JP4579682B2 - 金属酸洗い浴をリサイクルするための方法および装置 - Google Patents

金属酸洗い浴をリサイクルするための方法および装置 Download PDF

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Description

通常の金属酸洗い浴は、硝酸、フッ化水素酸、および/あるいは塩酸に基づいて操作される。経済的観点のほかに、これらの酸洗い液の問題点は、処理される廃水において望ましくないほどに高い量の硝酸塩にある。硝酸に代わる酸、例えば、硝酸の割合を大きく減少させた硫酸を有する酸洗い液は、この硝酸塩量を減らすことで知られているが、酸洗いの品質と能力とに関しては極めて不利である。
更に、遊離酸と塩とを分離するための再利用システム、例えば、酸抑制および拡散透析が、遊離酸を再生することにより廃水中の硝酸塩量を減らすために使われ、したがって、廃酸の処理の費用効果もより高くなる。これにより達成可能な酸の節約はかなりのものであるが、現実の硝酸塩問題を本当には解決しない。なぜなら、大量の硝酸塩含有廃水が依然として硝酸塩によって生じるからである。もし、酸再利用システムを使うと、硝酸塩に起因する廃水の過半量は、もはや酸洗い浴からは生じず、むしろ、付属の水洗浴および空気洗浄器から生じ、それらはリサイクルされない。
使用済み酸洗い酸を処理するための提案が、例えば、独国特許出願公開第3825857号(DE 38 25 857 A1)の教示によりもたらされる。これによれば、特定の鉄含有量およびフッ化物/鉄という物質比を有する使用済み酸洗い酸が、アルカリ性材料を使ってpH4から6に調整され、同時に結晶質沈殿を形成し、液相が、可能ならば沈殿物の分離後に、乾燥するまで蒸発させられる。
更に、硝酸とフッ化水素酸とを含む金属含有酸洗い廃液を調製する方法が、独国特許出願公開第3906791号(DE 39 06 791 A1)の開示によりもたらされる。その中で、該酸洗い廃液は透析セルに導入される。該透析セルは、選択的透過性の膜によって区切られ、陽極および陰極の空間(anode and cathode spaces)が硫黄を含む電極対の間に置かれる。
熱的方法、焙焼法により、酸洗い浴濃縮液の最も完成されたリサイクリングが提供される。この場合、酸洗い酸は水と共に蒸発させられ、金属は焙焼されて酸化物を形成する。金属塩の酸残留物は、ロースターの留出物中の遊離酸として再生される。したがって、酸洗い浴濃縮液はほとんど廃水および廃棄物なしで処理されうる。
ヴォルフガング・クラドニッヒ博士による論文「工業的酸化物原料 − アンドリッツ−ルートナー(Andritz-Ruthner)スプレー焙焼法による製造(Industrielle Oxidrohstoffe - Herstellung nach dem Andritz-Ruthner-Spruehrostverfahren)」、シュプレヒザール(Sprechsaal)、124巻、11/12号、1991年には、酸化物原料の工業的生産の方法が記載されている。その中では、塩酸を加えることによって金属塩化物溶液が最初に生産される。このようにして調製された金属塩溶液は、その後、精製され、熱加水分解(pyrohydrolysis)を受ける。その際、抽出される金属酸化物と塩化水素ガスとが形成される。金属酸化物は更に別の精製工程にかけられ、他方、塩化水素ガスは、水を使うことによって変換されて塩酸に戻る。このようにして得られた塩酸は、再び金属塩化物溶液の新たな製造のために使われる。
金属酸洗い浴をリサイクルする方法であって、金属酸洗い浴からの望ましくない化合物、例えば、ケイ素、アルミニウムおよびクロム化合物が取り除かれる方法が欧州特許出願公開第0578537号(EP-A-0 578 537)により公知である。この目的で、金属酸洗い浴の遊離酸を中和するために、金属くずが、第一の工程で精製される金属酸洗い浴に加えられる。この中和は中性ガス雰囲気の下で行わなければならない。金属酸洗い浴に含まれる鉄化合物が三価の鉄化合物を形成する望ましくない第二の反応を妨げるためである。その後、中和された金属酸洗い浴に含まれる固体は濾過される。金属酸洗い浴の酸性度を意図的に減少させる、すなわち、pH価が上昇するので、より低いpH価においては溶解する望ましくない化合物、例えば、ケイ素、アルミニウムおよびクロム化合物は沈殿する。これにより、金属酸洗い浴からこれらの化合物を取り除くことができる。その後、精製された金属酸洗い浴は戻されて酸洗い工程に供給される。
即ち、欧州特許出願公開第0296147号(EP 0 296 147 A1)に係る関連技術によれば、これらの酸の金属含有溶液から酸を得るおよび/または再生する方法が記載されている。これによれば、該溶液は、ロースター中で200〜500℃の温度にてスプレー焙焼され、生じたガスは、カラム中で0〜70℃の温度にて、続く吸収および凝縮にかけられる。
しかしながら、焙焼法はエネルギーを消費する。このエネルギー消費は供給体積に直接比例し、1mの供給体積当たりおよそ100mの天然ガスが消費される。焙焼法は水と酸とを同一程度に蒸発させるので、希釈されている水洗廃水および排気廃水は直接には焙焼されえない。水の割合が高いので、酸濃度は小さすぎ、そして/あるいは、酸洗い浴に戻すには体積は大きすぎる。したがって、水洗水は依然として廃水システムで処理しなければならない。この廃水の物質の量、特に硝酸塩は容易に全硝酸消費の50%になりうるので、焙焼法それ自体は、今まで使われていたとおり、特に廃水の硝酸塩量に関しては、包括的な解決法ではない。
したがって、目標は、水洗浴および排気洗浄器からの強度に希釈された廃水を、焙焼工程に導入しうるほど十分に濃縮することでなければならない。しかしながら、希釈された廃水の濃縮は、利用可能な技術が有用ではないため、今まで実行することができなかった。即ち、電気透析および逆浸透設備の形の膜技術は、膜の強さが不十分なため、使うことができなかった。蒸発設備は、留出物中の硝酸およびフッ化水素酸の蒸気揮発性のために有用ではない。もし、遊離のフッ化水素酸および硝酸が蒸発装置への供給物中に存在していると、これらの遊離酸の50%までが再び留出物に見いだされるので、該留出物は水洗水として使用できない。したがって、今や最初の硝酸塩量の50%しか含まない留出物であっても、廃水設備によって処理されなくてはならず、したがって、この場合も、廃水中の硝酸塩の問題は包括的には解決されない。
したがって、本発明は、前記利点を維持しつつ、金属酸洗い浴をリサイクルするための費用効果が高い方法が提供されるように、前記不都合を回避し、関連技術により公知の方法および装置を改良するという目的に基づく。可能な限り多くの廃水および廃棄物を含まず、特に、廃水の硝酸塩量を可能な限り少なくして、金属酸洗い操作が可能な方法ならびに/あるいは装置が提供される。
本発明によれば、上記の目的は、付随する水洗浴と空気洗浄器とを含む金属酸洗い浴をリサイクルする方法であって、
a)リサイクルする前に、処理される廃液流に存在する遊離酸を金属塩の形態に変換する工程、
b)濃縮金属塩溶液を得るために、ほぼ酸を含まない該得られた金属塩溶液から水を分離する工程、および
c)金属酸化物と遊離酸とを得るために、該濃縮金属塩溶液を熱的方法にかける工程
によって特徴づけられる方法により達成される。
鋼鉄酸洗い浴、特にステンレス鋼酸洗い浴をリサイクルするとき、特に良好な結果が本発明による方法を使って達成される。
本発明の目的はまた、付随する水洗浴および空気洗浄器を含む金属酸洗い浴をリサイクルするための装置であって、
− リサイクルする前に、処理される廃液流に存在する遊離酸を金属塩の形態に変換するための少なくとも1つのシステム、
− 濃縮金属塩溶液を得るために、可能な限り酸を含まない該得られた金属塩溶液から水を分離するための少なくとも1つのシステム、ならびに
− 金属酸化物と遊離酸とを得るために、該酸洗い浴および該水洗浴からの塩濃縮流を熱的に塩分解するための少なくとも1つのシステム
を有する装置である。
即ち、本発明による方法および/あるいは本発明による装置は、HNO/HF/HClに基づく通常の酸洗い浴でさえ、熱的方法を使うときにこれらの酸により生ずる蒸気揮発性の不都合を回避することができ、該水洗浴および該空気洗浄器からの希釈廃水を蒸発させることができる方法を開示する。したがって、廃水中の硝酸塩の問題は解決され、費用効果がより高い方法で焙焼法が可能である。
本発明による方法および装置は、廃水および廃棄物を伴わない動作が費用効果の高い条件の下で維持されうるような方法で通常の構成要素を使う。高いエネルギー消費により費用効果を決定する最後の工程は、工程c)による熱的塩分解、例えば、焙焼法である。この方法で、水および酸などの液相は蒸発し、その後、気相は再び凝縮し、同時に該酸は再生される。金属は高温において酸化され、固体として蓄積する。エネルギー消費、したがって、ロースターの操作費用は、主としてロースターへの供給体積の関数であり、供給物1m当たりおよそ1000kWhおよび/あるいは天然ガス100mである。したがって、焙焼法は、エネルギー上の理由から可能な最小の供給体積(酸洗い浴における高い金属含有量に対応する)を有するが、しかしながら、酸洗いの条件にとって常に望ましいわけではない。酸洗い浴における高い金属含有量により、酸洗いの能力が低くなり、酸洗い浴の排気におけるNOの損失が高くなり、したがって、空気洗浄器の負荷が高くなる。
本発明の望ましい実施形態によれば、蒸発装置、特に機械的排気蒸気シール(mechanical exhaust vapor sealing)を有するものが、ロースターへの供給体積を下げるために、したがって、特に工程b)で費用効果の高い操作をするために使われる。このタイプの蒸発装置は、供給物1トン当たりおよそ20〜25kWhのエネルギーしか消費しない。蒸発装置がロースターへの供給物から回収する水1トンにつき、およそ100mの天然ガスのエネルギー費が節約される。
さらに、ロースターの排気損失は、特にNOの形での硝酸について顕著であって、供給量の10〜15%の範囲を変動しうることが公知である。したがって、可能な最小量の硝酸塩および/あるいは硝酸がロースターに供給される。本発明によれば、望ましいバリエーションにおいて、遊離酸をロースターから遠ざけるために、酸および塩についての分離システム、例えば、抑制あるいは拡散透析がこの目的のために使われる。遊離酸は酸洗い浴中に直接戻される。酸洗い浴濃縮液の再生を通じて、遊離酸のおよそ90%が酸洗い浴溶液から分離され、およそ10%だけがなおもロースターに供給される。したがって、NO損失は、濃縮流に関しては、再生なしでは10%であるのに比べ、再生ありではおよそ1%にすぎない。類似の条件がフッ化水素酸に適用されるが、フッ化水素酸は硝酸濃度のおよそ20%にしかならないので、絶対値はより低い。
ロースターについてすでに確認したとおり、遊離酸HNOおよびHFは蒸発の際に揮発性であり、留出物中に高いパーセンテージで再び見いだされる。ロースターにおいて留出物中に酸を100%移動させようと試みる場合には、水洗水を蒸発させるときに、可能な限り少ない酸が留出物に入ることが望ましい。もし、遊離酸が蒸発装置への供給物中に存在しているならば、これは成功しない。蒸発装置から得られたその留出物はもはや水洗水として直接用いることはできない。追加の方法、例えば、イオン交換ループ設備が、留出物の使用を可能にするためには必要となる。必要な追加投資により費用効果は損なわれる。したがって、空気洗浄器からの水洗水および廃水を直接蒸発させることは費用効果高く行うことはできない。同じ理由で、操作費用を節約するために、焙焼の前に酸洗い浴濃縮液を更に蒸発させることは有利ではない。
ロースターについてすでに記載したとおり、蒸発装置の操作のための最適の操作条件は、供給物中の遊離酸を、最大規模で可能な限りなくすことである。したがって、蒸発装置に直接酸洗い浴濃縮液を供給することは不利である。上記のとおり、分離システムを通して遊離酸を減少させることにより、有意な利点が提供されるが、さらに改善してもよい。なぜなら、塩溶液中には、蒸発装置の留出物を汚染する遊離酸の残留物が十分にあるからである。蒸発装置に水洗水を直接供給することは同じく失敗する。なぜなら、濃縮液(遊離酸のより高い含有量)に関して、蒸発装置は酸洗い浴濃度の範囲の状態にあるからである。
本発明による方法は、本発明の1つの実施形態により、蒸発装置への供給物中の遊離酸を排除し、同時に、ロースターによる酸再生の度合いを損なわないという点で、上記目的を達成する。本発明によれば、酸再生の度合い、また同じく金属酸化物抽出の度合いは、驚くべきことにこのようにして有意に増加しうる一方で、同時に操作費用が下がる。
特に望ましい実施形態によれば、リサイクリング流(酸洗い浴濃縮液)からの遊離酸の分離は2つの別個の工程で行なわれる。好ましくは、酸洗い浴濃縮液は、酸抑制あるいは拡散透析等の酸再生システム中で処理される。酸抑制は、イオン交換法を基礎として構築される。ここで、特別な樹脂が、帯電しているときに酸を吸収する一方で、金属塩溶液は、影響されることなく樹脂ベッドを通過し、系は水に溶けたままとなる。
酸再生システムから生じた遊離酸は好ましくは酸洗い浴中に戻り、一方、酸にはより乏しいが金属塩にはより富んでいる流れが別の処理のために集められる。再生システムの廃水流は有利に水洗浴および空気洗浄器からの廃水流と混ぜることができる。遊離酸の含有量が低く、適度の量の金属塩を有し、水の配合が高い流れが生ずる。
上記の供給物を使う蒸発装置の動作により利点が提供されるが、それはなお一層さらに改善してもよい。低い割合の遊離酸は蒸発工程の間に濃縮され、遊離酸の大部分は留出物に到達することになる。遊離酸がほとんど完全に金属塩に変換されたときにのみ、酸の蒸気揮発性は抑制され、酸を含まず、再び直接水洗水として使用してもよい留出物が得られることになる。
通常は、水酸化ナトリウム溶液、石灰などの中和剤が、遊離酸を変換するために使われる。この単純で通常の方法は、本発明による方法にとっては有利ではない。なぜなら、金属ナトリウム、カルシウムなどもロースターに到達するが、ここでは望ましくないからである。したがって、本発明による方法は、好ましくは、工程a)で酸洗い浴においても使ってよい金属を有する金属水酸化物、金属炭酸塩、あるいは金属酸化物を使う。
再利用システムからの流れと水洗浴および空気洗浄器からの廃水とを合わせて蒸発させるための上記方法においては、比較的大量の金属水酸化物が、遊離酸を排除するために適用される。これは大量に外部から供給しなくてはならず、したがって、付加的な運搬上の問題を表す。ロースターにおいて前もって生成された金属酸化物を部分的に使用することは可能であるが、費用効果は圧迫される。
本発明による方法の特に望ましい実施形態のとおり、排気水と一緒に水洗水を分離処理に供給することは、費用効果がより高い。目標は、水洗水および排気水からロースターループへ酸を導入させないことである。この処置を通じて、遊離酸の量は蒸発の前において劇的に減少する。したがって、この点において、遊離酸を変換するための金属の消費は相応に減少し、外部からの金属の供給にはもはや頼らなくてもよい。
ロースター濃縮液を蒸発させる前に工程a)で遊離酸を変換するために使われる金属水酸化物などの金属塩は、本発明による方法に従って特別な条件下で、蓄積された水洗水および排気水から沈殿させることが好ましい。金属を沈殿させるが酸残留物を溶解状態に保持する中和剤が好適に使われる。水酸化ナトリウム溶液と水酸化カリウム溶液がここで可能であるが、酸残留物を更に処理するためには水酸化カリウム溶液で動作させることが有利である。
金属は、水洗水および排気水の中和を通じて、水酸化物として沈殿させ濾過することが好ましい。その後、得られた濾過ケークは、ここで酸洗い浴濃縮液のための再利用システムからの遊離酸の残留物を金属塩に変換するために、酸洗い浴濃縮液のための蒸発装置の前の撹拌器付き容器に有利に導入してもよい。
例えば、中和システムから出てくる水は強度に希釈された形態のフッ化カリウムと硝酸カリウムとを含む。廃水システムによってこの水流を処分すれば、やはり廃水における硝酸塩量が上昇することになる。したがって、本発明による方法あるいは本発明による装置は、好ましくは、この流れに見いだされる中性塩を酸洗い酸HF、HNOおよび中和剤水酸化カリウムに分解するために使うことができる。例えば、陽イオン交換システムおよび電気透析システムがこの目的のために考慮される。その後、酸は酸洗い浴中に戻され、水酸化カリウム溶液は中和システム中に導入される。よって、ループは閉じられ、水洗浴および空気洗浄器には廃棄物および廃水が存在しない。
水洗浴および空気洗浄器からの廃水流は95%を超える水を含むので、十分に高い濃度の遊離酸および中和剤を塩分解システムにおいて上記のとおり生成するために、工程b)における水の分離は工程c)による塩分解の前に起こることが好ましい。例えば、逆浸透システムと蒸発装置は水分離のためのシステム構成要素として利用可能である。より高い濃縮率が蒸発装置を使って達成されるから、蒸発装置システムがこの点で好ましい。
いかなる遊離酸も含まず、例えば、pH価>8を有する塩水流が、金属の中和および沈殿を通じて生ずる。蒸発に関して、これは、揮発酸がもうこの流れに存在せず、生成した留出物は高い品質を有し、VE品質を有する水洗水(完全に脱塩され、およそ7のpH価を有する水)として再び直接使用しうることを意味する。この方法の別の利点は、金属塩を有する流れ、例えば、酸洗い濃縮液からのものと比較して、中性水流の低い攻撃性である。酸洗い浴濃縮液の酸を含まない塩の流れは、好適にはpH価がおよそ2.5〜3に過ぎず、したがって、なおも極めて攻撃的であるのに対し、中和した水洗水のpH価は好ましくはpH8にあって、したがって、それほど攻撃的ではない。逆浸透および蒸発装置のどちらについても、特定のシステムのための材質選択における結果はこのことに起因する。例えば、品質1.4571および/あるいはV4Aの通常のステンレス鋼が、耐食性の理由から、pH8を有する流れについては十分であるのに対し、システム構築のための特別な高合金鋼が酸性流には使われる。中性流は通常、有意により大きい蒸発装置を必要とするので、有意な投資コストが個々の蒸発装置システムによって材質選択を通じて節約されうる。
