〔ゲーム装置の構成と動作〕
図1は、本発明の一実施形態によるゲーム装置の基本構成を示している。ここでは、ビデオゲーム装置の一例として、家庭用ビデオゲーム装置を対象として説明を行うこととする。家庭用ビデオゲーム装置は、家庭用ゲーム機本体および家庭用テレビジョンを備える。家庭用ゲーム機本体には、記録媒体10が装填可能となっており、記録媒体10からゲームデータが適宜読み出されてゲームが実行される。このようにして実行されるゲーム内容が家庭用テレビジョンに表示される。
家庭用ビデオゲーム装置のゲームシステムは、制御部1と、記憶部2と、画像表示部3と、音声出力部4と、操作入力部5、通信部23とからなっており、それぞれがバス6を介して接続される。このバス6は、アドレスバス、データバス、およびコントロールバスなどを含んでいる。ここで、制御部1、記憶部2、音声出力部4および操作入力部5は、家庭用ビデオゲーム装置の家庭用ゲーム機本体に含まれており、画像表示部3は家庭用テレビジョンに含まれている。
制御部1は、主に、ゲームプログラムに基づいてゲーム全体の進行を制御するために設けられている。制御部1は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)7と、信号処理プロセッサ8と、画像処理プロセッサ9とから構成されている。CPU7と信号処理プロセッサ8と画像処理プロセッサ9とは、それぞれがバス6を介して互いに接続されている。CPU7は、ゲームプログラムからの命令を解釈し、各種のデータ処理や制御を行う。たとえば、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、画像データを画像処理プロセッサに供給するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算と、光源計算処理と、3次元空間上又は擬似3次元空間上で実行された計算結果に基づいた画像および音声データの生成加工処理とを行っている。画像処理プロセッサ9は、主に、信号処理プロセッサ8の計算結果および処理結果に基づいて、描画すべき画像データをRAM12に書き込む処理を行っている。また、CPU7は、信号処理プロセッサ8に対して、各種データを処理するように命令する。信号処理プロセッサ8は、主に、3次元空間上における各種データに対応する計算と、3次元空間上から擬似3次元空間上への位置変換計算とを行っている。
記憶部2は、主に、プログラムデータや、プログラムデータで使用される各種データなどを格納しておくために設けられている。記憶部2は、たとえば、記録媒体10と、インターフェース回路11と、RAM(Random Access Memory)12とから構成されている。記録媒体10には、インターフェース回路11が接続されている。そして、インターフェース回路11とRAM12とはバス6を介して接続されている。記録媒体10は、オペレーションシステムのプログラムデータや、画像データ、音声データ並びに各種プログラムデータからなるゲームデータなどを記録するためのものである。この記録媒体10は、たとえば、ROM(Read Only Memory)カセット、光ディスク、およびフレキシブルディスクなどであり、オペレーティングシステムのプログラムデータやゲームデータなどが記憶される。なお、記録媒体10にはカード型メモリも含まれており、このカード型メモリは、主に、ゲームを中断するときに中断時点での各種ゲームパラメータを保存するために用いられる。RAM12は、記録媒体10から読み出された各種データを一時的に格納したり、制御部1からの処理結果を一時的に記録したりするために用いられる。このRAM12には、各種データとともに、各種データの記憶位置を示すアドレスデータが格納されており、任意のアドレスを指定して読み書きすることが可能になっている。
画像表示部3は、主に、画像処理プロセッサ9によってRAM12に書き込まれた画像データや、記録媒体10から読み出される画像データなどを画像として出力するために設けられている。この画像表示部3は、たとえば、テレビジョンモニタ20と、インターフェース回路21と、D/Aコンバータ(Digital-To-Analogコンバータ)22とから構成されている。テレビジョンモニタ20にはD/Aコンバータ22が接続されており、D/Aコンバータ22にはインターフェース回路21が接続されている。そして、インターフェース回路21にバス6が接続されている。ここでは、画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給され、ここでアナログ画像信号に変換される。そして、アナログ画像信号がテレビジョンモニタ20に画像として出力される。
ここで、画像データには、たとえば、ポリゴンデータやテクスチャデータなどがある。ポリゴンデータはポリゴンを構成する頂点の座標データのことである。テクスチャデータは、ポリゴンにテクスチャを設定するためのものであり、テクスチャ指示データとテクスチャカラーデータとからなっている。テクスチャ指示データはポリゴンとテクスチャとを対応づけるためのデータであり、テクスチャカラーデータはテクスチャの色を指定するためのデータである。ここで、ポリゴンデータとテクスチャデータとには、各データの記憶位置を示すポリゴンアドレスデータとテクスチャアドレスデータとが対応づけられている。このような画像データでは、信号処理プロセッサ8により、ポリゴンアドレスデータの示す3次元空間上のポリゴンデータ(3次元ポリゴンデータ)が、画面自体(視点)の移動量データおよび回転量データに基づいて座標変換および透視投影変換されて、2次元空間上のポリゴンデータ(2次元ポリゴンデータ)に置換される。そして、複数の2次元ポリゴンデータでポリゴン外形を構成して、ポリゴンの内部領域にテクスチャアドレスデータが示すテクスチャデータを書き込む。このようにして、各ポリゴンにテクスチャが貼り付けられた物体つまり各種キャラクタを表現することができる。
音声出力部4は、主に、記録媒体10から読み出される音声データを音声として出力するために設けられている。音声出力部4は、たとえば、スピーカ13と、増幅回路14と、D/Aコンバータ15と、インターフェース回路16とから構成されている。スピーカ13には増幅回路14が接続されており、増幅回路14にはD/Aコンバータ15が接続されており、D/Aコンバータ15にはインターフェース回路16が接続されている。そして、インターフェース回路16にバス6が接続されている。ここでは、音声データが、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給され、ここでアナログ音声信号に変換される。このアナログ音声信号が増幅回路14によって増幅され、スピーカ13から音声として出力される。音声データには、たとえば、ADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Modulation)データやPCM(Pulse Code Modulation)データなどがある。ADPCMデータの場合、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。PCMデータの場合、RAM12においてPCMデータをADPCMデータに変換しておくことで、上述と同様の処理方法で音声をスピーカ13から出力することができる。
