JP4574887B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを用紙搬送方向と交差する方向に走査して印刷を行うインクジェットプリンタに関し、特に部品交換時期を判定するためのメンテナンス技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
A0判の用紙や幅広のロール紙など大判紙に印刷を行う大判紙用のインクジェットプリンタでは、多数のインクノズルを有した比較的重量のある印刷ヘッドを用紙送り方向と直交する方向へ走査して所謂1バンドの印刷を行い、このバンド印刷を用紙を間欠的に搬送しつつ繰り返すことで、用紙一枚分の印刷を行う。一般に、印刷ヘッドにおけるインクのドット噴出のタイミングは、印刷ヘッドの走査経路に沿って設けられたスケールの目盛を印刷ヘッドと伴に移動するフォトカプラ等の検出器で検出し、その検出信号に基づき生成する。
【0003】
しかしながら、図10(a)に示すように、スケールの目盛は精度およびコスト上の問題から小さくても180dpi(dot per inch)のピッチ間隔に相当する約141.111μm程度のものしか形成できず、それに対して印字ドットのピッチ間隔は、高精細モードで720dpiのピッチ間隔に相当する約35.278μmと、上記スケールの目盛より更に小さい。そのため、ドット噴射のタイミング信号はスケール目盛の検出信号をその周波数を逓倍することで生成している。
【0004】
従って、ドット噴射のタイミング信号を正確に生成するには、印刷ヘッドを等速に走行させて同一周期の目盛検出信号を得る必要がある。しかし実際には、図10(b)に示すように、印刷ヘッドの走査速度には多少ばらつきが生じてしまい、それにより目盛検出信号の出力周期も理想的な同一周期のものよりばらつきが生じる。そして、この目盛検出信号の出力周期のばらつき(例えばT2−T1)が大きくなると、上記ドット噴射のタイミング信号が正常に生成できず、ドット噴射のピッチ間隔がばらついて印刷画質を劣化させてしまうことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の大判紙用のインクジェットプリンタでは、何らかの原因で印字品質の劣化が生じた場合に、例えば、印刷ヘッドの機構的な異常なのか或いは印刷ヘッドを走査させるキャリッジ走行系の異常なのかなど、その原因の割り出しが非常に困難であるという問題があった。特に、印刷ヘッドを走査させるキャリッジ走行系について異常を断定するには、計測機を用いて走査速度の正確な測定を行うなど大掛かりな作業が必要であり、製品出荷前の検査で行うのであればまだしも、製品出荷後のメンテナンス時にユーザの作業現場において検査を行うには大変手間のかかるものであった。
【0006】
従って、印刷劣化で修理を行う場合には、メンテナンス作業員の感や経験に頼って、不具合が生じていそうな箇所の調整や部品交換をとりあえず行い、不具合が解消するか否かを確かめると云った方式をとるしかなく、メンテナンスに要する時間やコストを徒に長大させていた。
【0007】
この発明の目的は、印刷ヘッドを走査させるキャリッジ走行系の異常を容易に且つ短時間で確かめることが可能で、延いてはメンテナンスにかかるコストの低減を図ることが可能なインクジェットプリンタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、印刷ヘッドを搭載したキャリッジを用紙搬送方向と交差する方向へ走査させて印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、少なくとも印刷領域の複数ポイントにおけるキャリッジの走査速度に関する量を検出する走査速度検出手段と、該走査速度検出手段による検出結果に基づき一回のキャリッジの走査における上記複数ポイントでの走査速度に関する量の最大値と最小値とを抽出するゆらぎ情報抽出手段と、抽出された上記最大値と上記最小値を複数回の走査分集合させた情報であるゆらぎ情報を記憶するゆらぎ情報記憶手段と、1枚の印刷処理毎に上記ゆらぎ情報記憶手段に記憶された上記ゆらぎ情報を記憶するNVRAMと、キー入力を行う操作パネルと、を有し、上記NVRAMに記憶された上記ゆらぎ情報は上記1枚の印刷処理における全走査の上記最大値と上記最小値を含み、上記操作パネルからの入力に基づいて上記NVRAMに記憶された上記ゆらぎ情報を上記印刷ヘッドにより印字することを特徴とする
