JP4576369B2 - 噴射弁及びオリフィスの加工方法 - Google Patents

噴射弁及びオリフィスの加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体を噴射する噴射弁に係り、特に流量を計量するオリフィス及びオリフィスの加工方法並びにこれを利用した噴射弁に関する。
従来、球面部にオリフィス(噴射孔)を設けたものは、特許文献1に開示されているようなプレス加工がある。特許文献1に開示されている噴射孔は、平板に噴射孔をプレス加工等で穿設して、その後、噴射孔の回りをドーム状に絞り加工して形成される。
特開平7−63140号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、噴射孔プレスやドリル加工で穿孔した後、その回りを絞り加工するものである。このため、噴射孔がテーパ状になり、円筒状のオリフィスを得ることができない。また、絞り加工時において、オリフィスがテーパ状に変形するため、穿孔時の噴射孔精度を維持することが困難である。このため、μm単位の高精度な噴射孔を得ることは極めて困難となる。
本発明は、以上のような課題を解決するため、オリフィスの下流側となる曲面部に複数の段差からなる凹部を設け、この凹部にオリフィスを形成することより、噴霧の均質性を向上させた噴射弁及び噴霧の均質性を向上させるためのオリフィスの加工方法を提供することを目的とする。
本発明の噴射弁は、移動可能に設けられた弁体と、前記弁体を駆動するための駆動手段と、前記弁体が離接する弁座と、前記弁座と前記弁体との当接位置の下流に設けられたオリフィスとを有するノズルとによって構成された噴射弁であって、
前記ノズルの先端には凸状の曲面部が設けられ、
前記オリフィスは、前記ノズルの軸線に対して角度を持った方向に形成され、
前記オリフィスの下流側には、径の異なる複数の凹形状部を、上流側に位置する凹形状部が下流側に位置する凹形状部の底面によって構成される平面部にこの平面部よりも小さな開口面を形成するように、前記オリフィスの中心軸線方向に積層して形成した凹部が設けられ、
前記凹部を構成する各凹形状部の底面は前記オリフィスの中心軸線に対して略直角となるようにプレス加工され、
前記オリフィスは前記上流側に位置する凹形状部の底面にこの底面よりも小さな開口面を形成するようにプレス加工されたことを特徴としている。
また、本発明のオリフィスの加工方法は、流体を噴射するためのオリフィスの加工方法であって、
ブランクに形成された凸状の曲面部に押出し加工、あるいは半抜き加工を行って第1の凹形状部を形成する第1のプレス加工工程と、
前記第1の凹形状部の底面によって構成される平面部にさらに押出し加工、あるいは半抜き加工を行って前記第1の凹形状部よりも小径の第2の凹形状部を形成する第2のプレス加工工程と、
前記第2の凹形状部の底面に前記第2の凹形状部よりも小径のオリフィスを押出し加工、半抜き加工、あるいは打抜き加工により形成する第3のプレス加工工程とを有し、
前記第1のプレス加工工程、前記第2のプレス加工工程、前記第3のプレス加工工程の順に実行し、前記第1の凹形状部の底面と前記第2の凹形状部の底面とを前記オリフィスの中心軸線に対して略直角となるようにプレス加工することを特徴としている。
本発明によれば、第1の凹形状部(下流側に位置する凹形状部)をプレス加工するパンチの切り刃部の長さは、オリフィスをプレス加工するパンチの切り刃部の径よりも大きくできるため、曲げ剛性を上げることができ、加工時に曲げ加重がかかっても、パンチが折損することはなく、オリフィスの中心軸線とほぼ直角な平面部が形成できる。さらに次工程の第2の凹形状部(上流側に位置する凹形状部)のプレス加工時及びオリフィスのプレス加工時には、それぞれのプレス加工で用いるパンチの切り刃部には曲げ荷重はかからないため、パンチを折損することなく、第2の凹形状部の底面をオリフィスの中心軸線に対してほぼ直角に同軸度良くプレス加工することができる。これにより噴霧の均質性を向上させることができる。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の実施例による噴射弁の全体構成を示す縦断面図である。尚、本実施例の噴射弁は、ガソリン等の燃料を噴射する燃料噴射弁であり、自動車のエンジンに燃料を噴射するために用いられるものである。
噴射弁本体1は、コア2,ヨーク3,ハウジング4,可動子5からなる磁気回路,磁気回路を励磁するコイル6、及びコイル6に通電する端子ボビン7から構成されている。コア2とハウジング4の間にはシールリング8が結合され、コイル6に燃料等の流体が流入するのを防いでいる。
ハウジング4の内部にはバルブ部品が収納され、可動子5,ノズル9,可動子5のストローク量を調整するリング10が配置されている。可動子5は、弁体11と可動コア12をジョイント13で結合したものであり、可動コア12とジョイント13の間にはパイプ18と共同して可動子5が閉弁した時のバウンドを抑えるプレート14を備えている。
