以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技機(カード球貸ユニットを併設したCR機)全体の構成を示す正面図である。
遊技機(パチンコ遊技機)1の前面枠3は本体枠(外枠)4にヒンジ5を介して開閉回動可能に組み付けられ、遊技盤6は前面枠3の裏面に取り付けられた収納フレームに収納される。
遊技盤6の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には画像表示装置(特別図柄表示装置)8が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置10が配置される他、遊技領域には各入賞口12〜15、始動口16、普通図柄表示器7、普通変動入賞装置9等が配置されている。前面枠3には、遊技盤6の前面を覆う前面構成部材としてのカバーガラス18が取り付けられている。
画像表示装置8は、LCD(液晶表示器)で表示画面が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、識別情報として割り当てられた図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類の図柄)が変動表示して変動表示ゲームが行われる。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
画像表示装置8の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)9を有する始動口16が、遊技領域の左右の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
本実施の形態の遊技機では、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の転動誘導部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置10に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図2参照)により検出される。
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)10に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、供給皿21に供給される。
始動口16へ遊技球の入賞があると、画像表示装置8では、前述した数字等で構成される識別情報が順に変動表示する変動表示ゲームが開始し、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置10は、大入賞口ソレノイド10A(図2参照)への通電により、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、この間遊技者は多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図2参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、画像表示装置8の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、画像表示装置8にて可変表示ゲームを行う。
特別変動入賞装置10への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図2参照)により検出される。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過があると、普通図柄表示器7では、普通図柄(例えば、一桁の数字からなる図柄)の変動表示を始める。普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄(当たり番号)で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置9は、普通電動役物ソレノイド9A(図2参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図2参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は変動入賞装置10の右側に設けられた所定数のLEDからなる普通図柄記憶状態表示器19に表示される。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。
遊技機の要所には、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置が設けられる。すなわち、遊技盤中央部に設けられたセンターケース11、遊技盤下部に設けられたアタッカー(変動入賞装置10の周囲)には、遊技の進行に応じて発光する装飾ランプが設けられている。さらに、遊技盤の左右上部にはサイドケースランプが、遊技盤の左右側部にはサイドランプ33が設けられている。また、遊技枠には遊技枠装飾ランプが設けられている。これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。また、カバーガラス18の上部の前面枠3には、点灯により球の排出の異常等の状態を報知する第1報知ランプ31、第2報知ランプ32が設けられている。
前面枠3の下部の開閉パネル20には球を打球発射装置に供給する上皿21が、固定パネル22には下皿23及び打球発射装置の操作部24等が配置される。また、音出力装置(スピーカ)が設けられる。
カード球貸ユニット2用の操作パネル26は遊技機1の上皿21の外面に形成され、カードの残高を表示するカード残高表示部(図示省略)、球貸しを指令する球貸しスイッチ28、カードの返却を指令するカード返却スイッチ30等が設けられている。
カード球貸ユニット2には、前面のカード挿入部25に挿入されたカード(プリペイドカード等)のデータの読込、書込等を行うカードリーダライタと球貸制御装置が内蔵される。
図2は、本発明の実施の形態の遊技機の遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)、普通図柄表示器7、普通電動役物ソレノイド9A、大入賞口ソレノイド10A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、カード球貸ユニット2からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
装飾制御装置250は、遊技制御装置100からの指令信号に基づいて、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置(センターケース11内の装飾ランプ、アタッカー内の装飾ランプ、サイドランプ33、サイドケースランプ、遊技枠装飾ランプ、報知ランプ31等)を制御する、また、普通図柄入賞記憶表示器19の表示を制御して、ランプLED制御装置として機能する。
音制御装置300は、スピーカから出力される効果音を制御して、音制御装置として機能する。
なお、本実施の形態では、装飾制御装置250及び音制御装置300と演出制御装置150とを別個に設けたが、装飾制御装置250、音制御装置300及び演出制御装置150を一体に構成してもよい。
