JP4590850B2 - 平行溝と多重環状溝を備えたベルト/プーリ式無段変速装置 - Google Patents

平行溝と多重環状溝を備えたベルト/プーリ式無段変速装置 Download PDF

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Description

本発明は、ベルト/プーリ式無段変速装置に係り、特にそのベルトとプーリの間の摩擦係数に関する改良に係る。
無段変速装置の一つとして、各々が一対の対向する円錐状のベルト受け面を呈する一対のプーリ半体を備えた複数のプーリ組立体の間に無端ベルトが掛け渡され、各プーリ組立体に於けるベルト巻き掛け半径の相対比の変化により該複数のプーリ組立体間に変速比を可変に調節された回転動力を伝達するベルト/プーリ式無段変速装置が知られている。かかるベルト/プーリ式無段変速装置の基本構成は図6および図7に例示されている如きものである。ここで、図7は該無段変速装置の解図的平面図であり、図6は図7にVI−VIとして示された仮想切断面による無段変速装置の半分の側面の矢視図である。
これらの図に於いて、10aと10bが一つのプーリ組立体10を構成する一対のプーリ半体であり、また12aと12bが他の一つのプーリ組立体12を構成する一対のプーリ半体であり、この例では2つのプーリ組立体の間に一つの無端ベルト14が掛け渡されている。プーリ10aは軸16上に固定されており、軸16がその一端部にて図にて一部のみ示されているハウジング18より軸受20を介して回転式に支持されていることにより、該軸とともに回転するようになっている。軸16はその他端部にて軸受22を介してハウジング18より回転式に支持されている。軸16には、その中間部より他端部の近傍までスプライン24が形成されており、このスプライン部にこれと係合するスプライン孔を形成されたプーリ半体10bが装着され、プーリ半体10bはプーリ半体10aとの間の距離を可変に制御されつつこれとともに回転するようになっている。プーリ半体10bの一端部には溝付きフランジ26が設けられており、その環状溝にリニアアクチュエータ28の可動子30の先端が係合していることにより、可動子30の移動によりプーリ半体10bは軸16のスプライン部に沿ってプーリ半体10aに対する隔置距離を可変に制御されるようになっている。軸16の一端部には歯車32が設けられている。
同様に、プーリ組立体12に於いては、プーリ12aが軸34上に固定され、軸34がその一端部にてハウジング18より軸受36を介して回転式に支持され、他端部にて軸受38を介してハウジング18より回転式に支持されることにより、プーリ12aは軸34とともに回転するようになっている。軸34にも、その中間部より他端部の近傍までスプライン40が形成されており、このスプライン部にこれと係合するスプライン孔を形成されたプーリ半体12bが装着され、プーリ半体12bはプーリ半体12aとの間の距離を可変に制御されつつこれとともに回転するようになっている。プーリ半体12bの一端部には溝付きフランジ42が設けられており、その環状溝にリニアアクチュエータ44の可動子46の先端が係合していることにより、可動子46の移動によりプーリ半体12bは軸34のスプライン部に沿ってプーリ半体12aに対する隔置距離を可変に制御されるようになっている。軸34の一端部には歯車48が設けられている。
無端ベルト14は、図8にその一つを取り出して斜視図にて示す如きベルトブロック50を多数枚重ね合わせ、それらを各ベルトブロックの一対のサイドスリット52に嵌め込まれた一対の無端ベルトシート54にて連結したものである。各ベルトブロック50はその両側面56にてプーリ半体10a、10bおよび12a、12bのベルト受け面に当接するようになっている。かかるベルトブロックのプーリ当接面に図示の如くベルトに沿う方向に平行に溝58を設け、ベルトとプーリの接触に於ける摩擦係数を高めることが、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、既に知られている。