【0009】
このような手段によれば、例えばメンテナンス時にキャリッジの走査速度に不具合がないか確かめる場合でも、大掛かりな測定機を持ち込むことなく、プリンタ自体の機能により、キャリッジの走査速度に係る検出が行われ走査速度のゆらぎ情報が記憶されているので、このゆらぎ情報を確認することでキャリッジ走査速度の不具合の有無を容易に判断することが出来る。従って、不具合発生時における原因の割り出しにかかる時間の短縮およびコストの低減を図ることが出来る。
【0010】
具体的には、上記走査速度検出手段は、上記キャリッジの走査経路の近傍に該走査経路に沿って配設されたスケールと、上記キャリッジに搭載され上記スケールの目盛りを検出する目盛検出センサと、上記目盛検出センサによる所定の目盛りの検出間隔を計時する計時手段(例えばクロック信号をカウントするカウンタなど)とから構成すると良い。これにより、例えば、スケールや目盛検出センサとして、インクのドット噴射タイミングを生成するために従来あるスケールや目盛検出センサを流用できるので、低コストで走査速度検出手段を付加することが出来る。
【0011】
また具体的には、上記ゆらぎ情報とは、一回のキャリッジの走査における上記複数ポイントでの走査速度に関する各量の最大値と最小値とが、複数回の走査分(例えば1回の印刷における全走査分)集合された情報とすると良い。
【0012】
キャリッジの走査速度に関する情報を、全走査点で得ようとすると膨大なデータ量になってしまうが、キャリッジの走査速度は1点でも大きくずれてしまえば印刷画質上の問題となるので、不具合を確認するという観点からは1回の走査中で最も大きく走査速度がずれてしまう量が重要となる。そこで、上記のような構成により、少ないデータ量で必要な情報を得ることが出来る。
【0013】
望ましくは、上記ゆらぎ情報に基づき走査速度の偏りが一定量を超えた場合に報知を行う報知手段を備えると良い。このような構成により、例えば、走査速度の狂いがさほど大きくならない段階で報知させるようにすれば、走査速度の狂いが小さいうちにメンテナンスを行えるので、著しく狂いが生じて印刷処理が行えなくなってしまうと云った事態を回避できる。
【0014】
さらに望ましくは、キャリッジが加速される印刷領域外の加速領域において上記走査速度検出手段による検出、或いは、該検出をゆらぎ情報に反映させることを停止するマスク手段を備えると良い。
【0015】
キャリッジは折返し点近傍で当然に加速されるので、この地点での検出がゆらぎ情報に反映されてしまうと、キャリッジ走行系の不具合の判断に使用できなくなってしまう。従って、上記構成によれば、マスク手段により加速領域での検出又は該検出がゆらぎ情報に反映することが停止されるので、キャリッジ走行系の不具合判断に有用なゆらぎ情報が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明の実施の形態のプリンタの全体構成を示すブロック図、図2は該プリンタの機構構成の概要を示す正面概略図である。
【0018】
この実施の形態のインクジェットプリンタ1は、A0版の用紙や大判のロール紙を所定方向に間歇的に搬送するとともに、多数のノズルが設けられた印刷ヘッド41を用紙搬送方向に対して直行する走査方向(スキャン方向とも呼ぶ)に走査させながらノズルからインクを吐出していくことで、大判の用紙に印刷を行っていくものである。
【0019】
このインクジェットプリンタ1の機構としては、図2に示すように、印刷ヘッド41、該印刷ヘッド41を搭載したキャリッジ42Aをレール42Bに沿ってスキャン方向(図2において左右方向)に移動させるキャリッジ機構42、回転駆動するプラテン43Aに用紙Rを押圧して用紙Rを所定方向(図2において前後方向)に搬送する用紙搬送機構43、操作内容やメッセージを表示する表示パネルを有しプリンタの各種設定をキー入力により行う操作パネル44、キャリッジレール42Bの近傍に該レール42Bに沿って設けられインク吐出タイミングを得るための目盛が形成されたスケール46、キャリッジ42Aに搭載され上記スケール46の目盛を検出する例えばフォトカプラなどからなるスケールセンサ(目盛検出センサ)45などを備える。
