JP4572611B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特に、転写材を静電吸着して搬送しながらトナー像を転写する転写搬送ベルトを備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置では、例えばドラム状に形成された感光体(感光体ドラム)を一様に帯電し、この感光体ドラムを画像情報に基づいて制御された光で露光して感光体ドラム上に静電潜像を形成する。そして、この静電潜像をトナーによって可視像(トナー像)とし、転写装置によってこのトナー像を感光体ドラム上から転写材に転写した後、定着装置により加熱および加圧することでトナー像を転写材に定着している。
かかる画像形成装置に用いられる転写装置においては、近年、転写搬送ベルトを感光体ドラムに当接させて、この転写搬送ベルトと感光体ドラムとの当接領域に転写材を挟持させるとともに、転写搬送ベルトに転写バイアスを印加して、感光体ドラム上のトナー像を転写する転写方式が採用されている。
このような転写搬送ベルトを用いた転写装置では、従来のコロナ帯電方式と比べて、高電圧電源を必要としないことから装置の小型化や製造コストの低減化が可能である。またオゾンの発生が極めて少なく、加えて、紙粉やトナーの付着による汚れに対しても転写性能が安定している等の利点もある。さらに、転写搬送ベルト周りをユニット化して、感光体ドラムと接離可能に構成したり、画像形成装置の前面側から引き出せるように構成することも可能であることから、転写搬送ベルト周りにおいて紙詰まり(ジャム)が生じた場合のジャム処理が容易である。また、画像形成装置の占有面積の縮小化を図ることも可能となる。
ところが、転写搬送ベルトを用いた転写装置では、転写搬送ベルトは複数のロールに張架されて回転移動(回動)するように構成されているため、転写搬送ベルトにおいて、転写搬送ベルトが回動する方向とは直交する方向(ロール軸方向)に位置ずれする、所謂「片寄り」が生じる場合がある。転写搬送ベルトに片寄りが生じると、例えば転写搬送ベルト上に不整なしわが生じ、転写材に転写されたトナー像が乱されて画像不良となったり、最悪の場合には、転写搬送ベルトがロールから外れて、転写搬送ベルトに大きな損傷が生じる可能性もあった。そこで、転写搬送ベルトでは、かかる片寄りが生じないように設定する必要がある。
ここで、転写搬送ベルトの片寄りを抑制する従来技術として、無端ベルトの内周面の両端縁に沿って突出部を設けるとともに、無端ベルトを張架する支持ロールの少なくとも1つのロール両端部に突出部の内側先端部が当接してガイドされるテーパガイド面を有するガイド部を設け、突出部がテーパガイド面によって正確にガイドされることで、無端ベルトの片寄りを抑制する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−163424号公報(第5−6頁)
ところで、転写搬送ベルトに片寄りを生じさせる要因としては、転写搬送ベルトを張架する複数の張架ロールと感光体ドラムとの平行度、転写搬送ベルトに担持搬送される転写材の斜行、定着装置に搬送される際の転写材の斜行等があり、複数の張架ロールと感光体ドラムとの平行度が理想的な状態であり、かつ、転写材の搬送姿勢が理想的な状態においては、転写搬送ベルトの片寄りは生じない。
しかしながら、かかる平行度や転写材の姿勢が画像形成装置内において理想的な状態となるように、画像形成装置において各種設定が行なわれるが、平行度や転写材の斜行は、感光体ドラムや転写装置、転写搬送ベルト、定着装置、本体フレーム等の製造誤差や偏差の影響を受けることから、これらの誤差や偏差が想定範囲限度に大きく振れた場合には、転写搬送ベルトを片寄らせる力が大きなものとなることがある。その場合には、特許文献1に記載された技術のように、無端ベルトに突出部を設けて片寄り規制するような構成では、かかる片寄り規制部材が破損或いは欠損して、転写搬送ベルトが使用不能となり、その結果として画像形成動作を行うことができなくなるというおそれがあった。また、転写搬送ベルトの製造コストや取り付けコストの増加が不可避となり、転写装置を安価に製造することが困難となるという不都合もあった。
そこで本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成で、安定して転写搬送ベルトの片寄りを抑制することにある。
かかる目的のもと、本発明の画像形成装置は、トナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、転写材を搬送する転写搬送ベルトと、転写搬送ベルトを張架する少なくとも一対のロールと、トナー像担持体を支持するとともに、前記した一対のロールの少なくとも1のロールの一端を支持する第1の支持体と、第1の支持体により一端が支持された前記した1のロールの他端を支持する第2の支持体とを備えたことを特徴としている。
ここで、前記した1のロールは、転写搬送ベルトを駆動する駆動ロールであることを特徴とすることができる。また、第2の支持体は、軸受け部材を介して前記した1のロールの他端を支持する構成とすることができる。その場合に、かかる軸受け部材は、水平方向および垂直方向に移動可能に構成されたことを特徴とすることができる。特に、水平方向と垂直方向とに対して独立に移動可能に構成することもできる。
さらに、第2の支持体は、第1の支持体に対して着脱自在に構成されたことを特徴とすることができる。
また、本発明の画像形成装置は、トナー像を担持するトナー像担持体と、トナー像担持体を支持する第1のフレームと、トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、転写材を搬送する転写搬送ベルトと、転写搬送ベルトを一体的に第1のフレームから引き出す第2のフレームと、転写搬送ベルトを張架するロールであって、一端が第1のフレームに軸支され、他端が第2のフレームに軸支された第1のロールと、転写搬送ベルトを張架するロールであって、両端部領域がテーパ状に形成された第2のロールと、第2のロールのテーパ状に形成された領域を押圧する押付け部材とを備えたことを特徴としている。