操作入力部5は、主に、コントローラ17と、操作情報インターフェース回路18と、インターフェース回路19とから構成されている。コントローラ17には、操作情報インターフェース回路18が接続されており、操作情報インターフェース回路18にはインターフェース回路19が接続されている。そして、インターフェース回路19にバス6が接続されている。
コントローラ17は、プレイヤが種々の操作命令を入力するために使用する操作装置であり、プレイヤの操作に応じた操作信号をCPU7に送出する。コントローラ17には、第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L、右方向キー17R、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1、R2ボタン17R2、スタートボタン17e、セレクトボタン17f、左スティック17SL及び右スティック17SRが設けられている。
上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17L及び右方向キー17Rは、例えば、キャラクタやカーソルをテレビジョンモニタ20の画面上で上下左右に移動させるコマンドをCPU7に与えるために使用される。
スタートボタン17eは、記録媒体10からゲームプログラムをロードするようにCPU7に指示するときなどに使用される。
セレクトボタン17fは、記録媒体10からロードされたゲームプログラムに対して、各種選択をCPU7に指示するときなどに使用される。
左スティック17SL及び右スティック17SRは、いわゆるジョイスティックとほぼ同一構成のスティック型コントローラである。このスティック型コントローラは、直立したスティックを有している。このスティックは、支点を中心として直立位置から前後左右を含む360°方向に亘って、傾倒可能な構成になっている。左スティック17SL及び右スティック17SRは、スティックの傾倒方向及び傾倒角度に応じて、直立位置を原点とするx座標及びy座標の値を、操作信号として操作情報インターフェース回路18とインターフェース回路19とを介してCPU7に送出する。
第1ボタン17a、第2ボタン17b、第3ボタン17c、第4ボタン17d、L1ボタン17L1、L2ボタン17L2、R1ボタン17R1及びR2ボタン17R2には、記録媒体10からロードされるゲームプログラムに応じて種々の機能が割り振られている。
なお、左スティック17SL及び右スティック17SRを除くコントローラ17の各ボタン及び各キーは、外部からの押圧力によって中立位置から押圧されるとオンになり、押圧力が解除されると中立位置に復帰してオフになるオンオフスイッチになっている。
通信部23は、通信制御回路24および通信インターフェース25を有している。通信制御回路24および通信インターフェース25は、ゲーム機をサーバや他のゲーム機等に接続するために用いられる。通信制御回路20および通信インターフェース21は、バス16を介してCPU11に接続されている。通信制御回路20および通信インターフェース21は、CPU11からの命令に応じて、ゲーム機をインターネットに接続するための接続信号を制御し発信する。また、通信制御回路20および通信インターフェース21は、インターネットを介してゲーム機をサーバや他のゲーム機に接続するための接続信号を制御し発信する。
以上のような構成からなる家庭用ビデオゲーム装置の概略動作を、以下に説明する。電源スイッチ(図示省略)がオンにされゲームシステム1に電源が投入されると、CPU7が、記録媒体10に記憶されているオペレーティングシステムに基づいて、記録媒体10から画像データ、音声データ、およびプログラムデータを読み出す。読み出された画像データ、音声データ、およびプログラムデータの一部若しくは全部は、RAM12に格納される。そして、CPU7が、RAM12に格納されたプログラムデータに基づいて、RAM12に格納された画像データや音声データを画像や音声としてテレビジョンモニタ20やスピーカ13に出力するためのコマンドを発行する。
画像データの場合、CPU7からのコマンドに基づいて、まず、信号処理プロセッサ8が、3次元空間上におけるキャラクタの位置計算および光源計算などを行う。次に、画像処理プロセッサ9が、信号処理プロセッサ8の計算結果に基づいて、描画すべき画像データのRAM12への書き込み処理などを行う。そして、RAM12に書き込まれた画像データが、インターフェース回路21を介してD/Aコンバータ22に供給される。ここで、画像データがD/Aコンバータ22でアナログ映像信号に変換される。そして、画像データはテレビジョンモニタ20に供給され画像として表示される。
音声データの場合、まず、信号処理プロセッサ8が、CPU7からのコマンドに基づいて音声データの生成および加工処理を行う。ここでは、音声データに対して、たとえば、ピッチの変換、ノイズの付加、エンベロープの設定、レベルの設定及びリバーブの付加などの処理が施される。次に、音声データは、信号処理プロセッサ8から出力されて、インターフェース回路16を介してD/Aコンバータ15に供給される。ここで、音声データがアナログ音声信号に変換される。そして、音声データは増幅回路14を介してスピーカ13から音声として出力される。
〔ゲーム装置における各種処理概要〕
本ゲーム機において実行されるゲームは、たとえば野球ゲームである。本ゲーム機では、野球ゲーム空間において選手キャラクタが動作しボールオブジェクトが移動するゲームを実行可能になっている。図2は、本発明で主要な役割を果たす機能を説明するための機能ブロック図である。
基準面認識手段50は、野球ゲーム空間においてグランド面をCPU7に認識させる機能を備えている。基準面認識手段50では、野球ゲーム空間におけるグランド面が、CPU7に認識される。
この手段では、3次元ゲーム空間におけるグランド面が、CPU7に認識される。たとえば、3次元ゲーム空間においてz座標がゼロとなるx−y平面上にグランド面を規定することにより、グランド面が3次元ゲーム空間に設定されCPU7に認識される。なお、グランド面の設定位置は、ゲームプログラムおいて予め規定されている。
基準位置認識手段51は、グランド面上のホームベースの位置をCPU7に認識させる機能を備えている。基準位置認識手段51では、グランド面上のホームベースの位置が、CPU7に認識される。
この手段では、グランド面上のホームベースの位置が、CPU7に認識される。たとえば、x座標、y座標、およびz座標がゼロとなる3次元ゲーム空間の原点Gに、ホームベースの位置を規定することにより、ホームベースの位置が設定される。これにより、ホームベースの位置を示す位置座標データが、CPU7に認識される。なお、ホームベースの設定位置は、ゲームプログラムおいて予め規定されている。
落下位置認識手段52は、グランド面の上方を移動するボールオブジェクトのグランド面への落下位置をCPU7に認識させる機能を備えている。落下位置認識手段52では、グランド面の上方を移動するボールオブジェクトのグランド面への落下位置が、CPU7に認識される。
この手段では、グランド面の上方を移動するボールオブジェクトのグランド面への落下位置、たとえば、打者キャラクタに打ち返された打球がグランド面に落下する落下位置が、CPU7に認識される。具体的には、打者キャラクタに打ち返された打球がフライであった場合に、打者キャラクタに打ち返されたボールオブジェクトの軌道を示す軌道方程式が、CPU7に認識される。そして、軌道方程式が示す軌道とグランド面との交点を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、この交点を示す交点座標データが、CPU7に認識される。すると、この交点座標データが、ボールオブジェクトがグランド面に落下する落下位置を示す位置座標データとして、CPU7に認識される。
