JP4565867B2 - 電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置 - Google Patents

電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置 Download PDF

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Description

本発明は、機械・金属・エレクトロニクスを始めとする技術分野全般における各種の金属部品類、光学レンズ類、又樹脂部品類といった被洗浄物を、電解アルカリ性水を用いて超音波洗浄する超音波洗浄装置に関し、特に脱脂を主目的とする洗浄における洗浄水の油分濃度管理を好適に行うことのできる電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置に関するものである。
特許文献1に記載されている「アルミニウム製部品等の脱脂洗浄方法」には、アルミニウム製部品の洗浄に関し、脱脂を主目的とした洗浄方法に関する記載がされている。この文献の中で、ワークに付着した汚れ、つまり、油脂や切削屑は、洗浄槽内で超音波振動や水中ジェットの働きによって剥離除去されて洗浄される。そして除去された油分は、洗浄槽の水面部に分離して浮上、オーバーフローされると共に、槽外に排出される。また、ワークの洗浄が完了して槽から引き上げる際には、純水をシャワー状にしてかけ、洗浄槽の水面部に分離されて浮上する油が再びワークに付着しないように構成されている。しかし、分離された浮上油をワークに再付着しないようにするには、多くのリンス水を必要とすると共に、シャワー洗浄設備等の設備上の負担が多くなる問題がある。
更に、脱脂を主目的とした洗浄において、油は水に溶けにくい性質上、洗浄によってワークから除かれた油は、槽の中に均一に分散されずに、水と分離して浮上する。つまり、分離された油は、浮上した油層と、油層より下の洗浄水層(一部の油は溶け込む)との2層に分離する。しかし、それぞれの層中の油分濃度は異なるため、単一の濁度計(特許文献2に記載された濁度計)や油分濃度計を使用しても、浮上した油分も含めた槽全体の油汚れを正確に検知することができない問題もある。
また、洗浄水中の油分を正確に計測する為には、洗浄液の油分を溶媒に抽出し、それを重量法又は赤外分光法で測定する方法がとられている。(市販されている油分濃度計には、例えば、堀場製作所、OCMA−300等がある。)
しかしながら、上記の油分濃度計を用いて油分の計測を行うのには、時間がかかり、また、リアルタイムによる汚れの監視を行うことが難しいこともあって、通常は余り好まれず、目視、又は経験的管理が行われていた。また、洗浄水の汚れに対しては、上記特許文献1に記載されている如く、新しい洗浄水を連続的に、又は間欠的に洗浄槽に導入し、分離浮上した油分を槽からオーバーフローさせ、液の汚れを所定のレベルに維持していることが多く、ワーク引き上げ時には、浮上した油がワークに再付着しないように、ワークに純水を掛けて洗い流す方法がとられている。しかし、この方法は多くのリンス水を必要とし、また、設備上の負担が多くなることは、前述した通りである。
更に本出願人は、特許文献3に記載の「電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄方法とその装置」において、電解アルカリ性水の洗浄効果と、超音波による洗浄効果を利用した洗浄方法、並びにその装置に関する提案を行っている。しかしながら、これら電解アルカリ性水を用いた洗浄においても上記と同様に油分の取り扱いに関する問題が存在する。
特開平8−269755号公報 特開平7−209184号公報 特開2000−320934号公報
そこで本発明の技術的課題は、脱脂を主目的とする洗浄において、フロンやエタンの如き法規制により使用が禁止或いは制限されたものを使用するものでなく、環境に安全であること、また、界面活性剤等を含む洗剤であって界面活性剤をリンスする為に大量のリンス水を必要とする洗浄でないことである。
また本発明の他の技術的課題は、脱脂を主目的とする洗浄において、槽内の洗浄水内に持ち込まれた油分を分離浮上させずに、洗浄水中に均一に分散させ、洗浄水に持ち込まれた油分を、必要に応じてリアルタイムに、洗浄水中に設けられた検知器によって検知可能とすること。つまり、洗浄水内の油分濃度をオンラインで検知し、洗浄水中の油分濃度が上昇して分離浮上する状態に成る前に、洗浄水の交換や、新液の追加と云った必要な処置を行うことができるよう、洗浄液中の油分濃度管理を可能にすることである。