外套部材を構成するハウジング4とノズル9は、可動子5の周囲を覆っている。ノズル9には、先端にシート面15a(弁座)及びオリフィス32を有するオリフィスプレート15と、ガイドプレートA16と共に可動子5を摺動可能にガイドするガイドプレートB17とが設けられている。オリフィスプレート15、及び、ガイドプレートB17は、ノズル9に対して、それぞれ別体として構成されているものであってもよいし、これらを一体化して構成されているものでもよい。
コア2の内部には弁体11をシート面15aにパイプ18とプレート14を介して押圧するスプリング19,スプリング19の押圧荷重を調整するアジャスタ20,外部からのコンタミの進入を防ぐフィルター21が配置されている。
次に、上記噴射弁本体1の動作について詳細に説明する。
コイル6に通電すると、可動子5がスプリング19の付勢力に抗してコア2の方向に吸引され、可動子5の先端の弁シート部11aとシート面15aとの間に隙間ができる(開弁状態)。加圧されている燃料はまずコア2,アジャスタ20,パイプ18から可動子5内の燃料通路13a経てノズル9内に入る。次にガイドプレートA16の燃料通路16a,ノズルの通路9aから、ガイドプレートBの通路17aに入り、弁シート部11aとシート面15aの隙間からオリフィス54〜59を経て噴射される。オリフィス54〜59は、噴射弁の軸線に対して偏向した方向に、異なる角度で形成されている。
一方、コイル6の電流を遮断した場合には、可動子5の弁シート部11aがスプリング19の力でシート面15aに当接し、閉弁状態となる。
次に、上記噴射弁本体1のオリフィスプレート15及びオリフィス54〜59の構成について詳細に説明する。
図2,図3は本発明の一実施形態であって、図2は、オリフィスプレート15の斜視図であり、図3は、オリフィスプレート15の縦断面図である。
オリフィスプレート15は、略円板状の金属製のプレートからなり、一端面の略中央部には、凸状の曲面部としての球面部30が一体的に設けられており、球面部30の反対側端面には、弁座を構成する段差を有する略円錐形状のシート面15aが設けられている。この球面部30には、燃料を噴射するためのオリフィス54,55,56,57,58,59が、ノズルの軸線に対して角度をもった方向、つまり、偏向した方向に異なる角度で形成されており、球面部の外周には、組立て時の位置決めに用いる位置決め穴31a,
31b,31cが周方向3箇所に有底となる凹状に設けられている。これらの位置決め穴31a,31b,31cのうち、31aと31bは、周方向に約180度離れた対向位置に設けられており、31cは、周方向における31aと31bの間の略中間位置に設けられている。また、弁体11は、これらのオリフィスの上流側となるシート面15aに離接可能に設けられている。
図3に示すように各々のオリフィス54,55,56,57,58,59の下流側となる球面部30に開口する側には、段差を形成する略円形の凹部A54a,55a,56a,57a,58a,59aが設けられ、その上流側となるオリフィスと繋がる側には、凹部Aよりも小径、かつ、略円形の凹部B54b,55b,56b,57b,58b,59bが凹部Aの底部に設けられているので、凹部は全体として2段の段差となっている。また、凹部A及び凹部Bの底面はオリフィスの中心軸線と略直角な面となるように形成されており、これらの凹部A及び凹部Bの中心軸線とオリフィスの中心軸線は、ほぼ一直線となるようになっている。尚、凹部Aの深さは、オリフィスの長さよりも小さく、凹部Aの深さは、凹部Bの深さより小さくなっている。
ここで例えば、噴霧形状,加工性を考えてオリフィス54の長さを最適に設定するためには、凹部B54bの深さを適時変更すればよい。他のオリフィスについても同様である。凹部Bの深さを変えることによりオリフィスの長さを変えることができ、噴霧形状の最適化や、加工性を向上させることが可能となる。このため、オリフィス毎に凹部Bの少なくとも2つは、深さが異なっている。この時、オリフィスプレート先端部15cの厚みを変える必要がないため、オリフィスプレート15の剛性が落ちない。よって、オリフィスプレート先端部15cにかかる圧力の大きい10MPa以上の高燃圧タイプの噴射弁に好適である。
以上のようにすることで、凹部Bの出口、及びオリフィスの出口がオリフィスの軸線と直角面となるため、流体の噴射タイミングが全周同一になり、噴射弁の軸線に対して偏向したオリフィスでもペネトレーションの長さを均一に出来、噴霧の均質性を向上することができる。この時凹部Aの深さは凹部Bに比べ十分小さいため、凹部Aは噴霧に影響を及ぼさない。
次に、オリフィスプレート15の加工方法について、図4〜図16に基づいて説明する。
