JP4587220B2 - 動圧軸受ユニットおよびこれを用いたスピンドルモータ - Google Patents

動圧軸受ユニットおよびこれを用いたスピンドルモータ Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油等の潤滑用流体に動圧を発生させて高い軸受剛性を得ることのできる動圧軸受ユニットおよびこれを用いたスピンドルモータに関する。本発明の動圧軸受ユニットは、特に、小型・薄型の磁気記録ディスク駆動装置用であって、駆動するHD(ハードディスク)等の磁気記録ディスクの径が1.8インチ、2.5インチまたは3.5インチのタイプの動圧軸受ユニットおよびこれを用いたスピンドルモータに関する。
例えば、磁気ディスクあるいはCD−ROM、DVD−ROM等の光ディスクを駆動してこれらディスクに情報の読み書きを行うディスク駆動装置や、レーザビームプリンタ等の各種情報機器には、駆動源としてスピンドルモータが採用されている。この種のスピンドルモータの軸受としてはボールベアリングが用いられていたが、回転精度、高速性、静音性といった面では限界があり、これらの特性に優れた軸受として、非接触タイプの動圧軸受が用いられるようになってきた。動圧軸受とは、軸と軸受との間の微小隙間に潤滑油による油膜を形成し、その油膜を、軸が回転することにより高圧化させて軸を高い剛性で支持する軸受であり、その動圧は、軸か、軸受のいずれか一方に形成される凹所によって効果的に発生する。
そのような凹所は、主に、ラジアル荷重を支持するラジアル動圧凹所と、スラスト荷重を支持するスラスト動圧凹所とに分けられる。ラジアル動圧凹所はラジアル受け面(軸の外周面か、軸受の内周面のいずれか一方)に形成され、形状としては、ヘリングボーン状の溝や、外径と非同心の複数(例えば3つ)の円弧面などが挙げられる。溝は、軸の回転に伴って油膜がより高圧になるように形状や深さが工夫され、また、円弧面は、軸との間の微小隙間が、軸の回転方向に向かうにしたがい狭小となって断面クサビ状になるように形成されている。一方、スラスト荷重を支持するスラスト動圧凹所は、スラスト受け面(軸の端面あるいは軸に設けられたフランジ状のスラストワッシャと、軸受端面との互いの対向面のうちの一方の面)に形成され、形状としては、ヘリングボーン状、あるいはスパイラル状の溝が挙げられる(特許文献1,2参照)。
特開2002−257132号公報 特開2003−235199号公報
上記の溝等によるラジアル動圧凹所やスラスト動圧凹所は、一般に、ケミカルエッチングや電解放電加工等の方法によって形成されるが、特に軸受が焼結材からなる場合には、塑性加工によって形成される。
ところで、近年のノート型パーソナルコンピュータ(PC)に搭載されるハードディスク駆動用のスピンドルモータは、小型化・薄型化とともに、回転の高速化が顕著である。小型化・薄型化に関しては、ハードディスクの径が3.5インチから2.5インチ、さらには1.8インチ程度と小径化が進んでおり、これに伴ってディスク駆動装置全体の厚さは、12.5mm程度から5mm前後と薄くなってきている。これに伴い、軸受は、内径φ5mmからφ2mm程度、軸方向長さが2mm程度と、小型化を余儀なくされている。また、3.5インチのハードディスクについても、ディスクが1枚の薄型のものについては、同様に軸受の小型化の要求が為されている。軸受の小型化は、軸受剛性の低下や、動圧凹所を上記の方法で形成することが困難になるといった問題を招く。
一方、高速化に関しては、軸の回転数が4200rpmから5400rpm、さらには7200rpmと回転数が増大している。このような高速化は、軸受部分の温度の上昇を招き、例えば、従来では60℃前後だったものが、80℃を超えるまでに高温となる。軸受部分の高温化は潤滑油の粘度を低下させることになるため、特にスラスト受け面においてスラスト動圧による軸の浮上量が不足して金属接触が起こり、軸受剛性や回転精度を低下させる要因となる。
このような高温化や、上記のような小型化・薄型化による軸受剛性の低下は、NRRO値(再現性のない振動成分)の増大を惹起し、ひいてはディスクに対する情報の読み書きに支障を来すおそれがある。さらには、ディスクに対する記録の高密度化の観点から、軸振れが1μm程度、あるいはそれ以下のものが要求される場合が多くなってきた。