ここで、第1のロールは、第2のフレームに軸支された他端の位置が移動可能に構成することができる。また、押付け部材は、第2のロールのテーパ状に形成された領域の傾斜角よりも大きな当接角で押圧することを特徴することができる。さらに、転写搬送ベルトと第2のロールとは、転写搬送ベルトの幅をL、第2のロールの円筒状領域の軸方向の長さをT、第2のロールのテーパ状に形成された領域の軸方向の長さをKとして、T≦L≦T+Kの関係を満たすことを特徴とすることもできる。さらにまた、転写搬送ベルトをトナー像担持体に接離させる接離手段をさらに備え、押付け部材は、接離手段に配設されたことを特徴とすることもできる。
本発明の効果として、簡易な構成で、安定して転写搬送ベルトの片寄りを抑制することにより、画像乱れ等のない良好な転写画像を得ることができる。また、転写搬送ベルトの長期の使用が可能となる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本実施の形態が適用される画像形成装置を示した概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、矢印A方向に回転するトナー像担持体の一例としての感光体ドラム10の周囲に、感光体ドラム10を帯電する帯電器11、感光体ドラム10上に静電潜像を書込むレーザ露光器12(図中露光ビームを符号Bmで示す)、トナーが収容されて感光体ドラム10上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像器13、転写部15における静電転写に先立ち感光体ドラム10上のトナー像を帯電する転写前帯電器14、感光体ドラム10上に形成されたトナー像を転写部15において転写材である記録紙(用紙)Pに転写する転写ユニット20、転写部15の下流側において感光体ドラム10に近接して配置された画像濃度の調整を行うための画像濃度センサ18、静電転写後の残留トナーの帯電量を低減するクリーニング前帯電器16、感光体ドラム10上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17等の電子写真用デバイスが配設されている。さらには、用紙Pに転写された未定着トナー像を定着する定着器60、各装置(各部)の動作を制御する制御部30を備えている。
転写ユニット20は、駆動ロール22とアイドルロール23とによって張架された転写搬送ベルト21と、転写搬送ベルト21の内側に配設され、転写搬送ベルト21を介して感光体ドラム10に圧接される転写ロール24とを備えている。そして、転写部15に搬送されてくる用紙Pに感光体ドラム10上のトナー像を転写する機能と、転写部15においてトナー像が転写された用紙Pを定着器60まで搬送する機能とを有している。
また、本実施の形態の画像形成装置は、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙トレイ50、この用紙トレイ50に集積された用紙Pを所定のタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送された用紙Pを所定のタイミングで転写部15に送り込むレジストロール54、搬送ロール52により搬送された用紙Pをレジストロール54に導く搬送シュート53、レジストロール54から送り出された用紙Pを転写部15に導くインレットシュート55、転写ユニット20によりトナー像が転写されて搬送されてくる用紙Pを定着器60へ導く定着入口ガイド56を備えている。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示すような画像形成装置では、図示しない画像読取装置(IIT)や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により所定の画像処理が施される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、ガンマ補正、枠消し編集、移動編集等の各種画像編集等の所定の画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、レーザ露光器12に出力される。
レーザ露光器12では、入力された画像データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを感光体ドラム10に照射している。感光体ドラム10では、帯電器11によって表面が所定の帯電電位に帯電された後、このレーザ露光器12によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。
形成された静電潜像は、現像器13によってトナー像が現像される。すなわち、例えばトナーとキャリアからなる現像剤を担持した現像剤担持体(現像スリーブ)13aに、図示しない電源から直流電圧からなる現像バイアス、または交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアスが印加されて、感光体ドラム10との間に現像電界が形成される。それによって、現像スリーブ13a上のトナーが静電潜像の画像部に転移し、静電潜像が可視像化される。
ここで、本実施の形態の画像形成装置では、所定のサイクル毎にセットアップサイクルが実行される。すなわち、実際の画像形成動作に先立って、所定のパッチ領域が所定の条件で現像される。その際には、後段で説明するように、転写ユニット20の転写搬送ベルト21は感光体ドラム10から離隔した状態に設定される。その状態で、現像されたパッチ領域は転写部15をそのまま通過し、転写部15の下流側に配設された画像濃度センサ18によってパッチ領域のトナー像の濃度が計測される。画像濃度センサ18によって計測されたトナー濃度信号は制御部30に送られる。そして、画像濃度センサ18からの信号に基づく制御部30からの指示により、帯電器11による感光体ドラム10の帯電電位および/または現像器13に印加される現像バイアス値が調整され、所定の画像濃度が維持されるように設定されることとなる。