図4は、ブランク15′の斜視図である。図5は、位置決め穴31aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図6は、凹部Aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図7は、凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図8は、凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。図9は、ブランク15′の縦断面図である。図10は、位置決め穴31aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図11は、凹部Aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図12は、凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図13は、凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。図14は、位置決め穴31aを加工している状態の図である。図15は、凹部Aを加工している状態の図である。図16は、凹部Bを加工している状態の図である。図17は、オリフィスを加工している状態の図である。
まず、オリフィスプレート15は、図4,図9に示すように端面の略中央部に球面部
30を有した略円板状のブランク15′を切削加工にて成形する。また、ブランク15′における球面部30の反対側端面には、椀状の凹部が形成されている。
次に、図14に示すように、球面部30が形成されたブランク15′をダイ41の上面に設置し、外径をコレットチャック42で強固に保持する。更に、ブランク15′を保持したままパンチ40の切り刃部40aで球面部30の外周を押圧し、位置決め穴31aを加工する。同様に位置決め穴31b,31cを加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。このように、ブランク15′にプレス加工により位置決め穴31a,31b,31cを成形することで、図5,図10に示すような、球面部30の外周側3箇所に位置決め穴31a,31b,31cを有するオリフィスプレート15が得られる。
次に、図15に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、パンチ43の切り刃部43aで球面部30を押圧し、凹部A54aを袋穴状に押出し加工する。同様に凹部A55a,56a,57a,58a,59aを加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。尚、凹部Aの加工は、プレス加工するとともに表面を加工硬化させるものであってもよい。このように、オリフィスプレート15にプレス加工により凹部Aを成形することで、図6,図11に示すような、球面部30に凹部Aの中心軸線とほぼ直角な面を有する面粗度のよい凹部Aが形成される。
次に、図16に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、凹部Aを成形したパンチ43と同じ方向からパンチ44の切り刃部44aで凹部A54aの底面を押圧し、凹部B54bを袋穴状に押出し加工する。同様に凹部B55b,56b,57b,58b,59bを加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。尚、凹部Bの加工は、プレス加工するとともに表面を加工硬化させるものであってもよい。このように、オリフィスプレート15にプレス加工により凹部Bを成形することで、図7,図12に示すような、凹部Aの底面に面粗度のよい凹部Bを有するオリフィスプレート15が得られる。
また、凹部Aを成形したパンチ43と凹部Bを成形したパンチ44が同じ方向から押圧しており、特に凹部Aの底面は既に凹部Aの中心軸線とほぼ直角な面となっているため、材料が周方向に均等に流動する。このため、凹部Aと凹部Bの中心軸線は、ほぼ直線とすることができ、凹部Bの底面は、凹部A及び凹部Bの中心軸線に対して、凹部Aの底面よりずれのない直角な面とすることができる。
次に、図17に示すように、オリフィスプレート15をコレットチャック42で保持したままの状態で、凹部B54bの底面部に直角にパンチ45の切り刃部45aを押圧し、オリフィス54を袋穴状に押出し加工する。同様にオリフィス55,56,57,58,
59を加工するが、加工する順番はオリフィスの偏向方向により適時決定する。このように、オリフィスプレート15にプレス加工によりオリフィスを成形することで、図8,図13に示すような、凹部Bの底面にオリフィスを有するオリフィスプレート15が得られる。尚、オリフィスプレート15は、コレットチャック42で保持された状態であるため、位置決め穴を基準として、凹部A,凹部B,オリフィスの中心軸線がほぼ一直線となるように、位置精度良く加工される。また、オリフィスは、袋穴状にプレス加工することにより内面を全せん断面に加工でき、表面あらさを著しく向上できる。
