JP4569415B2 - 小型印字装置及び手差用給紙部材 - Google Patents
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Description
この点、情報端末の小型化が進み、情報端末(例えば、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant))を屋外や外出先で使用する機会も増大しているため、情報端末による情報処理結果を屋外や外出先で印字したいという要望が大きくなっており、印字装置の小型化が望まれているという現状がある。
そして、現在では、これらの被印字媒体の供給方式は、ある供給方式に限定されたものよりも、ユーザの判断により被印字媒体の供給方式を選択することができるものが望まれている。
この特許文献1記載のプリンタは、給紙装置が収納される給紙装置収納部を有しており、この給紙装置収納部から被印字媒体が供給される。そして、給紙装置収納部の上部には、手差し給紙口が形成されている。従って、特許文献1に記載のプリンタにおいては、給紙装置から印字機構に給紙する方式と、手差給紙口から印字機構に給紙する方式の2つの給紙方式を選択的に行うことができる。
このように、特許文献1記載のプリンタでは、2つの給紙方式を選択的に実現するために、各給紙方式の各々に対応する二つの搬送路を形成しているため、各搬送路にそれぞれスペースが必要となる。この結果、一方の搬送路の分だけプリンタが大型化してしまうという問題点があった。
また、特許文献1記載のプリンタにおいては、前記各搬送路ごとに給紙するための駆動部品が必要となる。この結果、プリンタを構成する部品点数が増加してしまうという問題点があった。
ここで、当該小型印字装置では、蓋体に小型印字装置の外部と前記収納部とを連通する媒体挿入口が開口されており、収納部には案内部を備えた手差用給紙部材を着脱自在である。即ち、収納部に手差用給紙部材を装着し、媒体挿入口を介して、小型印字装置の外部から収納部へと被印字媒体を挿入した場合に、媒体挿入口から挿入された被印字媒体は、手差用給紙部材に形成された案内部により、ピックアップローラへ案内され、印字手段により所望の印字がなされる。
これにより、被印字媒体が搬送される径路は、収納部に積層された被印字媒体に印字する場合と、媒体挿入口から被印字媒体を挿入して印字を行う場合とで、収納部から、ピックアップローラを経由して、印字手段まで到達するという同一径路となるので、小型印字装置をより小型化することができる。
更に、同一径路を使用することにより、共通の部品を使用することができるので、部品点数を削減することができる。
そして、収納部に積層された被印字媒体に印字する場合と、媒体挿入口から被印字媒体を挿入して印字を行う場合の内、どちらか一方に変更する際には、収納部に対する手差用給紙部材の取り付け又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、利用者に負担をかけることなく、被印字媒体の供給方式を所望の態様に設定することができる。
又、収納部に積層された被印字媒体に印字する場合と、媒体挿入口から被印字媒体を挿入して印字を行う場合の内、どちらか一方に変更する際には、収納部に対する手差用給紙部材の取り付け又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、利用者に負担をかけることなく、被印字媒体の供給方式を所望の態様に設定することができる。
そして、固定カバー3とは逆側の端部には、ケースカバー4が一端を軸として回動可能に設けられている。ケースカバー4を回動し、閉止状態とした場合には、ケースカバー4により、収納部5上部が覆われる。
また、固定カバー3に覆われた本体ケース2の内部には、後述する印字機構部12が設けられており、収納部5から搬送された感熱用紙7に対して、印字データの印字が行われる。
ここで、図2に示すように、ケースカバー4は、本体ケース2の長手方向の両外側面の一端部(図中左手方向)に形成されたスライド溝2aに開閉軸4bを挿入することで取り付けられている。従って、ケースカバー4を開く場合(例えば、収納部5内に感熱用紙7が積層された用紙パッケージ6を収納する場合)には、ケースカバー4を固定カバー3から離間する方向へスライド溝2aの長さ分だけ摺動させ、その後、開閉軸4bを回転軸として開閉する操作をおこなう。
