JP4580358B2 - ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置 - Google Patents

ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、ディーゼルエンジンの始動性等の改善のために用いるグロープラグ、エアヒータ(吸気ヒータ)などの予熱用ヒータの通電制御を行う通電制御装置に関する。
従来より、ディーゼルエンジンに用いるグロープラグ、エアヒータなどの予熱用ヒータの通電制御を行う通電制御装置として、制御回路をなすパワー制御素子を含む回路部品を、セラミック製の配線基板に片面実装し、配線基板の非実装面(裏面)をアルミダイキャスト製など金属製のケース部材に密着させた構造を有するディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置が知られている。
この通電制御装置では、通電制御によってパワー制御素子で発生する熱を配線基板を通じて金属製のケース部材から放熱することができるので、適切な放熱性能を確保していれば、パワー制御素子自身の温度は極端には上昇しないため、長時間にわたり連続して通電制御を行わせることができる。
しかしながら、セラミック製の配線基板は高価である。また、配線基板に片面実装によって、制御回路を構成しているため、回路構成が複雑になるほど、大きくさらに高価な配線基板が必要となる。また、通電制御装置自身の体格が大きくなるなどのデメリットがある。
一方、セラミック製の配線基板に代えて、樹脂あるいは樹脂を含む複合材製の配線基板を用いれば、安価な配線基板とすることができる。さらに、この配線基板において回路部品を両面実装すれば、配線基板やこれを含む回路全体(通電制御回路全体)の体格をさらに小さくすることができる。但し、両面実装とすると、従来のように片面をケースに密着させることができないため、ケース部材を通じての放熱は困難となる。
さらに、金属製のケースを用いず、樹脂製のケースで配線基板(パワー制御素子)を包囲する場合には、ケース部材を軽量、安価にできるメリットがある。また、配線基板(パワー制御素子)を樹脂充填材で包囲する場合には、容易に配線基板を水分や外部の物体などから配線基板(パワー制御素子)を保護できるメリットがある。しかし、これらは、放熱には適さないデメリットがある。したがって、樹脂等の配線基板に回路部品を両面実装し、樹脂製のケース部材で包囲する場合、あるいは、樹脂充填材で配線基板を包囲する場合には、安価にできるが、放熱性の面で従来に劣る不具合がある。
ところで、放熱は、通電制御時に発生する熱でパワー制御素子の温度(例えば、素子のジャンクション温度)が上昇し、パワー制御素子自身が故障(熱破壊)をしたり、パワー制御素子自身に備える安全回路の作動により通電が遮断されてしまうことを防止すべく、パワー制御素子の温度を上限温度よりも下げるために行う。
従って、通電期間に制限がないなど、長時間にわたり、この通電制御装置(パワー制御素子)で通電制御を継続して行う可能性がある場合には、その長期間にわたり、パワー制御素子の温度を上限温度以下に保てるよう、十分な放熱を行う必要がある。
しかし、この通電制御装置(パワー制御素子)で通電制御を継続して行う通電期間の上限が有る場合には、放熱が十分でなくとも、この通電期間だけパワー制御素子の温度を上限温度より低くできれば足り、パワー制御素子の温度上昇を一時的に遅らせることで、この通電制御装置で通電制御できる期間を長く確保することができる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、簡易な構成でありながら、パワー制御素子による通電制御可能な期間をより長く確保できる通電制御装置を提供することを目的とする。
その解決手段は、パワー制御素子を含み、ディーゼルエンジン予熱用ヒータに加える電力の制御を行う制御回路の少なくとも一部をなす回路部品と、樹脂または樹脂を含む複合材からなる配線基板であって、上記パワー制御素子を含む上記回路部品を自身の両面にわたって実装してなる配線基板と、上記パワー制御素子周囲の空気を外部との間で流通を制限しつつ、少なくとも上記パワー制御素子を包囲する樹脂製のケース部材、または、少なくとも上記パワー制御素子の周囲に充填されてこのパワー制御素子を包囲する樹脂充填材の少なくともいずれかと、上記パワー制御素子の周囲に配置され、上記ケース部材及び上記樹脂充填材よりも熱伝導性が高く、上記パワー制御素子が発する熱を一時蓄熱して、このパワー制御素子の温度上昇を遅らせる温度上昇遅延手段、を有し、上記温度上昇遅延手段は、上記配線基板に実装された、同形で多数の金属塊であるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置である。
本発明の通電制御装置では、パワー制御素子は、ケース部材あるいは樹脂充填材に包囲されているが、温度上昇遅延手段によって、パワー制御素子が発する熱を一時蓄熱し、その温度上昇が遅らせられている。
このため、例えば、本発明の通電制御装置を用いてグロープラグに通電し、これを発熱させた場合、パワー制御素子が発熱するが、温度上昇遅延手段により、パワー制御素子の周囲に熱を一時蓄熱してパワー制御素子の温度上昇を遅らせる。このため、この温度上昇遅延手段が無い場合に比して、パワー制御素子自身の温度が上昇しにくい。従って、通電制御装置にこの温度上昇遅延手段を備えない場合に比して、通電を開始してから、パワー制御素子の温度が上昇して、パワー制御素子が熱によって破壊してしまうまでの時間、パワー制御素子の熱による破壊を防止するために強制的に通電停止とするまでの時間、あるいはパワー制御素子自身の安全回路により強制的に通電停止するまでの時間を長くすることができる。
これにより、ケース部材あるいは樹脂充填材によって、パワー制御素子で発する熱の放熱が不十分となっていても、この温度上昇遅延手段がない場合に比して、長時間にわたり、パワー制御素子を動作させてディーゼルエンジン予熱用ヒータを作動させることができる。
さらに、温度上昇遅延手段として、配線基板に実装された、同形で多数の金属塊を用いているので、金属塊を配置する領域が異形の領域でも、容易に金属塊を配置することができる。また、金属塊を配置する領域の形状変更に容易に対応できる。
なお、樹脂または樹脂を含む複合材からなる配線基板としては、エポキシ、BTレジン等の樹脂からなる配線基板、ガラス不織布にエポキシ樹脂を含浸させたガラス布基材エポキシ基板などガラス繊維や樹脂繊維などの織布あるいは不織布に樹脂を含浸させた複合材が挙げられる。
また、ディーゼルエンジン予熱用ヒータとしては、グロープラグ、エアヒータ(吸気ヒータ)が挙げられる。
さらに、パワー制御素子としては、ヒータに投入する大電力を制御可能な制御素子であり、パワートランジスタ、パワーMOSFET、GTO,SCR、これらを用いたスイッチ素子などが挙げられる。
さらに、ケース部材をなす樹脂としては、絶縁性、耐熱性、耐湿性、耐候性等を考慮して適宜選定すればよいが、例えば、ナイロン、ポロプロピレン、PETが挙げられる。また、樹脂充填材も、絶縁性、耐熱性、耐湿性、耐候性等を考慮して選定すればよいが、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂を用いることができる。
さらに、温度上昇遅延手段は、パワー制御素子の周囲に配置され、ケース部材及び樹脂充填材よりも熱伝導性が高く、このパワー制御素子が発する熱を一時蓄熱して、このパワー制御素子の温度上昇を遅延させるものである。具体的には、パワー制御素子に直接または間接に接触して、このパワー制御素子で発生する熱を効率的に受け入れて蓄熱することができる部材を挙げることができる。さらに具体的には、パワー制御素子に直接接続した金属体が挙げられる。また、配線基板のうち、パワー制御素子の実装部位の周囲あるいは実装部位の裏面部分に実装・固設された金属体が挙げられる。また、実装部位の周囲あるいは実装部位の裏面部分に一部が固設されると共に他の部分が配線基板から離れて配置された金属体が挙げられる。さらには、これらの金属体であって、通電制御装置の外部接続端子のいずれかを兼用して、蓄熱とともに、この兼用している外部接続端子と接続している外部機器の接続部材を経由して外部への熱の放出をも可能にしているものなども挙げられる。