軌跡認識手段53は、グランド面上を移動するボールオブジェクトの軌跡をCPU7に認識させる機能を備えている。軌跡認識手段53では、グランド面上を移動するボールオブジェクトの軌跡が、CPU7に認識される。
この手段では、グランド面上を転がるボールオブジェクトの軌跡が、CPU7に認識される。たとえば、打者キャラクタに打ち返された打球がゴロであった場合に、打者キャラクタに打ち返されたボールオブジェクトの軌道を示す軌道方程式が、CPU7に認識される。ここでは、ゴロの場合、ボールの軌道がグランド面上に位置するようになっているので、グランド面上に位置するボールの軌道を示す、z成分の値がゼロであるボールの軌道方程式が、ボールオブジェクトの軌跡を示す方程式としてCPU7に認識される。
基準線認識手段54は、野球ゲーム空間における基準線をCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、基準線認識手段54は、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線を、基準線としてCPU7に認識させる機能を備えている。また、詳細には、基準線認識手段54は、ボールオブジェクトの軌跡を、基準線としてCPU7に認識させる機能を備えている。
基準線認識手段54では、野球ゲーム空間における基準線が、CPU7に認識される。詳細には、基準線認識手段54では、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線が、基準線としてCPU7に認識される。また、基準線認識手段54では、ボールオブジェクトの軌跡が、基準線としてCPU7に認識される。
この手段では、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線が、基準線としてCPU7に認識される。たとえば、ホームベースの位置を示す位置座標データとボールの落下位置を示す位置座標データとに基づいて、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線を示す通過方程式を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、通過線を示す通過方程式が、基準線の方程式としてCPU7に認識される。
また、基準線認識手段54では、ボールオブジェクトの軌跡が、基準線としてCPU7に認識される。たとえば、ボールオブジェクトの軌跡を示す方程式、すなわちz成分の値がゼロであるゴロの場合のボールの軌道方程式が、基準線の方程式としてCPU7に認識される。
交差線認識手段55は、基準線と交差する交差線をCPU7に認識させる機能を備えている。詳細には、交差線認識手段55は、ボールの落下位置において基準線と交差する線を、交差線としてCPU7に認識させる機能を備えている。
交差線認識手段55では、基準線と交差する交差線が、CPU7に認識される。詳細には、交差線認識手段55では、ボールの落下位置において基準線と交差する線が、交差線としてCPU7に認識される。
この手段では、ボールの落下位置において基準線と交差する線が、交差線としてCPU7に認識される。たとえば、ボールの落下位置において基準線に直交する線が、交差線としてCPU7に認識される。具体的には、ボールの落下位置を示す位置座標データを用いることにより、ボールの落下位置において基準線に直交する直交線を示す直交方程式(交差方程式)を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、直交線を示す直交方程式(交差方程式)が、交差線の方程式としてCPU7に認識される。
基準領域認識手段56は、基準線を含む基準領域をCPU7に認識させる機能を備えている。基準領域認識手段56では、基準線を含む基準領域がCPU7に認識される。
この手段では、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線を示す通過方程式、又はゴロの場合のボールの軌道方程式を含む基準領域が、CPU7に認識される。たとえば、通過方程式が示す通過線、又はゴロの場合のボールの軌道方程式が示す軌跡から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、基準領域としてCPU7に認識される。
交差領域認識手段57は、交差線を含む交差領域をCPU7に認識させる機能を備えている。交差領域認識手段57では、交差線を含む交差領域が、CPU7に認識される。
この手段では、ボールの落下位置において基準線に直交する直交線を含む交差領域が、CPU7に認識される。たとえば、直交方程式が示す直交線から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、交差領域としてCPU7に認識される。
第1選手キャラクタ位置判断手段58は、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するか否かをCPU7に判断させる機能を備えている。第1選手キャラクタ位置判断手段58では、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するか否かが、CPU7により判断される。
この手段では、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するか否かが、CPU7により判断される。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、基準領域の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断される。なお、ここでは、選手キャラクタの位置座標データと基準領域の内部の位置座標データとを比較することにより、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するか否かの判断が行われているが、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するか否かの判断は、どのようにしても良い。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データの値が、基準領域の境界を規定する位置座標データの値の範囲内にあるか否かを、CPU7に判断させるようにしても良い。
第1報知画像表示手段59は、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域の内部に位置することを報知する第1報知画像を、テレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。第1報知画像表示手段59では、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域の内部に位置することを報知する第1報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。