そして、図1、図2に示すように、ケースカバー4には、収納部5に収納される感熱用紙7の搬送方向幅寸法に基づいて、カバー開口部4aが形成されている。このカバー開口部4aは、ケースカバー4を閉止した状態において、収納部5内と、印字装置1の外部とを連通する。
この用紙押さえ9は、感熱用紙7の搬送方向上流側でケースカバー4に一端を固定され、下流側は自由端として配設された押さえ板9aと、押さえ板9aの自由端側において、ケースカバー4と押さえ板9aとの間に配設されるバネ9bとで形成される。
この用紙押さえ9は、ケースカバー4を閉止した場合に、押さえ板9aの自由端側の端部が収納部5内部に位置し、収納部5内の感熱用紙7を適度な押圧力で下方に押圧するの
で、感熱用紙7の搬送を円滑に行うことができる。尚、この用紙押さえ9については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
更に、収納部5の両側縁部には、用紙パッケージ6の側面を押圧するガイド部材10が設けられている。ガイド部材10の側面には、用紙パッケージ6の側面と直交する方向に2筋の突起部10aが形成されており、用紙パッケージ6の側面部に対し線で接して押圧力を加えると共に、搬送される感熱用紙7を案内して、給紙時の斜行を防ぐようになっている。
印字機構部12は、感熱用紙7の給紙を行うピックアップローラ20、分離部21、ガイド板27と、感熱用紙7をサーマルヘッド25方向に案内するペーパーガイド23と、感熱用紙7をサーマルヘッド25へ搬送するプラテンローラ22と、プラテンローラ22方向に押圧され、そのプラテンローラ22上で感熱用紙7に加熱印刷を行うサーマルヘッド25で、構成されている。
ここで、印字機構部12による印字と、各構成の機能については、後に詳細に説明することとし、ここでの説明は省略する。
本実施例に係る感熱用紙7は、A7サイズの自己発色性を有する感熱シート(いわゆる、サーマルペーパー)であり、感熱用紙7の一面は、サーマルヘッド25に列設される発熱素子の発熱により、印字される印字面となる。
ここで、保護シート8の厚さ寸法は、感熱用紙7の厚さ寸法よりも少し厚く形成され、折れ曲がりにくくなっている。また、用紙パッケージ6を収納部5に収納した際に、保護シート8の上側になる表面には、感熱用紙7の大きさを示す「サイズ A7」の情報表示8dが印刷されている。
尚、この情報表示8dは、用紙パッケージ6を収納部5に収納した際に、ケースカバー4に形成されたカバー開口部4aの位置と対応するように印刷されている。即ち、用紙パ
ッケージ6を収納部5に収納し、ケースカバー4を閉止状態とした場合に、カバー開口部4aを介して、情報表示8dが視認可能な位置に印刷されている。従って、用紙パッケージ6を使用して印字作業を行っている場合において、利用者は、カバー開口部4aを介して、印字媒体として使用している感熱用紙7の情報(例えば、感熱用紙7のサイズや材質等)確認することができる。
即ち、保護シート8の延出部8bを押圧部8aに対して略直角内側に折り曲げ、更に、印刷面保護部8cを延出部8bに対して略直角内側に折り曲げて、該保護シート8を側面視略コの字形にして、積層された感熱用紙7を挟持して収納部5に装着した場合には、印刷面保護部8cの搬送方向上流側端縁部と、ピックアップローラ20とは、所定隙間を形成する(図5(b)参照)。
そして、保護シート8の印刷面保護部8cには、用紙パッケージ6を収納部5に収納した場合に該印刷面保護部8cのガイド部材10に対向する側面部分に、所定幅寸法切り欠かれた逃げ部13が形成されている。これにより、用紙パッケージ6を収納部5に収納して、ケースカバー4を閉じた場合には、ガイド部材10の各突起部10aは、押圧部8aの側面部には当接して、該押圧部8aの他側の側面部をガイド部材10の各突起部10aに押圧するが、印刷面保護部8cの側面部には当接せず、該印刷面保護部8cの他側の側面部はガイド部材10の各突起部10aに接触しても、各突起部10aに押圧されないように構成されている。
この点。収納部5の底面には、各種別マーク14a〜14dに対向する各位置に4個の反射型光センサ15が設けられており(図5参照)、該反射型光センサ15を介して各種別マーク14a〜14dが黒色か白色かを検知して、用紙パッケージ6内に挟持されている感熱用紙7等の被印字媒体の種類判別が可能となるように構成されている。
例えば、保護シート8の各種別マーク14a〜14cが黒色の正方形で、種別マーク14dが白抜きの正方形の場合(図4(b)参照)には、用紙パッケージ6内にサーマルペーパーのみで構成された感熱用紙7が挟持されていることを示している。