次に、実際の画像形成動作時おける感光体ドラム10上に形成されたトナー像は、感光体ドラム10と転写ユニット20とが当接する転写部15に搬送される。トナー像が転写部15に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が転写部15に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙トレイ50から所定サイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、搬送シュート53を経てレジストロール54に到達する。このレジストロール54においては、用紙Pは一旦停止され、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせてレジストロール54が回転する。それによって、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされ、用紙Pはインレットシュート55から転写部15に送り出される。
転写部15では、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、転写ユニット20の転写搬送ベルト21を介して、感光体ドラム10と転写ロール24との間に挟み込まれる。その際に、転写ロール24にはトナーの帯電極性(ここでは、マイナス極性とする。)と反対極性の電圧(転写バイアス)が印加されることで、転写ロール24から転写搬送ベルト21に感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。それにより、感光体ドラム10上に担持された未定着トナー像は、感光体ドラム10と転写ロール24とによって押圧される転写部15において、用紙P上に静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、転写ユニット20の転写搬送ベルト21に静電吸着された状態で感光体ドラム10から剥離されて搬送され、転写ユニット20の用紙P搬送方向下流側に設けられた定着器60まで送られる。なお、用紙Pが感光体ドラム10から剥離されず、感光体ドラム10に吸着されたままの状態となった場合には、転写部15の下流側の感光体ドラム10表面近傍に配設された分離爪(不図示)によって、用紙Pは感光体ドラム10から分離され、転写搬送ベルト21に静電吸着されるように構成されている。
転写搬送ベルト21の定着器60側の後端部では、転写搬送ベルト21が駆動ロール22に巻き付く際の曲率、および用紙Pのコシによって、用紙Pは転写搬送ベルト21から剥離される。そして、用紙Pは、定着入口ガイド56に導かれて定着器60に搬送される。
定着器60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器60において熱および圧力による定着処理を受けることによって用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙載置部に搬送され、一連の画像形成動作が完了する。
なお、本実施の形態の画像形成装置では、単色のトナー画像を形成する構成としたが、本発明は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を重ね合わせてカラートナー画像を形成するカラー画像形成装置に適用することも可能である。
続いて、転写ユニット20について詳細に説明する。
図2は、転写ユニット20の構成を示す断面図である。図2に示すように、転写ユニット20は、用紙Pに感光体ドラム10上のトナー像を転写するとともに、トナー像が転写された用紙Pを搬送する転写搬送手段の一例としての転写搬送部20A、転写搬送部20Aを感光体ドラム10に接離させるリトラクト機構部20B、転写搬送部20Aに付着した紙粉やトナー等の付着物を除去するクリーニング手段の一例としてのクリーニング部20C、搬送されてくる用紙Pを転写部15に導くインレットシュート部20Dで構成されている。
図3は、転写ユニット20の構成を示す斜視図である。図3に示すように、転写ユニット20の転写搬送部20Aは、感光体ドラム10の軸方向に亘って配設された転写搬送ベルト21、転写搬送ベルト21を張架して矢印B方向へ回動させる駆動ロール22、転写搬送ベルト21を張架して所定のテンションを付与するアイドルロール23、感光体ドラム10との間で転写電界を形成してトナー像を用紙Pに転写する転写ロール24により構成されている。
転写搬送ベルト21は、例えばクロロプレンのブレンドゴムにカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたものが用いられ、その体積抵抗率が10〜10Ωcmに設定された半導電性のエンドレスベルトである。駆動ロール22は、画像形成装置本体側の駆動モータ(不図示)からカップリング25によって駆動が伝達されるように構成され、所定の速度で転写搬送ベルト21を回動させる。また、転写ロール24は、表面はカーボンを分散したEPDMとNBRのブレンドゴムのチューブ、内部はカーボンを分散したEPDMゴムのロールからなり、硬度は例えば25°(アスカーC)に設定されている。そして、転写ロール24には、転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが安定的に印加される。それにより、転写ロール24から転写搬送ベルト21に対し、感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。
また、転写搬送部20Aは、駆動ロール22を揺動中心として、リトラクト機構部20Bによりアイドルロール23側が揺動するように構成され、感光体ドラム10と接離可能に構成されている。