さらに、上述のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、前記パワー制御素子は、金属からなり、自身に発生した熱を外部に逃がすための金属放熱部を有し、上記金属放熱部を前記配線基板の一方面のうち素子実装領域に密着させて実装されてなり、前記温度上昇遅延手段をなす同形で多数の前記金属塊は、上記配線基板の上記一方面とは逆の他方面のうち、上記素子実装領域に対向する素子実装逆面領域を含む金属塊配置領域に密着して配置された金属塊であるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とすると良い。
本発明の通電制御装置では、配線基板のうち、パワー制御素子の金属放熱部を密着させた素子実装領域とは逆側の素子実装逆面領域を含む金属塊配置領域に、金属塊を密着して配置している。このため、パワー制御素子で発生した熱を、その金属放熱部及び配線基板を介するごく近い経路を通じて、パワー制御素子とは逆面側に配置した金属塊に速やかに伝えることができ、この金属塊で一時蓄熱できる。従って、パワー制御素子で発生した熱の一部を、この金属塊で確実に素早く蓄熱することができ、通電制御時のパワー制御素子の温度上昇を遅らせて、通電制御装置をより長い時間作動させることができる。
しかも、本発明の通電制御装置では、配線基板上に金属塊を配置するので、配置容易である。
なお、パワー制御素子の金属放熱部は、配線基板の一方面のうち、素子実装領域で密着していれば良いが、さらに好ましくは、配線基板に設けた銅箔などの金属層で素子実装領域を構成し、ここにパワー制御素子の金属放熱部をハンダ付けによって接合するのが好ましい。確実に金属放熱部を配線基板に密着させることができる上、パワー制御素子で発生した熱を配線基板に及びこれを経由して金属塊に、さらに伝えやすくなるからである。
また、金属塊も、配線基板の他方面に密着していれば良いが、さらに好ましくは、配線基板に設けた銅箔などの金属層で金属塊配置領域を構成し、ここに金属塊をハンダ付けによって接合するのが好ましい。金属塊を配線基板に確実に密着させることができる上、パワー制御素子で発した熱を配線基板からさらに受け取り易くなるからである。
金属塊配置領域に密着する部分の面積を、パワー制御素子の金属放熱部1つ分よりも小さくし、金属塊配置領域に多数の金属塊を密着配置させる。このように、小さな金属塊を複数用いることで、異形の金属塊配置領域にも容易に金属塊を配置することができる。金属塊配置領域の形状変更にも容易に対応できるなどの利点がある。このような金属塊として、チップマウンタなどの機器で自動実装可能で、リフロー装置により配線基板の金属塊配置領域に固着可能な形態、構成を有する金属塊を用いるのが好ましい。搭載やハンダ付けによる固着を、配線基板に搭載する他の電子部品と同様に自動で行うことができるので、他のチップ型の電子部品と同様に扱うことができ、容易に配置固着ができるからである。このような金属塊として、例えば、自動実装及びリフロー可能なチェックピンを用いることができる。
さらに、ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、前記パワー制御素子は、金属からなり、自身に発生した熱を外部に逃がすための金属放熱部を有し、上記金属放熱部を前記配線基板の一方面のうち素子実装領域に密着させて実装されてなり、前記温度上昇遅延手段は、同形で多数の前記金属塊に加えて、金属からなる離間蓄熱部材であって、上記配線基板の上記一方面またはこれとは逆の他方面から離間して配置された離間部と、上記離間部に接続すると共に、上記素子実装領域の周囲の、または、上記他方面のうち上記素子実装領域に対向する素子実装逆面領域の周囲の結合領域で、上記配線基板に結合する結合部と、を有する離間蓄熱部材であるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とすると良い。
本発明の通電制御装置では、温度上昇遅延手段として、同形で多数の金属塊に加えて、離間蓄熱部材を有している。この離間蓄熱部材は、金属製であり、離間部、及び、この離間部に接続すると共に、素子実装領域の周囲の、または、素子実装逆面領域の周囲の結合領域で配線基板に結合する結合部を有している。従って、パワー制御素子で発生した熱は、素子実装領域または素子実装逆面領域の周囲の結合領域を通じ、離間蓄熱部材の結合部、さらには離間部に、速やかに伝えられる。従って、パワー制御素子で発生した熱の一部を、この離間蓄熱部材で確実に素早く蓄熱することができ、通電制御時のパワー制御素子の温度上昇を遅らせて、通電制御装置をより長い時間作動させることができる。
なお、パワー制御素子の金属放熱部は、前述と同様、配線基板の一方面のうち、素子実装領域で密着していれば良いが、さらに好ましくは、配線基板に設けた金属層で素子実装領域を構成し、ここに金属放熱部をハンダ付けによって接合するのが好ましい。確実に金属放熱部を配線基板に密着させることができる上、パワー制御素子で発生した熱を、この素子実装領域の金属層及びこれを経由して離間蓄熱部材の結合部に、さらに伝えやすくなるからである。
また、配線基板に設けた金属層で素子実装逆面領域を構成するが好ましい。パワー制御素子で発生した熱を、この素子実装逆面領域の金属層及びこれを経由して離間蓄熱部材の結合部に、さらに伝えやすくなるからである。
また、離間蓄熱部材の結合部は、配線基板の一方面の素子実装領域または他方面の素子実装逆面領域の周囲の結合領域で、配線基板に結合していればよい。さらには、配線基板に設けた銅箔などの金属層で結合領域を構成し、ここに離間蓄熱部材の結合部をハンダ付けによって結合させるのが好ましい。パワー制御素子で発生した熱を、この結合領域の金属層及びこれを経由して離間蓄熱部材の結合部に、さらに伝えやすくなるからである。
特に、配線基板の一方面の素子実装領域及びその周囲の結合領域を共通した金属層で構成する、または他方面の素子実装逆面領域及びその周囲の結合領域を金属層で構成するのが好ましい。パワー制御素子で発生した熱を、素子実装領域及び結合領域の金属層、または素子実装逆面領域及び結合領域の金属層、及びこれらを経由して離間蓄熱部材の結合部に、さらに伝えやすくなるからである。
また、離間蓄熱部材としては、結合部及び離間部を有する金属部材であればよいが、例えば、金属板をL字状,コ字状などに屈曲させて、結合部と離間部を形成したものが挙げられる。このものでは、金属板のプレス成形などで離間蓄熱部材を構成できるので、安価で形成容易である利点がある。
さらに、この通電制御装置であって、前記離間蓄熱部材の離間部と、前記配線基板の一方面または他方面との間に、前記回路部品の少なくとも一部が配置されてなるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とするのが好ましい。
この通電制御装置では、離間蓄熱部材の離間部と配線基板の一方面または他方面との間に、パワー制御素子などの回路部品を備えている。つまり、この通電制御装置では、離間蓄熱部材は、離間部を有していながら、配線基板における回路部品の実装面積を減少させることが無いため、より小さな面積の配線基板で足りる利点がある。
なお、離間部と配線基板の一方面または他方面との間に、パワー制御素子以外の回路部品を配置することもできるが、パワー制御素子を配置するのが好ましい。発熱したパワー制御素子の熱を、配線基板を経由せず、パワー制御素子と離間部との間が空間となっている場合には、パワー制御素子からの赤外線の放射により、パワー制御素子と離間部との間が樹脂充填材が充填されている場合には、この充填された樹脂充填材を経由した電熱により、さらに多く離間部に伝えることができる。このため、パワー制御素子の温度上昇を遅らせることができるからである。
さらに、上述のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、前記離間蓄熱部材は、外部接続端子のいずれか1つを兼ねるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とすると良い。