また上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置に於いて、特に加速時の初期滑りを防止することを目的として、駆動側プーリの内径部と従動側プーリの外径部に放射状の凹凸を形成すべく放射溝を設けることが下記の特許文献2に記載されている。また、上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置に於いて、プーリのベルトに対する摩擦係数をプーリの径が小さいところほど高くしておくことが、下記の特許文献3に記載されている。また、上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置に於いて、プーリ径が小さい領域のプーリ表面にショットピーニングの如き摩擦係数および耐摩耗性を高める表面処理を施すことが下記の特許文献4に記載されている。また、上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置に於いて、ベルトまたはプーリが互いに接触する面のいずれか一方または両方を凹凸により不連続な面とし、その際凹部の面積率を少なくとも50%とすることが下記の特許文献5に記載されている。但し、凹凸の形態については、ベルトブロックの両側面に上記の特許文献1に示されている如き溝を設けること以外については、その態様は不明である。
更に、下記の特許文献6には、上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置のトルク伝達容量を増大させる目的で、プーリの表面に放射状または同心円状に凸条を設けることが提案されている。この場合、凸条が放射状であるときには、ベルトとの接触領域の最外周部で0.2mm以上、1.3mm以下の範囲であることが好ましく、また凸条が同心円状であるときには、隣り合う凸条の間隔が0.2mm以上、1.3mm以下の範囲であることが好ましいとされている。
特開平10−115349号公報 特開昭59−29862号公報 特開昭61−48656号公報 特開2001−65651号公報 特開平2−236045号公報 特開2002−213580号公報
従来技術を示す図6および図7に於いて、今、プーリ組立体10に於けるベルト14の掛り径はR1の如く比較的大きく、プーリ組立体12に於けるベルト14の掛り径はR2の如く比較的小さとき、プーリ組立体10が駆動側であり、プーリ組立体12が従動側であるときには、変速比は1以下の増速状態にあり、逆にプーリ組立体12が駆動側であり、プーリ組立体10が従動側であるときには、変速比は1以上の減速状態にある。
かかる無段変速装置に於いては、変速比を変更すべきときには、リニアアクチュエータ28および44を作動させ、ベルト掛り径を増大すべき側の一対のプーリ半体を互いに近づけ、ベルト掛り径を低減すべき側の一対のプーリ半体を互いより遠ざけることが相反的に行われる。このとき一対のプーリ半体が互いに押し合わされることによりベルト掛り径が増大するには、プーリ放射方向に於けるプーリとベルトの間の摩擦係数をμr、一対のプーリ間の挾角をα、一対のプーリ半体間に作用される軸線方向の押合せ力をFとすると、μrFcos(α/2)<Fsin(α/2)でなければならないので、μr<tan(α/2)でなければならず、さもないと一対のプーリ半体を互いに押し合わせる力をいくら強くしてもベルトはプーリに対しプーリ放射方向には移動しない。従って、この種のベルト/プーリ式無段変速装置に於いては、プーリ間挾角αをより小さくしてコンパクトな設計を可能にしつつ変速を容易にするよう、ベルトとプーリ間のプーリ射方向摩擦係数はできるだけ小さく、しかもプーリとベルトの間の牽引方向、即ちプーリ周方向の係合度を高めてより高いトルク伝達容量を得るよう、ベルトとプーリ間のプーリ周方向の摩擦係数はできるだけ大きいことが望まれる。
一方、ベルト/プーリ式無段変速装置に於いては、従来よりプーリ半体のベルト受け面と無端ベルトの当接部の過度の磨耗を防ぎ、また変速装置の運転を滑らかにして騒音を抑制するため、プーリ半体のベルト受け面と無端ベルトの側縁面の間に潤滑油が施されている。かかる潤滑油は、それが極薄い膜を形成する適量にて施されれば、プーリ半体のベルト受け面と無端ベルトの側縁面の間の空滑りを防ぎ、牽引力を高めるので、トラクションオイルとも称されているが、その量が適量を越えると、潤滑作用を行い、変速は容易になるが、牽引力は低下するという問題を生ずる。
