JP4592875B2 - フレキシブル配線基板及びその製造方法並びに表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレキシブル配線基板及びその製造方法並びに表示装置に関し、特に、導体配線の切断端面における耐食性向上の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
フレキシブル配線基板は、基本的には、例えばポリイミドフィルムのようなフレキシブルで絶縁性の基板の表面に導体配線のパターンを形成した構造を持っていて、例えば液晶表示装置のようなフラットパネルディスプレイの、表示パネル駆動用ICなどに多用されるTCP(Tape Carrier Package:テープ キャリア パッケージ)や、フラットケーブルなどの形態で実用に供される。
【0003】
従来のフレキシブル配線基板について、液晶表示装置に用いられる表示パネル駆動用のTCPを例にして説明する。図6(a)に、この種のTCPのICチップ搭載前の平面図の一例と、その平面図中の1本の導体配線について、破線の丸印で囲った部分の拡大平面図を示す。図6(a)を参照して、ポリイミドフィルムからなる長尺、テープ状のベースフィルム1が、紙面上下方向に走っている。そのベースフィルム1の幅方向のほぼ中央に、ベースフィルムを切り取って作った矩形のデバイスホール2が設けられている。このデバイスホールは、後にパネル駆動用のICチップが搭載されるべき領域である。デバイスホール2からは、上記ICチップのバンプ電極が固着される図示しないインナーリードに接続する配線3、4が、紙面上方向と下方向に延びるように形成されている。上方向に延びる配線3は、液晶表示パネルの外部との接続用端子に接続する出力側の配線である。下方向に延びる配線4は、このTCPの外部とICチップとの間で信号や電力をやり取りするための、入力側の配線である。上記出力側及び入力側の配線3、4には、デバイスホール2とは反対側に、出力側のテスト端子5又は入力側のテスト端子6がそれぞれ設けられている。出力側テスト端子5は、パッド状に面積を広げた電極を千鳥状に配置した構造になっている。表示パネル駆動用TCPの出力側は通常、端子数が多いことから、製造工程中で行うICの試験でプローブを当て易くするためである。入力側テスト端子6は、デバイスホールから延びる入力側の配線4を同じ幅のままで延ばしただけの構造にしてある。入力側は端子数が少なく、上記製造工程中でのICの試験に際して、プローブを接触させることが容易だからである。
【0004】
このTCPでは、上述の出力側及び入力側のテスト端子5、6と、それらテスト端子とデバイスホール側のインナーリードとの間を接続している出力側及び入力側の配線3、4とで一つの配線パターンをなしている。そして、特に図示はしないが、この配線パターンを単位として、同一の配線パターンが、同じベースフィルム上に、長手方向に繰り返して形成されている。尚、ベースフィルム1の幅方向の両側に1列ずつ並んでいるスプロケットホール8は、予めベースフィルムを切り取って設けたものであって、例えば製造工程中でこの長尺のベースフィルムを長手方向に送るなどのために、必要に応じて設けられるものである。
【0005】
図6(a)に示す長尺、テープ状のベースフィルムには、この後、ICチップが搭載される。ICチップの搭載は、各デバイスホール2内で、配線パターン側のインナーリードとICチップのバンプ電極とをボンディングで導電的に固着することによって行われる。このICチップ搭載後、ICとしての機能や特性の良否を試験する。試験は、出力側テスト端子5及び入力側テスト端子6にプローブを接触させ、そのプローブを介して外部のテスターとICチップとを接続することによって行われる。
【0006】
その後、デバイスホール2を取り囲む矩形の領域(パッケージエリア)9をカットライン10に沿ってプレス抜きなどの手段で切断、分離することにより、ICチップを含む各パッケージエリア9を個々に切り抜き、個片のTCPを得る。このとき、出力側及び入力側の配線3、4が共にテスト端子までの途中で切断され、各テスト端子5、6はパッケージエリア9から切り残されることになる。一方、切り出された個片のTCPにおいては、出力側及び入力側の配線3、4の、カットライン10に面している部分が、液晶表示パネルや外部の回路との接続用端子となる。尚、上述のカットライン10は、特に実体があるものではなく、飽くまでも、パッケージエリア9を切り抜くときの切断位置を表す仮想的な線である。
【0007】
ここで、従来のフレキシブル配線基板の特徴を本発明との関連で言えば、特徴は、配線パターンを構成する導体配線の構造とその製造方法にある。すなわち、図6(a)に図示する平面図中のY−y切断線及びX−x切断線における断面を示す図6(b)、(c)を参照して、従来のTCPにおける導体配線は、第1層目の導体配線11とその上の第2層目の導体配線12の複層構造になっていて、第2層目の導体配線12は、図6(c)に示されるように、第1層目の導体配線11の上面のみならず側面をも覆っている。第1層目の導体配線11は主配線であり、その用途の特質から、母材には、例えば銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)やそれらの合金などのような、電気抵抗が低くしかも低コストな金属が用いられる。第2層目の導体配線12は、第1層目の導体配線11を酸化や腐食から保護するための保護被覆層であり、その目的のゆえに、例えば金(Au)や錫(Sn)のような、耐食性に優れた導電材料が用いられる。