本発明の通電制御装置では、離間蓄熱部材は外部接続端子を兼ねている。従って、この通電制御装置では、離間蓄熱部材で一時蓄熱するとともに、この兼用している外部接続端子と接続している外部機器の接続部材を経由して、外部への熱の放出をも可能である。このため、この通電制御装置では、パワー制御素子の温度上昇をさらに遅らせることができ、より長時間の通電制御を行わせることができる。
なお、外部接続端子は、この通電制御装置と外部機器など外部との電力あるいは信号の入出力を行うための接続端子を指す。外部機器としては、ECU、バッテリ、キースイッチ、オルタネータ、水温センサなどのセンサ類が挙げられる。また、外部機器ではないが外部との入出力を行うものとして、接地電位に接続する外部接続端子が挙げられる。
離間蓄熱部材を兼ねる外部接続端子には、ヒータに流れる電流を入力または出力するための外部接続端子、例えば、バッテリ電圧端子や接地電圧端子を用いるのが好ましい。ヒータに流す大電流を入出力するためのこれらの端子は、低抵抗とするため、信号を入出力するための外部接続端子よりも、例えば、電流の流れる部分における厚さや幅を大きくして、その断面積を大きくする場合が多い。このような断面積の大きい外部接続端子を離間蓄熱部材に兼用すると、多くの熱を蓄熱でき、また放熱の点でも外部に熱を放出しやすくなるからである。
即ち、上述のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、前記離間蓄熱部材は、上記通電制御装置で用いる外部接続端子のうち、最も大きな電流が流れる外部接続端子を兼ねるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とするのが好ましい。
あるいは、上述のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、前記離間蓄熱部材は、上記通電制御装置で用いる外部接続端子のうち、電流の流れる部分の断面積が最も大きい外部接続端子を兼ねるディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置とするのが好ましい。
(実施形態1)
本発明の第1の実施の形態を、図1〜図6を参照して説明する。
まず、本実施形態1にかかる通電制御装置100を用いたディーゼルエンジン用のグロープラグの通電制御システム1について説明する。この通電制御システム1は、通電制御装置100のほか、エンジン制御ユニット3(Engine Control Unit:以下、ECUとも言う。)、キースイッチKSW、バッテリBT、オルタネータ4、及び制御対象であるグロープラグGP1〜GP4を含んでいる。
また、通電制御装置100は、後述するように、配線基板120の両面に実装された4つのパワー制御素子141、及び、その他の回路部品142で構成された制御回路2を含んでいる。この制御回路2(配線基板120)には、バッテリBTからバッテリ電圧端子131を通じて、バッテリ電圧Vbが入力される。本実施形態で用いるパワー制御素子141は、パワーMOSFETを含むハイサイドスイッチ素子であり、それぞれその他の回路部品142で構成される回路で生成される信号で制御され、4つのグロープラグGP1〜GP4各々への通電のオン・オフをスイッチングする。これと共に、その他の回路部品142で構成される回路では、このパワー制御素子141からの出力に基づき、このパワー制御素子141及び各グロープラグGP1〜GP4に流れる電流の大きさを検知できるように構成され、グロープラグGP1〜GP4への印加電圧(バッテリ電圧Vb)とグロープラグGP1〜GP4への通電電流の大きさは、その他の回路部品142のうち図示しないA/Dコンバータによりデジタル化される。
なお、パワー制御素子141は、自身に安全回路を内蔵しており、MOSFETのジャンクション温度が規定の値(例えば165℃)を超えた場合には、MOSFETを強制的にターンオフさせ、MOSFETが熱破壊することを防止することができるようにされている。
さらに、制御回路2は、ECU通信端子135A,135Bを介して、マイクロコンピュータにより構成されたECU3と相互に通信可能とされている。このECU3の指示により、パワー制御素子141をスイッチングするとともに、デジタル化されたグロープラグGP1〜GP4への印加電圧(バッテリ電圧Vb)とグロープラグGP1〜GP4への通電電流の大きさが、ECU3に送信される。このECU3には、オルタネータ4の駆動信号が入力されるように構成されている。
この通電制御システム1では、キースイッチKSWをオン位置及びスタート位置にすると、電源端子136を経由して、制御回路2に電力が供給されて動作を開始する。一方、キースイッチKSWをOFFにすると、制御回路2への電力供給が途絶えその動作を停止する。
なお、配線基板120には、バッテリ電圧端子131のほか、他の外部接続端132として、前述したECU通信端子135A,135B、グロープラグGP1等との接続するためのグロープラグ接続端子133G1,133G4、接地端子134、電源端子136が含まれている。
また、本実施形態では、グロープラグGP1〜GP4への通電電流の大きさを、その他の回路部品142で取得した例を示したが、これを取得しないで、バッテリ電圧Vbに基づきデューティ制御(PWM制御)を行っても良い。
また、本実施形態で用いたパワー制御素子141として、安全回路を内蔵したものを示したが、安全回路を備えないパワー制御素子を用いることもできる。
この通電制御システム1で用いる通電制御装置100は、図1及び図3に示す形態を有している。即ち、この通電制御装置100は、絶縁性の樹脂からなるケース部材110と、このケース部材110に包囲された配線基板120と、この配線基板の両面に搭載され制御回路2を構成するパワー制御素子141及びその他の回路部品142と、バッテリBT,ECU3等に接続するためのバッテリ電圧端子131及びその他の外部接続端子132とを備えている。バッテリ電圧端子131及びその他の外部接続端子132は、制御回路2の各部位に接続する一方、配線基板120から延出して、外方(図3中、左方)に突出している。
さらに、この配線基板120には、中央がくびれてH字状(エ字状)の形態とされた金属製のチェックピンも多数搭載されている。
このうち、ケース部材110は、基板包囲部111、コネクタ部112、フランジ部113、及び取り付け部114を含んでいる。このうち、基板包囲部111は、配線基板120を内部に保持してこれを包囲する箱状とされている。この基板包囲部111には、配線基板120を周縁を保持するための基板挿入スリット111S、及び、基板包囲部111の内外の通気を可能とする通気孔111Hを有している。なお、この通気孔111Hの内側端を閉塞するように、水滴等は不透過で空気は透過可能なフィルタ膜(ゴアテックス(商標名)など)を固着して、通気を確保するとともに、内部への水滴の侵入を防止する構成を備える場合もある。
また、コネクタ部112は、バッテリ電圧端子131の径方向周囲を包囲するコネクタ部112A、及び、その他の外部接続端子132の径方向周囲を包囲するコネクタ部112Bからなる。フランジ部113は、基板包囲部111とコネクタ部112との間に位置して径方向に突出する鍔状の形態を有している。さらに、2箇所設けられた取り付け部114は、ケース部材110(通電制御装置100)を他部材に取り付けるための脚部をなし、ネジを挿通可能としてなる。
ついで、配線基板120、及びこれに実装したパワー制御素子141、バッテリ電圧端子131等の関係について、図4,5,6を参照して説明する。図4に示すように、配線基板120の下面120Rにはパワー制御素子141が、また、上面120S及び下面120Rには、それぞれその他の回路部品142が実装されている。即ち、配線基板120は、その上面120S及びその下面120Rに両方に、回路部品が実装された両面実装基板である。
この配線基板120は、ガラス繊維の織布にエポキシ樹脂を含浸させた多層のガラスエポキシ複合材からなり、その上面、下面及び内部には、エッチングやメッキ等によって形成された図示しない回路配線層が形成されている。
