JP4588925B2 - 質量分析方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、質量分析方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
タンデム質量分析(MS/MS)とは、質量分析方法の名称であり、その方法においては、サンプルから生成された親イオンが、第1の質量フィルタ/分析器によって選抜された後に衝突セルに通され、中性ガス分子との衝突によってフラグメント化され、娘(すなわち「生成」)イオンを生じる。次に娘イオンは、第2の質量フィルタ/分析器によって質量分析され、娘イオンスペクトルの結果は、構造決定つまり親(すなわち「前駆」)イオンの同定に用いることができる。
質量スペクトル分析の前に化学的洗浄の必要がないため、タンデム質量分析は特に、生体分子のような複雑な混合物の分析に有用である。
【0003】
タンデム質量分析法の一形態として親イオン走査法と呼ばれる方法が知られており、その方法の第1の工程では、第2の質量フィルタ/分析器が質量フィルタとして働くように配置され、特定の質量/電荷比を持つ娘イオンのみを通過させ、検出するようになっている。その質量/電荷比は、特定の親イオンもしくは特定の種類の親イオンのフラグメント化から生成する固有の生成物であることが知られている娘イオンの質量/電荷比と一致するように決定される。次に、衝突セルの上流にある第1の質量フィルタ/分析器が走査され、第2の質量フィルタ/分析器はその特定の質量/電荷比を持つ娘イオンの存在を続けてモニタリングする。そして、固有の娘イオンを生じる親イオンの質量/電荷比を決定することができる。次に、第2の工程として、特定の質量/電荷比を選択するように第1のフィルタ/分析器を動作させ、完全な娘イオンスペクトルを記録するために第2の質量フィルタ/分析器を走査することにより、固有の娘イオンを生成する親イオンの質量/電荷比それぞれに対する完全な娘イオンスペクトルを得ることができる。この工程は、目的とするその他の親イオンに対して繰り返すことができる。例えば生体分子のエレクトロスプレイ質量スペクトル内で高頻度に遭遇する化学的なノイズのために直接の質量スペクトル内で親イオンを確認できない場合には、親イオン走査法が有用である。
【0004】
第1の四重極質量フィルタ/分析器と、衝突ガスが導入される四重衝突セルと、第2の四重極質量フィルタ/分析器とを備える三連四重極質量分析計がよく知られている。他の型の質量分析計としてはハイブリッド四重極飛行時間型質量分析計が知られているが、これは、直交型の飛行時間型分析器が第2の四重極質量フィルタ/分析器に置き換わったものである。
【0005】
以下に示すように、親イオン走査に続いて候補親イオンの娘イオンスペクトルを取得する従来の方法を実行する際には、両方の型の質量分析計は、デューティサイクル(利用率)が低いため、オンラインクロマトグラフィのように高いデューティサイクルを必要とする用途には適さないという欠点がある。
【0006】
四重極は、質量フィルタとして用いられる場合には、約100%のデューティサイクルを持つが、例えばピークのベースが1質量単位幅である500の質量単位の質量範囲を質量分析するために走査モードで質量分析器として用いられる場合には、デューティサイクルが約0.1%に減少する。
【0007】
直交加速型飛行時間分析器のデューティサイクルは通例、1〜20%の範囲であり、スペクトル内の異なるイオンの相対質量/電荷(「m/z」)値に依存する。しかしながら、デューティサイクルは同様に、飛行時間型分析器が、特定の質量/電荷比を持つイオンを通過させるための質量フィルタとして用いられているか、完全な質量スペクトルを記録するために用いられているかということには依存しない。これは、飛行時間型分析器の動作の特性による。娘イオンのスペクトルを取得し記録する際には、飛行時間型分析器のデューティサイクルは約5%が通例である。
【0008】
第1次近似では、三連四重極質量分析計を用いて候補親イオンを発見するために探索する際の一般的なデューティサイクルは、約0.1%である(第1の四重極質量フィルタ/分析器は0.1%のデューティサイクルで走査され、第2の四重極質量フィルタ/分析器は100%のデューティサイクルで質量フィルタとして働く)。特定の候補親イオンに対して娘イオンのスペクトルを取得する際のデューティサイクルも、約0.1%である(第1の四重極質量フィルタ/分析器は100%のデューティサイクルで質量フィルタとして働き、第2の四重極質量フィルタ/分析器は約0.1%のデューティサイクルで走査される)。その結果、多数の候補親イオンを発見し、候補親イオンの一つの娘イオンスペクトルを生成する際のデューティサイクルは、0.1%/2(各段階のデューティサイクルが0.1%である二段階工程であるため)、すなわち0.05%となる。
【0009】
候補親イオンを発見するための四重極飛行時間型質量分析器のデューティサイクルは、約0.005%である(四重極は約0.1%のデューティサイクルで走査され、飛行時間型分析器は約5%のデューティサイクルで質量フィルタとして働く。候補親イオンが発見されると、候補親イオンの娘イオンスペクトルを5%のデューティサイクルで取得することができる(四重極は約100%のデューティサイクルで質量フィルタとして働き、飛行時間型分析器は5%のデューティサイクルで走査される)。その結果、多数の候補親イオンを発見し、候補親イオンの一つの娘イオンスペクトルを生成するデューティサイクルは、0.005%となる(何故なら0.005%<<5%)。
