JP4591824B2 - サセプタ - Google Patents
サセプタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4591824B2 JP4591824B2 JP2005096544A JP2005096544A JP4591824B2 JP 4591824 B2 JP4591824 B2 JP 4591824B2 JP 2005096544 A JP2005096544 A JP 2005096544A JP 2005096544 A JP2005096544 A JP 2005096544A JP 4591824 B2 JP4591824 B2 JP 4591824B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hole
- susceptor
- wafer
- epitaxial
- diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
エピタキシャル膜を成膜する装置としては、例えば枚葉式のエピタキシャル成長装置が知られている。これはコンパクトな反応室を有しており、ハロゲンランプによる輻射加熱方式を採用している。枚葉式の場合、均熱条件、ガス流れ分布の設計が容易であり、エピタキシャル膜の均一性を高めることが可能である。したがって、大口径のシリコンウェーハの処理用として好適な装置である。
とりわけ、シリコンウェーハのドーパント濃度より低濃度のエピタキシャル成長を行う場合には、エピタキシャル膜中のドーパント濃度がウェーハ外周部において上昇する現象が見られる。その結果、エピタキシャル膜のドーパント濃度がスペック外となる領域が発生し、ウェーハの生産歩留まりの低下や特性低下を招くおそれがある。
しかしながら、貫通孔と対向するウェーハの部分では、エピタキシャル膜の微小な膜厚変化(***)が生じている。これにより、エピタキシャル膜の膜厚分布の均一性が低下し、エピタキシャル膜表面のフラットネス特性の劣化を招いていた。従来は、この程度の微小な変動は問題視されなかったが、デバイスの微細化に伴い、このような若干の変動がウェーハの生産歩留まり、デバイス歩留まりに影響を及ぼしてきた。この現象は、シリコンウェーハのうち、熱伝導の関係で貫通孔との対向部分が、他の部分に比べて局部的に高温化し、エピタキシャル膜の成長速度が大きくなるためと推察される。
また、特許文献1および特許文献2には、エピタキシャルウェーハの表面におけるナノトポロジーの改善については開示されているものの、エピタキシャルウェーハの裏面のナノトポロジーについては、何ら改善方法が記載されてない。今日、高集積デバイスに供されるウェーハには、デバイス活性領域にあたる表面側のみならず裏面側の面粗さについても、ナノレベルの品質コントロールが要求されてきた。しかしながら、従来はそこまでの厳格な要求が無かったことも有り、特許文献1および特許文献2では、それに対応できなかった。
しかも、各貫通孔の形成部の表面側および裏面側のうち、少なくとも表面側に拡大開口部を有するので、半導体ウェーハの各貫通孔と対向する部分の高温化が抑制される。その結果、エピタキシャルウェーハの表面のナノトポロジーだけでなく、裏面のナノトポロジーも改善される。
一方、ライフタイムが改善されたメカニズムについては、このように各貫通孔の端部の開口面積が拡大しているので、サセプタの作製時、サセプタを高純度化する塩素系の熱処理ガスが貫通孔に流れ込み易くなり、貫通孔の内壁が高純度化されたことと、SiC成膜時少なくとも片側が拡大開口したことにより、SiC成膜状態が向上したためと考えられる。
サセプタの素材は限定されない。例えば、炭素基材の表面にSiC被膜をコーティングしたものを使用する。サセプタの形状は円板状である。
サセプタは、単なる平板形状でもよいし、半導体ウェーハを収納するポケットが形成されたものでもよい。
拡大開口部は、貫通孔の表面側だけに形成してもよいし、貫通孔の裏面側だけに形成してもよい。また、貫通孔の表面側と裏面側との両方に形成してもよい。
貫通孔の他の部分と拡大開口部とは、長さ方向に直交する断面形状がそれぞれ円形であればよい。例えば、各全長にわたって断面積が一定となった円形でもよい。また、それらの長さ方向の一部または全部が、外方に向かって徐々に拡径化したラッパ形状でもよい。さらには、それらの長さ方向の一部に、任意の大きさの拡径部およびまたは縮径部が存在してもよい。
拡大開口部の直径が他の部分の直径の1.1倍未満では、拡径構造による効果が小さく、エピタキシャルウェーハの表裏面のナノトポロジーは僅かしか改善されない。また、3倍を超えるとエピタキシャルウェーハの表裏面のナノトポロジーの改善効果が低下する。
拡大開口部の直径の、他の部分の直径に対するより好ましい倍率は1.5〜2.0倍である。この範囲であれば、ナノトポロジ−とライフタイム特性の最良組み合わせというさらに好適な効果が得られる。
サセプタ20のポケット部24の外周部の全域には、サセプタ20の厚さ方向に貫通した貫通孔30が一定ピッチで多数形成されている。各貫通孔30の表面側には、対応する貫通孔30の他の部分30aより開口面積が大きい拡大開口部(トレンチ部)30bが、前記他の部分30aと連通状態で設けられている。
サセプタ20には、エピ成膜後にシリコンウェーハWを下方から持ち上げるリフトピン9が3本設けられている。各リフトピン9は、サセプタ20およびサセプタ支持部材18に貫通した孔に挿通されて保持されている。