ところで、パワー制御素子141は、図6(a)に示す形態を有しており、樹脂で包囲された素子本体141Bからは、端子141Tが延びている。また、素子本体141Bの背面には、金属からなる金属放熱部141Mが設けられている。素子本体141B内に配置された素子チップ(図示しない)は、この金属放熱部141Mに接続されており、素子チップで発生した熱は、この金底放熱部141Mを通じて放熱される。これと共に、この金属放熱部141Mは、このパワー制御素子141のうち、バッテリ電圧端子131を通じてバッテリBTに接続するVCC端子141C(図2参照)となっている。
そこで、図5(b)に示すように、配線基板120の下面120Rには、このパワー制御素子141を実装するに当たり、金属放熱部141Mをハンダ付けによって固着するための矩形状の素子実装領域121が4箇所設けられている。また、これらの素子実装領域121、及び、これらの周囲に位置し、これらを互いに連結する連結領域122を併せた部分は、下面120Rに設けた銅箔等からなる下面素子実装金属層123を構成している。このため、素子実装領域121において、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けによって容易に密着させることができる(図4(b)参照)。
従って、グロープラグGP1等への通電により、パワー制御素子141が発熱すると、その金属放熱部141M、及び下面素子実装金属層123の素子実装領域121を通じて、配線基板120の厚み方向に、熱を伝えることができる。
また、この下面素子実装金属層123は、折れ曲がって延びて、列設された6つのバッテリ電圧端子挿通孔128Hの周囲に拡がって、バッテリ電圧端子接続領域128Rをもなしている。このバッテリ電圧端子接続領域128Rには、図4を参照すると判るように、バッテリ電圧端子131がハンダ付けによって固着され、バッテリ電圧Vbが印加される領域であり、バッテリ電圧端子131は、この下面素子実装金属層123を通じて、パワー制御素子141の金属放熱部141M(VCC端子141C)と導通している。
また、この下面120Rのうち、2列に配置された12ヶの外部接続端子挿通孔129Hの周縁部には、金属層が露出した外部接続端子接続領域129Rが形成されている。この外部接続端子接続領域129Rは、図4(b)を参照すると判るように、他の外部接続端子132がハンダ付けによって固着される領域である。
なお、配線基板120の下面120Rには、パワー制御素子141のほかにも、他の回路部品142を実装するので(図4(b)参照)、回路部品142を実装するためのパッド等が形成されているが、図示及び説明を省略する。
また、本実施形態1では、金属層の腐食や傷の防止、ハンダ付着防止のため、配線基板120の下面120Rは、下面素子実装金属層123内の素子実装領域121、バッテリ電圧端子挿通孔128Hの周縁部、外部接続端子接続領域129R、及び、図示しない回路部品142を実装するためのパッド部分を除き、ソルダレジスト(図示しない)で被覆されている。
一方、図5(a)に示すように、配線基板120の上面120Sのうち、金属塊配置領域126は、上面120Sに設けた銅箔等からなり、その上面が、個々のチェックピン152を実装するパッドとするために、ソルダレジスト126SRで田形に区切られている。この金属塊配置領域126は、その内部に、図5(a)に破線で示す、配線基板120を挟んで上述の4箇所の素子実装領域121と対向する素子実装逆面領域125を含んでいる。
金属塊配置領域126には、図4(a)及び図3を参照すると理解できるように、チェックピン152がハンダ付けによって多数実装されている。なお、チェックピン152をハンダ付けすることで、チェックピン152を金属塊配置領域126に確実に密着させることができる。その上、パワー制御素子で発した熱を配線基板からさらに受け取り易くなる。なお、このチェックピン152は、ケース部材110をなす樹脂よりも熱伝導率が高い黄銅からなり、ニッケル下地金メッキが全体に施されている。
従って、パワー制御素子141の金属放熱部141M、及び、下面素子実装金属層123の素子実装領域121を通じて、配線基板120の厚み方向に伝えられた熱は、素子実装逆面領域125を含む金属塊配置領域126を通じて、金属製のチェックピン152に伝えられ、蓄熱される。このように、パワー制御素子141で発生した熱が、短く熱抵抗の低い経路を通じて多数のチェックピン152に伝えられ、ここで確実に素早く蓄熱される。このため、チェックピン152を設けない場合に比して、パワー制御素子141の温度上昇が遅れる。
かくして、本実施形態1のように、金属塊配置領域126に多数のチェックピン152を配置すると、グロープラグGP1等への通電制御によりパワー制御素子141が発熱しても、通電制御を開始してから、このパワー制御素子141のジャンクション温度が安全回路の作動温度(例えば165℃)を超えるまでの時間を長くすることができ、通電制御装置をより長い時間作動させることができる。また、この時間よりも短時間で通電制御を終えるようにすれば、チェックピン152による蓄熱を行うことで、パワー制御素子141における安全回路の作動を防止することができる。
特に、本実施形態1では、素子実装領域121をハンダ付け可能な金属層で形成し、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けしているため、確実に金属放熱部141Mを配線基板120に密着させることができる上、パワー制御素子141で発生した熱を、配線基板120に及びこれを経由してチェックピン152に、さらに伝えやすくなっている。
また同様に、素子実装逆面領域125を含む金属塊配置領域126をハンダ付け可能な金属層で形成し、チェックピン152をハンダ付けしているため、チェックピン152を配線基板120に確実に密着させることができる上、パワー制御素子141で発した熱を配線基板120からさらに受け取り易くなっている。
また、本実施形態1では、金属塊配置領域126に比較的小さなチェックピン152を多数配置した。このため、図4(a)及び図5(a)に示すように、凹凸部分を有する異形の金属塊配置領域126であっても、容易にチェックピン152を配置することができた。金属塊配置領域126の形状変更に容易に対応できる利点もある。
さらに、本実施形態1で用いたチェックピン152は、チップマウンタなどの機器で配線基板120の上面120S上に自動実装可能である。また、チェックピン152は、金属塊配置領域126に予めハンダペーストを塗布しておき、その後チェックピン152を配置し、リフロー装置を通すことにより、配線基板120の金属塊配置領域126に固着可能である。従って、搭載やハンダ付けによる固着を、配線基板120に搭載する他の電子部品141,142と同様に自動で行うことができ、他のチップ型の電子部品と同様に扱うことができ、容易に配置固着ができる。
また、この金属塊配置領域126と、列設された6つのバッテリ電圧端子挿通孔128Hの周囲に拡がるバッテリ電圧端子接続領域128Sとは、共に金属層からなり、互いに接続している。バッテリ電圧端子挿通孔128H内には、バッテリ電圧端子131の一部が挿入されて、バッテリ電圧端子接続領域128Sともハンダ付けされている。
また、この上面120Sのうち、12ヶの外部接続端子挿通孔129Hの周縁部には、金属層が露出した外部接続端子接続領域129Sが形成されている。図4(a)を参照すると判るように、この外部接続端子挿通孔129H内には、他の外部接続端子132の一部がそれぞれ挿入されて、外部接続端子接続領域129Sともハンダ付けによって固着されている。
なお、配線基板120の上面120Sにも、他の回路部品142を実装するので(図4(a)参照)、回路部品142を実装するためのパッド等が形成されているが、図示及び説明を省略する。
また、本実施形態1では、金属層の腐食や傷の防止、ハンダ付着防止のため、配線基板120の上面120Sは、金属塊配置領域126、バッテリ電圧端子挿通孔128Hの周縁部、外部接続端子接続領域129S、及び、図示しない回路部品142を実装するためのパッド部分を除き、ソルダレジスト(図示しない)で被覆されている。
本実施形態1の通電制御装置100は、以下のようにして製造する。