【0020】
制御系としては、図1に示すように、プリンタ内部の統括的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)部21、CPU部21により実行される制御プログラムや制御データが格納されたROM(Read Only Memory)22、CPU部21に作業メモリ空間を提供するとともにキャリッジ42Aの走査速度のゆらぎ情報等が格納されるゆらぎ情報記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)23、バックアップバッテリにより電源遮断時でもデータを保持可能にされユーザにより登録されたカスタム情報等が格納されるNVRAM(non-volatile RAM)24、操作パネル44からのキー入力や操作パネル44の表示部への出力制御を行う操作パネル制御部25、スケールセンサ45からの検出信号に基づくタイミングで印刷ヘッド41の各ノズルからインク吐出を行わせる信号を出力する印字制御部26、キャリッジ機構42の駆動制御を行うキャリッジ制御部27、用紙搬送機構43の駆動制御を行う用紙搬送制御部28、ホストコンピュータとの通信制御を行うホストインターフェース部29、印刷画像データが書き込まれる画像メモリ30、ホストコンピュータから送られた印刷データに基づく画像データを画像メモリ30に書き込んだり、印刷ヘッド41の走査に合わせて印字制御部26に読み出したりする画像メモリ読書制御部31などが設けられている。
図1において、20は上記CPU部21やRAM23などが搭載されたプリント基板などからなる制御基板を示している。
【0021】
上記スケール46は、図10に示すように、180dpiのピッチ間隔毎に目盛が形成されている。また、上記キャリッジ制御部27は、キャリッジ42Aを走行させる駆動モータに対し速度フィードバックをかけるサーボ制御により用紙Rがセットされる印刷領域においてキャリッジ42Aがほぼ定速に走行されるように制御される。
【0022】
図3にはプリンタ1の印字制御部26に設けられた目盛りのゆらぎ検出回路のブロック図を示す。
【0023】
同図において、SCLはスケールセンサ45の検出信号、CKはドット噴射サイクル周期に較べて非常に短い一定周期で発せられるクロック信号、RSTは各回路を初期化するリセット信号である。
【0024】
ゆらぎ検出回路60は、スケール46の1目盛をキャリッジ42Aが走行する時間間隔を、スケール46の全目盛分についてそれぞれカウントするとともに、1回の走査中の印刷領域における各カウント値の最大値データMAXと最小値データMINをラッチして印字制御部26のCPU26Aに出力するように構成されたものであり、パルス発生器62、第1カウンタ63、目盛りの検出間隔を計時する計時手段としての第2のカウンタ64、並びに、ホールド回路65等から構成される。
【0025】
図6には、このゆらぎ検出回路60の動作を説明するタイムチャートを示す。
このうち図6(a)のチャートは時間間隔を長く、(b)のチャートは時間間隔を短くとって示したものである。
【0026】
図6の(a),(b)において、スケールセンサ45の検出信号SCLはローレベルがスケールの目盛が黒に対応し、ハイレベルが目盛が白に対応する。
【0027】
パルス発生器62は、図6(b)に示すように、スケールセンサ45の検出信号SCLをクロック信号CKでサンプリングし、検出信号SCLの立ち上がりから次のクロック信号CKが入力されたタイミングで1クロック周期分のパルス信号PLSを生成する。
【0028】
第1カウンタ63は、クロック信号CKをカウントクロック、キャリッジ42Aの移動に伴い上記パルス発生器62から発生されるパルス信号PLSをカウントイネーブル信号として、パルス信号PLSの発生数をカウントする。そして、キャリッジ42Aが左端のホームポジションか、右側の端部位置にあるときにリセット信号RSTによりカウント値をクリアする。このカウント値CNT1はキャリッジ42Aの位置を認識するためのデータとなる。
【0029】
