JP4560429B2 - 音質調整装置および音質調整方法 - Google Patents

音質調整装置および音質調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばオーディオ機器などに搭載されるトーンコントローラやグラフィックイコライザなどのように、出力する音声信号の音質を調整する音質調整装置および音質調整装置で実施される音質調整方法に関する。
トーンコントローラやグラフィックイコライザなどの音質調整装置は、操作者が入力する音質調整内容に基づいて、入力される音声信号の所定の周波数帯域の音圧レベルを増減させて出力する装置である。典型的な従来の音質調整装置は、操作者が例えば音質調整つまみを操作して音質調整の指示内容として音圧レベルの増強量または減衰量を入力すると、入力された音声信号の所定の周波数帯域の音圧レベルを、入力された増強量または減衰量に基づいて求めた音圧レベル量だけ増加または減少させて出力している。変化させる音圧レベル量は、入力された増強量と所定の増加率との積または入力された減衰量と所定の減少率との積によって求められる。そして、増加率と減少率とは同じ値に設定されている。
また、入力される音声信号の複数の周波数帯域の音圧レベルをそれぞれ増減させて出力する音質調整装置もある。この音質調整装置は、操作者が音質調整の指示内容として変化させたい周波数帯域と音圧レベルの増強量または減衰量とを入力すると、入力された音声信号における指定された周波数帯域の音圧レベルを、入力された増強量または減衰量に基づいて求めた音圧レベル量だけ増加または減少させて出力している。変化させる音圧レベルは、上述したように、入力された増強量と所定の増加率との積または入力された減衰量と所定の減少率との積によって求められる。そして、増加率と減少率とは、全ての周波数帯域において同じ値に設定されている。
また、音質調整をより効果的に行うために、人間の心理音響学的感覚を考慮して音質調整を行う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、低周波範囲内の各基本周波数に対して、調波列を有する信号を発生し、残留調波信号と低周波信号とのラウドネス整合属性を実質的に達成するように、残留調波信号にラウドネス整合を適用して、聴取者に効率よく擬似的な低周波の心理音響学的感覚を与えるバス強調方法が開示されている。
特表2000−505277号公報
音質調整装置によって音質が調整された音声信号を再生(音響化)した場合、心理音響学によれば、人間の可聴周波数帯域において、ある周波数帯域の音圧レベルを増減するとき、増減する音圧レベル量が同じであっても、音圧レベルを上げたときに人間が感じる音圧レベルの上がり具合よりも、音圧レベルを下げたときに人間が感じる音圧レベルの下がり具合の方が小さいことが知られている。典型的な従来の音質調整装置では、ある周波数帯域の音圧レベルを変化させる際の増加率と減少率とは同じ値に設定されているため、操作者が入力する増強量と減衰量とが同じであっても、操作者の心理音響学的感覚においては音圧レベルの上がり具合よりも、音圧レベルの下がり具合の方が小さく感じられることになる。
また心理音響学によれば、例えば1キロヘルツを中心周波数とする周波数帯域(1キロヘルツ帯域という)では、人間の聴覚は音圧レベルの変化に対して最も敏感であることが知られている。一方、1キロヘルツ帯域よりも低い周波数帯域(例えば250ヘルツや5
00ヘルツを中心周波数とする周波数帯域)、および1キロヘルツ帯域よりも高い周波数帯域(例えば2キロヘルツや4キロヘルツを中心周波数とする周波数帯域)では、1キロヘルツ帯域に比べて人間の聴覚は音圧レベルの変化に対して鈍感になる(参考:ロビンソン・ダッドソンの曲線)。典型的な従来の音質調整装置では、音圧レベルを変化させる際の変化率(増加率および減少率)は全ての周波数帯域で同じ値に設定されているため、例えば操作者が入力する増強量が同じであっても、操作者にとっては1キロヘルツ帯域における音圧レベルの上がり具合よりも、1キロヘルツ帯域以外の帯域における音圧レベルの上がり具合の方が小さく感じられることになる。
このように従来の音質調整装置では、操作者が入力した音質調整の指示内容(増強量または減衰量ならびに周波数帯域)と、操作者が実際に感じる音質変化(心理音響学的感覚)とにずれが生じてしまうという問題がある。
また、前述した特許文献1では、心理音響学的感覚を考慮した音質調整が行われているが、特許文献1に記載の技術は、低周波に対する心理音響学的感覚を改善するための技術であり、音圧レベルの変化に対する心理音響学的感覚を改善するための技術ではない。
本発明の目的は、操作者が入力した音質調整の指示内容と心理音響学的感覚とが適合した音質調整を行うことができる音質調整装置および音質調整方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、入力される音声信号の所定の周波数帯域を増強または減衰させる音質調整装置であって、
前記所定の周波数帯域に対する増強または減衰指示が入力される入力手段を備え、
前記入力手段から入力された指示に基づいて、前記所定の周波数帯域を増強または減衰させるとともに、減衰時の減少率を増強時の増加率よりも大きい値に設定することを特徴とする音質調整装置である。
また請求項9に係る発明は、入力される音声信号の所定の周波数帯域を増強または減衰させる音質調整方法であって、
前記所定の周波数帯域に対する増強または減衰指示に基づいて、前記所定の周波数帯域を増強または減衰させるとともに、減衰時の減少率を増強時の増加率よりも大きい値に設定することを特徴とする音質調整方法である。
本発明に従えば、操作者が入力手段から増強または減衰指示を入力すると、入力された音声信号の所定の周波数帯域が前記指示内容に基づいて増強または減衰されて出力される。本発明では、音声信号の減衰時の減少率は増強時の増加率よりも大きい値に設定されるので、操作者が入力した増強量と減衰量とが同じ場合でも、音圧エネルギについては増加エネルギ量よりも減少エネルギ量の方が大きくなる。このように、操作者が入力した増強量と減衰量とが同じであっても、音声信号を減衰させるときの減少エネルギ量は、増強させるときの増加エネルギ量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては音圧レベルの上がり具合と下がり具合とが同程度に感じられることになる。
請求項2および請求項10に係る発明は、所定の周波数帯域が複数設けられ、それぞれの周波数帯域について増強または減衰させるとともに、周波数帯域ごとに前記減少率および前記増加率を設定可能であることを特徴としている。
本発明に従えば、操作者が入力手段から増幅する周波数帯域の種類と増強または減衰指示を入力すると、入力された音声信号における指示された周波数帯域が増強または減衰されて出力される。周波数帯域の種類の入力は、1種類だけでもよいし、2種類以上でもよ
いし、全種類であってもよい。本発明では、周波数帯域ごとに減少率および増加率が設定可能である。
例えば、低周波数帯域における増加率と高周波数帯域における増加率とを、標準周波数帯域における増加率よりも大きい値に設定すれば、操作者が入力した各周波数帯域の増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては標準周波数帯域の増加エネルギ量よりも低周波数帯域の増加エネルギ量および高周波数帯域の増加エネルギ量の方が大きくなる。このように、操作者が入力する各周波数帯域の増強量が同じであっても、低周波数帯域および高周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量は、標準周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては低周波数帯域と標準周波数帯域と高周波数帯域との3種類の周波数帯域の音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。
また、低周波数帯域における減少率と高周波数帯域における減少率とを、標準周波数帯域における減少率よりも大きい値に設定すれば、操作者が入力した各周波数帯域の減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては標準周波数帯域の減少エネルギ量よりも低周波数帯域の減少エネルギ量および高周波数帯域の減少エネルギ量の方が大きくなる。このように、操作者が入力する各周波数帯域の減衰量が同じであっても、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量は、標準周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては低周波数帯域と標準周波数帯域と高周波数帯域との3種類の周波数帯域の音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
請求項3および請求項11に係る発明は、周波数が低い帯域になるに従って大きい値になるように前記増加率および前記減少率を設定することを特徴としている。