【0008】
上述の複層構造は配線パターンのどの部分でもみな同じであって、図6(b)に示すように、導体配線がカットライン10を横切るところでも同じ複層構造になっている。この、カットラインを横切るところでも複層構造である点が、従来のTCPの構造上の特徴である。
【0009】
従来のTCPにおける複層構造は、以下のようにして製造される。先ず、ベースフィルム1の表面全面に銅箔を接着材17で貼り合わせるなどして、Cuの層を形成する。次いで、そのCuの層をエッチングして、テスト端子5、6及び配線3、4を含む所定の配線パターン(第1層目の導体配線11のパターン)を形成する。その後、例えばAuめっき或いはSnめっきを施こすと、第1層目の導体配線11の上面及び側面が第2層目の導体配線12であるAu又はSnの層で覆われた配線パターンが得られる。このように、第2層目の導体配線12の形成にめっき法を用いる点が従来のフレキシブル配線の製造方法上の特徴である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
フレキシブル配線基板が実際に用いられるときは、必ず、配線パターン中の出力側及び入力側の外部との接続用端子(上に述べたTCPの例では、図6(a)において、パッケージエリア内の配線3、4がカットライン10に面している部分)が、例えば液晶表示パネルのような他の装置側の外部接続用端子に導電的に固着されるのであるが、従来のフレキシブル配線基板の場合、他の装置との接続部分つまり上述の配線3、4の外部接続用端子で、断線や隣接する端子間のショートが起り易い。以下に、その説明をする。
【0011】
図6(a)を参照して、前述したように、この図に示す液晶表示パネル駆動用のTCPは、ICチップが搭載された後カットライン10で切断されて、パッケージエリア9毎の個片のTCPに分離される。このようにして得られた個片のTCPにおいては、出力側配線3のカットライン10に面している部分が、出力側の外部接続用端子となる。同様に、入力側配線4のカットラインに面している部分が、入力側の外部接続用端子となる。そして、それら出力側及び入力側の外部接続用端子においては、図6(c)の断面図に示すように、カットライン10で切断されたところで、第1層目の導体配線11の端面が第2層目の導体配線12から露出して、外部に曝されることになる。
【0012】
ここで、既に述べたように、第1層目の導体配線11にはCu、Al、Agやそれらの合金などの金属が用いられている。然るに、これらの金属は、高耐食性の第2層目の導体配線12で保護しなくてはならないことから分かるように、例えば酸素(O)、塩素(Cl)や硫黄(S)などのような、金属と反応し易い元素やイオンと液相或いは気相で化学反応を起こして腐食し易い。従って、従来の表示パネル駆動用TCPのように、カットライン10の位置で第1層目の導体配線11の端面が露出している場合は、その露出面から第1層目の導体配線の腐食による溶失や酸化が進行して、外部の装置との接続部で断線が起こる。また、マイグレーションによって第1層目の導体配線11の金属イオンが移動して、隣接する端子間でショートが起る。殊に、TCPが高湿度雰囲気のような水分の存在する環境下に置かれたときは、上記腐食性の元素や第1層目の導体配線11の金属がイオン化し易いので、電気化学的反応による金属の溶失が原因の接続部の断線やマイグレーションに基く隣接端子間のショートが起り易い。
【0013】
上述の、第1層目の導体配線11がカットラインのところで露出することに起因する接続部での断線やショートを防ぐ方法の一つとして、従来、第1層目の導体配線の露出部に防湿性のシリコーン樹脂を塗布して露出部を保護することで、腐食やマイグレーションを発生し難くする対策が行われている。例えば、このTCPを液晶表示パネルに実装した場合、後に詳述するが、図7に示すTCP14と液晶表示パネルとの接続部の断面図に見られるように、液晶表示パネルのカラーフィルタ基板19とTCP14との間に隙間ができる。そこで、その隙間にシリコーン樹脂15を充填すれば、導体配線のカットラインでの切断面をシリコーン樹脂で覆い、第1層目の導体配線11の露出面を保護できる。しかしながら、そのような対策を講じても十分な保護効果は得られないことが分かった。シリコーン系を含む防湿用の樹脂は、ClやSのような腐食性の元素に比べて分子が大きく、分子構造上、樹脂15の内部はポーラスである。従って、腐食性元素やそのイオンは、気体の状態で或いは水分に溶解した状態で保護用樹脂15の内部に容易に侵入して行き、結局、第1層目の導体配線11の露出面から腐食して行くからである。
【0014】