本発明は、上記の事情に鑑み、上記の如きベルト/プーリ式無段変速装置に於いて,接線方向摩擦係数を高める一方で放射方向摩擦係数を低減することにより,より高いトルク伝達容量を有し且つ変速の容易性と迅速性に於いてより優れたベルト/プーリ式無段変速装置を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、各々が一対の対向する実質的に円錐状のベルト受け面を呈する一対のプーリ半体を備えた複数のプーリ組立体の間に無端ベルトが掛け渡され、各プーリ組立体に於けるベルト巻き掛け半径の相対比の変化により該複数のプーリ組立体間に変速比を可変に制御された回転動力を伝達するベルト/プーリ式無段変速装置にして、前記プーリ半体の少なくとも一つはそのベルト受け面に該プーリ半体の中心軸線に同心で縁が切り立った多重環状溝が形成されており、前記多重環状溝を形成されたベルト受け面に当接する前記無端ベルトの側縁面にベルト延在方向に沿って縁が切り立った平行溝が形成されており、前記プーリ半体のベルト受け面と前記無端ベルトの側縁面とが係合を開始する領域にて前記両溝の縁が互いに他を斜めにしごく鋏効果により前記プーリ半体のベルト受け面および前記無端ベルトの側縁面より潤滑油が削ぎ落とされるようになっていることを特徴とするベルト/プーリ式無段変速装置を提案するものである。尚、ここで、実質的に円錐状のベルト受け面とは、ベルト受け面が幾何学的に厳密な円錐形状に限られず、ベルト/プーリ式無段変速装置を構成する上で実質的に同等に作動する形状をなしていてよいことを意味するものである。
この場合、前記多重環状溝のピッチと前記平行溝のピッチとは互いに実質的に等しくされていてよい。
各々が一対の対向する実質的に円錐状のベルト受け面を呈する一対のプーリ半体を備えた複数のプーリ組立体の間に無端ベルトが掛け渡され、各プーリ組立体に於けるベルト巻き掛け半径の相対比の変化により該複数のプーリ組立体間に変速比を可変に制御された回転動力を伝達するベルト/プーリ式無段変速装置に於いては、プーリのベルト受け面が滑らかな連続面であると、たとえベルトの側縁面に、図8を参照して説明した例の如く、ベルト延在方向に沿った平行溝が施されていても、放射方向の摩擦係数μrと周方向の摩擦係数μtとは、依然としてほぼ同じであり、また潤滑油(トラクションオイル)が施され、これによってプーリのベルト受け面に対するベルトのプーリ放射方向への移動の摩擦係数が低下し、変速がより容易に行われるようになったとしても、牽引力も摩擦係数の低下分に相当して低下するが、上記の如く無端ベルトの側縁面にベルト延在方向に沿って縁が切り立った平行溝が形成されていることに加えて、そのように平行溝が形成された無端ベルトの側縁面と当接し合うプーリ半体のベルト受け面に該プーリ半体の中心軸線に同心で縁が切り立った多重環状溝が形成されていると、以下に図2を参照して説明されるように、ベルト側縁面とプーリ半体のベルト受け面とが係合を開始する領域にて、平行溝の縁と多重環状溝の縁とが互いに他を斜めにしごく漸進係合による「鋏効果」により、ベルト側縁面とプーリ半体のベルト受け面の両方から油膜がよりよく削り取られ、ほぼ半周に及ぶベルトとプーリの係合領域に於いて、油膜を最適に抑制制御され高い摩擦抵抗を呈するベルとプーリの接触が確実に得られる。
一方、変速比の変更に当ってベルトの掛かり径が変更されるときには、ベルト側縁面はプーリ半体のベルト受け面に対し単純に放射方向に動くので、この場合には上記の「鋏効果」は生じず、逆にベルトの平行溝とプーリの多重環状溝とはベルトがプーリに対し放射方向に溝ピッチの距離だけ移動する毎に溝内に蓄えられた潤滑油により溝間の互いの当接面が潤される状態が得られ、プーリに対するベルトの放射方向の移動は、よりよく潤滑されて軽くなる。
また、上記の多重環状溝のピッチと平行溝のピッチとが互いに実質的に等しくされていれば、これらの溝の形成によりベルト側縁面とプーリ半体のベルト受け面の間の接触面積が削減される度合が最小となり、変速装置のトルク伝達容量を可及的に大きくする上で有利である。このことにつては更に後述する。
添付の図1は、図6に示した従来例のベルト/プーリ式無段変速装置のプーリ半体10aおよび12aに、本発明に従ってプーリ半体の中心軸線に同心の多重環状溝110gおよび112gが形成された一つの実施の形態を示す図6と同様の無段変速装置の半分の側面の矢視図である。プーリ半体110aおよび112aは、それぞれ多重環状溝110gおよび112gが形成されていることを除き、プーリ半体10aおよび12aと同じである。尚、同様の多重環状溝はプーリ半体110aおよび112bと対をなす他方のプーリ半体にも設けられるのが好ましいが、このことは必ずしも不可欠ではない。これらの多重環状溝110gおよび112gを施されたプーリ半体の間に掛け渡されて作動する無端ベルト14は、図6〜8について説明した従来例のものと同じものであってよい。その場合、後程説明される理由により、ベルトの側縁面、特に図示の例ではベルトブロックの側縁面56に設けられる平行溝58のピッチと多重環状溝110gおよび112gのピッチとは実質的に同一とされるのが好ましい。