本発明と関連した利点は多種多様である。可能な限り多くの廃水および廃棄物を含まず、特に、廃水の硝酸塩量を可能な限り少なくして、金属酸洗い操作が可能な方法ならびに/あるいは装置が提供される。同時に、焙焼法などの塩分離システムをより高い費用効果で動作させることができる。
よって、本発明によれば、HNO/HFに基づく通常の酸洗い浴でさえ、熱的方法を使う場合にこれらの酸により生ずる蒸気揮発性の不都合を回避し、該水洗浴および該空気洗浄器からの希釈廃水を蒸発させることができる方法が示される。
反応器において遊離酸を金属塩に変換することにより、腐食の問題が蒸発装置などの濃縮器において起こらず、組み立てる際には、それほど高価でないステンレス鋼を使ってもよい。対応する最適化、例えば、体積流の調節を通じて、より小さい寸法を装置、例えば、より小さい寸法で作られた濃縮器において使うことができる。これは費用の有意な減少へとつながる。
さらに、本発明は、再生を通じて、遊離酸のおよそ90%が酸洗い浴溶液から分離され、およそ10%だけがなおもロースターに供給されることを可能にする。このことから、本発明による方法を使うことにより、NO損失は、濃縮流に関しては、非常に低いレベル、およそ1%まで減少しうる。
結果として、本発明によれば、酸再生の度合い、また同じく金属酸化物抽出の度合いは、有意に増加しうる一方で、同時に操作費用が下がる。
以下、本発明を3つの例に基づいて詳細に説明するが、これらは本発明による教示を限定するものではない。別の例示的実施形態は、本発明による開示の枠組みにおいて当業者には明らかである。

例1
図1は、付属の水洗浴(4)を有する酸洗い装置(1)を示す。ロースター(3)を有する通常の再生システムを、水洗水および排気水のための蒸発装置システム(12)により拡張した。酸洗い浴(1)からの体積流(2)はおよそ3.5m/時間であり、水洗浴からの体積流(6)はおよそ15m/時間である。これらの値は全3つの例に当てはまる。
酸洗い浴濃縮液(2)はロースター(3)に直接供給される。蓄積された水洗水(6)は、比較的大きい体積を有するので、直接ロースター(3)に導入することはできず、あらかじめ濃縮しなければならない。排気蒸気シールを有する蒸発装置が濃縮器(12)として装備される。なぜなら、このタイプはおよそ25kWh/m留出物において最も低いエネルギー消費量を有するからである。
金属を酸洗いするために使われる酸(HNO、HFおよびHCl)が蒸気として揮発することは公知である。したがって、蒸発の前に遊離酸を回避することを試みなくてはならない。本発明によれば、水洗水流(6)中の遊離酸は反応器(5)中で試薬(11)を加えることによって金属塩に変換される。試薬(11)は好ましくは、酸洗い浴でも生じる化学種の金属水酸化物である。この処置を通して、有意により少ない酸が留出物(7)に見いだされる。しかしながら、品質は、最後の水洗段階で水洗目的に使うには、通常、不十分である。しかしながら、先行する水洗段階において該留出物(7)を使用することは可能である。
反応器(5)で遊離酸を金属塩に変換する別の理由は、濃縮器(12)での腐食問題である。供給物(6a)中の遊離酸が少なければ少ないほど、使われるステンレス鋼に対する腐食性攻撃が弱くなる。それほど高価でないステンレス鋼を組み立てる際に使ってもよい。
最後の水洗段階の望ましいVE水洗品質(10)を達成するために、追加の装置(13)を装備することが有利である。最後の水洗段階の排液(8)における物質の量は低いので、イオン交換ループシステム(13)がこの目的で提案される。先行する水洗段階への過剰な流れによる最後の水洗段階の水の損失は、VE水流(9)によって補償しうる。
金属塩を含み、濃縮器(12)に供給される流れ(6a)は、ロースター(3)への体積流(15)を小さく保つために、可能な限り濃縮される。