第2カウンタ64は、クロック信号CKをカウントクロック、パルス発生器62からのパルス信号PLSをカウントリセット信号として、パルス信号PLSの発生間隔をクロック数によりカウントする。すなわち、このカウント値CNT2がスケール46の目盛の間隔をキャリッジ42Aが走行する時間を表すデータであり、スケール46の各目盛における走査速度に関する量となるものである。すなわち、上記のスケール46、スケールセンサ45、パルス発生器62、および第2カウンタ64により走査速度検出手段が構成される。
【0030】
図4にはホールド回路の内部の回路図を示す。
【0031】
ホールド回路65は、上記第2カウンタ64から供給されるカウント値CNT2のうち最大値データMAXと最小値データMINとをラッチしてCPU26Aに供給する機能と、CPU26Aから供給される左端点データPOINTLと右端点データPOINTRとに基づきキャリッジ42Aが所定範囲にある場合に、上記カウント値CNT2の最大値データMAXと最小値データMINのラッチ処理を停止させるマスク機能とを有するものである。
【0032】
ここで、キャリッジ走行系の動作を加速領域と定速領域とで表す図5の説明する説明図を参照しながら、上記マスク機能について説明する。
【0033】
キャリッジ42Aは、図5(a)に示すようにレール42Bの左端にあるホーム位置から右側の端部位置まで移動するため、位置A,Bなどのホーム位置近傍や位置D,Cなどの端部位置の近傍は、キャリッジ42Aが加速又は減速をする加速領域となる。なお、図5(a)において加速領域は定速領域よりも広く記されているが、実際は加速領域は定速領域に較べて非常に狭く、用紙がセットされる印刷領域は全て定速領域となる。すると、図5(b)に示すように、位置A,B,D,Eの加速領域におけるスケール46の目盛の検出サイクル周期(図中、180dpiサイクルと記す)は、位置Cの定速領域のものに較べて大きく異なってくる。従って、ホールド回路65は、加速領域におけるカウント値CNT2を上記ラッチ処理から除外する必要があり、上記のマスク機能によりそれが行われる。
【0034】
ホールド回路65は、カウント値CNT2の最大値データMAXをラッチする複数ビット分の例えばDフリップフロップ等からなるラッチ回路122、同様にカウント値CNT2の最小値データMINをラッチするラッチ回路121、ラッチされているカウント値CNT2の最大値データMAXと入力されカウント値CNT2とを比較して後者が大きければハイレベルの信号を出力する比較器114、同様にカウント値CNT2の最小値データMINと入力されカウント値CNT2とを比較して後者が小さいときにハイレベルの信号を出力する比較器113、上記ラッチ回路121,122のデータラッチを許可するイネーブル信号を生成するAND回路132,133、加速領域におけるマスク処理を行うマスク手段としてCPU26Aからの左端点データPOINTLおよび右端点データPOINTRとキャリッジ位置を示す第1カウンタ63のカウント値CNT1とを比較する比較器111,112、並びに、これら比較器111,112の両出力の論理積をとるAND回路131とから構成される。
【0035】
図7にはホールド回路の動作を説明するタイムチャートを示す。なお、同図においては、データラッチ時の動作を分りやすくするため、パルス信号PLSのローレベルとなる期間を実際のものより短く、パルス信号PLSがローレベルの期間に入力される「0」から始まる複数のカウント値CNT2はとびとびに示してある。
【0036】
CPU26Aからホールド回路65に供給される左端点データPOINTLと右端点データPOINTRは、印刷領域より外側で且つ十分にキャリッジ42Aが定速となるポイントにおけるスケールの目盛数を示すデータである。従って、図7に示すように、上記マスク処理を行うAND回路131から出力されるエリア信号AREAは、印刷領域を包含する定速領域にキャリッジ42Aがあるときにハイレベルとされ、加速領域を含むその他の領域でローレベルとされる。
【0037】
ラッチ回路121,122は、AND回路132,133からのイネーブル信号がハイレベルのときにクロック信号CKに同期してD端子の入力データをラッチするとともに該ラッチデータをQ端子から出力する一方、イネーブル信号ローレベルのときには入力データはラッチせずに既存のラッチデータをQ端子から出力する。