図2は、上記の多重環状溝110gまたは112gとベルトの側縁面に形成された平行溝58とが同一のピッチにて形成されているとし、それらが丁度互いに整合した状態にあるとして、簡単のため溝のみの表示にて示す概略図である。従って、これらの互いに隣接する溝間の部分にはプーリのベルト受け面またはベルトの側縁面が存在する。ここでは、溝間にあるこれらの各一つをランド部と称することにする。今、プーリの回転により多重環状溝110gまたは112gは矢印にて示す如く時計回り方向に回転しているとし、それに応じてベルトの平行溝58も矢印方向に移動しているとする。
そうすると、図中Sにて示す領域に於いては、多重環状溝110gまたは112g間のランド部と平行溝58間のランド部とは互いにほぼ接触した状態でそれぞれの縁にて互いに他を斜めにしごきつつ次第に重合し、その重合状態を保って図中Fにて示す領域を移動する。かかる作動現象により、多重環状溝110gまたは112g間のランド部と平行溝58間のランド部が互いに出会う以前にそれらの表面に付着していた油膜或は油滴は、両ランド部がそれぞれの縁にて互いに他を斜めにしごきつつ次第に重合する過程に於いて、恰も鋏が刃を閉じ合わされるとき互いに他の刃面を削るかの如く作用し合う作用により、各ランド部上からそれに隣あった溝へ向けてそぎ落とされ、両ランド部は、両者の空滑りは確実に阻止されるが両者間を潤滑して滑らせる程厚くはない極薄い牽引上最適の油膜を均一に保持した状態にて互いに当接するに至り、領域Fの全体にわたり両者間に高いトルク伝達能力をもたらす高摩擦接触が得られる。
一方、変速比を変更すべくプーリ半体110aまたは112a上に於けるベルトの掛り径が増大また低減されるべき時には、多重環状溝110gまたは112gに対するベルトの平行溝58の移動は、領域F内にて半径方向に行われる。かかる半径方向の両ランド部の相対移動に於いては、両者間の移動は多重環状溝と平行溝を互いに他に対し平行に移動させる動きであり、上記の鋏効果は最早生じない。この場合には、両ランド部の間に溝の1ピッチに当たる距離の移動が生ずる度に両方の溝から両ランド部間に潤滑油が補給され、これによって両者間には十分な油膜が形成され、両者間の半径方向相対移動に於ける摩擦係数は大きく低減される。
図3は、一例として、プーリ多重環状溝およびベルト平行溝のいずれの溝幅率(=溝幅/ピッチ)も1/4であるとき、(A)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝に等しい場合(Pb=Pp)と、(B)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝の1.05倍である場合(Pb=1.05Pp)と、(C)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝のピッチの0.95倍である場合(Pb=0.95Pp)とで、プーリとベルトのランド部間の接触面積がどのように異なるかを、両者が一つの溝にて丁度整合した状態について対比して示す図である。図中、aにて示す長さは上記(A)の場合のプーリ溝5ピッチ分についてのプーリとベルトのランド部間の接触長さであり、bにて示す長さは上記(B)の場合のプーリ溝5ピッチ分についてのプーリとベルトのランド部間の接触長さであり、cにて示す長さは上記(C)の場合のプーリ溝5ピッチ分についてのプーリとベルトのランド部間の接触長さである。
同じ要領にて、プーリ多重環状溝およびベルト平行溝のいずれの溝幅率(=溝幅/ピッチ)も1/4であるとき、(A)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝に等しい場合(Pb=Pp)と、(B)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝の1.10倍である場合(Pb=1.10Pp)と、(C)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝のピッチの0.90倍である場合(Pb=0.90Pp)とで、プーリとベルトのランド部間の接触面積がどのように異なるかが、図4に示されている。
