット部材を得た。この場合、耐酸化膜は、やや光沢のある銀灰色を呈していた。
<実施例3>
酢酸Co(II)・4水和物14.7質量部、ポリビニルピロリドン(糊剤)6.2質量部、アルキルグルコシド(界面活性剤)1.8質量部、グリセリン(多価アルコール)2.1質量部、水75.2質量部を混合した混合物を処理液として準備し、その処理液を、上記実施例1と同様の炭窒化チタン系焼結体からなるサーメット基材の表面に塗布し、空気中において600℃の温度まで熱風循環式高温炉(電気炉)で昇温し、さらに600℃で30分間保持し、サーメット基材上にスピネル型複合酸化物(Co2TiO4層)を形成して、実施例3の表面被覆サーメット部材を得た。この場合、ややくすんでいたが、青色を主体とした光沢のある耐酸化膜が観察された。
次に、上記のようにして得られた実施例1〜3及び比較例1の表面被覆サーメット部材の実使用における、成形用材料(V)に対するすべり性(その結果としての潤滑剤の使用量)を評価するために、前述した図4に示すように鍛造加工用金型(20)の下金型(21)の成形孔(23)の内面部を上記各表面被覆サーメット部材(1)によって構成し、この鍛造加工用金型(20)を用いてアルミニウム材料(V)の鍛造加工を行った。
前記鍛造加工用金型(20)の製作は、次のようにして行った。即ち、熱間状態の鋼材からなる金型本体(19)の成形用孔部(凹部)の内面に、サーメット基材(11)を焼き嵌めした後、該サーメット基材(11)の内周面に上記耐酸化膜(12)を形成することによって、鍛造加工用金型(20)の下金型(21)の内面部を表面被覆サーメット部材(1)によって構成して、図4に示す鍛造加工用金型(20)を得た。耐酸化膜形成時の加熱温度を500℃、加熱時間を30分に設定し、これにより膜厚(T)が0.2μmの耐酸化膜(12)を形成した。
次に、前記鍛造加工用金型(20)を用いてアルミニウム材料(V)の鍛造加工を行った。こうして得られたピストン素材(鍛造品)(W)の1成形毎の潤滑剤の使用量(良好な鍛造成形を行うのに必要な潤滑剤量)(g/ショット)を評価した。その結果を表1に示す。
なお、上記鍛造加工時の鍛造条件は、下記のとおりである。
鍛造条件:潤滑剤としては油性黒鉛系潤滑剤を用いた。塗布量は2〜15g程度とした。
鍛造速度は40SPMとした。
Figure 0004593686
表1から明らかなように、本発明の実施例1〜3の鍛造加工用金型を用いて鍛造加工してピストン素材(鍛造品)を得たときには、1成形毎の潤滑剤の使用量は少ないものであった(潤滑剤の使用量が少なくても良好な鍛造成形を行うことができた)。
これに対し、耐酸化膜(表面被覆)の形成されていない比較例1の鍛造加工用金型を用いて鍛造加工してピストン素材(鍛造品)を得たときには、1成形毎の潤滑剤の使用量は多かった(潤滑剤の使用量を多くしないと鍛造成形を良好に行うことができなかった)。
本発明の鍛造加工用金型は、特に限定されるものではないが、例えば、温間用鍛造ダイス、熱間用鍛造ダイス、冷間用鍛造ダイス等の鍛造ダイスとして好適に用いられる。
1…表面被覆サーメット部材
20…鍛造加工用金型
11…サーメット基材
12…耐酸化膜
T…膜厚
V…成形用材料
W…ピストン素材(鍛造品)

Claims (18)

  1. 炭化チタン、窒化チタンおよび炭窒化チタンのうち、少なくとも1種以上のチタン化合物を硬質相の主成分とする焼結体によって構成されたサーメット基材の表面に、前記サーメット基材表面のチタン化合物と反応して複合酸化物を生成する金属塩を含む処理液を塗布する工程と、
    前記塗布の後に380〜700℃で加熱することによって、前記サーメット基材にチタンを含む複合酸化物によって構成される耐酸化膜を形成する工程とを含むことを特徴とする鍛造加工用金型の製造方法。
  2. 前記塗布工程の前に、前記サーメット基材に対し酸化処理を行う工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  3. 前記チタン化合物は、炭窒化チタンである請求項1または2に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  4. 前記耐酸化膜は、ペロブスカイト型複合酸化物によって構成される請求項1〜のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  5. 前記処理液として、アルカリ土類金属化合物を含む処理液を用いる請求項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  6. 前記耐酸化膜は、イルメナイト型複合酸化物によって構成される請求項1〜のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  7. 前記処理液として、鉄属2価イオンの遷移金属化合物を含む処理液を用いる請求項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  8. 前記耐酸化膜は、スピネル型複合酸化物によって構成される請求項1〜のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  9. 前記処理液として、マグネシウム化合物またはコバルト化合物を含む処理液を用いる請求項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  10. 前記耐酸化膜の厚さが0.5μm以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  11. 前記複合酸化物は、酸素イオンが最密充填された結晶構造を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  12. 前記処理液は、溶媒として水を含有し、有機酸を含有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  13. 前記処理液は、溶媒として水を含有し、ナトリウム塩を含有する請求項1〜12のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  14. 前記処理液は、溶媒として水を含有し、水溶性の増粘剤を含有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  15. 前記処理液は、溶媒として水を含有し、水溶性の多価アルコールを含有する請求項1〜14のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  16. 前記処理液は、溶媒として水を含有し、界面活性剤を含有する請求項1〜15のいずれか1項に記載の鍛造加工用金型の製造方法。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法で製造された鍛造加工用金型を用いて成形用材料の鍛造加工を行うことを特徴とする鍛造加工方法。
  18. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法で製造された鍛造加工用金型。
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