JP4586953B2 - 偏光性とフォトクロミック性を併せ持つ合成樹脂積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、偏光性とフォトクロミック性の両特性を併せ持つ合成樹脂積層体に関する。特にスポーツ用ゴーグル、サングラス等の防眩用途に使用され、優れた外観性、光学特性を有するとともに、その製造並びに加工が容易な合成樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光特性を有するスポーツ用ゴーグルやサングラスは反射光のカット特性に優れるため、マリンスポーツ、スキー、釣り等のアウトドアーでの活動での有用性が広く認識されるようになり、その需要は最近急激な伸びを示している。特にポリカーボネート製の場合は耐衝撃性に優れるためにその傾向が顕著である。
【0003】
一方、優れたフォトクロミック色素の開発が急速に進んでいるのに伴って、周囲の明るさに応じて透過率が変化するプラスチックス製フォトクロミックサングラスの特性の改善も著しく、やはり急速に人気を得つつある。
【0004】
しかしながら、周囲の明るさに応じて透過率が変化するとともに、反射光を優先的にカットするような機能を同時に有する合成樹脂製の防眩材料は、アイデアは提案されてもいまだに実用化されていないのが現状である。
【0005】
これは要求される特性を満たす為の防眩材料の具体的な構成がアイデアとして提案されても、それを製造するための具体的な方法が実用性にとぼしかったり、製造プロセスとして実用性の高いものを選ぶと得られる製品の特性が不充分であったりしたためである。
【0006】
例えば特公平7−94154に記載のようなポリカーボネートレンズの製造において、用いるポリカーボネートシートを製造する際にフォトクロミック色素を含有させるような方法では応答速度、コントラストともに不充分なレンズしか得られない。ポリカーボネート以外の樹脂であっても防眩材料として使用が可能な強度を有するシートにおいては、練りこみの際にフォトクロミック色素の劣化が起きたり、練りこみが厄介であったり、得られる製品のコントラストや応答速度が遅い等の問題があるのが通常である。
【0007】
また、特公平7−94154の方法で得られるような偏光レンズの表面層をフォトクロミック色素含有樹脂でコーティングする方法も考えられるが、採用できるコ−ティング層の厚みに限界があるためにコントラストの良いレンズとするのは困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、偏光性とフォトクロミック性に優れた特性を有し、加工性が容易な防眩材料用の合成樹脂積層体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、さまざまな方法に関して試行錯誤的な検討を進めた結果、2個の透明な合成樹脂積層体にフォトクロミック性を有する樹脂層と偏光特性を有する樹脂層を介在させた積層体は、偏光特性、フォトクロミック特性に優れるのみならず、曲面加工や射出成形の加工も容易にできることを見出すとともに、この積層体は非常に単純な方法で製造可能であることも明らかにし、本発明を完成させたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、2個の透明な合成樹脂層と、該2個の透明な合成樹脂層間に介在するフォトクロミック特性を有する樹脂層、及び偏光特性を有する樹脂層と、該偏光特性を有する樹脂層と透明な該合成樹脂層を接着する接着材層とを有する偏光特性とフォトクロミック特性を併せ持ち、該2個の透明な合成樹脂層の内、フォトクロミック特性を有する樹脂層と接する透明な合成樹脂層が、厚みが50μm以上で、レターデーション値が150nm以下、又は3000nm以上であることを特徴とする合成樹脂積層体である。
【0011】
本発明に使用する透明な合成樹脂はポリカーボネート樹脂が好ましいが、耐衝撃性に優れ透明性に優れた強度のある樹脂であればポリカーボネートと同様に使用可能である。
【0012】
また、フォトクロミック特性を有する樹脂層は、フォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層であることが好ましい。
上記偏光特性を有する樹脂層は、偏光フィルムであることが好ましい。
【0013】
図1の(A)は透明な合成樹脂層(以下(A)と言う)、(B)はフォトクロミック特性を有する樹脂層(以下(B)と言う)、(C)は偏光特性を有する樹脂層(以下(C)と言う)、(D)は接着材層(以下(D)と言う)及び(E)は透明な合成樹脂層(以下(E)と言う)である。
【0014】
本発明の合成樹脂積層体がサングラスやスポーツ用ゴーグル等の防眩材として使用される場合、(A)側が外側で、(E)側が内側として使用される。例えば、本発明の合成樹脂積層体が適用されたサングラスの使用者は、サングラスのレンズ内側の(E)側から外側の(A)側を通して対象物を見ることになる。
また、曲面加工する場合には(A)が凸側、(E)が凹側になるよう加工される。更にまた、該積層体に射出成形法等により、別の透明な樹脂を一体成形される場合(平板状であるか曲面加工後であるかを問わず)には、射出成形で、該積層体に合着される樹脂のUV吸収が低く透明な場合には(A)側からでも、(E)側からでもかまわないが、合着される樹脂にUV吸収剤や色素等の添加材が含まれる場合には(E)側からの方が望ましい。