よって本発明は、特に、駆動する磁気記録ディスクの径が1.8インチまたは2.5インチと小型・薄型の磁気記録ディスク駆動装置用、および3.5インチ1枚ディスクの薄型磁気記録ディスク駆動装置用であって、高温状況下においても優れた軸受剛性を発揮する高性能な動圧軸受ユニットと、このような動圧軸受ユニットを用いたスピンドルモータを提供することを目的としている。
本発明者は、3.5インチ型以下の磁気記録ディスク装置、特に、1.8インチ型または2.5インチ型の磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受に形成する上記ラジアル動圧凹所やスラスト動圧凹所の形状、数、寸法等の条件について鋭意研究したところ、まず、ラジアル動圧凹所としては、上記円弧面が好適で、かつ、その数が5つである場合に、最も高い軸受剛性を得ることができることを見出した。また、これら円弧面の間に、潤滑油を供給するための溝として、軸方向に延びて内周面を周方向に分離させて各円弧面を隔絶させる分離溝を、周方向を5等分する位置に形成し、その幅は、当該軸受の軸心を中心とした周方向への角度で8〜15°に相当する長さを有するとともに、その最大深さは0.05〜0.15mmが好適であることを見出した。一方、スラスト動圧凹所としては、上記スパイラル溝が好適であって、その本数が8〜12本、最大深さが0.05〜0.15μmである場合に、80℃前後の高温状況下においてスラスト荷重を支持する能力が最も高くなることを見出した。なお、1.8インチ型または2.5インチ型の磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受においては、支持する軸の径はφ2〜φ3mmが好適とされる。
本発明の動圧軸受ユニットは上記知見を基になされたものであって、有底筒状のハウジング内に、スラストワッシャを有する軸を回転自在に支持する円筒状の軸受が設けられた磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受ユニットにおいて、ラジアル荷重を支持するラジアル動圧凹所およびスラスト荷重を支持するスラスト動圧凹所が軸受に設けられた動圧軸受を用いるとともに、軸受は、ラジアル動圧凹所として、軸が挿入される軸孔の内周面に、軸方向に沿って延び、該内周面を周方向に分離させる複数の分離溝が、周方向に等間隔をおいて形成され、これら分離溝の間の内周面に、外径と非同心で、かつ、一周方向に向かうにしたがって内周側に縮径していく円弧面が形成されており、かつ、スラスト動圧凹所として、スラストワッシャに対向する動圧軸受の端面には、一周方向に向かうにしたがって内周側に湾曲しながら延びるとともに、外周側の端部は外周側の縁に開口しているが、内周側の端部は内周側の縁に開口しておらず閉塞している複数のスパイラル溝が形成されており、分離溝は5つ形成され、これに伴い前記円弧面も5つ形成され、分離溝は、幅が、当該軸受の軸心を中心とした周方向への角度で8〜20°に相当する長さを有し、また、最大深さが0.05〜0.15mmとされ、スパイラル溝は8〜12本形成され、その最大深さが8〜15μmとされており、さらに、軸の径が2〜3mmであることを特徴としている。
上記の各数値条件について根拠を述べると、まず、ラジアル動圧凹所としての円弧面の数は、上記のように5つの場合が、最も高い軸受剛性を得られるからである。上記分離溝内には潤滑油が貯留し、その潤滑油は軸の回転に巻き込まれて円弧面と軸との間の微小隙間に供給されて油膜を形成し、この油膜に動圧が発生する。分離溝の幅が上記角度で8°を下回ると、動圧は高くなるものの、潤滑油が巻き込まれにくくなって供給が不足がちになり、逆に20°を超えると動圧が低くなって軸受剛性の低減を招く。したがって、この角度を8〜20°とした。なお、分離溝の幅の上限を15°以下にすると、十分な軸受剛性が得られるのでより好ましい。