これにより、シリコンウェーハWは、反応室2内でサセプタ20に載置されて回転しながら供給されたガスと反応して、その表面に所定厚さのエピタキシャル膜が成膜される。成膜後は、リフトアーム支持材25によりリフトアーム11を持ち上げ、サセプタ20の孔に挿入保持された各リフトピン9を所定高さだけ持ち上げる。これにより、サセプタ20のポケット部24からシリコンウェーハWが持ち上げられ、図示してない移載機構によりシリコンウェーハWが反応室2から排出される。
まず、シリコンウェーハWを準備する。次いで、このシリコンウェーハWを、その主面を上方にして反応室2内のサセプタ20のポケット部24に載置する。これは図示しない移載機構による。その後、反応室2を密閉する。それから、サセプタ支持部材18の軸部7を所定速度で回転させ、サセプタ20に載置されたシリコンウェーハWを回転させる。
また、サセプタ20のポケット24の外周部には、多数の貫通孔30が形成されている。そのため、エピタキシャル成長中、シリコンウェーハWの裏面から外方拡散したドーパントは、ウェーハ表面側に回り込むことなく、各貫通孔30を通して反応室2の下側空間に排出される。その結果、オートドープ現象によりエピタキシャル膜内に取り込まれるドーパントを抑制することができる。これにより、エピタキシャル膜面内におけるドーパント濃度のバラツキが低減し、エピタキシャル膜の外周縁部の抵抗率が、エピタキシャル膜の中央部の抵抗率と略同じになり、エピタキシャル膜面内の抵抗率分布の均一化が高まる。
さらに、各貫通孔30の形成部の表面側には、拡大開口部30bがそれぞれ連通されている。これにより、シリコンウェーハWのうち、各貫通孔30と対向する部分の高温化が抑制される。そのため、エピタキシャルウェーハ表面のナノトポロジーだけでなく、エピタキシャルウェーハの裏面のナノトポロジーも改善される。
シリコンウェーハWのうち、各貫通孔30と対向する部分の高温化が抑制された理由は明らかではない。おそらくは、反応室2の下方に存在するハロゲンランプ6から、各貫通孔30を通してシリコンウェーハWの裏面に対して放射された熱の輻射量が低減したものと考えられる。
一方、ライフタイムが改善された理由については、貫通孔30の端部に拡大開口部30bが連通されていることで、サセプタ20の作製時、例えばワイプ材などを使用して孔あけ加工後に行われる貫通孔30の洗浄が比較的容易になったことが挙げられる。さらには、続くサセプタ20の高純度処理工程で、サセプタ20を高純度化させる塩素系の高純度化処理ガスが拡大開口部30bを通して貫通孔30に流れ込み易くなり、それにより貫通孔30の内壁が高純度化されたことなどが考えられる。
実施例1のサセプタ20では、エピタキシャルウェーハの裏面の粗さ(凹凸)は、数nm程度であった。これに対して、従来のサセプタ20Aでは10数nmとナノトポロジーは劣化していた。
貫通孔の表面側と他の部分との直径とが同じになる1.0倍の直胴孔(従来)の場合に比べて、1.1〜3倍のものは、エピタキシャルウェーハの表裏面の何れも、ナノトポロジーが改善された。特に、ウェーハの裏面ではその効果が高かった。なお、4.0倍では、エピタキシャルウェーハ表裏面のナノトポロジーの改善効果は低下した。
直胴の貫通孔には、直径0.7mm(水準A)、直径1.5mm(水準B)という口径が異なる2種類について試験した。また、この発明の貫通孔の場合には、前記倍率が1.1倍のものと、3.0倍のものとを試験した。1.1倍の貫通孔は、水準Aの直胴部分(他の部分)をベースとしている。また、3.0倍の貫通孔は水準Bの直胴部分をベースとしている。
図4のグラフから明らかなように、エピタキシャルウェーハのうち、直胴孔(従来)と対向する部分のライフタイム特性に比べて、この発明の貫通孔と対向する部分のライフタイム特性の方が、前記基準値1.0に近かった。
図3のグラフでの試験結果同様に、1.0倍の従来の直胴孔の場合に比べて、1.1〜3倍のものは、エピタキシャルウェーハの表裏面の何れも、ナノトポロジーは改善された。特に、ウェーハ裏面ではその効果が高かった。なお、4.0倍では、エピタキシャルウェーハ表裏面のナノトポロジーの改善効果は低下した。
20 サセプタ、
30 貫通孔、
30a 他の部分、
30b,30c 拡大開口部、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)。
Claims (1)
- 反応室に収納され、半導体ウェーハが表面に載置されるとともに、厚さ方向に貫通して複数の貫通孔が形成されたサセプタにおいて、
各貫通孔の形成部の表面側および裏面側のうち、少なくとも表面側には、対応する貫通孔の他の部分より開口面積が大きい拡大開口部が、前記他の部分と連通状態で設けられ、
前記貫通孔の他の部分と拡大開口部とは、その全長にわたって、長さ方向に直交する断面形状がそれぞれ円形で、
前記貫通孔の他の部分の直径は0.7〜1.5mmで、
前記拡大開口部の直径は、対応する他の部分の直径の1.1〜3倍であるサセプタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005096544A JP4591824B2 (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | サセプタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005096544A JP4591824B2 (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | サセプタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006278791A JP2006278791A (ja) | 2006-10-12 |
JP4591824B2 true JP4591824B2 (ja) | 2010-12-01 |
Family