【0015】
これら(A)、(B)、(C)、(D)、及び(E)の成分、濃度、厚みの組み合わせを後で述べるような組み合わせとした場合に光学特性が優れて、尚且つ曲面加工や射出成形が可能なものとなるわけであるが、まず各々の層について説明する。
【0016】
(A)は、厚みが50μm以上でレターデーション値(以下、Re と言う)が150nm以下、又は3000nm以上であることが好ましく、実質的には、波長が350nm以上の光を透過するシートであることが好ましい。
本発明において、合成樹脂層のレターデーション値(nm)は、下記の式によって定義された値である。
レターデーション値(Re)(nm)=Δn×d
ここで、Δnは合成樹脂層の複屈折であり、dは該合成樹脂層の厚み(nm)である。
上記範囲外のReでは、防眩材として使用されたときに着色干渉縞が発生し好ましくない。
(A)として、ポリカーボネートが用いられる場合には、厚みが50〜200μmで、且つRe が150nm以下、あるいは厚み300μm〜1mmで、且つRe が3000nm以上であることが要求される。この範囲以外では、下記のいずれかの問題が発生する。
(1)曲面状に加工すると干渉模様が観察されるようになる。
(2)充分な強度がでない。
(3)外観性の良好な加工品を得られない。
(4)射出成型の際に偏光特性が損なわれる。
(5)原材料の入手が困難で実際的ではない。
本発明における前記レターデーション値を有するポリカーボネートは、例えば下記の方法によって、製造できる。
即ち、レターデーション値が150nm以下のシートは、キャスティング法あるいは無延伸押出法によって製造することができる。また、レターデーション値が3000nm以上のシートは、押出し法によってシート化し、ガラス転移点より若干高い温度(例えば約140〜約180℃)に加熱しながら、実質的に一方向に延伸することにより製造できる。この場合、延伸倍率はレターデーション値に影響を与える。
【0017】
(B)は、フォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層であることが好ましい。厚みは、100〜250μmであることが好ましい。厚み範囲がこの範囲を下まわる場合、紫外線が照射された際、発色が不十分でコントラストが低くなる。また、厚みがこの範囲を越える場合は、コントラストは充分であるが、非常に高価なフォトクロミック色素を多量に使用するため、経済性が悪くなる。フォトクロミック色素はウレタン系樹脂層との相溶性を有するものであれば特に限定されないが、スピロピラン系化合物、スピロオキサジン系化合物及びナフトピラン系化合物が好ましい。
【0018】
フォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層の形成法にも、下記のようなさまざまな方法が適用可能である。
(1)溶剤にポリウレタン樹脂、フォトクロミック色素を溶解させ、該溶液を(A)または(C)に塗布した後に溶剤を揮散させ、(C)または(A)と加熱下で貼り合わせる方法。
(2)フォトクロミック色素が練りこまれたポリウレタン樹脂を、透明な樹脂板の上に厚みが一定になるよう加熱融着させる。
(3)ポリウレタンプレポリマーにフォトクロミック色素及び硬化剤を溶解させた樹脂液を(A)または(C)に塗布し、溶剤を揮散させた(溶剤を含む場合)後、その面を(C)または(A)と貼り合わせ、その後硬化させる方法。
これらどの方法も原理的には採用可能である。
【0019】
(D)は、通常のPCフィルムと偏光フィルムの貼り合わせに用いられる接着剤ならばどのようなものでもかまわないが、前記した(B)のフォトクロミック特性を有する樹脂層に使用されるポリウレタン樹脂が、接着剤として使用される。特に、ポリウレタンプレポリマーと硬化剤からなる2液型のポリウレタンを使用することが後の加工のことを考えると好ましい。厚みは5〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは5〜50μmである。厚みが5μm未満の場合は、充分な接着力が得られにくい。また、100μmを越えると接着力は充分であるが、接着層の溶媒を揮発するのに時間がかかり、生産性や経済性が悪くなる。この層にUV吸収剤を添加して積層体にUVカット能を持たせることも可能である。
【0020】
(E)は、射出成形に用いる場合には100μm以上の厚みが必要である。この範囲を下まわる場合は、射出成形時にシワや亀裂が発生しやすい。また、射出成形等の方法によって後で厚みを増す場合を除いては、本発明の合成樹脂積層体の全厚みが0.6mm以上となるように(E)の厚みを選択することが強度や質感の面から必要である。
【0021】