また、分離溝の最大深さが0.05mmを下回ると分離溝の部分で負圧が発生し、また、空気を巻き込んで気泡が生じるおそれもある。気泡の発生は軸受剛性を低減させるばかりでなく、上記NRRO値が増大しやすい。一方、分離溝の最大深さが0.15mmを超えると、軸受自体の強度低下につながり、例えば当該動圧軸受をハウジング内に圧入すると分離溝に応力が集中して変形を招くおそれがある。したがって、分離溝の最大深さを0.05〜0.15mmとした。
スラスト動圧凹所としての上記スパイラル溝の本数は、8本から、スラスト荷重支持能力を示す負荷容量が満足するレベルに達し、多くなるにしたがって荷重支持能力は高まる。しかしながら、1.8インチ型や2.5インチ型の磁気記録ディスク駆動装置用、および3.5インチ1枚ディスクの薄型磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受においては、軸孔の内径がφ2〜φ3mm、外径がφ5〜φ6mmといったサイズが標準的であるから、このような軸受の端面に形成するスパイラル溝の数は、その端面の面積で制限を受け、12本を超える数を形成すると溝幅が0.3mm前後となるため、加工が困難となる。また、近年のより一層の小型化要求に伴い、軸受の大きさも小さくなる傾向にあり、そのような状況の下では、12本を超えるスパイラル溝の形成はより一層困難となる。したがって、スパイラル溝は8〜12本が好適である。また、スパイラル溝の最大深さは、80℃前後の高温状況下で潤滑油の粘度が低下した場合、10μm前後で上記浮上量が最大となるが、加工する上で、深さを15μm超とすることは困難である。これらの観点から、スパイラル溝の最大深さを8〜15μmとした。
本発明では、スパイラル溝が形成された動圧軸受の端面との間に、スラストワッシャを挟み込む環状のカバー部材をハウジングの開口端部に設け、このカバー部材によって、軸の開口側への抜け止めと、潤滑油の飛散を抑える形態を採用することができる。
また、ハウジング内に設けられる動圧軸受の材質は、各動圧凹所を加工しやすいことから、原料粉末を圧縮成形し、その成形体を焼結した焼結材が好ましく用いられる。
次に、本発明のスピンドルモータは、上記本発明の動圧軸受ユニットを具備することを特徴としている。
本発明によれば、動圧軸受におけるラジアル動圧凹所やスラスト動圧凹所の形状、数、寸法等を最適な条件に規定したことにより、高温状況下においても優れた軸受剛性を発揮し、小型・薄型の1.8インチ型または2.5インチ型磁気記録ディスク用、および3.5インチ1枚ディスクの薄型磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受ユニットおよびこれを用いたスピンドルモータの動圧軸受ユニットとして、きわめて有望である。
以下、図面を参照して本発明をHDD(ハードディスク駆動装置)用スピンドルモータに適用した一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態のスピンドルモータ1の断面を示している。このモータ1は、1.8インチまたは2.5インチの径の2枚の磁気記録ディスクDを回転させるものであり、ケース10、磁気記録ディスクDを支持するハブ20、ハブ20を回転させるモータ部30、ハブ20の回転中心となる軸40、軸40を回転自在に支持する動圧軸受ユニット50から構成されている。ケース10の中心には図1で上方に突出する円筒状のホルダ部11が形成されており、このホルダ部11内に動圧軸受ユニット50が収容されている。なお、図1は、1.8インチまたは2.5インチの径の2枚の磁気記録ディスクDを回転させるものであるが、3.5インチの1枚の磁気記録ディスクを回転させるものであってもよい。
図2に示すように、動圧軸受ユニット50は、図中上方に開口する有底円筒状のハウジング60と、このハウジング60に収容された動圧軸受70とから構成されている。ハウジング60は、円筒体61と、この円筒体61の下側の開口内周縁に、かしめ、あるいは溶接、接着等の手段で固着されてこの開口を塞ぐ円盤状のプレート62とから構成されている。動圧軸受70は、ハウジング60の円筒体61内に圧入するか、もしくは嵌め込んだ状態を溶接、接着等の手段によって、ハウジング60内に固着されている。そして、この動圧軸受ユニット50は、図1に示すように、ハウジング60が、円筒体61に対する動圧軸受70の固着手段と同様の手段によってケース10のホルダ部11内に固着されることにより、ケース10に組み込まれている。