本発明に従えば、複数の周波数帯域におけるそれぞれの増加率は、周波数が低い帯域になるに従って大きい値に設定されるので、操作者が入力した増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が低い帯域の方が増加エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する増強量が同じであっても、周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量は、周波数が低い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。また、複数の周波数帯域におけるそれぞれの減少率も、周波数が低い帯域になるに従って大きい値に設定されるので、操作者が入力した減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が低い帯域の方が減少エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する減衰量が同じであっても、周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量は、周波数が低い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
請求項4および請求項12に係る発明は、周波数が高い帯域になるに従って大きい値になるように前記増加率および前記減少率を設定することを特徴としている。
本発明に従えば、周波数帯域が複数ある場合、複数の周波数帯域におけるそれぞれの増加率は、周波数が高い帯域になるに従って大きい値に設定されるので、操作者が入力した増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が高い帯域の方が増加エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する増強量が同じであっても、周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量は、周波数が高い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。また、複数の周波数帯域におけるそれぞれの減少率も、周波数が高い帯域になるに従って大きい値に設定されるので、操作者が入力した減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が高い帯域の方が減少エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する減衰量が同じであっても、周波数帯域を減衰させるとき
の減少エネルギ量は、周波数が高い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
請求項5に係る発明は、入力される音声信号の所定の周波数帯域を増強または減衰させる音質調整装置であって、
前記所定の周波数帯域に対する増強または減衰指示が入力される入力手段を備え、
前記入力手段から入力された指示に基づいて、前記所定の周波数帯域を増強または減衰させるとともに、減衰用Q値を増強用Q値よりも小さい値に設定することを特徴とする音質調整装置である。
また請求項13に係る発明は、入力される音声信号の所定の周波数帯域を増強または減衰させる音質調整方法であって、
前記所定の周波数帯域に対する増強または減衰指示に基づいて、前記所定の周波数帯域を増強または減衰させるとともに、減衰用Q値を増強用Q値よりも小さい値に設定することを特徴とする音質調整方法である。
本発明に従えば、操作者が入力手段から増強または減衰指示を入力すると、入力された音声信号の所定の周波数帯域が前記指示内容に基づいて増強または減衰されて出力される。本発明では、減衰用Q値は増強用Q値よりも小さい値に設定されるので、操作者が入力した増強量と減衰量とが同じ場合でも、音圧エネルギについては増加エネルギ量よりも減少エネルギ量の方が大きくなる。このように、操作者が入力する増強量と減衰量とが同じであっても、音声信号を減衰させるときの音圧エネルギの減少量が増強させるときの増加量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては音圧レベルの上がり具合と下がり具合とが同程度に感じられることになる。
請求項6および請求項14に係る発明は、所定の周波数帯域が複数設けられ、それぞれの周波数帯域について増強または減衰させるとともに、周波数帯域ごとに前記減衰用Q値および前記増強用Q値を設定可能であることを特徴としている。
本発明に従えば、操作者が入力手段から増幅する周波数帯域の種類と増強または減衰指示を入力すると、入力された音声信号における指示された周波数帯域が増強または減衰されて出力される。周波数帯域の種類の入力は、1種類だけでもよいし、2種類以上でもよいし、全種類であってもよい。本発明では、周波数帯域ごとに減衰用Q値および増強用Q値が設定可能である。
例えば、低周波数帯域における増強用Q値と高周波数帯域における増強用Q値とを、標準周波数帯域における増強用Q値よりも小さい値に設定すれば、操作者が入力した各周波数帯域の増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては標準周波数帯域の増加エネルギ量よりも低周波数帯域の増加エネルギ量および高周波数帯域の増加エネルギ量の方が大きくなる。このように、操作者が入力する各周波数帯域の増強量が同じであっても、低周波数帯域および高周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量が標準周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては低周波数帯域と標準周波数帯域と高周波数帯域との3種類の周波数帯域の音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。
また、低周波数帯域における減衰用Q値と高周波数帯域における減衰用Q値とを、標準周波数帯域における減衰用Q値よりも小さい値に設定すれば、操作者が入力した各周波数帯域の減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては標準周波数帯域の減少エネルギ量よりも低周波数帯域の減少エネルギ量および高周波数帯域の減少エネルギ量の方が大きく
なる。このように、操作者が入力する各周波数帯域の減衰量が同じであっても、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量が標準周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量よりも大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては低周波数帯域と標準周波数帯域と高周波数帯域との3種類の周波数帯域の音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
請求項7および請求項15に係る発明は、周波数が低い帯域になるに従って小さい値になるように前記増強用Q値および前記減衰用Q値を設定することを特徴としている。
本発明に従えば、周波数帯域が複数ある場合、複数の周波数帯域におけるそれぞれの増強用Q値は、周波数が低い帯域になるに従って小さい値に設定されるので、操作者が入力した増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が低い帯域の方が増加エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する増強量が同じであっても、周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量については周波数が低い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。また、複数の周波数帯域におけるそれぞれの減衰用Q値も、周波数が低い帯域になるに従って大きい値に設定されるので、操作者が入力した減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が低い帯域の方が減少エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する減衰量が同じであっても、周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量については周波数が低い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
請求項8および請求項16に係る発明は、周波数が高い帯域になるに従って小さい値になるように前記増強用Q値および前記減衰用Q値を設定することを特徴としている。
本発明に従えば、周波数帯域が複数ある場合、複数の周波数帯域におけるそれぞれの増強用Q値は、周波数が高い帯域になるに従って小さい値に設定されるので、操作者が入力した増強量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が高い帯域の方が増加エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する増強量が同じであっても、周波数帯域を増強させるときの増加エネルギ量については周波数が高い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの上がり具合が同程度に感じられることになる。また、複数の周波数帯域におけるそれぞれの減衰用Q値も、周波数が高い帯域になるに従って小さい値に設定されるので、操作者が入力した減衰量が同じ場合でも、音圧エネルギについては周波数が高い帯域の方が減少エネルギ量が大きくなる。このように、操作者が入力する減衰量が同じであっても、周波数帯域を減衰させるときの減少エネルギ量については周波数が高い帯域の方がより大きくなるので、操作者の心理音響学的感覚においては複数の周波数帯域における音圧レベルの下がり具合が同程度に感じられることになる。