なお、遊技制御装置100から、各種従属制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200、装飾制御装置250、音制御装置300)への通信は、遊技制御装置100から従属制御装置に向かう単方向通信のみが許容されるようになっている。これにより、遊技制御装置100に従属制御装置側から不正な信号が入力されることを防止することができる。
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
演出制御装置150は、画像の表示制御を行うもので、遊技制御装置100及び合成変換装置170と共に演出制御手段として機能する。この演出制御装置150は、CPU151、VDC(Video Display Controller)156、RAM153、インターフェース155、プログラム等を格納したROM152、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納したフォントROM157、同期信号やストローブ信号を発生させるクロック信号を生成する発振器158等から構成される。
CPU151は、ROM152に格納したプログラムを実行し、遊技制御装置100からの信号に基づいて所定の変動表示ゲームのための画像制御情報(スプライトデータやポリゴンデータ等で構成される図柄表示情報、背景画面情報、動画オブジェクト画面情報等)を演算して右眼用画像信号と左眼用画像信号とを交互に生成するようにVDC156に指示する。この右眼用画像信号と左眼用画像信号との生成タイミングに合わせてL/R信号が生成され、生成されている画像信号が右眼用画像信号なのか左眼用画像信号なのかが識別可能なようになっている。
VDC156は、フォントROM157に格納された画像データ及びCPU151により画像制御情報を演算した内容に基づいて、例えば、画像のポリゴン描画(または、通常のビットマップ描画)を行うとともに、各ポリゴンに所定のテクスチャを貼り付けてフレームバッファとしてのRAM153に格納する。そして、VDC156は、RAM153の画像を所定のタイミング(垂直同期信号V_SYNC、水平同期信号H_SYNC)でLCD側(合成変換装置170)へ送信する。
VDC156が行う描画処理は、点描画、線描画、トライアングル描画、ポリゴン描画を行い、さらにテクスチャマッピング、アルファブレンディング、シェーディング処理(グローシェーディングなど)、陰面消去(Zバッファ処理など)を行って、γ補正回路159を介して画像信号を合成変換装置170に出力する。
なお、VDC156は、描画した画像データをフレームバッファとしてのRAM153へ一旦格納した後、同期信号(V_Syncなど)に合わせて合成変換装置170へ出力してもよい。
ここで、フレームバッファは、複数のフレームバッファをそれぞれRAM153の所定の記憶領域などに設定しておき、VDC156は、任意の画像に重ね合わせて(オーバーレイ)出力することも可能である。
VDC156には、クロック信号を供給する発振器158が接続されている。発振器158が生成するクロック信号は、VDC156の動作周期を規定し、VDC156から出力される信号、例えば、垂直同期信号(V_SYNC)と、水平同期信号(H_SYNC)を生成し、合成変換装置170及び画像表示装置8へ出力される。
VDC156から出力されるRGB信号は、γ補正回路159に入力されている。このγ補正回路159は、画像表示装置8の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、画像表示装置8の表示照度を調整して、画像表示装置8に対して出力するRGB信号を生成する。
また、演出制御装置150のCPU151は、発振器158のクロック信号に基づいて、合成変換装置170へ出力する画像データ(RGB)が、左目用の画像又は右目用の画像の何れであるかを識別するL/R信号を出力する。
さらに、CPU151は、変動表示の状態(例えば、通常の変動表示ゲームか、大当たり中の表示か等)や遊技の状態に基づいて、画像表示装置8の輝度(バックライトの発光量)を制御するため、デューティ制御信号DTY_CTRを発振器158のクロック信号に基づいて生成し、画像表示装置8へ出力する。
合成変換装置170は、CPU151から出力されたL/R信号に基づいて、VDC156から送られてきた画像信号が右眼用画像信号なのか左眼用画像信号なのかを判定する。また、合成変換装置170には、右目用フレームバッファ、左目用フレームバッファ及び立体視用フレームバッファが設けられており、判定された右目用画像信号を右目用フレームバッファに書き込み、左目用画像信号を左目用フレームバッファに書き込む。そして、右目用画像と左目用画像とを合成して立体視用画像を生成して、立体視用画像信号を立体視用フレームバッファに書き込んで、立体視用画像データをRGB信号として画像表示装置8に出力する。
後述するように、この右目用画像と左目用画像とが合成された立体視用画像信号によって、液晶表示器の表示単位の横方向ライン(走査線)毎に右目用画像と左目用画像とが交互に表示されるように立体視用画像が表示される。
具体的には、立体視用画像情報(表示オブジェクト)の奥行き情報に基づいて、右目用画像と左目用画像とで視差をつけて生成される。ポリゴン描画の場合には、左目用視点と右目用視点とでレンダリングされてそれぞれ右目用画像と左目用画像とが生成される。スプライトデータを用いる場合には、視差分だけ左右方向にずらして描画される。
このように、左目用画像と右目用画像とが交互に生成されて、左目用画像は左目用フレームバッファに、右目用画像は右目用フレームバッファに格納される。すなわち、L信号出力中にVDC156から送信されてきた左目用画像データを左目用フレームバッファに書き込み、R信号出力中にVDC156から送信されてきた右目用画像データを右目用フレームバッファに書き込む。そして、左目用フレームバッファに書き込まれた左目用画像データと、走査線一本毎に右目用フレームバッファに書き込まれた右目用画像データとを読み出して、立体視用フレームバッファに書き込む。
CPU151、VDP156及び合成変換装置170が以上説明したように機能することによって、左目用画像と右目用画像とが生成され、その表示位置によって両眼視差が生じ、画像を三次元立体像として認識させるように表示制御することで表示位置制御手段が構成される。
画像表示装置8内には液晶ドライバ(LCD DRV)181、バックライトドライバ(BL DRV)182が設けられている。液晶ドライバ181は、合成変換装置170から送られてきたV_SYNC信号、H_SYNC信号及びRGB信号に基づいて、液晶表示パネル804の電極に順次電圧をかけて、画像表示装置8に立体視用の合成画像を表示する。
バックライトドライバ182は、VDC156から出力されたDTY_CTR信号に基づいてバックライトに加わる電圧のデューティー比を変化させて、画像表示装置8の明るさを変化させる。