軸40は、径がφ2〜φ3mmの軸本体41にスラストワッシャ42が嵌合、固着されたもので、スラストワッシャ42は、軸本体41の外周面に形成された段部に係止することにより軸方向の位置決めがなされている。この軸40は、軸本体41が動圧軸受70の軸孔71に図中上から挿入され、スラストワッシャ42が動圧軸受70の上端面72に対向して配置される。軸40のラジアル荷重は動圧軸受70の内周面73で受けられ、軸40のスラスト荷重は動圧軸受70の上端面72で受けられる。動圧軸受70の内周面73と軸本体41との間と、動圧軸受70の上端面72とスラストワッシャ42との間には、潤滑油が供給される微小隙間が形成される。
ハウジング60の開口端部には、環状の板材からなるカバー部材63が固着されている。このカバー部材63によって、上記潤滑油の飛散が抑えられるともに、浮上する軸40のスラストワッシャ42がカバー部材63に当接して軸40の抜け止めがなされる。
図1に示すように、軸40の軸本体41はハウジング60から上方に突出し、その突出した上端部のハブ固定部43に、ハブ20が固定されている。このハブ20は、内側に突出するボス21が中心に形成された円板部22と、円板部22の周縁から垂下する円筒部23と、円筒部23の下端周縁から外側に突出する鍔部24とを有する断面略ハット状である。軸40のハブ固定部43がハブ20のボス21内に、ボス21の下端がスラストワッシャ42を押圧するまで圧入して嵌合されることにより、ハブ20が軸40に固定されている。
この固定状態で、ハブ20の円筒部23の内周面とケース10のホルダ部11の外周面とは互いに対向し、これら対向面のケース10側には、コイル31が巻かれた回転磁界発生用のステータ32が固着され、ハブ20側には、モータマグネット33が固着されている。これらステータ32およびモータマグネット33により、モータ部30が構成されている。ケース10の上面であってモータマグネット33の直下に当たる位置には、環状の鉄板12が固着されており、ハブ20は、鉄板12がモータマグネット33を吸引する吸引力でケース10側に引っ張られた状態で、動圧軸受ユニット50に回転自在に支持されている。
2枚の磁気記録ディスクDは、ハブ20の円筒部23の外周に環状のスペーサ25を挟んで嵌め込まれており、軸40の上端面にねじ26で固定されるクランプ部材27と鍔部24とによって挟み込まれた状態で、ハブ20に支持されている。
以上が本実施形態のスピンドルモータ1の概略構成であり、このモータ1によれば、コイル31に所定の電流を供給するとステータ32から電流磁界が発生し、この電流磁界とモータマグネット33との間に発生する電磁相互作用により、ハブ20が軸40を中心として回転し、磁気記録ディスクDが回転する。このような稼働中においては、軸40のラジアル荷重は動圧軸受70の内周面73で受けられ、軸40のスラスト荷重は動圧軸受70の上端面72で受けられる。
次いで、動圧軸受ユニット50の動圧軸受70について詳述する。
動圧軸受70の軸孔71の内周面73には、図3に示すように、断面が半円弧状で、両端面間にわたり軸方向に沿って真っ直ぐに延びる5つの分離溝74が、周方向に等間隔をおいて形成されている。そして、内周面73の各分離溝74の間には、動圧軸受70の外径の軸心Pに対して偏心し、矢印Rで示す軸40の回転方向に向かうにしたがって内周側に縮径していく形状の円弧面75が形成されている。すなわち、これら円弧面75は動圧軸受70の外径と非同心であり、各円弧面75の中心は、軸心Pの周囲に、この軸心Pと同心的で周方向に等間隔をおいて存在する。
このような円弧面75の形状により、円弧面75と軸40の外周面との間の微小隙間は、軸40の回転方向に向かうにしたがってしだいに狭小となる断面クサビ状に形成される。この場合、分離溝74の幅は、図3に示す動圧軸受70の軸心Pを中心とした周方向への角度θで8〜20°に相当する長さとされている。また、その最大深さは、0.05〜0.15mmとされている。