本発明によれば、操作者が入力した音質調整の指示内容と操作者が実際に感じる音質変化(心理音響学的感覚)とが適合した音質調整を行うことができる。これによって、人間の聴覚に適合した音質調整を容易に行うことができる。したがって、操作に不慣れな操作者であっても、人間の聴覚に適合した音質調整を容易に行うことができるようになる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態である音質調整装置1の構成を示すブロック図であり、図2は、音質調整装置1の外観を示す平面図である。音質調整装置1は、例えば記録媒体に記録されている音声信号を読み出す読出装置10と、音声信号を含む電波を受信して復調するチューナ1
1と、スピーカ12とを含むオーディオ機器などに搭載される。音質調整装置1は、読出装置10によって読み出された音声信号や、チューナ11によって復調された音声信号の音質を調整する装置であり、例えばトーンコントローラやグラフィックイコライザなどの音質調整装置で実現される。音声信号が記録されている記録媒体は、図1に示されているコンパクトディスク(CD)、ミニディスク(MD)およびハードディスク(HDD)だけでなく、例えばディジタルヴァーサタイルディスク(DVD)であってもよい。
音質調整装置1は、入力選択部2、イコライザ部3、アンプ4、操作入力部5、表示部6、制御マイコン7および係数記憶部8を含んで構成される。入力選択部2は、読出装置10およびチューナ11のいずれか1つを選択して、選択されたものから出力される音声信号を入力してイコライザ部3に与える。
イコライザ部3は、入力選択部2からの音声信号をスペクトル解析し、音声信号における所定の周波数帯域を増幅して、アンプ4に与える。アンプ4は、イコライザ部3によって増幅された音声信号を増幅して、スピーカ12に与える。
入力手段である操作入力部5は、操作者によって操作され、入力された音声信号の音圧レベルの増強量または減衰量ならびに増幅する周波数帯域の種類を含む音質調整内容が入力され、その音質調整内容を制御マイコン7に与える。詳細には、操作入力部5は、図2に示すように、UPボタン5a、DOWNボタン5b、2つの周波数切換ボタン5c,5dを備える。
周波数切換ボタン5c,5dは、複数の周波数帯域の中から増幅したい周波数帯域を選択するために操作するボタンであり、各周波数帯域の中心周波数の中から1つの中心周波数を選択することによって、増幅したい周波数帯域が選択される。ここでは、複数の周波数帯域の中心周波数は、250ヘルツ、1キロヘルツ、4キロヘルツとする。1キロヘルツを中心周波数とする周波数帯域を標準周波数帯域(図3では「Mid」で表される)とし、1キロヘルツよりも低い250ヘルツを中心周波数とする周波数帯域を低周波数帯域(図3では「Bass」で表される)とし、1キロヘルツよりも高い4キロヘルツを中心周波数とする周波数帯域を高周波数帯域(図3では「Treb」で表される)とする。初期状態では、例えば複数の中心周波数の中で中央に位置する中心周波数、ここでは1キロヘルツが選択されている。
操作者が一方の周波数切換ボタン5cを押圧すると、そのときに選択されている中心周波数よりも1段階低い中心周波数を選択する指令が制御マイコン7に与えられる。例えば、中心周波数として1キロヘルツが選択されている初期状態で周波数切換ボタン5cが押圧されると、中心周波数として250ヘルツを選択する指令が制御マイコン7に与えられる。
また、操作者が他方の周波数切換ボタン5dを押圧すると、そのときに選択されている中心周波数よりも1段階高い中心周波数を選択する指令が制御マイコン7に与えられる。例えば、中心周波数として1キロヘルツが選択されている初期状態で周波数切換ボタン5dが押圧されると、中心周波数として4キロヘルツを選択する指令が制御マイコン7に与えられる。
UPボタン5aおよびDOWNボタン5bは、選択された中心周波数を含む周波数帯域(以下、選択周波数帯域という)を増幅する際の増強量または減衰量を入力するために操作するボタンである。初期状態では、増強量または減衰量は例えば「0」に設定されている。初期状態から操作者がUPボタン5aを押圧すると、選択周波数帯域を1段階(「1step」ということがある)増強する指令が制御マイコン7に与えられる。1段階増強
するとは、予め定める増加率に基づいて求められる増加量だけ周波数帯域の音圧レベルを増加させることをいう。増加率とは、1段階ごとの音圧レベルの増加量を示す数値である。したがって、操作者がUPボタン5aを押圧するたびに、選択周波数帯域を増強する段階の数(増強量)が、0→+1段階→+2段階→+3段階→…のように1ずつ増加する。ここでの「+」は、周波数帯域を増強することを示す記号である。
また、初期状態から操作者がDOWNボタン5bを押圧すると、入力される音声信号における選択周波数帯域を1step減衰する指令が制御マイコン7に与えられる。1step減衰するとは、予め定める減少率に基づいて求められる増加量だけ周波数帯域の音圧レベルを減少させることをいう。減少率とは、1段階ごとの音圧レベルの減少量を示す数値である。したがって、操作者がDOWNボタン5bを押圧するたびに、選択周波数帯域を減衰する段階の数(減衰量)が、0→−1段階→−2段階→−3段階…のように1ずつ減少する。ここでの「−」は、周波数帯域を減衰することを示す記号である。
表示部6は、音声信号がどのように増幅されているかを表示したり、イコライザ部3によるスペクトル解析の結果を棒グラフおよび曲線などで表示したりする。制御マイコン7は、マイクロコンピュータで実現され、音質調整装置1を統括的に制御する。係数記憶部8は、例えば揮発性メモリおよび不揮発性メモリなどで実現され、複数の周波数帯域における増加率および減少率を記憶している。
図3は、音質調整装置1による音声調整態様を説明するための説明図である。図3の縦軸は音質調整装置1による音圧レベルの変化量を表し、横軸は周波数を表す。
まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して所望の中心周波数を選択すると、選択された中心周波数が制御マイコン7に与えられる。ここでは、中心周波数として1キロヘルツを選択し、標準周波数帯域が選択周波数帯域である場合を説明する。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、選択周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、選択周波数帯域の音圧レベルを予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば選択周波数帯域を+1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは増加率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+1デシベル増幅して、アンプ4に与える。例えば高周波数帯域を+1デシベル増幅するとは、図3に示すように、選択周波数帯域の最低周波数から中心周波数に向かうに従って音圧レベルの増加量が徐々に増加し、中心周波数の音圧レベルの増加量が最大値であって1デシベルであり、中心周波数から最高周波数に向かうに従って音圧レベルの増加量が徐々に減少するような変化曲線a1に従って、選択周波数帯域の音圧レベルを増加させることをいう。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、選択周波数帯域の増幅量が+1デシベルずつ増加する。なお、+2デシベル増幅するときは変化曲線a2に従って音圧レベルを変化させ、+3デシベル増幅するときは変化曲線a3に従って音圧レベルを変化させ、−1デシベル増幅するときは変化曲線b1に従って音圧レベルを変化させ、−2デシベル増幅するときは変化曲線b2に従って音圧レベルを変化させ、−3デシベル増幅するときは変化曲線b3に従って音圧レベルを変化させる。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力すると、制御マイコン7には、選択周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、選択周波数帯域の音圧レベルを予め定め
る減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば選択周波数帯域を−2デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、2デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−2デシベル増幅して、アンプ4に与える。−2デシベル増幅するとは、図3に示すように、選択周波数帯域の最低周波数から中心周波数に向かうに従って音圧レベルの減少量が徐々に増加し、中心周波数の音圧レベルの減少量が最大値であって2デシベルであり、中心周波数から最高周波数に向かうに従って音圧レベルの減少量が徐々に減少するような変化曲線に従って、選択周波数帯域の音圧レベルを減少させることをいう。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減少量を1stepずつ増加させると、選択周波数帯域の増幅量が−2デシベルずつ増加する。
なお、中心周波数として250ヘルツを選択し、低周波数帯域が選択周波数帯域である場合、および中心周波数として4キロヘルツを選択し、高周波数帯域が選択周波数帯域である場合も、標準周波数帯域が選択周波数帯域である場合と同様の制御が行われるので、説明は省略する。