前記のフォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層に含有されるスピロピラン系化合物の具体例としては、1’,3’,3’−トリメチルスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、1’,3’,3’−トリメチルスピロ−8−ニトロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、1’,3’,3’−トリメチル−6−ヒドロキシスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、1’,3’,3’−トリメチルスピロ−8−メトキシ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、5’−クロル−1’,3’,3’−トリメチル−6−ニトロスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、6,8−ジブロモ−1’,3’,3’−トリメチルスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、6,8−ジブロモ−1’,3’,3’−トリメチルスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、8−エトキシ−1’,3’,3’,4’,7’−ペンタメチルスピロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、5’−クロル−1’,3’,3’−トリメチルスピロ−6,8−ジニトロ(2H−1−ベンゾピラン−2,2’−インドリン)、3,3,1−ジフェニル−3H−ナフト−(2,1−13)ピラン、1,3,3−トリフェニルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)−ナフト(2,1−b)ピラン〕、1−(2,3,4,5,6−ペンタメチルベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)−ナフト(2,1−b)ピラン〕、1−(2−メトキシ−5−ニトロベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−ナフト(2,1−b)ピラン〕、1−(2−ニトロベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−ナフト(2,1−b)ピラン〕、1−(2−ナフチルメチル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−ナフト(2,1−b)ピラン〕、1,3,3−トリメチル−6’−ニトロ−スピロ〔2H−1−ベンゾピラン−2,2’−(2H)−インドール〕等が挙げられる。
【0022】
前記のフォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層に含有されるスピロオキサジン系化合物の具体例としては、1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、5−メトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、5−クロル−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、4,7−ジエトキシ−1,3,3−トリメチルスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、5−クロル−1−ブチル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,3,5−テトラメチル−9’−エトキシスピロ〔インドリノ−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−ベンジル−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(4−メトキシベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(2−メチルベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(3,5−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(4−クロロベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(4−ブロモベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1−(2−フルオロベンジル)−3,3−ジメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,5,6−テトラメチル−3−エチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ピリド(3,2−f)(1,4)ベンゾオキサジン〕、1,3,3,5,6−ペンタメチルスピロ〔インドリン−2,3’−(3H)ピリド(3,2−f)(1,4)−ベンゾオキサジン〕、6’−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−1,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