JP4576852B2 - ピント状態検出装置 - Google Patents

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Description

本発明はピント状態検出装置に係り、特に撮影レンズのオートフォーカス制御における合焦検出に用いられるピント状態検出装置に関する。
焦点評価値が最大となるようにフォーカスを制御する方式として、焦点評価値が増加する方向にフォーカスを動かし、焦点評価値が増加しなくなる位置でフォーカスを停止させるいわゆる山登り制御方式が提案されている。
この山登り制御方式は一般的に、フォーカスを微小変動させるワブリングによってピント状態が前ピン、後ピン、合焦のいずれの状態かを検出し、それによって合焦の方向、すなわち焦点評価値が増加する方向にフォーカスを動かす方式のため、ワブリングによるフォーカスの変動が画面上で視認できてしまうおそれがあった。また、ワブリングを行う分だけ合焦までに時間を要するという問題があった。
これに対して、たとえば特許文献1には、光路長差を有する複数の撮像素子を用いることによりワブリングを行うことなくピント状態を検出できるようにしたピント状態検出装置が記載されている(特許文献1参照)。
このピント状態検出装置は、撮影レンズに入射した被写体光がハーフミラーなどによって分岐され、分岐された一方の被写体光が記録または再生用の映像信号を取得する本来の撮像素子の撮像面に入射し、他方の被写体光(ピント状態検出用被写体光)がさらに分岐されてピント状態検出用の映像信号を取得するための2つのピント状態検出用撮像素子の撮像面に入射するものである。2つのピント状態検出用撮像素子は、それらの撮像面が本来の撮像素子の撮像面よりも等距離分だけ光路長が短くなる位置と長くなる位置とに配置されており、各ピント状態検出用撮像素子にて取得された映像信号から求められる2つの焦点評価値の大小関係によってピント状態が検出される。すなわち、各ピント状態検出用撮像素子から得られる焦点評価値は、撮影レンズのフォーカス(ピント位置)を現在位置から至近側と無限遠側とにそれぞれ等距離分だけ変位させた場合に本来の撮像素子によって得られる映像信号によって求められる焦点評価値に相当している。したがって、これら焦点評価値を比較した場合にそれぞれが一致していれば合焦と判断され、相違していればいずれの焦点評価値が大きいかまたは小さいかによって前ピンまたは後ピンと判断される。これにより、フォーカスを至近側と無限遠側とに変位させたときの焦点評価値がフォーカスを実際に動かすことなくピント状態検出用撮像素子からの映像信号によって同時に取得されるため、ワブリングを行うことなく迅速にピント状態を検出することができる。
特開2003−270517号公報
ところで、特許文献1で示したようなピント状態検出装置において、ピント状態検出用撮像素子は撮像面が適切な光路長差となるように配置する必要がある。たとえば、光路長差が大きいほど各ピント状態検出用撮像素子から得られる焦点評価値は、ピント位置を至近側と無限遠側とにより大きく変位させたときの本来の撮像素子から得られる焦点評価値を示し、これが大きすぎると合焦付近でいずれのピント状態検出用撮像素子からも低レベルの焦点評価値しか得られず、合焦でない場合に焦点評価値の差異が検出されない状態となる。一方、光路長差が小さすぎると、各ピント状態検出用撮像素子から得られる焦点評価値がほとんど同じ値を示し、差異が検出されない状態となる。したがって、合焦付近で撮影レンズのフォーカスを変化させた場合に、各ピント状態検出用撮像素子から得られる焦点評価値が増加・減少傾向を逆にして大きく変化するような光路長差に設定することが望ましい。
しかし、ズームレンズのように焦点距離が可変の場合に焦点距離を変化させると、ピント状態検出用撮像素子の光路長差に対応するピント位置の変位量が大きく変化する場合がある。すなわち、あるズームレンズにおいて光路長差を一定とした場合に焦点距離をワイド側とするほど(短くするほど)その光路長差に対応するピント位置の変位量が大きくなるという傾向が確認されている。このような場合には、ワイド端からテレ端までの全ズーム範囲で適切な光路長差に設定することができず、テレ側では適切な光路長差であってもワイド側では光路長差が大きすぎたり、逆に、ワイド側では適切な光路長差であってもテレ側では光路長差が小さすぎる場合があり、焦点評価値の差異が検出できない場合がある不具合があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ピント位置の変位量に影響を受けることなくピント状態を適切に検出できるピント状態検出装置を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するために、焦点距離が変更可能な撮影レンズのピント状態を検出するピント状態検出装置であって、前記撮影レンズにより映像撮像用撮像素子に導かれる被写体光を分岐して光路長差を有する複数のピント状態検出用撮像素子により撮像し、各ピント状態検出用撮像素子から得られた映像信号に基づいてピント状態を検出するピント状態検出装置において、前記各ピント状態検出用撮像素子を光軸方向に前後移動させる移動手段と、焦点距離に対応して調整された前記撮影レンズのズーム位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段によって検出されたズーム位置のデータに基づいて、予め記憶されているズーム位置ごとの最適な光路長差のデータを参照して、最適な前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を算出する光路長差算出手段と、前記光路長差算出手段により算出された光路長差に応じて前記移動手段により前記各ピント状態検出用撮像素子の位置を変更し、前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を変更する光路長差変更手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、ピント状態検出用撮像素子をピント状態検出用被写体光の光軸方向に沿って前後移動させて最適な光路長差を設定できるので、ワイド端からテレ端までの全ズーム範囲で適切な光路長差を設定でき、適切なピント状態の検出が常に行なえる。