(1) 上記の技術的課題を解決するために、本発明の請求項1に係る電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置は、電気分解によって生成された電解アルカリ性水を洗浄水として超音波洗浄槽に導入することにより、脱脂洗浄を主目的とする被洗浄物を、上記超音波洗浄槽の内部で超音波洗浄するように構成した電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置であって、上記超音波洗浄槽には、電解アルカリ性水を排水する循環用排出口と、この排出されて来る電解アルカリ性水を再び超音波洗浄槽に導入するための循環用導入口と、油分を含んだ使用済み電解アルカリ性水を排する洗浄水交換用の電磁バルブと、オーバーフロー用のバルブとを設け、上記循環用導入口と循環用排出口の間を、上記超音波洗浄槽内の電解アルカリ性水を循環させる循環パイプで接続し、この循環パイプの経路中には、電解アルカリ性水の油分濃度の濁度値を検出する濁度計を設けて、この濁度計と上記循環用排出口との間の循環パイプの経路中には、その一番目の口を上記循環用排出口側に接続し、二番目の口を上記濁度計側に接続し、三番目の口を電解アルカリ性水の新液が入っている新液タンク側に接続して成る電磁式切換弁を取付けると共に、上記電解アルカリ性水における油分濃度管理用の濁度値の上限値を設定入力するための入力部と、この設定された上限値を記憶する記憶部と、洗浄運転時に上記の濁度計が上記設定入力された油分濃度管理用の濁度値の上限値を検知した場合に、上記電磁式切換弁を切換制御して、上記三番目の口から二番目の口及び濁度計を経由して上記循環用導入口より超音波洗浄槽へ上記新液タンクからの新しい電解アルカリ性水を追加導入するか、又は、前記洗浄水交換用の電磁バルブを開いて超音波洗浄槽の使用済み電解アルカリ性水の排水、及び、上記電磁式切換弁の切換制御による上記三番目の口から二番目の口及び濁度計を経由する上記新液タンクからの上記新しい電解アルカリ性水の給水とから成る電解アルカリ性水の入れ替えを行うための制御部を設けたことを特徴としている。
) また、本発明の請求項に係る電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置は、濁度計が、透過光測定方式濁度計、又は、散乱光測定方式濁度計であることを特徴としている。
上記(1)で述べた手段によれば、電解アルカリ性水に、脱脂を主目的とする被洗浄物が投入され、超音波洗浄を行うと、被洗浄物に付着した油脂等の油分は超音波の作用で剥離して分離されて洗浄され、また、上記の洗浄により、ワークから分離された油分は超音波の作用で微細化される。
電解アルカリ性水中には、溶存水素と微細気泡水素が存在しており、超音波による物理力を高めている関係上、洗浄効果を高めると共に、汚れである油分を分散させやすい性質を有する。更に、電解アルカリ性水中では、非水溶性の金属加工油に添加剤として含まれる油脂が、鹸化されて界面活性効果を持つ物質に変わることもあって、油分散の安定化に奇与する。
尚、油脂を含まない加工油(切削油・GC−32・新日本石油製)であったとしても、図7(A)に示すように同傾向が示される。しかしながら、安定に存在できる時間は、油脂が含まれている油と比較すると短い傾向があった。(図7(B)参照)
このようにしてワークから分離された油分は、上記超音波の作用と電解アルカリ性水中に含まれた溶存水素や微細気泡水素の働きにより洗浄液に均一に分散されることになる。均一に乳化分散された油分は、濁度が大きくなり、濁度計により検出されて検知出力を出力する。検知出力は、一定の油分濃度内においては投入した油分に対して比例的に推移し、一定の限界値を過ぎると洗浄水と分離し、浮上する結果になる。
従って、濁度計の示す値を管理することで、油分濃度を所定の値以内に管理することができる。また、油分濃度が洗浄品質に影響することも判明しており(図6参照)、必要な管理限界値を設定し、品質管理を行うことが可能になる。
