JP4588224B2 - 燃料電池用改質系におけるco変成器 - Google Patents

燃料電池用改質系におけるco変成器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用改質系におけるCO変成器、すなわち燃料電池に連結した改質器、CO変成器を含む改質系におけるCO変成器に関する。
【0002】
【従来の技術】
水素を燃料とする燃料電池として固体高分子型燃料電池(PEFC)やリン酸型燃料電池(PAFC)といったものが知られている。水素(水素ガス)は、電解法等のほか、メタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガス(2種以上の炭化水素の混合ガスを含む)の部分酸化法(部分燃焼法)や水蒸気改質法、あるいは両者を組み合わせた方法(内燃式改質法)により得られる。このうち部分酸化法では反応:CH4+1/2O2→CO+2H2により水素を生成させるもので、その報告例はなくはないが、その多くは内燃式改質法に関するものである。
【0003】
内燃式改質法は、発熱型の部分酸化反応と吸熱型の水蒸気改質反応を組み合せたもので、原料ガスがメタンの場合の反応は下記式(1)〜(5)により表される。式(1)のような一部のメタンの完全酸化反応、式(2)のような一部のメタンの部分酸化反応を経て、(3)〜(4)の反応が後続し、(2)〜(4)の反応で生成するCOを水蒸気と反応させるシフト反応(5)を経て、最終的にH2とCO2が生成する。
【0004】
【化 1】
Figure 0004588224
【0005】
図1はこの改質器を模式的に示した図である。概略、酸化触媒を配置した部分酸化反応部と改質触媒を配置した水蒸気改質反応部とにより構成され、原料ガス(炭化水素ガス)、水、空気から水素リッチな改質ガスが得られる。ところが、改質ガス中には未反応のメタン、水蒸気〔反応(1)での生成水蒸気や別途導入添加した水蒸気〕、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が副生して8〜15%(容量)程度含まれている。
【0006】
一方、水蒸気改質法は、原料ガス(炭化水素ガス)を水蒸気により改質して水素リッチな改質ガスを生成させる方法である。水蒸気改質法でも改質器が用いられ、接触反応によりそれら原料ガスが水素リッチな改質ガスへ変えられる。図2は水蒸気改質器を模式的に示す図で、概略、バーナあるいは燃焼触媒を充填した燃焼部(加熱部)と改質触媒を充填した改質部とにより構成される。改質部では原料ガスが水蒸気と反応して水素リッチな改質ガスが生成される。改質部で起こる反応は大きな吸熱を伴うので、燃焼部での燃料ガスの空気による燃焼により発生した燃焼熱(ΔH)が改質部に供給される。燃焼触媒としては例えば白金等の貴金属触媒が用いられ、改質触媒としては例えばNi系、Ru系等の触媒が用いられる。
【0007】
原料ガスがメタンである場合の水蒸気改質反応は下記式(6)で示される。しかし、内燃式改質法の場合と同じく、水蒸気改質法でも生成する改質ガス中には未反応のメタン、改質用に導入した水蒸気のうち未利用の水蒸気、生成炭酸ガスのほか、一酸化炭素(CO)が副生して8〜15%(容量)程度含まれている。
【0008】
【化 2】
Figure 0004588224
【0009】
図3は、改質器からからPEFCに至るまでの態様例を示す図である。改質器から順次、CO変成器、CO酸化器(CO選択酸化器)を経てPEFCが連結されている。原料ガスとして都市ガスやLPガスを用いる場合、これらガスにはメルカプタン類、サルファイド類、あるいはチオフェン類などの付臭剤が添加されている。改質触媒は、これら硫黄化合物により被毒し性能劣化を来してしまうので、それらの硫黄化合物を除去するために脱硫器へ導入される。次いで、改質器へ導入され、改質器中での改質反応により水素リッチな改質ガスが生成される。
【0010】
図3では、改質器として図2のような改質器を用いた場合を示しているが、図1のような改質器を用いる場合も同様である。なお、後述のとおりPAFCではCO酸化器は必要としない。このように、CO酸化器を必要としない場合もあるが、本明細書においては、改質器にCO変成器を連結する場合のほか、これにCO酸化器を連結する場合を含めて「改質器、CO変成器を含む改質系」ないし「燃料電池用改質系」と指称している。
【0011】
改質ガスは、シフト反応(=CO変成反応)、すなわち前記副生COを炭酸ガスと水素に変えるためにCO変成器にかけられる。CO変成器では例えば銅ー亜鉛系や白金触媒等の変成触媒(=シフト触媒)が用いられるが、その触媒を機能させるには200〜250℃程度の温度が必要である。CO変成器中でのシフト反応は下記反応式(7)で示される。
【0012】
【化 3】
Figure 0004588224
【0013】