請求項2に記載された本発明によれば、この光路長差変更手段は、撮影レンズの焦点距離が長くなるほど光路長差が大きくなるように各ピント状態検出用撮像素子の位置を変更するので、ワイド端からテレ端までの全ズーム範囲で適切な光路長差に設定でき、焦点距離の差異を常に検出できる。
請求項3に記載された本発明によれば、撮影レンズのフォーカスが合焦位置となるようにフォーカスを制御するオートフォーカスシステムにおけるピント状態の検出に適用されるので、オートフォーカスシステムにおいて適切なピント状態の検出が常に行なえる。請求項4に記載された本発明によれば、前記光路長差算出手段は、前記位置検出手段によって検出されたズーム位置のデータと合わせて、予め記憶されているレンズユニットの種類ごとの最適な光路長差のデータを参照して最適な前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を算出することを特徴としている。
本発明によれば、ピント状態検出用撮像素子をピント状態検出用被写体光の光軸方向に沿って移動させて、ワイド端からテレ端までの全ズーム範囲で適切な光路長差を設定して、ピント状態を適切に検出できる。
以下、添付図面に従って本発明に係るピント状態検出装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係るピント状態検出装置が適用されるテレビカメラシステムの構成図である。同図に示すように、このテレビカメラシステム1は主としてカメラ本体10と撮影レンズ12などにて構成されている。
カメラ本体10には、放映用の映像を撮影し、所定形式の映像信号を出力または記録媒体に記録するための本来の撮像素子(映像撮像用撮像素子)などが備えられている。撮影レンズ12は、このカメラ本体10のマウント部に着脱自在に装着される。
撮影レンズ12の光学系は、フォーカスレンズ群14、ズームレンズ群16、アイリス(絞り)18、リレーレンズ群20などの周知の機器や、エクステンダー21などから構成されている。
エクステンダー21は、アイリス18およびリレーレンズ群20の間に設けられ、光軸Oに対して進退移動可能な複数のレンズユニット21aを備えている。それぞれのレンズユニット21aは、たとえば2倍、等倍、0.8倍などの複数のレンズからなる。
リレーレンズ群20は、前側リレーレンズ20Aと後側リレーレンズ20Bなどで構成され、その前側リレーレンズ20Aと後側リレーレンズ20Bとの間の光軸O上には、撮影レンズ12を介して入射する被写体光からピント状態検出用の被写体光を分離するためのハーフミラー22が配置されている。このハーフミラー22は、そのミラー面22aが撮影レンズ12の光軸Oに対して略45度傾斜して設置されており、前側リレーレンズ20Aを通過した被写体光を直角に反射し、光軸O’として映像用被写体光から分光する。
ハーフミラー22を透過した被写体光は、映像用被写体光として撮影レンズ12の後端側から射出され、カメラ本体10の撮像部24に入射される。撮像部24の構成については詳細説明を省略するが、撮像部24に入射された被写体光は、たとえば色分解光学系により赤色光、緑色光、青色光の3色に分解され、各色ごとの映像撮像用撮像素子の撮像面に入射する。これによって放映用のカラー映像などが撮影される。なお、図中の符号Pは、映像撮像用撮像素子の撮像面に対する光学的に等価な位置をピント面Pとして撮影レンズ12の光軸O上に示したものである。
ハーフミラー22で反射された被写体光は、ピント状態検出用被写体光として光軸Oに対して垂直な光軸O’に沿って進行し、結像位置変更レンズ26を介してピント状態検出部30に入射する。
ピント状態検出部30は、ピント状態検出用被写体光を2等分割するビームスプリッタ32と、そのビームスプリッタ32で2等分割されたピント状態検出用被写体光が入射される2つのピント状態検出用撮像素子A,Bと、これらピント状態検出用撮像素子A,Bを駆動する駆動装置34などによって構成されている。
ビームスプリッタ32は、2つのプリズム32a,32bによって構成されている。ハーフミラー22によって上述したように映像用被写体光から分離されたピント状態検出用被写体光は光軸O’に沿って進行し、まず、プリズム32aに入射される。このプリズム32aでは、ハーフミラー面32cで反射光と透過光とに分割され、反射光はピント状態検出用撮像素子Aに入射され(光軸O’’)、透過光はプリズム32bに入射された後、ピント状態検出用撮像素子Bに入射される。
なお、各ピント状態検出用撮像素子A,Bとしては、たとえば白黒画像を撮像するCCDや、カラー映像を撮像するCCDが用いられる。
駆動装置34は、これらピント状態検出用撮像素子A,Bをピント状態検出用被写体光に沿って駆動する。ピント状態検出用撮像素子A,Bに対してそれぞれ設けられた駆動装置34は同様の構造からなるので、ピント状態検出用撮像素子A側の駆動装置34の詳細を説明する。
図2(a)(b)に示すように駆動装置34は、主として撮影レンズ12側に設けられた保持枠40、ピント状態検出用撮像素子A(B)を支持するフレーム42、ばね44、モータ46、ポテンショメータ48、雄ねじを周面に備えた回転軸50などで構成されている。
保持枠40には光軸O’(O’’)と平行に形成された案内溝40a,40bが形成されており、この案内溝40a,40bによってフレーム42が光軸O’(O’’)と平行に摺動自在に支持される。案内溝40a,40bに沿ってフレーム42を摺動させれば、フレーム42に支持されたピント状態検出用撮像素子Aを光軸O’(O’’)に沿って前後に移動できる(図2(a)矢印)。