この手段では、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、基準領域の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域の内部に位置することを報知する第1報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、基準領域の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域の内部に位置することを報知する桃色の三角記号が、テレビジョンモニタ20に表示される。
第2選手キャラクタ位置判断手段60は、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するか否かをCPU7に判断させる機能を備えている。第2選手キャラクタ位置判断手段60では、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するか否かが、CPU7により判断される。
この手段では、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するか否かが、CPU7により判断される。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、交差領域の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断される。なお、ここでは、選手キャラクタの位置座標データと交差領域の内部の位置座標データとを比較することにより、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するか否かの判断が行われているが、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するか否かの判断は、どのようにしても良い。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データの値が、交差領域の境界を規定する位置座標データの値の範囲内にあるか否かを、CPU7に判断させるようにしても良い。
第2報知画像表示手段61は、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが交差領域の内部に位置することを報知する第2報知画像を、テレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。第2報知画像表示手段61では、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが交差領域の内部に位置することを報知する第2報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。
この手段では、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、交差領域の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが交差領域の内部に位置することを報知する第2報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、交差領域の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが交差領域の内部に位置することを報知する青色の三角記号が、テレビジョンモニタ20に表示される。
第3報知画像表示手段62は、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するとCPU7に判断され、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域と交差領域とが重なる重複領域の内部に位置することを報知する第3報知画像を、テレビジョンモニタ20に表示する機能を備えている。
第3報知画像表示手段62では、選手キャラクタが基準領域の内部に位置するとCPU7に判断され、選手キャラクタが交差領域の内部に位置するとCPU7に判断された場合に、選手キャラクタが基準領域と交差領域とが重なる重複領域の内部に位置することを報知する第3報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。
この手段では、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、基準領域の内部の位置座標データに一致すると判断され、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、交差領域の内部の位置座標データに一致すると判断された場合に、選手キャラクタが重複領域の内部に位置することを報知する第3報知画像が、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、基準領域の内部の位置座標データに一致すると判断され、選手キャラクタの位置を示す位置座標データが、交差領域の内部の位置座標データに一致すると判断された場合に、選手キャラクタが重複領域の内部に位置することを報知する紫色の三角記号が、テレビジョンモニタ20に表示される。
〔野球ゲームにおける捕球アシストシステムの処理フローと説明〕
次に、野球ゲームにおける捕球アシストシステムについて説明する。また、図5および図6に示すフローについても同時に説明する。なお、図5は野球ゲームの全体概要を説明するためのフローであり、図6は捕球アシストシステムを説明するためのフローである。
まず、ゲーム機の電源が投入されゲーム機が起動されると、野球ゲームプログラムが、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される。このときには、野球ゲームを実行する上で必要となる各種の基本ゲームデータも、同時に、記録媒体10からRAM12にロードされ格納される(S1)。
たとえば、基本ゲームデータには3次元ゲーム空間用の画像データが含まれており、RAM12に格納された、3次元ゲーム空間用の画像データ、たとえば、スタジアム用の画像データ、ボール用の画像データ、および選手キャラクタ用の画像データ等が、CPU7に認識される。また、基本ゲームデータには、3次元ゲーム空間用の画像データを3次元ゲーム空間に配置するための位置座標データが含まれており、この位置座標データがCPU7に認識される。
ここで、3次元ゲーム空間におけるグランド面がCPU7に認識される。たとえば、3次元ゲーム空間においてz座標がゼロとなるx−y平面上にグランド面を規定することにより、3次元ゲーム空間にグランド面が設定される。また、z座標がゼロとなるx−y平面上にスタジアムのフェンス位置を規定することにより、3次元ゲーム空間にグランド面の領域(範囲)が設定される。なお、ここに示したグランド面の設定するための位置および領域は、ゲームプログラムおいて予め規定されており、グランド面を規定するための位置および領域を示すデータは、RAM12に格納されている。
このようにしてグランド面が設定されると、グランド面上のホームベースの位置が、CPU7に認識される。たとえば、3次元ゲーム空間の原点Gを示す、x座標、y座標、およびz座標がゼロとなる位置座標データを、ホームベースの位置を示す位置座標データとしてCPU7に認識させることにより、ホームベースが3次元ゲーム空間に設定される。なお、ホームベースの位置すなわち3次元ゲーム空間の原点Gの位置は、ゲームプログラムおいて予め規定されている。
