JP4575639B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パンティライナーと称されるおりもの吸収シート、尿失禁患者用の尿吸収シートなどとして使用される薄型の吸収性物品に係り、特に体液を吸収したときに表面において消臭効果や体液の変質の抑制効果を発揮できる吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】
消臭効果を持たせた吸収性物品として特開平8−224270号公報や特開平9−271484号公報に開示されたものがある。これらはいずれも消臭成分として茶葉または茶葉から抽出されたカテキンを用いている。
【0003】
第1の公知例である特開平8−224270号公報には、吸収体に茶葉を含ませた衛生着用品が開示されており、さらに透水性不織布で形成された表面シートに茶葉を含ませることも記載されている。
【0004】
また、第2の公知例である特開平9−271484号公報には、エピガロカテキンガラードを付着させた紙おむつが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記第1の公知例に記載の衛生用着用品は、基本的に吸収層の内部に茶葉を含ませ、前記吸収層に吸収された経血などの液に対して消臭効果を発揮させることを主眼としているものである。また、前記第1の公知例には、表面シートに茶葉を含ませることが記載されているが、この公知例に記載の表面シートは、メッシュ状などの透水性の不織布であり、このようなメッシュ状の不織布では茶葉を保持することは困難である。
【0006】
また、第2の公知例には、エピガロカテキンガラードの水溶液に使い捨ておむつを浸して乾燥させる発明が開示されているが、これもエピガロカテキンガラードを使い捨ておむつの比較的ボリュームのある吸収層に含ませようとしているものである。
【0007】
このように、従来消臭効果をねらって茶葉または茶葉抽出物を吸収性物品に含ませるという思想が存在してはいるが、いずれも茶葉または茶葉抽出物を吸収層に含ませることを主眼としており、肌に直接に接触する表面シートに前記茶葉または茶葉抽出物を含ませることを主眼とするものではない。また前記各公知例には、茶葉や茶葉抽出物を表面シートに含ませた場合に、この茶葉または茶葉抽出物を脱落し難いように表面シートに確実に保持させるための具体的な解決手段が開示されていない。
【0008】
一方、薄型の吸収性物品として、パンティライナーと称されるおりもの吸収シートがある。このおりもの吸収シートは、薄型で下着のクロッチ部に固着させて下着の一部のような使用感を与えるものである。このおりもの吸収シートは、薄型であって吸収層が大きな吸収容量を有するものではないため、***物が表面シートの表面に付着したまま長時間残りやすい。また尿失禁患者が使用する薄型の吸収シートも薄型で同様に表面シートに尿が存在しやすい。
【0009】
しかし、これら薄型の吸収シートにおいて、その内部に位置する薄い吸収層に前記茶葉や茶葉抽出物を保持させたとしても、表面シートに付着したおりものや尿などに対して消臭効果や変質抑制効果を十分に発揮させることが難しい。
【0010】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、表面シートに***物が残りやすい薄型のものであっても、表面シートに付着した***物に対する消臭効果や変質抑制効果を発揮させることができる吸収性物品を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液吸収性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に介在し、撥水処理された撥水性のクッション層とからなり、前記表面シートは表面側不織布と裏面側不織布の少なくとも2枚の親水性不織布が重ねられ、重ねられた状態で多数の開孔が形成されたものであり、最表面に位置する前記表面側不織布がコットン繊維のみで形成されまたはコットン繊維を含みウォータジェットによって繊維間が交絡されたスパンレース不織布であり、茶葉または茶葉抽出物が前記コットン繊維に付着していることを特徴とするものである。
【0012】
前記吸収性物品では、表面側不織布コットン繊維を含んでいるため、茶葉または茶葉抽出物が前記コットン繊維に、分子間力やクーロン力または水素結合力などの物理的結合力によって付着し、脱落しにくくなる。よって、表面シートに付着した体内からの分泌物や***物に対する消臭効果や変質抑制効果を発揮することができる。
【0014】
コットン繊維は、茶葉または茶葉抽出物が水素結合力により付着することができ、またコットン繊維はフィブリル状であるため、繊維間に茶葉または茶葉抽出物が保持されやすい。よって表面シート内に茶葉または茶葉抽出物が確実に保持される。