保持枠40の案内溝40bの縁部には、フレーム42に付勢力を与えるばね44が設けられ、このばね44によってフレーム42は図2(a)上右方向に向けて常時付勢される。
一方、保持枠40の前記ばね44に対向する案内溝40bの縁部には、回転軸50を回動自在に支持する支持孔52が形成され、この支持孔52の内周部には回転軸50の前記雄ねじと螺合する雌ねじが形成されている。回転軸50の前端部(図2(a)における左側)は前記フレーム42に当接しており、回転軸50の回動にともなうねじの送り作用および回転軸50の直進作用によって、フレーム42を前記ばね44の付勢力に抗して同図左方向に付勢する。
回転軸50の後端部にはギヤ54が取り付けられ、このギヤ54にはポテンショメータ48の回転検出用の入力軸56に取り付けられたギヤ58が噛合される。さらにこのギヤ58は、モータ46の出力軸60に取り付けられたギヤ62と噛合されている。
このような構成の駆動装置34によって、モータ46を駆動させるとフレーム42によって支持されたピント状態検出用撮像素子A(B)を光軸O’(O’’)に沿って前後に駆動できる。また、ポテンショメータ48によりギヤ58の回転が検出される。なお、ポテンショメータ48による回転検出によってピント状態検出用撮像素子A(B)の位置が検出されるが、詳細は後述する。
図3は、駆動装置34および信号処理部70などを示す撮影レンズ12のブロック図である。信号処理部70は、各ピント状態検出用撮像素子A,Bで撮像された画像が入力され、この映像信号に基づいて撮影レンズ12のピント状態を検出するものであり、制御手段として機能する中央演算処理装置(CPU)72などのほか、A/D変換機74、D/A変換機76、フォーカスデマンド78、ズームデマンド80などを備えている。
CPU72は、所定のプログラムに従って撮影レンズ12内のフォーカスレンズ群14やズームレンズ群16などの各機器を制御する制御手段として機能するとともに、ピント状態検出用撮像素子A,Bの制御手段としても機能する。なお、CPU72は制御用プログラムおよび制御や演算に必要な各種データテーブルなどが格納されたROMのほか、作業用記憶領域として利用される不図示のRAMなどを備えている。
撮影レンズ12はマニュアルフォーカス(MF)またはオートフォーカス(AF)によりフォーカスが制御される。
MF時において、フォーカスデマンド78は撮影レンズ12の外周に設けられた不図示のフォーカスノブの回転操作量に応じてフォーカスレンズ群の移動位置を指令するフォーカスデマンドデータを、A/D変換機74を介してCPU72に出力する。CPU72は、フォーカスデマンドデータに基づいてフォーカスモータ82用の駆動回路84に制御信号を出力し、撮影レンズ12のフォーカスレンズ群14を駆動する。なお、CPU72では取り込んだフォーカスデマンドデータと、フォーカス用のポテンショメータ86からA/D変換器74を介して入力されるフォーカスレンズ群14の位置データとに基づいてフォーカスレンズ群14の移動速度などが演算される。
一方、ズームデマンド80は、撮影レンズ12の外周部に回動自在に設けられたズームリングの回転方向や回転量に応じてズームレンズ群16の移動速度を指令するズームデマンドデータをA/D変換機74を介してCPU72に出力する。CPU72は、ズームデマンドデータに基づいてズームモータ88の駆動回路90に制御信号を出力し、撮影レンズ12のズームレンズ群16を駆動する。CPU72では、取り込んだズームデマンドデータと、ポテンショメータ92からA/D変換器74を介して入力されるズームレンズ群16の位置データとに基づいてズームレンズ群16の移動量などが演算される。
さらに、CPU72は、アイリス18用のポテンショメータ94からA/D変換器74を介して入力される絞り値データと、カメラ本体10から与えられるアイリス制御信号とに基づいてアイリスモータ96の駆動量を演算し、D/A変換器76を介してアイリスモータ96用の駆動回路98にアイリスモータ96の制御信号を出力する。
このほかにもCPU72は、撮影レンズ12の外側に設けられた不図示のエクステンダー選択レバーの操作に応じ、D/A変換器76を介してエクステンダー21用の駆動回路102にエクステンダー21のレンズユニット変更信号を出力する。これを受けて駆動回路102は、エクステンダー21の駆動用モータ104を駆動して、選択されたレンズユニットを光軸O上に進出させる(図1参照)。なお符号106は、光軸O上に進出されたレンズユニットの種類を検出するためのセンサである。
AF時には、各ピント状態検出用撮像素子A,Bで撮像された画像は信号処理部70のCPU72に出力され、CPU72は、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから取得した映像信号に基づいて撮影レンズ12のピント状態を検出する。そして、その検出したピント状態に基づいてCPU72からD/A変換機76を介してフォーカスモータ82の駆動回路84に制御信号を出力し、撮影レンズ12のフォーカスをAF制御する。このAF制御については後述する。
ピント状態検出用撮像素子Aにおける駆動装置34のモータ46は、駆動回路110からの駆動信号に基づき作動される。この駆動回路110は、信号処理部70のD/A変換機76から出力される制御信号に基づいてモータ46を駆動する。これにより、ピント状態検出用撮像素子Aが移動制御される。
また、ポテンショメータ48は入力軸56(図2参照)の回転をもとにしてピント状態検出用撮像素子Aの位置を検出し、その位置データを信号処理部70のA/D変換器74に出力する。
ピント状態検出用撮像素子Bにおける駆動装置34も同構成であり、D/A変換機76から出力される制御信号に基づいてモータ46が駆動され、ピント状態検出用撮像素子Bが移動制御される。また、ポテンショメータ48によってピント状態検出用撮像素子Aの位置が検出され、その位置データが信号処理部70のA/D変換器74に出力される。