ここで、オリフィスが球面30の法線方向に対して偏向している場合、凹部A加工時にパンチが片当りとなり、パンチ43の切り刃部43aに曲げ荷重がかかってパンチ43が損傷という問題がある。しかし、本発明によれば、パンチ43の切り刃部43a長さは、パンチ45の切り刃部45a長さに比べて短く、また、径も大きくできるため、曲げ剛性を上げることができ、加工時に曲げ加重がかかっても、パンチ43が折損することはなく、オリフィスの軸線とほぼ直角な平面部が形成できる。さらに次工程の凹部B加工時、及びオリフィス加工時にはパンチ44の切り刃部44a、及びパンチ45の切り刃部45aに曲げ荷重はかからないため、パンチ44、及びパンチ45を折損することなく、凹部Bとオリフィスを同軸度良くプレスにて加工することができる。また、凹部Bの出口である凹部Aの底面、及びオリフィスの出口である凹部Bの底面と、オリフィスの軸線は、ほぼ直角に交わるが、凹部Bの底面の方がより直角に交わるようにすることができる。
最後に、オリフィスを袋穴状に成形することによって、球面部30の反対側端面の凹部に形成された押出し部15bは、図3に示すように略円錐状のシート面15a(弁座)を加工することで削除され、オリフィスがシート面15a側に貫通する。この際の加工方法は旋削、あるいは放電加工で行う。
このように、オリフィスの下流側となる球面部に、オリフィスの中心軸線と略垂直な面をもつ2段の凹部を設けることにより、それぞれ噴射方向の異なるオリフィスをプレス加工で精度良く容易に加工できる。よって、炭素量0.25% 以上のマルテンサイト系ステンレス鋼(例えばSUS420J2)でもアスペクト比1.5 以上の深穴をプレスで容易に加工することができる。尚、炭素量0.25% 以上のマルテンサイト系ステンレス鋼を用いた場合には、焼入れ後の硬さがHRC52以上であることがより望ましい。
また、凹部Bの出口、及びオリフィスの出口がオリフィスの軸線と直角面となるため流体の噴射タイミングが全周同一になり、噴射弁の軸線に対して偏向したオリフィスでもペネトレーションの長さを均一にでき、噴霧の均質性を向上することができる。
また、凹部Bの深さを変えることによりオリフィスの長さを変えることができ噴霧の形状を最適にすることができる。この時、オリフィスプレート先端部15cの厚みを変える必要がないため、オリフィスプレート15の剛性が落ちない。このため、オリフィスプレート先端部15cにかかる圧力の大きい10MPa以上の高燃圧タイプの噴射弁に好適である。
また、凹部Aの深さは凹部Bに比べ十分小さいため、凹部Aは噴霧に影響を及ぼさない。
また、凹部Aを球面部に設けることで、凹部B、及びオリフィス加工時にパンチに曲げ加重がかからなくなり、凹部Bとオリフィスを同軸度良くプレス加工することができるため、例えば放電加工や切削加工でオリフィスを加工したものに比べ面粗度良く加工できる。このため、筒内噴射時に燃料が燃焼して生じるカーボン等の燃えカスの凹部A、及び凹部Bへの付着を低減でき、噴霧の微粒化、及び形状・位置精度の向上が可能となる。
また、ブランクをチャックしたまま、位置決め、凹部A,凹部B、及びオリフィスを加工することにより、噴射弁の軸線に対して偏向した複数個のオリフィスが位置合せを必要とすること無く、各工程で精度良く位置決めして加工することができる。
また、凹部A,凹部B、及びオリフィスを同軸度良くプレスにて加工することができるため、例えば放電加工や切削加工でオリフィスを加工したものに比べ面粗度良く加工できる。このため、筒内噴射時に燃料が燃焼して生じるカーボン等の燃えカスの凹部A、及び凹部Bへの付着を低減でき、噴霧の微粒化、及び形状・位置精度の向上が可能となる。
以上、本発明の実施例を具体的に説明したが、本発明はこれに限られることなく、発明思想の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施例では、平面部33が形成される領域を球面部30として説明したが、球面以外の曲面状のもの(曲面部)であってもよい。
また、上記実施例では、ブランク15′の球面部30を切削加工にて成形したが、鍛造等のプレス加工で製作することも可能である。
また、上記実施例では、オリフィスをプレス加工により成形したが、打抜き加工によるものであってもよい。
噴射弁の全体構成を示す縦断面図である。 オリフィスプレートの斜視図である。 オリフィスプレートの縦断面図である。 ブランクの斜視図である。 位置決め穴が形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部Aが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの斜視図である。 ブランクの縦断面図である。 位置決め穴が形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部Aが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部A及び凹部Bが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 凹部A及び凹部B及びオリフィスが形成されたオリフィスプレートの縦断面図である。 位置決め穴31aを加工している状態の図である。 凹部Aを加工している状態の図である。 凹部Bを加工している状態の図である。 オリフィスを加工している状態の図である。
符号の説明
1 噴射弁本体
10c オリフィスプレート先端部
15 オリフィスプレート
15a シート面
30 球面部
31a〜33a 位置決め穴