尚、工業用水や河川水中などの油分濃度の測定に濁度計が用いられる例があるが、水中に安定的に分散できる油濃度は、超音波振動を用いても極めて低い。つまり、水と油の2層に分離してしまう。そこで電解アルカリ性水以外の水について、確認の実験を行ったが、前述したように、油分と水が分離してしまい、油分が洗浄液に均一に分散することが無かった。また、水溶性の洗剤を入れた洗浄液では、油分洗浄後の経過の中で濁度計の示す値が変化し、正しい油分濃度を検知できなかった。よって、電解アルカリ性水を使用して油分を超音波洗浄するケースにおいてのみ、洗浄液に油分が均一に分散させることができ、濁度計を使用した油分濃度検知が可能であり、尚かつ、時間経過における濁度計における計測値の変化が生じることがなく、安定的に油分濃度を計測することができるものと言える。
図2は、電解アルカリ性水に油分を投入し、超音波をかけた場合における油分濃度と濁度計の示すグラフ(溶媒抽出による油分濃度分析値と濁度計値の関係を示す)であり、油分濃度に対する濁度計の示す値は比例的な関係であるのに対して、図4の水道水に油を混入した場合に示す油分濃度に対する濁度計の示す値は比例的な関係を示さない。つまり油分を同じ量加えた場合、電解アルカリ性水は濃度を正しく検知できるが、水道水では油が浮上してしまい、濁度計により正しく検出できない。尚、図2又は図4における油分濃度値は、予め油分濃度計(例えば、堀場製作所 OCMA−300)を用いて測定した洗浄水である。
上述した油分濃度の管理値を油分の浮上限界値とすれば、最悪の状態でも浮上した油が再付着することを防止できる。また、管理値を検知したら、新しい電解アルカリ性水を導入し、古い洗浄水を廃棄するように各制御手段が動作することで、自動化運転することができる。
更に上記(1)で述べた請求項1に係る手段によれば、記憶部に管理目標とする油分濃度に対応した濁度計の値を記憶させておき、濁度計が記憶された値を検知すると、その検知信号を発信し、新液交換、新液追加の為の洗浄水導入、並びに洗浄水排出のための制御を行う。
更に加えて、上記(1)で述べた請求項1に係る手段によれば、洗浄水としての電解アルカリ性水が循環する箇所に濁度計を設けたから、洗浄槽の洗浄水濃度を平均的に検知できると共に、新液タンクに収容された新しい電解アルカリ性水(新液)が濁度計のところを経由しながら給水されて、濁度計を洗浄するから、濁度計の汚れによる誤検知を防止することができる。
また、上記()で述べた請求項に係る手段によれば、電解アルカリ性水の濁度管理値や、その上限値を入力することで、品質上必要な油分濃度を設定できると共に、油分が分離浮上する値を設定することで、浮上油のワークへの再付着を防止でき、また、濁度計が、乳化した油分を検知して濁度として捉えることができる。
以上述べた次第で、本発明に係る電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置によれば、脱脂を目的とする洗浄において、濁度計の汚れによる誤検知を防止して、洗浄液中の油分濃度を目標値以下に抑えて洗浄品質の向上を図ると共に、無駄な洗浄水の使用を減らし、設備費を最少に抑える経済性を備え、且つ、環境にも悪影響をもたらすことのない安全な洗浄装置を提供することができる。
以下に、上述した本発明に係る電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置の実施の形態を、図1に示した構成図に基づいて説明すると、図中1は底部に超音波発振機2を設けた超音波洗浄槽、AWはこの洗浄槽1内に収容された電解アルカリ性水(洗浄水)で、被洗浄物はこの電解アルカリ性水AWの中で超音波洗浄される。3Aと3Bは超音波洗浄槽1の上側部と下側部に設けたオーバーフロー用バルブと液交換用(排水用)の電磁バルブであって、これ等上下のバルブ3A,3Bによって洗浄水排出部3が構成される。
10と12は上記超音波洗浄槽1の上側部と下側部に設けた洗浄水の循環用排水と導入であって、13はこれ等上下の排水10と導入12の間を結ぶ洗浄水循環パイプ(循環経路)を示し、この循環パイプ13の上下に連設した排水パイプ13Aと導入パイプ13Bが、それぞれ上記排水10と導入12に連通接続されている。
15はソレノイド15Mを備えた三つの切換口を有する電磁式切換弁(三方切換弁)で、その一番目の口は上記排水パイプ13Aに接続され、二番目の口は上記循環パイプ13の本管側(導入パイプ13B方向)に接続され、三番目の口は電解アルカリ性水の新液が入っている新液タンク16の供給パイプ16Aに接続されている。
14は上記洗浄水循環パイプ13の経路中であって、且つ、上記切換弁15よりも下流位置に設けた透過光測定方式又は散乱光測定方式の濁度計で、この濁度計14は洗浄水循環パイプ13内を流れる上記電解アルカリ性水AW(洗浄水)の濁度値を検出して、その検出値を制御部20に送る機能を備えている。