バッテリ電圧端子挿通孔128H、外部接続端子挿通孔129H、取付孔120Hを穿孔すると共に、所定の配線パターンを形成した配線基板120を公知の手法で作製する。ついで、配線基板120の上面120S及び下面120Rの、金属塊配置領域126、素子実装領域121、及び図示しないその他の回路部品142の接続パッド等にハンダペーストを塗布する。さらに、チップマウンタ(図示しない)を用いて、チェックピン152、パワー制御素子141、及びその他の回路部品142を、配線基板120上に搭載する。さらに、配線基板120をリフロー装置(図示しない)内を通過させてパンダペーストを溶融させ、チェックピン152を金属塊配置領域126に、パワー制御素子141の金属放熱部141Mを素子実装領域121に、その他の回路部品142をそれぞれの接続パッドに、ハンダ付けする。
別途、ケース部材110の各部材を、射出成形により成形しておく。具体的には、ケース部材110のうち、図3においてハッチングを付した、基板包囲部111、取り付け部115、及びフランジ部113の外周部分をなす部材110Aと、フランジ部113の内側部分、コネクタ部をなす部材110Bとを別々に成形する。なお、部材110Bは、バッテリ電圧端子131及び他の外部接続端子132を、そのうちの一方側がコネクタ部112A,112B内に突出し、他方側がこれとは逆側(基板包囲部111側)に突出する形態で、フランジ部113の内側部分に保持されている。
バッテリ電圧端子131の一部(端部)及び他の外部接続端132の一部(端部)を、配線基板120のバッテリ電圧端子挿通孔128H及び外部接続端子挿通孔129Hにそれぞれ挿通すると共に、この配線基板120を、取付孔120H及びビス151を用いて部材110Bに固定する。バッテリ電圧端子131の一部を、バッテリ電圧端子接続領域128S,128Rに、他の外部接続端132の一部を外部接続端子接続領域129S,129Rにハンダ付けする。
さらに、基板包囲部111の基板挿入スリット部111Sに、配線基板120の周縁部分が差し込まれるようにしつつ、部材110Aを配線基板120に被せ、部材110Aと部材110Bとを噛み合わせて、互いに固定する。かくして、本実施形態1の通電制御装置100が完成する。
参考形態1
ついで、参考形態1について、図7〜図9を参照して説明する。
上述の実施形態1に係る通電制御装置100では、配線基板120において、その上面120Sの金属塊配置領域126に多数のチェックピン152を配置した。これに対し、本参考形態1に係る通電制御装置200では、チェックピン152を用いず、配線基板220において、その下面220R側にコ字形金属板部材253を設けた点で異なり、他は実施形態1と同様である。従って、異なる部分を中心に説明し、同様な部分は説明を省略または簡略化する。
参考形態1の通電制御装置200では、図7,図8(b)から理解できるように、配線基板220の下面220R側に、パワー制御素子141を囲むように、コ字状のコ字形金属板部材253を設けている。このコ字形金属板部材253は、2つの平行に延びる結合部253A1,253A2と、これらの間に位置する離間部253Bとからなっている。このうち、結合部253A1,253A2は、それぞれ配線基板220の下面220Rに突き当てるようにして、配線基板220に結合している。また、離間部253Bは、配線基板220との間にパワー制御素子141が位置するように、配置されている。
このコ字形金属板部材253は、ケース部材110をなす樹脂よりも熱伝導率が高い金属板(黄銅板)をプレス成形により、打ち抜き及び屈曲させて、コ字状に成形したものであり、錫メッキが施されている。
図9(b)に示すように、配線基板220の下面220Rには、実施形態1と同じく、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付け固着するため、矩形状の素子実装領域221が、4箇所設けられている。また、これらの素子実装領域221、及び、これらの周囲に位置し、これらを互いに連結する連結領域222を併せた部分は、下面220Rに設けた銅箔等からなる下面素子実装金属層223を構成している。このため、素子実装領域221においても、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けによって容易に密着させることができる(図8(b)参照)。
さらに、4つの素子実装領域221の外側、つまり、外側に位置する素子実装領域221の周囲には、結合部253A1,253A2の一部(端部)をそれぞれ挿通するための結合部挿通孔224Hが形成されている。また、下面素子実装金属層223のうち、外側の素子実装領域221の周囲で、結合部挿通孔224Hの周囲には、ハンダ付け可能とされた結合領域224が形成されている。同様に、配線基板220の上面220Sにも、結合部挿通孔224Hの周囲には、ハンダ付け可能とされた結合領域227が形成されている。
そして、図8に示すように、結合部挿通孔224Hに結合部253A1,253A2の一部(端部)をそれぞれ挿通した状態で、コ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2の一部が結合領域224,227にハンダ付けによって密着している。
かくして、グロープラグGP1等への通電により、パワー制御素子141が発熱すると、その金属放熱部141M、及び下面素子実装金属層223の素子実装領域221から、結合領域224を通じて、コ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2に、さらにはその離間部253Bに、速やかに熱を伝えることができる。従って、パワー制御素子141で発生した熱の一部を、このコ字形金属板部材253で確実に素早く蓄熱することができるから、通電制御時のパワー制御素子141の温度上昇を遅らせることができ、通電制御装置200をより長い時間にわたって作動させることができる。また、パワー制御素子141の安全回路が作動するまでの時間よりも短時間で通電制御を終えるようにすれば、このコ字形金属板部材253による蓄熱を行うことで、パワー制御素子141における安全回路の作動を防止することができる。
特に、本参考形態1では、素子実装領域221をハンダ付け可能な金属層(下面素子実装金属層223)で形成し、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けしているため、パワー制御素子141で発生した熱を、この素子実装領域221の金属層及びこれを経由してコ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2に、さらに伝えやすくなっている。
また同様に、結合領域224をハンダ付け可能な金属層(下面素子実装金属層223)で形成し、コ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2をハンダ付けしたため、パワー制御素子141で発生した熱を、この結合領域224の金属層及びこれを経由してコ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2に、さらに伝えやすくなっている。
さらに、本参考形態1では、配線基板220の下面220Rの素子実装領域221及びその周囲に位置する結合領域224を共通した金属層である下面素子実装金属層223で構成している。このため、パワー制御素子141で発生した熱を、素子実装領域221及び結合領域224を含む下面素子実装金属層223を経由して、コ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2に、さらに伝えやすくなっている。
さらに、本参考形態1においては、離間蓄熱部材であるコ字形金属板部材253を、配線基板220の下面220R側において、その離間部253Bと配線基板220の下面220Rとの間に、パワー制御素子141が位置するように配置した。これにより、パワー制御素子141が発熱した場合、このパワー制御素子141が発する赤外線により、直接、離間部253Bを加熱して、熱を蓄熱する作用も有している。また、離間部253Bがあっても、配線基板220における回路部品141,142の実装面積を減少させることがない利点もある。