【0038】
また、最小値データMINを保持するラッチ回路121は、キャリッジ42Aがホーム位置又は右側の端部位置にあるときに出力されるリセット信号RSTにより初期値「4095」にリセットされ、最大値データMAXを保持するラッチ回路122は、同リセット信号RSTにより初期値「0」にクリアされる。
【0039】
ラッチ回路121のイネーブル信号を生成するAND回路132は、スケール46の目盛毎に発生されるパルス信号PLSと、定速領域を示すエリア信号AREAと、比較器113からの出力の論理積をとるので、キャリッジ42Aが定速領域でスケール46の目盛位置にあり、且つ、新規に入力されたカウント値CNT2がラッチデータよりも小さいときにハイレベルとなって、この目盛位置におけるカウント値CNT2を最小値データMINとしてラッチ回路121にラッチさせる。
【0040】
同様に、ラッチ回路122のイネーブル信号を生成するAND回路133は、スケール46の目盛毎に発生されるパルス信号PLSと、定速領域を示すエリア信号AREAと、比較器114からの出力の論理積をとるので、キャリッジ42Aが定速領域でスケール46の目盛位置にあり、且つ、新規に入力されたカウント値CNT2がラッチデータよりも大きいときにハイレベルとなって、この目盛位置におけるカウント値CNT2を最大値データMAXとしてラッチ回路122にラッチさせる。
【0041】
従って、ホールド回路65には、キャリッジ42Aの1回の走査における、スケール46の定速領域の各目盛間をキャリッジ42Aが走行する時間をそれぞれ表す各カウント値CNT2の最大値データMAXと最小値データMINとが保持され、このデータがCPU26Aに出力されるようになっている。
【0042】
図8には、CPU26Aにより実行される印刷&走査速度データ処理のフローチャートを、図9には、RAM23に格納されるゆらぎ情報の具体的な一例であるデータチャートを示す。
【0043】
CPU26Aは、ホールド回路65から上記カウント値CNT2の最大値データMAXと最小値データMINを受けながら、1枚の印刷処理を通して図8に示す走査速度のデータ処理を行う。
【0044】
すなわち、印刷処理の開始に走査数nを「1」に初期化して(ステップS1)、走査数nに対応する1バンドの印刷処理を行う(ステップS2)。すなわち、スケールセンサ45のセンサ信号の周波数を逓倍して生成したタイミング信号とともに、印刷ヘッド41に1バンド分の画素データを出力して、印刷ヘッド41の各インクノズルにインクをドット噴射させる。
【0045】
そして、1バンドの印刷処理を終えたら、ホールド回路65から出力されているカウント値CNT2の最大値データMAXと最小値データMINを読み込んで、RAM23の所定領域に設けられたデータテーブルのn番地に両方の値を書き込む(ステップS3)。すなわち、このステップS3の処理および上記ホールド回路65によりゆらぎ情報抽出手段が構成される。
【0046】
値を書き込んだら、1枚の印刷処理が終了したか確認し(ステップS4)、まだ終了でなければ走査数nを「1」インクリメントして(ステップS5)、上記ステップS2,S3の処理を繰り返す。そして、この処理を繰り返すことにより、図9に示すようなゆらぎ情報となるデータテーブルが生成される。すなわち、印刷開始から印刷終了までの複数の走査における、上記カウント値CNT2の最大値データMAXと最小値データMINとが、アドレス「1」の領域から連続してデータテーブルに格納されていく。また、このデータテーブルのアドレス「0」の領域には、キャリッジ42Aの走査速度の偏りの許容範囲を示す許容最大値(例えば「2800」)と許容最小値(例えば「2200」)が予め格納される。
【0047】
次いで、1枚の印刷処理が終了したら、上記データテーブルにおける最大値データMAXの集合の中から一番大きな値と、最小値データMINの集合の中から一番小さな値とを検索し(ステップS6)、これらの値が、データテーブルのアドレス「0」に格納されている許容最大値と許容最小値に示される許容範囲内にあるか否か判定する(ステップS7)。
【0048】