先ず、図5(a)に示すように、印字装置1で用紙パッケージ6を用いた印字を行う際には、ケースカバー4をスライド溝2aに沿って移動させた後、ケースカバー4を回動し、収納部5に用紙パッケージ6を収納する。そして、ケースカバー4を閉止状態にすることにより、ケースカバー4内側面に配設されているバネ9bの付勢力は、用紙押さえ9及び保護シート8を介して積層された感熱用紙7に作用する(図5(b)参照)。
これにより、用紙パッケージ6の最下層に位置する感熱用紙7は、ピックアップローラ20方向に押圧され、ピックアップローラ20に密着する。そして、ピックアップローラ20が回転することにより、最下層の感熱用紙7が用紙パッケージ6より引き出され、印
字機構部12内部へと搬送される。
ここで、感熱用紙7は、感熱用紙7相互の摩擦力の影響で複数枚が重送される場合がある。そこで、複数枚が重送されたまま搬送されることを防止するため、分離部21のピックアップローラ20に対向する側の面には下方向への傾斜面が形成されている。これにより、重送された感熱用紙7がこの傾斜面に触突すると、感熱用紙7の搬送方向先端面と、この傾斜面との摩擦力により、重送された感熱用紙7が単葉に分離される。従って、本実施例に係る印字装置1においては、感熱用紙7が重送されることはなく、1枚の感熱用紙7のみが印字機構部12内部に搬送される。
このようにして、用紙パッケージ6に挟持された感熱用紙7は、1枚ずつ所望の印字がなされる。
このように、本実施例に係る印字装置1においては、略A7サイズに切断された感熱用紙7が積層された用紙パッケージ6を収納部5に収納することができ、収納部5に収納された用紙パッケージ6より、感熱用紙7を1枚ごとに印字することができる。また、収納部5に収納された感熱用紙7を最後の一枚まで確実に印字することができる。
次に、印字装置1において手差印字を行う際に使用する手差給紙アタッチメント50について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
そして、手差給紙アタッチメント50の上面には、収納部5に手差給紙アタッチメント50を装着し、ケースカバー4を閉止状態とした場合におけるカバー開口部4aの位置に対応して、手差挿入口51が形成されている(図6、図7参照)。従って、収納部5に手差給紙アタッチメント50を装着し、ケースカバー4を閉止状態とした場合には、カバー開口部4aから感熱用紙7を挿入することで、感熱用紙7は、手差挿入口51に挿入され、印字機構部12側(図7中右側)に形成された搬送路53を介して、印字機構部12へと案内される。
そして、図6(a)、図6(c)に示すように、手差挿入口51の開閉軸4b側開口縁には、手差給紙アタッチメント50の底面に対して垂直に壁面が形成されており、この壁面から感熱用紙7の搬送方向上流側(図6中左側)の手差給紙アタッチメント50の一部は、中空の箱体56として形成されている。従って、手差給紙アタッチメント50を収納部5に装着することにより、この箱体56がカバー開口部4aより搬送方向上流側の収納部5を占めることとなる。これにより、手差挿入口51から挿入された感熱用紙7は、箱体56が存在する搬送方向上流側に移動することはなく、確実に搬送路53へ移動することになる。
そして、搬送路53の内部には、手差挿入口51と搬出口58とを結ぶ側面視劣弧状のガイドリブ52が、搬送方向に対して幅方向に複数(本実施例においては6箇所)列設されている。従って、手差挿入口51から挿入された感熱用紙7はガイドリブ52に当接するが、その接触面が小さくなるので、感熱用紙7とガイドリブ52との間の摩擦の影響は小さくなる。これにより、感熱用紙7は搬出口58へと円滑に案内されるので、利用者は、搬送路53内で給紙詰りを起こすことなく、手差印字を行うことができる。
また、ガイドリブ52の上方には、搬送路53内を搬送される感熱用紙7の上下移動を規制する上部ガイド壁59が形成されている。この上部ガイド壁59は、手差挿入口51の印字機構部12側の開口縁から搬出口58までの長さで形成され、搬送路53の天井面を構成している。ここで、上部ガイド壁59は、搬出口58へ向かって傾斜して形成されており、搬送路53の高さ寸法は徐々に小さくなっている。従って、この上部ガイド壁59により、搬送路53内における感熱用紙7の上下移動が規制され、より下方に搬送されるので、確実にピックアップローラ20へと導かれる。