1−プロピル−スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、6’−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−1,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−1−(2−メチルプロピル)−スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,3−トリメチル−1−6’−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,3−トリメチル−6’−(1−ピペリジル)スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,3−トリメチル−6’−(1−ピペリジル)−6−(トリフルオロメチル)スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕、1,3,3,5,6−ペンタメチル−スピロ〔2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン〕等が挙げられる。
【0023】
前記のフォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層に含有されるナフトピラン系化合物の具体例としては、3,3−ジフェニル−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、2,2−ジフェニル−2H−ナフト(1,2−b)ピラン、3−(2−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、3−(2−メチル−4−メトキシフェニル)−3−(4−エトキシフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、3−(2−フリル)−3−(2−フルオロフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、3−(2−チエニル)−3−(2−フルオロ−4−メトキシフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、3−〔2−(1−メチルピロリル)〕−3−(2−メチル−4−メトキシフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン、スピロ〔ビシクロ(3.3.1)ノナン−9,3’−3H−ナフト(2,1−b)ピラン〕、スピロ〔ビシクロ(3.3.1)ノナン−9−2’−3H−ナフト(2,1−b)ピラン〕、4−[4−〔6−(4−モルフォルニル)−3−フェニル−3H−ナフト(2,1−b)ピラン−3−イル〕フェニル]−モルフォリン、4−〔3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−3H−ナフト(2,1−b)ピラン−6−イル〕−モルフォリン、4−〔3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−3H−ナフト(2,1−b)ピラン−6−イル〕−モルフォリン、4−[3−フェニル−3−〔4−(1−ピペリジル)フェニル〕−3H−ナフト(2.1−b)ピラン−6−イル]−モルフォリン、2,2−ジフェニル−2H−ナフト(2,1−b)ピラン等が挙げられる。
【0024】
前記のフォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層に含有されるウレタン系樹脂は、生産性、必要な装置を考慮すると、ポリウレタンプレポリマーと硬化剤からなる2液型のポリウレタンを使用することが好ましい。
【0025】
前記のポリウレタンプレポリマーとしてはイソシアネートとポリオールとを一定割合で反応させた化合物を用いる。すなわち、ポリウレタンプレポリマーはジイソシアネートとポリオールから得られる両末端がイソシアネート基を有する化合物である。ポリウレタンプレポリマーに使用されるジイソシアネート化合物としてはジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネート(MDI)が好ましい。また、ポリオールとしては5〜30の重合度を有するポリプロピレングリコール(PPG)を使用することが好ましい。
【0026】
ポリウレタンプレポリマーの分子量は数平均分子量500〜5000のものであり、好ましくは1500〜4000、より好ましくは2000〜3000である。
【0027】
一方、前記の硬化剤としては水酸基を2個以上有する化合物であれば特に限定されるものではなく、ポリウレタンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリカーボネートポリオール等が例示され、その中でも特定のイソシアネートと特定のポリオールから得られる末端に水酸基を有するポリウレタンポリオールが好ましい。特に、ジイソシアネートとポリオールから誘導される少なくとも両末端基に水酸基を有するポリウレタンポリオールが好ましく、該ジイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネート(TDI)を使用することが好ましい。また、ポリオールとしては重合度が5〜30のPPGを使用することが好ましい。