その結果、許容範囲内にあればそのままこの印刷&走査速度データ処理を終了するが、最小値データMINと最大値データMAXの一方でも許容範囲を超えていた場合には、操作パネル制御部25にデータ送信を行い、操作パネル44の表示部にキャリッジ42Aの走査速度のゆらぎが許容値を超えたなど、メンテナンスを促すメッセージ表示を行ってから(ステップS8)、この印刷&走査速度データ処理を終了する。すなわち、このステップS8の処理が報知手段として機能する。
【0049】
また、このデータテーブルは、プリンタ1の全体的な制御を行うCPU部21により、1枚の印刷処理毎にNVRAM24に移されて所定期間保存される。また、操作パネル44からプリンタ1の各種設定状態を示すセットアップリストL1の印刷要求の操作がなされた際に、CPU部21がNVRAM24に保存されている上記データテーブルを読み出して画像メモリ制御部31に送ることで、セットアップリストに上記ゆらぎ情報のデータテーブルを付加して印字出力されるようになっている。
【0050】
以上のように、この実施の形態のインクジェットプリンタ1によれば、何らかの不具合が生じて印字品質が落ちた場合に、上記ゆらぎ情報のデータテーブルを確かめることで、不具合の原因がキャリッジ走行系にあるのか否か容易に判断することが出来る。従って、不具合発生時における原因の割り出しにかかる時間の短縮およびコストの低減を図ることが出来る。
【0051】
また、キャリッジ走行系のゆらぎ情報を取得する構成として、インクのドット噴射のタイミング信号を生成するために設けられているスケール46とスケールセンサ45を流用しているので、専用の構成を付加するよりも低コストを図れる。
【0052】
また、ゆらぎ情報として、スケール46の各目盛間の走行時間を示す各カウント値CNT2のうち1回の走査における最大値MINと最小値データMINを、各走査分集合したデータテーブルを生成するので、このデータテーブルにより少ない情報量で且つ走査速度の不具合を確実に把握できるようになっている。
【0053】
また、走査速度の偏りが許容範囲を超えた場合にメンテナンスを促す表示出力が行われるので、走査速度の狂いが比較的に小さいうちにメンテナンスが行え、著しく狂いが生じて印刷処理が行えなくなってしまうと云った事態を回避できる。
【0054】
また、ホールド回路に備わるマスク機能により、キャリッジ42Aの加速領域で得られたカウント値CNT2がゆらぎ情報に反映されないようにされるので、キャリッジ走行系の不具合判断に有用なゆらぎ情報が得られる。
【0055】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、キャリッジの走査速度に関する量の検出は、スケール46の各目盛毎に行なうのではなく、例えばレール42Bに沿って適当な間隔をおいて複数の印を設けてこの箇所で上記検出を行ったり、走査開始タイミングから所定期間にキャリッジ42Aが通過するポイントで上記検出を行うなど、種々の変更が可能である。
【0056】
また、ゆらぎ情報も、1枚の印刷中のうち走査速度の偏りが一番大きかった箇所を示す走査回数および走査位置のデータと、その偏り量のデータとを対応させたものなど、種々の変形が可能である。
【0057】
また、加速領域における検出を除外するマスク手段として、実施の形態ではホールド回路65内においてラッチ処理を停止させるマスク回路を設けたが、ホールド回路65の前段において、例えばカウンタ2の動作を停止させるマスク回路や、第2カウンタ64に入力されるパルス信号PLSを遮断したりするマスク回路を設けてマスク手段としても良い。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に従うと、何らかの不具合が生じて印字品質が落ちた場合に、記憶手段に格納されているゆらぎ情報を確かめることで、不具合の原因がキャリッジ走行系にあるのか否か容易に判断することが出来る。従って、不具合発生時における原因の割り出しにかかる時間の短縮およびコストの低減を図ることが出来ると云う効果がある。
【0059】
また、走査速度の偏りが許容範囲を超えたことの報知により、走査速度の狂いが比較的に小さいうちにメンテナンスが行え、著しく狂いが生じて印刷処理が行えなくなってしまうと云った事態を回避できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のプリンタの全体構成を示すブロック図である。