このローラ部材55は、上部ガイド壁59の印字機構部12側端部において、ローラ55aの回転軸を上下方向に若干量の余裕を持たせて遊嵌して配設されており、ローラ部材55全体が当該配設位置において、若干量の上下移動が可能である。
ここで、収納部5に手差給紙アタッチメント50を装着して、ケースカバー4を閉止状態とすると、上部ガイド壁59により用紙押さえ9はケースカバー4側に押し上げられるが、用紙押さえ9の自由端はローラカバー55bに当接する。用紙押さえ9がローラカバー55bに当接することにより、ローラ部材55は下方に若干量移動し、ピックアップローラ20に対して密着する。この結果、搬出口58へ搬送された感熱用紙7の端部は、ピックアップローラ20と、ローラ部材55との間に導かれることとなるので、ピックアップローラ20で確実に搬送することができ、手差印字の場合においても、感熱用紙7の給紙ミスの発生を低減することができる。
そして、上述したように、収納部5底面に配設された反射型光センサ15により、各種別マーク14a〜14dが黒色か白色かを検知されるので、収納部5に手差給紙アタッチメント50が収納されていることを判別することができる。従って、反射型光センサ15の検知結果に基づいて、印字制御を変更することができ、例えば、通常の用紙パッケージ6を用いた印字とは異なる感熱用紙7の搬送態様を行う等の手差印字独自の印字制御を行うことができる。
ここで、本実施例においては、手差給紙アタッチメント50の底面に形成された種別マーク14a〜14dの全てが黒色の正方形である場合は、手差給紙アタッチメント50であることを示している。
本実施例に係る印字装置1で手差印字を行うためには、先ず、収納部5に上述した手差給紙アタッチメント50を装着する操作が必要となる。即ち、用紙パッケージ6を収納部5に装着する操作と同様に、ケースカバー4をスライド溝2aに沿ってスライドさせた後、ケースカバー4を回動し、収納部5に手差給紙アタッチメント50を装着する。この時、手差給紙アタッチメント50は、収納部5と同じ大きさで形成されているので、収納部5内の所定位置に手差給紙アタッチメント50を装着させることができる。
手差給紙アタッチメント50を収納部5に装着し、ケースカバー4を閉止状態した後、ケースカバー4に開口されたカバー開口部4aに感熱用紙7を挿入する。上述したように、収納部5に手差給紙アタッチメント50を装着することで、手差挿入口51は、カバー開口部4aと同じ位置に位置するので、感熱用紙7をカバー開口部4aに挿入することで、感熱用紙7は、搬送路53内に挿入されていくこととなる。
尚、このような手差印字を行う場合に、利用者の感熱用紙7の挿入操作が少々乱暴な場合には、感熱用紙7の先端部分が上下に移動し、感熱用紙7の変形等が発生することがあり、上記変形等により紙詰まりが発生することがある。この点、本実施例に係る印字装置1で手差印字を行う場合には、少々乱暴に感熱用紙7を挿入した場合であっても、上部ガイド壁59により端部の移動が規制されるので、感熱用紙7に大きな変形が生じることはなく、確実に搬出口58に感熱用紙7を案内することができる。
ペーパーガイド23に到達すると、感熱用紙7は、ペーパーガイド23によってプラテンローラ22に密着するように押圧されつつ、プラテンローラ22との間に発生する摩擦力によってその外周面上を搬送される。
そして、プラテンローラ22上部に配設されたサーマルヘッド25に押圧され、サーマルヘッド25の加熱によって感熱用紙7のライン印字が行われる。印字データが印字された感熱用紙7は、プラテンローラ22により搬送され、分離部21の上側の傾斜面を介して、印字装置1から排出される。
そして、用紙パッケージ6からの感熱用紙7の供給方式と、手差による感熱用紙7の供給方式とを変更する際には、手差給紙アタッチメント50のみを収納部5に着脱するだけでよい。即ち、上記2つの感熱用紙7の供給方式を切り換えるために要する部品点数を、手差給紙アタッチメント50のみにすることができる。
また、利用者が上記2つの供給方式の内、一の供給方式を選択する際には、収納部5への手差給紙アタッチメント50の装着又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、これらの感熱用紙7の供給方式の選択が、利用者の負担になることもない。
そして、第2実施例においては、印字装置1で手差印字を行う際に収納部5に装着される手差給紙アタッチメントの構成が相違する。従って、当該手差給紙アタッチメントの構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