ロースター(3)において、流れ(2+15)は熱的方法を通じて酸と金属酸化物とに分離される。酸を有する体積流(16)は酸洗い浴(1)中に戻され、金属酸化物は、更に利用するために融解手順に供給してもよい。
酸洗い浴(1)からロースター(3)への供給体積(2)は、酸洗い浴における酸洗い能力と金属濃度とに依存する。本例では、およそ3.5m/時間の体積流が仮定され、酸洗い浴(1)ではおよそ35g/lの鉄含有量が維持される。酸洗い浴(1)中の鉄含有量は更に上昇させるべきではない。なぜなら、さもなければフッ化鉄の沈殿が酸洗い浴(1)中で生じることになるからである。およそ0.5m/時間の、蒸発装置の濃縮流(15)がこの流れ(2)に添加される。よって、ロースター(3)は4.0m/時間の供給体積用に設計するのが好ましい。
ロースター(3)のエネルギー消費はこれらの条件の下でおよそ400m/時間の天然ガスとなり、蒸発装置(12)のそれはおよそ375kWh/時間となる。もし、水洗水流(6)が直接ロースター(3)に導入されたならば、エネルギー消費はおよそ1,500m/時間の天然ガスに上昇することとなる。ロースター(3)のための投資コストは複数倍高くなる。
リサイクルを伴う例1〜3に従って、本発明による方法のバリエーションの費用効果を計算した結果を、リサイクルを伴わない方法と比較して、表1に示す。
例2
例2は、例1と比較して最適化された方法を示す。例1から理解できるとおり、リサイクルに際し遊離酸は障害である。最も高い酸濃度が酸洗い液(1)の酸洗い浴濃縮液で起こるので、例2では、遊離酸と金属塩とを分離するシステム(13)が装備される。遊離酸を有する体積流(18)は酸洗い浴(1)中に戻され、他方、金属塩を有する体積流(19)は、更に処理するために反応器(5)に供給される。この場合、古い酸の流れ(2)は機械的不純物(スケール)も含むので、体積流(2)を更に処理するためにフィルタリング(7)が必要である。機械的不純物を取り除かれた流れ(8)は分離システム(13)に導入される。
酸抑制システム(13)が金属塩と酸とを分離するために使われる。このシステムは、特に高い品質は要求されないプロセス水(20)を必要とする。蓄積された水洗水流(6)の部分的な流れが、システム(13)を動作させるために使われる。このことには、蒸発装置への体積流(23)が減少するという利点がある。金属塩流(19)は水洗水流(20)を使って生成される。金属塩流(19)は、酸の含有量が低く、金属塩に富んでいる。
金属塩流(19)は、濾過からの部分的な流れ(21)および水洗水流(22)と共に反応器(5)へ供給される。この反応器(5)において、金属塩中に残っている遊離酸が、外部から供給された試薬(11)によって変換される(例1も参照)。
可能な限り酸が取り除かれた体積流(23)が、例1と同様に、濃縮器(12)に供給され、金属塩を有する部分的な流れ(15)と留出物を有する部分的な流れ(10)と遊離酸を有する残量とに分離される。留出物(10)は、この場合もVE品質を有さず、未処理水として既存の完全脱塩システムに供給してもよい。完全脱塩システムで処理された未処理水(10)は、その後、水洗水(9)として水洗システムにフィードバックされる。
濃縮器(12)への供給物(23)中では遊離酸の含有量が非常に低いため、高い濃縮係数を濃縮器(12)に実装してもよい。このようにして、ロースター(3)への体積流(15)を、例1と比較して、およそ4m/時間からおよそ1m/時間まで減少させてもよい。この処置により、ロースター(3)でのエネルギー消費は、例1と比較して、およそ300m/時間の天然ガスだけ減少する。濃縮器(12)のエネルギー消費は、例1と比較して、ほとんど等しいままである。
例2による方法の別の利点は以下のことである:
ロースター(3)の能力(投資経費)は、体積流(15)が減少したことを理由として低下させることができる。
ロースター(3)の遊離酸の排気損失は、供給量(15)の一定のパーセンテージである。システム(13)において遊離酸をリサイクルすることにより、それに応じたより低い排気損失で、ほんの一部の量の酸だけがなおもロースター(3)に達する。
この方法の費用効果を表1に示す。
例3
例3は、例2と比較して更に最適化された方法を示す。例2と同様に例3でも、酸洗い浴の流れ(2)からの遊離酸は、システム(13)を使って、遊離酸を有する流れ(18)と金属塩を有する流れ(19)とに分離される。しかしながら、例3では、体積が小さいこの流れ(23)だけが濃縮器(12)に供給される。体積の大きい水洗水流(20)はシステム(24)での分離処理に供給される。システム(24)において、中和剤(KOH)を加えることによって、金属は沈殿し濾過される。沈殿した金属は、流れ(11)としての金属水酸化物として反応器(5)中に移される。ここで遊離酸を金属塩に変換するためである。