なお、本実施の形態の転写搬送部20Aは、内部に転写ロール24を配設するとともに、駆動ロール22とアイドルロール23とで張架された転写搬送ベルト21を用いて構成したが、例えば、転写ロールのみの構成、転写搬送ベルト21の下流に用紙Pを定着器60まで搬送する搬送ベルトを備えた構成、さらには転写ロールの下流側に用紙Pを定着器60まで搬送する搬送ベルトを備えた構成等を採用することもできる。
次に、リトラクト機構部20Bは、転写搬送部20Aの下部に配置されている。図4は、転写ユニット20から転写搬送部20Aを取り外した状態の構成を表した斜視図である。図4に示すように、リトラクト機構部20Bは、転写搬送部20Aの幅方向両端部に配設され、転写搬送部20Aのアイドルロール23を支持しながら押し上げる接離板31、両端部に接離板31が固設され、接離板31を揺動させるリンクシャフト32、リンクシャフト32の中央部に連結された揺動アーム33、揺動アーム33を揺動駆動する直流ソレノイド34により構成されている。かかるリトラクト機構部20Bでは、直流ソレノイド34に電流が流されると、直流ソレノイド34は揺動アーム33を押し下げる方向に移動させる。それによって、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は回転し、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31は上方に揺動する。
転写ユニット20においては、上述したパッチ領域のトナー像濃度の計測時(セットアップサイクル)や画像形成装置の待機時には、転写搬送部20Aは感光体ドラム10から離隔した状態に設定されている。図5は、転写搬送部20Aが感光体ドラム10から離隔した状態を表した図である。図5に示すように、画像形成装置のセットアップサイクルや待機時においては、リトラクト機構部20Bの直流ソレノイド34に電流が通電されておらず、直流ソレノイド34に接続された揺動アーム33は押し上げられた位置に設定されている。そのため、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31を下方に位置させる。転写搬送部20Aのアイドルロール23は両端部が接離板31に支持されているので、接離板31により転写搬送部20Aは感光体ドラム10から離隔した状態に設定される。
一方、通常の画像形成動作時においては、転写搬送部20Aは感光体ドラム10に当接した状態に設定される。図6は、転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接した状態を表した図である。画像形成動作時には、レジストロール54まで給紙されて待機していた用紙Pが、レジストロール54により、トナー像が担持された感光体ドラム10の移動タイミングに合わせて送り出される。その際に、インレットシュート55に導かれて用紙Pの先端が感光体ドラム10と転写搬送ベルト21との当接部近傍まで到達したことをセンサ(不図示)によって検知する。そして、このセンサからの信号を制御部30が入力すると、制御部30はリトラクト機構部20Bの直流ソレノイド34をオンし、通電が開始される。それによって、直流ソレノイド34は揺動アーム33を押し下げる方向に移動させる。揺動アーム33が押し下げられると、揺動アーム33に連結されたリンクシャフト32は回転して、リンクシャフト32の両端部に固設された接離板31は上方に揺動する。そして、両端部が接離板31に支持された転写搬送部20Aのアイドルロール23は、感光体ドラム10に当接した状態に設定される。その際に、感光体ドラム10と転写搬送ベルト21との当接部には、ニップ部が形成される。
転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接すると、駆動ロール22の回転駆動により搬送される転写搬送ベルト21上の用紙Pは、感光体ドラム10と転写搬送ベルト21とのニップ部に進入し、転写ロール24に転写電源(不図示)からトナー帯電極性(マイナス極性)とは反対極性(プラス極性)の転写バイアスが印加されることで、転写搬送ベルト21には感光体ドラム10上のトナー帯電極性とは反対極性の電荷が付与される。そして、感光体ドラム10上のトナーが用紙Pに転写される。その後、用紙Pは転写搬送ベルト21に静電吸着された状態で搬送され、定着器60に送られる。
次に、クリーニング部20Cは、図2に示したように、転写搬送部20Aの転写搬送ベルト21表面上に付着した紙粉やトナー等の付着物を拭き取るクリーニングブラシ41、クリーニングブラシ41に付着した付着物を叩き落すべく、クリーニングブラシ41に食い込むように当接して配置されたフリッカーバー42、転写搬送ベルト21の搬送方向におけるクリーニングブラシ41の下流側に配設され、転写搬送ベルト21表面上の付着物を掻き取るクリーニングブレード43、クリーニングブラシ41およびクリーニングブレード43により転写搬送ベルト21表面から除去された紙粉やトナー等を受けるクリーニングボックス44、クリーニングボックス44内の紙粉やトナー等を回収ボトル(不図示)へ搬送する回収コイル45、クリーニングブレード43を保持するブレードホルダ46により構成されている。
クリーニングブラシ41は、表面に例えば太さが5.7デニール、繊維密度が30K/inchである導電性ポリエステル(電気抵抗10〜10Ω)からなるブラシ繊維が形成されたブラシロールであり、転写搬送ベルト21の搬送方向と順方向に回転するように構成されている。また、クリーニングブレード43は、例えば厚さ1mmのウレタンゴムからなる板状部材であり、転写搬送ベルト21に対してカウンタ当接して配置されている。そして、クリーニングブラシ41は、転写搬送ベルト21の搬送方向とは反対方向に回転しながら、転写搬送ベルト21表面上に付着した紙粉やトナー等の付着物を拭き取り、大部分の付着物を転写搬送ベルト21表面上からクリーニングボックス44に回収する。さらに、クリーニングブラシ41の下流側に配置されたクリーニングブレード43は、クリーニングブラシ41によって拭き取りきれなかった付着物を掻き取って、クリーニングボックス44に回収する。特に、トナーとして小粒径の重合トナーが用いられた場合のように、付着物の転写搬送ベルト21への付着力が強い場合には、クリーニングブラシ41との接触による付着力低減効果と、クリーニングブレード43の掻き取り効果との相乗効果によって、付着物を充分に除去することができる。