ID=37213218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005096544A Active JP4591824B2 (ja) | 2005-03-29 | 2005-03-29 | サセプタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4591824B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6662571B2 (ja) * | 2015-02-03 | 2020-03-11 | 株式会社Sumco | エピタキシャル成長装置、およびエピタキシャル成長方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH088198A (ja) * | 1994-06-21 | 1996-01-12 | Sumitomo Sitix Corp | 気相成長装置用サセプター |
JP2004063865A (ja) * | 2002-07-30 | 2004-02-26 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | サセプタ、気相成長装置およびエピタキシャルウェーハの製造方法 |
-
2005
- 2005-03-29 JP JP2005096544A patent/JP4591824B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH088198A (ja) * | 1994-06-21 | 1996-01-12 | Sumitomo Sitix Corp | 気相成長装置用サセプター |
JP2004063865A (ja) * | 2002-07-30 | 2004-02-26 | Shin Etsu Handotai Co Ltd | サセプタ、気相成長装置およびエピタキシャルウェーハの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006278791A (ja) | 2006-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9518339B2 (en) | Epitaxial growth method | |
JP4492840B2 (ja) | 化学的蒸着処理に使用する改良された受容体 | |
JP4798163B2 (ja) | エピタキシャル成長用サセプタ | |
JP4378699B2 (ja) | エピタキシャル成長装置 | |
CN111996591B (zh) | 一种用于硅片的外延生长的基座、装置及方法 | |
JP2005020000A (ja) | 半導体ウェハを搭載するためのサセプタ及び半導体ウェハを製造する方法 | |
JP5195370B2 (ja) | エピタキシャルウェーハの製造方法 | |
EP1569264A1 (en) | Method for producing silicon epitaxial wafer | |
JP2013138114A (ja) | 半導体製造装置及びサセプタ支持部材 | |
JP3541838B2 (ja) | サセプタ、エピタキシャルウェーハの製造装置および製造方法 | |
JP2003273037A (ja) | Cvd反応器中で半導体ウェーハの表側をエピタキシャル被覆する方法、この種の被覆された半導体ウェーハおよびcvd反応器用サセプタ | |
JP4591824B2 (ja) | サセプタ | |
JP2010040574A (ja) | エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャルウェーハ | |
JP2008294217A (ja) | 気相成長装置及び気相成長方法 | |
JPWO2005093136A1 (ja) | 支持体並びに半導体基板の処理方法 | |
JP5140990B2 (ja) | エピタキシャルシリコンウエーハの製造方法 | |
JP2001035794A (ja) | 半導体装置の製造方法および製造装置 | |
JP4304720B2 (ja) | サセプタ、気相成長装置、エピタキシャルウェーハの製造方法およびエピタキシャルウェーハ | |
JP2004172392A (ja) | 半導体エピタキシャルウェーハの製造装置およびサセプタ並びにサセプタの支持装置 | |
JP2005259922A (ja) | エピタキシャル成長装置 | |
JP3551705B2 (ja) | 成膜方法 | |
KR20130103488A (ko) | 기판 처리 장치 및 시스템 | |
JP2019121613A (ja) | サセプタ | |
JP2004193471A (ja) | 基板処理装置および半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071001 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100622 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100820 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100902 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4591824 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |