JP4585100B2 - 研磨使用済み液の再生方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コロイダルシリカを主成分とする研磨材により半導体基板あるいはその上に形成された被膜を化学機械研磨した後に生じる研磨使用済み液(通常スラリーと呼称されているが本明細書では「液」と記載する)の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より化学機械研磨におけるコロイダルシリカやパッド等の消耗品の費用が高く問題となっており、この対策がいくつも提案されている。
例えば、特開平8−115892号公報には、半導体基板の研磨に使用したコロイダルシリカをまず精密濾過して濃縮液側に粗大不純物を濃縮して除去し、続いて透過液を限外濾過する研磨剤粒子の回収方法が記載されている。
また、特開平11−121408号公報には、半導体基板の研磨に使用した廃液を全量濾過して不純物を除去し、続いて膜分離装置により研磨剤を含む濃縮液と透過液に分離し、透過液を逆浸透装置により濃縮し、最後に前記膜分離装置により得られた濃縮液と逆浸透により得られた濃縮液とを混合する研磨剤スラリ回収装置が記載されている。
さらに特開平11−277380号公報には、研磨使用済み液からイオン交換法でイオン成分を除去したのち限外濾過でコロイダルシリカを濃縮し回収し、新たにイオン成分を添加し再利用する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−115892号公報に記載の回収方法は、シリカを再使用濃度まで濃縮することはできるが、液中の溶解金属の濃度は低くなっていないので、再使用を繰り返すと液中の溶解金属濃度が上昇してしまい、安定した研磨特性を維持できないという欠点がある。
また、特開平11−121408号公報に記載の回収装置は、廃棄物が最少となり資源の有効利用には良いが、溶解金属濃度が上昇することを配慮していないし、逆浸透膜の使用は処理能力的に実用に限界がある。
また、特開平11−277380号公報の研磨使用済み液からイオン交換法でイオン成分を除去する方法は、純度良くシリカ成分を回収できる点で優れてはいるが、酸性液はカチオン交換が進まないため、酸性の使用済み液には適用できないこと、OH以外のアニオン成分を含有する研磨使用済み液ではカチオン交換すると液性が強酸性になり酸性液と同様カチオン交換が進まないこと、とくに炭酸イオンを含有する使用済み液では、カチオン交換すると液性が酸性になった結果炭酸ガスが発生しカチオン交換塔内が泡だらけになることなど、実用的には問題が多すぎる。
【0004】
さらに、従来の提案には、溶解シリカ(低分子量のシリカ)濃度を下げることに注意が払われていない。特に特開平11−121408号公報に記載の装置では、溶解シリカを積極的に再使用系内に取り込んでいる。化学機械研磨は、珪素あるいは二酸化珪素をアルカリ剤でエッチングし、シリカ粒子で被研磨物表面をこそぎ取っていくものであるから、1回研磨を行うと研磨液の溶解シリカ濃度は飽和に近くなっている。なお、溶解シリカ濃度が上昇すると研磨速度が下がるので、アルカリ剤を追加して再使用する。これを繰り返すと再使用系内のアルカリ剤が際限なく増え、コロイドが凝集をおこし、パッドの目詰まり、スクラッチの発生につながる。現場では、洗浄水などの混入で研磨使用済み液は希釈され、新しいコロイダルシリカが追加されて、再使用系にある程度のバランスができている。ただし、現在よりも排水量を減らし、コロイダルシリカの使用量を減らそうとすれば、バランスが崩れる。
【0005】
したがって本発明の目的は、環境への負荷を最小限に抑制することができるとともにコスト的に有利に研磨特性を良好に再生することのできる研磨使用済み液の再生方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コロイダルシリカを主成分とする研磨材により半導体基板あるいはその上に形成された被膜を化学機械研磨した後に生じる研磨使用済み液の再生方法において、
研磨使用済み液を1〜10μの目開きの濾過器で濾過して化学機械研磨工程で混入した粒子を除去する第1工程と、前記第1工程で生じた濾過液を分画分子量15000以下の限外濾過膜を使用して限外濾過してコロイダルシリカの濃度を再使用に必要な濃度以上に濃縮する第2工程と、前記第2工程で得られた濃縮液の濃度を維持したまま純水を加えながら限外濾過を続け液中の溶解シリカ濃度と溶解金属濃度を下げる第3工程と、損失した組成成分を前記第3工程で得られた濾過液に追加して研磨使用前の組成に戻す第4工程とを有する研磨使用済み液の再生方法を提供するものである。
また本発明は、第3工程および/または第4工程において、溶解金属のキレート化剤を添加することを特徴とする前記の研磨使用済み液の再生方法を提供するものである。
また本発明は、第3工程および/または第4工程において、溶解金属の酸化剤を添加することを特徴とする前記の研磨使用済み液の再生方法を提供するものである。
また本発明は、第4工程後のコロイダルシリカにおけるシリカの粒子径を5〜150nmとし、なおかつシリカの濃度を3〜60重量%に調整することを特徴とする前記の研磨使用済み液の再生方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明により再生される研磨使用済み液は、コロイダルシリカを主成分とする研磨材により半導体基板あるいはその上に形成された被膜を化学機械研磨した後に生じる廃液である。研磨対象物の具体例としては、IC、LSI等の半導体素子を構成するシリコンウエハ、この上に形成される多層配線用層間絶縁膜、トレンチ素子分離用の埋め込み酸化膜、平坦埋め込み配線用メタル膜などが挙げられ、これらの化学機械研磨を行うと前記研磨使用済み液が生じる。
研磨使用済み液は、使用前の成分の他に、研磨対象物の溶解したイオン種や溶解シリカ、パッドの磨耗物、洗浄に使った純水などが混入している。
【0008】
本発明でいう研磨材とは、コロイダルシリカを主成分とする、通常研磨スラリー、CMPスラリーと呼ばれるものである。また本発明のいうコロイダルシリカとは、水ガラスを原料として製造される「シリカゾル」だけでなく、エチルシリケートなどのアルコキシドを原料として製造される不純物の少ない製品や、四塩化珪素等を原料にした気相法シリカ(ヒュームドシリカ)と呼ばれる微粉末シリカを水性媒体に分散した製品など、微細なシリカがコロイド状に水性媒体に分散した製品全般を示す。
【0009】
本発明における第1工程は、研磨使用済み液を濾過して化学機械研磨工程で混入した粒子を除去する工程である。
第1工程では、研磨使用済み液を全量濾過して化学機械研磨工程で混入した粒子を除去するのがよい。ここで用いる濾過器としては、コロイダルシリカのシリカ粒子径よりも十分に大きな1〜10μ程度の目開きの濾過器が挙げられる。一般にディプス濾過と言われる濾過器が好適に使用できる。この種の濾過器としては、ポリプロピレン等の材質の糸を筒状に巻いた「糸巻きフィルター」が代表的であるが、不織布状のものや、スポンジ状のもの、板状のもの、布状のものなど材質や形状は特に限定するものではなく、適宜選択することができる。
【0010】
本発明のおける第2工程は、前記第1工程で生じた濾過液を限外濾過してコロイダルシリカの濃度を再使用に必要な濃度以上に濃縮する工程である。ここで用いる濾過器としては、コロイダルシリカのシリカ粒子径よりも小さな1〜5nm程度の目開きの限外濾過器を用いることができる。一般に限外濾過膜が適用される分離は対象粒子が1nmから数ミクロンであるが、溶解した高分子物質をも対象とするため、ナノメータ域では濾過精度を分画分子量で表現している。本発明では、分画分子量15000以下の限外濾過膜を使用するのがよい。この範囲の膜を使用すると5nm以上の粒子を分離することができる。さらに好ましくは分画分子量3000〜15000の限外濾過膜を使用する。3000未満の膜では濾過抵抗が大きすぎて処理時間が長くなり不経済であり、20000以上では、目詰まりが多くなり連続運転がしにくい。膜の材質はポリスルホン、ポリアクリルニトリル、燒結金属、セラミック、カーボンなどがあり、いずれも使用できるが、耐熱性や濾過速度などからポリスルホン製が使用しやすい。膜の形状はスパイラル型、チューブラー型、中空糸型などがあり、どれでも使用できるが、中空糸型がコンパクトで使用しやすい。
【0011】
本発明における第3工程は、前記第2工程で得られた濃縮液の濃度を維持したまま純水を加えながら限外濾過を続け液中の溶解シリカ濃度と溶解金属濃度を、例えば使用前のレベルまで下げる工程である。この第3工程によれば、使用する水の量を最小限にすることができる。
【0012】