これにより、カバー開口部4aから感熱用紙7を挿入した際に、感熱用紙7が印字機構部12とは逆方向に移動することを防止することができ、常に印字機構部12方向へ移動するように規制することができる。
また、底面材61の幅方向の両端には、ガイドリブ52と平行にガイド壁64が列設されている。このガイド壁64の内側面は、カバー開口部4aから挿入された感熱用紙7の両端部と当接することで、感熱用紙7の幅方向への位置変動を規制する。
そして、底面材61の両端に立設されたガイド壁64の間であって、ガイドリブ52の上方部分は、前記第1実施例とは異なり、上方向に開放され、押さえ移動部65が形成されている。従って、ケースカバー4を閉止状態とした場合には、ケースカバー4の内面に配設された用紙押さえ9は押さえ移動部65に位置し、押さえ板9aが、第1実施例における上部ガイド壁59と同様の機能を果たす。
そして、上述したように、収納部5底面に配設された反射型光センサ15により、各種別マーク14a〜14dが黒色か白色かを検知されるので、収納部5に収納されているものが、手差給紙アタッチメント50であることを判別することができる。従って、反射型光センサ15の検知結果に基づいて、印字制御を変更することができ、例えば、通常の用紙パッケージ6を用いた印字とは異なる感熱用紙7の搬送態様を行う等の手差印字独自の印字制御を行うことができる。
この点、図8(b)においては、点線で印刷位置のみを示すが、裏面側において、黒色又は白色で各種別マーク14a〜14dが印刷されている。また、第2実施例においても、種別マーク14a〜14dの全てが黒色の正方形である場合は、手差給紙アタッチメント50であることを示しているものとする。
本実施例に係る印字装置1で手差印字を行うためには、先ず、収納部5に上述した手差給紙アタッチメント50を装着する操作が必要となる。この点、上述した第1実施例における手差給紙アタッチメント50の装着、用紙パッケージ6の装着と同様であるので、再度の説明は省略する。
尚、このような手差印字を行う場合に、利用者の感熱用紙7の挿入操作が少々乱暴な場合には、感熱用紙7の先端部分が上下に移動し、感熱用紙7の変形等が発生することがあり、上記変形等により紙詰まりが発生することがある。この点、第1実施例においては、上部ガイド壁59により、感熱用紙7の上下移動を規制していたが、第2実施例においては、用紙押さえ9を構成する押さえ板9aが、感熱用紙7の上下移動を規制する役割を果たす。
具体的には、ケースカバー4を閉止状態とすることにより、押さえ板9aは、カバー開口部4aの開口縁付近に固定端として固定され、自由端はピックアップローラ20に当接するので、カバー開口部4a開口縁と、ピックアップローラ20上面とを結び、印字機構部12方向に傾斜した傾斜面となる。従って、上述した上部ガイド壁59と同様に、少々乱暴に感熱用紙7を挿入した場合であっても、押さえ板9aにより感熱用紙7端部の移動が規制されるので、感熱用紙7に大きな変形が生じることはなく、確実に搬出口58に感熱用紙7を案内することができる。
そして、ピックアップローラ20の回転により、印字機構部12内に搬送された感熱用紙7は、第1実施例で説明したように、プラテンローラ22、サーマルヘッド25により印字され、印字装置1の外部へと排出される。尚、印字機構部12の内部における感熱用紙7の移動及び感熱用紙7への印字については、先に詳細に説明しているので、ここでの説明は省略する。
そして、用紙パッケージ6と用いた感熱用紙7の供給方式と、手差による感熱用紙7の供給方式とを変更する際には、手差給紙アタッチメント50のみを収納部5に着脱するだけでよい。即ち、上記2つの感熱用紙7の供給方式を切り換えるために要する部品点数を、手差給紙アタッチメント50のみにすることができる。また、利用者が上記2つの供給方式の内、一の供給方式を選択する際には、収納部5への手差給紙アタッチメント50の装着又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、これらの感熱用紙7の供給方式の選択が、利用者の負担になることもない。
更に、第2実施例に係る手差給紙アタッチメント50においては、前述の手差給紙アタッチメント50よりも簡単な構成であるので、当該手差給紙アタッチメント50を簡単に製造することができる。
そして、第3実施例においては、印字装置1で手差印字を行う際に収納部5に装着される手差給紙アタッチメントの構成が相違する。従って、当該手差給紙アタッチメントの構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