また、下面素子実装金属層223は実施形態1と同じく、折れ曲がって延びて、列設された6つのバッテリ電圧端子挿通孔228Hの周囲に拡がって、バッテリ電圧端子接続領域228Rをもなしている。このバッテリ電圧端子接続領域228Rには、バッテリ電圧端子131がハンダ付けされ、バッテリ電圧Vbが印加される。従って、バッテリ電圧端子131は、下面素子実装金属層223を通じて、パワー制御素子141の金属放熱部141Mと導通している。
また、実施形態1と同じく、下面220R及び上面220Sのうち、2列に配置された12ヶの外部接続端子挿通孔229Hの周縁部には、金属層が露出した外部接続端子接続領域229R,229Sがそれぞれ形成されている。これらは、図8を参照すると判るように、他の外部接続端子132がハンダ付けによって固着される領域である。
なお、配線基板220の下面220R及び上面220Sには、パワー制御素子141のほかにも、他の回路部品142を実装するので、これらを実装するためのパッド等が形成されているが、図示及び説明を省略する。
また、本参考形態1でも、金属層の腐食や傷の防止、ハンダ付着防止のため、配線基板220の下面220R及び上面220Sは、下面素子実装金属層223内の素子実装領域221、結合領域224,227(結合部挿通孔224Hの周縁部)、バッテリ電圧端子挿通孔228Hの周縁部、外部接続端子接続領域229R,229S、及び、図示しない回路部品142を実装するためのパッド部分を除き、ソルダレジスト(図示しない)で被覆されている。
参考形態1の通電制御装置200は、実施形態1の通電制御装置100とほぼ同様にして製造する。但し、チェックピン152は用いない。また、コ字形金属板部材253は、前述のように、金属板(黄銅板)をプレス成形により打ち抜き屈曲させ、錫メッキを施しておく。配線基板220にバッテリ電圧端子131及び他の外部接続端子132をハンダ付けによって取り付ける際に、同時に、このコ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2を結合領域224,227にそれぞれハンダ付けする。
参考形態2
ついで、参考形態2について、図10〜図12を参照して説明する。
上述の参考形態1に係る通電制御装置200では、配線基板220において、その下面220R側に離間蓄熱部材であるコ字形金属板部材253を設けたが、これとは別に、実施形態1と同様のバッテリ電圧端子131を設けていた。
これに対し、本参考形態2の通電制御装置300では、離間蓄熱部材である金属板部材353を、バッテリ電圧端子331と兼用して1部材とした点で異なり、他は参考形態1と同様である。従って、実施形態1及び参考形態1と異なる部分を中心に説明し、同様な部分は説明を省略または簡略化する。
参考形態2の通性制御装置300は、図10,図11(b)から理解できるように、配線基板320の下面320R側に、金属板部材353を設けている。この金属板部材353は、4つのパワー制御素子141を三方から囲む結合部353A1,353A2,353A3、及び、下面320Rから離間しこれらを結ぶ離間部353Bのほか、離間部353Bよりも配線基板320側に位置する形態とされ、バッテリ電圧端子331としての役割を果たす接続端子部353Cを含んでいる。このうち結合部353A1,353A2,353A3は互いに平行に延び、それぞれ配線基板320の下面320Rに突き当てるようにして、配線基板320に結合している。また、離間部353Bは、配線基板320との間にパワー制御素子141が位置するように、配置されている。この金属板部材353も、ケース部材110をなす樹脂よりも熱伝導率が高い金属板(黄銅板)をプレス成形により、打ち抜き及び屈曲させて成形したものであり、錫メッキが施されている。
図12(b)に示すように、配線基板320の下面320Rには、実施形態1及び参考形態1と同じくパワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付け固着するための矩形状の素子実装領域321が4箇所設けられている。また、これらの素子実装領域321、及び、これらの周囲に位置し、これらを互いに連結する連結領域322を併せた部分は、下面320Rに設けた銅箔等からなる下面素子実装金属層323を構成している。このため、素子実装領域321においても、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けによって容易に密着させることができる。
さらに、4つの素子実装領域321のうち、外側に位置する素子実装領域321の外側周囲には、結合部353A1,353A2の一部(端部)を、また、内側に位置する素子実装領域321の周囲には、結合部353A3の一部(端部)を、それぞれ挿通するための結合部挿通孔324Hが形成されている。また、下面素子実装金属層323のうち、素子実装領域321の周囲で、結合部挿通孔324Hの周囲には、ハンダ付け可能とされた結合領域324がそれぞれ形成されている。同様に、配線基板320の上面320Sにも、結合部挿通孔324Hの周囲には、ハンダ付け可能とされた結合領域327がそれぞれ形成されている。
そして、図11に示すように、結合部挿通孔324Hに結合部353A1,353A2,353A3の一部(端部)をそれぞれ挿通した状態で、金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3の一部が結合領域324,327にハンダ付けによって密着している。
さらに、金属板部材353の離間部353Bは、接続端子部353Cと繋がっている。この接続端子部353Cは、バッテリ電圧端子331として機能する部分であり、ケース部材110のコネクタ部112A内に位置する部分の形状は、同形とされている。
但し、配線基板320には、実施形態1及び参考形態1と異なり、バッテリ電圧端子接続領域128R,228Rを設けず、金属板部材353の接続端子部353C、離間部353B、及び結合部353A1,353A2,353A3を通じて、下面素子実装金属層323の結合領域324に、バッテリ電圧Vbを印加している。
かくして、グロープラグGP1等への通電により、パワー制御素子141が発熱すると、その金属放熱部141M、及び下面素子実装金属層323の素子実装領域321から、結合領域324を通じて、金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3に、さらにはその離間部353B及び接続端子部353Cに、速やかに熱を伝えることができる。従って、パワー制御素子141で発生した熱の一部を、この金属板部材353で確実に素早く蓄熱することができるから、通電制御時のパワー制御素子141の温度上昇を遅らせることができ、通電制御装置300をより長い時間にわたって作動させることができる。また、パワー制御素子141の安全回路が作動するまでの時間よりも短時間で通電制御を終えるようにすれば、この金属板部材353による蓄熱を行うことで、パワー制御素子141における安全回路の作動を防止することができる。
参考形態2では、参考形態1と同じく、素子実装領域321をハンダ付け可能な金属層(下面素子実装金属層323)で形成し、パワー制御素子141の金属放熱部141Mをハンダ付けしているため、パワー制御素子141で発生した熱を、この素子実装領域321の金属層及びこれを経由して金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3に、さらに伝えやすくなっている。
また同様に、結合領域324をハンダ付け可能な金属層(下面素子実装金属層323)で形成し、金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3をハンダ付けしたため、パワー制御素子141で発生した熱を、この結合領域224の金属層及びこれを経由して金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3に、さらに伝えやすくなっている。
さらに、配線基板320の下面320Rの素子実装領域321及びその周囲に位置する結合領域324を共通した金属層である下面素子実装金属層323で構成している。このため、パワー制御素子141で発生した熱を、素子実装領域321及び結合領域324を含む下面素子実装金属層323を経由して、金属板部材353の結合部353A1,353A2,353A3に、さらに伝えやすくなっている。