フレキシブル配線基板における断線やショートを防ぐ他の方法として、第1層目の導体配線11の露出面積を、例えば特開平8−254708号公報に開示されているような方法で小さくすることが考えられる。図8に、上記公報の図1を再掲して示す。尚、図8は、説明の便宜上、図中の構成要素の符合及び名称に、上記公報に用いられているものとは異なる符合及び名称を用いて示す。図8を参照して、TCPの外部との接続用端子7がテスト端子56に繋がっていて、その外部接続用端子7とテスト端子56との間に、両者を接続する配線を横切るようにして、カットライン10が走っている。そして、その外部接続用端子7とテスト端子56とをカットラインを跨いで結んでいる接続配線の配線幅が、外部接続用端子7の幅より狭くされている。このようにすれば、カットライン10で切断されたところでの配線の断面積は、従来のように外部接続用端子7とテスト端子56とを同じ幅の配線で接続する場合より小さくなる。従って、その分、第1層目の導体配線の露出面積は小さくなり、腐食による金属の溶失や酸化は起り難くなる。
【0015】
上記公報の発明は、長尺テープ構造のTCPから個片のTCPを切り取る際に生じる外部接続用端子の機械的変形を防止し、これに基く端子間のショートや電蝕を防ぐことを目的とするものであって、第1層目の導体配線11の露出が原因の腐食或いはマイグレーションの防止を直接の目的とするものではないが、第1層目の導体配線の露出面積が小さくなるので、腐食の発生やマイグレーションを軽減させる効果はあるであろう。しかしながら、この対策であっても、結局は第1層目の導体配線11が露出していることには変わりがないので、腐食やマイグレーションの進行を遅らせることはできても、これらを根絶することはできない。
【0016】
従って本発明は、導体配線が、下層の第1の導体配線とその第1の導体配線の上面及び側面を覆う上層の第2の導体配線とからなる複層構造であるフレキシブル配線基板において、上層の導体配線が下層の導体配線の上面及び側面のみならず長手方向の端面をも覆うようにして、下層の導体配線の露出面を皆無にし、下層配線の露出が原因の導体配線の腐食或いはマイグレーションを防止することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のフレキシブル配線基板は、一フレキシブル絶縁基板上に同一の導体配線パターンが繰り返し形成されている構造のフレキシブル配線基板であって、このフレキシブル配線基板から各々の導体配線パターン形成領域内の一部又は全部を仮想切断線の位置で切り取って用いる用途に供せられるフレキシブル配線基板において、前記導体配線パターンをなす各々の導体配線が、下層の第一の導体配線と前記第一の導体配線の上面、側面及び端面を覆う上層の第二の導体配線とからなる複層構造であり、前記仮想切断線を横切る導体配線があるとき、その導体配線は、前記仮想切断線を横切る位置の前後では、前記第一の導体配線が途切れて前記第二の導体配線のみが連続している構造であることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1(a)に、液晶表示パネル駆動用TCPの、ICチップ搭載前の平面図と、その平面図中の1本の導体配線について、破線の丸印で囲った部分の拡大平面図を示す。また図1(b)、(c)に、図1(a)中のY−y切断線における断面及びX−x切断線における断面図を示す。
【0019】
図1を参照して、本実施の形態に係るTCPにおいては、出力側及び入力側の配線3A、4Aのカットライン10に掛る部分で、第1層目の導体配線11Aが途切れていて、第2層目の導体配線12だけが繋がっている。第1層目の導体配線は途切れているものの第2層目の導体配線12は繋がっているので、この時点では、出力側、入力側のテスト端子5、6と出力側、入力側の配線3A、4Aとは電気的に導通している。従って、この後、表示パネル駆動用のICチップを搭載してICとしての機能や特性を試験するときは、従来と同じ試験方法、試験装置で何ら支障なく試験できる。また、カットライン10で切断して個々のTCPを切り取った後でも、カットラインの位置での導体配線の切断面は、第2層目の導体配線12が第1層目の導体配線11Aを覆っている構造になっているので、第1層目の導体配線が外部に露出することはない。従って、主配線である第1層目の導体配線11AにCu、Al、Agやそれらの合金などの金属を用いても、例えばO、Cl、Sなどのような腐食性の元素やイオンによる腐食が原因の金属の溶出や酸化或いはマイグレーションは生じない。
【0020】
本実施の形態に係るTCPは、以下のようにして製造される。尚、本実施の形態に係るTCPも、従来のTCPと同様に、製造過程の途中段階までは同一の配線パターンが繰り返し形成された長尺のフィルム状フレキシブル絶縁テープを対象にして加工を進め、後に各配線パターン単位で切り取って個片のTCPにするという方法で製造するのであるが、以下では、説明を簡潔にして理解を容易にするために、単位の配線パターンを主体にして説明する。
【0021】
図2に、本実施の形態に係るTCPの平面図と、その平面図中の破線の丸印で囲った部分の拡大縦断面図とを、製造工程順に示す。図2を参照して、先ず、図2(a)に示すように、厚さ30〜150μmのポリイミドフィルムからなる長尺、テープ状のベースフィルム1に、第1層目の導体配線の母材である銅箔16を、接着材17で貼り合わせる。銅箔16の厚さは、8〜35μmである。尚、ベースフィルム1には、予め幅方向の中央付近に、表示パネル駆動用のICチップを搭載するためのデバイスホール2を設けておく。また必要に応じて、幅方向の両側にスプロケットホール8を1列ずつ設けておく。これらデバイスホール2やスプロケットホール8の形成には、パンチ抜きが利用できる。尚また、銅箔16をベースフィルム1に接着するのに替えて、スパッタ法或いは真空蒸着法のような物理的蒸着法を用いて、Cuの層を直接ベースフィルム1上に堆積させても良い。