このように本実施形態では、制御マイコン7は、操作者が入力した増強量または減衰量に従って選択周波数帯域を増幅する場合に、減衰量から音圧レベルの減少量を求めるための減衰率を、増強量から音圧レベルの増加量を求めるための増加率よりも大きい値に設定している。したがって、選択周波数帯域を1stepずつ減衰するときの音圧レベルの減少量が、選択周波数帯域を1stepずつ増強するときの音圧レベルの増加量よりも大きくなる。具体的には、UPボタン5aが押圧されて0から1stepずつ増強量が増加するときは増幅量が1デシベルずつ増加し、DOWNボタン5bが押圧されて0から1stepずつ減衰量が増加するときは増幅量が−2デシベルずつ増加する。換言すれば、制御マイコン7は、操作者が入力した増強量または減衰量に従って選択周波数帯域を増幅する場合に、減衰量から音圧エネルギの減少量を求めるための減衰率を、増強量から音圧エネルギの増加量を求めるための増加率よりも大きい値に設定していることになる。これは、音声信号の音圧レベルを変化させれば、音声信号の音圧エネルギが変化するからである。したがって、制御マイコン7は、選択周波数帯域を1step減衰したときの音圧エネルギの減少量が、選択周波数帯域を1step増強したときの音圧エネルギの増加量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。
ここで、音圧エネルギの変化量(増加量または減少量)とは、図3に示す音圧レベルの変化曲線と横軸とで囲まれる部分の面積である。図3を見てわかるように、音声信号における選択周波数帯域を増幅する場合に、選択周波数帯域を1step減衰するときの変化曲線と横軸とで囲まれる面積が、選択周波数帯域を1step増強するときの変化曲線と横軸とで囲まれる面積よりも大きくなっていることがわかる。この関係は、2step減衰したときと2step増強したときとにおいても、3step減衰したときと3step増強したときとにおいても、同様に成立している。
第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)第1実施形態によれば、操作者がUPボタン5aを押圧して増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、操作者がDOWNボタン5bを押圧して減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量の方が大きくなる。したがって、選択周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合と、1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、操作者は同程度に感じ取ることができる。これによって、操作者が入力した音質調整内容と操作者が感じ
る実際の音声信号の音質変化(心理音響学的感覚)とが適合した音質調整を行うことができる。したがって、操作に不慣れな操作者であっても、人間の聴覚に適合した音質調整を容易に行うことができるようになる。
なお、第1実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、増強する際の音圧レベルの増加率を1デシベル/1stepとし、減衰する際の音圧レベルの減少率を2デシベル/1stepとしたけれども、減衰する際の音圧レベルの減少率が、増強する際の音圧レベルの増加率よりも大きければよい。
・上記実施形態では、音質調整の対象となる周波数帯域を3つ設定しているけれども、4つ以上の周波数帯域を設定してもよいし、2つの周波数帯域を設定してもよい。また、音質調整の対象となる周波数帯域を1つだけ設定するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図4を参照しながら説明する。なお、第2実施形態は、第1実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図4は、第2実施形態による音声調整態様を示す説明図である。図4の縦軸は音質調整装置1による音圧レベルの変化量を表し、横軸は周波数を表す。
第2実施形態では、音圧レベルの増加率について、低周波数帯域における増加率と高周波数帯域における増加率とを、標準周波数帯域における増加率よりも大きい値に設定するとともに、音圧レベルの減少率について、低周波数帯域における減少率と高周波数帯域における減少率とを、標準周波数帯域における減少率よりも大きい値に設定している。さらに、各周波数帯域における増加率および減少率については、減少率を増加率よりも大きい値に設定している。
(1)標準周波数帯域を増幅する場合
まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として1キロヘルツを選択すると、中心周波数として1キロヘルツが選択された旨の指令が制御マイコン7に与えられる。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、標準周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、標準周波数帯域の音圧レベルを予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば標準周波数帯域を+1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは増加率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における標準周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+1デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における標準周波数帯域の増幅量が+1デシベルずつ増加する。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力すると、制御マイコン7には、標準周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、標準周波数帯域の音圧レベルを予め定める減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば標準周波数帯域を−2デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、2デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号
における標準周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−2デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減衰量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における標準周波数帯域の増幅量が−2デシベルずつ増加する。
(2)低周波数帯域を増幅する場合
まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として250ヘルツを選択すると、中心周波数として250ヘルツが選択された旨の指令が制御マイコン7に与えられる。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、低周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、低周波数帯域の音圧レベルを予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば低周波数帯域を+2デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは増加率は、2デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における低周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+2デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における低周波数帯域の増幅量が+2デシベルずつ増加する。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力すると、制御マイコン7には、低周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、低周波数帯域の音圧レベルを予め定める減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば低周波数帯域を−3デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、3デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における低周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−3デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減衰量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における低周波数帯域の増幅量が−3デシベルずつ増加する。
(3)高周波数帯域を増幅する場合