【0016】
表面シートが少なくとも2枚の不織布で形成されているので、表面シートの分泌物や***物の吸収能力が高くなり、その下に吸収層を設けることが不要となり、型の吸収性物品を構成しやすい。また表面シートの表面側不織布に茶葉または茶葉抽出物を保持させることにより、表面シートの表面部分に吸収されて付着した分泌物や***物に対する消臭効果と変質抑制効果を発揮させることができる。
【0017】
なお、前記茶葉抽出物はカテキン類である。
また、前記表面シートに着色剤が含まれていることが好ましく、例えば、前記茶葉または茶葉抽出物、および前記着色剤を含む前記表面シートの表面の色が、JIS Z−8721−1993 3.1 図1に規定される色相環を時計回りに見たときの10Y〜5Bのいずれかであることが好ましい。
【0018】
前記表面シートの表面を前記の色にすると、表面シートに茶葉または茶葉抽出物が含まれていることによるシートの色の変化が目立たなくなり、また製品として茶葉や茶葉抽出物による消臭、殺菌効果を奏するものであることのイメージを視覚により感じさせることができる。また、おりものの変質による色や尿の色を目立たなくできる。
【0020】
本発明の吸収性物品は、表面シートが液吸収および液保持能力を有し、しかも表面シートに吸収された分泌物や***物に対する消臭効果および変質抑制効果を有効に発揮できるため、吸収層を設けない薄型の吸収性物品として構成することが可能になる。
【0022】
本発明ではクッション層が設けられているので、吸収性物品が装着者の肌に当たったときにソフトな感触を与えることができる。しかも分泌物や***物は主に表面シートで吸収され、この表面シートに含まれた茶葉などの作用を受けるため、消臭効果および変質抑制効果を有効に発揮できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の1実施の形態として薄型の吸収性物品であるパンティーライナーと称されるおりもの吸収シート(以下、「吸収シート1」と呼ぶ)を示す斜視図、図2は図1のII−II線の部分断面図、図3は図2に示す部分断面図の一部拡大図である。
【0024】
ここで、前記おりもの吸収シート1とは、女性が下着のクロッチ部の内面に固着させて下着と一体化したものとして使用する薄型の吸収性物品であり、女性が分泌するおりものなどの分泌物を吸収することを目的としているものである。また本発明の薄型の吸収性物品は、女性が下着のクロッチ部の内面に固着させて使用し尿失禁時の微小な尿を吸収するものとしても使用できる。
【0025】
前記吸収シート1の本体部2は、裏面シート3、前記裏面シート3の上に設置されたクッション層4、および前記クッション層4の上に設置された表面シート5との3層の積層体により構成されている。
【0026】
図2と図3に示すように、前記裏面シート3の外表面には、下着に固着するための感圧接着剤層6が設けられている。この感圧接着剤層6は、幅方向(X方向)へ間隔を開け、縦方向(Y方向)へ直線的に帯状に延びるように平行に形成されている。そして前記感圧接着剤層6の外面は、離型シート7で覆われている。
【0027】
前記裏面シート3、クッション層4、表面シート5および離型シート7は全て同じ平面形状である。裏面シート3、クッション層4、表面シート5および離型シート7は、重ねられた状態でその後にトリミングされて、図1に示す平面形状となる。
【0028】
図1に示すように、吸収シート1はほぼ砂時計形状であり、装着者の腹部および臀部に向けられる端縁部11および12は凸状の曲線形状であり、縦方向に延びる両側縁部13,14は凹状の曲線形状である。
【0029】
図2に示すように、側縁部13の内側に所定幅の外周部15を有してその内側には所定幅のシール部16が設けられている。前記外周部15および前記シール部16は、前記端縁部11,12および両側縁部13,14の内側の全周に連続して形成されている。そして前記全周を囲むシール部16の内側が、受液領域17となっている。
【0030】
図3に拡大して示すように、前記表面シート5は表面側不織布21と裏面側不織布22とが重ねられた構造である。前記表面側不織布21と裏面側不織布22は、別体に形成されたものであり、2枚重ねられた状態で、多数の開孔23が形成されている。この開孔23は、2枚の不織布21と22とが重ねられたものを、加熱された熱エンボスロール間に供給し、エンボスロールの凸部を突き刺すことにより形成されたものである。
【0031】
または、前記表面側不織布21と裏面側不織布22が予め受液領域17の周辺部分でエンボスロールで加熱・加圧されて接合され、その後に前記熱エンボスロールにより開孔23が形成されたものであってもよい。
【0032】