【0022】
次に、銅箔16をエッチングして、図2(b)に示すような、第1層目の導体配線のパターン18Aを形成する。配線パターン18Aには、出力側及び入力側のテスト端子5、6と、出力側及び入力側の配線3A、4Aと、後にICチップのバンプ電極が接続される図示しないインナーリードが含まれる。本実施の形態においては、出力側には、パッケージエリア9の外側に面積を広げたパッド状の部分を設け、これを出力側テスト端子5とした。この出力側テスト端子は、千鳥状に配置されている。出力側のテスト端子5をこのような構造にしたのは、液晶表示パネル駆動用のTCPの場合、一般に、表示パネルに接続する出力側は外部接続用端子の数が多く、狭ピッチであるからである。すなわち、出力側テスト端子5のピッチが外部接続用端子の本来のピッチのままでは、後の試験工程で検査用のプローブを出力側テスト端子に接触させることが困難であるので、プローブを接触させやすい構造にしておかなければならないのである。一方、入力側のテスト端子6は、デバイスホールからの配線4Aを同じ配線幅、同じピッチのままでカットラインの外側に延ばしただけの、面積を広げた部分を持たない構造にした。通常、入力側は外部接続用端子が少なく、端子のピッチが広いので、プローブを直接テスト端子に接触させることができる。従って、プローブを接触させやすい構造にしなければならない必要は、特にはない。尚、配線パターンは、長尺のベースフィルムの長手方向に繰り返して形成されるのであるが、隣り合う配線パターンに共有される導体配線、すなわち隣接する配線パターン間に渡る導体配線はない。
【0023】
ここで、本実施の形態における第1層目の導体配線のパターン18Aに特徴的なのは、出力側及び入力側のテスト端子5、6にデバイスホール側から接続するはずの配線3A、4Aが、カットライン10に掛かる部分では途切れていることである。この場合、上記カットラインをはさんで途切れている部分の長さ(図2(b)の拡大断面図において、カットライン10の両側の第1層目の導体配線11Aの無い部分の距離)が短すぎて銅箔の膜厚以下であると、等方性のエッチング方法を採った場合、所定の寸法に正確にエッチングすることが困難である。また後にカットライン10で切断するとき、その切断位置のばらつきなどにより、残っている第1層目の導体配線まで切断してしまう恐れがある。一方、長すぎる場合は、同じくカットライン10での切断の際に、バリや配線の剥れが生じ易くなる。検討の結果、上記第1層目の導体配線11Aの途切れている部分の長さは銅箔16の厚さの3〜40倍くらいが適当で、0.1〜0.3mm程度が望ましいことが判明した。そこで、本実施の形態では、カットライン10を基準にしてその前後に0.1mmずつを取って、合計0.2mmの長さにした。
【0024】
上述の銅箔のエッチング、第1層目の導体配線のパターン18Aの形成にはフォトリソグラフィ技術が利用できる。すなわち、銅箔16上にフォトレジストを塗布し、露光、現像を行ってフォトレジストのパターンを形成した後、そのフォトレジストのパターンをエッチングマスクにして銅箔16をエッチングすることによって、所望の配線パターン18Aを形成する。
【0025】
次いで、第1層目の導体配線11Aを含むベースフィルムの全面に、Auの層を形成する。Au層の形成には、スパッタ法による堆積が用いられる。形成したAu層の厚さは、0.1〜3μmである。
【0026】
その後、図2(c)に示すように、第1層目の導体配線11Aの上面及び側面にAuが残るようにAu層をエッチングして、Au製の第2層目の導体配線12を形成する。このとき、第2層目の導体配線のパターン18Bは、第1層目の導体配線パターン18Aとは違って、テスト端子5、6に接続すべき配線3A、4Aが、カットライン10に掛る部分でも連続して繋がっているような配線パターンにする。つまり、この時点では、第2層目の導体配線12は、カットライン10を横切る前後の第1層目の導体配線11Aが途切れている部分では、ベースフィルム上の接着材17の上に形成されていて、テスト端子5、6とデバイスホール側の図示しないインナーリードとは、Au製の第2層目の導体配線12のみで電気的に導通していることになる。尚、第1層目の導体配線11Aの形成の際にCu層をスパッタ法或いは真空蒸着法などでベースフィルム上に直接堆積させる方法を採用した場合は、第2層目の導体配線12は、ベースフィルム1に直接接して形成されることになる。
【0027】
その後、必要に応じて、アウターリードボンディング部(完成後の個片のTCPにおいて外部接続用端子となる部分。図1(a)中の、パッケージエリア内の配線3A、4Aがカットライン10に面している部分)や、インナーリードボンディング部(デバイスホール内のインナーリードとICチップのバンプ電極との接続部)及びテスト端子5、6を除く導体配線の全体に、図示しないソルダーレジスト層を形成する。このレジスト層の形成には、スクリーン印刷法が利用できる。
【0028】
次いで、デバイスホール2でインナーリードと駆動用ICのチップのバンプ電極とをボンディング接続し、ICチップの周囲をモールド樹脂で固定して、個々のTCPが長尺のベースフィルムに繰返して造り込まれた構造のTCP(以後、テープ構造のTCPと記す)を得る。