【0010】
そのように、三連四重極のデューティサイクルは、親イオン走査の従来の方法を行い発見された候補親イオンの確証的な娘イオンスペクトルを取得するための四重極飛行時間型質量分析計よりも約1桁大きい。しかしながら、そのデューティサイクルの大きさは、イオン源がクロマトグラフィ装置からの溶離物である場合に必要な実時間データの分析に実践的かつ有効に用いるには十分でない。
【0011】
エレクトロスプレイとレーザ脱離技術が、非常に大きな分子量を持つ分子イオンの生成を可能にしたのだが、飛行時間型質量分析器は、完全な質量スペクトルを高い効率で記録できるため、そのような質量の大きい生体分子の分析に有利である。また、分解能と質量精度も高い。
【0012】
四重極イオントラップのような他の形態の質量分析器は、飛行時間型分析器と同様に連続的な出力を提供することができないなど、いくつかの点で飛行時間型分析器と同様であり、従来の親イオン走査法の重要な側面である連続的にイオンを通過させる質量フィルタとして用いる場合には効率が低い。飛行時間型質量分析器と四重極イオントラップは、「不連続出力の質量分析器」と呼ぶことができる。
【0013】
質量分析のための改良された方法および装置の提供が望まれている。特に、クロマトグラフィでの親イオンの同定が望まれている。
【0014】
【発明の概要】
本発明の第1の態様によると、請求項1記載の質量分析方法が提供される。
【0015】
ある種類の親イオンに属し、固有の娘イオンまたは固有の「ニュートラルロス」によって認識可能な親イオンは、伝統的に「親イオン」走査法または「連続ニュートラルロス」走査法によって発見される。「親イオン」走査または「連続ニュートラルロス」走査のための従来の方法は、三連四重極質量分析計の1つもしくは両方の四重極を走査する方法、タンデム四重極直交型TOF質量分析計の四重極を走査する方法、もしくは、他の型のタンデム質量分析計の少なくとも1つの構成要素を走査する方法である。結果として、これらの方法は、装置の走査に関してのデューティサイクルが低いという欠点を持つ。更に、質量分析計が「親イオン」走査または「連続ニュートラルロス」走査の記録に従事している際には、情報が破棄され失われることもある。更に、これらの方法は、ガスもしくは液体クロマトグラフィ装置から直接溶離した物質を、質量分析計が分析する必要がある用途には適していない。
【0016】
好ましい実施形態によると、タンデム四重極直交型TOF質量分析計は、連続的な高および低衝突エネルギ質量スペクトルが記録される方法を用いて候補親イオンが発見されるように用いられる。この切り換えは中断されることはない。中断されずに、完全なデータセットが取得され、後に処理される。フラグメントイオンは、それぞれの溶離時間の適合度によって親イオンと関連付けられる。このように、データ取得を中断せずに候補親イオンの確認他を行うことができ、情報が失われることはない。
【0017】
試行が完遂すれば、高および低フラグメント化質量スペクトルが後処理される。実質的に同じ時間に取得された高フラグメント化質量スペクトルと低フラグメント化質量スペクトルを比較し、高フラグメント化質量スペクトルよりも低フラグメント化質量スペクトルでの強度が高いイオンを記録することにより、親イオンが認識される。同様に、低フラグメント化質量スペクトルよりも高フラグメント化質量スペクトルでの強度が高いイオンを記録することにより、娘イオンを認識できる。
【0018】
多数の親イオンが認識されれば、可能性のある候補親イオンのサブグループをすべての親イオンから選択することができる。
【0019】
一実施形態によると、可能性のある候補親イオンは、所定の娘イオンとの関係に基づいて選択することができる。所定の娘イオンは、例えば以下から選択されたイオンを含んでもよい:(i)ペプチド由来のインモニウムイオン、(ii)リン酸化ペプチド由来のリン酸基PO3 -イオンを含む官能基、(iii)特定の分子もしくは特定の種類の分子から生成し、続いて確認されることによりその分子もしくはその種類の分子の存在を示す質量タグ。高フラグメント化質量スペクトルを用いて所定の娘イオンの質量クロマトグラムを生成することにより、可能性のある候補親イオンとして親イオンを最終候補リストに載せることができる。次に、対応する所定の娘イオンの溶離時間と共に、質量クロマトグラムの各ピークの中心が決定される。次に、所定娘イオンの質量スペクトル内の各ピークについて、所定娘イオンの溶離時間の直前に取得された低フラグメント化質量スペクトルと所定娘イオンの溶離時間の直後に取得された低フラグメント化質量スペクトルの両方で、先に認識された親イオンの存在を調べる。次に、先に確認された親イオンのうち、所定娘イオンの溶離時間の直前に取得された低フラグメント化質量スペクトルと所定娘イオンの溶離時間の直後に取得された低フラグメント化質量スペクトルの両方に存在することがわかったものすべての質量クロマトグラムが生成され、対応する可能な候補親イオンの溶離時間と共に、各質量クロマトグラムの各ピークの中心が決定される。次に、所定の娘イオンの溶離時間との適合度にしたがって、可能性のある候補親イオンを順位付けし、可能性のある候補親イオンの溶離時間と所定の娘イオンの溶離時間との差が所定の値を上回った際にそれらの候補親イオンを排除することにより、最終候補親イオンのリストを作成することができる。
【0020】