この反応で必要な水蒸気としては、内燃式改質法の改質器からの改質ガスでは前記式(1)の完全酸化反応で生成した水蒸気と別途導入添加した水蒸気が利用され、水蒸気改質法の改質器からの改質ガスでは改質器で未利用の水蒸気が利用される。なお、CO変成器に使用する水蒸気として、改質器で余った水蒸気だけでは足りない場合もあるが、この場合にはCO変成器に別途水蒸気を追加導入し、CO変成反応を促進する場合もある。
【0014】
改質器で生成された改質ガス中のCOは、CO変成器中で炭酸ガスと水素に変えられ、その濃度1%(容量、以下同じ)程度以下まで低下される。ここで、水素をPAFCの燃料として使用する場合、PAFCでの水素中のCOの許容濃度(上限)は1%程度であるので、CO変成器を経た改質ガスはそのままPAFC用の燃料水素として使用することができる。
【0015】
一方、PEFCに供給する燃料水素中のCO含有量は100ppm程度(その燃料極等の構成材料の如何によっては10ppm程度)(ppmは容量、以下同じ)が限度であり、これを超えると電池性能が著しく劣化するので、燃料水素中のCO成分はPEFCへ導入する前にできる限り除去する必要がある。このため、改質ガスはCO変成器によりCO濃度を1%程度以下まで低下させた後、CO酸化器にかけられる。ここで空気等の酸化剤ガスが添加され、COの酸化反応(CO+1/2O2=CO2)により、COを100ppm程度以下、好ましくは50ppm以下、さらに好ましくは10ppm以下というように低減させる。
【0016】
以上のうち、CO変成器でのCO変成反応(7)は、化学平衡上低温ほど進行するが、発熱反応であるため、その内部に冷却配管を配置するなどをして、反応温度の上昇を回避する必要がある。図4〜6は従来における幾つかのCO変成器の例を示す図である。
【0017】
図4の例(特開平11−199202号)では、冷媒通流部Pを、冷媒通流用の複数の蛇行状の伝熱管21を処理室32内の全体に広がるように配置した蛇管式に構成されている。図5の例(特開平11−199202号)では、ケーシング31にて形成される処理室32内に、冷媒として冷却水が通流する冷媒通流部Pと変成触媒33を充填して、変成触媒33が充填された箇所を被変成ガスが通流するとともに、その被変成ガス中の一酸化炭素ガスが二酸化炭素ガスに変成処理されるように構成してある。
【0018】
図6の例は、改質器の周囲を囲んで構成された容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であり、冷媒流通装置は螺旋状の冷却配管として配置されている。本例は、改質器とCO変成器が一体化されているため、冷却媒体として水を使用すれば、改質器からの伝熱で水蒸気を生成できるので、改質用の水蒸気として用いることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来における、各種CO変成器を現実に作動させて詳しく観察し、追求したところ、改質ガスの入口側では発熱反応であるCO変化反応が進行して高い温度分布となる傾向があり、出口側では発熱反応であるCO変成反応が殆ど進行せず、急激に温度が下がる傾向があることが観察された。図7はその傾向例を示す図である(図7中、縦軸は、被処理改質ガス入口から出口に至る各位置における触媒の温度である)。図7中、従来例(改良前)として示すとおり、CO変成器の入口付近ではCO変成反応が急激に進行し、また冷媒として用いた空気も加熱され、改質ガスとの温度差が小さいため、入口付近から中間域まではなかなか温度が下がらない。
【0020】
一方、中間域から出口までは、CO変成反応があまり起こらず、また冷媒空気も加熱されていないことから、改質ガスとの温度差が大きいため、冷却効果が必要以上に大きくなり、一気に温度が下がってしまう。さらに、改質ガスの入口に近い高温部では反応速度が速いため、反応ガスが平衡組成に達しやすい(CO変成反応に必要な触媒が多い傾向)ことが確認された。しかし、改質ガスの出口に近い低温部では反応速度が遅いため、反応ガスが平衡組成に達しにくい(CO変成反応に必要な触媒が少ない傾向)ことが確認された。
【0021】
本発明は、以上の事実を基に、従来のCO変成器を改良し、燃料電池用改質系におけるCO変成器内の温度分布を適切に制御できるだけでなく、最小限の触媒量でCO変成器として十分に作用させることができ、さらには改質系をコンパクト化できるなど各種効果を得ることができる燃料電池用改質系におけるCO変成器を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であって、被処理改質ガスの流通方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積が順次連続的に小さくなるようにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけるCO変成器を提供する。
【0023】