また、同様に、プーリ多重環状溝およびベルト平行溝のいずれの溝幅率(=溝幅/ピッチ)も1/4であるとき、(A)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝に等しい場合(Pb=Pp)と、(B)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝の1.20倍である場合(Pb=1.20Pp)と、(C)ベルト平行溝のピッチがプーリ多重環状溝のピッチの0.90倍である場合(Pb=0.90Pp)とで、プーリとベルトのランド部間の接触面積がどのように異なるかが、図5に示されている。
これらの図より、領域Sにて上記の鋏効果を得てプーリとベルトのランド部より油膜をそぎ落しつつ、領域Fに於ける両ランド部間の接触面積を可及的に大きく保ってベルト/プーリ間のトルク伝達能力を高めるには、プーリの多重環状溝とベルトの平行溝とが同ピッチとされるのが好ましいことが理解されよう。尚、実際には、プーリの多重環状溝とベルトの平行溝との間の相対的位置関係は1ピッチの範囲内にて種々に変化するが、発明者が行った同様の解析の結果によれば、プーリの多重環状溝とベルトの平行溝との間の相対的位置関係が種々に変化しても、プーリの多重環状溝とベルトの平行溝とが同ピッチとされるのが好ましいことに変わりないことが確認された。
また、上に説明した本発明の作動原理より、本発明を実施するにあたってのプーリの多重環状溝とベルトの平行溝のピッチおよび溝幅率、溝の深さ、溝の横断面形状等の選定は、各ベルト/プーリ式無段変速装置の仕様に応じて適宜に選定されてよい設計的事項であり、本発明の技術的範囲を制限するものではないことは明らかであろう。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
本発明によるベルト/プーリ式無段変速装置の一つの実施の形態を示すその半分の側面図。 本発明によりプーリとベルトに設けられるプーリ多重環状溝とベルト平行溝の相互作用を説明する概略図。 プーリ多重環状溝とベルト平行溝のピッチ関係が無段変速装置のトルク伝達容量に及ぼす影響を一つの例について示す説明図。 プーリ多重環状溝とベルト平行溝のピッチ関係が無段変速装置のトルク伝達容量に及ぼす影響を他の一つの例について示す説明図。 プーリ多重環状溝とベルト平行溝のピッチ関係が無段変速装置のトルク伝達容量に及ぼす影響を更に他の一つの例について示す説明図。 ベルト/プーリ式無段変速装置の従来例を図1に示す本発明によるベルト/プーリ式無段変速装置の実施の形態に対応する形態にて示すその半分の側面図。 図6に示すベルト/プーリ式無段変速装置の解図的平面図。 ベルトブロックの一つを取り出して示す斜視図。
符号の説明
10,12…プーリ組立体、10a,10b,12a,12b…プーリ半体、14…無端ベルト、16…軸、18…ハウジング、20,22…軸受、24…スプライン、26…溝付きフランジ、28…リニアアクチュエータ、30…可動子、32…歯車、34…軸、36,38…軸受、40…スプライン、42…溝付きフランジ、44…リニアアクチュエータ、46…可動子、48…歯車、50…ベルトブロック、52…サイドスリット、54…無端ベルトシート、56…側縁面、58…平行溝、110a,112b…プーリ半体、110g,112g…多重環状溝

Claims (2)

  1. 各々が一対の対向する実質的に円錐状のベルト受け面を呈する一対のプーリ半体を備えた複数のプーリ組立体の間に無端ベルトが掛け渡され、各プーリ組立体に於けるベルト巻き掛け半径の相対比の変化により該複数のプーリ組立体間に変速比を可変に制御された回転動力を伝達するベルト/プーリ式無段変速装置にして、前記プーリ半体の少なくとも一つはそのベルト受け面に該プーリ半体の中心軸線に同心で縁が切り立った多重環状溝が形成されており、前記多重環状溝を形成されたベルト受け面に当接する前記無端ベルトの側縁面にベルト延在方向に沿って縁が切り立った平行溝が形成されており、前記プーリ半体のベルト受け面と前記無端ベルトの側縁面とが係合を開始する領域にて前記両溝の縁が互いに他を斜めにしごく鋏効果により前記プーリ半体のベルト受け面および前記無端ベルトの側縁面より油膜が削ぎ取られるようになっていることを特徴とするベルト/プーリ式無段変速装置。
  2. 前記多重環状溝のピッチと前記平行溝のピッチとは互いに等しくされていることを特徴とする請求項1に記載のベルト/プーリ式無段変速装置。
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