続いて、RAM12に格納された野球ゲームプログラムが、基本ゲームデータに基づいて、CPU7により実行される(S2)。すると、野球ゲームの起動画面がテレビジョンモニタ20に表示される。すると、野球ゲームを実行するための各種の設定画面がテレビジョンモニタ20に表示される。ここでは、たとえば、チームの選択および選手キャラクタの選択等を行うための選択画面が、テレビジョンモニタ20に表示される。この選択画面において、コントローラ17が操作されることにより、チームの選択および選手キャラクタの選択等が行われる。
続いて、野球ゲームにおいて試合を開始するための命令(試合開始命令)がCPU7から発行される(S3)。すると、RAM12に格納された3次元ゲーム空間用の画像データが、CPU7に認識される。すると、この3次元ゲーム空間用の画像データを、ゲーム空間における位置座標データが示す位置に配置する命令が、CPU7から発行され、各種の画像がテレビジョンモニタ20に表示される(S4)。
たとえば、スタジアム用の画像データ等が、CPU7に認識される。すると、スタジアム用の画像データを用いて、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。具体的には、ゲーム空間において、スタジアム用の位置座標データが示す位置に、スタジアム用の画像データを配置する命令をCPU7に発行させることにより、スタジアム画像がテレビジョンモニタ20に表示される。
スタジアム用の画像データには、たとえば、フィールド用の画像データすなわちグランド用の画像データおよびベース用の画像データ等が含まれている。また、スタジアム用の位置座標データには、グランド用の位置座標データおよびベース用の位置座標データ等が含まれている。これらの画像データおよび位置座標データを用いることにより、グランドがテレビジョンモニタ20に表示され、このグランドに配置されたベースオブジェクトがテレビジョンモニタ20に表示される。
また、プレイヤより命令が指示されるチーム(自チーム)、および他のプレイヤ又はAIプログラム(Artificial Intelligence プログラム)により命令が指示されるチーム(敵チーム)のいずれか一方の選手キャラクタが守備位置に配置された状態が、選手キャラクタ用の画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。また、味方チームの選手キャラクタおよび相手チームの選手キャラクタのいずれか他方の選手キャラクタが打席位置に配置された状態が、選手キャラクタ用の画像データを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。たとえば、選手キャラクタ用の位置座標データが示す位置に選手キャラクタ用の画像データを配置する命令がCPU7から発行されたときに、選手キャラクタ用の画像がテレビジョンモニタ20に表示される。
続いて、自チームおよび敵チームのいずれか一方のチームの攻撃イベントを実行するための命令(攻撃イベント実行命令)がCPU7から発行される(S5)。言い替えると、自チームおよび敵チームのいずれか他方のチームの守備イベントを実行するための命令(守備イベント実行命令)がCPU7から発行される。これにより、自チームおよび敵チームのいずれか一方のチームの攻撃イベント、および自チームおよび敵チームのいずれか他方のチームの守備イベントが、実行される。このときに、プレイヤ又は他のプレイヤ(AIプログラムを含む)が選手キャラクタに対して指示した命令が、CPU7に認識される。すると、CPU7に認識された各命令に応じて、各チームの選手キャラクタが、投球動作、打撃動作、守備動作、および走塁動作等の少なくともいずれか1つの動作を行う状態が、各画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
そして、チームごとに所定の回数たとえば9回分の攻撃イベント又は守備イベントが終了すると、試合を終了するための命令(試合終了命令)がCPU7から発行される。すると、試合結果をRAM12に保存する処理が、CPU7により実行される。すなわち、試合終了命令が発行されたか否かがCPU7により判断され(S6)、試合終了命令が発行された場合(S6でYes)、試合を終了するための処理たとえば試合結果をRAM12に保存する処理が、CPU7により実行される(S7)。一方で、試合終了命令が発行されていない場合(S6でNo)、ステップ4(S4)の処理が再実行される。
以下には、野球ゲームの守備イベントにおいて、捕球アシストシステムが実行された場合の例が示されている。ここでは、自チームの選手キャラクタすなわち野手キャラクタ70(投手キャラクタおよび捕手キャラクタを含む)が各守備位置に配置されており、敵チームの打者キャラクタが打席位置に配置されているものとする。また、敵チームの各選手キャラクタに対する命令は、AIプログラムに基づいて指示されるものとする。
守備イベント実行命令がCPU7から発行されたときには、プレイヤが投手キャラクタに投球時の球種を指示するためにコントローラ17を操作すると、投球時の球種を示す球種データが、CPU7に認識される。そして、プレイヤが投手キャラクタに投球動作の開始を指示するためにコントローラ17を操作すると、投球動作開始命令がCPU7から発行される。すると、投手キャラクタの投球動作が、投手キャラクタ用の画像データからなるモーションデータを用いて、テレビジョンモニタ20に表示される。そして、プレイヤが投手キャラクタに投球コースを指示するためにコントローラ17を操作すると、投球時の投球コースを示す投球位置データが、CPU7に認識される。このようにして、投手キャラクタに対して投球に関する指示が行われる(S50)。すると、球種データに対応した変化量で変化しながら投球コースへと移動するボールオブジェクト71が、テレビジョンモニタ20に表示される(S51)。
なお、投手キャラクタからリリースされたボールオブジェクト71の表示は、ゲームプログラムにおいて予め規定された投球用の軌道方程式に基づいて実行される。ボールオブジェクト71の位置座標データは、投球用の軌道方程式において規定されている。そして、投球用の軌道方程式により規定されるボールオブジェクト71の位置座標データがCPU7に認識されると、このボールオブジェクト71の位置座標データが示す位置にボール用の画像データを配置する処理がCPU7により実行される。すると、投球用の軌道方程式により規定される軌道上を移動するボールオブジェクト71が、複数のボール用の画像データからなる投球用のモーションデータを用いてテレビジョンモニタ20に連続的に表示される。
続いて、AIプログラムからの命令に基づいて打者キャラクタのミートカーソルの位置が指定されると、ミートカーソルの位置座標を示すミート位置データがCPU7に認識される。そして、AIプログラムからの命令に基づいて打者キャラクタにスイングの開始が指示されたか否かが、CPU7により判別される。言い替えると、スイング開始命令がAIプログラムから発行されたか否かが、CPU7により判別される(S52)。そして、スイング開始命令がAIプログラムから発行された場合(S52でYes)、打者キャラクタのスイング動作が、複数の打者キャラクタ用の画像データからなるモーションデータを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。