高周波数帯域を増加する場合は、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として4キロヘルツを選択することを除けば、低周波数帯域を増幅する場合と同じ制御が行われるので、説明を省略する。
各周波数帯域における増強量および減衰量と増幅量との関係は、以下の表1のとおりである。
Figure 0004560429
このように本実施形態では、制御マイコン7は、操作者が入力した増強量に基づいて音圧レベルの増加量を求めるための増加率について、低周波数帯域の増加率と高周波数帯域の増加率とを、標準周波数帯域の増加率よりも大きい値に設定している。また、制御マイコン7は、操作者が入力した減衰量に基づいて音圧レベルの減少量を求めるための減少率について、低周波数帯域の減少率と高周波数帯域の減少率とを、標準周波数帯域の減少率よりも大きい値に設定している。
具体的には、標準周波数帯域が選択されている場合には、UPボタン5aが押圧されて0から1stepずつ増強量が増加するときは増幅量が+1デシベルずつ増加し、DOWNボタン5bが押圧されて0から1stepずつ減衰量が増加するときは増幅量が−2デシベルずつ増加する。一方、低周波数帯域または高周波数帯域が選択されている場合には、UPボタン5aが押圧されて+1stepずつ増強量が増加するときは増幅量が+2デシベルずつ増加し、DOWNボタン5bが押圧されて0から1stepずつ減衰量が増加するときは増幅量が−3デシベルずつ増加する。
換言すれば、制御マイコン7は、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強したときの音圧エネルギの増加量が、標準周波数帯域を1step増強したときの音圧エネルギの増加量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。また、制御マイコン7は、低周波数帯域および高周波数帯域を1step減衰したときの音圧エネルギの減少量が、標準周波数帯域を1step減衰したときの音圧エネルギの減少量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。
ここで、音圧エネルギの変化量(増加量または減少量)とは、図4に示す音圧レベルの変化曲線と横軸とで囲まれる部分の面積である。図4を見てわかるように、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強したときの変化曲線a11,a12と横軸とで囲まれる面積が、標準周波数帯域を1step増強したときの変化曲線a13と横軸とで囲まれる面積よりも大きくなっていることがわかる。この関係は、2step増強するときおよび3step増強するときも成立している。さらに、減衰するときも、低周波数帯域および高周波数帯域における変化曲線と横軸とで囲まれる面積が、標準周波数帯域における変化曲線と横軸とで囲まれる面積よりも大きくなっている。
さらに、本実施形態では、第1実施形態と同様に、制御マイコン7は、操作者が入力した増強量または減衰量に従って選択周波数帯域を増幅する場合に、減衰量から音圧レベルの減少量を求めるための減衰率を、増強量から音圧レベルの増加量を求めるための増加率よりも大きい値に設定している。したがって、選択周波数帯域を1stepずつ減衰するときの音圧レベルの減少量が、選択周波数帯域を1stepずつ増強するときの音圧レベ
ルの増加量よりも大きくなる。
このように第2実施形態では、操作者が標準周波数帯域を増強するために増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、低周波数帯域および高周波数帯域を増強するために増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量の方が大きくなる。また、操作者が標準周波数帯域を減衰するために減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量よりも、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰するために減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量の方が大きくなる。
したがって、標準周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合と、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合とを、操作者は同程度に感じることができる。また同様に、標準周波数帯域を1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合と、低周波数帯域および高周波数帯域を1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、操作者は同程度に感じることができる。
なお、第1実施形態と同様に、各周波数帯域において、操作者がUPボタン5aを押圧して増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、操作者がDOWNボタン5bを押圧して減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量の方が大きくなる。したがって、選択周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合と、1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、操作者は同程度に感じ取ることができる。
以上説明したように、第2実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
なお、第2実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、標準周波数帯域が選択されている場合は、音圧レベルの増加率を1デシベル/1stepとし、音圧レベルの減少率を2デシベル/1stepとしたけれども、音圧レベルの減少率が、音圧レベルの増加率よりも大きければよい。同様に、低周波数帯域および高周波数帯域が選択されている場合は、音圧レベルの増加率を2デシベル/1stepとし、音圧レベルの減少率を3デシベル/1stepとしたけれども、音圧レベルの減少率が、音圧レベルの増加率よりも大きければよい。
・上記実施形態では、音質調整の対象となる周波数帯域を3つ設定しているけれども、4つ以上の周波数帯域を設定してもよいし、2つの周波数帯域を設定してもよい。また、音質調整の対象となる周波数帯域を1つだけ設定するようにしてもよい。
・低周波数帯域および高周波数帯域をそれぞれ2以上設定する場合は、音圧レベルの増加率を、標準周波数帯域から周波数帯域が遠ざかるにつれて大きい値となるように設定し、音圧レベルの減少率を、標準周波数帯域から遠ざかるにつれて大きい値となるように設定すればよい。これによって、より効果的な音質調整を行うことができる。例えば、中心周波数が1キロヘルツの標準周波数帯域では、増強時の増加率を1デシベル/1stepとし、減衰時の減少率を2デシベル/1stepとし、中心周波数が250ヘルツおよび500ヘルツの低周波数帯域ならびに中心周波数が2キロヘルツおよび4キロヘルツの高周波数帯域では、増強時の増加率を+1.5デシベル/1stepとし、減衰時の減少率を2.5デシベル/1stepとし、中心周波数が63ヘルツおよび125ヘルツの超低周波数帯域ならびに中心周波数が8キロヘルツおよび16キロヘルツの超高周波帯域では、増強時の増加率を2デシベル/1stepとし、減衰時の減少率を3デシベル/1st
epとすればよい。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態は、第1実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
第3実施形態では、基準値である0からのstep数(増強量または減衰量)が大きくなるに従って、音圧レベルの増加率および減少率が大きくなるように設定している。さらに、さらに音圧レベルの増加率および減少率については、減少率を増加率よりも大きい値に設定している。下記の表2は、標準周波数帯域における増強量および減衰量と増幅量との関係の一例を示している。
Figure 0004560429
上記の表2に示す音質調整態様では、+1stepを入力すると+1デシベル増幅され、+2stepを入力すると+3デシベル増幅され、+3デシベルを入力すると+6デシベル増幅される。また、−1stepを入力すると−2デシベル増幅され、−2stepを入力すると−6デシベル増幅され、−3stepを入力すると−12デシベル増幅される。
また、低周波数帯域および高周波数帯域においても、標準周波数帯域と同様の関係が成立している。以上説明したように、第3実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図5および図6を参照しながら説明する。なお、第4実施形態は、第1実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
第4実施形態では、音圧レベルの減少率を、音圧レベルの増加率よりも大きい値に設定している。即ち、DOWNボタン5bを1回押して1step減衰させるときの音圧レベルの減少率を、UPボタン5aを1回押して1step増強させるときの音圧レベルの増加率よりも大きい値に設定している。