【0029】
このようにして製造されたテープ構造のTCPに対し、各ICチップ毎にICとしての機能や特性を試験するために、入力側及び出力側のテスト端子5、6に検査用のプローブを接触させる。そして、テスターを用いて入力側テスト端子6に試験信号を入力し、出力側テスト端子5を通してICチップからの出力信号を取り出すことによって、ICを試験する。このとき、本実施の形態においては、出力側及び入力側のテスト端子5、6は、カットラインの前後の部分を繋いでいる第2層目の導体配線12を介して、パッケージエリア内の配線3A、4A、換言すれば駆動用ICチップの各バンプ電極に電気的に導通しているので、試験は従来と全く同じ方法、試験装置で行うことができる。
【0030】
本実施の形態においては、上述の試験の後、テープ構造のTCPに作り込まれた個々のTCPを各カットライン10の位置でプレス抜きして、個片のTCPを切り出し、得られた個片の駆動用TCPを液晶表示パネルに実装した。本実施の形態に係る液晶表示パネルの平面図及び、表示パネルとTCPの接続部の拡大断面図を示す図3を参照して、液晶表示パネル13は、概略、対向電極やカラーフィルタが形成されたカラーフィルタ基板19と、TFT(薄膜トランジスタ)や画素電極が形成されたTFT基板20とを対向させ、それら2枚の基板の間に液晶を封じ込んだ構造をしている。TFT基板20は、紙面左側及び下側の2辺でカラーフィルタ基板19から張り出すようにされていて、そのTFT基板の張出し部に、外部(具体的には、パネル駆動用TCP)との接続用の端子が形成されている。上記TFT基板の張出し部には、本実施の形態に係る駆動用TCP14Aが複数、カラーフィルタ基板19の辺に沿って実装されている。本実施の形態においては、駆動用TCP14Aの実装に周知の異方性導電膜(ACF)を用いた接続技術を利用し、TFT基板の上記張出し部上の外部接続用端子とパネル駆動用TCP14Aの出力側の外部接続用端子とを導電的に固着、接続した。
【0031】
図3(a)に示す平面図中のA−a切断線における拡大断面図を、図3(b)に示す。図3(b)を参照して、TCPの第2層目の導体配線12が、ACF21を介してTFT基板側の外部接続用端子22に導電的に固着、接続している。TCPの主配線である第1層目の導体配線11Aは、カットラインで切断された端面の部分でも第2層目の導体配線12によって被覆され、外部から完全に遮断されている。尚、特に図示することはしないが、カラーフィルタ基板19とTCP14Aとの間には空間があるので、その隙間に防湿性のシリコーン樹脂を充填すれば、TCP14Aの導体配線に対する耐湿性を高めることができる。
【0032】
以後、TCP14Aの入力側の外部接続用端子に、そのTCPの動作に要する信号や電力を伝達し或いは生成するための信号処理用基板の外部接続用端子を固着、接続し、TCPと信号処理用基板とが実装された液晶表示パネルをシールドフレームとバックフレームとで挟持して液晶表示装置を完成させるが、これらは周知のことであって、本発明の作用効果に影響を与えるものではないので、詳説は割愛する。
【0033】
上述したように、本実施の形態においては、テープ構造のTCPの製造工程中でも、個片のTCPに切り出した後でも、駆動用TCPを液晶表示装置に実装した後でも、主配線である第1層目の導体配線11Aが保護層である第2層目の導体配線12から露出することは全くない。従って、主配線が露出して腐食することに起因する、接続用端子部での配線材料の溶出や酸化或いはマイグレーションはなく、それら腐食やマイグレーションに基く接続用端子部での断線も隣接端子間のショートも起らない。しかも、製造工程中でのICの試験は、格別の方法変更や試験設備の変更或いは改造を必要とせず、従来と全く同じ方法、設備で何ら支障なく行うことができる。
【0034】
尚、これまで、ベースフィルムにデバイスホール2を設けた構造のTCPを例にして説明したが、本発明は、デバイスホールを設けない構造のTCP(COF:Chip on Film:チップ・オン・フィルムなどと呼ばれる)にも適用できる。また液晶表示装置の例を述べたが、これに限らず、プラズマディスプレイのようなフラットパネルディスプレイや蛍光表示装置を含む他の表示装置に適用しても、同様の作用効果が得られる。
【0035】
次に、本発明をフラットケーブルの構造及びその製造方法に適用した第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係るフラットケーブルの平面図を製造工程順に示す図4を参照して、このフラットケーブルの場合も、第1の実施の形態に係るTCPと同様に、先ず、長尺、テープ状のポリイミドフィルムからなるフレキシブルなベースフィルム1上に銅箔を貼り合わせ、エッチングして、主配線である第1層目の導体配線のパターン18Aを形成する。この配線パターンは、長尺のベースフィルム上でその長手方向に繰り返しているのであるが、個々の配線パターン18Aは、図4(a)に平面図を示すように、ベースフィルム1の幅方向に並んで長手方向に並走する複数本(この例の場合は、4本)の第1層目の導体配線11Aからなる。そして、各配線パターン18Aの繰返しの境界線がカットライン10になっていて、第1層目の導体配線11Aはこのカットラインの前後で途切れている。
【0036】