ピント状態の検出処理について具体的に説明する。各ピント状態検出用撮像素子A,Bで撮像された被写体の画像は、それぞれ所定形式のビデオ信号として信号処理部70に出力され、信号処理部70のハイパスフィルタ120a,120b、A/D変換器122a,122b、ゲート回路124a,124b、加算器126a,126bによって、画像の鮮鋭度すなわち画像のコントラストを示す焦点評価値(VA,VB)の信号に変換された後、CPU72に入力される。たとえばピント状態検出用撮像素子A,Bとして白黒画像を撮影するCCDを用いた場合には、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから信号処理部70に出力されるビデオ信号は、それぞれの画面を構成する各画素の輝度を示す輝度信号となる。
つぎに、焦点評価値VA,VBを求めるまでの処理を説明する。各ピント状態検出用撮像素子A,Bから出力されたビデオ信号はハイパスフィルタ120a,120bに入力されて、その高域周波数成分が抽出される。ハイパスフィルタ120a,120bで抽出された高域周波数成分の信号は、A/D変換器122a,122bによってデジタル信号に変換される。そして、各ピント状態検出用撮像素子A,Bにより撮像された画像の1画面分(1フィールド分)のデジタル信号のうち所定のフォーカスエリア内(たとえば画面中央部分)の画素に対応するデジタル信号のみがゲート回路124a,124bによって抽出され、抽出された範囲のデジタル信号の値が加算器126a,126bによって加算される。これにより、所定のフォーカスエリア内におけるビデオ信号の高域周波数成分の値の総和が求められ、求められた値が所定のフォーカスエリア内における画像の鮮鋭度の高低を示す焦点評価値VA,VBとなる。
なお、各ピント状態検出用撮像素子A,Bやゲート回路124a,124bなどの各回路には、図示しない同期信号発生回路から各種同期信号が与えられて各回路の処理の同期が図られている。また、CPU72には、同期信号発生回路からビデオ信号の1フィールドごとの垂直同期信号(V信号)が与えられている。
CPU72は、このように得られた焦点評価値VA,VBに基づいて、映像撮像用撮像素子の撮像面(図1に示すピント面P)に対する撮影レンズ12の現在のピント状態を検出する。
以下には、本発明に係るピント状態検出装置の作用を説明する。
はじめに、焦点評価値について説明する。図4は、横軸に撮影レンズ12のフォーカス位置、縦軸に焦点評価値をとり、ある被写体を撮影した際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図である。図中実線で示す曲線SA、SBは、それぞれピント状態検出用撮像素子A、Bから得られる焦点評価値を示したものであり、図中破線で示す曲線SCは、映像撮像用撮像素子から得られる焦点評価値を示す。曲線SCにて示す焦点評価値が最大(極大)となる位置F1が映像撮像用撮像素子Cの合焦位置となる。
今、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置F1に設定された場合、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得られる焦点評価値は各曲線SA,SBの位置F1に対応する値VA1、VB1となる。この場合、各焦点評価値の関係はピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA1とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB1とが同値となり、かつ映像撮像用撮像素子Cにおける焦点評価値VC1が異なる値となる(VA1=VB1、VA1≠VC1、VB1≠VC1)。したがって、このようにピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA1とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB1とが同値で、かつ、映像撮像用撮像素子Cにおける焦点評価値VC3が、これら焦点評価値VA1,VB1と異なる場合は、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置F1に設定された状態であることが分かる。
一方、撮影レンズ12のフォーカス位置が、前記合焦位置F1よりも至近側の位置F2に設定された場合、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得られる焦点評価値は各曲線SA,SBの位置F2に対応する値VA2,VB2となる。この場合、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA2とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB2の関係は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA2がピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB2よりも大きくなる(VA2>VB2)。このようにピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA2がピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB2よりも大きい場合は、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置F1よりも至近側に設定された状態、すなわち、前ピンの状態であることが分かる。