他の実施形態によると、所定の質量消失を生じることに基づいて、可能性のある候補親イオンとして親イオンを最終候補リストに載せることができる。各低フラグメント化質量スペクトルについて、低フラグメント化質量スペクトルに存在する先に認識された親イオン各々から所定のイオンもしくは中性粒子が消失することにより生じる目標娘イオンの質量/電荷比リストが作成される。次に、低フラグメント化質量スペクトルの直前に取得された高フラグメント化質量スペクトルと低フラグメント化質量スペクトルの直後に取得された高フラグメント化質量スペクトルの両方で、目標娘イオンの質量/電荷比に一致する質量/電荷比を持つ娘イオンの存在を調べる。次に、目標娘イオンの質量/電荷比に一致する質量/電荷比を持つ娘イオンが、低フラグメント化質量スペクトルの直前に取得された高フラグメント化質量スペクトルと低フラグメント化質量スペクトルの直後に取得された高フラグメント化質量スペクトルの両方で存在することがわかった場合に、親イオンをリストに含めることにより、可能性のある候補親イオンのリスト(随意、対応する娘イオンを含む)が作成される。次に、可能性のある候補親イオンとそれらに対応する娘イオンに基づいて、質量消失のクロマトグラムを作成することができる。対応する質量消失の溶離時間と共に、質量消失のクロマトグラムの各ピークの中心が決定される。次に、可能性のある候補親イオン各々について、低フラグメント化質量スペクトルを用いて、質量クロマトグラムが生成される。また、対応する娘イオンについて、対応する娘イオンの質量クロマトグラムが生成される。次に、対応する可能な候補親イオンの溶離時間と対応する娘イオンの溶離時間と共に、可能性のある候補親イオンの質量クロマトグラムと対応する娘イオンの質量クロマトグラムの、各ピークの中心が決定される。次に、可能性のある候補親イオンの溶離時間とそれに対応する娘イオンの溶離時間との差が所定の値を上回った際にそれらの候補親イオンを排除することにより、最終候補親イオンのリストを作成することができる。
【0021】
最終候補親イオンのリスト(初めに認識された親イオンの一部と、可能性のある候補親イオンのみを含むことが好ましい)が作成されたら、次に、各最終候補親イオンを同定することができる。
【0022】
情報を組み合わせて用いることにより、親イオンの同定を行うことができる。正確に決定された親イオンの質量をこの情報に含めてもよい。また、フラグメントイオンの質量を含めてもよい。正確に決定された娘イオンの質量を含めることが好ましい場合もある。酵素によって消化されたタンパク質から生成するペプチドの質量、好ましくは正確な質量、からタンパク質を同定できることが知られている。既知のタンパク質のライブラリから推定される質量とその質量を比較することができる。この比較の結果により複数のタンパク質の候補が挙がった場合には、1つもしくは複数のペプチドのフラグメント分析により確定できることも知られている。好ましい実施形態によると、酵素消化されたタンパク質の混合物を1回の分析で同定することができる。ペプチドとそれらに関連するフラグメントイオンの質量すなわち正確な質量を、既知のタンパク質のライブラリに照らし合わせることができる。あるいは、ペプチドの質量すなわち正確な質量を既知のタンパク質のライブラリに照らし合わせ、複数のタンパク質が候補に挙がった場合には、各候補タンパク質由来の関連ペプチドから生成すると推定されるものに適合するフラグメントイオンを探すことにより、正しいタンパク質を確認することができる。
【0023】
各最終候補親イオンを同定する工程は以下を含むことが好ましい:最終候補親イオンの溶離時間を呼び出す工程、最終候補親イオン溶離時間の直前に取得された低フラグメント化質量スペクトルと最終候補親イオン溶離時間の直後に取得された低フラグメント化質量スペクトルの両方に存在する、先に認識された娘イオンを含む可能な候補娘イオンのリストを生成する工程、可能性のある候補娘イオン各々の質量クロマトグラムを生成する工程、可能性のある候補娘イオンの質量クロマトグラムの各ピークの中心を決定する工程、対応する可能な候補娘イオンの溶離時間を決定する工程。次に、最終候補親イオンとの溶離時間の適合度により、可能性のある候補娘イオンを順位付けすることができる。次に、可能性のある候補娘イオンの溶離時間と最終候補親イオンの溶離時間との差が所定の値を上回った際にそれらの候補娘イオンを排除することにより、最終候補娘イオンのリストを作成することができる。
【0024】
最終候補親イオンの溶離時間に最も近い時間に取得された低フラグメント化質量スペクトルに存在する隣接親イオンのリストを生成することにより、最終候補娘イオンのリストを精選すなわち削減することができる。次に、リストに含まれる親イオン各々の質量クロマトグラムが生成され、対応する隣接親イオンの溶離時間と共に、各質量クロマトグラムの中心が決定される。次に、最終候補親イオンの溶離時間よりも隣接親イオンの溶離時間に近い溶離時間を持つ最終候補娘イオンすべてが、最終候補娘イオンのリストから削除される。
【0025】
溶離時間の適合度に従って、最終候補娘イオンを最終候補親イオンに割り当て、最終候補親イオンと関係付けられた最終候補娘イオンすべてをリストにすることができる。
【0026】