図5は、音質調整時の処理手順を説明するためのフローチャートであり、図6は音質調整時の処理手順を示すタイミングチャートである。ステップn1では、制御マイコン7はUPボタン5aが押されたか否かを判断する。UPボタン5aが押されたと判断した場合は、ステップn2に進む。ステップn2では、制御マイコン7は増幅量を1デシベル増加させる指令をイコライザ部3に与える。即ち、図6に示すように、UPボタン5aが押されたタイミングt1,t2,t3,t7,t8で、それぞれイコライザ部3の増幅量が1デシベルずつ増加する。その後、処理はステップn3に進む。
一方、ステップn2においてUPボタン5aが押されていないと判断した場合は、ステップn4に進む。ステップn4では、制御マイコン7はDOWNボタン5bが押されたか否かを判断する。DOWNボタン5bが押されたと判断した場合は、ステップn5に進み、DOWNボタン5bが押されていないと判断した場合は、ステップn1に戻る。ステップn5では、制御マイコン7は増幅量を2デシベル減少させる指令をイコライザ部3に与える。即ち、図6に示すように、DOWNボタン5bが押されたタイミングt4,t5,t6,t9で、それぞれイコライザ部3の増幅量が2デシベルずつ減少する。その後、処理はステップn3に進む。
ステップn3では、制御マイコン7は音質調整が終了したか否かを判断する。音質調整が終了したか否かは、操作入力部5からの入力内容に基づいて判断する。音質調整が終了していないと判断した場合は、ステップn1に戻り、音質調整が終了したと判断した場合は、処理を終了する。以上説明したように、第4実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6実施形態を、図8および図9を参照しながら説明する。なお、第6実施形態は、第1実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図8は、第6実施形態による音声調整態様を示す説明図である。図8の縦軸は音質調整装置1による音圧レベルの変化量を表し、横軸は周波数を表す。
第6実施形態では、後述するQ値について、音声信号を減衰するときの減衰用Q値を、音声信号を増強するときの増強用Q値よりも小さい値に設定している。図9は、Q値と音圧エネルギとの関係を説明するための説明図である。図9に示す曲線L1,L2は、音質調整時における周波数ごとの音圧レベルの変化量(図9では増加量)を示す曲線である。変化曲線L1,L2の変化パターンはほぼ同じであり、最低周波数から中心周波数に向かうにつれて音圧レベルが徐々に増加し、中心周波数での音圧レベルが最大値となり、中心周波数から最高周波数に向かうにつれて音圧レベルが徐々に減少する変化パターンである。
Q値とは、音声信号における振幅応答の鋭さを示す数値であり、Q値が大きいほど音圧レベルの変化曲線が鋭くなる。変化曲線L1のQ値であるQ1は次式(1)で表される。
Q1=fc/(fH1−fL1) …(1)
式(1)においてfcは変化曲線L1で示される周波数帯域の中心周波数、fL1は変化曲線L1で示される周波数帯域の最低周波数、fH1は変化曲線L1で示される周波数帯域の最高周波数である。また、変化曲線L2のQ値であるQ2は次式(2)で表される。
Q2=fc/(fH2−fL2) …(2)
式(2)においてfcは変化曲線L2で示される周波数帯域の中心周波数、fL2は変化曲線L2で示される周波数帯域の最低周波数、fH2は変化曲線L2で示される周波数帯域の最高周波数である。図9に示すように変化曲線L1よりも変化曲線L2の方が鋭いので、Q2はQ1よりも大きい値をとることがわかる。
また、音圧エネルギの変化量は、変化曲線L2よりも変化曲線L1の方が大きいこともわかる。音圧エネルギの変化量とは、図9に示す音圧レベルの変化曲線と横軸とで囲まれる部分の面積である。したがって、音圧レベルの変化パターンがほぼ同じである場合は、Q値が大きい方が、音圧エネルギの変化量は小さくなる。
再び図8を参照しながら、音声信号の音質調整手順を説明する。まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して所定の中心周波数を選択すると、選択された中心周波数が制御マイコン7に与えられる。ここでは、中心周波数として1キロヘルツを選択し、標準周波数帯域が選択周波数帯域である場合を説明する。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、選択周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、選択周波数帯域の音圧レベルを、予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば選択周波数帯域を+1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは増加率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+1デシベル増幅して、アンプ4に与える。+1デシベル増幅するとは、図8に示すように、選択周波数帯域の最低周波数から中心周波数に向かうに従って音圧レベルの増加量が徐々に増加し、中心周波数の音圧レベルの増加量が最大値であって1デシベルであり、中心周波数から最高周波数に向かうに従って音圧レベルの増加量が徐々に減少するような変化曲線a21,a22,a23に従って、選択周波数帯域の音圧レベルを増加させることをいう。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の増幅量が+1デシベルずつ増加する。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力する、制御マイコン7には、選択周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、選択周波数帯域の音圧レベルを予め定める減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば選択周波数帯域を−1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−1デシベル増幅して、アンプ4に与える。−1デシベル増幅するとは、図8に示すように、選択周波数帯域の最低周波数から中心周波数に向かうに従って音圧レベルの減少量が徐々に増加し、中心周波数の音圧レベルの減少量が最大値であって1デシベルであり、中心周波数から最高周波数に向かうに従って音圧レベルの減少量が徐々に減少するような変化曲線b21,b22,b23に従って、選択周波数帯域の音圧レベルを減少させることをいう。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減少量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における選択周波数帯域の増幅量が−1デシベルずつ増加する。
このとき、選択周波数帯域の音圧レベルを減衰する場合は、選択周波数帯域の音圧レベ
ルを増強する場合よりも、Q値を小さくしている。例えば、選択周波数帯域の音圧レベルを1step(1デシベル)減衰するときのQ値は0.8であり、選択周波数帯域の音圧レベルを1step(1デシベル)増強するときのQ値は1である。
したがって、制御マイコン7は、音声信号における選択周波数帯域を増幅する場合に、減衰するときの音圧レベルの減少率と、増強するときの音圧レベルの増加率とを等しくするとともに、減衰用Q値を増強用Q値よりも小さい値となるようにイコライザ部3を制御している。具体的には、UPボタン5aが押圧されて0から1stepずつ増強量が増加するときは増幅量が+1デシベルずつ増加し、DOWNボタン5bが押圧されて0から1stepずつ減衰量が増加するときは増幅量が−1デシベルずつ増加する。そして、このとき増強用Q値は1とし、減衰用Q値は0.8としている。換言すれば、制御マイコン7は、音声信号における選択周波数帯域を増幅する場合に、1step減衰させたときの音圧エネルギの減少量が、1step増強させたときの音圧エネルギの増加量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。
なお、中心周波数として250ヘルツを選択し、低周波数帯域が選択周波数帯域である場合、および中心周波数帯域として4キロヘルツを選択し、高周波数帯域が選択周波数帯域である場合も、標準周波数帯域が選択周波数帯域である場合と同様の制御が行われるので、説明は省略する。
このように第6実施形態では、操作者がUPボタン5aを押圧して増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、操作者がDOWNボタン5bを押圧して減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減衰量の方が大きくなる。したがって、選択周波数帯域を1step増加させたときの音圧レベルの上がり具合と、1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、同程度に感じ取ることができる。これによって、操作者が入力した音質調整内容と操作者が感じる実際の音声信号の音質変化(心理音響学的感覚)とが適合した音質調整を行うことができる。したがって、操作に不慣れな操作者であっても、人間の聴覚に適合した音質調整を容易に行うことができるようになる。
以上説明したように、第6実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
なお、第6実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、増強用Q値を1、減衰用Q値を0.8としたけれども、減衰用Q値が増強用Q値よりも小さい値であれば、どのような値に設定してもよい。