【0028】
この硬化剤の分子量は数平均分子量500〜5000であり、好ましくは1500〜4000、より好ましくは2000〜3000である。
【0029】
ポリウレタンプレポリマーのイソシアネート基(I)と硬化剤の水酸基(H)の比I/Hが0.9〜20、好ましくは1〜10を目安として使用することが好ましい。
【0030】
これらのポリウレタンプレポリマー及び硬化剤は粘度調節のために酢酸エチル、テトラヒドロフラン及びトルエンなどの溶媒を使用してもよい。
【0031】
前記の(C)は、基本的にはどのような偏光フィルムでもかまわないが、透過率は30%以上の比較的に高透過率で、厚みが10〜100μmあることが好ましい。厚みがこの範囲を下まわる場合、強度が弱くなったり、所望の偏光特性が得られにくい。また、この範囲を越える場合は、厚みの均一性が得られにくく、色ムラが発生しやすい。射出成形等の加熱を伴う加工を行うことを考慮すればヨウ素系の偏光フィルムはあまり好ましいと言えず、染料系の偏光フィルムが望ましい。特に、特開昭63−311203に記載のような、金属イオン及びホウ酸を用いて特殊な処理を施しフィルムを安定化させるような製造方法で作製される耐熱性の高いフィルムが望ましい。更に、UVカット特性を持った偏光フィルムを用いることは非常に好ましいことである。
【0032】
特に、好ましい本発明の合成樹脂積層体の製造方法は、次の通りである。
フォトクロミック色素、ポリウレタンプレポリマー及び硬化剤を含む樹脂液を偏光フィルムに塗布する。その後20〜50℃の温度で約5〜60分間程度放置する。その後、透明な合成樹脂シートと樹脂液層を貼り合わせる。こうして得られた積層体の偏光フィルム側に溶剤を含む接着剤を塗布する。その後20〜50℃の温度で約5〜60分程度放置し溶剤を揮発させた後に、別の透明な合成樹脂層を接着剤と貼り合わせる。該積層体は、通常60〜140℃で、2時間〜1週間かけて加熱硬化させ、本発明の合成樹脂積層体を製造する。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何らの制限を受けるものではない。
【0034】
〔測定方法〕
(1)透過率は分光光度計(日本分光(株)製)を用いて測定した。
(2)単板透過率、平行位透過率(H0 :同種の偏光性フィルムやシート2枚をその配向方向が互いに同じ方向になるよう重ね合わせたときの光透過率)、直交位透過率(H90:同種の偏光性フィルムやシートを2枚その配向方向が互いに垂直になるよう重ね合わせたときの光透過率)は可視部400〜700nmにおける視感度補正を行った平均値である。
(3)偏光度は次式により求めた。
(4)シートのレターデーション値は偏光顕微鏡(オーク製作所製:TEM−120AFT)により、測定した。
(5)紫外線照射下での透過率は、超モノクロ光源(日本分光(株)製)で360nmの単一波長光を照射させながら透過率を測定(照射開始後5分経過して後)した。
【0035】
実施例1
(1)フォトクロミック色素含有樹脂液の調製
プレポリマー15g、硬化剤3g、フォトクロミック色素▲1▼〔3,3−ジフェニル−3H−ナフト(2,1−b)ピラン)〕0.25g、フォトクロミック色素▲2▼〔スピロ(2H−インドール−2,3’−(3H)ナフト(2,1−b)(1,4)オキサジン)−1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−6’−(1−ピペリジニル)〕0.08g、ヒンダードアミン化合物〔ビス(2,2,6,6-テトラメチル−4-ピペリジニル)セバケート〕0.18g及びテトラヒドロフラン12gを均一になるよう混合した。
但し、上記プレポリマーは、NCO基当量重量(当量重量とは官能基1個当たりの平均分子量)が1500のポリウレタンプレポリマー(ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)と平均重合度15のポリプロピレングリコール(PPG)から調製したものである。)である。また、上記硬化剤は、水酸基当量重量が1050である硬化剤(トリレンジイソシアネートと平均重合度が10のポリプロピレングリコールから調製したものである。)である。
【0036】
(2)偏光フィルムの調製
ポリビニルアルコールフィルム(クラレ株式会社製、商品名:クラレビニロン#7500)を、クロランチンファストレッド(C.I.:Direct Red 81)0.37g/L、ブリリアントブルー6B(C.I.:Direct Blue 1)0.28g/L、ダイレクトコッパーブルー2B(C.I.:Direct Blue 168)0.28g/L、 プリムラブルー6GL(C.I.:Direct Blue 202)0.93g/L、及びクリソフェニン(C.I.:Direct Yellow 12)0.28g/Lを含む水溶液(染色液)中で35℃にて6分間染色した後、染色液中で1軸方向に5倍延伸した。