前記表面側不織布21は、天然繊維であるコットン繊維100%のスパンレース不織布である。すなわちコットン繊維から湿式または乾式で形成された繊維ウエッブにウォータジェットが与えられて繊維間が交絡された不織布である。また、裏面側不織布22は、再生セルロース繊維であるレーヨン100%のスパンレース不織布であり、これも湿式または乾式で形成された繊維ウエッブにウォータジェットが与えられて繊維間が交絡された不織布である。
【0033】
前記表面側不織布21は、目付けが10〜50g/m2であり、例えば30g/m2である。裏面側不織布22は、目付けが25〜65g/m2であり、例えば45g/m2である。表面シート5では、裏面側不織布22の目付けが表面側不織布21の目付けよりも大きく、目付けの比は、裏面側不織布22が表面側不織布21の1.1倍〜2倍となっている。
【0034】
そして、表面側不織布21に、茶葉または茶葉抽出物あるいは茶葉と茶葉抽出物が一緒に含まれている。前記茶葉抽出物は、例えば緑茶から抽出されるカテキン類であり、このカテキン類はポリフェノールの一種である。カテキン類は、エピカテキン、エピカテキンガレード、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレード、カテキンガレード、ガロカテキンガレードなどであり、表面側不織布21に含まれる前記茶葉抽出物は、前記カテキン類のうちの1種以上あるいはこれらの混合物である。
【0035】
例えば、前記茶葉抽出物は、エピガロカテキンガレードを31.5質量%、エピガロカテキンを17.2質量%、ガロカテキンを17.2質量%、エピカテキンを5.9質量%、エピカテキンガレードを5.0質量%、カテキンガレードを2.8質量%、ガロカテキンガレードを1.9質量%を含むものである。これらのうち、エピガロカテキンガレードが最も活性が高く消臭効果と殺菌効果を有効に発揮でき、よって前記茶葉抽出物には、前記エピガロカテキンガレードを25質量%以上含むものが好ましく、30質量%以上含むものがさらに好ましい。
【0036】
前記茶葉抽出物は、茶葉等から水または熱水等で抽出して得られた抽出物またはこれらの混合物である。
【0037】
前記茶葉は粉末の状態で、また茶葉抽出物も粉末の状態で表面側不織布21に含まれている。これら粉末は、表面側不織布21との結合のしやすさから粒径が2μm以下のものを用いることが好ましい。
【0038】
前記表面側不織布21には、前記茶葉または茶葉抽出物を固着させるためにバインダーが設けられておらず、前記茶葉または茶葉抽出物は、主にコットン繊維に物理的結合力により固着されている。ここでいう物理的結合力とは、前記茶葉または茶葉抽出物とコットン繊維との分子間力やクーロン力、コットン繊維の表面のOH基による水素結合力、さらにはフィブリル状のコットン繊維間での前記茶葉または茶葉抽出物に対する保持力である。
【0039】
前記物理的結合力により、特にフィブリル状のコットン繊維が互いに絡み合い、その中に前記茶葉または茶葉抽出物が保持されることにより、表面側不織布21から茶葉または茶葉抽出物が脱落しにくい。しかもバインダーを用いないため、表面側不織布21の表面の風合いや軟質感を損なうことがない。
【0040】
また前記茶葉または茶葉抽出物を前記表面側不織布21内に定着させる手段として、ゼオライト、無定形炭素、シリカなどの多孔質物質の粉末やマイクロカプセルを用い、これらを介して繊維に付着させてもよい。
【0041】
また前記表面側不織布21には、着色剤が前記茶葉や茶葉抽出物と共に含まれて前記表面側不織布21が着色されている。この着色剤として水に易溶な染料を用い、この溶液中に表面側不織布21を浸して乾燥させる染色方法で表面側不織布21を着色することができる。あるいは、水不溶性の顔料や色素を水に混合し、表面側不織布21を前記混合液に浸した後に乾燥させて、前記顔料や色素を繊維表面に定着させる定着方法を用いてもよい。その他、グラビヤ、フレキソの印刷法により前記表面側不織布21の表面を着色することもできる。
【0042】
前記着色剤としては、医薬品や食品などに使用される安全性の高いもので、天然物由来でもあるクロロフィル系色素で例えば銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウムなどを用いることが好ましい。あるいは、水不溶性でカテキン類と反応しにくい銅フタロシアニンブルーまたは銅フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系の顔料を用いることもできる。
【0043】
この場合に、カテキン類と化学反応(カテキン類を含むポリフェノール類の酸化還元反応)しない顔料を用いてコットン繊維を着色することにより、カテキン類の酸化による変色をマスキングできる。
【0044】