次に、第1層目の導体配線11Aを含むベースフィルム1の全面に第2層目の導体配線の母材であるAu層を堆積させ、第1層目の導体配線11Aの上面及び側面にAu層が残るようにエッチングして、図4(b)に示す第2層目の導体配線のパターン18Bを形成する。このとき、第2層目の導体配線12が、カットライン10の前後で第1層目の導体配線11Aが途切れている部分も覆うようにする。従って、第2層目の導体配線12は、図示するように、ベースフィルム1の長手方向の端から端まで連続して走ることになる。尚、本実施の形態では、この後、上述のカットライン10の位置でプレス抜きして個々の配線パターンを取り出すのであるが、1つの配線パターンを構成する4本の導体配線(第1層目の導体配線11Aと第2層目の導体配線12とからなる)のカットライン10に面している部分が、外部(この例の場合は、後に述べるように、コネクタ)との接続部となる。
【0037】
その後、上述のコネクタとの接続部となるべき部分を除いてカバーフィルム26(図5参照)をラミネートし、更に、接続部の裏面に補強フィルム27を貼り付けて、ベースフィルムの長手方向に配線パターンが繰り返されている長尺のフラットケーブルを得る。そして最後に、この長尺のフラットケーブルをカットライン10の位置でプレス抜きして、個々のフラットケーブルを得る。
【0038】
このようにして得られた個々のフラットケーブルにおいても、カットライン10での切断面は、第1層目の導体配線が第2層目の導体配線によって被覆される構造になっている。従って、第1層目の導体配線は上面、側面及び長手方向の端面のいずれにおいても、外部に露出する部分は全くない。図5に示すように、フラットケーブル23とコネクタ24との接続においては、通常、コネクタの接続端子25が形成された部位にフラットケーブル23の接続端子形成部を挿入し、フラットケーブルを上下から挟み込んで固定するだけなので、外部に存在する腐食性の元素やイオンは、図中に細い矢印で示すように、両者の接続部の内部に簡単に侵入してくる。しかしながら、本実施の形態に係るフラットケーブルにおいては、主配線である第1層目の導体配線11Aが侵入してきた腐食性元素やイオンに曝されることがないので、接続部でフラットケーブルの主配線が断線したり隣接する配線どうしショートすることはない。
【0039】
尚、これまで述べた第1及び第2の実施の形態では、第1層目の導体配線11Aの母材にCuを用い、第2層目の導体配線12にはAuを用いたが、本発明はこれに限られるものではない。第1層目の導体配線11Aには、Cuの他に、例えばAl、Ag或いはそれらの合金を用いることができる。これらは、ClやSなどのような腐食性の元素やイオンに犯され易いが、電気抵抗が低く低価格であるので、主配線である第1層目の導体配線の母材に適している。第2層目の導体配線12には、Auの他に、例えばSn、Ni、Ti、Cr、C或いはこれらの合金を用いることができる。これらの導電材料は耐食性が強いので、保護層である第2層目の導体配線12の母材に好適である。
【0040】
また、第1層目の導体配線11A及び第2層目の導体配線12が共に1層構造の例について述べたが、それぞれ2層以上の多層構造にしてもい。例えば、第1層目の導体配線にCu、第2層目の導体配線にAu以外の導体材料を選択した場合に、第1層目の導体配線11Aと第2層目の導体配線12との密着性が悪いことがある。このようなときに、両層に密着性がある中間層を設けて、第2層目の導体配線12を2層以上の保護膜とするのは良い方法である。
【0041】
更に、第1及び第2の実施の形態はいずれも、ベースフィルム1が長尺、テープ状であって配線パターンがベースフィルムの長手方向に1列に繰り返される例であるが、本発明はこれに限られるものではない。繰返しの単位となる配線パターンを、ベースフィルム上に行・列のマトリクス状に配列したときでも、第1及び第2の実施の形態におけると同様の作用効果を得ることができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、導体配線が下層の第1の導体配線と、その第1の導体配線の上面及び側面を覆う上層の第2の導体配線とからなる複層構造のフレキシブル配線基板において、上層の導体配線が下層の導体配線の上面及び側面のみならず長手方向の端面をも覆い、下層の導体配線の露出面が無いようにして、下層の導体配線が露出することに起因する導体配線の腐食或いはマイグレーションを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】分図(a)は本発明の第1の実施の形態に係るTCPの、ICチップ搭載前の平面図を示す図、分図(b)、(c)はそれぞれ、分図(a)中のY−y切断線における断面及びX−x切断線における断面を示す図である。
【図2】本実施の形態に係るTCPの平面図及び断面図を製造工程順に示す図である。
【図3】本実施の形態に係る液晶表示パネルの平面図及び、表示パネルとTCPの接続部の拡大断面図を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係るフラットケーブルの平面図を製造工程順に示す図である。
【図5】第2の実施の形態に係るフラットケーブルとコネクタとの接続部の拡大断面図である。
【図6】分図(a)は従来のTCPのICチップ搭載前の平面図を示す図、分図(b)、(c)はそれぞれ、分図(a)中のY−y切断線における断面及びX−x切断線における断面を示す図である。