同様に、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置F1よりも無限遠側の位置F3に設定された場合、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得られる焦点評価値は、各曲線SA、SBの位置F3に対応する値VA3、VB3となる。この場合、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA3とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB3の関係は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA3がピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB3よりも小さくなる。このようにピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA3がピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB3よりも小さい場合は、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置F1よりも無限遠側に設定された状態、すなわち、後ピンの状態であることが分かる。
ここで、撮影レンズ12のズームレンズ群16を操作して焦点距離をワイド側とするほど(短くするほど)、光路長差に対応するピント位置の変位量が大きくなり、図5に示すように曲線SA,SBがフォーカス位置に対して離間し、焦点評価値の差異が検出できない場合がある。
すなわち、同図において撮影レンズ12のフォーカス位置が前記位置F2に設定された場合、これらフォーカス位置における各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得る焦点評価値は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA2’とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB2’となる。この場合、焦点評価値VA2’とVB2’はともにほぼ同値となり、焦点評価値の差異が検出できない。したがって、フォーカス位置が合焦位置からズレた状態にあることは検出できるが、光路長差が大きすぎるためにどちらの方向にどれだけズレているかの検出は行うことができない。
同様に撮影レンズ12のフォーカス位置が前記F3に設定された場合、これらフォーカス位置における各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得る焦点評価値VA3’、VB3’はともにほぼ同値となり、やはりピント状態を検出することはできない。
上述したように焦点評価値の差異の検出が困難な場合は、ピント状態検出用撮像素子Aとピント状態検出用撮像素子Bの位置を光路長差が小さくなるように移動し、曲線SA,SBを接近させることによってピント状態の検出が可能になる。すなわち、図6に示すようにピント状態検出用撮像素子Aを光路長がX1だけ長くなる位置に移動させるとともに、ピント状態検出用撮像素子Bを光路長がX2だけ短くなる位置に移動させる(以下、光路長がX1だけ長くなる位置に移動させたピント状態検出用撮像素子Aをピント状態検出用撮像素子A+とし、光路長がX2だけ短くなる位置に移動させたピント状態検出用撮像素子Bをピント状態検出用撮像素子B−とする)。
ピント状態検出用撮像素子A,Bを映像撮像用撮像素子Cの光路長に対して距離X1、X2だけ近付けることによって(符号A+,B−)、各ピント状態検出用撮像素子A+、B−から得られる焦点評価値は距離X1、X2分だけフォーカス位置が移動し、図7に実線で示す曲線SA+、SB−となる。この場合、撮影レンズ12のフォーカス位置が位置F2にあるとすると、ピント状態検出用撮像素子A+、B−から得られる焦点評価値は、それぞれ各曲線SA+、SB−の位置F2に対応する値VA2’’、VB2’’となる。
これにより、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA2’’は、ピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB2’’よりも大きいことが分かる。したがって、この焦点評価値VA2’’、VB2’’を比較することにより、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置よりも至近側に設定された状態であることが判断できる。
同様に、図5に示したように撮影レンズ12のフォーカス位置がF3に設定された場合、各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得る焦点評価値は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA3とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB3がともにほぼ同値となるためピント状態を検出することはできないが、前述したようにピント状態検出用撮像素子A,Bを距離X1、X2だけ映像撮像用撮像素子Cに近付けることによって、図7においてピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB3’’は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA3’’よりも大きいことが分かり、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置よりも無限遠側に設定された状態であることが判断できる。
また、撮影レンズ12のズームレンズ群16を操作して焦点距離をテレ側とするほど(長くするほど)、図8に示すように曲線SA,SBがフォーカス位置に対して接近し、焦点評価値の差異が検出できない場合がある。