さらに、本参考形態2においても、離間蓄熱部材である金属板部材353を、配線基板320の下面320R側において、その離間部353Bと配線基板320の下面320Rとの間に、パワー制御素子141が位置するように配置した。これにより、パワー制御素子141が発熱した場合、このパワー制御素子141が発する赤外線により、直接、離間部353Bを加熱して、熱を蓄熱する作用も有している。また、離間部353Bがあっても、配線基板320における回路部品141,142の実装面積を、減少させることがない利点もある。
さらに、本参考形態2の通電制御装置300では、金属板部材353はバッテリ電圧端子331を兼ねている。従って、この通電制御装置300では、この金属板部材353で一時蓄熱するとともに、この兼用しているバッテリ電圧端子331(接続端子部353C)と接続しているバッテリBTの接続部材を経由して、外部へ熱を放出することも可能である。このため、この通電制御装置300では、パワー制御素子141の温度上昇をさらに遅らせることができ、より長時間の通電制御を行わせることができる。
特に、本参考形態2の通電制御装置300では、金属板部材353は、この通電制御装置300で用いる外部接続端子331,132のうち、最も大きな電流が流れる外部接続端子であるバッテリ電圧端子331を兼ねている。別言すると、金属板部材353は、通電制御装置300で用いる外部接続端子331,132のうち、電流の流れる部分の断面積が最も大きい外部接続端子であるバッテリ電圧端子331を兼ねている。
このように、金属板部材353を、外部接続端子331,132の中でもバッテリ電圧端子331を兼ねさせることで、多くの熱を蓄熱でき、また外部に熱を放出しやすくなっている。
また、実施形態1及び参考形態1と同じく、下面320R及び上面320Sのうち、2列に配置された12ヶの外部接続端子挿通孔329Hの周縁部には、金属層が露出した外部接続端子接続領域329R,329Sがそれぞれ形成されている。これらは、図8を参照すると判るように、他の外部接続端子132がハンダ付けによって固着される領域である。
なお、配線基板320の下面320R及び上面320Sには、パワー制御素子141のほかにも、他の回路部品142を実装するので、これらを実装するためのパッド等が形成されているが、図示及び説明を省略する。
また、本参考形態2でも、金属層の腐食や傷の防止、ハンダ付着防止のため、配線基板320の下面320R及び上面320Sは、下面素子実装金属層323内の素子実装領域321、結合領域324,327(結合部挿通孔324Hの周縁部)、外部接続端子接続領域329R,329S、及び、図示しない回路部品142を実装するためのパッド部分を除き、ソルダレジスト(図示しない)で被覆されている。
参考形態2の通電制御装置300は、参考形態1の通電制御装置200とほぼ同様にして製造する。但し、バッテリ電圧端子331を兼用する金属板部材353は、前述のように、金属板(黄銅板)をプレス成形により打ち抜き屈曲させ、錫メッキを施した上、ケース部材110をなす部材110Bを射出成形する時点で、これに一体化させておく。その後、配線基板320に他の外部接続端子132をハンダ付けによって取り付ける際に、同時に、この金属板部材353(バッテリ電圧端子331)の結合部353A1,353A2,353A3を結合領域324,327にそれぞれハンダ付けする。
(変形形態1)
ついで、本発明に係る、上述の参考形態2の変形形態について、図13を参照して説明する。
上述の参考形態2に係る通電制御装置300では、ケース部材110の基板包囲部111内には、配線基板320が配置されているだけで、他は空間(空気)であった(図10参照)。
これに対し、本変形形態1の通電制御装置400では、ケース部材110の基板包囲部111内に、配線基板320を配置し、さらに、樹脂充填材461を充填してなる点で異なり、他は参考形態2と同様である。従って、この参考形態2と異なる部分を中心に説明し、同様な部分は説明を省略または簡略化する。
図13を図10と対比すれば判るように、本変形形態1の通電制御装置400では、ケース部材110の基板包囲部111内に、パワー制御素子141、その他の回路部品142、金属板部材353等を搭載した配線基板320を配置し、さらに、絶縁性でゴム状弾性を有するエポキシ樹脂からなる樹脂充填材461を充填してなる。
このため、この通電制御装置400では、パワー制御素子141やその他の回路部品142が、樹脂充填材461に包囲され、封止されているので、ケース部材110内に水分が侵入しても、これらの回路部品141,142や配線基板320内の金属層等に、マイグレーションや絶縁不良、短絡、腐食等の不具合を生じることが防止されている。
但し、このようにして樹脂充填材461を基板包囲部111内に充填し、パワー制御素子141等を樹脂充填材461で包囲すると、グロープラグGP1等の通電制御によりパワー制御素子141が発熱した場合に、このパワー制御素子141自身からの放熱が、樹脂充填材461で抑制される虞がある。
しかし、本変形形態1の通電制御装置400では、参考形態2と同じく、樹脂充填材461よりも熱伝導率が高い金属板部材353を備えている。このため、このグロープラグGP1等への通電により、パワー制御素子141が発熱すると、その金属放熱部141M、及び下面素子実装金属層323の素子実装領域321から、結合領域324を通じて、金属板部材353の結合部353A1等に、さらに離間部353B及び接続端子部353Cに、速やかに熱を伝えることができる(図11,12参照)。このようにパワー制御素子141で発生した熱の一部を、この金属板部材353で確実に素早く蓄熱することができるから、通電制御時のパワー制御素子141の温度上昇を遅らせることができ、通電制御装置400をより長い時間にわたって作動させることができる。あるいは、パワー制御素子141の安全回路が作動するまでの時間よりも短時間で通電制御を終えるようにすれば、この金属板部材353による蓄熱で、パワー制御素子141における安全回路の作動を防止することができる。
さらに、本変形形態1の通電制御装置400でも、金属板部材353はバッテリ電圧端子331を兼ねている。このため、兼用しているバッテリ電圧端子331(接続端子部353C)と接続しているバッテリBTの接続部材を経由して、外部へ熱を放出し、パワー制御素子141の温度上昇をさらに遅らせることができる。
本変形形態1の通電制御装置400は、参考形態2の通電制御装置300を製造した上、図示しない空気抜き用の孔から空気を排出しつつ、ケース部材110の通気孔111Hから、未硬化の樹脂充填材461を注入し、その後、硬化させることにより製造する。
以上において、本発明を実施形態1及び変形形態1に即して説明したが、本発明は上記実施形態1及び変形形態1に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、実施形態1の通電制御装置100では、金属塊配置領域126に密着する部分の面積が、パワー制御素子141の金属放熱部141Mよりも小さな、しかも、くびれ形状のチェックピン152を多数用いた例を示した。
しかし、金属塊配置領域に配置する金属塊としては、チェックピン152に限らず、例えば、このチェックピン152に代えて、これと金属塊配置領域126に密着する部分の面積は同程度であるが、直方体形状の金属塊を用いることもできる。この金属塊とすることにより、金属塊の熱容量が増加するので、さらにパワー制御素子141の温度上昇を遅らせることができる。
あるいは、金属塊配置領域126に密着する部分の面積を、パワー制御素子141の金属放熱部141Mと同程度の大きさ、あるいは、複数個分の大きさとした金属塊を用いることもできる。
参考形態1においては、離間蓄熱部材であるコ字形金属板部材253を、配線基板220の下面220R側において、その離間部253Bと配線基板220の下面220Rとの間に、パワー制御素子141が位置するように配置した。しかし、このコ字形金属板部材253を、結合部挿通孔224Hを利用して、配線基板220の上面220Sに形成した結合領域227に結合部253A1,253A2を密着させて配置しても良い。この場合でも、パワー制御素子141で発生した熱を、下面素子実装金属層123の結合領域224を通じて、コ字形金属板部材253の結合部253A1,253A2に伝え、このコ字形金属板部材253で蓄熱することができる。また、配線基板220の上面220Sには、金属層226が設けられている。この金属層226は、図9(a)に破線で示す、素子実装領域221に対向する素子実装逆面領域225、及び結合領域227を含んでいる。従って、このコ字形金属板部材253は、パワー制御素子141で発生した熱を、素子実装領域221、素子実装逆面領域225を含む金属層226を通じて結合部253A1,253A2に伝えることもできる。