中和の間に生成された廃水流(26)は、中性塩KOHとKFとを含み、濃縮器(27)に供給される。中性塩しか濃縮器(27)への供給物(26)中には存在しないから、もはや動作の際に酸の蒸気揮発性の危険がない。蒸発装置(27)で生成された留出物(9)は、VE品質を有し、水洗水として最後の水洗浴(4)中に直接導入してもよい。イオン交換システムによる追加の処理はもはや必要ではない。さらに、濃縮器(27)への今や中性の供給物(26)により、これを構築するためには通常のステンレス鋼でよい。これにより、投資における経費の節約がもたらされる。
蒸発装置(27)によって生成されたKFとKNOとからなる濃縮液(28)は電解セル(29)に供給され、その中で塩は酸と塩基とに分解される。塩基の流れ(25)は再び中和(24)で使われ、酸(30)は再び酸洗い浴(1)で使われる。
例2および3でのエネルギー消費は類似している一方で、投資経費における利点は例3に生じる。それらは以下のとおり記載できる:
例2では、体積流(2/8/19)と(6/22)の両方がおよそ15m/時間の規模で濃縮器(12)を経由していく。濃縮器(12)への供給物(23)のpH価は中性ではなく、むしろ酸性なので、構築のためには高価なステンレス鋼が必要であり、投資経費が増える。
例3では、およそ3.5m/時間の規模の体積流(2/8/19)しか濃縮器(12)には導入されない。この濃縮器は高価なステンレス鋼で構築しなくてはならないが、有意により小さく構築できるので、投資経費は減少する。
例2と同様に、濃縮器(12)は弱酸性の留出物(10)を生み出す。しかしながら、この水は、これ以上は何もなしで分離システム(13)用のプロセス水として使用してもよく、さらに処理する必要がない。
さらに、水洗水流(20)の中和により、システム(24)中の濃縮器(27)は業務用品質のステンレス鋼から製造することができる。これにより投資経費が大いに下がる。なぜなら、およそ15m/時間の濃縮器(27)は濃縮器(12)より複数倍大きいからである。
さらに、濃縮器(27)からの留出物は、VE品質を有し、イオン交換体によって再び処理する必要がない。
中和(24)で生成された金属水酸化物(11)が、反応器(5)において遊離酸を変換するために消費される。したがって、反応器(5)からは、例2における試薬(11)による外部からの供給が取り除かれている。
別個の水洗水処理(20)を通じて、ロースター(3)への供給体積はわずかに再び減少させることができる。供給体積(15)は、例2では依然としておよそ1m/時間になるのに対し、例3ではおよそ0.83m/時間まで減少する。それに応じて、ロースター(3)のエネルギー消費はより低い。
表1
例の費用効果の比較
Figure 0004579682
付属の水洗浴(4)を有する酸洗い装置(1)を示す。 例1と比較して最適化された方法を示す。 例2と比較して更に最適化された方法を示す。

Claims (23)

  1. 付随する水洗浴と空気洗浄器とを含む金属酸洗い浴をリサイクルする方法であって、下記の工程:
    )リサイクルされる該酸洗い浴からの廃液流を、分離システム中で、リサイクルされる金属塩を有する第一の部分流と、該酸洗い浴中に戻される遊離酸を有する第二の部分流とに分離する工程、
    a)処理される該第一の部分流に残在する遊離酸を金属塩の形態に変換する工程、
    b)濃縮金属塩溶液を得るために、a)工程で得られた、可能な限り酸を含まない金属塩溶液から水を分離する工程、および
    c)金属酸化物と遊離酸とを得るために、該濃縮金属塩溶液を熱的方法にかける工程を有する方法。
  2. 該酸洗い浴および該水洗浴/空気洗浄器からの酸廃液流をおのおの分離処理にかけることを特徴とする請求項1に係る方法。
  3. 該分離された水が該方法において再利用のために戻されることを特徴とする請求項1あるいは2に係る方法。
  4. 該第一の部分流中に存在する遊離酸の残留物が、該酸洗い浴で用いられる金属の金属水酸化物、酸化物、あるいは炭酸塩を用いて工程a)に従って金属塩に変換されることを特徴とする請求項1に係る方法。