すなわち、同図において撮影レンズ12のフォーカス位置がF4に設定された場合、これらフォーカス位置における各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得る焦点評価値は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA4’とピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB4’となる。この場合、焦点評価値VA4’とVB4’はともにほぼ同値となり、ピント状態を検出することはできない。
また、撮影レンズ12のフォーカス位置がF5に設定された場合、これらフォーカス位置における各ピント状態検出用撮像素子A,Bから得る焦点評価値VA5’、VB5’もともにほぼ同値となり、やはりピント状態を検出することはできない。
このような場合は、ピント状態検出用撮像素子Aとピント状態検出用撮像素子Bの位置を光路長差が大きくなるように移動し、曲線SA,SBを離間させることによって検出が可能になる。すなわち、図6に示したようにピント状態検出用撮像素子Aを光路長がX3だけ短くなる位置に移動させるとともに、ピント状態検出用撮像素子Bを光路長がX4だけ長くなる位置に移動させる(以下、光路長がX3だけ短くなる位置に移動させたピント状態検出用撮像素子Aをピント状態検出用撮像素子A−とし、光路長がX4だけ長くなる位置に移動させたピント状態検出用撮像素子Bをピント状態検出用撮像素子B+とする)。
ピント状態検出用撮像素子A,Bを映像撮像用撮像素子Cの光路長に対して距離X3、X4だけ遠ざけることによって、各ピント状態検出用撮像素子A−、B+から得られる焦点評価値は距離X3、X4分だけフォーカス位置が移動し、図8に実線で示す曲線SA−、SB+のようになる。この場合、撮影レンズ12のフォーカス位置が位置F4にあるとすると、ピント状態検出用撮像素子A−、B+から得られる焦点評価値は、それぞれ各曲線SA−、SB+の位置F4に対応する値VA4’’、VB4’’となる。
これにより、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA4’’は、ピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB4’’よりも大きいことが分かり、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置よりも至近側に設定された状態であることが判断できる。
同様に、撮影レンズ12のフォーカス位置がF5に設定された場合、前述したようにピント状態検出用撮像素子A,Bを映像撮像用撮像素子Cの光路長に距離X3,X4だけ遠ざけることによって、ピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VB5’’は、ピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VA5’’よりも大きいことが分かり、撮影レンズ12のフォーカス位置が合焦位置よりも無限遠側に設定された状態であることが判断できる。
なお、ピント状態検出用撮像素子A,Bの光路長差を小さくすると、より多くの焦点評価値情報を得られるため、より高精度なピント状態の検出が可能になる。一方、撮影レンズ12のアイリス18における絞り値が大きくなると、焦点評価値のピーク位置が下がり、全体としてなだらかな曲線となるので、このような場合は逆にピント状態検出用撮像素子A,Bの光路長差を広げた方が高精度なピント状態の検出が可能になる。したがって、絞り値に応じてピント状態検出用撮像素子A,Bを移動させて光路長差を変化させることが好ましい。
また、前述したようにズームレンズ群16を調整するとピント状態の検出が困難となる場合があることから、ポテンショメータ92から入力されるズームレンズ群16の位置データに基づき、ピント状態検出用撮像装置A,Bを移動させて光路長差を変化させる。さらに、ズームレンズ群16と同様のズーム系であるエクステンダー21において、光軸Oに進出されたレンズユニット21aの種類に応じても光路長差を変化させる必要がある。
以下には、この絞り値およびズームレンズ群16に応じたピント状態検出用撮像素子A,Bの移動による光路長差の変化の手順を、図9に示すフローチャートに従って説明する。
同フローチャートのステップS10において、はじめにCPU72は所要の初期設定を行い、ついでステップS12にて撮影レンズ12のアイリス18の制御など、AF以外の所要の処理を行う。
つぎに、CPU72はAFモードか否かを確認する(ステップS14)。AFモードの場合には以下のAF制御を実施する。
まず、CPU72はアイリス用ポテンショメータ94(図3参照)から撮影レンズ12の現在の絞り値データを取り込む(ステップS15)。ついで、CPU72はズームレンズ用ポテンショメータ92からズームレンズ群16のズーム位置データを取り込む(ステップS16)。さらに、CPU72はエクステンダーのセンサ106から光軸O上に進出されたレンズユニット21aの種類を検出する(ステップS17)。
そして、取り込んだこれら絞り値データ、ズーム位置データ、レンズユニットの種類に基づいて最適な光路長差(ピント状態検出用撮像素子Aとピント状態検出用撮像素子Bの光路長の差)をROMに記憶されたデータテーブルをもとに算出する(ステップS18)。
ついで、CPU72は、算出した最適光路長差と現在の光路長差を比較する(ステップS20)。この比較の結果、現在の光路長差が最適光路長差と許容範囲内と判断した場合は、ピント状態検出用撮像素子A,Bの移動による光路長の変更は行わず、通常どおりピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値とピント状態検出用撮像素子Bとから得られる焦点評価値とに基づいてピント状態を検出する。
すなわち、まずピント状態検出用撮像素子Aから得られる焦点評価値VAを取り込み(ステップS22)、ついでピント状態検出用撮像素子Bから得られる焦点評価値VBを取り込む(ステップS24)。そして、その取り込んだピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとを比較し(ステップS26)、合焦状態にあるか否かを判定する(ステップS28)。