同様に、参考形態2においては、離間蓄熱部材である金属板部材353を、配線基板320の下面320R側において、その離間部353Bと配線基板320の下面320Rとの間に、パワー制御素子141が位置するように配置した。しかし、配線基板320の上面320Sの金属層326(図12参照)に素子実装領域を設け、ここにパワー制御素子141を配置するようにしても良い。この場合でも、パワー制御素子141で発生した熱を、金属層326の結合領域327を通じて、金属板部材353の結合部353A1等に伝え、この金属板部材353で蓄熱することができる。
参考形態1,2においては、実施形態1で用いたチェックピン152に代えて、コ字形金属板部材253あるいは金属板部材353を用いたが、これらと共に、チェックピン152を用いるようにするしても良い。
また、変形形態1においては、ケース部材110の基板包囲部111内全体に樹脂充填材461を充填した例を示したが、パワー制御素子141nを包囲するなど、適宜の部分にのみ樹脂充填材を配置することもできる。
さらに、実施形態1及び参考形態1にかかる通電制御装置100,200について、ケース部材110の基板包囲部111内に樹脂充填材を充填するようにしても良い。
実施形態1、参考形態1,2及び変形形態1に係る通電制御装置の外形を示し、(a)は正面図、(b)はコネクタ部側から見た側面図である。 実施形態1、参考形態1,2及び変形形態1に係る通電制御装置を含むグロープラグの通電制御システムの回路図である。 実施形態1に係る通電制御装置の内部構造を示す部分破断断面図である。 実施形態1に係る通電制御装置における回路部品等が実装された状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 実施形態1に係る通電制御装置における回路部品等を実装しない状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 各実施形態において用いるパワー制御素子の(a)は斜視図、(b)は背面図である。 参考形態1に係る通電制御装置の内部構造を示す部分破断断面図である。 参考形態1に係る通電制御装置における回路部品等が実装された状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 参考形態1に係る通電制御装置における回路部品等を実装しない状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 参考形態2に係る通電制御装置の内部構造を示す部分破断断面図である。 参考形態2及び変形形態1に係る通電制御装置における回路部品等が実装された状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 参考形態2及び変形形態1に係る通電制御装置における回路部品等を実装しない状態の配線基板における(a)は上面図、(b)は下面図である。 変形形態1に係る通電制御装置の内部構造を示す部分破断断面図である。
1 グロープラグの通電制御システム
GP1,GP4 グロープラグ(ディーゼルエンジン予熱用ヒータ)
BT バッテリ
2 制御回路
100,200,300,400 通電制御装置(ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置)
110 ケース部材
120,220,320 配線基板
120S,220S,320S 上面(他方面)
120R,220R,320R 下面(一方面)
121,221,321 素子実装領域
123,223,323 下面素子実装金属層
224,324 (下面側の)結合領域
125,225 素子実装逆面領域
126 金属塊配置領域
128R,228R (下面側の)バッテリ電圧端子接続領域
129R,229R,329R (下面側の)外部接続端子接続領域
131,331 バッテリ電圧端子(外部接続端子)
132 他の外部接続端子
133G1,133G4 グロープラグ接続端子(外部接続端子)
134 接地端子(外部接続端子)
135A,135B ECU通信端子(外部接続端子)
136 電源端子(外部接続端子)
141 パワー制御素子
141M 金属放熱部
142 その他の回路部品
152 チェックピン(温度上昇遅延手段、金属塊)
253 コ字形金属板部材(温度上昇遅延手段、離間蓄熱部材)
253A1,253A2 結合部
253B 離間部
353 金属板部材(温度上昇遅延手段、離間蓄熱部材)
353A1,353A2,353A3 結合部
353B 離間部
353C 接続端子部
461 樹脂充填材

Claims (4)

  1. パワー制御素子を含み、ディーゼルエンジン予熱用ヒータに加える電力の制御を行う制御回路の少なくとも一部をなす回路部品と、
    樹脂または樹脂を含む複合材からなる配線基板であって、
    上記パワー制御素子を含む上記回路部品を自身の両面にわたって実装してなる
    配線基板と、
    上記パワー制御素子周囲の空気を外部との間で流通を制限しつつ、少なくとも上記パワー制御素子を包囲する樹脂製のケース部材、または、少なくとも上記パワー制御素子の周囲に充填されてこのパワー制御素子を包囲する樹脂充填材の少なくともいずれかと、
    上記パワー制御素子の周囲に配置され、上記ケース部材及び上記樹脂充填材よりも熱伝導性が高く、上記パワー制御素子が発する熱を一時蓄熱して、このパワー制御素子の温度上昇を遅らせる温度上昇遅延手段と、を有し、
    上記温度上昇遅延手段は、上記配線基板に実装された、同形で多数の金属塊である
    ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置。
  2. 請求項1に記載のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、
    前記パワー制御素子は、
    金属からなり、自身に発生した熱を外部に逃がすための金属放熱部を有し、
    上記金属放熱部を前記配線基板の一方面のうち素子実装領域に密着させて実装されてなり、
    前記温度上昇遅延手段をなす同形で多数の前記金属塊は、
    上記配線基板の上記一方面とは逆の他方面のうち、上記素子実装領域に対向する素子実装逆面領域を含む金属塊配置領域に密着して配置された金属塊である
    ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、
    前記パワー制御素子は、
    金属からなり、自身に発生した熱を外部に逃がすための金属放熱部を有し、
    上記金属放熱部を前記配線基板の一方面のうち素子実装領域に密着させて実装されてなり、
    前記温度上昇遅延手段は、同形で多数の前記金属塊に加えて、
    金属からなる離間蓄熱部材であって、
    上記配線基板の上記一方面またはこれとは逆の他方面から離間して配置された離間部と、
    上記離間部に接続すると共に、上記素子実装領域の周囲の、または、上記他方面のうち上記素子実装領域に対向する素子実装逆面領域の周囲の結合領域で、上記配線基板に結合する結合部と、を有する
    離間蓄熱部材である
    ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置。
  4. 請求項3に記載のディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置であって、
    前記離間蓄熱部材は、
    外部接続端子を兼ねる
    ディーゼルエンジン予熱用ヒータの通電制御装置。
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