すなわち、遊技制御装置100は、遊技領域に打ち出された遊技球が始動口16に入賞すると、所定の乱数(特別図柄乱数、大当たり乱数)を抽出し、記憶する。そして、遊技制御装置100では、演出制御装置150に変動表示を指令する表示制御指令信号を編集して、該編集した表示制御指令信号を送信する。演出制御装置150のCPU151は、表示制御指令信号を受信すると、フォントROM157(記憶手段)から該表示制御指令信号に対応する表示画像データを読み出して、VDC156、合成変換装置170と協働して、画像表示装置8に表示する表示データを生成する。このように、遊技制御装置100が機能することによって抽選手段及び遊技制御手段が構成される。また、演出制御装置150及び合成変換装置170が機能することによって演算手段が構成される。
遊技制御装置100からの演出制御指令信号を受信するインターフェース155の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路160が設けられ、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している。なお、遊技制御装置100と演出制御装置150との間で双方向通信を行う場合には、バッファ回路160に双方向バッファを用いることもできる。
LED34は、このLEDは三次元立体画像の表示中に点灯され、CPU151によって制御されて、ドライバ161を介してLED34に電圧が印加されることによって点灯/消灯をする。すなわち、画像表示装置8に立体視可能な画像が表示されているときに、表示態様を変えて(例えば、点灯したり、発光色を変えたりする)、立体視可能な表示をしていることを遊技者に報知する。
なお、LED34の点灯によって、画像表示装置8の手前側に奥行き感を持たせる補助表示をすることによって、遊技者の立体視を補助するように構成することもできる。
以上説明した、従属制御装置のうち、装飾制御装置250及び音制御装置300を演出制御装置150に含めて、演出制御装置150を構成してもよい。
図3は、本発明の実施の形態の画像表示装置の構成を示す説明図である。
光源801は、発光素子810、偏光フィルタ811、フレネルレンズ812によって構成されている。発光素子810は、白色発光ダイオードを等の点状の光源を横に並べて用いたり、冷陰極管等の線状の光源を水平に配置して構成されている。偏光フィルタ811は右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光が異なる(例えば、右側領域811aと左側領域811bとで透過する光の偏光を90度ずらす)ように設定されている。フレネルレンズ812は一側面に同心円上の凹凸を有するレンズ面を有している。
発光素子810から放射された光は、偏光フィルタ811によって一定の偏光の光のみが透過される。すなわち、発光素子810から放射された光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と、左側領域811bを通過した光とが異なる偏光の光としてフレネルレンズ812に照射される。後述するように、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光は観察者の左目に到達し、左側領域811bを通過した光は観察者の右目に到達するようになっている。
なお、発光素子と偏光フィルタを用いなくても、異なる偏光の光を異なる位置から照射するように構成すればよく、例えば、異なる偏光の光を発生する発光素子を二つ設けて、異なる偏光の光を異なる位置からフレネルレンズ812に照射するように構成してもよい。
偏光フィルタ811を透過した光はフレネルレンズ812に照射される。フレネルレンズ812は凸レンズであり、フレネルレンズ812では発光素子810から拡散するように放射された光の光路を略平行に屈折して微細位相差板802を透過して、液晶表示パネル804(微細位相差板802)に照射する。
このとき、微細位相差板802から照射される光は、上下方向に広がることがないように出射され、液晶表示パネル804に照射される。すなわち、微細位相差板の特定の領域を透過した光が、液晶表示パネル804の特定の表示単位の部分を透過するようになっている。
また、液晶表示パネル804に照射される光のうち、偏光フィルタ811の右側領域811aを通過した光と左側領域811bを通過した光とは、異なる角度でフレネルレンズ812に入射し、フレネルレンズ812で屈折して液晶表示パネル804から左右異なる方向に異なる経路で放射される。
液晶表示パネル804は、2枚の透明板(例えば、ガラス板)の間に所定の角度(例えば、90度)ねじれて配向された液晶が配置されており、例えば、TFT型の液晶表示パネルを構成している。液晶表示パネルに入射した光は、液晶に電圧が加わっていない状態では、入射光の偏光が90度ずらして出射される。一方、液晶に電圧が加わっている状態では、液晶のねじれが解けるので、入射光はそのままの偏光で出射される。
液晶表示パネル804の光源801側には、微細位相差板802及び偏光板803(第1偏光板)が配置されており、観察者側には、偏光板805(第2偏光板)配置されている。
微細位相差板802は、透過する光の偏光が異なる領域が、微細な間隔で繰り返して配置されている。具体的には、光透過性の基材822に、微細な幅の1/2波長板821が設けられた領域802aと、1/2波長板821の幅と同一の微細な間隔で、1/2波長板821が設けられていない領域802bとが微細な間隔で交互に繰り返して設けられている。すなわち、設けられた1/2波長板によって透過する光の位相を変える領域802aと、1/2波長板821が設けられていないために透過する光の位相を変えない領域802bとが微細な間隔で繰り返して設けられている。この1/2波長板は、透過する光の位相を変化させる位相差板として機能している。
1/2波長板821は、その光学軸を偏光フィルタ811の右側領域811aを透過する光の偏光軸と45度傾けて配置して、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて出射する。すなわち、右側領域811aを透過した光の偏光軸を90度回転させて、左側領域811bを透過する光の偏光と等しくする。すなわち、1/2波長板821が設けられていない領域802bは左側領域811bを通過した、偏光板803と同一の偏光を有する光を透過し、1/2波長板821が設けられた領域802aは右側領域811aを通過した、偏光板803と偏光軸が直交した光を、偏光板803の偏光軸と等しくなるように回転させて出射する。
この微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位と略同一のピッチとして、表示単位毎(すなわち、表示単位の横方向の水平ライン毎)に透過する光の偏光が異なるようにする。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)毎に対応する微細位相差板の偏光特性が異なるようになって、水平ライン毎に出射する光の方向が異なるようになる。
又は、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しは、液晶表示パネル804の表示単位のピッチの整数倍のピッチとして、微細位相差板802の偏光特性が複数の表示単位毎(すなわち、複数の表示単位の水平ライン毎)に変わるようにして、複数の表示単位毎に透過する光の偏光が異なるように設定する。よって、液晶表示パネル804の表示単位の水平ライン(走査線)の複数本毎に微細位相差板の偏光特定が異なって、水平ラインの複数本毎に出射する光の方向が異なる。