17は上記洗浄水循環パイプ13の経路中に設けたポンプであって、このポンプ17は上記超音波洗浄槽1内の電解アルカリ性水AWを、洗浄水循環パイプ13を通して循環する一方、上記切換弁15の切換に従って、新液タンク16内の新しい電解アルカリ性水AWを上記超音波洗浄槽1内に供給する機能を備えている。
上記の制御部20には、上記電解アルカリ性水AWの油分濃度管理用の濁度値を設定記憶する記憶部21と、この濁度値を設定入力するための入力部22が設けられている。上記の油分濃度管理用の濁度値は、電解アルカリ性水における油分濃度上限値であって、上記濁度計14が検知した電解アルカリ性水AWの濁度値が、洗浄の時間経過に従ってこの油分濃度管理用の濁度値に達すると、制御部20が上述した液交換用電磁バルブ3Bや、電磁切換弁15、或いは、ポンプ17の作動を制御して、超音波洗浄槽1内の電解アルカリ性水AWを、新液タンク16に入っている新液と入れ替えたり、該超音波洗浄槽1内の電解アルカリ性水AWに新液を補充(注入)して、濁度値を油分濃度管理用の値以下に調整することができる。
濁度管理値は、洗浄対象とされるものの洗浄品質により様々であるので、その必要な値を入力記憶させることが可能であるように構成されている。洗浄槽1に油が浮上しないようにするには、電解アルカリ性水に分散できる油分濃度上限値をその濁度管理値とすれば良い。
上記図示した実施例では、濁度計14を超音波洗浄槽1に設けた洗浄水循環パイプ13の途中に設け、且つ、電解アルカリ性水AWをポンプ17によって強制的に循環させる構成を採用しているため、上記洗浄槽1内における電解アルカリ性水AWの濁度状態を平均的に検知することができる。また、濁度計14の上流に新液取り入れ用の切換弁15を設けた関係で、新液供給時に濁度計14を洗って、濁度計14の汚れによる感度低下を防止することができる。
以上の如き構成の超音波洗浄装置を用いた実験研究を行った結果、以下の結果を得ることができた。
油分が付着したワークに関し、電解アルカリ性水を使用して超音波洗浄すると、電解アルカリ性水の効用と超音波の作用とにより、油分をよく洗い落すことができる。分離除去された油分は、電解アルカリ性水の微細水素泡の効用と超音波の作用とにより、洗浄液中に均一に分散する。
洗浄液中に分散された油分(乳化状態)は、濁度計14によって検出可能となり、濁度計の示す値から油分濃度を求めることができる。つまり、濁度計14の示す値は濁度であるが、洗浄水中の油の濃度と、その濃度を示す洗浄水を濁度計14で計測した際に示す値とを、予め実験値を基に対応させておくことで、濁度計14の値から油分濃度を計測することができる。(図2参照)
また、洗浄槽1内に持ち込まれた油分量は、所定の油分濃度範囲を越えると分離して浮上するが、分離浮上する濃度に至る迄は、濁度計14の示す値は油分濃度に比例した濁度値を示すことも判明した。このことから、投入された油分は、所定の油分濃度まではその投入量に応じて比例的に洗浄水中に分散して混入されることが判った。(図3参照)
一方、油分の分散に関し、通常の水道水においては如何なる様相を呈するかを、電解アルカリ性水で行った場合と同様な条件で試みたところ、電解アルカリ性水の場合とは異なり、濁度計14による検知値は、投入した油分に対応して比例的な値を示すことがなく、一定の濁度値以上の値を示さなかった(洗浄水中に於ける油分濃度が所定濃度以上に上昇しなかった)。つまり、通常の水道水においては、電解アルカリ性水と異なり、超音波をかけても油は水に分散することが難しく、水と油の2層に分離し、洗浄水中に於ける油分濃度は所定の値以上は上昇することが無かった。よって、通常の水道水に混入した油分は、濁度計14を用いて計測することは不能であるとの結論に至った。
更に、洗浄後の洗浄水を暫く放置し、時間経過に伴う濁度計14の示す値の変化の様子を調べると、電解アルカリ性水においては、時間経過における濁度計14の示す変化が生じないのに対して、水溶性の洗剤を使用した洗浄水では、時間の経過に従って、濁度計14の示す値に変化が生じ、時間の経過と共にその値が低下する結果を示した。従って、洗剤を用いた洗浄水においては、その油分濃度計測を濁度計14を用いて行うことは適当でないとの結論に達した。(図5参照)
また、電解アルカリ性水中の油分濃度により、洗浄品質が左右されることが確認された。このことは、濁度計14を用いて電解アルカリ性水の油分濃度管理を行うことの必要性をより確信するものであり、よりきめ細かな洗浄品質を達成できることを意味するものである。(図6参照)