また、本発明は、容器内に変成触媒および冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO変成器であって、被処理改質ガスの流通方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるようにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけるCO変成器を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、燃料電池用改質系におけるCO変成器であって、その容器内に変成触媒を充填し且つ該変成触媒中に冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスをその一方の端から他方の端へ流通するように構成される。そして、被処理改質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積が順次連続的に小さくなるようにしてなることを特徴とする。
【0025】
また、本発明は、燃料電池用改質系におけるCO変成器であって、その容器内に変成触媒を充填し且つ該変成触媒中に冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスをその一方の端から他方の端へ流通するように構成される。そして、被処理改質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通装置の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるようにしてなることを特徴とする。
【0026】
CO変成器を以上のように構成することにより、CO変成器内の温度分布を適切に制御することができる。併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変成器として十分に作用させることができる。図7に、本発明において、冷却媒体として空気を用いた場合に得られた触媒層の温度分布を示している。図7中、本発明の例(改良後)として示すとおり、CO変成触媒による被処理改質ガス入口付近の急激な温度上昇が防がれ、従来例(改良前)に比べて、その出口に至るまで改善されていることが分かる。
【0027】
変成触媒を充填したCO変成器における冷媒流通装置には各種形式があり得るが、本発明は、例えば前記図4〜6のような構造のCO変成器とは限らず、いずれの形式のCO変成器にも適用される。冷媒流通装置に通す冷媒としては、空気、水、その他適宜の冷媒が使用できるが、好ましくは改質器、CO変成器を含む改質系、あるいはそれらに加えてCO酸化器を含む改質系に用いる空気、水、水蒸気又は原料ガスを使用することができる。
【0028】
改質器に供給する原料ガスとしてはメタン、エタン、プロパン、ブタン、都市ガス、LPガス、天然ガス、その他の炭化水素ガス(2種以上の炭化水素の混合ガスを含む)が用いられる。このれら原料ガスが硫黄化合物を含む場合には、改質器の前段に脱硫器が配置される。また、燃料電池としてPEFCを用いる場合には、CO変成器を経た改質ガス中のCOをさらに減じるためCO変成器に続きCO酸化器が配置される。
【0029】
前記のとおり、内燃式改質法の改質器では原料ガス、水、空気が用いられる。
空気としては空気のほか、酸素富化空気、酸素等も使用される。一方、水蒸気改質法の改質器では、改質部へは原料ガスと水蒸気が供給され、燃焼部へは燃料ガスと空気が供給される。上記水、水蒸気発生用の水としては蒸留水やイオン交換水などが用いられる。本発明においては、これらの流体をそれら流体の各導管から分岐して冷媒流通装置の冷媒として用いることができる。この場合には、冷媒用の設備を別途配置する必要がないので、装置のコンパクト化その他各種利点が得られる。燃料電池としてはPEFC、PAFC等の水素を燃料とする燃料電池が用いられる。
【0030】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明がこれら実施例に限定されないことはもちろんである。
【0031】
《実施例1》
図8は本発明のCO変成器の例を示す図である。円筒状容器(ケーシング)内に、冷媒流通装置として、内管と外管との2系統の螺旋状冷媒流通配管を配置し、ケーシング内の上下の多孔板間に変成触媒(CO変成触媒:例えば銅ー亜鉛系触媒や白金触媒等)を充填する。図8での円筒状容器は、縦方向に配置しているが、横方向に配置してもよく、縦方向の上下を逆にしてもよい。また、冷媒流通配管は、CO変成器の規模(容器の内径等)、冷媒流通配管の外径その他の条件如何により1系統としてもよく、3系統以上としてもよい。さらに、螺旋状の巻き数(1回りを単位としたときのその数)は、同じくCO変成器の規模(容器の内径等)、冷媒流通配管の外径その他の条件如何により設定される。これらの点は以下の例でも同様である。