このように、微細位相差板802の偏光特性の繰り返し毎に異なる光を液晶表示パネル804の表示素子(水平ライン)に照射する必要があるため、微細位相差板802を透過して液晶表示パネル804に照射される光は、上下方向の拡散を抑制したものであることが必要となる。
すなわち、微細位相差板802の光の位相を変化させる領域802aは、偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光を、左側領域811bを透過した光の偏光と等しくして透過する。また、微細位相差板802の光の位相を変化させない領域802bは、偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光をそのまま透過する。そして微細位相差板802を出射した光は、左側領域811bを透過した光と同じ偏光を有して、液晶表示パネル804の光源側に設けられた偏光板803に入射する。
偏光板803は第1偏光板として機能し、微細位相差板802を透過した光と同一の偏光の光を透過する偏光特性を有する。すなわち、偏光フィルタ811の左側領域11bを透過した光は第1偏光板803を透過し、偏光フィルタ811の右側領域11aを透過した光は偏光軸を90度回転させられて第1偏光板803を透過する。また、偏光板805は第2偏光板として機能し、偏光板803と90度異なる偏光の光を透過する偏光特性を有する。
このような微細位相差板802、偏光板803及び偏光板805を液晶表示パネル804に貼り合わせて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804及び偏光板805を組み合わせて画像表示装置8を構成する。このとき、液晶に電圧が加わった状態では、液晶表示パネル804の液晶分子が揃った状態にあるので、微細位相差板802を透過した光は偏光板805を透過する。一方、液晶に電圧が加わっていない状態では、液晶表示パネル804の液晶分子が90度ねじれて配向しているので、微細位相差板802を透過した光は偏光が90度ねじれて液晶表示パネル804から出射されるので、偏光板805を透過しない。
なお、偏光板(第1偏光板)803の偏光特性は、微細位相差板802の基材として用いられている偏光板822の偏光特性と等しく、偏光板803を透過可能な光のみが、偏光板822を透過するので、偏光板803を設けることなく、微細位相差板802の基材として用いられている偏光板822によって、揃った偏光の光を液晶表示パネル804に入射させるようにしてもよい。
ディフューザ806は、第2偏光板805の前面(観察者側)に取り付けられており、液晶表示パネルを透過した光を上下方向に拡散する拡散手段として機能する。具体的には、縦方向にかまぼこ状の凹凸が繰り返し設けられたレンチキュラーレンズを用い、液晶表示パネルを透過した光を上下に拡散する。
図4は、本発明の実施の形態の画像表示装置の光学系を示す平面図である。
図4に示すように、発光素子810から放射された光は偏光フィルタ811を透過して放射状に広がっている。光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の右側領域811aを透過した光(一点鎖線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや右側から左側)に透過して左目に至る。
一方、光源から放射された光のうち偏光フィルタ811の左側領域811bを透過した光(破線で光路の中心を示す)は、フレネルレンズ812に到達し、フレネルレンズ812で光の進行方向を変えられて、微細位相差板802、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を略垂直(やや左側から右側)に透過して右目に至る。
このように、発光素子810から放射され偏光フィルタ811を透過した光を、光学手段としてのフレネルレンズ812によって、液晶表示パネル804に略垂直に照射するようにしている。すなわち、発光素子810、偏光フィルタ811及びフレネルレンズ812によって、偏光面が異なる光を略垂直に、かつ、異なる経路で液晶表示パネル804に照射する光源801を構成し、液晶表示パネル804を透過した光を異なる経路で放射して、右目又は左目に到達させる。すなわち、液晶表示パネル804の走査線ピッチと、微細位相差板802の偏光特性の繰り返しピッチとを等しくして、液晶表示パネル804の走査線ピッチ毎に異なる方向から到来した光が照射され、異なる方向に光を出射する。
すなわち、発光素子810から放射され、偏光フィルタの右側領域811aを透過した光は、フレネルレンズ812を透過して、微細位相差板802に到達し、偏光を90度回転させて出射する(右側領域811aを透過した光を透過する)微細位相差板802の領域802aを透過し、さらに、偏光板803、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して、左目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子によって表示された左目画像が左目に到達する。
この微細位相差板802の領域802aと交互に並んで配置されている領域802bは、透過する光の偏光を変化させないので、偏光フィルタの右側領域811aからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子に表示された右目画像は左目に到達しない。
一方、発光素子810から放射され、偏光フィルタの左側領域811bを透過した光は、フレネルレンズ812を透過して、微細位相差板802に到達し、偏光フィルタの左側領域811bと同一偏光の光を透過する微細位相差板802の領域802bを透過して、液晶表示パネル804、偏光板805を透過して、右目に至る。すなわち、液晶表示パネル804の領域802bに対応する位置の表示素子によって表示された右目画像が右目に到達する。
この微細位相差板802の領域802bと交互に並んで配置されている領域802aは、透過する光の偏光を変化させるので、偏光フィルタの左側領域811bからの光は偏光板803を透過することなく、液晶表示パネル804の領域802aに対応する位置の表示素子に表示された左目画像は右目に到達しない。
図5は、本発明の実施の形態の画像表示装置8における立体像の出現位置を説明する図である。
図5(a)は、二次元平面画像が表示されている状態であり、表示画面には右目画像と左目画像とが同一の位置に、両眼視差を生じることなく表示されている。すなわち、画像表示装置8には、両眼視差がない画像が表示されているため、表示画面が画像の出現位置となる。
図5(b)は、三次元立体画像が表示面より手前側の位置に表示されている状態であり、表示画面には右目画像と左目画像とが視差x1だけ離れて表示されている。すなわち、画像表示装置8には、右目画像が左側に、左目画像が右側にずれた両眼視差をもった画像が表示されているため、表示画面よりy1だけ手前側に位置するように立体像が飛び出したように出現する。
図5(c)は、三次元立体画像が表示面より奥まった位置に表示されている状態であり、表示画面には右目画像と左目画像とが視差x2だけ離れて(図5(b)に示す状態とは逆方向の視差で)表示されている。すなわち、画像表示装置8には、右目画像が右側に、左目画像が左側にずれた両眼視差をもった画像が表示されているため、表示画面よりy2だけ奥側に位置するように立体像が出現する。