【図2】同、プリンタのキャリッジ走行系の概要を示す正面概略図である。
【図3】同、プリンタの印字制御部に設けられたゆらぎ検出回路を示すブロック図である。
【図4】図3のホールド回路の内部構成を示す回路図である。
【図5】キャリッジ走行系の加速領域と定速領域とを説明する説明図である。
【図6】図3のゆらぎ検出回路の動作を説明するタイムチャートである。
【図7】図4のホールド回路の動作を説明するタイムチャートである。
【図8】CPUにより実行される印刷&走査速度データ処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】RAMに格納されるゆらぎ情報の具体的な一例を示すデータチャートである。
【図10】スケール目盛を用いたタイミング信号の生成における問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
21 CPU部
22 ROM
23 RAM
24 NVRAM
26 印字制御部
26A 印字制御部のCPU
27 キャリッジ制御部
41 印刷ヘッド
42 キャリッジ機構
42A キャリッジ
42B レール
44 操作パネル
45 スケールセンサ
46 スケール
62 パルス発生器
63 第1カウンタ
64 第2カウンタ
65 ホールド回路
111,112 比較器(マスク手段)
131 AND回路(マスク手段)
121,122 ラッチ回路
113,114 比較器
SCL スケール目盛の検出信号
CK クロック信号
CNT1 キャリッジの走行位置を示すカウント値
CNT2 キャリッジの走行速度を示すカウント値
MAX 1回の走査中におけるカウント値CNT2の最大値データ
MIN 1回の走査中におけるカウント値CNT2の最小値データ

Claims (4)

  1. 印刷ヘッドを搭載したキャリッジを用紙搬送方向と交差する方向へ走査させて印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、
    少なくとも印刷領域の複数ポイントにおけるキャリッジの走査速度に関する量を検出する走査速度検出手段と、
    該走査速度検出手段による検出結果に基づき一回のキャリッジの走査における上記複数ポイントでの走査速度に関する量の最大値と最小値とを抽出するゆらぎ情報抽出手段と、
    抽出された上記最大値と上記最小値を複数回の走査分集合させた情報であるゆらぎ情報を記憶するゆらぎ情報記憶手段と、
    1枚の印刷処理毎に上記ゆらぎ情報記憶手段に記憶された上記ゆらぎ情報を記憶するNVRAMと、
    キー入力を行う操作パネルと、を有し、
    上記NVRAMに記憶された上記ゆらぎ情報は上記1枚の印刷処理における全走査の上記最大値と上記最小値を含み、
    上記操作パネルからの入力に基づいて上記NVRAMに記憶された上記ゆらぎ情報を上記印刷ヘッドにより印字することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 上記走査速度検出手段は、
    上記キャリッジの走査経路の近傍に該走査経路に沿って配設されたスケールと、
    上記キャリッジに搭載され上記スケールの目盛りを検出する目盛検出センサと、
    上記目盛検出センサによる所定の目盛りの検出間隔を計時する計時手段とから構成されることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 上記ゆらぎ情報に基づき走査速度が予め決められた範囲を超えた場合に報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
  4. キャリッジが加速される印刷領域外の加速領域において上記走査速度検出手段による検出、或いは、該検出をゆらぎ情報に反映させることを停止するマスク手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインクジェットプリンタ。
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