【0032】
改質器からの改質ガス、すなわちCO変成器での被処理改質ガスはケーシングの下部から多孔板を通して変成触媒層に均等に供給される。供給改質ガスは、変成触媒中を通り、ここで供給改質ガス中のCOが水蒸気によりH2とCO2に変成され、ケーシングの上部の多孔板を経て排出される。冷却媒体は上部からヘッダを介して内管と外管とに分岐して供給され、これら冷媒流通配管により変成触媒を冷却し、下部ヘッダを経て下部から排出される。
【0033】
本例においては、螺旋状に配置された内管と外管からなる冷媒流通配管について、図8のとおり、配管ピッチをその低温部から高温部にわたり連続的に疎から密になるようにしている。配管ピッチをこのようにしていることにより、CO変成器内の温度分布を適切に制御することができる。併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変成器として十分に作用させることができる。
【0034】
冷媒流通配管に通す冷媒としては、空気、水、その他適宜の冷媒が使用できるが、好ましくは改質器、CO変成器を含む改質系に用いる空気、水、水蒸気又は原料ガスが使用できる。すなわち、内燃式改質法の改質器では原料ガスと水と空気が供給される。水蒸気改質法の改質器では、その改質部へ原料ガスと水蒸気が供給され、その燃焼部へは燃料ガスと空気が供給される。そこで、これらのガスをその導管から分岐して冷媒流通配管に通す冷媒として用いることができる。この場合には、別途その冷媒用の設備の配置が必要でないので装置のコンパクト化その他各種利点が得られる。これらの点は以下の例でも同様である。
【0035】
本実施例における実測例として、CO変成器中の冷却配管のピッチを従来のように入口から出口にわたり均等にした場合には、その入口温度250℃、中間域温度250℃、出口温度170℃であったのに対して、冷却配管のピッチを本実施例のように構成したCO変成器では、その入口温度250℃、中間域温度220℃、出口温度170℃となった。このように本発明によれば触媒層の温度分布を大きく緩和することができる。
【0036】
《実施例2》
図9は本発明のCO変成器の他の例を示す図である。実施例1では配管ピッチの粗密を低温部から高温部にわたり連続的に疎から密になるようにしているが、本例では、これに代えて、冷媒流通配管ピッチの粗密を低温部、中温部、高温部の3領域(すなわち3ブロック)に分け、被処理改質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるようにしている。
【0037】
すなわち、本例では内管と外管からなる冷媒流通配管について、上部から3分の1程度までの低温部(低温域)における配管ピッチを疎に配置し、下部から3分の1程度までの高温部(高温域)では配管ピッチを密に配置し、且つ、その間の3分の1程度の中央部を中温部(中温域)とし、この中温部では配管ピッチをそれら粗密の中間程度のピッチにしている。
【0038】
こうして、CO変成器内の温度分布を適切に制御することができる。併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を相対的に多く、高温部の触媒量を相対的に少なく、且つ、中間温度領域の触媒量はその中間の触媒量として、CO変成器として十分に作用させることができる。本例の変形例として、冷媒流通配管ピッチの粗密を低温部から高温部にわたり4領域以上というように分けてもよい。
【0039】
《実施例3》
図10は本発明のCO変成器の他の例を示す図である。実施例2では、低温部では配管ピッチを疎にし、高温部では配管ピッチを密にし、その間の中央部の中温部の配管ピッチをそれら粗密の間のピッチにしているが、本例では、内管と外管からなる冷媒流通配管について、上部から中央部近辺までの低温部(低温域)における配管のピッチを疎に配置し、中央部近辺から下部までの高温部(高温域)では配管のピッチを密に配置して構成している。
【0040】
こうして、被処理改質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の面積を2段階に小さくしている。この点以外は実施例1〜2と同様である。このように低温部では冷媒流通配管ピッチを疎にし、高温部では冷却配管ピッチを密にしていることにより、CO変成器内の温度分布を適切に制御することができ、併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変成器として十分に作用させることができる。
【0041】
《実施例4》
図11は、本発明を、改質器の周囲を囲んで構成された容器内に変成触媒および螺旋状の冷却配管からなる冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO変成器に対して適用した例である。図11のとおり、被処理改質ガスが流通する方向に対し、高温部では冷却配管ピッチを密にし、低温部では冷媒流通配管ピッチを疎にして、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の面積を2段階にしている。