次いで当該フィルムを延伸状態を保持した状態で、酢酸ニッケル4水塩 0.30g/L、及びホウ酸 12.2g/Lを含む水溶液(処理液)中に室温で3分間浸漬した。さらに当該フィルムの緊張状態を保持したままで液中より取りだし、水洗、乾燥を行った後に110℃で7分間加熱処理した。
得られた偏光フィルムは薄いグレイ色で、厚みが30μmであり、その光学特性は、単板透過率=41.8%、偏光度=96.3%であった。
【0037】
(3)接着材層用樹脂液の調製
前記のプレポリマー15g、前記の硬化剤3g及び酢酸エチル27gを均一になるよう混合した。
【0038】
(4)積層体の作製
(1)の方法で得られた樹脂液を(2)で得られた偏光フィルムに塗布厚み300μmのドクターブレード(ヨシミツ精機(株)製)で塗布した。その後45℃の雰囲気下に10分放置後、該樹脂液面と厚み120μmでRe が60nmのポリカーボネートフィルムを貼り合わせた。この積層体の厚みをマイクロメーターで測定したところ、313μmであり、フォトクロミック特性を有する樹脂層の厚みが163μmであることが判った。
ついでこの積層体の偏光フィルム側にウレタン系接着剤をバーコーター#24を使用して、溶剤が揮発した後の厚み10μmとなるように塗布した。それから、溶剤を揮発後に厚み300μmのポリカーボネートシートを貼り合わせた。
【0039】
この積層体を70℃で2日間加熱硬化させた。得られた積層体の全厚みは620μmであった。
光を照射しないときの透過率=41.9%、偏光度=96.2%であり、偏光フィルムそのものの光学特性と殆ど同じであった。色調は薄いグレイであった。
一方これに太陽光を照射すると10秒以内に濃いかっ色に変化し、照射をやめるともとの薄いグレイ色に10秒程度の短時間で戻ることが判った。
紫外光照射時の単板透過率は24.5%、偏光度=96.4%であり、太陽光下での目視の観察結果を数値的に裏付けるものであった。
また積層体の外観性は非常に良好なものであった。
【0040】
実施例2
実施例1のシートを80mmφの大きさにカットした後、147℃の雰囲気下で加熱開始と同時に1分間で50mmHgまで吸引し、6分間真空成形して曲率半径80mmのレンズ状に加工した。
得られた曲面加工品の外観は非常に良好なものであり、干渉模様も観察されなかった。光学特性も光照射下、非照射下を問わず加工前と殆ど同じであった。
【0041】
実施例3
型締力150ton の射出成形機を用い、実施例2で得られた曲面加工を施したシートを、射出成形により成形品に付着させるため、予め該曲面形状のキャビティを有する設定温度110℃の金型内に装着し、設定温度260℃の成形機シリンダー内で該金型キャビティを満たすに充分な予め120℃で6時間以上熱風乾燥機に入れておいたポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロン、H−4000)を計量した後、該曲面加工を施したシートを装着し、閉じられた金型キャビティ内へ該溶融樹脂を射出注入し、次に、700kg/cm2 の保持圧力で30秒間保持した後、120秒間金型内で成形品を冷却固化させた。その後金型を開き成形品を金型内から取り出した。
得られた成形品の表面には予め装着しておいた曲面加工を施したシートが密着しており、良好な外観の成形品が得られた。また、該成形品は、偏光特性とフォトクロミック特性を有した歪みの少ないものであった。
【0042】
実施例4
(1)フォトクロミック色素含有樹脂液の調製
フォトクロミック色素として、James Robinson社製Reversacol Flame 0.17gを用いる以外実施例1と同じことを行った。
(2)偏光フィルムの調製
実施例1と全く同様に行った。
(3)積層体の作製
厚さ600μmで、Re が4000nmのポリカーボネートシート2枚を用いて実施例1と同様な方法で両側が600μm厚み、全厚み約1.4mmの積層体を得た。
この積層体の色調は太陽光の照射下では濃いオレンジ色であるが、光非照射下ではうすいグレイであり、透過率=42.1%、偏光度=95.7%であった。
【0043】
これを縦:40mm×横:200mmの形状にカットした後に、実施例2に準ずる条件で曲率半径85mmの球状に曲面加工した。
得られた曲面加工品の色調、明るさは太陽光照射下、非照射下ともに加工前と同様であった。
また外観性も、ユガミ等が観察されることなく非常に良好であり、干渉模様等も観察されなかった。よって、スキーゴグル用に好適であると判断された。
【0044】
比較例1
(A)のポリカーボネート層のRe が1500nmのものを使用した以外は、実施例1と同様にして積層体を作成した。得られた積層体の厚みは622μmであった。この積層体を用いて曲面加工を施し、レンズを作製したが、このレンズを通して反射光を見たところ干渉模様が観察された。
【0045】
比較例2
実施例1において、(1)の方法で得られた樹脂液を(2)で得られた偏光フィルムに塗布した後、該樹脂液面と厚み300μmのポリカーボネートシートを貼り合わせ、次いでこの積層体の偏光フィルム側にウレタン系接着剤を塗布し、厚み120μmでReが60nmのポリカーボネートフィルムと貼り合わせた以外は、実施例と同様にして、積層体を作成した。得られた積層体の厚みは614μmであった。