この両眼視差は液晶表示パネル804の表示単位(ドット)を何ドットずらして右目画像と左目画像とを表示するかによって定まり、ずらしドット数の小さい(数ドットの)範囲ではドット数と立体像の出現位置の前後の移動量とは略比例関係となる。すなわち、図5において、左目画像と右目画像とのズレ方向が異なりズレ量が等しい(x1=x2)ときは、出現する三次元画像は基準となる位置(表示画面)から同じ量(y1=y2)だけ前後にずれた位置に出現する。
このように、視差を用いて立体視可能な画像を表示する場合に、左目画像と右目画像とに同じ画像を用い、左目画像と右目画像との表示位置を変えて視差を付して表示する場合と、左目画像と右目画像とに異なる画像(例えば、左目位置、右目位置から見た画像)とを用い、左目画像と右目画像との表示位置を変えて視差を付して表示する場合とがある。
図6は、本発明の実施の形態の遊技機の始動入賞監視処理を示すフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
遊技制御装置100は、特別図柄始動センサ14からの入賞検出信号によって、始動口7へ遊技球が入賞したか否かを判定している(S101)。
そして、特別図柄始動センサ14が始動口7への遊技球の入賞を検出すると(S101で”YES”)、入賞に対応して加算される特別図柄入賞記憶数と予め定められた入賞記憶上限数とを比較し、特別図柄入賞記憶数が所定の上限数に達しているか否か、すなわち、入賞記憶に空きがあるか否かを判定する(S102)。入賞記憶が所定の上限数に達していて、特別図柄入賞記憶に空きがなければ(S102で”NO”)、検出された始動口7への入賞を記憶することができないので、当該始動入賞に関して変動表示ゲームは行われず、始動入賞は破棄される。
一方、入賞記憶が所定の上限数に達していなければ(入賞記憶に空きがあれば:S102で”YES”)、検出された始動入賞に関して変動表示ゲームを実行するために、当該入賞記憶に対応する変動表示ゲームの態様を決定する乱数を抽出する(S103、S104)。S103では、特別図柄始動センサ14で検出された始動入賞タイミングによって遊技制御装置100内に備えられた特別図柄乱数カウンタ値が抽出される。この特別図柄乱数カウンタ値は、変動表示ゲームの結果が大当りか否かの判定に用いられる。
S104では、特別図柄始動センサ14で検出された始動入賞タイミングによって遊技制御装置100内に備えられた大当り図柄乱数カウンタの値が抽出される。この大当り図柄乱数カウンタ値は、変動表示ゲームの結果が大当りとなるときに、変動表示ゲームの結果導出される停止図柄を決定するものであり、確率変動状態となるか否かの判定に関係する。
そして、抽出された特別図柄乱数カウンタ値及び大当り図柄乱数カウンタ値(又は特別図柄乱数カウンタ値や大当り図柄乱数カウンタ値の判定結果)は、特別図柄入賞記憶として記憶される(S103、S104)。
そして、遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶領域に設けられた特別図柄入賞記憶数データに1を加算して、特別図柄入賞記憶数を更新する(S105)。
図7は、本発明の実施の形態の遊技機の変動表示コマンド編集処理を示すフローチャートであり、遊技制御装置100で実行される。
前述したように、遊技球の始動口7への入賞により抽出された、特別図柄乱数カウンタ値及び大当り図柄乱数カウンタ値は、特別図柄入賞記憶として記憶される。そして、変動表示遊技が終了したり、大当り遊技が終了して、次の変動表示ゲームを開始するときに、遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ101は、特別図柄入賞記憶領域から、特別図柄乱数カウンタ値を読み出して、この特別図柄乱数カウンタ値に対応する変動表示ゲームを実行させるべく、変動表示パターン決定用乱数カウンタ値を抽出し、遊技用マイクロコンピュータ101のROMに記憶された変動表示パターン選択用テーブルを参照して変動表示パターンを選択し、演出制御装置150に送信する変動表示コマンド(表示制御指令信号)を選択する(S111)。この変動表示パターン選択用テーブルは、予告あり、予告なし、最終予告等の遊技状態毎に設けられ、遊技状態によってテーブルを変えて、変動表示パターン(変動表示コマンド)が選択される確率を変えて変動表示パターン(変動表示コマンド)を選択する。図7に示す変動表示コマンド選択処理は、特別図柄乱数カウンタ値と連続予告状態とによって異なるテーブルが選択される。
そして、遊技制御装置100は停止図柄を決定する(S112)。この停止図柄の決定は、複数の方法がある。まず、入賞記憶として記憶された特別図柄乱数カウンタ値が大当りを導出する値であったときは、始動入賞時に抽出された大当り図柄乱数カウンタ値によって、識別情報が揃って停止する図柄(大当り図柄)を決定する。
また、入賞記憶として記憶された特別図柄乱数カウンタ値が、大当たりを導出する値ではないときは、変動開始条件成立時に抽出された変動表示パターン決定用乱数カウンタ値によって変動表示パターンを決定し、当該変動表示パターンに適当な停止図柄の組合せパターンが指示され、当該指示と停止図柄決定用乱数とに基づいて停止図柄を決定する。
例えば、リーチが発生しない全くのハズレ図柄を導出する通常変動パターンが選択されたときには、周期的に抽出、更新され、遊技用マイクロコンピュータ101のRAMに記憶されている左図柄決定用乱数値、中図柄決定用乱数値及び右図柄決定用乱数値とから、左図柄、中図柄及び右図柄を停止図柄として決定する。なお、左中右の図柄決定用乱数の抽出において各図柄の組合せがリーチ態様や大当たり態様を構成する場合には、これらの図柄決定用乱数値は破棄され、次の抽出タイミングで、各図柄の新たな組合せが決定される。
また、左右の図柄が揃い中図柄が外れるリーチ変動パターンが選択されたときには、左図柄決定用乱数値から左図柄を決定し、右図柄として該左図柄と同一の図柄を選択し、中図柄が左右図柄に対して何図柄ずれて停止するかを決定するリーチ時中図柄決定用乱数を用いて、左図柄に該リーチ時中図柄決定用乱数値を加算して中図柄を決定する。
そして、遊技制御装置100では決定された変動表示パターンに対応する変動表示コマンドを編集して(S113)、変動表示コマンドを演出制御装置150に送信する(S114)。
図8から図13は、本発明の実施の形態の遊技機の変動表示における表示例を示す図である。
図8には、変動表示開始前の識別情報(図柄)の状態を示す。変動表示開始前は、左図柄「5」が表示画面の左下部に、中図柄「8」が表示画面の中央部に、右図柄「6」が表示画面の右上部に表示されている。すなわち、各図柄が横方向にスクロール移動した場合にも、各図柄を認識可能な状態(各図柄の一部が重なりつつも認識可能な状態)で、各図柄が上下方向にずれた位置に配置されている。
図9には、変動表示中(変動表示開始後)の識別情報(図柄)の状態を示す。左中右の各図柄は横方向にスクロールして、順に次の図柄に切り替わって、変動表示をしている。このとき、左図柄は表示画面の下部を、中図柄は表示画面の中央部を、右図柄は表示画面の上部において横方向に変動表示している。そして、各図柄は二次元平面画像として表示されているが、左図柄が最前面に、右図柄が最後面に、中図柄が左図柄と右図柄との間に、図柄の一部が重なり合って表示されている。