表面側不織布21に前記茶葉や茶葉抽出物および顔料を添加する具体的な方法は、パッドドライヤー型染色機にコットンスパンレースを供給することにより行われる。パッドドライヤー型染色機では、パッド部に、茶葉抽出物と前記顔料および分散剤としてノニオン−アニオン系界面活性剤を添加した水溶液を入れておき、パッド部にコットンスパンレースを通過させた後に、このコットンスパンレースをローラー間で脱水させ、さらに送風により乾燥させる。このとき、特に熱風を使用することが好ましい。
【0045】
前記茶葉または茶葉抽出物および前記着色剤が含まれた表面側不織布21の表面の色調としては、おりものなどの分泌物(無色〜薄褐色)や尿(薄黄色)を隠蔽できるもので且つカテキン類を含んでいるイメージを視覚的に表現できるものが好ましい。前記表面側不織布21の表面の色は、青系、緑系、黄系のいずれかまたはその中間色が好ましく、具体的には、JIS Z8721−1993 3.1 図1の色相環を時計回りで見たときの10Y〜5Bの間のいずれかの色が好ましい。より好ましくは10Y〜10G、さらに好ましくは10Y〜10GYのいずれかの色である。
【0046】
前記表面側不織布21の表面の色相は、色彩色差計で測定することにより、さらに具体的に示すことができる。前記色相は、例えばミノルタ製の色彩色差計「CR−300」を用いて測定することができる。前記色彩色差計を用いた測定方法の概略は、測定ヘッドの測定開口部を前記色彩色差計に付属の白色校正版に押し当てて校正を行う。前記校正の後に、測定サンプルの前記表面側不織布の上に前記測定開口部を押し当てて測定ボタンを押す。測定後に、サンプルの測定データを表示部で確認する。前記表示部には、サンプル表面の色相、明度、彩度が表示される。この測定法で得られる前記表面側不織布21の表面の好ましい色相は2.0GY〜8.0GYである。
【0047】
表面側不織布21に対する茶葉または茶葉抽出物の付着量は、0.005〜0.05質量%であることが好ましく、さらには、0.005〜0.01質量%が好ましい。また着色剤を表面側不織布21に対して0.01〜0.1質量%含ませ、さらに好ましくは0.02〜0.05質量%含ませると、不織布の感触を損なわずに淡い色調の着色ができる。
【0048】
前記クッション層4は、スルーエアー不織布であり、芯部がポリプロピレン(PP)で鞘部がポリエチレン(PE)の芯鞘型の熱可塑性複合合成繊維を熱風で融着させることにより形成されている。このクッション層4は疎水性であり、さらに好ましくは撥水処理された撥水性のものである。また、クッション層4の目付けは、20〜60g/m2であり、例えば40g/m2である。前記表面側不織布21と裏面側不織布22とから成る表面シート5全体の目付けよりも前記クッション層4の目付けの方が小さくなっており、クッション層4の目付けは、表面シート5全体の目付けの0.3〜0.8倍の範囲である。
【0049】
この吸収シート1は、表面シート5が親水性で液吸収能力のある表面側不織布21および裏面側不織布22で形成されており、その下に位置するクッション層4は前記表面シート5よりも小さい目付けで、且つ撥水性である。よって表面シート5が実質的な吸収層として機能するものとなっている。
【0050】
次に、前記裏面シート3は、液遮断性であり、疎水性または撥水性の不織布で形成されている。この不織布はスパンボンド不織布とメルトブローン不織布との積層体であり、スパンボンド不織布を(S)、メルトブローン不織布を(M)としたときに、表面側と裏面側がPP繊維で形成されたS・M・Sの積層不織布、中心部が同じくPP繊維で形成されたMの不織布の3層構造である。裏面シート3の全体の目付けは15〜55g/m2であり、例えば表面側のS・M・Sの積層不織布が15g/m2で、中心部のMの不織布が5g/m2で、裏面側のS・M・Sの積層不織布が15g/m2で、全体で35g/m2である。
【0051】
感圧接着剤層6はゴム系のホットメルト型接着剤であり、縦方向(Y方向)へ帯状に且つ平行に延びるパターンで形成されている。離型シート7は紙の表面にシリコーンなどの剥離樹脂層がコーティングされたものである。
【0052】
図1ないし図3に示す吸収シート1は、離型シート7を剥がし、感圧接着剤層6を下着のクロッチ部の内面に固着させて装着する。表面シート5が表面側不織布21と裏面側不織布22とで形成され、表面側不織布21がコットン繊維のみ、裏面側不織布22がレーヨン繊維のみで形成され、両不織布21と22が共に親水性である。よって体内からの分泌物または***物は、主に前記両不織布21と22によって吸収される。前記クッション層4は、肌への接触にソフト感を持たせるようクッションとして機能し、クッション層4は撥水性であるため液吸収機能はほとんど発揮しない。またこのクッション層4は裏面シート3の防漏機能を補う働きもある。