溶解シリカ濃度の測定は、公知の測定方法を採用することができる。例えば、シリカ濃度が%オーダーのときはKF添加滴定法(A.M.Lowson Anal.Chem.,27,1810 (1955)に記載)が簡便であり、ppmオーダーのときはICP(高周波誘導結合プラズマ)法が簡便であり、いずれの方法も好適に汎用されている。
【0013】
本発明における第4工程は、損失した組成成分を前記第3工程で得られた濾過液に追加して研磨使用前の組成に戻す工程である。この第4工程では、例えばコロイダルシリカ、pH調節剤や各種電解質等が添加される。
【0014】
なお、コロイダルシリカのシリカ粒子表面は活性が高く、多価金属イオンは吸着され除去しにくくなっていることがある。このような場合には溶解金属のキレート剤および/または酸化剤を添加するのが好ましい。
【0015】
本発明で使用されるキレート化剤としては、金属の多座配位子として結合するものであれば、本発明の効果を損なわない限り、任意のものを用いることができるが、(1)エチレンジアミン四酢酸塩、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸塩、(4)ジエチレントリアミン五酢酸塩、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸塩、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩、および(7)グルコン酸塩、から選ばれることが好ましい。具体的には、(1)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸三アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸四アンモニウム、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三アンモニウム、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二ナトリウム、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二アンモニウム、(4)ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸五アンモニウム、ジエチレントリアミン五酢酸二ナトリウム鉄、ジエチレントリアミン五酢酸二アンモニウム鉄、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸六ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸六アンモニウム、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二アンモニウム、(7)グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸カルシウム、およびグルコン酸−6−リン酸三ナトリウム、等が挙げられる。また、グリシンやサリチル酸も好適である。
これらのキレート化剤は、結晶水を含むものであっても、無水物であってもよい。また、これらのキレート化剤は、2種類以上を併用することができ、その場合、任意の割合で併用することができる。
【0016】
本発明で使用されるキレート化剤の量は、研磨使用済み液に含まれる金属不純物の量をもとにして決めることができる。なお、キレート化剤の量は、キレート化剤の種類、研磨使用済み液の品質によって異なるが、例えば溶解金属のうちAlを除去するか否かによっても使用量は大変異なる。例えば、研磨対象物がシリコン基板である場合、Alの除去を考慮しないとキレート化剤はシリカ1kgに対して5mg当量、Alの除去を考慮するとキレート化剤はシリカ1kgに対して20mg当量が最小量である。また、研磨対象物が金属を含む場合、キレート化剤の使用量は溶解金属の量の5倍当量以下を目安にするのがよい。なお、pHによってキレート形成の平衡定数は格段に異なるのでこの量を超えて大過剰に添加することに制限はない。
【0017】
本発明で使用される酸化剤としては、とくに制限されないが、例えば過酸化水素が高純度品で入手しやすい点から好適であるが、過マンガン酸類、硝酸類、酸素酸類など一般的に酸化作用を有する物質を使用形態に合わせて適宜選択することができる。また酸化剤の使用量も、研磨使用済み液に含まれる金属不純物の量をもとにして決めることができる。研磨対象物がシリコン基板である場合、酸化剤の使用量は、おおむねシリカ1kgに対して0.5mg当量〜10mg当量であるが、研磨対象物が金属を含む場合、溶解金属の量の5倍当量までを目安とする。