図10には、変動表示中(リーチ状態成立時)の識別情報(図柄)の状態を示す。
左図柄は表示画面左下部に、右図柄は表示画面右上部に、両図柄が同じ識別情報「7」を表示して仮停止している。この仮停止状態とは遊技者が図柄を認識可能な略停止状態として、最終的な停止図柄が確定しない状態である。具体的には、停止位置にて図柄を(左右又は前後に)微少に移動させることの他に、図柄を回転させたり、図柄を拡大縮小したり、図柄の色を変化させたり、図柄の形状を変化させる等の態様がある。
そして、左図柄は表示画面左下部で手前側に飛び出し、右図柄は表示画面右上部で奥側に引っ込んで、図11に示す状態となる。
図11には、変動表示中(リーチ状態成立中)の識別情報(図柄)の状態を示す。
左図柄は表示画面左下部で手前側に飛び出した位置に立体像が出現するように表示され、仮停止しており、右図柄は表示画面右上部で奥側に引っ込んだ位置に立体像が出現するように表示され、仮停止している。このとき、左図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d1)と右図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d2)とが略等しくなる位置に左図柄の立体像及び右図柄の立体像が仮停止する(図12参照)。すなわち、手前側に突出する位置に立体視される左図柄の突出量と、奥側に引っ込む位置に立体視される右図柄の引込量とが等しくなっている(左図柄に関する視差量と右図柄に関する視差量とが等しい量で逆方向となっている)。なお、この左図柄の立体像と右図柄の立体像との奥行き方向での移動は、その移動量を少なくして、立体視しやすくするとよい。
また、図柄の移動を伴わず伸縮や色変化など表示位置を保持して図柄を仮停止すると、図柄の立体感が損なわれる可能性が減少する。また、ゆれ変動によって仮停止を行う場合には、視差設定方向(左右方向)と直交する方向(上下方向)に移動するゆれ変動を行うことによって、仮停止図柄の立体視が損なわれる可能性が減少する。
また、中図柄は、右図柄と左図柄との間(表示面上)を横方向にスクロールしている。この中図柄のスクロールは基準位置に表示する(すなわち、中図柄を表示画面上に二次元平面画像で表示する)ようにしてもよいし、奥行き方向において、右図柄と左図柄との間の位置に立体像が出現するように三次元立体画像で表示してもよい。なお、スクロールしている中図柄を二次元平面画像で表示すると、立体視が損なわれることを抑制することができ、図柄を認識することができるスクロール速度の制約が小さくなり、多様な速度で図柄をスクロールすることができる。
また、中図柄の一部は左図柄の裏に隠れ、右図柄は一部を中図柄によって隠されて、左右図柄の一部と重なって変動表示するので、手前から左図柄、中図柄、右図柄が並んでいる奥行き方向の順序を知覚しやすい。なお、中図柄の移動に合わせて、奥側に表示される右図柄を遅い速度で中図柄と反対方向に動かし、手前側に表示される左図柄を早い速度で中図柄と同じ方向に動かして、各図柄間に運動視差をもたせるように表示してもよい。このようにすれば、各図柄の立体視が運動視差によって補助される。
そして、中図柄は、奥行き方向において、右図柄と左図柄との中間位置で、先に停止した図柄(左図柄、右図柄)と同じ図柄を表示して停止して、大当たり状態が導出される。
図13には、変動表示が終了し大当たりが確定したときの識別情報(図柄)の状態を示す。左中右の各図柄は表示画面上に二次元平面画像で表示されている。すなわち、先に停止した図柄(左図柄と右図柄)が揃った状態となるリーチ状態で、立体視可能に表示されていた該揃った図柄を表示して停止した図柄は、大当たり状態が確定すると、立体視状態が終了し、二次元平面画像によって表示される。
なお、図8から図13に示した変動表示例では、左図柄が手前側に、右図柄が奥側に立体視されるように表示したが、これとは逆に、右図柄が手前側に、左図柄が奥側に立体視されるように表示してもよい。また、図柄の変動方向も横スクロールに限らず縦スクロールでもよく、図柄の表示位置を固定した状態で図柄を切り替えることによる変動表示であってもよい。
図14は、図8から図13にて説明した識別情報の表示態様の変化を示すタイミングチャートである。
左右中の各図柄ともに、変動表示開始前は二次元平面画像で表示されている。変動表示ゲームが開始すると各図柄は識別情報を移動させて、識別情報を切り替える変動表示を開始する。その後、遅い速度で識別情報を移動させて、識別情報を切り替える低速変動に移行する。この変動速度の切り替えタイミングでリーチ状態を形成する図柄(左図柄と右図柄)は二次元平面画像による表示から三次元立体画像による表示に移行する。
そして、先に停止する図柄(左図柄と右図柄)が同じ図柄を三次元立体画像によって表示して仮停止をして、リーチ状態が形成される。このリーチ状態の形成のタイミングで、リーチを形成する図柄(左図柄と右図柄)は二次元平面画像による表示から三次元立体画像による表示に移行する。その後、中図柄が停止して、全図柄が停止する。そして、左右中の各図柄ともに、二次元平面画像による表示に移行する。なお、二次元表示画面と三次元表示画面とで奥行き位置を切り替えるようにしたが、所定の奥行き位置に表示された三次元立体画像を、より視差量の大きい奥行き位置に切り替えて表示するようにしてもよい。
図15は、図8から図13にて説明した識別情報の表示態様の変化を示す別のタイミングチャートである。
左右中の各図柄ともに、変動表示開始前は二次元平面画像で表示されている。変動表示ゲームが開始すると各図柄は速い速度で識別情報を移動させて、識別情報を切り替える高速変動を開始する。その後、遅い速度で識別情報を移動させて、識別情報を切り替える低速変動に移行する。この変動速度の切り替えタイミングでリーチを形成する図柄(左図柄と右図柄)は二次元平面画像による表示から三次元立体画像による表示に移行する。このように三次元立体画像表示に切り替えるタイミングで、図柄の変動速度を高速から低速に切り替えると、図柄を高速で移動させていると立体像の認識が困難であるが、図柄を低速で移動させていると立体像を容易に認識することができる。
そして、先に停止する図柄(左図柄と右図柄)が同じ図柄を三次元立体画像によって表示して仮停止をする。そして、最後に停止する図柄(中図柄)が二次元平面画像によって変動表示を続けた後、中図柄が停止して、全図柄が停止する。そして、左右中の各図柄ともに、二次元平面画像による表示に移行する。なお、二次元表示画面と三次元表示画面とで奥行き位置を切り替えるようにしたが、所定の奥行き位置に表示された三次元立体画像を、より視差量の大きい奥行き位置に切り替えて表示するようにしてもよい。
図16には、図8から図13に示した変動表示の変形例を示し、変動表示中(リーチ状態後の中図柄停止時)の識別情報(図柄)の状態を示す。
前述した変動表示例(図12)では、中図柄を二次元平面画像で表示し、左図柄を手前側に右図柄を奥側に立体視可能なように三次元立体画像で表示をしたが、図16に示す変形例では、左図柄を二次元平面画像で表示し、中図柄と右図柄とを奥側に立体視可能な三次元立体画像で表示をしている。