更に大量のデータ処理が必要であるが本質的に簡単な他の実施形態についても考慮されている。親イオンと娘イオンが同定されれば、認識された親イオン各々の親イオン質量クロマトグラムが生成される。次に、親イオン質量クロマトグラムの各ピークの中心とそれに対応する親イオン溶離時間が決定される。同様に、認識された娘イオン各々の娘イオン質量スペクトルが生成され、娘イオン質量クロマトグラムの各ピークの中心とそれに対応する娘イオン溶離時間が決定される。次に、認識された親イオンの一部分のみを同定するのではなく、認識された親イオンのすべて(もしくはほとんどすべて)が同定される。次に、それぞれの溶離時間の適合度に従って、娘イオンを親イオンに割り当て、親イオンと関係付けられた娘イオンすべてをリストにすることができる。
【0027】
本発明の本質ではないが、フラグメント化手段に通す前に、質量フィルタ、好ましくは四重極質量フィルタに、イオン源から生成されたイオンを通してもよい。これにより、娘イオン認識の代替もしくは付加的な方法が提供される。フラグメント化手段によって通過しない質量/電荷比を持つ高フラグメント化質量スペクトル内でイオンを認識することにより、娘イオンを認識することができる。すなわち、娘イオンは、質量フィルタの通過窓の外側にある質量/電荷比を持つことにより認識される。イオンが質量フィルタによって通過しなければ、それらのイオンはフラグメント化手段内で生成されたものに違いない。
【0028】
本発明の第2の態様によると、請求項30記載の質量分析方法が提供される。
【0029】
本発明の第3の態様によると、請求項35記載の質量分析計が提供される。
【0030】
イオン源は、エレクトロスプレイイオン源、大気圧化学イオン化によるイオン源、マトリクス支援レーザ脱離(「MALDI」)イオン源のいずれかでよい。そのようなイオン源には、液体クロマトグラフィまたはキャピラリ電気泳動法によって混合物から分離された溶離物を、ある時間に渡って供給することができる。
【0031】
また、イオン源は、電気衝撃イオン源、化学イオン化によるイオン源、フィールドイオン化によるイオン源でもよい。そのようなイオン源には、ガスクロマトグラフィによって混合物から分離された溶離物を、ある時間に渡って供給することができる。
【0032】
質量フィルタ、好ましくは四重極質量フィルタ、を衝突セルの上流に設けてもよい。しかしながら、質量フィルタは本発明に不可欠なものではない。質量フィルタが、ハイパスフィルタの特性を持ち、例えば、以下のグループから選択された質量/電荷比を持つイオンが通過するように構成されていてもよい:(i)100以上、(ii)150以上、(iii)200以上、(iv)250以上、(v)300以上、(vi)350以上、(vii)400以上、(viii)450以上、(ix)500以上。あるいは、質量フィルタは、ローパスフィルタまたはバンドパスフィルタの特性を持っていてもよい。
【0033】
必須ではないが、イオンガイドは衝突セルの上流に設けてもよい。イオンガイドは、六重極、四重極、八重極のいずれかでよい。
【0034】
あるいは、イオンガイドは、実質的に均一の内径(「イオントンネル」)を有する複数のリング電極、もしくは、実質的に先細りになっている内径(「イオン漏斗」)を有する複数のリング電極を備えていてもよい。
【0035】
質量分析器は、四重極質量フィルタ、飛行時間型質量分析器(直交加速型飛行時間分析器が好ましい)、イオントラップ、磁場型質量分析器、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器のいずれかが好ましい。
【0036】
衝突セルは、隣接したロッドが実質的に同じDC電圧で保たれ、RF電源がロッドに印加される四重極ロッドセット、六重極ロッドセット、八重極ロッドセットが好ましい。衝突セルは、イオンの入口と出口から離して、十分な気密性の囲壁を形成することが好ましい。ヘリウム、アルゴン、窒素、空気もしくはメタンなどの衝突ガスが、衝突セルに導入されることが好ましい。
【0037】
第1の動作モード(すなわち高フラグメント化モード)では、以下から選択した電圧を衝突セルに印加することが好ましい:(i)15V以上、(ii)20V以上、(iii)25V以上、(iv)30V以上、(v)50V以上、(vi)100V以上、(vii)150V以上、(viii)200V以上。第2の動作モード(すなわち低フラグメント化モード)では、以下から選択した電圧を衝突セルに印加することが好ましい:(i)5V以下、(ii)4.5V以下、(iii)4V以下、(iv)3.5V以下、(v)3V以下、(vi)2.5V以下、(vii)2V以下、(viii)1.5V以下、(ix)1V以下、(x)0.5V以下、(xi)実質的に0V。しかしながら、好ましさの低い実施形態によると、第1のモードで15Vより低い電圧が供給され、および/または、第2のモードで5Vより高い電圧が供給されてもよい。例えば、第1と第2のモードのいずれかで約10Vの電圧が供給される。2つのモード間の電圧差は、少なくとも5V、10V、15V、20V、25V、30V、35V、40V、50V、もしくは、50Vより高い電圧が好ましい。
【0038】
本発明の第4の態様によると、請求項50記載の装置が提供される。
【0039】
本発明の第5の態様によると、請求項51記載の質量分析計が提供される。本発明の第6の態様によると、請求項52記載の質量分析計が提供される。
【0040】
【発明の実施の形態】
ここで、図1を参照して好ましい実施形態を説明する。質量分析計6は、イオン源1(エレクトロスプレイイオン源が好ましい)と、イオンガイド2と、四重極質量フィルタ3と、衝突セル4と、リフレクトロンを組み込んだ直交加速型飛行時間分析器5とを備えている。イオンガイド2と質量フィルタ3は、省く必要があれば省いてもよい。質量分析計6は、液体クロマトグラフ(示されていない)などのクロマトグラフに接続されていることが好ましい。そうすれば、イオン源1に入れるサンプルを液体クロマトグラフの溶離物から得ることができる。