動圧軸受70の上端面72には、図4に示すように、軸40の回転方向Rに向かうにしたがって内周側に湾曲しながら延びる複数のスパイラル溝76が、周方向に等間隔をおいて形成されている。これらスパイラル溝76の外周側の端部は外周側の縁に開口しているが、内周側の端部は内周側の縁に開口しておらず閉塞している。この場合、図示例ではスパイラル溝76は12本形成されているが、8〜12本が好適な数とされる。そして、これらスパイラル溝76の最大深さは8〜15μmとされている。
本実施形態の動圧軸受70は、原料粉末を圧縮成形した成形体を焼結した焼結軸受である。焼結軸受であることにより、分離溝74、円弧面75およびスパイラル溝76は、塑性加工によって容易に形成することができる。例えば、内周面73の加工は、分離溝74および円弧面75を形成し得る雄型のピンを、焼結軸受の素材の軸孔71に圧入することによって形成することができる。また、スパイラル溝76は、このスパイラル溝76を形成し得る複数の凸部が形成されたパンチを焼結軸受の素材の端面に刻印することによって形成することができる。焼結軸受は多孔質であるためスプリングバック量が少なく、塑性加工によって上記分離溝74、円弧面75およびスパイラル溝76を、高い寸法精度で形成することができる。
原料粉末としては、例えば、鉄:40〜60wt%、銅:40〜60wt%、錫:1〜5wt%の合金粉末のように、鉄粉と銅粉がほぼ同量であって、他に数wt%の錫粉を含有するものが好ましく用いられる。このような組成により、加工性の良好な銅を主成分とする焼結材の特性に加えて、鉄量を多く含有することにより強度が向上し、さらに、錫を含有することにより、軸40に対するなじみ性と塑性加工性がより向上する。このため、上記のように塑性加工によって分離溝74、円弧面75およびスパイラル溝76を形成することが容易となり、しかも、摩擦係数が低減して耐摩耗性が向上する。
上記動圧軸受70によれば、潤滑油が含浸されて含油軸受とされる。そして、軸孔71に挿入された軸40が、図3および図4に示す矢印R方向に回転すると、内周面73の各分離溝74にしみ出して貯留する潤滑油が、効率よく軸40に巻き込まれて円弧面75と軸40との間のクサビ状の微小隙間に侵入し、油膜を形成する。この微小隙間に入っていく潤滑油は、微小隙間の狭小側に流動することにより、クサビ効果が生じて高圧となり、高いラジアル動圧が発生する。このように油膜が高圧化する部分は、円弧面75に応じて周方向に等間隔をおいて発生し、これによって軸40のラジアル荷重は、バランスよく、かつ高い剛性をもって支持される。
一方、潤滑油は、動圧軸受70の上端面72に形成されたスパイラル溝76内にもしみ出して貯留され、この潤滑油の一部は、軸40の回転によってスパイラル溝76内から出て、上端面72とスラストワッシャ42との間に油膜を形成する。また、スパイラル溝76内に保持される潤滑油は、スパイラル溝76内の外周側から内周側に向かって流動し、内周側の端部で最も高圧化するスラスト動圧が発生する。そして、そのスラスト動圧をスラストワッシャ42が受けることにより、軸40が僅かに浮上した状態となり、これによってスラスト荷重がバランスよく、かつ高い剛性をもって支持される。
本実施形態の動圧軸受70によれば、ラジアル側においては、円弧面75が5つであり、これら円弧面75に潤滑油を供給するための分離溝74の幅が上記角度θで8〜15°に相当するため、各円弧面75と軸40との間に高いラジアル動圧が発生して軸受剛性が大幅に向上する。一方、スラスト側では、スパイラル溝76が8〜12本(図示例では12本)であるため、上端面72とスラストワッシャ42との間に高いスラスト動圧が発生する。そのスパイラル溝76は、最大深さが8〜15μmであるため、軸40の高速回転により軸受部分が80℃前後に高温化して潤滑油の粘度が低下しても、軸40を支持して浮上させるスラスト動圧が確保される。