本変形例においては、左中右の各図柄の変動表示開始後に、中図柄と右図柄とが同じ識別情報を表示して仮停止状態となりリーチ状態を形成し、左図柄が変動表示をする。この状態で、中図柄は奥側に引っ込んだ位置に立体像が出現するように表示され、右図柄は中図柄よりさらに奥側に引っ込んだ位置に立体像が出現するように表示される。また、左図柄は中図柄の手前側をスクロールしている。この左図柄は基準位置に表示(すなわち、左図柄を表示画面上に二次元平面画像で表示)してもよいし、奥行き方向において、中図柄より手前側の位置に立体像が出現するように三次元立体画像で表示してもよい。
そして、左図柄は中図柄より手前側に、図16に示すように、先に停止した図柄(中図柄、右図柄)と同じ図柄を表示して停止する。このとき、左図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d1)と、右図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d2)とが略等しくなる位置に左図柄が停止する。すなわち、奥側に引っ込む位置に立体視される中図柄の引込量は、中図柄よりさらに奥側に引っ込む位置に立体視される右図柄の引込量の半分となっている(右図柄に関する視差量が中図柄に関する視差量の2倍で同一方向となっている)。
図17には、図8から図13に示した変動表示の変形例の、変動表示中(リーチ状態後の中図柄停止時)の識別情報(図柄)の状態を示す。前述した変動表示例(図12)では、中図柄を二次元平面画像で表示し、左図柄を手前側に右図柄を奥側に立体視可能なように三次元立体画像で表示したが、図17に示す変形例では、右図柄を二次元平面画像で表示し、左図柄と中図柄とを手前側に立体視可能に三次元立体画像で表示している。
本変形例においては、左中右の各図柄の変動表示開始後に、左図柄と中図柄とが同じ識別情報を表示して仮停止状態となりリーチ状態を形成し、右図柄が変動表示をする。この状態で、中図柄は手前側に飛び出した位置に立体像が出現するように表示され、左図柄は中図柄よりさらに手前側に飛び出した位置に立体像が出現するように表示される。また、右図柄は中図柄の奥側をスクロールしている。この右図柄は基準位置に表示(すなわち、右図柄を表示画面上に二次元平面画像で表示)してもよいし、奥行き方向において、中図柄より奥側の位置に立体像が出現するように三次元立体画像で表示してもよい。
そして、右図柄は中図柄より奥側に、図17に示すように、先に停止した図柄(左図柄、中図柄)と同じ図柄を表示して停止している。このとき、左図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d1)と、右図柄と中図柄との奥行き方向の距離(d2)とが略等しくなる位置に右図柄が停止する。すなわち、手前側に飛び出す位置に立体視される中図柄の突出量は、中図柄よりさらに手前側に飛び出す位置に立体視される左図柄の突出量の半分となっている(左図柄に関する視差量が中図柄に関する視差量の2倍で同一方向となっている)。
このように、以上説明した実施の形態では、左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置8と、複数の識別情報(図柄)の変動表示を制御する演出制御装置150とを備え、画像表示装置8に表示された図柄を変動表示させる変動表示ゲームを行い、変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する大当たり状態を生起可能な遊技機において、演出制御装置150には、画像表示装置に表示される左目画像と右目画像との表示位置を変更して、立体像の奥行き方向の出現位置を制御する表示位置制御手段をCPU151、VDP156、合成変換装置170によって構成し、表示位置制御手段は、変動表示ゲームの開始時には、前記複数の図柄の出現位置が同一の奥行き位置となるように制御し、複数の図柄のうち変動表示中の図柄を除く、少なくとも二つの図柄が特別遊技状態を生起可能な組合せを表示しているリーチ状態では、変動表示中の図柄の立体像の奥行き位置を変更することなく、該リーチ状態を形成する図柄の立体像の奥行き方向の出現位置を、前記変動表示ゲームの開始時の奥行き位置よりも一方は奥手側に、他方は手前側に変更するので、変動開始時の識別情報の奥行き位置と、リーチ中に変動表示をしている識別情報の奥行き位置とを等しくすることから、変動表示ゲーム中に遊技者が注視する識別情報の識別性が低下することがなく、変動表示ゲームに対する興趣の低下を抑制することができる。また、リーチ状態を形成する図柄を前後方向に奥行き位置を変化させて表示するため、リーチ状態を形成する図柄同士では大きな奥行き差を得て立体感を向上させることができる。このとき、変動中の図柄が、リーチ状態を形成する図柄の間となる奥行き位置になることから、リーチ状態を形成する各図柄と変動中図柄との奥行き差が過大にならず、変動表示と立体視とを協調させることができる。
図18は、本発明の実施の形態の遊技機の変動表示における別の表示例を示す図である。
映像表示装置8の表示画面の中央付近には二次元平面画像による図柄「7」が表示されている。また、表示画面の左寄り下方には三次元立体画像による図柄「7」が、表示画面より手前側に突出する位置に立体像として出現する。また、表示画面の右寄り上方には三次元立体像による図柄「7」が、表示画面より奥側に引っ込む位置に立体像として出現する。
この状態で、表示画面の左寄り下方の三次元立体像による図柄「7」と、表示画面の右寄り上方の三次元立体像による図柄「7」とは仮停止しており、この二つの図柄によってリーチ状態が形成されている。また、表示画面の中央付近の二次元平面画像による図柄「7」は横方向にスクロールして変動表示を続けている。
そして、表示画面の左寄り上方及び右寄り下方には補助表示がされている。この補助表示は二次元平面画像によって表示されており、変動表示を続けている二次元平面画像による図柄「7」とほぼ等しい奥行き位置に表示されている。
図19は、図18に示す補助表示がされた変動表示の表示例を立体的に表した図である。
映像表示装置8の表示画面の中央付近に表示されている二次元平面画像による図柄は横方向にスクロールして変動表示をしている。また、表示画面の左寄り上方及び右寄り下方には二次元平面画像による補助表示がされている。
さらに、表示画面の下方には三次元立体像による図柄「7」が、表示画面より手前側に突出する位置に立体像として出現する。すなわち、この表示画面の下方に表示される図柄は表示画面より手前側に突出する位置に出現するので、図柄が表示画面の右寄りで補助表示と重なる位置にあっても、図柄が補助表示に隠されることなく、遊技者が図柄を認識することができる。また表示画面の上方に表示される図柄は表示画面より奥側に引っ込んだ位置に出現するので、図柄が表示画面の左寄りで補助表示と重なる位置にあると、図柄は補助表示に隠される、この位置にある図柄は遊技者が認識することができない。