この合焦状態にあるか否かの判定は、ピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとの差ΔVA−VBを求め、その差がゼロか否かにより行なわれる。そして、焦点評価値の差ΔVA−VBがゼロでない場合は合焦状態にないと判定されてフォーカス制御が実行される。すなわち、ピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとに基づいてピントのズレ方向を判定し(ステップS30)、ピントが無限遠側にある場合はステップS32にてフォーカスレンズ群14を駆動し、フォーカスを至近側に移動させる。ステップS30にてピントが至近側にある場合はステップS34にてフォーカスレンズ群14を駆動し、フォーカスを無限遠側に移動させる。そして、合焦するまで、すなわちピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとの差ΔVA−VBがゼロになるまで前記ステップS16に戻り、上記の処理を繰り返す。
一方、上記ステップS20において、現在の光路長差が最適光路長差と許容範囲外と判断され、ピント状態の検出が困難となることが予想される場合には、CPU72は、その現在の光路長差と求めた最適光路長差とを比較し、現在の光路長差が最適光路長差よりも小さいか否かを判定する(ステップS36)。
この判定の結果、現在の光路長差が最適光路長差よりも小さいと判断されると(つまりピント状態検出用撮像素子Aとピント状態検出用撮像素子Bの間隔が最適な間隔よりも狭い場合)CPU72は、最適光路長差となるようにピント状態検出用撮像素子Aの位置を至近側に所定量移動させる(ステップS38)。CPU72はD/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子Aを基準位置から光路長の差を広げるように移動させる。そして、移動させた位置でピント状態検出用撮像素子Aに撮像された映像信号に基づくピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAを取り込む(ステップS40)。
ついで、CPU72は、最適光路長差となるようにピント状態検出用撮像素子Bの位置を無限遠側に所定量移動させる(ステップS42)。CPU72はD/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子Bを基準位置から光路長の差を広げるように移動させる。そして、移動させた位置でピント状態検出用撮像素子Bに撮像された映像信号に基づくピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBを取り込む(ステップS44)。
ピント状態検出用撮像素子A,Bの焦点評価値VA,VBが取り込まれると、CPU72は、D/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子A,Bを基準位置に復帰させる(ステップS46)。
ついで、前記ステップS26に戻り、取り込んだピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとを比較し、合焦状態にあるか否かを判定する(ステップS28)。
一方、上記ステップS36で現在の光路長差が最適光路長差よりも大きいと判断されると(つまりピント状態検出用撮像素子Aとピント状態検出用撮像素子Bの間隔が最適な間隔よりも広い場合)、CPU72は最適光路長差となるようにピント状態検出用撮像素子Aの位置を無限遠側に所定量移動させる(ステップS48)。CPU72はD/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子Aを基準位置から光路長の差を狭めるように移動させる。そして、移動させた位置でピント状態検出用撮像素子Aに撮像された映像信号に基づくピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAを取り込む(ステップS50)。
ついで、CPU72は、最適露光長差となるようにピント状態検出用撮像素子Bの位置を至近側に所定量移動させる(ステップS52)。CPU72はD/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子Bを基準位置から光路長の差を狭めるように移動させる。そして、移動させた位置でピント状態検出用撮像素子Bに撮像された映像信号に基づくピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VAを取り込む(ステップS54)。
ピント状態検出用撮像素子A,Bの焦点評価値VA,VBが取り込まれると、CPU72は、D/A変換器76を介して駆動回路110に制御信号を出力し、モータ46を駆動してピント状態検出用撮像素子A,Bを基準位置に復帰させる(ステップS56)。
ついで、前記ステップS26に戻り、取り込んだピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとを比較し、合焦状態にあるか否かを判定する(ステップS28)。この判定結果に基づきフォーカス制御が行われ、合焦するまで、すなわちピント状態検出用撮像素子Aの焦点評価値VAとピント状態検出用撮像素子Bの焦点評価値VBとの差△VA−VBがゼロになるまで上記の処理を繰り返す。
なお、焦点評価値の差△VA−VBがゼロの場合は合焦と判定され、この場合はフォーカス制御は行なわれず、AF制御を終了する。以下、再びAFモードとなるまでマニュアルにてフォーカスが制御される。
これにより、撮影レンズ12のピントが被写体に合わせられ、映像撮像用撮像素子の撮像画面上に被写体が結像する。
このように本実施の形態に係るピント状態検出装置によれば、ピント状態検出用撮像素子をピント状態検出用被写体光の光軸方向に沿って前後移動させて最適な光路長差を設定でき、適切なピント状態の検出が常に行なえる。