【0042】
こうしてCO変成器内の温度分布を適切に制御することができ、併せて、最小限の触媒量で、低温部の触媒量を多く、高温部の触媒量を相対的に少なくし、CO変成器として十分に作用させることができる。なおこの場合、冷媒として水を用いると、気体冷媒を用いる場合に比べて冷却効果が大きくなるため、CO変成器出口温度が低くなり過ぎるが、本例のように出口側(低温部)で配管ピッチを疎にすることにより、その温度低下を防ぐこともできる。
【0043】
本例の変形例として、冷媒流通配管のピッチをその低温部から高温部にわたり連続的に疎から密になるようにしてもよく、冷媒流通配管ピッチの粗密を低温部、中温部、高温部の3領域に分けてもよく、またその変形として冷媒流通配管ピッチの粗密を低温部から高温部にわたり4領域以上というように分けて、被処理改質ガスが流通する方向に対し、変成触媒に接する冷媒流通配管の冷却面の面積が順次段階的に小さくなるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、CO変成器内の温度分布を適切に制御することができ、最小限の触媒量でCO変成器として十分に作用させることができる。また、冷媒流通配管等の冷媒流通装置に通す冷却冷媒として改質器、CO変成器を含む改質系に用いる原料ガス、水、水蒸気又は空気を用いることにより、別途冷却冷媒用の設備を不要とし、装置のコンパクト化その他各種効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】改質器の例として内燃式改質器を模式的に示す図
【図2】改質器の例として水蒸気改質器を模式的に示す図
【図3】改質器からからPEFCに至るまでの態様例を示す図
【図4】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図5】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図6】従来におけるCO変成器の例を示す図
【図7】CO変成器における触媒層の温度分布を示す図
【図8】本発明の実施例1のCO変成器を示す図
【図9】本発明の実施例2のCO変成器を示す図
【図10】本発明の実施例3のCO変成器を示す図
【図11】本発明の実施例4のCO変成器を示す図

Claims (5)

  1. 円筒状容器内の一方の端である被処理改質ガスの入口側と他方の端である被処理改質ガスの出口側の両端部位にそれぞれ配置した一方の多孔板と他方の多孔板との間に、同一種類の変成触媒および螺旋状冷媒流通配管を配置するとともに、被処理改質ガスが前記両多孔板のうちの一方の多孔板から他方の多孔板へ向けて流通するようにしてなるCO変成器であって、前記変成触媒に接する前記螺旋状冷媒流通配管の冷却面の面積が前記一方の多孔板側から前記他方の多孔板側へ向けて順次連続的に小さくなるようにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけるCO変成器。
  2. 円筒状容器内の一方の端である被処理改質ガスの入口側と他方の端である被処理改質ガスの出口側の両端部位にそれぞれ配置した一方の多孔板と他方の多孔板との間に、同一種類の変成触媒および螺旋状冷媒流通配管を配置するとともに、被処理改質ガスが前記両多孔板のうちの一方の多孔板から他方の多孔板へ向けて流通するようにしてなるCO変成器であって、前記変成触媒に接する前記螺旋状冷媒流通配管の冷却面の面積が前記一方の多孔板側から前記他方の多孔板側へ向けて順次段階的に小さくなるようにしてなることを特徴とする燃料電池用改質系におけるCO変成器。
  3. 上記CO変成器が、改質器の周囲を囲んで構成された容器内に変成触媒および螺旋状の冷却配管からなる冷媒流通装置を配置するとともに、被処理改質ガスがその一方の端から他方の端へ流通するようにしてなるCO変成器である請求項1または2に記載の燃料電池用改質系におけるCO変成器。
  4. 上記冷媒流通装置に通す冷媒が改質器、CO変成器を含む改質系に用いる空気、水、水蒸気または原料ガスである請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用改質系におけるCO変成器。
  5. 上記燃料電池に連結した改質器、CO変成器を含む改質系が、CO変成器の後段にCO酸化器を配置した改質系である請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用改質系におけるCO変成器。
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