このように、図18〜図19に示す実施の形態では、左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置8と、複数の図柄の変動表示を制御する演出制御装置150とを備え、画像表示装置8に表示された図柄を変動表示させる変動表示ゲームを行い、変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する大当り状態を生起可能な遊技機において、演出制御装置150には、画像表示装置8に表示される左目画像と右目画像との表示位置を変更して、表示画像の奥行き方向の出現位置を変更可能な表示位置制御手段をCPU151、VDP156、合成変換装置170によって構成し、表示位置制御手段は、複数の図柄のうち二つの図柄が大当たり状態を生起可能な組合せを表示しているリーチ状態では、変動表示中の図柄の立体像の奥行き位置を変更することなく、該リーチ状態を形成する図柄の立体像の奥行き方向の出現位置を、前記変動表示ゲームの開始時の奥行き位置よりも一方は奥手側に、他方は手前側に変更して表示し、演出制御手段は、前記二次元平面画像として表示され、表示面奥行方向の認識を助ける補助表示をするように制御するので、二次元平面画像の表示位置の認識を助けることから、遊技者が変動中の図柄を容易に認識することができる。また、三次元立体画像表示の対照物となり、立体画像の奥行き知覚を補助する。
また、所定の領域として補助表示を設けたが、これに限らず表示面の額縁状に補助表示を設けてもよいし、上辺、下辺、左辺、右辺、またはこれらの任意の組み合わせで補助表示を設けてもよい。また、補助表示に所定の情報表示領域を設けてもよく、始動記憶数や遊技進行の状態報知を行うようにしてもよい。
図20は、本発明の実施の形態の遊技機の変動表示における別の表示例を示す図であり、奥行き方向に有効ラインが設定されている状態を示す。
画像表示装置8に表示される左中右の各図柄は、表示画面より手前側(遊技者側)に突出する位置に立体像が出現する三次元立体画像、表示画面上の二次元平面画像、表示画面より奥側に引っ込んだ位置に立体像が出現する三次元立体画像のいずれかによって表示される。
そして、表示画面より手前側に突出する位置の表示画面の右寄りに立体像が出現する三次元立体画像による図柄(各図柄は丸印で示す)と、表示画面の中央付近の二次元平面画像による図柄と、表示画面より奥側に引っ込んだ位置の表示画面の左寄りに立体像が出現する三次元立体画像による図柄とによって有効ライン1が形成される。同様に、表示画面より手前側に突出する位置の表示画面の左寄りに立体像が出現する三次元立体画像による図柄と、表示画面の中央付近の二次元平面画像による図柄と、表示画面より奥側に引っ込んだ位置の表示画面の右寄りに立体像が出現する三次元立体画像による図柄とによって有効ライン2が形成される。
図21は、図20に示す位置に図柄が表示されている状態を示す。
図21に示す状態では、表示画面より手前側に突出する位置に立体像が出現する三次元立体画像による図柄が表示画面下寄りの左寄りに「7」が、同じく右寄りに「8」が表示されている。また、表示画面より奥側に引っ込んだ位置に立体像が出現する三次元立体画像による図柄が表示画面上寄りの右寄りに「7」が、同じく左寄りに「8」が表示されている。さらに、二次元平面画像による図柄「7」が表示画面中央付近に表示されている。
このうち、表示画面より手前側右寄りの図柄「8」と、表示画面中央付近の図柄「7」と、表示画面上寄りの左寄りの図柄「8」とによって有効ライン1が形成され、表示画面より手前側左寄りの図柄「7」と、表示画面中央付近の図柄「7」と、表示画面上寄りの右寄りの図柄「7」とによって有効ライン2が形成されている。
よって、図21に示す状態では、有効ライン2において各図柄が揃った状態にあり、大当り状態を導出する組合せとなっている。
図22は、図21に示す状態の左目画像と右目画像との関係を説明する図である。
表示画面中央付近に表示されている図柄「7」は、二次元平面画像によって表示されているので、左目画像と右目画像とは同一の位置に表示されており、両眼視差が生じていない。
表示画面左側下寄りに表示されている図柄「7」は、三次元立体像によって手前側に突出するように表示されているので、左目画像(点線で示す)は右目画像(実線で示す)より右側に表示されており、両眼視差が生じている。同様に、表示画面右側下寄りに表示されている図柄「8」も、左目画像(点線で示す)は右目画像(実線で示す)より右側に表示され、手前側に突出する位置に三次元立体像が出現する。
一方、表示画面左側上寄りに表示されている図柄「8」は、三次元立体像によって奥側に引っ込むように表示されているので、左目画像(点線で示す)は右目画像(実線で示す)より左側に表示されており、両眼視差が生じている。同様に、表示画面右側上寄りに表示されている図柄「7」も、左目画像(点線で示す)は右目画像(実線で示す)より左側に表示され、奥側に引っ込む位置に三次元立体像が出現する。
このように、図20〜図22に示す実施の形態では、左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置8と、複数の識別情報(図柄)の変動表示を制御する演出制御装置150とを備え、画像表示装置8に表示された図柄を変動表示させる変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する大当り状態を生起可能な遊技機において、演出制御装置150には、画像表示装置8に表示される左目画像と右目画像との表示位置を変更して、立体像の奥行き方向の出現位置を制御する表示位置制御手段をCPU151、VDP156、合成変換装置170によって構成し、前記表示位置制御手段は、複数の図柄のうち変動表示中の図柄を除く、少なくとも二つの図柄が特別遊技状態を生起可能な組合せを表示しているリーチ状態では、変動表示中の図柄の立体像の奥行き位置を変更することなく、該リーチ状態を形成する図柄の立体像の奥行き方向の出現位置を、前記変動表示ゲームの開始時の奥行き位置よりも一方は奥手側に、他方は手前側に変更し、変動表示ゲームの結果、大当り状態が生起される場合には、奥行き方向に並んだ図柄が所定の組合せで停止するように制御するので、変動表示ゲームの結果奥行き方向に並んだ図柄が所定の組合せで停止したことに関連して、大当り状態が生起されるような演出をすることができ、多様な形態の変動表示ゲームを提供することができる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)左右眼の視差作用によって立体視可能な画像を表示する画像表示装置と、複数の識別情報の変動表示を制御する演出制御手段とを備え、前記画像表示装置に表示された識別情報を変動表示させる変動表示ゲームを行い、前記変動表示ゲームの結果態様に関連して特定の遊技価値を付与する特別遊技状態を生起可能な遊技機において、前記演出制御手段は、前記画像表示装置に表示される左目画像と右目画像との表示位置を変更して、立体像の奥行き方向の出現位置を制御する表示位置制御手段を備え、前記表示位置制御手段は、前記変動表示ゲームの開始時には、前記複数の識別情報の出現位置が同一の奥行き位置となるように制御し、前記複数の識別情報のうち変動表示中の識別情報を除く、少なくとも二つの識別情報が特別遊技状態を生起可能な組合せを表示しているリーチ状態では、変動表示中の識別情報の立体像の奥行き位置を変更することなく、該リーチ状態を形成する識別情報の立体像の奥行き方向の出現位置を、前記変動表示ゲームの開始時の奥行き位置よりも一方は奥手側に、他方は手前側に変更することを特徴とする遊技機。
(2)さらに、前記演出制御手段は、前記変動表示中の識別情報が前記リーチ状態を形成する一方の識別情報と他方の識別情報との間で変動表示を行うように制御することを特徴とする遊技機。