・上記実施形態では、操作者が入力した増強量から音圧レベルの増加量を求める増加率と、操作者が入力した減衰量から音圧レベルの減少量を求める減少率とを、同じ値に設定したけれども、第1実施形態のように、減少率を増加率よりも大きな値に設定してもよい。また、第2実施形態のように、低周波数帯域における増加率および高周波数帯域における増加率を、標準周波数帯域における増加率よりも大きい値に設定するとともに、低周波数帯域における減少率および高周波数帯域における減少率を、標準周波数帯域における減少率よりも大きい値に設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、音質調整の対象となる周波数帯域を3つ設定しているけれども、4つ以上の周波数帯域を設定してもよいし、2つの周波数帯域を設定してもよい。また、音質調整の対象となる周波数帯域を1つだけ設定するようにしてもよい。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7実施形態を、図10を参照しながら説明する。なお、第7実施形態
は、第6実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図10は、第7実施形態による音質調整態様を示す説明図である。図10の縦軸は音質調整装置1による音圧レベルの変化量を表し、横軸は周波数を表す。
第7実施形態では、増強用Q値について、低周波数帯域における増強用Q値と高周波数帯域における増強用Q値とを、標準周波数帯域における増強用Q値よりも小さい値に設定するとともに、減衰用Q値について、低周波数帯域における減衰用Q値と高周波数帯域における減衰用Q値とを、標準周波数帯域における増強用Q値よりも小さい値に設定している。さらに、各周波数帯域における増強用Q値および減衰用Q値については、減少用Q値を増強用Q値よりも小さい値に設定している。
(1)標準周波数帯域を増幅する場合
まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として1キロヘルツを選択すると、中心周波数として1キロヘルツが選択された旨の指令が制御マイコン7に与えられる。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、標準周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、標準周波数帯域の音圧レベルを予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば標準周波数帯域を+1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは、増加率は1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、標準周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+1デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、標準周波数帯域の増幅量が+1デシベルずつ増加する。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力すると、制御マイコン7には、標準周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、標準周波数帯域の音圧レベルを予め定める減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば−1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、入力選択部2からの音声信号における標準周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−1デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減衰量を1stepずつ増加させると、入力選択部2からの音声信号における標準周波数帯域の増幅量が−1デシベルずつ増加する。
このとき、標準周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値は、標準周波数帯域を増強するときの増強用Q値をよりも小さい値に設定している。例えば、標準周波数帯域を増強させるときの増強用Q値は1であり、標準周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値は0.8である。
(2)低周波数帯域を増幅する場合
まず、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として250ヘルツを選択すると、中心周波数として250ヘルツが選択された旨の指令が制御マイコン7に与えられる。次に、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して+1stepを入力すると、制御マイコン7には、低周波数帯域の音圧レベルを1step増強する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、低周波数帯域の音圧
レベルを予め定める増加率に基づいて求められた増加量だけ増強する指令、例えば低周波数帯域を+1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは増加率は1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、低周波数帯域の音圧レベルを求められた増加量だけ増強、即ちここでは+1デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のUPボタン5aを押圧して増強量を1stepずつ増加させると、低周波数帯域の増幅量が+1デシベルずつ増加する。
一方、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して−1stepを入力すると、制御マイコン7には、低周波数帯域の音圧レベルを1step減衰する指令が与えられる。この指令に基づいて制御マイコン7は、低周波数帯域の音圧レベルを予め定める減少率に基づいて求められた減少量だけ減衰する指令、例えば低周波数帯域を1デシベル増幅する指令をイコライザ部3に与える。ここでは減少率は、1デシベル/1stepである。
イコライザ部3は制御マイコン7からの指令に基づいて、低周波数帯域の音圧レベルを求められた減少量だけ減衰、即ちここでは−1デシベル増幅して、アンプ4に与える。したがって、操作者が操作入力部5のDOWNボタン5bを押圧して減衰量を1stepずつ増加させると、低周波数帯域の増幅量が−1デシベルずつ増加する。
このとき、低周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値を、低周波数帯域を増強させるときの増強用Q値よりも小さい値に設定している。例えば、低周波数帯域を増強させるときの増強用Q値は0.9であり、低周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値は0.7である。
(3)高周波数帯域を増幅する場合
高周波数帯域を増加する場合は、操作者が操作入力部5の周波数切換ボタン5c,5dを押圧して中心周波数として4キロヘルツを選択することを除けば、低周波数帯域を増幅する場合と同じ制御が行われるので、説明を省略する。
このように本実施形態では、制御マイコン7は、増強用Q値について、低周波数帯域および高周波数帯域を増強させるときの増強用Q値を、標準周波数帯域を増強させるときの増強用Q値よりも小さい値に設定している。また、制御マイコン7は、減衰用Q値について、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値を、標準周波数帯域を減衰させるときの減衰用Q値よりも小さい値に設定している。
換言すれば、制御マイコン7は、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強したときの音圧エネルギの増加量が、標準周波数帯域を1step増強したときの音圧エネルギの増加量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。また、制御マイコン7は、低周波数帯域および高周波数帯域を1step減衰したときの音圧エネルギの減少量が、標準周波数帯域を1step減衰したときの音圧エネルギの減少量よりも大きくなるようにイコライザ部3を制御している。
ここで、音圧エネルギの変化量(増加量または減少量)とは、図10に示す音圧レベルの変化曲線と横軸とで囲まれる部分の面積である。図10を見てわかるように、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強したときの変化曲線a31,a32と横軸とで囲まれる面積が、標準周波数帯域を1step増強したときの変化曲線a33と横軸とで囲まれる面積よりも大きくなっていることがわかる。この関係は、2step増強するときおよび3step増強するときも成立している。さらに、減衰するときも、低周波数帯
域および高周波数帯域における変化曲線と横軸とで囲まれる面積が、標準周波数帯域における変化曲線と横軸とで囲まれる面積よりも大きくなっている。