【0041】
脱気されて、例えば10-5mbar未満の比較的低圧力に維持されたチャンバ内に、四重極質量フィルタ3が配置されている。質量フィルタ3を含むロッド電極は、質量フィルタ3によって通過する質量/電荷比の範囲を決定するRFおよびDC電圧両方を発生させる電源に接続されている。
【0042】
衝突セル4は、四重極と六重極ロッドセットのいずれかを備えてもよく、ロッドセットは気密性の十分なケーシング(小さなイオン入口および出口を除く)で囲み、ケーシング内にヘリウム、アルゴン、窒素、空気、メタンなどの衝突ガスを、10-4から10-1mbar、更に好ましくは10-3から10-2mbarで導入することができる。衝突セル4を含む電極に適当な高周波電圧は、電源(図示せず)によって供給される。
【0043】
イオン源1によって生成されたイオンは、イオンガイド2を通過し、チャンバ間の開口部7と真空チャンバ8を通り抜ける。イオンガイド2は、イオン源と真空チャンバ8の中間の圧力に保たれる。示されている実施形態では、衝突セル4に入る前に質量フィルタ3によってイオンが質量フィルタリングされる。しかしながら、質量フィルタリングは本発明に不可欠なものではない。衝突セル4から出たイオンは、飛行時間型質量分析器5に進入する。装置の様々な部品や段階の間のイオン通過率を最大化するために、更なるイオンガイドおよび/または静電レンズなどの他のイオン光学構成要素(図に示されておらず、説明も省略)を備えてもよい。様々な真空ポンプ(図示せず)が、装置内の光学的な真空状態を保つために設けられていてもよい。リフレクトロンを組み込んだ飛行時間型質量分析器5は、イオンの質量/電荷比を決定できるように、イオンのパケット内に含まれるイオンの通過時間計測による既知の方法で動作する。
【0044】
制御手段(図示せず)は、それぞれイオン源1、イオンガイド2、四重極質量フィルタ3、衝突セル4、飛行時間型質量分析器5に必要な動作電圧を供給する様々な電源(図示せず)に対して制御信号を発信する。これらの制御信号は、例えば質量フィルタ3を通過する質量/電荷比や分析器5の動作など、装置の動作パラメータを決定する。通例、制御手段は、取得される質量スペクトルデータの処理にも用いられるコンピュータ(図示せず)からの信号によって制御される。また、コンピュータは、分析器5から生成される質量スペクトルを表示、記憶し、オペレータからの命令を受信、処理できる。制御手段は、オペレータの介在なく自動的に様々な方法を実行し、様々な決定をすることが可能であり、また、様々な段階で任意にオペレータの入力を要求することが可能である。
【0045】
また、少なくとも2つの異なるモード間で衝突セル4を切り換えるよう、制御手段が構成されている。1つのモードでは、例えば15V以上の比較的高い電圧が衝突セルに印加される。衝突セルは、衝突セル4の上流の様々な他のイオン光学機器の効果と組み合わせて、衝突セルを通り抜けるイオンに適正な規模のフラグメント化を引き起こすのに十分な構成となっている。第2のモードでは、例えば5V以下の比較的低い電圧が印加され、それによって、(フラグメント化したとしても)比較的小規模のフラグメント化が、衝突セルを通り抜けるイオンに引き起こされる。
【0046】
制御手段は、好ましい実施形態に従っておよそ2秒ごとにモードの切り換えを行う。質量分析計が、イオン源に結合され、液体もしくはガスクロマトグラフィによって混合物から分離された溶離物が供給される場合には、数百の高フラグメント化質量スペクトルと数百の低フラグメント化質量スペクトルを取得できるまでの数十分間、質量分析計6を動作させてもよい。
【0047】
試行の最後に、取得されたデータが分析され、衝突セル4が第1のモードの際に得られた質量スペクトルのピークと、約1秒後に衝突セル4が第2のモードである際に得られた質量スペクトルの同一ピークの強度と、の相対強度に基づいて、親イオンと娘イオンが認識される。
【0048】
実施形態に従って、親および娘イオン各々の質量クロマトグラムが生成され、相対的な溶離時間に基づいて娘イオンが親イオンに割り当てられる。
【0049】
この方法の利点は、すべてのデータが取得され処理されるため、イオンそれぞれの溶離時間の適合度によってフラグメントイオンすべてを親イオンに関連付けられることである。これにより、固有の娘イオンもしくは固有の「ニュートラルロス」の存在によって親イオンが発見されたか否かによらず、フラグメントイオンから親イオンを同定することが可能になる。
【0050】
他の実施形態では、目的となる親イオンの数を減らす試みがなされている。例えばペプチドからのインモニウムなど目的となる所定の娘イオンを生じた可能性のある親イオンを探すことにより、可能性のある(すなわちまだ確定していない)候補親イオンのリストが作成される。あるいは、親イオンが、所定のイオンもしくは中性粒子を含む第1の要素と娘イオンを含む第2の要素とにフラグメント化した可能性のある親イオンと、娘イオンとを探してもよい。次に、可能性のある候補親イオンのリストを更に削減、精選し、親イオンと娘イオンの溶離時間を比較することにより同定される多数の最終候補親イオンを残すための様々な工程が実行される。2つのイオンは、同等の質量/電荷比を持っていても化学構造が異なる可能性があるため、異なる程度でフラグメント化する可能性が高く、娘イオンに基づいて親イオンが同定されることが可能になる。