そして、ミート位置データにより規定されるミートカーソルによってボールオブジェクト71が捉えられたか否かが、CPU7により判別される(S53)。具体的には、ミート位置データにより位置が規定されたミートカーソルの表示領域とボールオブジェクト71の表示領域との間に重複部が存在するか否かが、CPU7により判別される。この重複部の判別は、ミートカーソルの領域内の複数の座標データとボールオブジェクト71の領域内の複数の座標データとの少なくとも1つが一致するか否かによって行われる。そして、ミートカーソルによってボールオブジェクト71が捉えられた場合(S53でYes)、ボールオブジェクト71の軌道方程式がCPU7に認識され、この軌道方程式を用いてボールオブジェクト71の軌道が設定される(S54)。なお、ボールオブジェクト71の軌道方程式は、ゲームプログラムにおいて予め規定されており、RAM12に格納されている。
続いて、ミートカーソルの中央部の内部の座標データ又はミートカーソルの上部の内部の座標データと、ボールオブジェクト71の領域内の座標データとが一致したか否かが、CPU7により判別される。具体的には、ミートカーソルの中央部又はミートカーソルの上部でボールオブジェクト71が捉えられたか否かが、CPU7により判別される。より具体的には、ボールがバットの中央又は上側に当たったか否か、すなわちボールの軌道がライナー又はフライになるか否かが判別される(S55)。
そして、ミートカーソルの中央又は上部でボールオブジェクト71が捉えられた場合すなわちボールの軌道がライナー又はフライになる場合、グランド面の上方を移動するボールオブジェクトのグランド面への落下位置、たとえば、打者キャラクタに打ち返された打球がグランド面に落下する落下位置が、CPU7に認識される(S56)。具体的には、打者キャラクタに打ち返された打球がフライになった場合に、軌道方程式が示す軌道とグランド面との交点を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、この交点を示す交点座標データが、CPU7に認識される。すると、この交点座標データが、ボールオブジェクトがグランド面に落下する落下位置を示す位置座標データとして、CPU7に認識される。
すると、図3および図4に示すように、ホームベースの位置を示す位置座標データとボールの落下位置を示す位置座標データとに基づいて、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線を示す通過方程式を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、通過線を示す通過方程式が、基準線の方程式としてCPU7に認識される(S57)。ここでは、通過線を示す方程式すなわち基準線の方程式は、ホームベースの位置とボールの落下位置とを結ぶ直線の方程式になっている。
すると、ボールの落下位置において通過線(基準線)と交差する線が、交差線としてCPU7に認識される。たとえば、ボールの落下位置において通過線に直交する線が、交差線としてCPU7に認識される。具体的には、ボールの落下位置を示す位置座標データを初期条件として、ボールの落下位置において通過線に直交する直交線(直線)を示す直交方程式(交差方程式)を算出する処理が、CPU7により実行される。すると、直交線を示す直交方程式が、交差線の方程式としてCPU7に認識される(S58)。
すると、ホームベースの位置とボールの落下位置とを通過する通過線を示す通過方程式を含む基準領域KR1が、CPU7に認識される(S59)。たとえば、通過方程式が示す通過線から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、基準領域KR1としてCPU7に認識される。このときに、基準領域KR1の内部の位置座標データが、CPU7に認識される。
そして、ボールの落下位置において基準線に直交する直交線を含む交差領域KR2が、CPU7に認識される(S60)。たとえば、直交方程式が示す直交線から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、交差領域KR2としてCPU7に認識される。このときに、交差領域KR2の内部の位置座標データが、CPU7に認識される。
なお、基準線の方程式が「Y=A・X+B1」という式で表現される場合、基準領域KR1の境界は「Y=A・X+(B1+k1)」又は「Y=A・X+(B1−k1)」という式で表現することができる。ここで用いた「k1」は、上記の所定の距離に対応する定数である。同様に、交差線の方程式が「Y=X/A+B2」という式で表現される場合、交差領域KR2の境界は「Y=X/A+(B2+k2)」および「Y=X/A+(B2−k2)」という式で表現することができる。ここで用いた「k2」は、上記の所定の距離に対応する定数である。また、「A」および「B(B1,B2)」は定数であり、この定数は、各直線の方程式を算出したときに決定される。ここでは、ホームベースの位置が原点になっているので、上記の一般的な方程式を構成する定数「B1」および「B2」はゼロになる。
このような一連の処理がCPU7により実行されると、打者キャラクタにより打ち返されたボールオブジェクト71が、ボール用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S61)。このときには、ボールを捕球可能な野手キャラクタ(対象野手キャラクタ)を報知するための黄色の三角記号80(標準報知画像)が、対象野手キャラクタの上方に表示される(S62)。
一方で、ミートカーソルの下部でボールオブジェクト71が捉えられた場合すなわちボールの軌道がゴロになる場合、グランド面上を移動するボールオブジェクト71の軌跡、たとえば打者キャラクタに打ち返された打球の軌跡が、CPU7に認識される(S63)。具体的には、打者キャラクタに打ち返された打球がゴロになった場合には、グランド面上に規定されるボールの軌道方程式、たとえば、z成分の値がゼロであるボールの軌道方程式が、ボールオブジェクト71の軌跡を示す軌跡方程式すなわち基準線の方程式として、CPU7に認識される。ここでは、たとえば、ボールオブジェクト71の軌跡を示す方程式すなわち基準線の方程式は、ボールがバットに当たったときのボールの移動方向を傾きとした直線の方程式になっている。また、この直線の方程式は、ホームベースの位置を通過するようになっている。
すると、ゴロ用のボールの軌道方程式を含む基準領域KR3が、CPU7に認識される(S64)。たとえば、ゴロ用のボールの軌道方程式が示す軌跡から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、基準領域KR3としてCPU7に認識される。たとえば、ゴロ用のボールの軌道方程式が示す軌跡から所定の距離を隔てた境界の内部の領域が、基準領域KR3としてCPU7に認識される。このときに、基準領域KR3の内部の位置座標データが、CPU7に認識される。
なお、基準線の方程式が「Y=A’・X+B’」という式で表現される場合、基準領域KR3の境界は「Y=A’・X+(B’+k3)」又は「Y=A”・X+(B’−k3)」という式で表現することができる。ここで用いた「k3」は、上記の所定の距離に対応する定数である。ここでは、ボールがバットに当たったときの打球の移動方向に基づいて、傾き「A’」は算出される。また、ホームベースの位置が原点になっているので、上記の一般的な方程式を構成する定数「B’」はゼロになる。