以上のことから、脱脂を目的とする洗浄において、電解アルカリ性水を用いて超音波洗浄を行い、汚染された洗浄水に含まれる油分濃度を濁度計14を用いて計測する。この主たる構成から、以下の結果を得ることができた。
油分の洗浄を効果的に行えること(超音波と電解アルカリ性水の相乗効果)、油分を洗浄水中に均一に分散できること(超音波と電解アルカリ性水中の気体との相乗効果)、洗浄水中の油分濃度を濁度計の値として捉えることを可能にすること(超音波と電解アルカリ性水の作用により油分を、鹸化/乳化して分散する効果)、持ち込まれた油分の量に比例した油分濃度として正確に捉えること(液中に鹸化/乳化作用で分散した油分を濁度計により検知可能に構成したことの効果)、ワークの洗浄時において、洗浄水中の油汚れをリアルタイムで油分濃度として正しく検知できること(洗浄槽内に直接設置し、検知出力手段を設けたこと)、必要とされる脱脂洗浄品質を定め維持する油分濃度管理を可能にすること。
本発明に係る電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置の全体を説明した構成図。 電解アルカリ性水(洗浄液)の油分濃度(分析値)と濁度計値との関係を示したグラフ。 持ち込み油分濃度と濁度計値との関係を示したグラフ。 水道水中に油を分散させたときの濁度計値を示したグラフ。 洗剤と電解アルカリ性水中の濁度値の比較(経時変化)を示したグラフ。 洗浄液油分濃度とワーク残油量の関係を示したグラフ。 (A)は油脂添加無し加工油の濁度計値を示したグラフ、(B)は油脂添加無し加工油の濁度計値(経時変化)を示したグラフ。
1 超音波洗浄槽
2 超音波発振機
3 洗浄水排出部
3A オーバーフロー用のバルブ
3B 液交換用の電磁バルブ
10 洗浄水の循環用排出口
12 洗浄水の循環用導入口
13 循環パイプ(循環経路)
14 濁度計
15 電磁式切換弁
16 新液タンク
17 ポンプ
20 制御部
21 記憶部
22 入力部
AW 電解アルカリ性水(洗浄水)

Claims (2)

  1. 電気分解によって生成された電解アルカリ性水を洗浄水として超音波洗浄槽に導入することにより、脱脂洗浄を主目的とする被洗浄物を、上記超音波洗浄槽の内部で超音波洗浄するように構成した電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置であって、
    上記超音波洗浄槽には、電解アルカリ性水を排水する循環用排出口と、この排出されて来る電解アルカリ性水を再び超音波洗浄槽に導入するための循環用導入口と、油分を含んだ使用済み電解アルカリ性水を排する洗浄水交換用の電磁バルブと、オーバーフロー用のバルブとを設け、
    上記循環用導入口と循環用排出口の間を、上記超音波洗浄槽内の電解アルカリ性水を循環させる循環パイプで接続し、この循環パイプの経路中には、電解アルカリ性水の油分濃度の濁度値を検出する濁度計を設けて、この濁度計と上記循環用排出口との間の循環パイプの経路中には、その一番目の口を上記循環用排出口側に接続し、二番目の口を上記濁度計側に接続し、三番目の口を電解アルカリ性水の新液が入っている新液タンク側に接続して成る電磁式切換弁を取付けると共に、
    上記電解アルカリ性水における油分濃度管理用の濁度値の上限値を設定入力するための入力部と、この設定された上限値を記憶する記憶部と、洗浄運転時に上記の濁度計が上記設定入力された油分濃度管理用の濁度値の上限値を検知した場合に、上記電磁式切換弁を切換制御して、上記三番目の口から二番目の口及び濁度計を経由して上記循環用導入口より超音波洗浄槽へ上記新液タンクからの新しい電解アルカリ性水を追加導入するか、又は、前記洗浄水交換用の電磁バルブを開いて超音波洗浄槽の使用済み電解アルカリ性水の排水、及び、上記電磁式切換弁の切換制御による上記三番目の口から二番目の口及び濁度計を経由する上記新液タンクからの上記新しい電解アルカリ性水の給水とから成る電解アルカリ性水の入れ替えを行うための制御部を設けたことを特徴とする電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置。
  2. 濁度計が、透過光測定方式濁度計、又は、散乱光測定方式濁度計であることを特徴とする請求項1に記載の電解アルカリ性水を用いた超音波洗浄装置。
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