【0051】
実施例1:
一実施形態によると、サンプルは、マイクロマス社のモジュラであるCapLCシステムにより質量分析計に導入された。サンプルは、C18カートリッジ(0.3mm x 5mm)に載せられ、0.1%のHCOOHを用いて1分あたり30μLの流量で2分間脱塩された(図2参照)。次いで、ペプチドが分離用の分析カラムに溶離するように、10個のポートバルブが切り換えられた(図2挿入図参照)。ポンプAおよびBからの流れは、カラム内の流量を約200nL/minにするために分流された。
【0052】
用いた分析カラムは、ウォーターズ社シンメトリC18(www.waters.com)を入れたPicoFrit(商標)(www.newobjective.com)カラムである。これは、質量分析計に直接噴霧するように設定された。エレクトロスプレイ電圧(約3kV)が、死空間の少ないステンレス鋼ユニオンを経由して液体に印加された。少量(約5psi)の噴霧ガスが、エレクトロスプレイ処理を促進するためにノズルチップ周辺に導入された。
【0053】
データは、Z−スプレイ・ナノフロ・エレクトロスプレイイオン源を備えたQ−TOF2四重極直交加速型飛行時間ハイブリッド質量分析計(www.micromass.co.uk)を用いて取得された。質量分析計は、イオン源温度80゜C、コーンガス流量40L/hrの正イオンモードで運転された。
【0054】
その計測機器は、グルタミン酸フィブリノペプチドbの衝突誘導解離(CID)から生じ、選択されたフラグメントイオンを用いて多点キャリブレーションでキャリブレートされた。すべてのデータは、マスリンクス社のソフトウェアを用いて処理された。
【0055】
図3aおよび図3bはそれぞれ、アルコールデヒドロゲナーゼとして知られるADHのトリプシン消化物の娘イオンおよび親イオンスペクトルを示している。図3aに示されている娘イオンのスペクトルは、衝突セルの電圧が高い際に得られたものである。例えば、その電圧は30Vであり、その結果、衝突セルを通るイオンに十分なフラグメント化が起こる。図3bに示されている親イオンのスペクトルは、例えば5V以下の低い衝突エネルギで得られたものである。図3bに示されたデータは、350より大きい質量/電荷比を持つイオンが通過するように設定された質量フィルタ3を用いて得られたものである。この例の質量スペクトルは、液体クロマトグラフから溶離したサンプルから得られたものであり、十分迅速に得られ、液体クロマトグラフから溶離した同一な要素に本質的に対応するものは互いに近かった。
【0056】
図3bの親イオンのスペクトルで、例えば418.7724や568.7813のピークのように、いくつか強度の高いピークがあるのだが、それらのピークは対応する娘イオンのスペクトルでは実質的に強度が低い。それ故、これらのピークは親イオンとして認識される。同様に、親イオンスペクトルよりも娘イオンスペクトルで強度の高い(もしくは、衝突セルの上流の質量フィルタの動作によって、親イオンスペクトルには全く存在しない)イオンは、娘イオンとして認識することができる。それ故、図3aの350未満の質量/電荷比を持つイオンはすべて、350未満の質量/電荷比を持つことに基づき、更に好ましくは対応する親イオンスペクトルに関する相対強度に基づき、容易に娘イオンとして認識することができる。
【0057】
図4a〜eはそれぞれ、3つの親イオンと2つの娘イオンの質量クロマトグラム(すなわち、検出されたイオン強度対取得時間のプロット)を示す。親イオンは、406.2(ピーク「MC1」)、418.7(ピーク「MC2」)、568.8(ピーク「MC3」)の質量/電荷比を持つと決定され、2つの娘イオンは、136.1(ピーク「MC4」および「MC5」)、120.1(ピーク「MC6」)を持つと決定された。
【0058】
親イオンのピークMC1が娘イオンのピークMC5によい相関を示す、すなわち、m/z=406.2の親イオンがフラグメント化し、m/z=136.1の娘イオンを生成したと思われることを理解することができる。同様に、親イオンのピークMC2およびMC3は、娘イオンのピークMC4およびMC6によい相関を示すが、どちらの親イオンがどちらの娘イオンに関連するのかを決定するのは困難である。
【0059】
図5は、図4a〜eのピークを重ね合わせて(異なるスケールで)示したのものである。MC2、MC3、MC4、MC6のピークを念入りに比較することにより、実際に、親イオンMC2と娘イオンMC4とがよく相関し、親イオンMC3と娘イオンMC6とがよく相関することがわかる。このことは、m/z=418.7の親イオンがフラグメント化してm/z=136.1の娘イオンを生成し、m/z=568.8の親イオンがフラグメント化してm/z=120.1の娘イオンを生成したことを示唆する。
【0060】
この質量クロマトグラムの相互相関は、オペレータもしくは、好ましくは適切なコンピュータ上で動作する適切なピーク比較ソフトウェアプログラムのような自動ピーク比較手段によって実行することができる。
【0061】
実施例2−アミノ酸アスパラギンを含むペプチドの自動発見:
図6は、マイクロマス社のQ−TOF質量分析計を用いて得られたHPLC分離と質量分析から抽出されたm/z値87.04の質量クロマトグラムを示している。アミノ酸であるアスパラギンに対するインモニウムイオンは、87.04のm/z値を持っている。このクロマトグラムは、Q−TOFに記録されたすべての高エネルギスペクトルから抽出されたものである。
【0062】