  5. 金属塩を有する該処理された第一の部分流が水分離システム中で工程b)の後に、該金属塩の溶解限度の近くまで濃縮された金属塩溶液に変換されることを特徴とする請求項4に係る方法。
  6. 工程b)で分離された水が僅かに酸性の留出物の形でプロセス水として該分離システムに戻されることを特徴とする請求項5に係る方法。
  7. 該第一の部分流が工程a)の前に水洗浴/空気洗浄器からの酸廃液流と混合されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に係る方法。
  8. 該酸洗い浴ならびに該水洗浴および空気洗浄器からの濃縮金属塩溶液を、工程c)により該金属塩を金属酸化物と遊離酸とに分解する熱的方法にかけることを特徴とする請求項5に係る方法。
  9. 該水洗浴/空気洗浄器の水洗水および/または廃水を、化学物質を使って中和させることにより、酸残留物は溶解した状態に保たれるが、該金属は沈殿することを特徴とする請求項1に係る方法。
  10. 沈殿し濾過された該金属塩を、金属水酸化物として、該遊離酸を金属塩に変換するために工程a)に供給することを特徴とする請求項9に係る方法。
  11. 該中和された廃水が水分離システムにおいて、該金属塩の溶解限度の近くまで濃縮された金属塩溶液に変換され、生成された留出物が水洗の目的で再利用されることを特徴とする請求項9に係る方法。
  12. 該濃縮された金属塩溶液が、処理における再利用のために、塩分解システムにおいて酸と塩基とに変換されることを特徴とする請求項11に係る方法。
  13. 鋼鉄酸洗い浴が該金属酸洗い浴として使用されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に係る方法。
  14. ステンレス鋼酸洗い浴が該鋼鉄酸洗い浴として使用されることを特徴とする請求項13に係る方法。
  15. 付随する水洗浴/空気洗浄器(4)を含む金属酸洗い浴(1)をリサイクルするための装置であって、
    − 該酸洗い浴(1)からリサイクルされる廃液流を、リサイクルされる該金属塩を有する第一の部分流(19)と、遊離酸を有し該酸洗い浴(1)中に戻される第二の部分流(18)とに分離するための分離システム(13)、
    − 処理される該第一の部分流(19)に残在する遊離酸を金属塩の形態に変換するための少なくとも1つのシステム(5)、
    − 濃縮金属塩溶液を得るために、該システム(5)で得られた、可能な限り酸を含まない金属塩溶液から水を分離するための少なくとも1つのシステム(12、27)、及び
    − 金属酸化物と遊離酸とを得るために該濃縮金属塩溶液を熱的に塩分解するための少なくとも1つのシステム(3)
    を有する装置。
  16. 該分離システム(13)が酸再生システムを表すことを特徴とする請求項15に係る装置。
  17. 該熱的塩分解システムがロースター(3)を表すことを特徴とする請求項15又は16に係る装置。
  18. 該第一の部分流(19)ならびに/あるいは蓄積された水洗水および排気水(22、26、6a)のための濃縮器(12、27)への配管を特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に係る装置。
  19. 該濃縮器(12)の前に反応器(5)が装備され、その中では、試薬(11)を加えることによって、存在する該遊離酸が金属塩に変換されうることを特徴とする請求項18に係る装置。
  20. 該試薬(11)が、該酸洗い浴にも存在している該金属の金属水酸化物を表すことを特徴とする請求項19に係る装置。
  21. 中和剤を加えることによって該水洗浴/空気洗浄器(4)の廃液流(6)から該金属が沈殿し濾過されうるシステム(24)が装備され、得られた該試薬(11)が該反応器(5)に供給されうることを特徴とする請求項19又は20に係る装置。
  22. 該熱的塩分解システム(3)への供給体積が、該システム(3)への体積流(15)を小さく保つために、該濃縮器(12)により設定されることを特徴とする請求項18〜21のいずれか一項に係る装置。
  23. 水分離システム(29)が、濃縮器(27)中で水洗水および排気水(26)から濃縮された該金属塩溶液のために装備されていることを特徴とする請求項18〜22のいずれか一項に係る装置。
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