【0053】
また表面シート5の表面にはコットン繊維で形成された表面側不織布21が現れているため、前記表面の肌への接触感がソフトである。また表面側不織布21に茶葉またはや茶葉抽出物および着色剤が含まれているが、これら茶葉や茶葉抽出物および着色剤はコットン繊維から脱落しにくく、表面側不織布21に対する定着性が優れている。
【0054】
表面シート5に吸収された分泌物または***物は表面側不織布21と裏面側不織布22によって吸収されるが、表面シート5の最表面に現れている表面側不織布21に含まれた茶葉または茶葉抽出物が消臭効果および殺菌効果を発揮するため、表面シート5の最表面において臭気や、分泌物の変質や腐敗を抑制できる。特におりものなどの分泌物は表面シート5の最表面である表面側不織布21に残存しやすいが、表面側不織布21に残存しても前記消臭効果や殺菌効果を効果的に発揮できる。
【0055】
また表面側不織布21が着色されているため、表面側不織布21に吸収された分泌物や***物の色を隠蔽でき、さらに裏面側不織布22に吸収された分泌物や***物の色も隠蔽できる。
【0056】
このように、主に表面シート5が液吸収能力を発揮する薄型の吸収シート1において、その最表面において茶葉または茶葉抽出物による消臭・殺菌効果を得ることができ、また表面シートの最表面において着色された色により充分な隠蔽効果を発揮することができる。
【0057】
なお、本発明は、種々の変形が可能である。例えば、表面シート5が3枚またはそれ以上の枚数の親水性の不織布で形成されていてもよく、この場合、最表面に位置する表面側不織布にコットン繊維が含まれ、このコットン繊維に茶葉または茶葉抽出物および着色剤が含まれている。
【0059】
さらに表面シート5では、コットン繊維の代わりに同じ天然繊維であるパルプが用いられ、またはコットン繊維とパルプの双方が含まれていてもよい。前記パルプも茶葉や茶葉抽出物および着色剤を定着させる能力が高い。さらにはパルプを叩解させて表面にマイクロフィブリルが現れているものを用いると、前記マイクロフィブリルにより茶葉などや着色剤を保持する能力を高めることができる。
【0060】
また、表面側不織布21が再生繊維であるレーヨンを含んでいてもよく、あるいは親水処理された合成繊維を含んでいてもよい。この場合合成繊維に前記茶葉抽出物や着色剤が練り込まれたものであってもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、表面シートが液吸収能力を発揮する薄型の吸収性物品において、表面シートに付着した分泌物や***物に対して消臭および殺菌効果を発揮できる。また消臭および殺菌効果を発揮する茶葉または茶葉抽出物が表面シートに定着しやすく、または定着のためのバインダーが不要になり、表面シートの風合いを良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸収性物品の斜視図、
【図2】図1に示した吸収性物品のII−II線の断面図、
【図3】図2の部分拡大図、
【符号の説明】
1 吸収シート
2 本体部
3 裏面シート
4 クッション層
5 表面シート
21 表面側不織布
22 裏面側不織布

Claims (5)

  1. 液吸収性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、前記表面シートと前記裏面シートとの間に介在し、撥水処理された撥水性のクッション層とからなり、前記表面シートは表面側不織布と裏面側不織布の少なくとも2枚の親水性不織布が重ねられ、重ねられた状態で多数の開孔が形成されたものであり、最表面に位置する前記表面側不織布がコットン繊維のみで形成されまたはコットン繊維を含みウォータジェットによって繊維間が交絡されたスパンレース不織布であり、茶葉または茶葉抽出物が前記コットン繊維に付着していることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記茶葉抽出物がカテキン類である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記裏面側不織布は再生繊維を含む請求項1または2に記載の吸収性物品。
  4. 前記表面シートに着色剤が含まれている請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記茶葉または茶葉抽出物、および前記着色剤を含む前記表面シートの表面の色が、JIS Z−8721−1993 3.1 図1に規定される色相環を時計回りに見たときの10Y〜5Bのいずれかである請求項4記載の吸収性物品。
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