【図7】液晶表示パネルに従来の技術によるTCPを実装したときの、表示パネルとTCPとの接続部の拡大断面図である。
【図8】従来のTCPの他の例における、導体配線のカットライン近傍の平面形状を示す図である。
【符号の説明】
1 ベースフィルム
2 デバイスホール
3,3A 出力側配線
4,4A 入力側配線
5 出力側テスト端子
6 入力側テスト端子
9 パッケージエリア
10 カットライン
11,11A 第1層目の導体配線
12 第2層目の導体配線
14,14A TCP
16 銅箔
18A 第1層目の導体配線のパターン
18B 第2層目の導体配線のパターン
26 カバーフィルム
27 補強フィルム
Claims (18)
- 一フレキシブル絶縁基板上に同一の導体配線パターンが繰り返し形成されている構造のフレキシブル配線基板であって、このフレキシブル配線基板から各々の導体配線パターン形成領域内の一部又は全部を仮想切断線の位置で切り取って用いる用途に供せられるフレキシブル配線基板において、
前記導体配線パターンをなす各々の導体配線が、下層の第一の導体配線と前記第一の導体配線の上面、側面及び端面を覆う上層の第二の導体配線とからなる複層構造であり、前記第二の導体配線の導電材料が前記第一の導体配線の導電材料より高耐食性であり、
前記仮想切断線を横切る導体配線があるとき、その導体配線は、前記仮想切断線を横切る位置の前後では、前記第一の導体配線が途切れて前記第二の導体配線のみが連続している構造であることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項1に記載のフレキシブル配線基板において、
前記導体配線パターンが一方向に繰り返していることを特徴とする、長尺のフレキシブル配線基板。 - 請求項1又は請求項2に記載のフレキシブル配線基板において、
前記導体配線パターンは、隣接する導体配線パターンどうしの間で連続する導体配線を有するパターンであり、
前記隣接する導体配線パターンどうしの境界線が前記仮想切断線であることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項1又は請求項2に記載のフレキシブル配線基板において、
各々の導体配線パターンは互いに孤立した配線パターンであり、それぞれの形成領域中にチップ型電子部品の搭載領域と、前記チップ型電子部品の搭載領域を挟んで一方の側に設けられた第一の端子と、前記第一の端子に対向する側に設けられた第二の端子とを含み、
少なくとも、前記チップ型電子部品の搭載領域から前記第一の端子又は前記第二の端子に至る導体配線が前記仮想切断線を横切っていることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板において、
前記第一の導体配線の前記仮想切断線を挟んで途切れている部分の長さが、第一の導体配線の厚さより大であることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項5に記載のフレキシブル配線基板において、
前記第一の導体配線の前記仮想切断線を挟んで途切れている部分の長さが第一の導体配線の厚さの3倍以上、40倍以下であることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - フレキシブル絶縁基板とそのフレキシブル絶縁基板上に形成された導体配線パターンとを含むフレキシブル配線基板であって、このフレキシブル配線基板から各々の導体配線パターン形成領域内の一部又は全部を仮想切断線に沿って切断されたフレキシブル配線基板において、
前記導体配線パターンをなす各々の導体配線が、下層の第一の導体配線と前記第一の導体配線の上面及び側面を覆う上層の第二の導体配線とからなる複層構造であり、前記第二の導体配線の導電材料が前記第一の導体配線の導電材料より高耐食性であり、
前記仮想切断線に沿って切断された導体配線パターンの切断面では前記第二の導体配線が、前記第一の導体配線の上面及び側面に加えて、長手方向の端面をも覆っていることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - フレキシブル絶縁基板と、前記フレキシブル絶縁基板上に形成された導体配線パターンと、前記導体配線パターンの形成領域中に搭載されたチップ型電子部品とを含むフレキシブル配線基板であって、このフレキシブル配線基板から各々の導体配線パターン形成領域内の一部又は全部を仮想切断線に沿って切断されたフレキシブル配線基板において、
前記導体配線パターンをなす各々の導体配線は、下層の第一の導体配線と前記第一の導体配線の上面及び側面を覆う上層の第二の導体配線とからなる複層構造であり、前記第二の導体配線の導電材料が前記第一の導体配線の導電材料より高耐食性であり、
前記仮想切断線に沿って切断された導体配線パターンの切断面では前記第二の導体配線が、前記第一の導体配線の上面及び側面に加えて、長手方向の端面をも覆っていることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板において、