ことで、感熱用紙7は、手差挿入口51に挿入され、印字機構部12側(図11中右側)に形成された搬送路53を介して、印字機構部12へと案内される。
この移動防止部76の高さ寸法は、収納部5の深さ寸法と同じであるので、手差給紙アタッチメント50を収納部5に装着することにより、この移動防止部76がカバー開口部4aより搬送方向上流側の収納部5を占める。この結果、移動防止部76の存在により、手差挿入口51から挿入された感熱用紙7を搬送方向上流側に逆行することなく、確実に搬送路53へ移動させることができる。
又、図10に示すように、移動防止部76の角部には、収納部5底面と当接する識別部77が形成されている。この識別部77には、収納部5底面との当接面に、上述した各実施例と同様に、手差給紙アタッチメント50であることを示す4個の略正方形の各種別マーク14a〜14dが搬送方向に沿って印刷されている。
そして、手差給紙アタッチメント50を収納部5に装着した場合には、識別部77と、収納部5底面に配設された反射型光センサ15とが対向する。この時、反射型光センサ15により各種別マーク14a〜14dが黒色か白色かを検知され、反射型光センサ15による検知結果に基づいて、印字装置1において、手差給紙アタッチメント50が収納部5に収納されていることが判別される。
上述したように、本実施例に係る印字装置1においては、用紙パッケージ6装着時と、手差給紙アタッチメント50到着時とを判別することができるので、両態様における印字制御を夫々変更することができる。例えば、通常の用紙パッケージ6を用いた印字とは異なる感熱用紙7の搬送態様(例えば、ピックアップローラ20の回転速度制御)等の手差印字独自の印字制御を行うことができる。
この点、第3実施例においても、種別マーク14a〜14dの全てが黒色の正方形である場合は、手差給紙アタッチメント50であることを示しているものとする。又、図10(a)においては、点線で種別マーク14a〜14dの印刷位置のみを示している。
そして、搬送路53の内部には、手差挿入口51と搬出口58とを結ぶ側面視劣孤状のガイドリブ52が、搬送方向に対する幅方向に複数(本実施例においては6箇所)列設されている。従って、手差挿入口51から挿入された感熱用紙7はガイドリブ52に当接することで、第1実施例と同様に搬出口58へと円滑に案内されるので、利用者は、搬送路53内で給紙詰りを起こすことなく、手差印字を行うことができる。
また、ガイドリブ52の上方には、搬送路53内を搬送される感熱用紙7の上下移動を規制する上部ガイド壁59が形成されている。この上部ガイド壁59は、手差挿入口51の印字機構部12側の開口縁から搬出口58までの長さで形成され、搬送路53の天井面を構成している。ここで、上部ガイド壁59は、搬出口58へ向かって傾斜して形成されており、搬送路53の高さ寸法は徐々に小さくなっている。従って、この上部ガイド壁59により、搬送路53内における感熱用紙7の上下移動が規制され、搬出口58に向かって、搬送路53の高さ寸法が小さく形成されているので、感熱用紙7により搬送路53が詰まることはなく、感熱用紙7を円滑に搬出口58に搬送することができる。
本実施例に係る印字装置1で手差印字を行うためには、先ず、収納部5に上述した手差給紙アタッチメント50を装着する操作が必要となる。この点、上述した第1実施例、第2実施例における手差給紙アタッチメントの装着、用紙パッケージ6の装着と同様であるので、再度の説明は省略する。
手差給紙アタッチメント50を収納部5に装着した後、利用者は、ケースカバー4を閉止状態とする。この時、ケースカバー4を閉止状態とすることにより、ケースカバー4の内側面に配設された用紙押さえ9は、上部ガイド壁59の上面により上方に押し上げられた状態となる。
このような手差印字を行う場合に、利用者の感熱用紙7の挿入操作が少々乱暴な場合には、感熱用紙7の先端部分が上下に移動し、感熱用紙7の変形等が発生することがあり、上記変形等により紙詰まりが発生することがある。この点、第3実施例においては、上部ガイド壁59により、感熱用紙7の上下移動を規制しているので、感熱用紙7に大きな変形が生じることはなく、確実に搬出口58に感熱用紙7を案内することができる。