また、分離溝74の最大深さが0.05〜0.15mmであるため、この分離溝74によって動圧軸受70自体の強度が損なわれることがなく、また、負圧や気泡の発生が抑えられて、上記のように潤滑油が効率よく円弧面75に供給される。
次に、本発明の実施例を説明し、本発明の効果を明らかにする。
表1に示す組成の原料粉末を圧縮成形し、その成形体を焼結して真密度比6.3〜7.2%、外径φ6mm、内径φ3mm、軸方向長さ5mmの円筒状の焼結軸受の素材を必要数得た。次いで、この焼結軸受の素材を加工して以下の項目A〜Eにつき試験を行った。
Figure 0004587220
A.分離溝および円弧面の数
内周面の分離溝および円弧面の数を3〜8とした6種類の焼結軸受を作製した。分離溝および円弧面の形成は、焼結軸受の素材の軸孔に、分離溝および円弧面の雄型のピンを圧入する塑性加工によって形成した。これら焼結軸受を鋼製のハウジングに圧入し、潤滑油としてエステル油を含浸させた。次いで、焼結軸受に軸を挿入して4200rpmで回転させ、その時に生じる焼結軸受と軸との間の油膜圧力(kg/cm)を測定した。この油膜圧力が高いほど軸受剛性が高いと判断できる。
図5は測定結果を示しており、測定した油膜圧力は円弧面の数が3つのものが最も油膜圧力が高いが、軸受剛性は油膜圧力×円弧面の数の値、すなわち各円弧面での油膜圧力の総和で表されることから、軸受特性は、円弧面が5つのものが最も高い軸受特性を示すことが判る。ただし、分離溝および円弧面の数が3つあれば、必要十分な軸受剛性は確保されることも判った。したがって、分離溝および円弧面の数は5つが最適であることが認められた。
B.分離溝の幅
分離溝の幅を、図3で示す角度θを5〜20°の範囲で1°ずつ異ならせた16種類の焼結軸受を作製し、これら焼結軸受を用いて、試験Aと同様に油膜圧力を測定した。なお、形成した分離溝および円弧面はそれぞれ5つと共通させた。図6は測定結果を示しており、これによると、分離溝の幅が狭くなるほど動圧は高くなることが判る。しかしながら、分離溝の幅を示す角度θが8°を下回ったものでは、潤滑油が巻き込まれにくくなって円弧面への潤滑油の供給が不足がちになる現象が起きた。また、角度θが20°で油膜圧力がほぼ6kg/cmであり、これは実用上必要な油膜圧力の下限値であるため、角度θが20°を超えると、必要十分な軸受剛性を確保しにくくなる。また、角度θが15°で油膜圧力が8kg/cmと十分な油膜圧力となり、十分な軸受剛性が確保される。これらのことから、角度θは8〜20°が好適であり、8〜15°がより好適であることが認められた。
C.分離溝の深さ
分離溝の最大深さを0.01〜0.21mmの範囲で0.02mmずつ異ならせた9種類の焼結軸受を作製し、これら焼結軸受を用いて、試験Aと同様に油膜圧力を測定した。なお、形成した分離溝および円弧面はそれぞれ5つ、分離溝の幅を示す角度θは10°と共通させた。図7は測定結果を示しており、これによると、分離溝の最大深さは0.05mm以上で油膜圧力が一定となるが、0.05mm以下では油膜圧力が若干低下するとともに変動することが判った。これは分離溝が0.05mm以下では分離溝の部分で負圧が発生して空気を巻き込み、これが軸受面に流入して圧力低下と圧力変動が生じるためである。ところが、0.15mmを超えると、焼結軸受全体に、分離溝が狭まるような変形が生じやすい。このため、分離溝の最大深さは0.05〜0.15mmが好適であることが認められた。
D.スパイラル溝の本数
端面に形成するスパイラル溝の数を6〜16とした11種類の焼結軸受を作製した。スパイラル溝の形成は、凸部が形成されたパンチを焼結軸受の素材の端面に刻印することによって形成した。これら焼結軸受に潤滑油としてエステル油を含浸させ、この焼結軸受に、スラストワッシャを有する軸を、そのスラストワッシャをスパイラル溝に対向させて挿入し、この軸を4200rpmで回転させて、スラスト荷重支持能力を示すスラストワッシャの浮上量を調べた。図8はその結果を示しており、これによれば、スパイラル溝を8本以上有することにより負荷容量が満足するレベルに達することが判る。一方、スパイラル溝は、上記のようにパンチに形成された凸部を焼結軸受の素材の端面に刻印して形成されるが、外径φ6mm、内径φ3mmで形成される焼結軸受の端面はきわめて狭く、この狭い領域に12本を超えるスパイラル溝を形成することは難しい。よって、スパイラル溝の本数の上限は12本が好適である。