前記第一の導体配線がCu、Al又はAgのいずれかをそれぞれの導電材料とする少なくとも一層以上の構造であり、前記第二の導体配線がAu、Sn、Ni、Ti、Cr、C又はこれらの合金のいずれかをそれぞれの導電材料とする少なくとも一層以上の構造であることを特徴とするフレキシブル配線基板。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板を製造する方法であって、
フレキシブル絶縁基板の表面に第一の導電体層を形成する工程と、
前記第一の導電体層を加工して、前記仮想切断線の前後の部分が途切れた第一の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記第一の導体配線及びフレキシブル絶縁基板の露出面に第二の導電体層を形成する工程と、
前記第二の導電体層を加工して、前記第一の導体配線の上面、側面及び端面並びに前記仮想切断線の前後の途切れた部分を覆う第二の導体配線のパターンを形成する工程とを備えることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項7に記載のフレキシブル配線基板を製造する方法であって、
フレキシブル絶縁基板の表面に第一の導電体層を形成する工程と、
前記第一の導電体層を加工して、前記仮想切断線の前後の部分が途切れた第一の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記第一の導体配線及びフレキシブル絶縁基板の露出面に第二の導電体層を形成する工程と、
前記第二の導電体層を加工して、前記第一の導体配線の上面、側面及び端面並びに前記仮想切断線の前後の途切れた部分を覆う第二の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記仮想切断線の位置で、前記第二の導体配線及び前記フレキシブル絶縁基板を切断する工程とを備えることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項4に記載のフレキシブル配線基板を製造する方法であって、
フレキシブル絶縁基板の表面に第一の導電体層を形成する工程と、
前記第一の導電体層を加工して、前記仮想切断線の前後の部分が途切れた第一の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記第一の導体配線及びフレキシブル絶縁基板の露出面に第二の導電体層を形成する工程と、
前記第二の導電体層を加工して、前記第一の導体配線の上面、側面及び端面並びに前記仮想切断線の前後の途切れた部分を覆う第二の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記チップ型電子部品の搭載領域にチップ型電子部品を搭載する工程とを備えることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項8に記載のフレキシブル配線基板を製造する方法であって、
フレキシブル絶縁基板の表面に第一の導電体層を形成する工程と、
前記第一の導電体層を加工して、前記仮想切断線の前後の部分が途切れた第一の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記第一の導体配線及びフレキシブル絶縁基板の露出面に第二の導電体層を形成する工程と、
前記第二の導電体層を加工して、前記第一の導体配線の上面、側面及び端面並びに前記仮想切断線の前後の途切れた部分を覆う第二の導体配線のパターンを形成する工程と、
前記チップ型電子部品の搭載領域にチップ型電子部品を搭載する工程と、
前記仮想切断線の位置で、前記第二の導体配線及び前記フレキシブル絶縁基板を切断する工程とを備えることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項10乃至13のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板の製造方法において、
前記第二の導電体層の形成に、スパッタ或いは真空蒸着のような物理蒸着法を用いることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項14に記載のフレキシブル配線基板の製造方法において、
前記第一の導電体層を、接着剤を用いて、前記フレキシブル絶縁基板に接着することを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 請求項14に記載のフレキシブル配線基板の製造方法において、
前記第一の導電体層の形成に、スパッタ或いは真空蒸着のような物理蒸着法を用いることを特徴とするフレキシブル配線基板の製造方法。 - 表示素子を行及び列にマトリクス状に配置してなる表示パネルを含む表示パネルモジュールと、前記表示素子を駆動する半導体チップを搭載した駆動用の半導体装置とを備える表示装置において、
前記駆動用の半導体装置に、前記チップ型電子部品として前記半導体チップを用いた請求項8又は請求項9に記載のフレキシブル配線基板を用いたことを特徴とする表示装置。 - 前記表示パネルが液晶表示パネルであることを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
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