図7は、走査番号604に関連した完全な質量スペクトルを示している。これは、Q−TOFで記録された低エネルギ質量スペクトルであり、m/z値87.04の質量スペクトル内で最大のピークに関連する走査605の高エネルギスペクトルに次ぐ低エネルギスペクトルである。これは、m/z値が87.04のアスパラギンインモニウムイオンの親イオンが1012.54の質量を持つことを示している。何故なら、m/z値が1013.54の1価のイオン(M+H)+とm/z値が507.27の2価のイオン(M+2H)++を示しているからである。
【0063】
実施例3−ニュートラルロスによるタンパク質のリン酸化の自動発見:
図8は、タンパク質βカゼインのトリプシン消化物のQ−TOF質量分析計で記録された低エネルギスペクトルからの質量スペクトルを示している。そのタンパク質の消化生成物は、HPLCで分離され、質量分析された。その質量スペクトルは、MSモードで動作し、連続的なスペクトルに対してガス衝突セル内の高低の衝突エネルギ間を交互に入れ替わるQ−TOFで記録された。
【0064】
図9は、上述の図8と同じHPLC分離期間に記録された高エネルギスペクトルからの質量スペクトルを示している。
【0065】
図10は、上述の図9と同じスペクトルの拡大図を示している。このスペクトルに対しては、ピークを確認し、ピーク領域に比例する高さを持つ線として表示するように連続データが処理され、重心質量に対応する質量が付記されている。m/z値が1031.4395のピークはペプチドの2価イオン(M+2H)++であり、m/z値が982.4515のピークは2価のフラグメントイオンである。それは、低エネルギスペクトル内に存在しないので、フラグメントイオンに違いない。これらのイオン間の質量差は、48.9880である。H3PO4の理論的な質量は97.9769である。2価イオンH3PO4++のm/z値は48.9884であり、観察値とわずか8ppm差である。
【図面の簡単な説明】
【図1】好ましい構成の概略図。
【図2】サンプルの積込みおよび脱塩の際にバルブを切り換える装置の概略図であり、差し込み図は、分析カラムからのサンプルの脱離を示す。
【図3a】娘イオンの質量スペクトルを示す図。
【図3b】質量フィルタが350より大きいm/zを持つイオンの通過を許容する場合の対応する親イオンの質量スペクトルを示す図。
【図4】様々な質量範囲の時間座標図を示す親イオンの質量クロマトグラムを示す図。
【図5】互いに重ね合わせた図4a〜eの質量クロマトグラムを示す図。
【図6】87.04(アスパラギンインモニウムイオン)の質量クロマトグラムを示す図。
【図7】ADH配列ANELLINVK MW 1012.59からのフラグメントT5を示す図。
【図8】βカゼインのトリプシン消化物の低エネルギスペクトルに対する質量スペクトルを示す図。
【図9】βカゼインのトリプシン消化物の高エネルギスペクトルに対する質量スペクトルを示す図。
【図10】図9と同じスペクトルの拡大図を示す図。
【符号の説明】
1 イオン源
2 イオンガイド
3 四重極質量フィルタ
4 衝突セル
5 リフレクトロンを組み込んだ直交加速型飛行時間分析器
6 質量分析計
7 開口部
8 真空チャンバ

Claims (20)

  1. 質量分析方法であって、
    (a)イオンを生成するためのイオン源を提供する工程と、
    (b)前記イオンを、衝突セルを備えるフラグメント化手段に送る工程と、
    (c)前記フラグメント化手段を、前記イオンの少なくとも一部分がフラグメント化されて娘イオンを生じる第1のモードで動作させる工程と、
    (d)前記第1のモードで動作する前記フラグメント化手段から放出されるイオンの質量スペクトルを、高フラグメント化質量スペクトルとして記録する工程と、
    (e)前記フラグメント化手段を、フラグメント化されるイオンが少ない第2のモードで動作するよう切り換える工程と、
    (f)前記第2のモードで動作する前記フラグメント化手段から放出されるイオンの質量スペクトルを、低フラグメント化質量スペクトルとして記録する工程と、
    (g)工程(c)〜(f)を複数回繰り返す工程と、
    を含む、方法。
  2. 請求項1記載の質量分析方法であって、更に
    じ時間に取得された高フラグメント化質量スペクトルと低フラグメント化質量スペクトルを比較する工程と、
    前記高フラグメント化質量スペクトルよりも前記低フラグメント化質量スペクトルでの強度が高いイオンを、親イオンとして認識する工程と、
    によって、親イオンを認識する工程を備える、方法。
  3. 請求項1又は2記載の質量分析方法であって、更に
    じ時間に取得された高フラグメント化質量スペクトルと低フラグメント化質量スペクトルを比較する工程と、
    前記低フラグメント化質量スペクトルよりも前記高フラグメント化質量スペクトルでの強度が高いイオンを、娘イオンとして認識する工程と、
    によって、娘イオンを認識する工程を含む、方法。
  4. 請求項2に従属する請求項3に記載の質量分析方法であって、更に、
    すべての親イオンの中から、可能性のある候補親イオンのサブグループを選択する工程を含み、
    可能性のある候補親イオンは、所定の娘イオンとの関係に基づいて、又は、可能性のある候補親イオンは、所定の娘イオンとの関係に基づいて、又は、所定の質量消失を生じることに基づいて選択される、方法。
  5. 請求項2に従属する請求項3に記載の方法であって、前記イオン源は、クロマトグラフィ装置からの溶離物を供給され、更に、