また、回収コイル45は、図2中の矢印Cの方向に回転しながらクリーニングボックス44内の紙粉やトナー等を回収ボトル(不図示)へ搬送する。回収コイル45は、矢印Cの方向、すなわちクリーニングボックス44の底面において回収された紙粉やトナー等を定着器60側から離れる方向(転写搬送ベルト21の用紙Pを搬送する方向における上流側)に移動させるように回転することで、紙粉やトナー等はクリーニングボックス44内の定着器60側とは反対側の側壁44aに沿って搬送される。そのため、回収されたトナーは定着器60からの熱を受け難く、トナー同士の融着を抑えることができるので、回収された紙粉やトナー等をスムーズに回収ボトルまで搬送することが可能である。
さらに、インレットシュート部20Dは、転写ユニット20において転写搬送部20Aの上流側に配置され、ハウジング70に一体的に接合されている。そして、感光体ドラム10を支持する感光体ドラムユニットに一体的に構成された感光体ドラムインレットシュート55a、およびレジストロール54を支持するレジストロールユニット54a(図1参照)に一体的に構成されたレジストロールインレットシュート55b(図1参照)からなるアッパーインレットシュートと組み合わされて、インレットシュート55を構成している。この場合には、インレットシュート部20Dはインレットシュート55のロアインレットシュートを構成する。すなわち、インレットシュート55は別体のアッパーインレットシュートとロアインレットシュートとにより構成され、ロアインレットシュートはインレットシュート部20Dとして転写ユニット20に一体的に構成されている。
そして、かかるインレットシュート55は、レジストロール54から搬送されてくる用紙Pの一方の面(下面)をインレットシュート部20Dで支持し、他方の面(上面)を感光体ドラムインレットシュート55aおよびレジストロールインレットシュート55bで規制しながら、転写部15における感光体ドラム10と転写搬送ベルト21とのニップ部に、傾くことなく正確な姿勢を維持しながら搬入する。
また、このように構成された転写ユニット20は、図7に示したように、搬送シュート53、レジストロールユニット54aおよび定着器60とともにドローワユニット80(第2の支持体、第2のフレーム)に一体的に配設されている。そして、ドローワユニット80は、両側部に設けられたスライドレール81によって画像形成装置本体に対してスライド自在に構成され、例えば、用紙Pの搬送路において紙詰まり(ジャム)が生じた際には、ドローワユニット80全体を画像形成装置から引き出すことによって、ジャムした用紙Pを容易に取り除くことができる。
次に、転写ユニット20の転写搬送部20Aに配設された駆動ロール22に関する位置決め方法について述べる。図8は、ドローワユニット80に配設された転写ユニット20を介して駆動ロール22が画像形成装置内に設置された状態を示す概略断面図である。なお、図8は画像形成装置を用紙Pの搬送方向下流側(定着器60側)から見たものである。
図8に示したように、まず感光体ドラム10は、画像形成装置の本体フレーム85(第1の支持体、第1のフレーム)によって位置決めされている。すなわち、感光体ドラム10の回転軸10aは、その両端部が画像形成装置の本体フレーム85に回転自在に軸支されて、感光体ドラム10は、本体フレーム85における所定の位置に精度良く設定されている。
そして、駆動ロール(第1のロール)22は、駆動ロール22の奥側が、感光体ドラム10と同様に画像形成装置の本体フレーム85によって位置決めされている。さらには、駆動ロール22の手前側は、ドローワユニット80の枠体82に配設され、移動可能に構成された軸受け部材26によって位置決めされている。すなわち、感光体ドラム10および駆動ロール22の回転軸22aの奥側は、ともに同一の支持体である画像形成装置の本体フレーム85に軸支されている。また、駆動ロール22の回転軸22aの手前側は、軸受け部材26によって位置調整が可能に軸支されている。
このような構成により駆動ロール22を位置決めするのは、以下の理由によるものである。すなわち、転写搬送ベルト21は、駆動ロール22とアイドルロール(第2のロール)23とによって張架されて回転移動(回動)するように構成されているため、転写搬送ベルト21の回動に伴って、転写搬送ベルト21が回動方向に対して直交する方向(アイドルロール23等の軸方向)に位置ずれする、所謂転写搬送ベルト21の「片寄り」が発生し易い。転写搬送ベルト21の片寄りは、例えば転写搬送ベルト21上に不整なしわを生じさせ、用紙Pに転写されたトナー像がそれによって乱されて、画像不良を発生させる場合がある。さらに、最悪の場合には、転写搬送ベルト21が駆動ロール22やアイドルロール23から外れて、転写搬送ベルト21に大きな損傷が生じる可能性もある。このような転写搬送ベルト21に片寄りを生じさせる要因としては、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度のずれがあげられる。そのため、かかる駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を理想に近い状態に設定することができれば、転写搬送ベルト21の片寄りを極めて小さく抑え込むことが可能となる。しかし、転写搬送部20Aを支持する転写ユニット20のハウジング70に製造上の寸法誤差が存在するため、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を理想に近い状態に設定するには、従来の方法では困難を伴うものがあった。