【0018】
なお、酸化剤とキレート剤を併用するとZnやCrの除去効率が高くなるので好適である。したがって、溶解金属の種類に応じて併用するのが好ましい。
また、キレート化剤および/または酸化剤は第4工程で添加することもできる。それらは次の再生時の第3工程で金属不純物除去の作用をする。
【0019】
第4工程後に得られる再生研磨使用済み液におけるシリカの粒子径は5〜150nmとなるように調整するのが好ましい。粒子の分散状態は単分散でもよいし、2次凝集があってもよく、用途に応じて使い分けることができる。さらに粒子の形状も、真球状、非球形状等、用途に応じて使い分けることができる。さらに、シリカ濃度は、3〜60重量%となるように濃縮調整するのが好ましい。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明する。
実施例1
シリカ濃度3重量%のコロイダルシリカを主成分とする研磨材を、100L循環使用してベアシリコンを8時間研磨したときの例を示す。循環液は連続的にpH測定を行い、pHが使用前の研磨材の10.3を保つようにNaOHを添加した。
下記表1のサンプル1およびサンプル2に、使用前の研磨材および使用後の研磨使用済み液の組成をそれぞれ示した。表1からもわかるように研磨使用済み液は洗浄水等が入って約200Lになっており、コロイドのシリカは希釈されているが、pH調節のためアルカリ濃度は高くなり、結果として溶解シリカの濃度が高くなっている。
この研磨使用済み液を下記の第1工程ないし第4工程により再生に施した。
(第1工程) 循環液タンクより研磨使用済み液をポンプで再生用タンクに圧送し、そのラインの途中には目開き1μの「糸巻きフィルター」を組み込み、全量濾過を行い、全量濾過液を得た。
(第2工程) 第1工程をおわった全量濾過液を、分画分子量6000の旭化成工業(株)製限外濾過モジュール・マイクローザAIV−5010を使用して循環式濾過で90Lまで濃縮し、濃縮液を得た。シリカ濃度は比重測定により約3重量%と測定ができた。
(第3工程) 純水を添加することで液面レベルを一定に保ちつつ前記第2工程の循環式限外濾過を継続し、純水の添加量が60Lとなったところで濾過を停止し、精製液を得た。
(第4工程) 第3工程で得た精製液を攪拌しながらNaOHを添加しpHを10.3とし、再生液を得た。
下記表1のサンプル3〜サンプル5に、第2工程〜第4工程で得られた液体のの成分組成をそれぞれ示した。このようにして使用前液と同成分の再生液を得ることができた。
【0021】
【表1】
Figure 0004585100
【0022】
実施例2
平均粒子径80nmでシリカ濃度10重量%のコロイダルシリカ20kgに、30gのエチレンジアミン四酢酸二カリウム(EDTA−2K)を加えて溶解し、さらにPHが10.5となるまでKOHを加えて研磨材を作成した。このコロイダルシリカを主成分とする研磨材は、Cu、Zn、Crの含有率がそれぞれ20ppb、12ppb、150ppbであった。純水に所定濃度のCu、Zn、Cr塩を溶解した液を調製し、この液20kgを前記研磨材に混合し、40kgの模擬研磨使用済み液を作成した。模擬研磨使用済み液はシリカ濃度5重量%、Cu、Zn、Crの含有率がそれぞれ50ppb、30ppb、400ppbであった。
この模擬研磨使用済み液を下記の第1工程ないし第4工程により再生に施した。
(第1工程) 模擬使用済み液を調製に用いたタンクよりポンプで再生用タンクに圧送し、そのラインの途中には目開き1μの「糸巻きフィルター」を組み込み、全量濾過を行い、全量濾過液を得た。
(第2工程) 第1工程をおわった全量濾過液を、分画分子量10000の旭化成工業(株)製限外濾過モジュール・マイクローザSLP−2053を使用して循環式濾過で19kgまで濃縮し、濃縮液を得た。シリカ濃度は比重測定により約10重量%と測定ができた。
(第3工程) 純水を添加することで液面レベルを一定に保ちつつ前記第2工程の循環式限外濾過を継続し、純水の添加量が10kgとなったところで濾過を停止し、精製液を得た。
(第4工程) 第3工程で得た精製液を攪拌しながら30gのエチレンジアミン四酢酸二カリウム(EDTA−2K)を加えて溶解し、さらにpHが10.5となるまでKOHを添加し、再生液を得た。