上述したような実施の形態に示したピント状態検出装置の構成は、前記実施の形態に限定されるものではない。たとえば、モータ46によってピント状態検出用撮像素子A,Bを駆動させる構成としたが、圧電素子などを用いたアクチュエータによって駆動する構成としてもかまわない。
また、図9に示したフローチャートでは、ピント状態検出用撮像素子Aを最適光路長差となるように移動して焦点評価値を取り込み、その後にピント状態検出用撮像素子Bの最適光路長差への移動および焦点評価値取り込みを行なうと構成したが、その順番は問わず、たとえばピント状態検出用撮像素子Bの移動および焦点評価値取り込みを行なった後、ピント状態検出用撮像素子Aの移動および焦点評価値取り込みを行なう構成としてもよい。また、ピント状態検出用撮像素子A,Bの移動を同時に行った後、焦点評価値の取り込みを行なう構成としてもよい。
さらに、本実施の形態では、放送用などのテレビカメラシステムにおける撮影レンズに本発明のピント状態検出装置を適用した例を例示したが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、たとえばデジタルカメラなどの既存のカメラの撮影レンズにも本発明を適用できる。
本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置が適用されたテレビカメラシステムを示す構成図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置の駆動装置の詳細を示す側面図および正面図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置および撮影レンズの内部構造を示すブロック図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置において、ある被写体を撮影した際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置において、ズームレンズ群をテレからワイドへ所定量以上変更した際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置において、ピント状態検出用の撮像素子および映像撮像用の撮像素子の位置を光軸上に等価的に示した図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置の別の作用を示すもので、ピント状態検出用撮像素子の位置を映像撮像用撮像素子の光路長に対して近づけた際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置のさらに別の作用を示すもので、ピント状態検出用撮像素子の位置を映像撮像用撮像素子の光路長に対して遠ざけた際のフォーカス位置に対する焦点評価値の様子を示した図 本発明の実施の形態に係るピント状態検出装置のピント状態検出用撮像素子の移動手順を示すフローチャート
符号の説明
1…テレビカメラシステム、10…カメラ本体、12…撮影レンズ、14…フォーカスレンズ群、16…ズームレンズ群、18…アイリス、20…リレーレンズ群、21…エクステンダー、22…ハーフミラー、30…ピント状態検出部、32…ビームスプリッタ、34…駆動装置、46…モータ、48…ポテンショメータ、72…CPU、A,B…ピント状態検出用撮像素子(CCD)、C…映像撮像用撮像素子(CCD)、O,O’,O’’…光軸、P…ピント面(撮像面)

Claims (4)

  1. 焦点距離が変更可能な撮影レンズのピント状態を検出するピント状態検出装置であって、前記撮影レンズにより映像撮像用撮像素子に導かれる被写体光を分岐して光路長差を有する複数のピント状態検出用撮像素子により撮像し、各ピント状態検出用撮像素子から得られた映像信号に基づいてピント状態を検出するピント状態検出装置において、
    前記各ピント状態検出用撮像素子を光軸方向に前後移動させる移動手段と、
    焦点距離に対応して調整された前記撮影レンズのズーム位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段によって検出されたズーム位置のデータに基づいて、予め記憶されているズーム位置ごとの最適な光路長差のデータを参照して、最適な前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を算出する光路長差算出手段と、
    前記光路長差算出手段により算出された光路長差に応じて前記移動手段により前記各ピント状態検出用撮像素子の位置を変更し、前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を変更する光路長差変更手段と、
    を備えたことを特徴とするピント状態検出装置。
  2. 前記光路長差変更手段は、前記撮影レンズの焦点距離が長くなるほど前記光路長差が大きくなるように前記各ピント状態検出用撮像素子の位置を変更することを特徴とする請求項1に記載されたピント状態検出装置。
  3. 前記撮影レンズのフォーカスが合焦位置となるようにフォーカスを制御するオートフォーカスシステムにおけるピント状態の検出に適用されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたピント状態検出装置。
  4. 前記光路長差算出手段は、前記位置検出手段によって検出されたズーム位置のデータと合わせて、予め記憶されているレンズユニットの種類ごとの最適な光路長差のデータを参照して最適な前記ピント状態検出用撮像素子の光路長差を算出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載されたピント状態検出装置。
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