E.スパイラル溝の深さ
端面に形成するスパイラル溝の最大深さを4〜19μmの範囲で1μmずつ異ならせた16種類の焼結軸受を作製した。スパイラル溝は上記Dの試験と同様の方法で形成し、本数は10本と共通させた。そして、室温:25℃と、高温の80℃の環境下で、上記Dの試験と同様にして軸を回転させ、スラストワッシャの浮上量を調べた。図9はその結果を示しており、これによれば、室温では、スパイラル溝の深さが増大するほどスラストワッシャの浮上量も増大するが、80℃と高温の状況では、深さが10μmで浮上量は最大となった。したがって、室温と高温の双方の温度状況を鑑みると、スパイラル溝の深さは8〜15μmが好適であることが判る。
本発明の一実施形態のスピンドルモータの縦断面図である。 一実施形態の動圧軸受ユニットの縦断面図である。 一実施形態の動圧軸受の横断面図である。 一実施形態の動圧軸受の上面図である。 実施例で作製した動圧軸受の円弧面の数と軸受剛性(油膜圧力)との関係を示す線図である。 実施例で作製した動圧軸受の分離溝の幅と軸受剛性(油膜圧力)との関係を示す線図である。 実施例で作製した動圧軸受の分離溝の最大深さと軸受剛性(油膜圧力)との関係を示す線図である。 実施例で作製した動圧軸受のスパイラル溝の本数と軸の浮上量との関係を示す線図である。 実施例で作製した動圧軸受のスパイラル溝の深さと軸の浮上量との関係を示す線図である。
符号の説明
1…スピンドルモータ、40…軸、42…スラストワッシャ、
50…動圧軸受ユニット、60…ハウジング、63…カバー部材、70…動圧軸受、
71…軸孔、73…内周面、74…分離溝、75…円弧面、76…スパイラル溝。


Claims (4)

  1. 有底筒状のハウジング内に、スラストワッシャを有する軸を回転自在に支持する円筒状の軸受が設けられた磁気記録ディスク駆動装置用の動圧軸受ユニットにおいて、
    ラジアル荷重を支持するラジアル動圧凹所およびスラスト荷重を支持するスラスト動圧凹所が軸受に設けられた動圧軸受を用いるとともに、
    前記軸受は、前記ラジアル動圧凹所として、前記軸が挿入される軸孔の内周面に、軸方向に沿って延び、該内周面を周方向に分離させる複数の分離溝が、周方向に等間隔をおいて形成され、これら分離溝の間の内周面に、外径と非同心で、かつ、一周方向に向かうにしたがって内周側に縮径していく円弧面が形成されており、かつ、
    前記スラスト動圧凹所として、前記スラストワッシャに対向する前記動圧軸受の端面には、前記一周方向に向かうにしたがって内周側に湾曲しながら延びるとともに、外周側の端部は外周側の縁に開口しているが、内周側の端部は内周側の縁に開口しておらず閉塞している複数のスパイラル溝が形成されており、
    前記分離溝は5つ形成され、これに伴い前記円弧面も5つ形成され、
    前記分離溝は、幅が、当該軸受の軸心を中心とした周方向への角度で8〜20°に相当する長さを有し、また、最大深さが0.05〜0.15mmとされ、
    前記スパイラル溝は8〜12本形成され、その最大深さが8〜15μmとされており、
    さらに、前記軸の径が2〜3mmであることを特徴とする動圧軸受ユニット。
  2. 前記スパイラル溝が形成された前記動圧軸受の端面との間に、前記スラストワッシャを挟み込む環状のカバー部材を、前記ハウジングの開口端部に設けたことを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受ユニット。
  3. 前記動圧軸受が、焼結材からなる焼結軸受であることを特徴とする請求項1または2に記載の動圧軸受ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の動圧軸受ユニットを具備することを特徴とするスピンドルモータ。
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