さらに、本実施形態では、第6実施形態と同様に、制御マイコン7は、選択周波数帯域を増幅する場合に、減衰用Q値を増強用Q値よりも小さい値に設定している。したがって、選択周波数帯域を0から1stepずつ減衰するときの音圧エネルギの減少量が、選択周波数帯域を0から1stepずつ増強するときの音圧エネルギの増加量よりも大きくなる。
このように第7実施形態では、操作者が標準周波数帯域を増強するために増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、低周波数帯域および高周波数帯域を増強するために増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量の方が大きくなる。また、操作者が標準周波数帯域を減衰するために減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量よりも、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰するために減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量の方が大きくなる。
したがって、標準周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合と、低周波数帯域および高周波数帯域を1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合とを、操作者は同程度に感じることができる。また同様に、標準周波数帯域を1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合と、低周波数帯域および高周波数帯域を1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、操作者は同程度に感じることができる。
なお、第7実施形態においても第6実施形態と同様に、各周波数帯域において、操作者がUPボタン5aを押圧して増強量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの増加量よりも、操作者がDOWNボタン5bを押圧して減衰量を0から1stepずつ増加させたときの音圧エネルギの減少量の方が大きくなる。したがって、選択周波数帯域において、1step増強させたときの音圧レベルの上がり具合と、1step減衰させたときの音圧レベルの下がり具合とを、操作者は同程度に感じ取ることができる。
以上説明したように、第7実施形態においても、第6実施形態と同じ効果を得ることができる。
なお、第7実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、標準周波数帯域を増強する場合の増強用Q値を1、標準周波数帯域を減衰する場合の減衰用Q値を0.8とし、低周波数帯域および高周波数帯域を増強する場合の増強用Q値を0.9、低周波数帯域および高周波数帯域を減衰する場合の減衰用Q値を0.7としたけれども、低周波数帯域および高周波数帯域における増強用Q値が標準周波数帯域における増強用Q値がよりも小さい値であり、低周波数帯域および高周波数帯域における減衰用Q値が標準周波数帯域における減衰用Q値がよりも小さい値であれば、どのような数値に設定してもよい。
・各周波数帯域において、周波数帯域を減衰させる場合の減衰用Q値が、周波数帯域を増強させる場合の増強用Q値よりも小さい値であれば、どのような値に設定してもよい。
・上記実施形態では、操作者が入力した増強量から音圧レベルの増加量を求める増加率と、操作者が入力した減衰量から音圧レベルの減少量を求める減少率とを、同じ値に設定したけれども、第1実施形態のように、減少率を増加率よりも大きな値に設定してもよい。また、第2実施形態のように、低周波数帯域における増加率および高周波数帯域における増加率を、標準周波数帯域における増加率よりも大きい値に設定するとともに、低周波
数帯域における減少率および高周波数帯域における減少率を、標準周波数帯域における減少率よりも大きい値に設定するようにしてもよい。
・上記実施形態では、音質調整の対象となる周波数帯域を3つ設定しているけれども、4つ以上の周波数帯域を設定してもよいし、2つの周波数帯域を設定してもよい。また、音質調整の対象となる周波数帯域を1つだけ設定するようにしてもよい。
・低周波数帯域および高周波数帯域をそれぞれ2つ以上設定する場合は、増強用Q値を、標準周波数帯域から周波数帯域が遠ざかるにつれて小さい値となるように設定するとともに、減衰用Q値を、標準周波数帯域から遠ざかるにつれて小さい値になるように設定すればよい。これによって、より効果的な音質調整を行うことができる。例えば、中心周波数が1キロヘルツの標準周波数帯域では、増強用Q値を1、減衰用Q値を0.8とし、中心周波数が250ヘルツおよび500ヘルツとする低周波数帯域ならびに中心周波数が2キロヘルツおよび4キロヘルツの高周波数帯域では、増強用Q値を0.9、減衰用Q値を0.7とし、中心周波数が63ヘルツおよび125ヘルツの超低周波数帯域ならびに中心周波数が8キロヘルツおよび16キロヘルツの超高周波帯域では、増強用Q値を0.8、減衰用Q値を0.6としてもよい。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8実施形態を、図11を参照しながら説明する。なお、第8実施形態は、第1実施形態の音質調整態様を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。図11は、第8実施形態による音質調整態様を示す説明図である。図11の縦軸は音質調整装置1による音圧レベルの変化量を表し、横軸は周波数を表す。
第8実施形態では、音圧レベルの変化率およびQ値をともに変更するようにしている。例えば図11および下記の表5に示すように、音圧レベルの減少率を、音圧レベルの増加率よりも大きな値に設定するとともに、減衰用Q値を、増強用Q値よりも小さい値に設定している。
Figure 0004560429
また、低周波数帯域および高周波数帯域においても、標準周波数帯域と同様の関係が成立している。以上説明したように、第8実施形態においても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
第8実施形態は、以下のように変更してもよい。
・下記の表6に示すように、Q値をステップごとに変更するようにしてもよい。
Figure 0004560429
上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、1キロヘルツよりも低い中心周波数を250ヘルツとしたけれども、1キロヘルツよりも低い中心周波数を、例えば63ヘルツ、125ヘルツ、500ヘルツとしてもよい。また、1キロヘルツよりも高い中心周波数を4キロヘルツとしたけれども、1キロヘルツよりも高い中心周波数を、例えば2キロヘルツ、4キロヘルツ、16キロヘルツとしてもよい。
・上記各実施形態は、増強量および減衰量を段階的に変化させて入力するようにしたけれども、連続的に変化させて入力するようにしてもよい。
・上記各実施形態における各種数値は、音質調整装置1の係数記憶部8に予め記憶されている。これらの各種数値は、読出装置10を選択した場合とチューナ11を選択した場合とで異なる数値に設定するようにしてもよい。また、これらの各種数値は、再生される曲のジャンルごとに異なる数値に設定するようにしてもよい。さらに、音質調整装置1が車両に搭載される場合は、これらの各種数値を車両の走行状態ごとに異なる数値に設定するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態である音質調整装置1の構成を示すブロック図。 音質調整装置1の外観を示す平面図。 音質調整装置1による音質調整態様を示す説明図。 第2実施形態における音声調整態様を示す説明図。 第4実施形態における音質調整時の処理手順を説明するためのフローチャート。 第4実施形態における音質調整時の処理手順を説明するためのタイミングチャート。 第5実施形態における音質調整時の処理手順を説明するためのフローチャート。 第6実施形態における音声調整態様を示す説明図。 Q値と音圧エネルギとの関係を説明するための説明図。 第7実施形態における音声調整態様を示す説明図。 第8実施形態における音質調整態様を示す説明図。
符号の説明
1…音質調整装置、2…入力選択部、3…イコライザ部、4…アンプ、5…操作入力部
、7…制御マイコン。

Claims (4)

  1. 入力される音声信号の所定の周波数帯域についての音圧を上昇または下降させる音質調整
    装置であって、
    前記所定の周波数帯域に対する音圧の上昇または下降指示が入力される入力手段を備え、
    前記入力手段から入力された指示に基づいて、前記所定の周波数帯域についての音圧を予め決められた所定量上昇または下降させるとともに、一段階の指示における下降時の音圧の下降量を上昇時の音圧の上昇量よりも大きい値に設定することを特徴とする音質調整装置。
  2. 所定の周波数帯域が複数設けられ、それぞれの周波数帯域について音圧を上昇または下降させるとともに、周波数帯域ごとに前記上昇量および前記下降量を設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の音質調整装置。
  3. 周波数が低い帯域になるに従って大きい値になるように前記上昇量および前記下降量を設定することを特徴とする請求項2に記載の音質調整装置。
  4. 周波数が高い帯域になるに従って大きい値になるように前記上昇量および前記下降量を設定することを特徴とする請求項2に記載の音質調整装置。
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