この積層体に、厚み120μmでReが60nmのポリカーボネートフィルム側から、太陽光を照射したが、若干褐色がかった色に変化したが、実施例1の場合ほど顕著な発色はなく、太陽光と同じ方向から紫外線を照射しながらの透過率は36%程度であった。
【0046】
比較例3
実施例1において、フォトクロミック色素▲1▼とフォトクロミック色素▲2▼を添加せずに樹脂液を調製した以外は、実施例1と同様にして合成樹脂積層体を作成した。得られた積層体の厚みは618μmであった。この積層体を太陽光に曝しても発色はなく、また紫外光を照射してもしなくても、透過率と偏光度は実施例1の光を照射しないときと同等であり、紫外光が照射された際に発色する実施例1で作製した積層体ほどの防眩性は得られなかった。
【0047】
比較例4
実施例1と同様にフォトクロミック色素含有樹脂液を調製し、厚み300μmのポリカーボネートシートに、厚み300μmのドクターブレード(ヨシミツ精機(株)製)で該樹脂液を塗布した。その後45℃の雰囲気下に10分放置後、該樹脂液面と厚み120μmでReが60nmのポリカーボネートフィルムを貼り合わせた。得られた積層体をマイクロメーターで測定したところ、厚みが578μm有り、フォトクロミック樹脂層の厚みは158μmであることが判った。その後、70℃で2日間加熱硬化させた。得られた積層体の全厚みは、575μmであった。
この積層体に紫外光を照射しないときの透過率は83%で、紫外光を照射した際の透過率は64%であり、また当然ながら偏光特性は有しておらず、実施例1の積層体ほどの防眩性は得られなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂積層体は、偏光性とフォトクロミック性を併せ持っているので、スポーツ用ゴーグル、サングラス等の防眩用途に好適に使用でき、射出成形と組み合わせることによって、合成樹脂製の度付きサングラスの作製を容易にしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成樹脂積層体の断面図である。
【符号の説明】
A:厚みが50μm以上で、レターデーション値が150nm以下、又は3000nm以上である透明な合成樹脂層
B:フォトクロミック色素を含有するウレタン系樹脂層
C:偏光フィルム層
D:接着材層
E:透明な合成樹脂層
Claims (12)
- 2個の透明なポリカーボネート層と、該2個の透明なポリカーボネート層間に介在するフォトクロミック特性を有する樹脂層、及び偏光特性を有する樹脂層と、該偏光特性を有する樹脂層と透明な該ポリカーボネート層を接着する接着材層とを有する偏光特性とフォトクロミック特性を併せ持ち、該フォトクロミック特性を有する樹脂層が該透明なポリカーボネート層と偏光特性を有する樹脂層とを接着するものであって、ジイソシアネート及びポリオールから得られたポリウレタンにフォトクロミック色素を添加し該透明なポリカーボネート層の一方、及びまたは該偏光特性を有する層にラミネートした後硬化させてなるものであり、該透明なポリカーボネート層が、厚みが100μm以上で、レターデーション値が3000nm以上であることを特徴とする合成樹脂積層体。
- 前記フォトクロミック特性を有する樹脂層の厚みが、100μm以上250μm以下である請求項1記載の合成樹脂積層体。
- 前記フォトクロミック特性を有する樹脂層が、フォトクロミック色素を含有し、且つポリウレタンプレポリマーと硬化剤の反応により成る2液型ポリウレタンであることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂積層体。
- 前記ポリウレタンプレポリマーがジイソシアネートとポリオールから得られる両末端にイソシアネート基を有する化合物であることを特徴とする請求項3に記載の合成樹脂積層体。
- 前記ポリウレタンプレポリマーが、数平均分子量500〜5000であるプレポリマーと数平均分子量500〜5000の硬化剤から誘導された化合物である請求項3に記載の合成樹脂積層体。
- 前記ポリウレタンプレポリマーが、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネートとポリプロピレングリコールから誘導された両末端にイソシアネート基を有する化合物である請求項4記載の合成樹脂積層体。
- 前記硬化剤がジイソシアネートとポリオールから得られる少なくとも両末端に水酸基を有する化合物であることを特徴とする請求項3記載の合成樹脂積層体。
- 前記硬化剤がトリレンジイソシアネートとポリプロピレングリコールから誘導された少なくとも両末端に水酸基を有する化合物である請求項7に記載の合成樹脂積層体。
- 前記2液型ポリウレタンに、ヒンダードアミン化合物および/またはヒンダードフェノール化合物を添加された請求項3に記載の合成樹脂積層体。
- 前記偏光特性を有する樹脂層が、2色性色素を用いて耐熱性を向上させた偏光フィルムを使用する請求項1に記載の合成樹脂積層体。
- 請求項1に記載の合成樹脂積層体が、真空成型加工により曲面形状に賦形されてなる成形品。
- 請求項1に記載の合成樹脂積層体が、射出成形加工により透明樹脂に合着されてなる成形品。
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