下記表2に、研磨材、模擬研磨使用済み液、第2工程〜第4工程で得られた液体のの成分組成をそれぞれ示した。このようにして使用前液と同成分の再生液を得ることができた。
【0023】
【表2】
Figure 0004585100
【0024】
実施例3
BET法平均1次粒子径30nmの高純度ヒュームドシリカ400gを1600gの純水に分散し、レーザー法平均2次粒子径125nmの高純度シリカ液を作成した。これに5.0gのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加えて溶解し、3.5%過酸化水素水2gを添加混合し、全量が2500gとなるよう純水を加えて希釈し、さらにpHが1.8となるよう60%HNO3を加えてシリカ濃度16重量%の研磨材を作成した。このコロイダルシリカを主成分とする研磨材は、Cu、Ni、Feの含有率がそれぞれ10ppb、20ppb、100ppbであった。純水に所定濃度のCu、Ni、Fe塩を溶解した液を調製し、この液2500gを前記研磨材に混合し、5000gの模擬研磨使用済み液を作成した。模擬研磨使用済み液はシリカ濃度8%、Cu、Ni、Feの含有率がそれぞれ5000ppb、5000ppb、5050ppbであった
この模擬研磨使用済み液を下記の第1工程ないし第4工程により再生に施した。
(第1工程) 模擬使用済み液を調製に用いたタンクよりポンプで再生用タンクに圧送し、そのラインの途中には目開き1μの「糸巻きフィルター」を組み込み、全量濾過を行い、全量濾過液を得た。
(第2工程) 第1工程をおわった全量濾過液を、分画分子量6000の旭化成工業(株)製限外濾過モジュール・マイクローザSIP−1013を使用して循環式濾過で2000gまで濃縮し、濃縮液を得た。シリカ濃度は比重測定により約20重量%と測定ができた。
(第3工程) 純水を添加することで液面レベルを一定に保ちつつ循環式限外濾過を継続し、純水の添加量が11kgとなったところで濾過を停止し、精製液を得た。
(第4工程) 第3工程で得た精製液を攪拌しながら5.0gのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)を加えて溶解し、3.5%過酸化水素水2gを添加混合し、全量が2500gとなるよう純水を加えて希釈し、さらにpHが1.8となるよう60%HNO3を加えてシリカ濃度16重量%の再生液を得た。
下記表3に、研磨材、模擬研磨使用済み液、第2工程〜第4工程で得られた液体のの成分組成をそれぞれ示した。このようにして使用前液と同成分の再生液を得ることができた。
【0025】
【表3】
Figure 0004585100
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、環境への負荷を最小限に抑制することができるとともにコスト的に有利に研磨特性を良好に再生することのできる研磨使用済み液の再生方法が提供される。

Claims (4)

  1. コロイダルシリカを主成分とする研磨材により半導体基板あるいはその上に形成された被膜を化学機械研磨した後に生じる研磨使用済み液の再生方法において、
    研磨使用済み液を1〜10μの目開きの濾過器で濾過して化学機械研磨工程で混入した粒子を除去する第1工程と、前記第1工程で生じた濾過液を分画分子量15000以下の限外濾過膜を使用して限外濾過してコロイダルシリカの濃度を再使用に必要な濃度以上に濃縮する第2工程と、前記第2工程で得られた濃縮液の濃度を維持したまま純水を加えながら限外濾過を続け液中の溶解シリカ濃度と溶解金属濃度を下げる第3工程と、損失した組成成分を前記第3工程で得られた濾過液に追加して研磨使用前の組成に戻す第4工程とを有する研磨使用済み液の再生方法。
  2. 第3工程および/または第4工程において、溶解金属のキレート化剤を添加することを特徴とする請求項1に記載の研磨使用済み液の再生方法。
  3. 第3工程および/または第4工程において、溶解金属の酸化剤を添加することを特徴とする請求項1または2に記載の研磨使用済み液の再生方法。
  4. 第4工程後のコロイダルシリカにおけるシリカの粒子径を5〜150nmとし、なおかつシリカの濃度を3〜60重量%に調整することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の研磨使用済み液の再生方法。
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