40,43,44,45 パンチ
40a,43a,44a,45a パンチ切り刃部
41 ダイ
42 コレットチャック
54〜59 オリフィス
54a〜59a 凹部A
54b〜59b 凹部B

Claims (14)

  1. 移動可能に設けられた弁体と、
    前記弁体を駆動するための駆動手段と、
    前記弁体が離接する弁座と、前記弁座と前記弁体との当接位置の下流に設けられたオリフィスを有するノズルとによって構成された噴射弁であって、
    前記ノズルの先端には凸状の曲面部が設けられ、
    前記オリフィスは、前記ノズルの軸線に対して角度を持った方向に形成され、
    前記オリフィスの下流側には、径の異なる複数の凹形状部を、上流側に位置する凹形状部が下流側に位置する凹形状部の底面によって構成される平面部にこの平面部よりも小さな開口面を形成するように、前記オリフィスの中心軸線方向に積層して形成した凹部が設けられ、
    前記凹部を構成する各凹形状部の底面は前記オリフィスの中心軸線に対して略直角となるようにプレス加工され、
    前記オリフィスは前記上流側に位置する凹形状部の底面にこの底面よりも小さな開口面を形成するようにプレス加工されたことを特徴とする噴射弁。
  2. 請求項1に記載の噴射弁において、
    前記ノズルは、前記弁座と前記オリフィスが設けられたオリフィスプレートを有し、前記オリフィスプレートは、前記ノズルの先端に固定されていることを特徴とする噴射弁。
  3. 請求項1又は2に記載の噴射弁において、
    前記凹部は、2つの凹形状部で構成されていることを特徴とする噴射弁。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の噴射弁において、
    前記オリフィスは、複数設けられ、そのうちの少なくとも2つは異なる角度で形成されていることを特徴とする噴射弁。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の噴射弁において、
    前記オリフィスと前記凹部の中心軸線は、略一直線となることを特徴とする噴射弁。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の噴射弁において、
    前記曲面部は、球面形状であることを特徴とする噴射弁。
  7. 請求項3に記載の噴射弁において、
    前記凹部を構成する2つの凹形状部のうち、下流側に位置する凹形状部の深さが、前記オリフィスの長さに比べ小さいことを特徴とする噴射弁。
  8. 請求項3に記載の噴射弁において、
    前記オリフィスは複数設けられ、
    前記凹部を構成する2つの凹形状部のうち、下流側に位置する凹形状部の深さが、オリフィス毎に少なくとも2つは異なっていることを特徴とする噴射弁。
  9. 請求項2に記載の噴射弁において、
    前記オリフィスプレートには位置決め穴が形成されていることを特徴とする噴射弁。
  10. 流体を噴射するためのオリフィスの加工方法であって、
    ブランクに形成された凸状の曲面部に押出し加工、あるいは半抜き加工を行って第1の凹形状部を形成する第1のプレス加工工程と、
    前記第1の凹形状部の底面によって構成される平面部にさらに押出し加工、あるいは半抜き加工を行って前記第1の凹形状部よりも小径の第2の凹形状部を形成する第2のプレス加工工程と、
    前記第2の凹形状部の底面前記第2の凹形状部よりも小径のオリフィスを押出し加工半抜き加工、あるいは打抜き加工により形成する第3のプレス加工工程とを有し、
    前記第1のプレス加工工程、前記第2のプレス加工工程、前記第3のプレス加工工程の順に実行し、前記第1の凹形状部の底面と前記第2の凹形状部の底面とを前記オリフィスの中心軸線に対して略直角となるようにプレス加工することを特徴とするオリフィスの加工方法。
  11. 請求項10に記載のオリフィスの加工方法において、
    前記第1プレス加工工程の前に、前記ブランクに前記凸状の曲面部を成形する工程を有すると共に、
    前記ブランクを成形する工程の後、前記曲面部の外周側に位置決め穴をプレス加工する工程を有することを特徴とするオリフィスの加工方法。
  12. 請求項10又は11に記載のオリフィスの加工方法において、
    前記オリフィスを加工する工程の後、前記ブランクの上流側を旋削、あるいは放電加工して弁座を加工する工程を有することを特徴とするオリフィスの加工方法。
  13. 請求項11記載のオリフィスの加工方法において、
    前記位置決め穴をプレス加工する工程,前記第2のプレス加工工程,前記第3のプレス加工工程は、前記ブランクをチャックしたまま行われることを特徴とするオリフィスの加工方法。
  14. 請求項1に記載のオリフィスの加工方法において、
    前記ブランクは炭素量が0.25%以上のマルテンサイト系ステンレス鋼であり、焼入れ後の硬さがHRC52以上であることを特徴とするオリフィスの加工方法。
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