ところで、感光体ドラム10の周囲には各種の電子写真用デバイスが配設され、またレーザ露光器12からの露光ビームBmが照射されることから、感光体ドラム10の配置位置は、画像品質に大きな影響を及ぼす。そのために、感光体ドラム10は、画像形成装置の本体フレーム85において精度良く位置決めされている。
また、感光体ドラム10に対向するアイドルロール23は、転写ユニット20の転写搬送部20Aに配設されているので、画像形成動作時に転写搬送部20Aを感光体ドラム10に当接した際に、アイドルロール23と感光体ドラム10との垂直方向の位置は、互いに平行に設定される。一方、アイドルロール23の水平方向の位置は、転写搬送部20Aにおいて転写搬送ベルト21を介して駆動ロール22に接続されているため、駆動ロール22によって決定される。したがって、駆動ロール22を感光体ドラム10に対して垂直方向および水平方向ともに平行に設定することができれば、アイドルロール23の水平方向の位置も、感光体ドラム10と平行に設定することができる。それにより、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を極めて理想的な状態に設定することが可能となる。
そこで、本実施の形態の画像形成装置では、駆動ロール22を感光体ドラム10に対して垂直方向および水平方向ともに高精度で平行に設定することで、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を理想に近い状態に設定し、転写搬送ベルト21の片寄りを極めて小さく抑え込むことを可能とするものである。
そのために、駆動ロール22の回転軸22aの奥側を、この画像形成装置の本体フレーム85における所定位置に軸支することにより、感光体ドラム10と駆動ロール22の回転軸22aの奥側とは、水平方向および垂直方向の双方において高精度に相対位置が定められる。それによって、奥側においては、感光体ドラム10とアイドルロール23とは、無調整で所定の位置関係が設定される。
これにより、この駆動ロール22の回転軸22aの奥側位置を位置調整基準に設定することができる。そして、駆動ロール22においては、回転軸22aの奥側を位置基準として、回転軸22aの手前側位置を軸受け部材26を用いて調整することにより、駆動ロール22の手前側も精度の高い位置調整が可能となる。そのため、駆動ロール22を奥側から手前側に亘る全領域で精度良く感光体ドラム10に対して平行となるように、水平方向および垂直方向の双方において位置決めすることが可能となる。その結果、転写ユニット20のハウジング70に製造上の寸法誤差が存在していても、駆動ロール22およびアイドルロール23と感光体ドラム10との平行度を理想に近い状態に設定することができ、転写搬送ベルト21の片寄りを抑制することが可能となる。
ここで、軸受け部材26の構成を説明する。図9は、軸受け部材26の構成を説明する図である。図9(a)に示した軸受け部材26では、駆動ロール22の回転軸22aをベアリングを介して軸支する回転軸支持孔261、ドローワユニット80の枠体82に配設された支持ピン27に対応して設けられた位置決め孔262、支持ピン27とネジで結合して軸受け部材26を枠体82に固定させる固定ナット263で構成されている。この軸受け部材26では、位置決め孔262は支持ピン27の直径よりも上下左右に余裕を持った大きさで形成され、駆動ロール22の回転軸22aを水平方向および垂直方向に同時に調整することができる。
また、図9(b)に示した軸受け部材26では、駆動ロール22の回転軸22aをベアリングを介して軸支する回転軸支持孔261が配設された回転軸支持部26Aと、ドローワユニット80の枠体82に配設された支持ピン27に対応して設けられた位置決め孔264が配設された位置決め部26Bとの2ピースによって構成されている。そして、回転軸支持部26Aは位置決め部26Bに対して水平面内でスライド自在に構成され、回転軸支持部26Aに設けられた長孔265にビス266が嵌合することで、回転軸支持部26Aは位置決め部26Bに対して固定される。また、位置決め部26Bは支持ピン27とネジで結合する固定ナット267によって枠体82に固定される。
この軸受け部材26では、位置決め部26Bを位置決め孔264と嵌合した支持ピン27に沿って垂直方向に移動させることで、垂直方向の位置決めが行なわれる。また、回転軸支持部26Aを長孔265と嵌合したビス266に沿って水平方向に移動させることで、水平方向の位置決めが行なわれる。このように、この軸受け部材26では垂直方向と水平方向とを別個に調整できるので、駆動ロール22の回転軸22aの設定位置を微調整することが可能となる。
上述した構成により、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を極めて理想的な状態に設定することで、転写搬送ベルト21の片寄りを抑制することが可能となるが、このような駆動ロール22等の部材の設定とは別個の外部要因として、転写搬送ベルト21に搬送される用紙Pの斜行や、定着器60に搬送される用紙Pの斜行によっても、転写搬送ベルト21の片寄りが発生する場合がある。
そこで、本実施の形態の画像形成装置では、アイドルロール23の両端部領域にテーパ部を形成し、そのテーパ部に押付け部材の一例としての押付けブラシを当接させている。図10は、アイドルロール23の一方の端部領域の構成を説明する図である。図10に示すように、アイドルロール23の端部領域には、テーパ部23aが形成され、そのテーパ部23aに当接するように押付けブラシ90が配設されている。