このような一連の処理がCPU7により実行されると、打者キャラクタにより打ち返されたボールオブジェクト71が、ボール用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S65)。このときには、ボールを捕球可能な野手キャラクタ(対象野手キャラクタ)を報知するための黄色の三角記号80(標準報知画像)が、対象野手キャラクタの上方に表示される(S66)。
なお、ここでは、複数の野手キャラクタ70のうちで、ボールの軌道に最も近い各野手キャラクタ70が、対象選手キャラクタとしてCPU7に認識される。たとえば、各野手キャラクタ70の位置座標データが示す位置から軌道方程式が示す軌道に引いた垂線の長さを算出する処理が、CPU7により実行される。そして、この垂線の長さが最小になる野手キャラクタ70が、対象選手キャラクタとしてCPU7に認識される。
また、ボールオブジェクト71をテレビジョンモニタ20に表示するときには、ボールオブジェクト71の位置座標データが必要となるが、この位置座標データはボールの軌道方程式に基づいて規定されている。
以下では、ボールオブジェクト71を捕球可能な対象野手キャラクタ70が、ショートの野手キャラクタ70aである場合を例として、説明を行うものとする。図3では、図を見やすくするために、ショートの野手キャラクタ70aおよびボールオブジェクト71だけが表記されているが、実際の野球ゲームでは、ショート以外の野手キャラクタおよび打者キャラクタも、テレビジョンモニタ20に表示されている。
打球がライナー又はフライの状態でステップ62が実行された後に、コントローラ17の上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17Lおよび右方向キー17Rのいずれか1つのキーが操作されると、野手キャラクタ70aがコントローラ17の操作方向に移動する状態が、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S67)。また、野手キャラクタ70aが移動したときには、野手キャラクタ70aが移動した位置を示す位置座標データが、CPU7に認識される(S68)。
たとえば、コントローラ17の上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17Lおよび右方向キー17Rのいずれか1つのキーが操作されると、操作されたキーに対応する操作信号がコントローラ17から発行され、この操作信号がCPU7に認識される。すると、この操作信号に対応する移動命令が、CPU7に認識される。そして、この移動命令がCPU7から発行されると、コントローラ17の操作方向に移動する野手キャラクタ70aが、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。また、移動命令がCPU7から発行され、野手キャラクタ70aが移動したときには、野手キャラクタ70aが移動した位置を示す位置座標データが、CPU7に認識される。
このように野手キャラクタ70aが動作しているときには、野手キャラクタ70aが基準領域KR1の内部に位置するか否かが、CPU7により判断されている(S69)。ここでは、たとえば、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR1の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断されている。
そして、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR1の内部の位置座標データに一致しないとCPU7に判断された場合(S69でNo)、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断される(S70)。そして、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致しないとCPU7に判断された場合(S70でNo)、野手キャラクタ70aが基準領域KR1の内部および交差領域KR2の内部の両方に位置していないことを示す黄色の三角記号80が、テレビジョンモニタ20に表示された状態で維持される(S71)。一方で、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合(S70でYes)、野手キャラクタ70aが交差領域KR2の内部に位置することになり、この位置情報を報知する青色の三角記号80b(第2報知画像、表示子)が、テレビジョンモニタ20に表示される(S72)。
一方で、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR1の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合(S69でYes)、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断される(S73)。そして、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致しないとCPU7に判断された場合(S73でNo)、野手キャラクタ70aが基準領域KR1に位置することになり、この位置情報を報知する桃色の三角記号80a(第1報知画像、表示子)が、テレビジョンモニタ20に表示される(S74)。一方で、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、交差領域KR2の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合(S73でYes)、野手キャラクタ70aが基準領域KR1と交差領域KR2とが重なる重複領域KRCに位置することになり、この位置情報を報知する紫色の三角記号80c(第3報知画像、表示子)が、テレビジョンモニタ20に表示される(S75)。
そして、ボールオブジェクト71が落下位置に到達したか否かが、CPU7により判断される(S76)。そして、ボールオブジェクト71が落下位置に到達したとCPU7に判断された場合(S76でYes)、野手キャラクタ70aが重複領域KRCに位置しているか否かがCPU7により判断される(S77)。そして、野手キャラクタ70aが重複領域KRCに位置していた場合(S77でYes)、野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球したことを示す捕球完了命令がCPU7から発行される。すると、野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球する動作が、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S78)。なお、ボールオブジェクト71が落下位置に到達していない場合(S76でNo)、たとえばボールオブジェクト71がグラント面の上空に位置している場合、上記のステップ67からステップ75までの処理が再実行される。
一方で、野手キャラクタ70aが重複領域KRCに位置していない場合(S77でNo)、ボールオブジェクト71が野手キャラクタ70aを通過したことになり、ショートの野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球することができなくなる。そして、ショートの野手キャラクタ70aに対する守備イベントを終了するための命令が、CPU7から発行される。すると、他の対象選手キャラクタがCPU7に認識され、他の野手キャラクタに対する守備イベントを制御する処理が、CPU7により実行される。