そして、用紙パッケージ6と用いた感熱用紙7の供給方式と、手差による感熱用紙7の供給方式とを変更する際には、手差給紙アタッチメント50のみを収納部5に着脱するだけでよい。即ち、上記2つの感熱用紙7の供給方式を切り換えるために要する部品点数を、手差給紙アタッチメント50のみにすることができる。また、利用者が上記2つの供給方式の内、一の供給方式を選択する際には、収納部5への手差給紙アタッチメント50の装着又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、これらの供給方式の選択が、利用者の負担になることもない。
そして、用紙パッケージ6を用いた印字と、手差給紙アタッチメント50を用いた手差印字のどちらであっても、収納部5以後における感熱用紙7の搬送径路は同じであるので、用紙パッケージ6による印字と手差印字とで同一の搬送径路を利用することができる。
従って、それぞれの供給方式に応じた感熱用紙7の搬送径路を形成する必要はなく、単一の搬送径路により、用紙パッケージ6を用いた印字と、手差印字を行うことができるので、印字装置1を小型化することが可能となる。
そして、利用者が用紙パッケージ6と用いた印字と、手差印字の2つの感熱用紙7の供給方式の内、一の感熱用紙7の供給方式を選択する際には、収納部5への手差給紙アタッチメントの装着又は取り外しという簡単な操作で行うことができるので、これらの感熱用紙7の供給方式の選択が、利用者の負担になることもない。
また、感熱用紙7の印字面の裏面側に粘着層を有し、当該粘着層を介して剥離紙が貼着されたラベル用印字媒体を使用することも可能である。
4 ケースカバー
4a カバー開口部
7 感熱用紙
9 用紙押さえ
20 ピックアップローラ
25 サーマルヘッド
50 手差給紙アタッチメント
52 ガイドリブ
55 ローラ部材
59 上部ガイド壁
65 押さえ移動部
Claims (5)
- 本体ケースの一面側に開口する収納部に積層状態で収納される被印字媒体と、前記収納部に配置されて前記被印字媒体をピックアップするピックアップローラと、前記収納部を覆い、開閉可能に設けられた蓋体と、前記ピックアップローラによって搬送された被印字媒体に印字する印字手段と、を備え、前記被印字媒体を積層する方向の厚みを小型化した小型印字装置において、
前記蓋体に開口され、前記小型印字装置の外部と前記収納部とを連通する蓋体側挿入口と、
前記収納部に着脱自在に取り付けられる手差用給紙部材と、を備え、
前記手差用給紙部材は、
前記収納部底面と同形状の底面を有すると共に、前記収納部の深さ寸法と同じ高さを有し、
前記蓋体を閉止状態とした場合に、当該蓋体に形成された前記蓋体側挿入口に対応する位置に形成された手差挿入口と、
前記蓋体側挿入口及び前記手差挿入口から挿入された被印字媒体を前記ピックアップローラへと案内する案内部と、を有することを特徴とする小型印字装置。 - 前記請求項1に記載の小型印字装置において、
前記手差用給紙部材は、前記蓋体側挿入口及び前記手差挿入口から挿入された被印字媒体を前記ピックアップローラへと案内する複数の案内リブを有することを特徴とする小型印字装置。 - 前記請求項1又は2に記載の小型印字装置において、
前記手差用給紙部材は、ピックアップローラ側の端部に、前記ピックアップローラと協働して、被印字媒体を印字手段へ搬送するローラ部材を有することを特徴とする小型印字装置。 - 前記請求項1乃至3に記載の小型印字装置において、
前記手差用給紙部材は、前記案内部の上方において被印字媒体の搬送方向に対する上下移動を規制する案内壁を有することを特徴とする小型印字装置。 - 本体ケースの一面側に開口する収納部に積層状態で収納される被印字媒体と、前記収納部に配置されて前記被印字媒体をピックアップするピックアップローラと、前記収納部を覆い、開閉可能に配設される蓋体と、前記ピックアップローラによって搬送された被印字媒体に印字する印字手段と、を備え、被印字媒体を積層する方向の厚みを小型化した小型印字装置に対し、前記収納部に着脱可能な手差用給紙部材において、
前記蓋体には、前記小型印字装置の外部と前記収納部とを連通する蓋体側挿入口が開口されており、
前記手差用給紙部材は、
前記収納部底面と同形状の底面を有すると共に、前記収納部の深さ寸法と同じ高さを有し、
前記蓋体を閉止状態とした場合に、当該蓋体に形成された前記蓋体側挿入口に対応する位置に形成された手差挿入口と、
前記蓋体側挿入口及び前記手差挿入口から挿入された被印字媒体を前記ピックアップローラへと案内する案内部と、を有することを特徴とする手差用給紙部材。
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