このように、テーパ部23aに押付けブラシ90を当接させるように配設することで、テーパ部23aに片寄ってきた転写搬送ベルト21に対して、押付けブラシ90が転写搬送ベルト21をテーパ部23aに押付けることとなる。それによって、押付けブラシ90と転写搬送ベルト21との間に摩擦力が生じるので、押付けブラシ90と接触している部分の転写搬送ベルト21の表面位置では、押付けブラシ90と接触していない部分よりも回動速度が相対的に遅くなり、押付けブラシ90との接触部分に、非接触部分と同じ位置まで戻ろうとする移動力を生じさせることができる。この移動力によって、転写搬送ベルト21をテーパ部23aの傾斜に沿ってアイドルロール23の軸方向中央部へと案内することができる。その結果、転写搬送ベルト21に搬送される用紙Pの斜行や、定着器60に搬送される用紙Pの斜行が要因となって転写搬送ベルト21の片寄りが生じても、転写搬送ベルト21の片寄りを是正することが可能となる。
ところで、押付けブラシ90と転写搬送ベルト21との間の摩擦力が、テーパ部23aの全域に亘って一定であっても、転写搬送ベルト21の硬さによって発生する移動力は異なるものとなる。また、転写搬送ベルト21の片寄り量によっても必要な移動力は異なるものとなる。そのため、摩擦力がテーパ部23aの全域に亘って一定の場合には、転写搬送ベルト21の硬さや片寄り量によって、移動力が必要以上に大きくなる状態が生じ、それによって、転写搬送ベルト21上に不整なしわが発生し、用紙Pを適切に吸着することができず、画像不良が発生する場合もある。
そこで、押付けブラシ90のテーパ部23aへの当接角α(テーパ部23a以外のアイドルロール23面を基準としたブラシ面90aの傾き角度)を、テーパ部23aの傾斜角θよりも大きく(θ<α)設定している(図10参照)。このように設定することによって、押付けブラシ90による転写搬送ベルト21への摩擦力が端部ほど大きくなるように、摩擦力を調整することで、転写搬送ベルト21の硬さや片寄り量に対応させて、最適な移動力を発生させることができる。その結果、転写搬送ベルト21の片寄りの是正と、転写搬送ベルト21上での不整なしわの発生の抑制とを防ぐことが可能となる。
また、押付けブラシ90が、アイドルロール23のテーパ部23aの外側からはみ出して転写搬送ベルト21を押付けると、テーパ部23a端部で急激に転写搬送ベルト21の進行方向が変化する。そのために、転写搬送ベルト21の端部に大きなうねりが発生し、転写搬送ベルト21の端部に亀裂等の破損が生じる場合も想定される。そこで、押付けブラシ90は、押付けブラシ90の外側端部面90bがテーパ部23a端部よりもδだけ内側になるように設定されている。押付けブラシ90の外側端部面90bとテーパ部23a端部との距離δは、押付けブラシ90の曲がりを考慮して2〜3mm程度に設定するのが好ましい。
次に、転写搬送ベルト21の幅とアイドルロール23の軸方向の長さとの関係について述べる。図11は、転写搬送ベルト21の幅とアイドルロール23の軸方向の長さとの関係を示した図である。本実施の形態の画像形成装置では、転写搬送ベルト21の幅Lと、アイドルロール23の円筒部分の長さT(テーパ部23aを除く領域)と、アイドルロール23のテーパ部23aの長さKとの間には、
T≦L≦T+K
なる関係を有するように、転写搬送ベルト21の幅とアイドルロール23の軸方向の長さを設定している。
すなわち、用紙Pは、アイドルロール23の円筒部分を通過するため、転写搬送ベルト21の幅Lはアイドルロール23の円筒部分の長さTよりも大きく(T≦L)設定している。
一方、L≦T+Kと設定することによって、通常状態においては、転写搬送ベルト21の端面は、テーパ部23aにT/2だけ入った領域よりも内側に位置することとなる。したがって、この状態では、転写搬送ベルト21がτだけ片寄りを生じた場合には、一方のテーパ部23aには、例えばT/2+τ侵入し(L=T+Kとした場合)、他方のテーパ部23aには、それに対応してT/2−τ侵入することとなる。ここで、アイドルロール23のテーパ部23aにおいては、上述したように押付けブラシ90を当接させるように配設し、押付けブラシ90による転写搬送ベルト21への移動力が端部ほど大きくなるように配置している。そのため、転写搬送ベルト21がT/2+τだけ侵入したテーパ部23aにおける押付けブラシ90による移動力が、T/2−τだけ侵入したテーパ部23aにおける移動力よりも大きくなって、スムーズな片寄りの是正を行うことができる。
それに対して、T+K<Lに設定すると、侵入量の少ない方のテーパ部23aにおいても、押付けブラシ90による移動力が大きく働くこととなるため、両側のテーパ部23aから同時に軸方向中央部への移動力が働くこととなる。そのために、転写搬送ベルト21上に不整なしわが生じ、用紙Pを適切に吸着することができずに画像不良を発生させることとなるので、好ましくない。
特に、転写搬送ベルト21がτだけ片寄りを生じたとした場合には、一方のテーパ部23aには、例えばT/2+τ侵入し(L=T+Kとした場合)、他方のテーパ部23aにはT/2−τ侵入するが、その際に、転写搬送ベルト21がT/2−τ侵入する方のテーパ部23aにおいて、転写搬送ベルト21が押付けブラシ90に当接しないように、押付けブラシ90を配置することが好ましい。このように構成することで、T/2−τ侵入する方のテーパ部23aにおいては、押付けブラシ90による移動力が生じず、T/2+τ侵入したテーパ部23aにおける押付けブラシ90による移動力だけが働くため、よりスムーズな片寄りの是正を行うことができる。
次に、転写ユニット20における押付けブラシ90の配置構成を説明する。図12および図13は、押付けブラシ90が配置された転写ユニット20の構成を示す斜視図である。図12に示した転写ユニット20では、押付けブラシ90は、リトラクト機構部20B内に配設され、転写搬送部20Aのアイドルロール23を両端部から支持しながら押し上げる接離板31に設置している。このように構成することで、転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接するのに同期して、押付けブラシ90をアイドルロール23に当接させることができるので、アイドルロール23がリトラクトされても安定して転写搬送ベルト21の片寄りを抑制することができる。