打球がゴロの状態でにステップ66が実行された後に、コントローラ17の上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17Lおよび右方向キー17Rのいずれか1つのキーが操作されると、野手キャラクタ70aがコントローラ17の操作方向に移動する状態が、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S79)。また、野手キャラクタ70aが移動したときには、野手キャラクタ70aが移動した位置を示す位置座標データが、CPU7に認識される(S80)。
たとえば、コントローラ17の上方向キー17U、下方向キー17D、左方向キー17Lおよび右方向キー17Rのいずれか1つのキーが操作されると、操作されたキーに対応する操作信号がコントローラ17から発行され、この操作信号がCPU7に認識される。すると、この操作信号に対応する移動命令が、CPU7に認識される。そして、この移動命令がCPU7から発行されると、コントローラ17の操作方向に移動する野手キャラクタ70aが、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される。また、移動命令がCPU7から発行され、野手キャラクタ70aが移動したときには、野手キャラクタ70aが移動した位置を示す位置座標データが、CPU7に認識される。
このように野手キャラクタ70aが動作しているときには、野手キャラクタ70aが基準領域KR3の内部に位置するか否かが、CPU7により判断されている(S81)。ここでは、たとえば、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR3の内部の位置座標データに一致するか否かが、CPU7により判断されている。そして、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR3の内部の位置座標データに一致しないとCPU7に判断された場合(S81でNo)、野手キャラクタ70aが基準領域KR3の内部に位置していないことを示す黄色の三角記号80が、テレビジョンモニタ20に表示された状態で維持される(S82)。一方で、野手キャラクタ70aの位置を示す位置座標データが、基準領域KR3の内部の位置座標データに一致するとCPU7に判断された場合(S81でYes)、野手キャラクタ70aが基準領域KR3の内部に位置することを示す桃色の三角記号80d(第1報知画像、表示子)が、テレビジョンモニタ20に表示される(S83)。
続いて、野手キャラクタ70aの位置座標データとボールオブジェクト71の位置座標データとを比較する処理が、CPU7により実行される(S84)。具体的には、ホームベースの位置座標データおよび野手キャラクタ70aの位置座標データに基づいて、ホームベースの位置から野手キャラクタ70aの位置までの第1距離を算出する処理が、CPU7により実行される。また、ホームベースの位置座標データおよびボールオブジェクト71の位置座標データに基づいて、ホームベースの位置からボールオブジェクト71の位置までの第2距離を算出する処理が、CPU7により実行される。そして、第1距離の値と第2距離の値とを比較する処理が、CPU7により実行される。ここでは、たとえば、第1距離の値が第2距離の値以上であるか否かが、CPU7により判断される。
そして、第1距離の値が第2距離の値以上であった場合(S84でNo)、ボールオブジェクト71は野手キャラクタ70aを通過していないことになる。すると、野手キャラクタ70aが基準領域KR3に位置しているか否かがCPU7により判断される(S85)。そして、野手キャラクタ70aが基準領域KR3に位置していた場合(S85でYes)、野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球したことを示す捕球完了命令が発行されたか否かが、CPU7により判断される(S86)。そして、捕球完了命令が発行された場合、野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球する動作が、野手キャラクタ用の画像データを用いてテレビジョンモニタ20に表示される(S87)。また、捕球完了命令が発行されていない場合(S86でNo)、ボールオブジェクト71が野手キャラクタ70aの位置に到着するまで、CPU7が捕球完了命令の発行を待機している。
一方で、第1距離の値が第2距離の値より小さい場合(S84でYes)、ボールオブジェクト71はショートの野手キャラクタ70aを通過してしまったことになり、ショートの野手キャラクタ70aがボールオブジェクト71を捕球することができなくなる。そして、ショートの野手キャラクタ70aに対する守備イベントを終了するための命令が、CPU7から発行される。すると、他の対象選手キャラクタがCPU7に認識され、他の野手キャラクタに対する守備イベントを制御する処理が、CPU7により実行される。なお、野手キャラクタ70aが基準領域KR3に位置していない場合(S85でNo)、上記のステップ79からステップ85までの処理が再実行される。
このように、本実施形態においては、上記のような報知画像がテレビジョンモニタ20に表示されるので、この報知画像を参照することにより、自分の操作する野手キャラクタ70aの位置を把握しやすくなり、野手キャラクタ70aをボールの落下位置やボールが移動する方向に容易に移動させることができる。一般的な表現を用いると、キャラクタに対して目標位置までの経路を容易に指示することができる。
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、本発明が適用されるゲームの一例として野球ゲームを取りあげたが、野球ゲーム以外にも本発明は適用することができる。たとえば、あるキャラクタと他のキャラクタとが比較的長い距離を隔てて位置しているときに、あるキャラクタから送出されたボール等の飛翔体が他のキャラクタによって受けとられるようなゲームに対して、本発明は適用することができる。具体的には、サッカー、ラグビー、およびアメリカンフットボール等のようなゲームに対して、本発明は適用することができる。
(b)前記実施形態では、第1報知画像、第2報知画像、および第3報知画像それぞれに対応する三角記号の色が異なるようになっているが、選手キャラクタの一部たとえば帽子を報知画像とみたてて、帽子の色を変えるようにしてもよい。
(c)前記実施形態では、ゲームプログラムを適用しうるコンピュータの一例としての家庭用ビデオゲーム装置を用いた場合の例を示したが、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、モニタが別体に構成されたゲーム装置、モニタが一体に構成されたゲーム装置、ゲームプログラムを実行することによってゲーム装置として機能するパーソナルコンピュータやワークステーションなどにも同様に適用することができる。また、ゲーム装置は、前記実施形態に限定されず、携帯型コンピュータ、携帯型ゲーム装置などにも同様に適用することができる。
(d)本発明には、前述したようなゲームを実行するプログラムおよびこのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も含まれる。この記録媒体としては、カートリッジ以外に、たとえば、コンピュータ読み取り可能なフレキシブルディスク、半導体メモリ、CD−ROM、DVD、MO、ROMカセット、その他のものが挙げられる。