    認識された親イオン各々の親イオン質量クロマトグラムを生成する工程と、
    前記親イオン質量クロマトグラムの各ピークの中心を決定する工程と、
    前記親イオンの質量クロマトグラムのピークが現れる第1の取得時間を決定する工程と、
    認識された娘イオン各々について娘イオン質量クロマトグラムを生成する工程と、
    前記娘イオン質量クロマトグラムの各ピークの中心を決定する工程と、
    前記娘イオンの質量クロマトグラムのピークが現れる第2の取得時間を決定する工程と、
    を含む、方法。
  6. 請求項5記載の方法であって、更に、
    前記第1の取得時間と前記第2の取得時間との相関に基づいて娘イオンを親イオンに割り当てる工程を含む、方法。
  7. 請求項1から請求項までのうちのいずれか一項に記載の方法であって、
    前記イオン源によって生成されたイオンは、前記フラグメント化手段に送られる前に、質量フィルタを通され、前記質量フィルタは、一定範囲内の質量/電荷比を持つイオンを通過させ、前記範囲外の質量/電荷比を持つイオンの通過を減らす、方法。
  8. 請求項3に従属する請求項7に記載の方法であって、
    イオンが高フラグメント化質量スペクトルに存在して前記範囲外の質量/電荷比を有する場合に、娘イオンとして認識される、方法。
  9. 質量分析計であって、
    イオン源と、
    前記イオンの少なくとも一部分をフラグメント化して娘イオンを生成する第1のモードおよびフラグメント化されるイオンが少ない第2のモードで動作可能な衝突セルと、
    質量分析器と、
    を備え、
    前記質量分析計は、更に、
    使用中に前記衝突セルを前記第1および前記第2のモード間で繰り返し切り換える制御システムを備えることを特徴とする、質量分析計。
  10. 請求項9記載の質量分析計であって、
    前記イオン源は、(i)エレクトロスプレイイオン源、(ii)大気圧化学イオン化によるイオン源、および(iii)マトリクス支援レーザ脱離イオン源、のグループから選択されるか、
    又は、
    前記イオン源に対して、液体クロマトグラフィまたはキャピラリ電気泳動法により混合物から分離された溶離物が、ある時間に渡って供給される、質量分析計。
  11. 請求項9記載の質量分析計であって、
    前記イオン源は、(i)電気衝撃イオン源、(ii)化学イオン化によるイオン源、および(iii)フィールドイオン化によるイオン源、のグループから選択されるか、
    又は、
    前記イオン源に対して、ガスクロマトグラフィにより混合物から分離された溶離物が、ある時間に渡って供給される、質量分析計。
  12. 請求項9から請求項11までのうちのいずれか一項に記載の質量分析計であって、更に、
    質量フィルタを、前記衝突セルの上流に備える、質量分析計。
  13. 請求項9から請求項12までのうちのいずれか一項に記載の質量分析計であって、
    更に、(i)六重極、(ii)四重極、(iii)八重極、(iv)均一の内径を有する複数のリング電極、および(v)先細りになっている内径を有する複数のリング電極、のグループから選択されるイオンガイドを、前記衝突セルの上流に備える、質量分析計。
  14. 請求項9から請求項13までのうちのいずれか一項に記載の質量分析計であって、
    前記質量分析器は、(i)四重極質量フィルタ、(ii)飛行時間型質量分析器、(iii)イオントラップ、(iv)磁場型質量分析器、(v)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析器、のグループから選択される、質量分析計。
  15. 請求項9から請求項14までのうちのいずれか一項に記載の質量分析計であって、
    前記衝突セルは、(i)四重極ロッドセット、(ii)六重極ロッドセット、(iii)八重極ロッドセット、のグループから選択される、質量分析計。
  16. 請求項1から請求項までのうちのいずれか一項に記載の方法であって、更に、
    (a)タンパク質のペプチドのフラグメントである1つまたはそれ以上の親イオンの質量/電荷比を決定することにより、前記タンパク質を同定する工程、
    及び/又は、
    (b)タンパク質のペプチドのフラグメントである1つまたはそれ以上の娘イオンの質量/電荷比を決定することにより、前記タンパク質を同定する工程、
    を含む、方法。
  17. 請求項16記載の方法であって、
    前記1つまたはそれ以上の親イオン、および/または、前記1つまたはそれ以上の娘イオンの質量/電荷比は、既知のタンパク質を含むデータベースと照合される、方法。
  18. 請求項1から請求項まで請求項16、請求項17のうちのいずれか一項に記載の方法であって、更に、
    ヘリウム、アルゴン、窒素、又は、メタンを含む衝突ガスを前記衝突セルに導入する工程を含む、方法。
  19. 請求項12に記載の質量分析計において、
    前記質量フィルタは、四重極質量フィルタである、質量分析計。
  20. 請求項12または請求項19に記載の質量分析計において、
    前記質量フィルタは、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、又は、バンドパスフィルタの特性を持つ、質量分析計。
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