また、図13に示した転写ユニット20では、リトラクト機構部20B内に配設され、接離板31を揺動させるリンクシャフト32に押付け板91を配設し、この押付け板91に押付けブラシ90を設置している。このように構成することによっても、転写搬送部20Aが感光体ドラム10に当接するのに同期して、押付けブラシ90をアイドルロール23に当接させることができるので、アイドルロール23がリトラクトされても安定して転写搬送ベルト21の片寄りを抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置では、転写搬送ベルト21を駆動する駆動ロール22は、駆動ロール22の奥側が、感光体ドラム10と同様に画像形成装置の本体フレーム85によって位置決めされ、駆動ロール22の手前側は、ドローワユニット80の枠体82に配設された、移動可能な軸受け部材26によって位置決めされている。このように構成することによって、駆動ロール22を感光体ドラム10に対して垂直方向および水平方向ともに高精度で平行に設定することができる。そのため、駆動ロール22およびアイドルロール23と、感光体ドラム10との平行度を理想に近い状態に設定することが可能となり、転写搬送ベルト21の片寄りを極めて小さく抑え込むことができる。
また、転写搬送ベルト21を張架するアイドルロール23の端部領域には、テーパ部23aが形成され、そのテーパ部23aに当接するように押付けブラシ90が配設されている。このように構成することで、テーパ部23aに片寄ってきた転写搬送ベルト21に対して、押付けブラシ90が転写搬送ベルト21に対して軸方向中央部へ戻ろうとする移動力を生じさせることができる。そのため、転写搬送ベルト21に搬送される用紙Pの斜行や、定着器60に搬送される用紙Pの斜行が要因となって転写搬送ベルト21の片寄りが生じても、この片寄りを是正することが可能となる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ、さらにはこれらの複合機等への適用がある。
本発明の画像形成装置の概略構成図である。 転写ユニットの構成を示す断面図である。 転写ユニットの構成を示す斜視図である。 転写搬送部を取り外した状態の転写ユニットの構成を表した斜視図である。 転写搬送部が感光体ドラムから離隔した状態を表した図である。 転写搬送部が感光体ドラムに当接した状態を表した図である。 ドローワユニットの構成を示す斜視図である。 ドローワユニットに配設された転写ユニットを介して駆動ロールが画像形成装置内に設置された状態を示す概略断面図である。 軸受け部材の構成を説明する図である。 アイドルロールの一方の端部領域の構成を説明する図である。 転写搬送ベルトの幅とアイドルロールの軸方向の長さとの関係を示した図である。 押付けブラシが配置された転写ユニットの構成を示す斜視図である。 押付けブラシが配置された転写ユニットの構成を示す斜視図である。
符号の説明
10…感光体ドラム、10a…回転軸、11…帯電器、12…レーザ露光器、13…現像器、15…転写部、17…ドラムクリーナ、20…転写ユニット、20A…転写搬送部、20B…リトラクト機構部、20C…クリーニング部、20D…インレットシュート部、21…転写搬送ベルト、22…駆動ロール、23…アイドルロール、23a…テーパ部、25…カップリング、26…軸受け部材、26A…回転軸支持部、26B…位置決め部、261…回転軸支持孔、262,264…位置決め孔、263…固定ナット、265…長孔、266…ビス、27…支持ピン、30…制御部、31…接離板、32…リンクシャフト、33…揺動アーム、34…直流ソレノイド、54…レジストロール、54a…レジストロールユニット、55…インレットシュート、60…定着器、80…ドローワユニット、81…スライドレール、82…枠体、85…本体フレーム、90…押付けブラシ、91…押付け板

Claims (5)

  1. トナー像を担持するトナー像担持体と、
    前記トナー像担持体を支持する第1のフレームと、
    前記トナー像担持体によって担持されたトナー像を転写材に転写し、当該転写材を搬送する転写搬送ベルトと、
    前記転写搬送ベルトを一体的に前記第1のフレームから引き出す第2のフレームと、
    前記転写搬送ベルトを張架するロールであって、一端が前記第1のフレームに軸支され、他端が前記第2のフレームに軸支された第1のロールと、
    前記転写搬送ベルトを張架するロールであって、両端部領域がテーパ状に形成された第2のロールと、
    前記第2のロールのテーパ状に形成された前記領域を押圧する押付け部材と
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1のロールは、前記第2のフレームに軸支された前記他端の位置が移動可能に構成されたことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  3. 前記押付け部材は、前記第2のロールのテーパ状に形成された前記領域の傾斜角よりも大きな当接角で押圧することを特徴する請求項記載の画像形成装置。
  4. 前記転写搬送ベルトと前記第2のロールとは、当該転写搬送ベルトの幅をL、当該第2のロールの円筒状領域の軸方向の長さをT、当該第2のロールのテーパ状に形成された前記領域の軸方向の長さをKとして、T≦L≦T+Kの関係を満たすことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  5. 前記転写搬送ベルトを前記トナー像担持体に接離させる接離手段をさらに備え、
    前記押付け部材は、当該接離手段に配設されたことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
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